JP2007123154A - コネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】コネクタのコンタクトピンと回路基板の端子との接続部の損壊や異物の侵入を排除し、該コネクタの品質を向上する。
【解決手段】モールド１１にコンタクトピン１３，１３…が固定されたコネクタ１０であって、該コンタクトピン１３，１３…と回路基板１４の端子１５，１５…との接続部をカバー１６にて被蔽する。該カバー１６は上カバー１７と下カバー１８によって構成し、該カバー１６の組み付けを簡素化する。そして、該下カバー１８は前記回路基板１４の挿入方向に対して反対方向よりモールド１１に挿入して摺動できるように形成する。
【選択図】図７

Description

本発明はコネクタに関するものであり、特に、該コネクタのコンタクトピンを保護して、変形やショートを防止できるようにしたコネクタに関するものである。

従来、此種コネクタを図９乃至図１１に従って説明する。図に於いて１はコネクタであり、該コネクタ１のモールド２の左右両側部（図１において上下）に多数のコンタクトピン３，３…が並列固定され、且つ、該モールド２の左右両側から外方へ露出する如く配設されている。又、該コンタクトピン３，３…の下面にはフレキシブル基板等の回路基板（図示せず）が配設され、該回路基板に前記コンタクトピン３，３…をハンダ付けして電気的に接続している。該回路基板は他の電子部品に接続される。

而して、該コネクタにプラグ（図示せず）を嵌合して該プラグのコンタクトピンと該コネクタ１のコンタクトピン３，３…とを接続することにより、該プラグに接続された電子部品と前記フレキシブル基板を介して該コネクタ１に接続された電子部品とが電気的に導通される。

又、プラグコネクタとレセプタコネクタとを嵌合するコネクタであって、該レセプタコネクタのコンタクトピンに弾性力を付与し、該プラグコネクタのコンタクトピンとの接触を良好に維持できるように構成されて成る電気コネクタも知られている。（例えば、特許文献１参照）
更に、コネクタのプラグ挿入口にカバーを設け、該カバーによりプラグのコンタクトピンとコネクタのコンタクトピンとの間に異物の侵入を防止して、電気的ショートやコネクタの破損を防止できるように構成されて成るカバー付コネクタも知られている。（例えば特許文献２参照）
特開平１１−２６１０２号 特開平１０−３４０７５３号

上述した従来のコネクタは、前記コネクタにプラグ等を接続して電気的に該プラグに接続した電子部品と該コネクタに接続した電子部品とを電気的に導通できるように構成している。又、該コネクタのコンタクトピンはモールドに固定され、且つ、回路基板の端子にハンダ付け等にて接続される。

しかし、該コネクタのコンタクトピンは、外部に露出されてハンダ付けされているので、外部の衝撃により損傷することがあり、更に、異物の侵入により該コンタクトピンがショートすることがあるため、品質を低下する原因となっている。

そこで、外部からの衝撃によるコンタクトピンの損傷、及びコンタクトピンの配設部への異物の侵入を防止し、コネクタの品質を向上するために解決すべき技術的課題を生じるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。

本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項１記載の発明はモールドに複数のコンタクトピンが固定されると共に、該コンタクトピンをハンダ付け等の手段により基板に固定して電気的に接続したコネクタにおいて、前記コンタクトピンの接続
部をカバーにて被蔽したコネクタを提供する。

この構成によれば、コネクタのコンタクトピンと回路基板とのハンダ付け部がカバーにて被蔽されているので、該カバーによりコンタクトピンに対する外部からの衝撃が防止され、異物の侵入が阻止される。

請求項２記載の発明は、前記カバーは上カバーと下カバーで構成され、該上カバー及び下カバーにて該コンタクトピンの接続部を被蔽したコネクタを提供する。

この構成によれば、前記カバーは上カバーと下カバーとから構成され、そして、コンタクトピンの上下から該コンタクトピンを被蔽するように配設される。

請求項３記載の発明は、前記下カバーの側面部を段設して摺動部を突設し、該摺動部を前記モールドの溝に挿入して該下カバーを前記モールドに摺動自在に形成したコネクタを提供する。

この構成によれば、下カバーをモールドに摺動自在に形成しているので、該下カバーは摺動部を介してモールドの一側面より押し込まれ、前記コンタクトピンの下面を被って該コンタクトピンを保護する。

請求項４記載の発明は、前記モールドにフレキシブル基板を挿入して該コンタクトピンに固定接続するコネクタであって、該フレキシブル基板の挿入方向に対して反対方向より前記下カバーを該モールドに挿入するように構成したコネクタを提供する。

