JP2007122473A - 文書管理システム、および文書管理システム用プログラム - Google Patents

文書管理システム、および文書管理システム用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】管理対象文書の印刷に関する情報を保存して管理可能な文書管理システムと、その文書管理システムを構成するために用いられるプログラムを提供すること。
【解決手段】プリンタドライバ32は、指定アプリケーションからの印刷指令を受けた場合(S105:YES)、文書管理ダイアログ処理を実行することにより、文書を管理対象文書として印刷するか非管理対象文書として印刷するかを利用者に選択させる(S125)。そして、管理対象印刷処理を実行することにより、文書を管理対象文書または非管理対象文書として印刷する(S135)。文書管理ダイアログ処理において、管理対象文書として印刷する旨の選択が行われた場合、および非管理対象文書として印刷するとともにログを記録する旨の選択が行われた場合は(S150:YES)、印刷に関する情報をログファイルに追記する。
【選択図】図2

Description

本発明は、文書管理システム、および文書管理システム用プログラムに関する。
従来、管理対象となるファイルについては専用の格納先フォルダに格納するなど、特別な管理を行うシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この種のシステムを利用すれば、個々の利用者が任意にファイルを管理するものとは異なり、容易にファイルの管理を行うことができた。
特開2004−326203号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、管理される対象がファイルのみである。このため、そのファイルを印刷した内容は管理対象にはならず、オリジナルが更新された後も、人為的ミスによりすでに印刷され配布された文書自体は更新されずに古いものが残ってしまいやすいといった問題があった。例えば、設計図面などは、作成後多くの製造部門に配布される。このためオリジナルの図面、すなわちファイルが更新された場合に、そのファイルから印刷され配布されたすべての図面が、迅速に更新されることが望ましい。従来は、図面を印刷するごとに印刷の目的や配布先を台帳などに記入するなどの人為的管理が行なわれているが、記入ミスや記入漏れなどにより、正確に管理されない場合があった。このため、ファイルからの印刷物を管理するための支援システムが望まれている。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、管理対象となる文書の印刷が行われたときに、その印刷に関する情報を保存して管理可能な文書管理システムと、そのような文書管理システムを構成するために用いられるプログラムを提供することにある。
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
本発明の文書管理システムは、文書の印刷を指令可能な印刷指令手段と、前記印刷指令手段からの指令に応じて、前記文書を所定の印刷装置で印刷するのに必要なデータを前記印刷装置へ出力することにより、前記文書を前記印刷装置に印刷させる印刷装置制御手段と、前記印刷指令手段が前記印刷装置制御手段に対して印刷を指令した文書について、管理が必要な管理対象文書として印刷するのか、管理が不要な非管理対象文書として印刷するのかを判断する管理対象判断手段と、前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記文書の印刷に関する情報を、履歴管理用の記憶手段に追加記憶させる記憶制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明の文書管理システムにおいて、文書とは、印刷出力可能な各種ドキュメント全般を含むものである。より具体的には、文字、写真、絵、表、グラフ、図形等の印刷対象を1種以上用いて構成された各種原稿、各種図面等は、すべて本発明でいう文書に該当する。
また、文書の印刷に関する情報は、利用者がどのような文書の印刷が行われたのかを特定する上で必要な情報を任意に組み合わせて採用すればよく、具体例としては、例えば、印刷日時、印刷操作者名、印刷指令手段として機能したアプリケーションプログラム名、印刷対象となったファイル名、印刷を指令したコンピュータ名、印刷物を管理対象として管理すべき管理期限、利用者が任意に入力した各種コメント、印刷枚数、印刷結果(=正常に印刷完了、エラー発生等)、印刷物の印刷イメージを格納した出力ファイルの名前(パス名)などを挙げることができる。
さらに、管理対象文書または非管理対象文書のどちらとして印刷するのかの判断は、利用者からの指示に基づいて判断してもよいし、印刷指令手段として機能したアプリケーションの種類に基づいて判断してもよいし、印刷を指令された文書を示すデータ中に含まれるフラグやキーワード、あるいは、その文書データに付されたファイル名等に基づいて判断してもよい。
以上のように構成された文書管理システムによれば、印刷指令手段が印刷装置制御手段に対して印刷を指令した文書が管理対象文書として印刷される場合に、文書の印刷に関する情報が履歴管理用の記憶手段に追加記憶される。したがって、各種文書を印刷しても文書の印刷に関する情報が記憶手段に記憶されないシステムとは異なり、後から記憶手段に記憶された情報を参照することにより、利用者は、管理対象文書の印刷に関する情報を知ることができる。また、管理対象文書か非管理対象文書かを何ら区別することなく文書の印刷に関する情報を記憶手段に記憶するシステムではないので、利用者は、管理対象文書の印刷に関する情報を、容易に把握することができる。
本発明の文書管理システムにおいて、前記印刷指令手段が、前記管理対象判断手段による判断を必要とする特別文書、および前記管理対象判断手段による判断を必要としない通常文書の印刷を指令可能に構成されている場合には、さらに、前記印刷指令手段から印刷を指令された文書が前記特別文書か前記通常文書かを判定する文書種別判定手段を備えるとよく、その場合、前記管理対象判断手段は、前記文書種別判定手段によって前記特別文書であると判定された場合に、前記印刷指令手段が前記印刷装置制御手段に対して印刷を指令した文書について、前記管理対象文書として印刷するのか前記非管理対象文書として印刷するのかを判断するように構成されているとよい。
この文書管理システムにおいて、特別文書は、必ず管理対象文書または非管理対象文書のどちらかとして印刷される文書であり、一方、通常文書は、管理対象文書であるか非管理対象文書であるかの区別をすることなく印刷される文書である。
このように構成された文書管理システムによれば、特別文書であると判定された場合に、管理対象判断手段による判断が行われるので、通常文書であると判定された場合に、管理対象文書であるか非管理対象文書であるかの区別を必要としないにもかかわらず管理対象判断手段による判断が行われてしまうのを防止することができる。
ちなみに、この文書管理システムの場合、通常文書であれば管理対象判断手段による判断が行われないものの、通常文書であるか否かを判定するため、文書種別判定手段による判定は行われることになるので、あえて文書種別判定手段による判定を行ってでも管理対象判断手段による判断を避けたい事情がある場合に、前記文書種別判定手段を採用すると好ましい。具体例を挙げれば、例えば、文書種別判定手段による判定の際には利用者による入力操作が不要で、管理対象判断手段による判断の際には利用者による入力操作が必要、といった事情があれば、文書種別判定手段を採用することによって利用者の負担を軽減できるので、文書種別判定手段を採用するとよい。また、例えば、文書種別判定手段による判定の際にはシステムに大きな負荷がかからず、管理対象判断手段による判断の際にはシステムに大きな負荷がかかる、といった事情があれば、文書種別判定手段を採用することによってシステムにかかる負荷を軽減できるので、文書種別判定手段を採用するとよい。
また、本発明の文書管理システムにおいて、前記印刷指令手段に、前記管理対象判断手段による判断を必要とする特別文書の印刷を指令可能な特別印刷指令手段、および前記管理対象判断手段による判断を必要としない通常文書の印刷のみを指令する通常印刷指令手段がある場合には、さらに、前記印刷指令手段が前記特別印刷指令手段であるのか前記通常印刷指令手段であるのかを判定する指令元種別判定手段を備えるとよく、この場合、前記管理対象判断手段は、前記指令元種別判定手段によって前記特別印刷指令手段であると判定された場合に、前記印刷指令手段が前記印刷装置制御手段に対して印刷を指令した文書について、前記管理対象文書として印刷するのか前記非管理対象文書として印刷するのかを判断するとよい。
