JP2008059484A - 情報処理装置、ドライバ処理方法、記憶媒体、プログラム - Google Patents
情報処理装置、ドライバ処理方法、記憶媒体、プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 現在表示中のUI画面の設定情報を取得して、設定不可から設定許可状態とする次の操作をメッセージで表示することである。
【解決手段】 PDUICM2042がユーザインタフェース画面に設定不可状態で表示されているコントロールがカーソルで指示されていることを検出する(S504)。そして、PDUICM2042がUI画面で設定されている現在の設定情報を取得してコンフリクトエンジンに入力する。コンフリクトエンジンは、カーソルで指示されているコントロールの優先度を変更すると、PDUICM2042が設定可能なコントロールに遷移させるための更新設定情報を取得して(S505)、PDUICM2042が取得された更新設定情報に基づいて、設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを表示する(S506)特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】 PDUICM2042がユーザインタフェース画面に設定不可状態で表示されているコントロールがカーソルで指示されていることを検出する(S504)。そして、PDUICM2042がUI画面で設定されている現在の設定情報を取得してコンフリクトエンジンに入力する。コンフリクトエンジンは、カーソルで指示されているコントロールの優先度を変更すると、PDUICM2042が設定可能なコントロールに遷移させるための更新設定情報を取得して(S505)、PDUICM2042が取得された更新設定情報に基づいて、設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを表示する(S506)特徴とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は、周辺デバイスをユーザインタフェース画面を介して設定される項目に基づいて制御する情報処理装置におけるドライバ処理に関するものである。
近年、情報処理装置と印刷装置とが通信して印刷処理を行うデータ処理システムにおいて、情報処理装置にインストールされているプリンタドライバは、ユーザからの要望やプリンタの高機能化に伴い、様々な処理が行えるよう多機能化されている。
しかし、その反面、ユーザの観点からすると、プリンタに対する機能が多すぎて、何の機能をどのように設定すればよいかわからないことも少なくない。
特に、情報処理装置のプリンタドライバが表示装置に提供するユーザインタフェース(UI)画面上で、現在の印刷設定の内容に基づいて表示されている機能の設定を制限する場合がある。例えば、現在オプション装置が接続されていないため、オプション機能の設定を有効としてしまうと、不整合な設定となることを防止させるように制御している。
このため、ユーザは、例えばプリンタドライバが提供する印刷設定画面上の全機能のうち、グレイアウト表示されている(UI上で選択不可能状態になっている)機能を使用したい場合、他のどの機能を変更すべきか判断できず、ユーザが望む印刷設定が困難な場合があった。
そして、上記印刷設定画面上で選択不可能状態になっているボタン(機能)をユーザに設定させるために、下記特許文献1は、情報処理装置が表示装置上で表示しているマウスカーソル等が選択不可能状態になっているボタンの上に存在したことを検出した場合、そのボタン選択を無効にする理由に関するヘルプメッセージを表示する制御を行うことが開示されている。
特開平11−73264号公報
しかしながら、上述した特許文献1では、印刷設定画面上に配置されるボタン毎にあらかじめ用意されている固定のメッセージしか表示できない。
つまり、従来のプリンタドライバが提供する印刷設定画面において、1つの設定に連動して他の設定が競合するような設定関係を要因として、印刷設定を制限するような制御が実行されていなかった。
そのため、ユーザが設定する操作に連動して、必ずしも的確なメッセージをユーザに提示出来るとは限らず、プリンタの機能や特定のデバイスオプション(ステイプルフィニッシャー等)でデバイス毎に設定状況が異なる場合等に、表示されたメッセージに対して、ユーザが正しい操作を行うことが困難になる場合があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、周辺デバイスのUI画面に対する指示状態を検出して、現在表示中のUI画面の設定情報を取得して、設定不可から設定許可状態とする次の操作をメッセージで表示する仕組みを提供することである。
上記目的を達成する本発明の情報処理装置は以下に示す構成を備える。
周辺デバイスを制御する情報処理装置であって、
前記周辺デバイスを制御するための複数の設定項目に対応づけられた各コントロールを含むユーザインタフェース画面を表示する表示制御手段と、
各コントロール間のコンフリクト状態を判別して、前記ユーザインタフェース画面に表示すべき設定情報を生成するコンフリクト処理手段と、
前記ユーザインタフェース画面に設定不可状態で表示されているコントロールがカーソルで指示されていることを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記カーソルを検出した場合、前記ユーザインタフェース画面で設定されている現在の設定情報を取得して前記コンフリクト処理手段に入力し、前記コンフリクト手段により前記カーソルで指示されているコントロールの優先度を変更して、設定可能なコントロールに遷移させるための更新設定情報を取得する取得手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記取得手段により取得された前記更新設定情報に基づいて、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上に表示することを特徴とする。
前記周辺デバイスを制御するための複数の設定項目に対応づけられた各コントロールを含むユーザインタフェース画面を表示する表示制御手段と、
各コントロール間のコンフリクト状態を判別して、前記ユーザインタフェース画面に表示すべき設定情報を生成するコンフリクト処理手段と、
前記ユーザインタフェース画面に設定不可状態で表示されているコントロールがカーソルで指示されていることを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記カーソルを検出した場合、前記ユーザインタフェース画面で設定されている現在の設定情報を取得して前記コンフリクト処理手段に入力し、前記コンフリクト手段により前記カーソルで指示されているコントロールの優先度を変更して、設定可能なコントロールに遷移させるための更新設定情報を取得する取得手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記取得手段により取得された前記更新設定情報に基づいて、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上に表示することを特徴とする。