この構成によれば、コネクタに接続されるフレキシブル基板の反対方向から下カバーを前記モールドに挿入するように構成しているので、該フレキシブル基板が該下カバーの組み付けの妨げになることはなく、容易に該下カバーを取り付けることができる。

請求項５記載の発明は、前記上カバーは方形枠状に形成したコネクタを提供する。

この構成によれば、上カバーは方形枠状に形成されているので、該上カバーはモールドの下部外側へ露出されたコンタクトピンの上方を被蔽し、且つ、該上カバーの中央部からは該コネクタのプラグ挿入部、或いは基板挿入部が露出するように上カバーが配設される。

請求項１記載の発明は、コネクタのコンタクトピンをカバーにて被蔽しているので、該コンタクトピンに対する外部からの衝撃を防止することができると共に、異物が侵入する虞れがなくなり、コネクタの品質を向上することができる。

請求項２記載の発明は、前記カバーを上カバーと下カバーに分割して構成しているので、該カバーを容易にモールドに取り付けることができる。

請求項３記載の発明は、前記下カバーをコネクタのモールドに摺動自在に形成しているので、該下カバーは摺動部を介してモールドの一側面より押し込むことにより該モールドに容易に取り付けることができる。

請求項４記載の発明は、モールドに装着するフレキシブル基板の挿入方向に対して前記下カバーの挿入方向を反対側にしているので、該下カバーを組み付ける際には既に取付けられているフレキシブル基板が該組み付けの妨げとなることはなく、該下カバーを容易に
モールドに装着することができる。

請求項５記載の発明は、前記上カバーが方形枠状に形成されているので、該カバーにてコンタクトピンの外周縁部を被蔽すると共に、該上カバーの中央部より前記モールドのプラグ或いは回路基板の挿入口を露出して該挿入口にプラグ或いは回路基板を装着することができる。

本発明は外部からの衝撃によるコンタクトピンの損傷及びコンタクトピンの配設部への異物の侵入を防止してコネクタの品質を向上させるという目的を達成するために、モールドに複数のコンタクトピンが固定されると共に、該コンタクトピンをハンダ付け等により基板に固定して電気的に接続したコネクタにおいて、該コンタクトピンの接続部をカバーにて被蔽する構成を採択したことにより実現した。

以下、本発明の一実施例を図１乃至図８に従って詳述する。図１は本発明の一実施例に係るコネクタ１０の斜視図であり、該コネクタ１０はカーオーディオ等に使用される。而して、該コネクタ１０はモールド１１の中央部を突設し、更に、該突設部の中央部に溝を形成して他の回路基板を装着する挿入口１２が形成されている。

又、該モールド１１には、コンタクトピン１３，１３…が左右対峙して固定され、更に、該モールド１１にフレキシブル基板１４が挿入される。そして、図２及び図３に示すように、該フレキシブル基板１４の端子１５，１５…に該コンタクトピン１３，１３…の先端部をハンダ付けにて固定する。

又、図４に示すように該コンタクトピン１３，１３…は前記挿入口１２中央にて内方に湾曲されると共に、上方へ向かって側方へ延設された後、更に、内方へ湾曲され、且つ、下方を側方へ折曲して該コンタクトピン１３，１３…の先端部をモールド１１より外方へ露出している。

一方、該挿入口１２の外周側縁部であって、且つ、該コンタクトピン１３，１３…の前記外方への露出部上方、及び前記コネクタ１０の下面はカバー１６にて被蔽される。而して、該カバー１６は上カバー１７と下カバー１８とから構成されている。

該上カバー１７は、図２及び図５に示すように方形枠状に形成されている。更に、該上カバー１７は断面視Ｌ字状に形成され、前記モールド１１より露出されたコンタクトピン１３，１３…の上方を被蔽できるように構成されている。又、該モールド１１の両側部（図２において左右）に形成された凸状部１９と該上カバー１７の両側部に形成した凹部２０とが嵌合して該上カバー１７を該モールド１１に固定できるように形成されている。

一方、前記下カバー１８は図６及び図７に示すように、該下カバー１８の側縁部を段設して摺動部２１，２１が突設されている。又、前記モールド１１の裏面には該下カバー１８を摺動する凹設部２２が形成されており、該凹設部２２の側面に溝２３，２３を刻設して前記下カバー１８の摺動部２１，２１をガイドできるように形成している。従って、該下カバー１８はモールド１１に対して摺動自在に装着される。