この文書管理システムにおいても、特別文書は、必ず管理対象文書または非管理対象文書のどちらかとして印刷される文書であり、一方、通常文書は、管理対象文書であるか非管理対象文書であるかの区別をすることなく印刷される文書である。
このように構成された文書管理システムによれば、特別印刷指令手段からの印刷指令であると判定された場合に、管理対象判断手段による判断が行われるので、通常印刷指令手段からの印刷指令であると判定された場合に、管理対象文書であるか非管理対象文書であるかの区別を必要としないにもかかわらず管理対象判断手段による判断が行われてしまうのを防止することができる。
ちなみに、この文書管理システムの場合、通常印刷指令手段からの印刷指令であれば管理対象判断手段による判断が行われないものの、通常印刷指令手段からの印刷指令であるか否かを判定するため、指令元種別判定手段による判定は行われることになるので、あえて指令元種別判定手段による判定を行ってでも管理対象判断手段による判断を避けたい事情がある場合に、前記指令元種別判定手段を採用すると好ましい。具体例を挙げれば、例えば、指令元種別判定手段による判定の際には利用者による入力操作が不要で、管理対象判断手段による判断の際には利用者による入力操作が必要、といった事情があれば、指令元種別判定手段を採用することによって利用者の負担を軽減できるので、指令元種別判定手段を採用するとよい。また、例えば、指令元種別判定手段による判定の際にはシステムに大きな負荷がかからず、管理対象判断手段による判断の際にはシステムに大きな負荷がかかる、といった事情があれば、指令元種別判定手段を採用することによってシステムにかかる負荷を軽減できるので、指令元種別判定手段を採用するとよい。
また、本発明の文書管理システムにおいては、前記管理対象文書として印刷するのか、前記非管理対象文書として印刷するのかについての指示を、利用者に入力させる印刷種別指示入力手段を備えるとよく、この場合、前記管理対象判断手段は、前記印刷種別指示入力手段により利用者に入力させた指示に基づいて、前記印刷装置制御手段に対して印刷を指令する文書について、前記管理対象文書として印刷するのか、前記非管理対象文書として印刷するのかを判断するとよい。
このように構成された文書管理システムによれば、管理対象文書または非管理対象文書のどちらとして印刷するのかについての指示を利用者が入力できるので、同じ文書であっても、管理対象文書または非管理対象文書のどちらとして印刷するのかが利用者の判断で変わる場合には、この文書管理システムによって適切な管理を行うことができる。
また、本発明の文書管理システムは、前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記管理対象文書として印刷した旨の記述を前記文書中に付加する管理対象文書用記述付加手段を備えているとよい。
このように構成された文書管理システムによれば、文書が管理対象文書として印刷された場合、印刷された文書中に管理対象文書として印刷した旨の記述が付加されるので、利用者は、印刷された文書を見るだけで、管理対象文書として印刷された文書であることを認識することができる。
また、本発明の文書管理システムは、前記管理対象判断手段によって前記非管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記非管理対象文書として印刷した旨の記述を前記文書中に付加する非管理対象文書用記述付加手段を備えているとよい。
このように構成された文書管理システムによれば、文書が非管理対象文書として印刷された場合、印刷された文書中に非管理対象文書として印刷した旨の記述が付加されるので、利用者は、印刷された文書を見るだけで、非管理対象文書として印刷された文書であることを認識することができる。
また、本発明の文書管理システムにおいて、前記記憶制御手段は、前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合にのみ、前記文書の印刷に関する情報を前記記憶手段に追加記憶させるとよい。
このように構成された文書管理システムによれば、記憶手段には、管理対象文書として印刷された文書の印刷に関する情報のみが記憶されるので、他の文書の印刷に関する情報が記憶手段内に混在するものよりも、管理対象文書の印刷に関する情報を管理しやすくなる。
あるいは、本発明の文書管理システムにおいて、前記記憶制御手段は、前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合、および前記管理対象判断手段によって前記非管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記文書の印刷に関する情報を前記記憶手段に追加記憶させる手段であり、前記文書の印刷に関する情報中には、前記管理対象文書として印刷したのか前記非管理対象文書として印刷したのかを判別可能な情報が含まれているとよい。
このように構成された文書管理システムによれば、記憶手段には、管理対象文書として印刷された文書、および非管理対象文書として印刷された文書の双方について、印刷に関する情報が記憶され、しかも、記憶された情報中には、管理対象文書として印刷したのか非管理対象文書として印刷したのかを判別可能な情報が含まれているので、管理対象文書の印刷に関する情報はもちろんのこと、非管理対象文書の印刷に関する情報まで管理することができる。
また、本発明の文書管理システムは、利用者が任意にメッセージを入力可能なメッセージ入力手段を備えているとよく、この場合、前記記憶制御手段は、前記メッセージ入力手段によって利用者に入力させた前記メッセージを、前記文書の印刷に関する情報の一部として、前記記憶手段に追加記憶させるとよい。
このように構成された文書管理システムによれば、記憶手段には、利用者が任意に入力したメッセージが文書の印刷に関する情報の一部として記憶されるので、利用者にとってわかりやすい情報や有益な情報を任意に入力して記憶手段に残すことができる。
さらに、本発明の文書管理システム用プログラムは、コンピュータを、印刷を指令した文書について、管理が必要な管理対象文書として印刷するのか、管理が不要な非管理対象文書として印刷するのかを判断する管理対象判断手段、および前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記文書の印刷に関する情報を、履歴管理用の記憶手段に追加記憶させる記憶制御手段として機能させることを特徴とする。
このように構成された文書管理システム用プログラムによれば、文書の印刷を指令可能な印刷指令手段、および前記印刷指令手段からの指令に応じて、前記文書を所定の印刷装置で印刷するのに必要なデータを前記印刷装置へ出力することにより、前記文書を前記印刷装置に印刷させる印刷装置制御手段が機能するように構成されたコンピュータを、上記請求項1に記載の文書管理システムとして機能させることができる。
なお、本発明の文書管理システム用プログラムは、前記コンピュータを、さらに上記請求項2〜請求項9のいずれかに記載の文書管理システムが備える各手段として機能させるためのプログラムとして構成されていると好ましい。このように構成された文書管理システム用プログラムであれば、コンピュータを、上記請求項2〜請求項9のいずれかに記載の文書管理システムとして機能させることができる。
次に、本発明の実施形態について、いくつかの具体的な例を挙げて説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。
[システム全体の構成]
図1は、パーソナルコンピュータ1(以下、PC1という)とプリンタ2とを備えてなるシステム全体の構成を示した概略構成図である。
PC1は、図1に示すように、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク装置14(以下、HDD14という)、操作部15、表示部16、およびUSB(Universal Serial Bus)インターフェース17(以下、USB I/F17という)などを備えている。
CPU11は、ROM12やRAM13に記憶されたプログラムに従って、PC1各部に対する制御および各種演算を実行する装置である。