上記目的を達成する本発明のドライバ処理方法は以下に示す構成を備える。
周辺デバイスを制御する情報処理装置におけるドライバ処理方法であって、
前記周辺デバイスを制御するための複数の設定項目に対応づけられた各コントロールを含むユーザインタフェース画面を表示する表示制御工程と、
各コントロール間のコンフリクト状態を判別して、前記ユーザインタフェース画面に表示すべき設定情報を生成するコンフリクト処理工程と、
前記ユーザインタフェース画面に設定不可状態で表示されているコントロールがカーソルで指示されていることを検出する検出工程と、
前記検出工程により前記カーソルを検出した場合、前記ユーザインタフェース画面で設定されている現在の設定情報を取得して前記コンフリクト処理手段に入力し、前記コンフリクト手段により前記カーソルで指示されているコントロールの優先度を変更して、設定可能なコントロールに遷移させるための更新設定情報を取得する取得工程とを備え、
前記表示制御工程は、前記取得工程により取得された前記更新設定情報に基づいて、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上に表示することを特徴とする。
前記周辺デバイスを制御するための複数の設定項目に対応づけられた各コントロールを含むユーザインタフェース画面を表示する表示制御工程と、
各コントロール間のコンフリクト状態を判別して、前記ユーザインタフェース画面に表示すべき設定情報を生成するコンフリクト処理工程と、
前記ユーザインタフェース画面に設定不可状態で表示されているコントロールがカーソルで指示されていることを検出する検出工程と、
前記検出工程により前記カーソルを検出した場合、前記ユーザインタフェース画面で設定されている現在の設定情報を取得して前記コンフリクト処理手段に入力し、前記コンフリクト手段により前記カーソルで指示されているコントロールの優先度を変更して、設定可能なコントロールに遷移させるための更新設定情報を取得する取得工程とを備え、
前記表示制御工程は、前記取得工程により取得された前記更新設定情報に基づいて、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上に表示することを特徴とする。
本発明によれば、周辺デバイスのUI画面に対する指示状態を検出して、現在表示中のUI画面の設定情報を取得して、設定不可から設定許可状態とする次の操作をメッセージで表示することができる。
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第実施形態を示す情報処理装置を適用可能なデータ処理システムの構成を説明するブロック図である。なお、本発明の機能が実行されるのであれば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステムであっても、LAN,WAN等のネットワークを介して接続され、処理が行われるシステムであっても本発明を適用できることは言うまでもない。なお、本実施形態では、周辺デバイスとして、プリンタ1500の例を示すが、周辺デバイスは、プリンタに限らず、周辺デバイスは、プリンタ、複合機、通信機器(TA)を含む。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第実施形態を示す情報処理装置を適用可能なデータ処理システムの構成を説明するブロック図である。なお、本発明の機能が実行されるのであれば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステムであっても、LAN,WAN等のネットワークを介して接続され、処理が行われるシステムであっても本発明を適用できることは言うまでもない。なお、本実施形態では、周辺デバイスとして、プリンタ1500の例を示すが、周辺デバイスは、プリンタに限らず、周辺デバイスは、プリンタ、複合機、通信機器(TA)を含む。
また、後述するプリンタドライバ、PDUICM等は、CD−ROM等のメディアを介して情報処理装置にインストールされるものであってもよい。
また、メーカーのホームページの専用ページからダウンロードして、あるいはバージョンアップの際にダウンロードされてインストールされる構成であってもよい。なお、本システム例は、ホストコンピュータ3000とプリンタ1500が双方向インタフェース21で通信可能なシステム例である。
図1に示すホストコンピュータ3000おいて、ROM3は、プログラム用ROM、フォントROM、データROMから構成される。
外部メモリ11には、文書処理プログラム等に基づいて、以降で後述される各実施形態に係わる制御手順を含む、図形、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在した文書処理およびそれに基づく印刷処理の実行を制御する各種の制御プログラムが記憶されている。外部メモリ11には、プリンタドライバ、オペレーティングシステムプログラム(OS)、各種のアプリケーションが記憶されている。アプリケーション、OS、プリドライバが、RAM2の所定の領域にロードされて、CPU1により実行される。CPU1は、システムバス4に接続される各デバイスを総括的に制御する。
また、ROM3のプログラム用ROMには、CPU1のBIOS等の基本I/Oプログラム等が記憶されている。
また、ROM3のフォント用ROMあるいは外部メモリ11には上記文書処理の際に使用するフォントデータ等が記憶されている。
さらに、ROM3のデータ用ROMあるいは外部メモリ11には上記文書処理等を行う際に使用する各種データが記憶されている。RAM2は、CPU1の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
キーボードコントローラ(KBC)5は、キーボード9やマウス301等のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。CRTコントローラ(CRTC)6は、CRTディスプレイ(CRT)10による表示を制御する。また、CRTコントローラ6に代えて、LCDディスプレイを制御するLCDコントローラであってもよい。
また、CRTC6は、CRT10に表示されるマウスカーソルの表示をKB9あるいはポインティングデバイスであるマウス301の操作に合わせて表示を制御している。
また、CRTC6は、CRT10に表示される印刷設定画面(UI)上の指示座標を監視して、アプリケーションやプリンタドライバが提供する各種のウインドウのCRT10に対するウインドウ表示を制御する。
7はディスクコントローラ(DKC)を示し、ハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)等の外部メモリ11とのアクセスを制御する。
外部メモリ11には、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタ制御コマンド生成プログラム(以下プリンタドライバ2041)等を記憶している。