又、該モールド１１の溝２３，２３は図８に示すように、後方より該モールド１１の前後中間部まで刻設されており、該溝２３，２３に該下カバー１８の摺動部２１，２１が前記コネクタ１０の後方より挿入することにより該下カバー１８は該モールド１１に装着される。そして、該溝２３，２３の後端部に該下カバー１８の先端部が当接することにより
該下カバー１８の前方への移動が規制される。

更に、図７及び図８に示すように、該モールド１１の下面であって、且つ、該下カバー１８の上面には前記フレキシブル基板１４が挿入されている。該フレキシブル基板１４は前方（図１において右側）より挿入され、前記コンタクトピン１３，１３…と該フレキシブル基板１４の端子１５，１５…とがハンダ付けされると共に、該フレキシブル基板１４は前記コネクタ１０より前方へ延設される。

而して、該コネクタ１０を組み立てるときには、コンタクトピン１３，１３…が配設されたモールド１１の下面に前方より前記フレキシブル基板１４を挿入して該フレキシブル基板１４の端子１５，１５…と該コンタクトピン１３，１３…の先端部とをハンダ付けして固定する。

そして、下カバー１８をモールド１１の凹設部２２の外側面より押し込む。このとき、該凹設部２２の溝２３，２３に下カバー１８の摺動部２１，２１が摺動し乍ら、該溝２３，２３の後端部に該摺動部２１，２１が当接し、該下カバー１８の前方への移動が規制されて該下カバー１８が該モールド１１に装着される。該下カバー１８の装着の際には、前記フレキシブル基板１４が前方へ延設されているので、該フレキシブル基板１４が該下カバー１８の装着を妨げることはなく容易に該下カバー１８をモールド１１に取り付けることができる。

又、該モールド１１の上方より前記上カバー１７を該モールド１１の周縁部に装着することにより、該上カバー１７は該モールド１１に固定される。このときは、図４に示すように、該上カバー１７の端縁下端部が前記下カバー１８の周縁部へ当接して、該下カバー１８の移動を規制するので、該下カバー１８がモールド１１に安定的に固定される。

斯くの如く構成されたコネクタ１０は、コンタクトピン１３，１３…とフレキシブル基板１４の端子１５，１５…との接続部が前記カバー１６により被蔽されるので、外部衝撃により該コンタクトピン１３，１３…と端子１５，１５…との接続の損壊等の憂いを排除することができる。更に、該カバー１６により異物の侵入を防止することができ、コンタクトピン１３，１３…の電気的短絡を防止してコネクタ１０の品質を向上させる。

而して、他の諸種のフレキシブル基板（図示せず）を前記挿入口１２に挿入することにより、該フレキシブル基板に接続された電子部品と、該フレキシブル基板を介してコネクタ１０に接続された電子部品が電気的に導通する。

尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。

本発明の一実施例を示し、コネクタの斜視図。 図１の平面図。 図１の側面図。 図１の縦断面正面図。 上カバーの平面図。 下カバーの平面図。 コネクタの縦断側面図。 コネクタの裏面図。 従来のコネクタの平面図。 従来のコネクタの側面図。 従来のコネクタの裏面図。

符号の説明

１０ コネクタ
１１ モールド
１３ コンタクトピン
１４ フレキシブル基板
１６ カバー
１７ 上カバー
１８ 下カバー
２１ 摺動部
２３ 溝

Claims (5)

1. モールドに複数のコンタクトピンが固定されると共に、該コンタクトピンをハンダ付け等の手段により基板に固定して電気的に接続したコネクタにおいて、前記コンタクトピンの接続部をカバーにて被蔽したことを特徴とするコネクタ。
2. 前記カバーは上カバーと下カバーで構成され、該上カバー及び下カバーにて該コンタクトピンの接続部を被蔽したことを特徴とする請求項１記載のコネクタ。
3. 前記下カバーの側面部を段設して摺動部を突設し、該摺動部を前記モールドの溝に挿入して該下カバーを前記モールドに摺動自在に形成したことを特徴とする請求項２記載のコネクタ。
4. 前記モールドにフレキシブル基板を挿入して該コンタクトピンに固定接続するコネクタであって、該フレキシブル基板の挿入方向に対して反対方向より前記下カバーを該モールドに挿入するように構成したことを特徴とする請求項３記載のコネクタ。
5. 前記上カバーは方形枠状に形成したことを特徴とする請求項２、３又は４記載のコネクタ。
   

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