ROM12は、PC1の電源スイッチを切っても記憶内容を保持可能な記憶装置で、BIOS(Basic Input Output System)や通常であれば更新されない読み出し用のデータ等を記憶している。
RAM13は、CPU11から直接アクセスされるメインメモリ等として利用される記憶装置で、このRAM13には、OS(Operating System)や各種アプリケーションなどのソフトウェアがHDD14から読み込まれるようになっている。
HDD14は、OS、各種アプリケーションプログラム、および各種データファイルを保存しておくための装置である。
操作部15は、利用者からの各種指示を入力するための入力装置であり、例えば、キーボードや各種ポインティングデバイス(例えば、マウス)等によって構成される。
表示部16は、各種情報を利用者に提示するための出力装置であり、例えば、カラー画像を表示可能な液晶ディスプレイ等によって構成される。
USB I/F17は、USB規格準拠のシリアルインターフェースで、このUSB I/F17には、様々なデバイス(例えば、プリンタ、キーボード、マウス、スキャナ、スピーカー、各種ストレージデバイスなど)を接続することができるが、本実施形態において、USB I/F17にはプリンタ2が接続されている。
プリンタ2は、CPU21、ROM22、RAM23、操作キー25、表示パネル26、USB I/F27、印字部29などを備えている。
CPU21は、ROM22に記憶されている制御プログラムに従ってプリンタ2各部の制御および各種演算を実行する装置である。
ROM22は、プリンタ2の電源スイッチを切っても記憶内容を保持可能な記憶装置で、上記制御プログラムの他、通常であれば更新されない読み出し用の各種データを記憶している。
RAM23は、CPU21から直接アクセスされるメインメモリ等として利用される記憶装置で、CPU21が処理中に算出する各種データなどが一時的にRAM23に記憶されるようになっている。
操作キー25は、利用者がマニュアル操作でプリンタ2に対して指令を与える場合に操作する入力装置である。
表示パネル26は、小型液晶ディスプレイによって構成された装置で、プリンタ2の設定や状態などの情報を表示できるようになっている。
USB I/F27は、USB規格準拠のシリアルインターフェースで、このUSB I/F27を利用することにより、PC1との間でデータ通信を実行できるようになっている。
印字部29は、シート状の媒体(例えば記録用紙)に対する印刷を実行する部分である。
さらに、本実施形態において、PC1にはマルチタスク機能を備えたOSが搭載されている。このような機能を有するOSの具体例としては、例えば、Windows(登録商標)、Linux(登録商標)、MacOS(登録商標)などを挙げることができる。なお、OSによって提供される各種機能そのものは公知なので、ここでの詳細な説明は省略するが、以下の説明においては、PC1が、Windows(登録商標)によって提供される各種機能を有するとの前提で説明を続ける。
PC1が備えるCPU11は、OSのマルチタスク機能により、複数のソフトウェアに基づく処理を時分割で並列に実行することができ、これにより、アプリケーション31、プリンタドライバ32、スプーラ33などが機能するようになっている。また、PC1が備えるHDD14には、文書データ41、指定アプリケーションリストDB(データベース)42、使用者許可リスト43、ログファイル44、印刷出力データ45などが格納される。
詳しくは後述するが、本実施形態においては、アプリケーション31が印刷機能を備えており、この印刷機能によって文書データ41の印刷がプリンタドライバ32に対して指令される。プリンタドライバ32は、アプリケーション31からの印刷指令に応じて、文書データ41をプリンタ2で印刷するために必要なデータを作成し、作成したデータをスプーラ33経由でプリンタ2へと出力する。このような処理を実行する中で、プリンタドライバ32は、指定アプリケーションリストDB42、使用者許可リスト43、ログファイル44等に対するアクセスを行い、印刷出力データ45を出力することになる。
[プリンタドライバによって実行される処理]
次に、プリンタドライバ32が実行する印刷処理について、図2のフローチャートに基づいて説明する。
この印刷処理は、プリンタドライバ32が、アプリケーション31から文書データ41の印刷を指令されたときに実行する処理である。
印刷処理を開始すると、プリンタドライバ32は、印刷を指令したアプリケーション31が、指定アプリケーションか否かを判断する(S105)。ここで、指定アプリケーションとは、指定アプリケーションリストDB42に登録されているアプリケーションのことを意味し、S105の処理では、印刷を指令したアプリケーション31のアプリケーション名を指定アプリケーションリストDB42の中から検索し、アプリケーション名が指定アプリケーションリストDB42に登録されていたら、指定アプリケーションであると判断する。
指定アプリケーションリストDB42に登録されているアプリケーションは、管理対象文書または非管理対象文書のどちらとして印刷するかを区別して印刷すべき特別な文書(本発明でいう特別文書)の印刷を指令する特別なアプリケーション(本発明でいう特別印刷指令手段)である。管理対象文書または非管理対象文書のどちらとして印刷するかを区別して印刷する必要がない通常の文書(本発明でいう通常文書)の印刷を指令する通常のアプリケーション(本発明でいう通常印刷指令手段)の場合は、アプリケーション名が指定アプリケーションリストDB42に登録されていない。なお、このアプリケーションリストDB42は、プリンタドライバ32のインストール時に、自動でインストールされるもので、対象アプリケーションの名前が列挙されたテキストファイルである。この対象アプリケーションは、予め候補となるものが書き込まれた形でインストールされる。また、このファイルは、OSあるいはファイルシステムが提供する機能により、管理者以外は書き換えができないようになっている。管理者は、必要に応じてこのファイルを書き換えることにより対象アプリケーションを追加/変更することができる。一方、非管理者はそのファイルの更新ができないため、悪意をもってリストを改ざんし、非許可者が印刷を行なうといった問題を回避できる。
上記S105の処理において、指定アプリケーションではないと判断した場合は(S105:NO)、通常印刷処理を行って(S110)、印刷処理を終了する。なお、S110の通常印刷処理は、ごく一般的なプリンタドライバが実行する周知の処理であり、この通常印刷処理が実行されることにより、アプリケーション31から印刷を指令された文書が、プリンタ2から印刷出力されることになる。
一方、S105の処理において、指定アプリケーションではあると判断した場合(S105:YES)、プリンタドライバ32は、利用者に対してパスワードの入力を求める(S115)。ここで、利用者が操作部15を操作してパスワードを入力すると、プリンタドライバ32は使用者認証を行い、認証OKか否かを判断する(S120)。S120の処理では、S115の処理で入力されたパスワードを使用者許可リスト43の中から検索し、パスワードが使用者許可リスト43に登録されていたら、使用者認証OKと判断する。この使用者許可リスト43は、管理者以外は読み出し・書き込みともに不可能なようにOSあるいはファイルシステムにより設定されている。管理者はこの使用者許可リスト43を書き換えることにより、所望の使用者に、このアプリケーションでの印刷の許可を与えることができる。
S120の処理において、使用者認証OKと判断されない場合(S120:NO)、プリンタドライバ32は、直ちにこの印刷処理を終了する。
一方、S120の処理において、使用者認証OKと判断された場合(S120:YES)、プリンタドライバ32は、文書管理ダイアログ処理を実行する(S125)。S125の処理が実行されると、PC1の表示部16には、図3に示すような文書管理ダイアログ51が表示される。
この文書管理ダイアログ51内には、文書を管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのか、管理対象文書であればヘッダを印刷するか否か、非管理対象文書であればログ記録を行うか否か、以上の項目を利用者に選択させるためのラジオボタン52が設けられている。また、文書の配布先を入力するための配布先入力欄53、文書の利用目的を入力するための目的入力欄54、文書の管理対象期間を入力するための管理対象期間入力欄55、利用者が自由に各種コメント、メッセージを入力可能なフリーコメント入力欄56、OKボタン57、Cancelボタン58なども設けられている。