プリンタコントローラ(PRTC)8は、双方向性インタフェース(インタフェース)21を介してプリンタ1500に接続されて、プリンタ1500との通信制御処理を実行する。
なお、CPU1は、CRT10上の不図示のマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて、予め登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
ユーザは印刷を実行する際、印刷の設定に関するウインドウを開き、プリンタの設定や、印刷モードの選択を含む後述するプリンタドライバ2041に対する印刷処理方法の設定を行うことができるように構成されている。
プリンタ1500において、プリンタCPU(CPU)12は、システムバス15に接続される各デバイスを総括的に制御される。CPU12は、ROM13に記憶された制御プログラム等、あるいは外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス15に接続される印刷部(プリンタエンジン)17に印刷出力情報としての画像信号を出力する。
なお、外部メモリ14は、常設ではなく、オプション接続される場合もある。外部メモリ14は、図示しない機能設定画面において、ボックス領域を確保して、予約ジョブ等の登録を行えるように構成されている。
また、このROM13のプログラムROMには、CPU12の制御プログラム等が記憶される。また、ROM13のフォント用ROMには上記印刷出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等が記憶される。
また、ROM13のデータ用ROMには、ハードディスク等の外部メモリ14がないプリンタの場合には、コンピュータ上で利用される情報等が記憶されている。
CPU12は、入力部18を介してホストコンピュータ3000との通信処理が可能となっている。これにより、プリンタ1500内の情報(例えばステータス情報)等をホストコンピュータ3000に通知できる。ここで、ステータス情報とは、用紙切れ、用紙ジャム、トナー残量等を含む。さらに、プリンタ1500に装備されているオプション装置の情報等もホストコンピュータ3000に通知される。ここで、オプション装置とは、両面ユニット、排紙オプションユニット等が含まれる。
RAM19は、CPU12の主メモリや、ワークエリア等として機能するRAMである。また、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。なお、RAM19は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。
外部メモリ14は、前述したハードディスク(HD)で構成され、ICカード等のメモリコントローラ(MC)20によりアクセスを制御される。
外部メモリ14は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。
また、ホストコンピュータ3000から受信した予約ジョブを記憶したり、ユーザ設定されたボックス領域に送信された印刷ジョブやファイルを記憶したりすることが可能に構成されている。また、ユーザあるいはグループ認証処理に必要なユーザID、グループID等のセキュリティ情報も記憶可能に構成されている。また、システム管理権限を設定可能な場合には、システム管理者の管理情報も記憶可能に構成されている。
また、1501は操作パネルで、操作のためのスイッチおよびLED表示器等である。なお、操作パネル1501は、プリンタ1500の構成によって、LCDディスプレイとタッチパネルとが一体となる操作表示ユニットとして構成される場合もある。
また、プリンタ1500は図示しないNVRAMを有し、操作パネル1501からの、ユーザ設定されたプリンタモード設定情報を記憶するようにしてもよい。
印刷部17は本実施形態では電子写真方式のエンジンで構成される場合を示す。従って、印刷部17において、印刷データはトナーのドットによって最終的に紙などの媒体上に記録される。なお、本発明における印刷の方式はこのような電子写真方式に限られないことはもちろんである。例えば、インクジェット方式など、ドットを形成して印刷を行ういずれの方式の印刷装置にも本発明を適用することができる。
(ソフトウエア構成)
図2は、図1に示したホストコンピュータ3000のRAM2上のメモリマップの一例を示す図である。
図2は、図1に示したホストコンピュータ3000のRAM2上のメモリマップの一例を示す図である。
本例は、所定のアプリケーションおよびプリンタ1500およびプリンタ1500を制御対象とする印刷処理関連プログラムを起動して、ホストコンピュータ3000上のRAM2にロードされた状態のRAM2のメモリマップ例である。
図2において、RAM2には、図示のごとくBIOS206、OS205をはじめ、アプリケーション201、印刷処理関連プログラム204、および関連データ203がロードされており、さらに空きメモリ202も確保されている。
これにより、アプリケーション201および印刷処理関連プログラム204はCPU1がマウス等の指示に基づいて実行可能状態にある。
印刷処理関連プログラム204におけるプリンタドライバUI制御モジュール(以下、PDUICMと記す)2042は、ユーザによる印刷設定指令に応じてCRT10に印刷設定画面を表示しユーザからの設定を可能にする。
図3は、図2に示したPDUICM2042が提供する印刷設定画面(UI画面)の一例を示す図である。本例は、仕上げ、給紙を設定するUI画面例である。
図3において、[仕上げ]タブ401は、印刷の仕上げ処理に関連する欄を集めたタブシート、[給紙]タブ402は印刷の給紙設定に関連する欄を集めたタブシートである。
[印刷方法]欄403は、印刷レイアウトを指定する欄であり、ユーザは例えば、片面印刷405、両面印刷406、製本印刷407のコントロールを備える。そして、マウスに連動するカーソルKを操作して、いずれかに対応するラジオボタンRB1〜RB3をマウス301でクリックすることでいずれかの印刷方法を指定することができる。
排紙方法欄404は、印刷済み記録媒体の出力順序および仕上げについて指定する欄であり、ユーザは例えば、ステイプル408をチェックボックスで指定できる。現在、片面印刷405がONで、ステイプル408がONで、コンフリクトが発生していない状態である。すなわち、片面印刷405に対して、本実施形態のプリンタ1500dでは、機能として、片面印刷で、ステイプル設定は、設定可能な機能である状態を示している。
本実施形態で、ステイプルとは、印刷部17が部単位で用紙を出力し、仕上げとして各部毎にステープラで自動的に止めることを指す。
なお、本実施形態では、上述したように、ユーザ設定可能項目を「プリンタ機能」または単に「機能」と呼ぶ。
この他にも多くのプリンタ機能を有する(もちろん[給紙]タブにも機能は存在する)が、図3に示すUI画面上では、説明の簡略化のため省略する。
ここで、ユーザにとって不都合と思われる設定の組み合わせ、意味の無い設定の組み合わせ、すなわち設定値間の不整合(コンフリクト)は、PDUICM2042により、コンフリクト処理として回避されるように設計される。
