JP2007119851A - 黒色めっき膜およびその形成方法、めっき膜を有する物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】色調および耐磨耗性に優れた無電解ニッケル黒色めっき膜を提供すること。
【解決手段】無電解ニッケル黒色めっき膜の形成方法。硫黄含有化合物を含む無電解ニッケルめっき浴に被めっき物を所定時間浸漬してめっき膜を形成し、前記めっき膜に黒色化処理を施し、前記めっき膜を黒色保持処理に付し、次いで、前記黒色保持処理後のめっき膜を100〜300℃の範囲の温度で熱処理する。X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ=46〜49°に回折ピークを有する無電解ニッケル黒色めっき膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、色調および耐摩耗性に優れた黒色無電解ニッケル黒色めっき膜およびその形成方法に関する。更に、本発明は、前記めっき膜または前記方法により形成されためっき膜を有する物品に関する。
黒色めっき技術としては、黒色亜鉛クロメート、黒色クロムめっきなどの電気めっきが、安価であることから広く利用されている。しかし、これら電気めっきは、めっきできる素材が導電性のある金属に限定され、また、被めっき物の部位によってめっき厚さが不均一となる問題がある。さらに、めっき皮膜中に6価クロムが含まれるものは、その環境への影響が問題にされ、EUにおいて、ELV指令やRoHS規制による使用禁止の方針が打ち出された。それ故、クロムを含まない代替の黒色めっきが求められるようになった。
一方、無電解ニッケルめっきによれば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、その合金などはもちろん、樹脂やゴム、セラミックスなど非金属にもめっき皮膜を形成することができる。無電解めっきは素材を選ばない上に、めっき皮膜厚さが均一で、耐食性に優れ、高い硬度、耐摩耗性などの機能特性もある。この無電解ニッケルめっき皮膜を黒色化し、上記の特性に加えて意匠性や光反射防止機能を付与したものが、カメラ・分析機器部品などの光学機器分野、ATMの読み取り機器などに利用されている。近年、黒色化した無電解ニッケルめっきを、クロム代替の黒色処理として用いることが検討されている。
無電解ニッケルめっきの黒色化の方法としては、無電解ニッケルめっき皮膜を各種の薬剤で処理し黒色化する方法(特許文献1および2)、後処理を行うことなく黒色の無電解ニッケル膜を得るめっき方法(特許文献3)などが提案されている。
特公昭57−114655号公報 特公昭64−7153号公報 特開平9−49085号公報
しかし、特許文献1および2に記載の方法では、安定した色調を得るためには、めっき浴中の添加剤濃度、めっき後の薬剤処理液の薬剤濃度を厳格に管理しなければならず、その上、めっき膜表面は耐摩耗性が低く、取り扱いによってキズが入りやすく、指紋もつきやすかった。
一方、特許文献3に記載の方法によれば、めっき処理のみで黒色の無電解ニッケルめっき膜を得ることができるが、耐磨耗性については更なる改善が求められていた。
かかる状況下、本発明は、色調および耐磨耗性に優れた無電解ニッケル黒色めっき膜を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、硫黄含有化合物を含む無電解ニッケルめっき浴を用いて形成しためっき膜に対し、所定の処理を施すことにより、色調および耐摩耗性に優れた無電解ニッケル黒色めっき膜が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的を達成する手段は、以下の通りである。
[1] 無電解ニッケル黒色めっき膜の形成方法であって、
硫黄含有化合物を含む無電解ニッケルめっき浴に被めっき物を所定時間浸漬してめっき膜を形成し、
前記めっき膜に黒色化処理を施し、
前記めっき膜を黒色保持処理に付し、次いで、
前記黒色保持処理後のめっき膜を100〜300℃の範囲の温度で熱処理する、前記方法。
[2] 前記黒色化処理は、酸化処理である[1]に記載の方法。
[3] 前記黒色保持処理は、前記黒色化処理後のめっき膜を、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸、ならびにそのナトリウム塩、カリウム塩、およびアンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の黒色保持剤を含む溶液と接触させることにより行われる[1]または[2]に記載の方法。
[4] 前記溶液は、前記黒色保持剤を、20〜1500g/リットル含有する[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5] 前記熱処理を、10〜240分間行う[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6] X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ=46〜49°に回折ピークを有する無電解ニッケル黒色めっき膜。
[7] 前記無電解ニッケル黒色めっき膜は、ニッケルならびにリンおよび/またはホウ素を含有する[6]に記載の無電解ニッケル黒色めっき膜。