ここで、利用者はラジオボタン52を利用して4つの選択肢の中から1つを選ぶことができる。配布先入力欄53、目的入力欄54、管理対象期間入力欄55、およびフリーコメント入力欄56には、各入力内容を入力することができる。そして、OKボタン57をクリックすると、S125の処理を終える。なお、Cancelボタン58をクリックした場合は、図2に示した印刷処理そのものがキャンセルされる。
S125の処理を終えると、プリンタドライバ32は全項目入力済みか否かを判断し(S130)、未入力の項目が残っている場合には(S130:NO)、S125の処理へと戻る。一方、全項目入力済みの場合は(S130:YES)、管理対象印刷処理を実行する(S135)。
このS135の管理対象印刷処理は、詳しくは図4のフローチャートに示すような処理になる。
管理対象印刷処理を開始すると、プリンタドライバ32は、まず、アプリケーション31から指令されたアプリケーション出力データの描画を行う(S205)。このS205の処理では、プリンタデバイス用に確保された仮想的な描画領域であるデバイスコンテキストに対してアプリケーション出力データの描画が行われる。そのため、S205の処理を実行した段階では、直ちにプリンタ2から印刷出力が行われることはなく、プリンタ2から印刷出力は、デバイスコンテキストに対するすべての描画処理が完了した後に行われることになる。
続いて、プリンタドライバ32は、ヘッダ有りか否かを判断する(S210)。このS210の処理では、文書管理ダイアログ51(図3参照)のラジオボタン52で選択可能な4種の選択肢の内、「管理対象文書(ヘッダ有り)」が選択されているとヘッダ有りと判断され、他の3種が選択されているとヘッダ無しと判断される。S210の処理でヘッダ有りと判断した場合(S210:YES)、プリンタドライバ32はヘッダの描画を行い(S215)、ヘッダ無しと判断した場合は(S210:NO)、S215の処理をスキップする。なお、このS215の処理においても、上述のデバイスコンテキストに対する描画が行われる。
続いて、プリンタドライバ32は、ウォーターマーク有りか否かを判断する(S220)。このS220の処理では、文書管理ダイアログ51(図3参照)のラジオボタン52で選択可能な4種の選択肢の内、「非管理対象文書(ログ記録)」または「非管理対象文書(ログ非記録)」が選択されているとウォーターマーク有りと判断され、他の2種が選択されているとウォーターマーク無しと判断される。S220の処理でウォーターマーク有りと判断した場合(S220:YES)、プリンタドライバ32はウォーターマークの描画を行い(S225)、ウォーターマーク無しと判断した場合は(S220:NO)、S225の処理をスキップする。なお、このS225の処理においても、上述のデバイスコンテキストに対する描画が行われる。
なお、上記S205、S215、およびS225の処理によるデバイスコンテキストに対する描画が完了したら、デバイスコンテキストに描画された文書がプリンタ2から印刷出力され、例えば図5(a)および同図(b)に示すような文書61(管理対象文書として印刷されたもの)や文書62(非管理対象文書として印刷されたもの)が、プリンタ2から印刷出力されることになる。これらの文書61、文書62内には、S205の処理によって描画されたアプリケーション出力データ領域63、S215の処理によって描画されたヘッダ領域65、S225の処理によって描画されたウォーターマーク領域67などが含まれている。本実施形態において、ヘッダ領域65は、アプリケーション出力データ領域63の余白に相当する位置に設けられているが、ウォーターマーク領域67は、アプリケーション出力データ領域63に重なる位置に設けられている。
さて、以上のようにしてプリンタ2からの印刷出力が行われることになるが、プリンタドライバ32は、デバイスコンテキストに対する描画が完了した文書を、さらにファイルとしても出力する(S230)。このS230の処理により、PC1が備えるHDD14には、印刷出力データ45が保存されることになる。この印刷出力データ45は、図5(a)および同図(b)に例示したような文書61、文書62の印刷イメージをデータ化したものであり、この印刷出力データ45を参照すれば、利用者はどのような文書を印刷出力したのかを知ることができる。そして、S230の処理を終えたら、図4に示した管理対象印刷処理を終了する。
図4に示した管理対象印刷処理を終了すると、図2に示したS135の処理を終えたことになるので、引き続いて、プリンタドライバ32は、終了ダイアログ処理を実行する(S140)。S140の処理が実行されると、PC1の表示部16には、図6に示すような終了ダイアログ71が表示される。
この終了ダイアログ71内には、利用者が自由に各種コメント、メッセージを入力可能なコメント入力欄72、OKボタン73、NG(Retry)ボタン74、NG(Cancel)ボタン75などが設けられている。
ここで、利用者はコメント入力欄72に、上記S125の処理で入力したコメントとは別に、あらためて任意にコメントを入力することができる。これにより、印刷開始前にはコメントできなかったような事項(例えば、印刷時に発生したエラー等についての報告等)をコメントとして残すことができる。そして、OKボタン73、NG(Retry)ボタン74、またはNG(Cancel)ボタン75をクリックすると、S140の処理を終える。
S140の処理を終えると、NG(Retry)ボタン74がクリックされたか否かを判断し(S145)、NG(Retry)ボタン74がクリックされた場合には(S145:YES)、S135の処理へと戻る。これにより、管理対象印刷処理を再実行(リトライ)することができる。
一方、NG(Retry)ボタン74がクリックされていなければ(S145:NO)、ログ記録を行うか否かを判断する(S150)。このS150の処理では、文書管理ダイアログ51(図3参照)のラジオボタン52で選択可能な4種の選択肢の内、「非管理対象文書(ログ非記録)」が選択されているとログ記録を行わないと判断され、他の3種が選択されているとログ記録を行うと判断される。S150の処理でログ記録を行うと判断した場合(S150:YES)、プリンタドライバ32はログ処理を行い(S155)、ログ記録を行わないと判断した場合は(S150:NO)、S155の処理をスキップする。
このS155のログ処理は、詳しくは図7のフローチャートに示すような処理になる。
このログ処理を開始すると、プリンタドライバ32は、まず、印刷に関する情報を収集する(S305)。このS305の処理では、図8に示すような各種情報が収集される。
より詳しく説明すると、本実施形態の場合、S305の処理においては、印刷に関する情報として、日時、操作者、フラグ、アプリケーション、ファイル名、PC、管理期間、目的、配布先、コメント1、枚数、結果、印刷後コメント、およびアドレスといった項目について、情報が収集される。
これらの項目の内、日時はPC1が内蔵する時計(図示略)から取得される情報である。操作者は、上記S115〜S120の処理によってパスワード認証された操作者名であり、この操作者名は使用者許可リスト43から取得される。フラグは、ビットのオン/オフによって4項目の状態を示す4ビットの値で、Bit0は管理対象文書/非管理対象文書のどちらとして印刷したものか、Bit1はヘッダ中に文書名を印刷したか否か、Bit2はヘッダ中に管理期間を印刷したか否か、Bit2はヘッダ中に印刷日時を印刷したか否か、以上の各情報が各ビットに対応付けられている。これらの各ビットに割り当てられる情報は、文書管理ダイアログ51に入力された情報等から取得されてフラグ化される。アプリケーション、ファイル名は、アプリケーション31から通知された情報である。PCは、印刷を行なおうとしたPCの名前である。通常は、この名前は、このソフト自体が走っているPCの名前であるが、ネットワーク接続されたほかのクライアントPCから、このPCを介して印刷される場合はそのクライアントPCの名前が記録される。この操作PC名の取得方法はOSあるいは使用しているスプーラにより提供される。管理期間、目的、配布先、コメント1は、利用者が文書管理ダイアログ51に入力した情報である。枚数はプリンタドライバ32自身が管理する情報である。結果は、スプーラ33が管理する情報であり、スプーラ33から取得する。印刷後コメントは、利用者が終了ダイアログ71に入力した情報である。アドレスは、S230の処理で出力された印刷出力データ45のパス名である。