例えば各機能に対応したコンフリクト処理テーブルを、外部メモリ14またはROM13に記憶させて、図4に示すコンフリクトエンジン306がカーソルKで指示された機能に連動して、コンフリクト判定処理を実行してコンフリクト処理を回避する制御を行う。なお、コンフリクト処理テーブルは、後述するコンフリクトルールを保持している。なお、コンフリクトルールは、ドライバの更新処理等により内容が構成可能に構成されている。
図4は、図1に示したホストコンピュータ3000のモジュールと入力デバイスとの関係を説明するブロック図である。なお、図1と同一のものには同じ符号を付してある。
本例は、実施形態におけるホストコンピュータ3000のRAM2上にロードされた、印刷処理関連プログラム204のPDUICM2042およびOS205と、入力機器0との対応を示したものである。
キーボード9マウス301の入力機器0からの入力は、上述したようにキーボードコントローラ5に制御され、OS205へ入力される。
302は、OS205に設けられたイベント処理部であり、KBC5を介した入力機器300からのイベント情報を受け、プリンタドライバUI305に関連するイベント情報をプリンタドライバUI305に伝える。
なお、図2に示したPDUICM2042は、プリンタドライバUI305とコンフリクトエンジン(CE)306によって構成される。
プリンタドライバUI305は、印刷設定画面表示制御を行うPDUICM2042におけるメインプログラムとして機能する。
304は、プリンタドライバUI305の設定情報を制御するウインドウ情報データ処理部(WID)であり、後述する図6に示す、例えばUI設定値の取得や、ウインドウ表示更新処理をOS205へ依頼する処理を行う。
303はメッセージ表示処理部で、イベント処理部302からのイベント情報と、ウインドウ情報データ処理部304のUI設定情報から、ユーザに対するメッセージを図1に示したCRT10に表示させる制御を行う。
コンフリクトエンジン306は、プリンタドライバUI305からUI設定値を入力として受け取り、入力されたUI設定値を内部的に保持しているコンフリクトルールに沿って更新を行い、プリンタドライバUI305へ更新されたUI設定値を返す、PDUICM2042における処理モジュールとして機能する。
また、本実施形態においては、UI設定値と共に、任意の機能の情報を、コンフリクトエンジン306への入力とすることで、任意の機能の優先度を変更したコンフリクトルールに基づいて、UI設定値の更新処理を行えるように構成されている。
なお、CE306の、コンフリクトルールはメモリに保持されている。そして、プリンタ1500の現在の選択可能な機能において、例えば機能A(ON)←B(ON),C(OFF)のようにルール化されている場合を考える。この場合、機能Bがオンで、かつ、機能Cがオフの場合は、機能Aをオンにする等のように定義されているものとする。この機能AからCとは、排紙ルールや、印刷ルール、給紙ルール等に対応するものである。
図5は、図2に示した印刷処理関連プログラム204のプリンタドライバUI制御モジュール2042の機能構成を示す図である。
図5において、903は、各モジュール間のデータの受け渡しやデータの更新等を管理してコンフリクト処理を統括するコンフリクトマネージャである。906が、印刷設定画面の表示制御を行うプリンタドライバUIである。901は、不整合回避戦略を示すコンフリクト処理ルールを記述したコンフリクト処理ルール記述ファイルである。902は、コンフリクト処理ルール記述ファイル901をロードして、入力された設定値に対してコンフリクト処理ルールを適用し、各機能の状態を推論する推論エンジンである。904は、各プリンタ機能の状態をリスト形式で表示する状態変数リストであり、ユーザからの入力およびコンフリクト処理ルール記述ファイル901の内容に基づき更新され得る。905は、プリンタドライバUI906が提供する画面表示の基になる帳票としての内部構造体であり、状態変数リスト904と連動して各プリンタ機能の状態を所定の形式で表示する。
その後に、プリンタドライバUI906を介してユーザからの設定情報を受け取ったコンフリクトマネージャ903は、コンフリクト処理ルール記述ファイル901を参照する。このことは、図示の如くコンフリクト処理ルール記述ファイル901からコンフリクトマネージャ903に向かう矢印で、「R(Read)」として表示されている。参照の結果、設定情報がコンフリクト処理ルールに適合する場合、コンフリクト処理が適用される。そうして、コンフリクトマネージャ903は、状態変数リスト904および内部構造体905を更新してプリンタドライバUI906に反映させる。この更新作業については、図示の如くコンフリクトマネージャ903が、状態変数リスト904および内部構造体905とそれぞれ双方向矢印で結ばれ、「R/W (Read/Write)」として表示されている。
図6は、図5に示した各モジュールで扱われるデータの関連を説明する模式図である。図6において、コンフリクト処理ルール記述ファイル901は、推論エンジン902にインクルード(ロード)されたかたちで参照される。このコンフリクト処理ルール記述ファイル901は、コンフリクトマネージャ903にも参照され、それを受けて状態変数リスト904が変更されることになる。また、内部構造体905と状態変数リスト904とは先に述べたとおり連動表示されるものであるから、互いにマッピングされる関係にある。そしてこの状態がプリンタドライバUI906の制御によってユーザに見えるかたちで表現される。
次に、実施形態におけるコンフリクト処理ルールの適用手順を説明する。ここでは一例として、プリンタ1500を制御するためのプリンタドライバ2401によってCRT10に各種設定用に表示されるプリンタドライバUI上で行われるコンフリクト処理を説明する。
この処理は、OSもしくはアプリケーション上で、ユーザがキーボード9などによりプリンタドライバUIを開く指示をすることで始まる。ユーザによるプリンタドライバUIを開く指示により、OS205の管理の下、RAM2に印刷処理関連プログラム204がロードされる。印刷処理関連プログラムがRAM2にロードされると、まずプリンタドライバUIを開くための初期化処理が行われる。推論エンジン902は、図7に例示するような表記のコンフリクト処理ルールを記述したファイル901をコンフリクトマネージャ903を介して、RAM2の中に読み込む。
図7、図8は、図6に示した推論エンジン902が読み込むコンフリクト処理ルール記述ファイル901の一例を示す図である。
コンフリクト処理ルール記述ファイル901に記述される各ルールは、論理(ロジック)を用いて数学的に形式化される。述語は、「プリンタ機能名(引数)」の形で記述される。引数としては、ON/OFFの他、数値が入る場合もある(例えば、印刷部数等)。本明細書では、このような引数の内容によって現在の状態が表現されうる機能を「状態変数」とよぶ。つまり、各ルールは「状態変数」を用いた論理式で記述される。具体的には、左辺には「プリンタ機能名(引数)」を、右辺には左辺が成り立つための論理条件を記述し、記号「:-」で関係づける。例えば、
A(ON) :- B(ON).