以上のような情報を収集したら、続いて、プリンタドライバ32は、収集した情報のCSV化(=情報をカンマ区切りで列挙した形式(Comma Separated Values形式)にする処理)を行う(S310)。そして、S310の処理でCSV化した情報を、ログファイル44の最後尾に追記書き込みして(S315)、図7に示したログ処理を終了する。
図7に示したログ処理を終了すると、図2に示したS155の処理を終えたことになるので、これにて図2に示した印刷処理をすべて終了することになる。
なお、以上説明した第1実施形態は、上記のほかに様々な変更が可能である。例えば、上記実施形態にあっては、S140において必ず終了状況を入力するためのダイアログを出しているが、既知のステータスモニターあるいはランゲージモニターと組み合わせることにより、印刷に成功したか否かを検知し、否と判断された場合のみダイアログを出すようにすることも可能である。これは、正常印刷された場合はあえて終了時に再び入力すべき情報がないので、使用者の負担を軽減することができ、一方、エラーが発生した際には、プリンタ本体の自動リトライによる印刷、あるいはそのままキャンセルなどの状況をログに残すことができ、ログと実際の印刷状況の不一致などを防ぐことができるからである。また、この際ステータスモニタあるいはランゲージモニタの出力をログに記録してもよい。
また、本ソフトウエアのインストール形態に関しても、様々な構成が考えられる。例えば、管理者によって予め書き込まれた指定アプリケーションリスト42と使用者許可リスト43とを、プリンタドライバ32のインストールセットに予め組み込んだインストールセットもしくはインストーラによりインストールしてもよい。また、インストールセット中の指定アプリケーションリスト42と使用者許可リスト43を空のまま配布し、インストール時に管理者により設定させてもよい。
また、指定アプリケーションリスト42に特定アプリケーションを書き込んだ状態で、その指定アプリケーションリスト42とプリンタドライバ32と、そのアプリケーションを同時にインストールするように、インストーラを構成してもよい。
[第1実施形態の効果]
以上説明した通り、PC1は、文書の印刷を指令可能なアプリケーション31と、アプリケーション31からの指令に応じて、文書を所定のプリンタ2で印刷するのに必要なデータをプリンタ2へ出力することにより、文書をプリンタ2に印刷させるプリンタドライバ32とを備え、プリンタドライバ32は、アプリケーション31がプリンタドライバ32に対して印刷を指令した文書について、利用者が文書管理ダイアログ51で入力した情報に基づいて、管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのかを判断し、管理対象文書として印刷する場合には、文書の印刷に関する情報をログファイル44に追加記憶させており、これらがPC1上で文書管理システムとして機能している。したがって、このように構成された文書管理システムによれば、後からログファイル44に記憶された情報を参照することにより、利用者は、管理対象文書の印刷に関する情報を知ることができる。このとき、CSV化した情報として記憶しているため、後から参照した利用者にとって使い勝手がよいものとなる。また、管理対象文書か非管理対象文書かを何ら区別することなく文書の印刷に関する情報をログファイル44に記憶するシステムではないので、利用者は、管理対象文書の印刷に関する情報を、容易に把握することができる。
また、上記実施形態において、アプリケーション31には、指定アプリケーションと、指定アプリケーション以外のアプリケーションとがあり、S105の処理を実行するプリンタドライバ32は、印刷を指令したアプリケーション31が指定アプリケーションか否かを判定し、指定アプリケーションであると判定された場合には、管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのかを判断する一方、指定アプリケーションではないと判定された場合には、管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのかを判断しないようにしている。したがって、指定アプリケーション以外からの印刷指令であると判定された場合に、管理対象文書であるか非管理対象文書であるかの区別を必要としないにもかかわらず、無駄に管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのかを判断することがない。
さらに、上記実施形態においては、S125の処理により文書管理ダイアログ51を表示して利用者に指示を入力させ、S135の処理では、入力された指示に基づいて、文書を管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのかを判断している。したがって、同じ文書であっても、管理対象文書または非管理対象文書のどちらとして印刷するのかが利用者の判断で変わる場合に、この文書管理システムを利用することにより、適切な管理を行うことができる。
また、上記実施形態において、文書が管理対象文書として印刷された場合には、S210〜S215の処理により、印刷された文書中にヘッダが付加されるので、利用者は、印刷された文書を見るだけで、管理対象文書として印刷された文書であることを認識することができる。
また、上記実施形態において、文書が非管理対象文書として印刷された場合、S220〜S225の処理により、印刷された文書中にウォーターマークを付加することができるので、ウォーターマークを付加することにより、利用者は、印刷された文書を見るだけで、非管理対象文書として印刷された文書であることを認識することができる。
さらに、上記実施形態においては、S155(=S305〜S315)の処理により、ログファイル44には、管理対象文書として印刷された文書、および非管理対象文書として印刷された文書の双方について、印刷に関する情報が記憶され、しかも、記憶された情報中には、管理対象文書として印刷したのか非管理対象文書として印刷したのかを判別可能なフラグが含まれているので、管理対象文書の印刷に関する情報はもちろんのこと、非管理対象文書の印刷に関する情報まで管理することができる。
加えて、上記実施形態においては、ログファイル44には、利用者が任意に入力したメッセージが文書の印刷に関する情報の一部として記憶されるので、利用者にとってわかりやすい情報や有益な情報を任意に入力してログファイル44に残すことができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
上記第1実施形態においては、アプリケーション31が印刷指令手段として機能し、プリンタドライバ32が印刷指令手段以外の各手段として機能する例を挙げたが、以下に説明する第2実施形態においては、プリンタドライバ32が印刷装置制御手段として機能し、アプリケーション31が印刷装置制御手段以外の各手段として機能する例について説明する。なお、第1実施形態と第2実施形態は、ソフトウェアによる処理が相違するのみであり、ハードウェアの構成については同等となるので、以下の説明においては相違点を中心に説明する。第1実施形態と同等な構成については、第1実施形態で付した符号を利用することにして、その詳細な説明については省略する。
[アプリケーションによって実行される処理]
アプリケーション31が実行するアプリケーション処理について、図9のフローチャートに基づいて説明する。
アプリケーション処理を開始すると、アプリケーション31は、まず描画ウィンドウを作成し(S405)、引き続いて、メッセージ処理を実行する(S410)。なお、これらS405、S410の処理を順に実行する処理手順は、一般的なWindows(登録商標)用アプリケーションにおける標準的な処理手順であり、アプリケーション31における固有の処理は、S410のメッセージ処理の中で実行されることになる。
図10は、S410のメッセージ処理の詳細を示すフローチャートである。このアプリケーションのすべての処理、例えば、ウィンドウサイズ変更、描画処理、ファイル処理、印刷処理などはすべてメッセージに対する応答として実行される。図10は、そのメッセージ処理の本発明に関係する部分を表したものである。メッセージが送られてくると、まず、そのメッセージが印刷を指示するものであるか否かが判断される(S505)。S505の処理では、利用者がアプリケーション31のユーザーインターフェースを利用して印刷を指示していた場合に、印刷処理を行うべきと判断される。印刷処理を行うべきと判断した場合(S505:YES)、アプリケーション31は、文書管理ダイアログ処理を実行する(S510)。S510の処理が実行されると、PC1の表示部16には、図3に示した文書管理ダイアログ51が表示される。すなわち、第1実施形態においては、プリンタドライバ32が文書管理ダイアログ51を表示するように構成されていたが、第2実施形態においてはアプリケーション31が文書管理ダイアログ51を表示するように構成されている。
文書管理ダイアログ51内に配置された各種入力欄等は、第1実施形態と同様なので、ここでの説明は省略するが、利用者は文書管理ダイアログ51を利用して各種情報を入力することができ、OKボタン57をクリックすると、S510の処理を終える。
S510の処理が終了すると、アプリケーションは全項目が入力されているか否かを判断する(S515)。もし全項目が入力されていなければ(S515:NO)、S510に戻り、再度ダイアログを表示して入力を促す。これは全項目が入力されるまで続けられる。全項目が入力されると(S515:YES)、アプリケーションは中間ファイル(EMF:エンハンスドメタファイル)に対して描画処理を行なわせる。これはEMFを指すデバイスコンテキストに対して描画処理を行なうことによりなされる(S520)。
このS520の処理で描画される主データは、上記第1実施形態におけるアプリケーション出力データに相当するものである。
続いて、アプリケーション31は、ヘッダ有りか否かを判断する(S525)。このS525の処理では、文書管理ダイアログ51(図3参照)のラジオボタン52で選択可能な4種の選択肢の内、「管理対象文書(ヘッダ有り)」が選択されているとヘッダ有りと判断され、他の3種が選択されているとヘッダ無しと判断される。S525の処理でヘッダ有りと判断した場合(S525:YES)、アプリケーション31はヘッダの描画を行い(S530)、ヘッダ無しと判断した場合は(S525:NO)、S530の処理をスキップする。なお、このS530の処理においても、上述のデバイスコンテキストに対する描画が行われる。
続いて、アプリケーション31は、ウォーターマーク有りか否かを判断する(S535)。このS535の処理では、文書管理ダイアログ51(図3参照)のラジオボタン52で選択可能な4種の選択肢の内、「非管理対象文書(ログ記録)」または「非管理対象文書(ログ非記録)」が選択されているとウォーターマーク有りと判断され、他の2種が選択されているとウォーターマーク無しと判断される。S535の処理でウォーターマーク有りと判断した場合(S535:YES)、アプリケーション31はウォーターマークの描画を行い(S540)、ウォーターマーク無しと判断した場合は(S535:NO)、S540の処理をスキップする。なお、このS540の処理においても、上述のデバイスコンテキストに対する描画が行われる。
そして、上記S530、およびS540の処理によりEMFのデバイスコンテキストに対する描画が行なわれると、S520においてアプリケーションの出力する画像に対して、必要に応じてヘッダおよびウォーターマークが重ねられて描画された画像を示す中間ファイルが作成される。次にS545において、プリンタドライバ32が呼び出され、この中間ファイルの情報がスプーラ33を介してプリンタドライバ32に送られる。プリンタドライバ32は、この情報をPDLに変更してプリンタ2に出力する。これにより、プリンタ2は、S520の処理においてアプリケーションの出力する画像に対して必要に応じてヘッダおよびウォーターマークが重ねられた画像を、1ページ中に描画する。
そして、上記S520、S530、およびS540の処理によるデバイスコンテキストに対する描画が完了したら、アプリケーション31はプリンタドライバ32を呼び出すことにより、プリンタドライバ32に対して印刷指令を与える(S545)。これにより、プリンタドライバ32側では、アプリケーション31側でデバイスコンテキストに描画された文書について、ラスタライズ、PDL化等の処理を施してから、そのデータをプリンタ2へと出力し、その結果、例えば図5(a)および同図(b)に示すような文書61(管理対象文書として印刷されたもの)や文書62(非管理対象文書として印刷されたもの)が、プリンタ2から印刷出力される。
さて、S545の処理を終えたら、アプリケーション31は、終了ダイアログ処理を実行する(S550)。S550の処理が実行されると、PC1の表示部16には、図6に示した終了ダイアログ71が表示される。すなわち、第1実施形態においては、プリンタドライバ32が終了ダイアログ71を表示するように構成されていたが、第2実施形態においてはアプリケーション31が終了ダイアログ71を表示するように構成されている。
終了ダイアログ71内に配置された各種入力欄等は、第1実施形態と同様なので、ここでの説明は省略するが、利用者は終了ダイアログ71を利用して各種情報を入力することができ、OKボタン73、NG(Retry)ボタン74、またはNG(Cancel)ボタン75をクリックすると、S550の処理を終える。
S550の処理を終えると、NG(Retry)ボタン74がクリックされたか否かを判断し(S555)、NG(Retry)ボタン74がクリックされた場合には(S555:YES)、S520の処理へと戻る。これにより、主データ描画以降の処理を再実行(リトライ)することができる。
一方、NG(Retry)ボタン74がクリックされていなければ(S555:NO)、ログ記録を行うか否かを判断する(S560)。このS560の処理では、文書管理ダイアログ51(図3参照)のラジオボタン52で選択可能な4種の選択肢の内、「非管理対象文書(ログ非記録)」が選択されているとログ記録を行わないと判断され、他の3種が選択されているとログ記録を行うと判断される。S560の処理でログ記録を行うと判断した場合(S560:YES)、アプリケーション31はログ処理を行い(S565)、ログ記録を行わないと判断した場合は(S560:NO)、S565の処理をスキップする。
なお、S565のログ処理は、既に第1実施形態において図7のフローチャートに示した処理と同等な処理となるので、ここでの説明は省略する。ただし、第2実施形態においては、図11に示すように、印刷に関する情報として、日時、操作者、フラグ、ファイル名、PC、管理期間、目的、配布先、コメント1、枚数、結果、および印刷後コメントといった項目について、ログファイル44に情報が記録され、上記第1実施形態においてログファイル44に記録していた項目の内、アプリケーション、アドレスについては、情報を記録しない。これは、第2実施形態においては、アプリケーション31単位でログファイル44が作成されるので、アプリケーションという項目が不要であり、また、アプリケーション31自体は印刷出力データ45の出力を行わないので、アドレスという項目が不要だからである。
さて、以上がS505の処理で印刷処理のメッセージであると判断された場合の処理となるが、S505の処理で印刷処理のメッセージではないと判断された場合(S505:NO)、アプリケーション31は、ファイル保存処理を行うべきか否かを判断する(S570)。このファイル保存処理は、アプリケーション31が備える文書編集機能等を利用者が利用して文書データ41の内容を編集した後、その編集後の内容を新たに文書データ41として保存するための処理である。S507の処理では、利用者がアプリケーション31のユーザーインターフェースを利用して文書の保存を指示していた場合に、ファイル保存処理を行うべきと判断される。
S570の処理において、ファイル保存処理を行うべきと判断した場合(S570:YES)、アプリケーション31は、ファイル保存処理を実行し(S575)、変更履歴のログ書き込みを行う(S580)。このS580の処理により、文書データ41の更新履歴がログファイル44に追記されることになる。
以上のようなメッセージ処理の中で、S565、S580、S585、いずれかの処理を終了するか、S560の処理でログ記録を行わないと判断したらメッセージ処理を終了することになる。ただし、このメッセージ処理は、利用者やOSからメッセージ処理の終了が指令されない限り、繰り返し実行される。すなわち、図10のフローチャートに示した処理を一通り終了した場合、アプリケーション31は、再び図10のフローチャートに示した処理を実行することになり、この場合、図9に示したS410の処理を抜けることはない。
一方、利用者からの入力によって処理終了が指令された場合や、OSがエラー等を検出した際にアプリケーション31に対して処理終了を指令した場合は、その指令がS585の処理の中で検知され、その結果、図10のフローチャートに示した処理の繰り返しは終了となる。この場合は、図9に示したS410の処理を抜けることになり、その結果、図9に示したアプリケーション処理を終了することになる。