は、「プリンタ機能Bの状態がONのときは、プリンタ機能Aの状態をONとする」という意味のルールになる。
A(ON) :- B(ON).
は、「プリンタ機能Bの状態がONのときは、プリンタ機能Aの状態をONとする」という意味のルールになる。
また、式中の記号「,」は「かつ(AND)」の意味で用いられる。例えば、「プリンタ機能Bの状態がON、かつ、プリンタ機能Cの状態がOFFのとき、プリンタ機能Aの状態をONとする」というルールは、
A(ON) :- B(ON), C(OFF).
と記述される。
A(ON) :- B(ON), C(OFF).
と記述される。
ここで例えば、コンフリクト処理ルール記述ファイル201に、次のようなコンフリクト処理ルールが記述されていたとする。
A(ON) :- B(ON), C(OFF).
状態変数リスト904には、図6に示すように、コンフリクト処理ルール記述ファイル901に記述されたプリンタの機能名A,B,Cがそれぞれ同名の状態変数として同図中の「キー」欄に記述される。また、各状態変数の現在値(ON/OFFなど)が、「値」欄に記述される。ここでは、プリンタ機能名A,B,Cに対応するプリンタドライバUIの内部構造体905のメンバをそれぞれ a,b,cで表現する。内部構造体905は内部もしくは外部に初期値をもっており、状態変数の値は対応する内部構造体905のメンバの初期値に依存する。aの初期値は0なので、対応する状態変数Aの値はOFFとなっている。
状態変数リスト904には、図6に示すように、コンフリクト処理ルール記述ファイル901に記述されたプリンタの機能名A,B,Cがそれぞれ同名の状態変数として同図中の「キー」欄に記述される。また、各状態変数の現在値(ON/OFFなど)が、「値」欄に記述される。ここでは、プリンタ機能名A,B,Cに対応するプリンタドライバUIの内部構造体905のメンバをそれぞれ a,b,cで表現する。内部構造体905は内部もしくは外部に初期値をもっており、状態変数の値は対応する内部構造体905のメンバの初期値に依存する。aの初期値は0なので、対応する状態変数Aの値はOFFとなっている。
また、状態変数リスト904は、図6に示すように、後述する各ルールの適用順序に関する遅延フラグと遅延情報を持ち、これらによってそれぞれ自分自身が遅延情報を持つかどうか、他の遅延情報を持つかどうかが保存される。詳細は後述する。
推論エンジン902はコンフリクトマネージャ903からコンフリクト処理ルール記述ファイル901を渡され、状態変数の推論を行ってコンフリクト処理ルールの評価を行う。状態変数Bの値がONであり、かつ、状態変数CがOFFであったときは上記のコンフリクト処理ルールの右辺の評価が成立し、左辺の状態変数Aの値をONに変更する。コンフリクト処理ルールの推論が終了すると、コンフリクトマネージャ903は変更された状態変数の値をプリンタドライバUIの内部構造体905の対応するメンバaに反映させる。つまり、状態変数Aの値がOFFからONになったことで、内部構造体905のメンバaは上記のコンフリクト処理ルールが成立したことによって、0から1に変更される。
ここで、コンフリクト処理ルール記述ファイル901に、図7のようなコンフリクト処理ルールが記述されており、これをコンフリクトマネージャ903が推論エンジン902に渡すとする。推論エンジン902はコンフリクト処理ルール記述ファイル901を、記述された順に従って自身の持つ待ち行列に追加し、評価を開始する。
推論エンジン902は自身の待ち行列の先頭から、コンフリクト処理ルールを取り出す。すなわち、まず図7の1201で示されるルール
A(ON) :- B(OFF), wait([C]). (1201)
が取り出される。
A(ON) :- B(OFF), wait([C]). (1201)
が取り出される。
次に、取り出したルールの右辺に制御記号「wait」が含まれているか否かを判断する。この制御記号「wait」は当該ルールの他のルールに対する適用優先度の情報を表す。1201のルールにはこの「wait」が含まれている。このように右辺に「wait」の記号があったときは、図7に示すように、「wait」で指定された状態変数Cに対し状態変数リスト904における遅延フラグを「TRUE」とするとともに、左辺に対応する状態変数Aに対し遅延情報として「C」を記述する。これにより状態変数Aは状態変数Cが先に評価されるのを待っていることが示される。
次に、右辺から「wait」を取り除いたルールを生成する。すなわち、1201のルールから、
A(ON) :- B(OFF). (1203)
が生成される。そして、この1203のルールを待ち行列の最後に挿入する。
A(ON) :- B(OFF). (1203)
が生成される。そして、この1203のルールを待ち行列の最後に挿入する。
その後、処理を戻して、次のコンフリクト処理ルール、すなわち、1202で示されるコンフリクト処理ルール
B(OFF) :- C(ON). (1202)
を待ち行列から取り出し、右辺に「wait」の記号が含まれているか否かを判断する。この場合には右辺に「wait」は存在しないので、右辺の評価を行う。推論エンジン902は、左辺の状態変数Bにおける遅延情報が状態変数Cに結び付けられているかどうかを判定する。しかしこの例では、1202のルールの左辺にある状態変数Bには状態変数Cに関する遅延情報はないので、式の評価を行う。推論エンジン902は式を評価し、1202のルールに従い、状態変数Cの値をコンフリクトマネージャ903に問い合わせた後、状態変数Cの値がONであれば状態変数Bの値をOFFにする。そして、状態変数Cの遅延フラグを「FALSE」に変更し、状態変数Cに関する処理が終わったことを示す。
B(OFF) :- C(ON). (1202)
を待ち行列から取り出し、右辺に「wait」の記号が含まれているか否かを判断する。この場合には右辺に「wait」は存在しないので、右辺の評価を行う。推論エンジン902は、左辺の状態変数Bにおける遅延情報が状態変数Cに結び付けられているかどうかを判定する。しかしこの例では、1202のルールの左辺にある状態変数Bには状態変数Cに関する遅延情報はないので、式の評価を行う。推論エンジン902は式を評価し、1202のルールに従い、状態変数Cの値をコンフリクトマネージャ903に問い合わせた後、状態変数Cの値がONであれば状態変数Bの値をOFFにする。そして、状態変数Cの遅延フラグを「FALSE」に変更し、状態変数Cに関する処理が終わったことを示す。
次に、待ち行列にルールがあるかどうかをチェックする。ここで待ち行列にルールがなくなればこの処理を終了することになるが、この例では、1201のルールから「wait」を取り除いたルール1203が待ち行列の最後に挿入されたので、処理は最初に戻り、ルール1203を取り出す。この場合、ルール1203の右辺に「wait」は存在しないので、右辺の評価を開始する。次に、左辺の状態変数Aにおける遅延情報が状態変数Cに結び付けられているかどうかを判定する。この例では、先ほどの前提でルール1201の左辺にある状態変数Aの遅延情報が状態変数Cに結び付けられているので処理を進める。
次に、「wait」が付いた状態変数のルールをすべて評価したかどうかを検査する。すなわち、状態変数Aに結び付けられた遅延情報の状態変数Cが評価されたかどうかを確認する。ここで、すべて評価されていないときは次に進むが、この例では、ルール1202を評価した際に状態変数Cから遅延フラグが下りていることから、すべて評価されていると判断される。このとき、状態変数Aの遅延情報を削除し、その後、式を評価する。
なお、コンフリクト処理ルールの記述順や評価を行う過程によっては、「wait」のない状態変数Cの評価がすべて終了したことを判定できない場合があり得る。そのような場合には無限ループに陥ってしまい処理を終了できないことになる。そこで、処理が最初に戻った回数をカウントしておき、そのカウント値が所定回数を超えると、待ち処理をあきらめて、強制的に処理進めるようにすることで、無限ループに陥ることを防止することが好ましい。
さて、図8に示したコンフリクト処理ルール1211,1211の例と図7のコンフリクト処理ルール1201、1202の例とを比較する。すると、図8のコンフリクト処理ルールでは、記述順にルールが評価される場合には、状態変数BがONだったときとOFFだったときで、状態変数Aの値が異なってしまう。しかし、図7に示したような「wait」の記述によりルールの適用順序を制御することで、状態変数Aが不定になることを防止できる。
図9は、本実施形態を示す情報処理装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、CPU1によって実行されるPDUICM2042によるUI制御手順例である。本処理は、ユーザが入力機器300を操作して、プリンタドライバUIに指示を行うため、設定不可な機能上にマウス等のカーソルKが存在した際に、メッセージをCRT10上にUI画面表示する際に実行される。
なお、S501〜S506は各ステップを示す。また、各ステップは、図2に示した印刷処理関連プログラム204をCPU1がRAM2にロードして実行することで実現される。
S501で、ホストコンピュータ3000のRAM2にロードされたPDUICM2042が実行される。
この時、PDUICM2042が実行されている間、プリンタドライバUIが開かれる毎に、プリンタドライバUI上で設定不可状態の機能のコンピュータ画面上での位置情報を取得してRAM2上に保持する。
または、PDUICM2042が実行されている間、プリンタドライバUIのタブシートが変更される毎に、プリンタドライバUI上で設定不可状態の機能のコンピュータ画面上での位置情報を取得してRAM2上に保持する。
なお、ここで、設定不可状態の機能とは、PDUICM2042が表示可能な項目であって、グレイ表示している項目に対応する。特に、グレイ表示している項目の機能は、現在選択されている機能に対して、設定不可状態であることを表示している。より具体的には、印刷方法として、製本印刷を選択した場合に、排紙方法として、ステイプルは設定不可な項目であることをグレイ表示している。
この表示画面において、従来は、着目している設定不可の項目に対して、次に何の項目を設定すれば、現在着目している項目の設定不可状態が解消されるのかを判別できなかった。
そこで、本実施形態では、後述する図5に示す制御手順を実行することで、ステイプルに対して、印刷方法に対して現在選択されている項目である「製本印刷」以外を選択させるために、「印刷方法」を変更してくだいさいをCRT10に表示する制御を以下の手順に基づいて行う。
次に、S502では、入力機器300を介して、図3に示すようなプリンタドライバUIに対するユーザからの操作を待機する。そして、S503で、入力機器300からイベント入力がなされるのを待機する。そして、入力機器300に対するイベント入力がなされていない間は、S502へ戻る。
例えばイベント処理部302がプリンタドライバUIに関連するイベントではないと判断した場合、S502のプリンタドライバUIに対してのユーザ操作待ち状態になる。
一方、S503で、入力機器300からイベント入力があったと判断した場合は、S504へ進む。
そして、入力されたイベントがKBC5を介して、OS205に対する処理要求であるか、プリンタドライバUIに関連するイベントかどうか、イベント処理部302が判断を行う。
そして、プリンタドライバUIに関連するイベントが入力されたと判断した場合、S504で、イベント処理部302は、入力されたイベントがプリンタドライバUI上の設定不可な機能上にカーソルKが存在するかどうかを判断する。
具体的には、プリンタドライバUI上で設定不可な項目上にカーソルKが存在するかにより判断する。
そして、カーソルKが設定不可な項目上に存在しないと判断した場合は、S502に戻り、プリンタドライバUIに対してのユーザ操作待ち状態になる。
一方、S504で、設定不可な項目上にカーソルKが存在すると判断した場合は、カーソルKは、プリンタドライバUI上で、グレイ表示されている項目上に位置している状態にある。
そこで、S505でプリンタドライバUIの設定値情報と、カーソルKが存在する設定不可の機能とから、設定不可の機能が設定できたとする(設定不可が解消されるとき)場合に対応する、更新されたプリンタドライバUIの設定値情報を取得する処理を実行する。
図11に示すUI画面例でいうと、取得される設定値情報とは、設定不可の「ステイプル」に対して、現在の印刷方法の設定である「製本印刷」以外の印刷方法を選択すべきメッセージを表示するための情報に対応する。
そして、S506で、CRT10上にメッセージ表示処理を行い、本処理を終了する。なお、S505、S506の詳細については後述する。
これにより、ユーザは、プリンタドライバUI上に表示している現在のカーソルKの位置に対応する設定に対する詳細な状況を画面上で確認することができる。このメッセージ表示からユーザは、印刷方法を現在の製本印刷以外の印刷方法を選択すればよいことを容易に判別できる。
図10は、本実施形態を示す情報処理装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、CPU1によって実行されるPDUICM2042によるUI制御手順例である。本処理は、図5に示したS505の詳細手順に対応する。
なお、S5051〜S5054は各ステップを示す。また、各ステップは、図2に示した印刷処理関連プログラム204をCPU1がRAM2にロードして実行することで実現される。
図11は、図1に示したCRT10に表示されるプリンタドライバUIの第1のメッセージ表示画面の一例を示す図である。本画面はWID304、MD303とCE306との協働処理に基づいて実行される。
S5051で、WID304が現時点でのUI設定値情報をプリンタドライバUI上で表示している情報から取得する(仮にこの際に取得したUI設定値情報をUI設定値I1とする)。