[第2実施形態の効果]
以上説明した通り、PC1は、文書の印刷を指令可能なアプリケーション31と、アプリケーション31からの指令に応じて、文書を所定のプリンタ2で印刷するのに必要なデータをプリンタ2へ出力することにより、文書をプリンタ2に印刷させるプリンタドライバ32とを備え、アプリケーション31は、アプリケーション31がプリンタドライバ32に対して印刷を指令した文書について、利用者が文書管理ダイアログ51で入力した情報に基づいて、管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのかを判断し、管理対象文書として印刷する場合には、文書の印刷に関する情報をログファイル44に追加記憶させており、これらがPC1上で文書管理システムとして機能している。したがって、このように構成された文書管理システムによれば、後からログファイル44に記憶された情報を参照することにより、利用者は、管理対象文書の印刷に関する情報を知ることができる。このとき、CSV化した情報として記憶しているため、後から参照した利用者にとって使い勝手がよいものとなる。また、管理対象文書か非管理対象文書かを何ら区別することなく文書の印刷に関する情報をログファイル44に記憶するシステムではないので、利用者は、管理対象文書の印刷に関する情報を、容易に把握することができる。
また、上記実施形態においては、S510の処理により文書管理ダイアログ51を表示して利用者に指示を入力させ、S520〜S540の処理では、入力された指示に基づいて、文書を管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのかを判断している。したがって、同じ文書であっても、管理対象文書または非管理対象文書のどちらとして印刷するのかが利用者の判断で変わる場合に、この文書管理システムを利用することにより、適切な管理を行うことができる。
また、上記実施形態において、文書が管理対象文書として印刷された場合には、S525〜S530の処理により、印刷された文書中にヘッダが付加されるので、利用者は、印刷された文書を見るだけで、管理対象文書として印刷された文書であることを認識することができる。
また、上記実施形態において、文書が非管理対象文書として印刷された場合、S535〜S540の処理により、印刷された文書中にウォーターマークを付加することができるので、ウォーターマークを付加することにより、利用者は、印刷された文書を見るだけで、非管理対象文書として印刷された文書であることを認識することができる。
さらに、上記実施形態においては、S565(=S305〜S315)の処理により、ログファイル44には、管理対象文書として印刷された文書、および非管理対象文書として印刷された文書の双方について、印刷に関する情報が記憶され、しかも、記憶された情報中には、管理対象文書として印刷したのか非管理対象文書として印刷したのかを判別可能なフラグが含まれているので、管理対象文書の印刷に関する情報はもちろんのこと、非管理対象文書の印刷に関する情報まで管理することができる。
加えて、上記実施形態においては、ログファイル44には、利用者が任意に入力したメッセージが文書の印刷に関する情報の一部として記憶されるので、利用者にとってわかりやすい情報や有益な情報を任意に入力してログファイル44に残すことができる。また、上記の装置では、S565における印刷ログの記録処理と、S580におけるファイル更新のログ処理が、同一ログに対して行なわれる。このためファイル自体の更新と、印刷の記録が単一ログに対して行なわれるため、どのバージョンのファイルがいつ管理対象文書として印刷されたかが容易にわかるといった効果もある。
[実施形態と本発明との対応関係]
文書の印刷を指令可能なアプリケーション31が、本発明でいう印刷指令手段に相当する。また、アプリケーション31からの指令に応じて、文書を所定のプリンタ2で印刷するのに必要なデータをプリンタ2へ出力することにより、文書をプリンタ2に印刷させるプリンタドライバ32が、本発明でいう印刷装置制御手段に相当する。
また、上記第1実施形態のプリンタドライバ32、あるいは、上記第2実施形態のアプリケーション31は、アプリケーション31がプリンタドライバ32に対して印刷を指令した文書について、利用者が文書管理ダイアログ51で入力した情報に基づいて、管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのかを判断する手段として機能しており、これは本発明でいう管理対象判断手段に相当する。また、上記第1実施形態のプリンタドライバ32、あるいは、上記第2実施形態のアプリケーション31は、管理対象文書として印刷する場合には、文書の印刷に関する情報をログファイル44(本発明でいう履歴管理用の記憶手段)に追加記憶させる手段として機能しており、本発明でいう記憶制御手段に相当する。
また、上記第1実施形態において、アプリケーション31には、指定アプリケーション(本発明でいう特別印刷指令手段に相当)と、指定アプリケーション以外のアプリケーション(本発明でいう通常印刷指令手段に相当)とがあり、S105の処理を実行するプリンタドライバ32は、印刷を指令したアプリケーション31が指定アプリケーションか否かを判定する手段(本発明でいう指令元種別判定手段)として機能している。
また、上記第1実施形態のプリンタドライバ32、あるいは、上記第2実施形態のアプリケーション31は、文書管理ダイアログ51を表示して、管理対象文書として印刷するのか非管理対象文書として印刷するのかについての指示を利用者に入力させており、これは本発明でいう印刷種別指示入力手段に相当する。
また、上記第1実施形態のプリンタドライバ32、あるいは、上記第2実施形態のアプリケーション31は、管理対象文書として印刷した旨の記述であるヘッダを文書中に付加して印刷可能であり、これは本発明でいう管理対象文書用記述付加手段に相当する。
また、上記第1実施形態のプリンタドライバ32、あるいは、上記第2実施形態のアプリケーション31は、非管理対象文書として印刷した旨の記述であるウォーターマークを文書中に付加して印刷可能であり、これは本発明でいう非管理対象文書用記述付加手段に相当する。
また、上記第1実施形態のプリンタドライバ32、あるいは、上記第2実施形態のアプリケーション31は、文書管理ダイアログ51や終了ダイアログ71を表示して利用者に任意にメッセージを入力させており、これは本発明でいうメッセージ入力手段に相当する。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記第1実施形態においては、アプリケーション単位で、指定アプリケーションか否かを判断し、指定アプリケーションから印刷を指令された文書については、すべて管理対象判断手段による判断を必要とする特別な文書であると判断していたが、これに代えて、アプリケーションから印刷を指令された文書単位で、管理対象判断手段による判断を必要とする特別な文書であるか否かを判断するようにしてもよい。
この場合、例えば、印刷を指令する文書データの中(例えば、ヘッダ情報の中)に、特別な文書であるか否かを判断するためのフラグを設けておき、そのフラグで特別な文書であると判断した場合には、S135の管理対象印刷処理を実行する一方、そのフラグで特別な文書ではないと判断した場合には、S110の通常印刷処理を実行するように構成すればよい。
また、このように管理対象判断手段による判断を必要とする特別な文書であるか否かを、文書単位で判断する手法は、アプリケーション単位で判断する手法と、併用することもできる。具体的には、まずは、上記第1実施形態と同様に、アプリケーション単位で指定アプリケーションか否かを判断し、その上で、指定アプリケーションであった場合には、文書データの中のフラグに基づいて特別な文書であるか否かを判断し、特別な文書であると判断した場合には、S135の管理対象印刷処理を実行する一方、特別な文書ではないと判断した場合には、S110の通常印刷処理を実行するように構成すればよい。
さらに、上記実施形態においては、管理対象文書を印刷した際には無条件でログを記録するとともに、非管理対象文書を印刷した際にはログを記録するか否かを利用者に任意に選択させていたが、これに代えて、管理対象文書を印刷した際にのみログを記録するように構成してもよい。このようにすれば、ログファイル44には、管理対象文書として印刷された文書の印刷に関する情報のみが記憶されるので、非管理対象文書の印刷に関する情報がログファイル44内に混在するものよりも、管理対象文書の印刷に関する情報を管理しやすくなる。