また、取得したUI設定値I1は、WID304によりUI設定の変更が行われない限り、現在の設定値として保持してもよい。
そして、S5052で、WID304がCRT10上に表示されるプリンタドライバUI画面上の着目機能、すなわちカーソルKの下に存在する設定不可(グレイアウト)状態の機能(「ステイプル」)に対しての情報を取得する。
例えばS5051で、図11に示すプリンタドライバUI上で、マウスによりカーソルKの直下に存在する排紙方法欄404のステイプル408のコントロールについて、「ON/OFFの設定が可能なチェックボックス」である構成情報を取得し、S5052で、現在の設定値である「OFF」を取得する。ここで、「OFF」とは、ステイプルが設定不可(グレイアウト)状態であることを意味する。また、この設定値をUI設定値情報I1と呼ぶ。
そして、S5053で、WID304が取得したUI設定値情報I1と設定不可状態の機能の情報から、機能を変更した際のUI設定値を求め、図4に示したCE306へ入力する。
また、CE306へUI設定値を入力する際には、着目機能の設定値(図11に示す例では、ステイプル「OFF])も入力することで、現在カーソルKが指示している着目機能の優先度を最大に変更したコンフリクトルール(CE306に保持される)によって、UI設定の更新を行う。
ここで、現在カーソルKが指示している着目機能の優先度を最大に変更するとは、本実施形態で一例を示すと、グレイ表示されている設定不可の状態を設定可能の項目とし、設定可能な状態とするように表示状態を更新することに対応する。なお、更新処理例は、CE306に対して、設定不可の状態を設定可能とするように着目している項目の優先度を最大に変更する指示を与えると、CE306がコンフリクトルールに基づいて算出する。
そして、S5054で、コンフリクトエンジン306によって更新されたUI設定値情報I2を取得する。なお、本実施形態では、CE306から取得するUI設定値情報を、仮にUI設定値情報I2として説明する。
図12は、本実施形態を示す情報処理装置における第3のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、CPU1によって実行されるPDUICM2042によるCRT10に対するメッセージ通知処理手順例である。本処理は、図9に示したS506の詳細手順に対応する。
なお、S5061〜S5063は各ステップを示す。また、各ステップは、図2に示した印刷処理関連プログラム204をCPU1がRAM2にロードして実行することで実現される。
図13は、図1に示したCRT10に表示されるプリンタドライバUIの第2のメッセージ表示画面の一例を示す図である。本画面はWID304、MD303とCE306との協働処理に基づいて実行される。
S5061で、S505により取得したUI設定値I1とUI設定値I2とを比較することによって、UI設定値の変更された機能を探索する。S5062で、探索された機能すべてについて、プリンタドライバUIでの位置を取得する。
S5063は、探索されたUI設定値の変更された機能について、プリンタドライバUIで、現在着目している同タブ内に存在する際は、探索された機能について、探索された機能の設定を変更するようにメッセージをCRT10画面上にポップアップ表示して、本処理を終了する。なお、本実施形態では、OSとして、例えばWindows(登録商標)を使用している、OSに依存するポップアップウインドウを介して上記メッセージを表示する場合を示した。しかしながら、本発明の変更を催促する手法は、メッセージ表示態様またはメッセージ表示制御は、上記OSであるWindows(登録商標)以外のOSであっても同様に適用可能である。
一方、現在着目している同タブ内に存在しない場合は、例えば図13に示すように異なるタブに存在する際は、メッセージ表示処理部303が以下のように表示制御を行って、処理を終了する。
具体的には、図13に示すように、印刷方法として「片面印刷」が選択されていて、設定不可項目「ステイプル」がカーソルKで指示されている場合、以下のようにメッセージ表示をCRT10に行う。
つまり、プリンタドライバUI画面で現在選択されている仕上げのタブではなく、他のタブである「給紙」タブに関わる「給紙方法」を変更すべきメッセージをプリンタドライバUIのウインドウに近接する外側に表示する。
なお、現在のタブシート内における項目の変更をユーザに催促すべき場合は、メッセージ表示処理部303が、プリンタドライバUI内に入り込む位置に、メッセージを表示する。これにより、ユーザは、現在選択中のタブシートに関わる設定の変更であることを認識し易くなる。
このように、プリンタドライバUI上で設定不可状態で表示されている項目をカーソルKで指示すると、その設定不可を解除するために、次に何を設定すべきかを示すメッセージをCRT10上に表示できる。
上記実施形態によれば、UI画面において、現状の設定に対する特定の機能が設定不可となった理由を表示することので、ユーザは、意図した印刷設定を行うための適切な情報を容易に認識できる。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、メッセージとして、コントロールに関するシンプルなメッセージを表示する場合について説明した。しかしながら、表示されたメッセージの意味がわからない不慣れなユーザも存在する。
上記第1実施形態では、メッセージとして、コントロールに関するシンプルなメッセージを表示する場合について説明した。しかしながら、表示されたメッセージの意味がわからない不慣れなユーザも存在する。
そこで、図11または図13に示したメッセージウインドウW1、W2に、ヘルプボタンを設けて、ヘルプファイルにリンクして、その意味を表示できるように構成してもよい。
これにより、ユーザが不安なく、次の操作指示を行うことができ、ユーザの利便性が向上する。
〔第3実施形態〕
また、上記第1実施形態では、メッセージとして、コントロールに関するシンプルなメッセージを表示した後、ユーザがカーソルKを操作して、他のシートタブや表示されている項目のコントロールを指示した後、ユーザの都合で、前の表示状態に戻りたい場合もある。
また、上記第1実施形態では、メッセージとして、コントロールに関するシンプルなメッセージを表示した後、ユーザがカーソルKを操作して、他のシートタブや表示されている項目のコントロールを指示した後、ユーザの都合で、前の表示状態に戻りたい場合もある。
そこで、印刷設定画面の情報を一時的な表示ウインドウファイルとして管理することで、ユーザからの1つ前のユーザインタフェース画面に戻れるように制御してもよい。
その場合、図11または図13に示したユーザインタフェース画面内に、「戻る」等のボタンを配置して、現在の表示画面から1つ前に順次遡って表示できるように構成する。