また、上記実施形態においては、印刷指令手段として機能するアプリケーション31、印刷装置制御手段として機能するプリンタドライバ32のいずれかが、他の各手段としての機能(例えば、管理対象判断手段としての機能、記憶制御手段としての機能等)を備える例を示したが、PC1上で稼働するアプリケーション31およびプリンタドライバ32以外の第3のプロセスが、上記他の各手段としての機能を備えていてもよい。この場合、第3のプロセスが処理を実行する上で必要となる情報は、例えば、アプリケーション31やプリンタドライバ32からプロセス間通信によって第3のプロセスへ伝達されるように構成されていればよい。
本発明の実施形態として説明した文書管理システムを示すブロック図。 プリンタドライバが実行する印刷処理のフローチャート。 文書管理ダイアログの説明図。 プリンタドライバが実行する管理対象印刷処理のフローチャート。 文書の印刷例を示す説明図であり、(a)は管理対象文書を例示した説明図、(b)は非管理対象文書を例示した説明図。 終了ダイアログの説明図。 ログ処理のフローチャート。 第1実施形態においてログファイルに記録される情報を示す説明図。 アプリケーションが実行するアプリケーション処理のフローチャート。 アプリケーションが実行するメッセージ処理のフローチャート。 第2実施形態においてログファイルに記録される情報を示す説明図。
符号の説明
1・・・パーソナルコンピュータ(PC)、2・・・プリンタ、11,21・・・CPU、12,22・・・ROM、13,23・・・RAM、14・・・ハードディスク装置(HDD)、15・・・操作部、16・・・表示部、17,27・・・USBインターフェース、25・・・操作キー、26・・・表示パネル、29・・・印字部、31・・・アプリケーション、32・・・プリンタドライバ、33・・・スプーラ、41・・・文書データ、42・・・指定アプリケーションリストデータベース、43・・・使用者許可リスト、44・・・ログファイル、45・・・印刷出力データ、51・・・文書管理ダイアログ、52・・・ラジオボタン、53・・・配布先入力欄、54・・・目的入力欄、55・・・管理対象期間入力欄、56・・・フリーコメント入力欄、57,73・・・OKボタン、58・・・Cancelボタン、61,62・・・文書、63・・・アプリケーション出力データ領域、65・・・ヘッダ領域、67・・・ウォーターマーク領域、71・・・終了ダイアログ、72・・・コメント入力欄、74・・・NG(Retry)ボタン、75・・・NG(Cancel)ボタン。

Claims (10)

  1. 文書の印刷を指令可能な印刷指令手段と、
    前記印刷指令手段からの指令に応じて、前記文書を所定の印刷装置で印刷するのに必要なデータを前記印刷装置へ出力することにより、前記文書を前記印刷装置に印刷させる印刷装置制御手段と、
    前記印刷指令手段が前記印刷装置制御手段に対して印刷を指令した文書について、管理が必要な管理対象文書として印刷するのか、管理が不要な非管理対象文書として印刷するのかを判断する管理対象判断手段と、
    前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記文書の印刷に関する情報を、履歴管理用の記憶手段に追加記憶させる記憶制御手段と
    を備えることを特徴とする文書管理システム。
  2. 前記印刷指令手段は、前記管理対象判断手段による判断を必要とする特別文書、および前記管理対象判断手段による判断を必要としない通常文書の印刷を指令可能に構成されており、
    さらに、前記印刷指令手段から印刷を指令された文書が前記特別文書か前記通常文書かを判定する文書種別判定手段を備えており、
    前記管理対象判断手段は、前記文書種別判定手段によって前記特別文書であると判定された場合に、前記印刷指令手段が前記印刷装置制御手段に対して印刷を指令した文書について、前記管理対象文書として印刷するのか前記非管理対象文書として印刷するのかを判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
  3. 前記印刷指令手段には、前記管理対象判断手段による判断を必要とする特別文書の印刷を指令可能な特別印刷指令手段、および前記管理対象判断手段による判断を必要としない通常文書の印刷のみを指令する通常印刷指令手段があり、
    さらに、前記印刷指令手段が前記特別印刷指令手段であるのか前記通常印刷指令手段であるのかを判定する指令元種別判定手段を備えており、
    前記管理対象判断手段は、前記指令元種別判定手段によって前記特別印刷指令手段であると判定された場合に、前記印刷指令手段が前記印刷装置制御手段に対して印刷を指令した文書について、前記管理対象文書として印刷するのか前記非管理対象文書として印刷するのかを判断する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の文書管理システム。
  4. 前記管理対象文書として印刷するのか、前記非管理対象文書として印刷するのかについての指示を、利用者に入力させる印刷種別指示入力手段を備えており、
    前記管理対象判断手段は、前記印刷種別指示入力手段により利用者に入力させた指示に基づいて、前記印刷装置制御手段に対して印刷を指令する文書について、前記管理対象文書として印刷するのか、前記非管理対象文書として印刷するのかを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の文書管理システム。
  5. 前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記管理対象文書として印刷した旨の記述を前記文書中に付加する管理対象文書用記述付加手段
    を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の文書管理システム。
  6. 前記管理対象判断手段によって前記非管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記非管理対象文書として印刷した旨の記述を前記文書中に付加する非管理対象文書用記述付加手段
    を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の文書管理システム。
  7. 前記記憶制御手段は、前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合にのみ、前記文書の印刷に関する情報を前記記憶手段に追加記憶させる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の文書管理システム。
  8. 前記記憶制御手段は、前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合、および前記管理対象判断手段によって前記非管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記文書の印刷に関する情報を前記記憶手段に追加記憶させる手段であり、前記文書の印刷に関する情報中には、前記管理対象文書として印刷したのか前記非管理対象文書として印刷したのかを判別可能な情報が含まれている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の文書管理システム。
  9. 利用者が任意にメッセージを入力可能なメッセージ入力手段
    を備えており、
    前記記憶制御手段は、前記メッセージ入力手段によって利用者に入力させた前記メッセージを、前記文書の印刷に関する情報の一部として、前記記憶手段に追加記憶させる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の文書管理システム。
  10. コンピュータを、
    印刷を指令した文書について、管理が必要な管理対象文書として印刷するのか、管理が不要な非管理対象文書として印刷するのかを判断する管理対象判断手段、および
    前記管理対象判断手段によって前記管理対象文書として印刷すると判断された場合に、前記文書の印刷に関する情報を、履歴管理用の記憶手段に追加記憶させる記憶制御手段
    として機能させることを特徴とする文書管理システム用プログラム。
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