これにより、ユーザによるカーソル指示でユーザインタフェース画面の状態が変移しても、ユーザが必要とするユーザインタフェース画面に戻れるため、ユーザの利便性が向上する。
〔第4実施形態〕
以下、図14に示すメモリマップを参照して本発明に係る情報処理装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
以下、図14に示すメモリマップを参照して本発明に係る情報処理装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
図14は、本発明に係る情報処理装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図5、図6、図8に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。例えばそのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行う。そして、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込ませる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
1 CPU
2 RAM
3 ROM
11 外部メモリ
2 RAM
3 ROM
11 外部メモリ
Claims (14)
- 周辺デバイスを制御する情報処理装置であって、
前記周辺デバイスを制御するための複数の設定項目に対応づけられた各コントロールを含むユーザインタフェース画面を表示する表示制御手段と、
各コントロール間のコンフリクト状態を判別して、前記ユーザインタフェース画面に表示すべき設定情報を生成するコンフリクト処理手段と、
前記ユーザインタフェース画面に設定不可状態で表示されているコントロールがカーソルで指示されていることを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記カーソルを検出した場合、前記ユーザインタフェース画面で設定されている現在の設定情報を取得して前記コンフリクト処理手段に入力し、前記コンフリクト手段により前記カーソルで指示されているコントロールの優先度を変更して、設定可能なコントロールに遷移させるための更新設定情報を取得する取得手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記取得手段により取得された前記更新設定情報に基づいて、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上に表示することを特徴とする情報処理装置。 - 前記周辺デバイスは、スキャナ、プリンタ、複合機を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記表示制御手段は、前記取得手段により取得された前記更新設定情報に基づいて、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上の特定位置に表示することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記特定位置は、表示中のユーザインタフェース画面枠内となる位置であることを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
- 前記特定位置は、表示中のユーザインタフェース画面枠外となる位置であることを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
- 前記ユーザインタフェース画面は、複数のタブシートで構成され、
前記表示制御手段は、前記取得手段により取得された前記更新設定情報に基づいて、現在表示中のタブシートとは異なるタブシートに遷移して、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上に表示することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。 - 周辺デバイスを制御する情報処理装置におけるドライバ処理方法であって、
前記周辺デバイスを制御するための複数の設定項目に対応づけられた各コントロールを含むユーザインタフェース画面を表示する表示制御工程と、
各コントロール間のコンフリクト状態を判別して、前記ユーザインタフェース画面に表示すべき設定情報を生成するコンフリクト処理工程と、
前記ユーザインタフェース画面に設定不可状態で表示されているコントロールがカーソルで指示されていることを検出する検出工程と、
前記検出工程により前記カーソルを検出した場合、前記ユーザインタフェース画面で設定されている現在の設定情報を取得して前記コンフリクト処理手段に入力し、前記コンフリクト手段により前記カーソルで指示されているコントロールの優先度を変更して、設定可能なコントロールに遷移させるための更新設定情報を取得する取得工程とを備え、
前記表示制御工程は、前記取得工程により取得された前記更新設定情報に基づいて、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上に表示することを特徴とするドライバ処理方法。 - 前記周辺デバイスは、スキャナ、プリンタ、複合機を含むことを特徴とする請求項7記載のドライバ処理方法。
- 前記表示制御工程は、前記取得工程により取得された前記更新設定情報に基づいて、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上の特定位置に表示することを特徴とする請求項7記載のドライバ処理方法。
- 前記特定位置は、表示中のユーザインタフェース画面枠内となる位置であることを特徴とする請求項9記載のドライバ処理方法。
- 前記特定位置は、表示中のユーザインタフェース画面枠外となる位置であることを特徴とする請求項9記載のドライバ処理方法。
- 前記ユーザインタフェース画面は、複数のタブシートで構成され、
前記表示制御工程は、前記取得工程により取得された前記更新設定情報に基づいて、現在表示中のタブシートとは異なるタブシートに遷移して、前記設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させるための操作指示メッセージを前記ユーザインタフェース画面上に表示することを特徴とすることを特徴とする請求項7記載のドライバ処理方法。 - 請求項7〜12のいずれかに記載のドライバ処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
- 請求項7〜12のいずれかに記載のドライバ処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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