[8] 前記無電解ニッケル黒色めっき膜は、0.5〜7.0質量%のリンおよび0.01〜7.0質量%のホウ素を含有する[7]に記載の無電解ニッケル黒色めっき膜。
[9] [1]〜[5]のいずれかに記載の方法により形成されためっき膜または[6]〜[8]のいずれかに記載のめっき膜を有する物品。
本発明によれば、色調および耐磨耗性に優れた無電解ニッケル黒色めっき膜を得ることができる。
以下、本発明について更に詳細に説明する。

[無電解ニッケル黒色めっき膜の形成方法]
本発明の無電解ニッケル黒色めっき膜の形成方法は、以下の工程を含む。
第一工程:硫黄含有化合物を含む無電解ニッケルめっき浴に被めっき物を所定時間浸漬してめっき膜を形成する工程;
第二工程:前記めっき膜に黒色化処理を施す工程;
第三工程:前記めっき膜を黒色保持処理に付す工程;
第四工程:前記黒色保持処理後のめっき膜を100〜300℃の範囲の温度で熱処理する工程。
以下、上記第一〜第四工程の詳細について説明する。
第一工程
第一工程は、硫黄含有化合物を含む無電解ニッケルめっき浴に被めっき物を所定時間浸漬してめっき膜を形成する工程である。めっき浴としては、硫黄含有化合物を添加した公知の無電解ニッケルめっき浴を使用することができる。
めっき浴に含有されるニッケル塩としては、例えば、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、酢酸ニッケル、塩化ニッケル、次亜リン酸ニッケルなどのニッケル塩を挙げることができる。これらのニッケル塩は、一種のみを用いることができ、また二種以上を併用することも可能である。
めっき浴中のニッケル塩の濃度は、適宜設定することができる。めっき膜を正常に形成でき、かつめっき浴が安定であるという観点からは、めっき浴中のニッケル塩の濃度は1〜50g/リットルの範囲とすることが好ましく、5〜30g/リットルの範囲とすることが更に好ましい。
めっき浴には、ニッケル塩に加えて他の金属塩を添加することができる。金属塩としては、銅、亜鉛、鉄、タングステン、コバルト、モリブデン等の金属塩を挙げることができる。添加する金属塩の種類および量は、所望のニッケル合金膜の組成に応じて定めることができる。
本発明で使用されるめっき浴は、硫黄含有化合物を含む。硫黄含有化合物としては、例えば、-SH(メルカプト基) 、-S-(チオエーテル基) 、>C=S(チオアルデヒド基、チオケトン基) 、-COSH(チオカルボキシル基) 、-CSSH(ジチオカルボキシル基) 、-CSNH2(チオアミド基) 、-SCN(チオシアネート基、イソチオシアネート基) からなる1種又は2種以上の硫黄含有基を有する化合物を挙げることができる。また、硫黄含有化合物は、有機硫黄化合物でも無機硫黄化合物でもよい。
硫黄含有化合物の具体例としては、例えば、チオグリコール酸、チオジグリコール酸、システイン、サッカリン、チアミン硝酸塩、N,N-ジエチル-ジチオカルバミン酸ソーダ、1,3-ジエチル-2- チオ尿素、ジピリジン、N-チアゾール-2-スルファミルアマイド、1,2,3-ベンゾトリアゾール2-チアゾリン-2-チオール、チアゾール、チオ尿素、チオゾール、チオインドキシル酸ソーダ、o-スルホンアミド安息香酸、スルファニル酸、オレンジ-2、メチルオレンジ、ナフチオン酸、ナフタレン-α-スルホン酸、2-メルカプトベンゾチアゾール、1-ナフトール-4-スルホン酸、シェファー酸、サルファダイアジン、ロダンアンモン、ロダンカリ、ロダンソーダ、ロダニン、硫化アンモン、硫化ソーダ等を挙げることができる。
めっき浴への硫黄含有化合物の添加量は、無電解めっき反応が抑制されない範囲で適宜設定することができる。めっき浴中の硫黄含有化合物の濃度は、例えば0.1〜500mg/リットル、好ましくは0.5〜50mg/リットルとすることができる。
めっき浴には、上記成分のほかに、通常無電解ニッケルめっき浴に添加される公知の成分を適宜添加することができる。そのような成分としては、還元剤、錯化剤、安定剤、湿潤剤を挙げることができる。
還元剤としては、例えば、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボラン、ヒドラジン等およびこれらの塩類の単独または二種以上を併用して使用することができる。特に、還元剤としてリン化合物を使用することにより、リンを含むニッケル合金膜を形成することができ、還元剤としてホウ素化合物を使用することにより、ホウ素を含むニッケル合金めっき膜を形成することができる。還元剤の濃度は適宜設定することができ、例えば、0.5〜40g/リットルの範囲とすることができる。
錯化剤としては、グリコール酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリシン、エチレンジアミン等のオキシカルボン酸やアミン類とその塩の単独または二種以上を併用して使用することができる。
促進剤としては、アンモニアや硫酸アンモニウム等のアンモニウム塩、酢酸、コハク酸、プロピオン酸、マロン酸等のモノカルボン酸やジカルボン酸とその塩類の単独または二種以上を併用して使用することができる。
上記錯化剤、促進剤の濃度は適宜設定することができ、例えば1〜200g/リットルの範囲とすることができる。
安定剤としては、公知の重金属の塩類を使用することができる。その濃度は特に限定されず、例えば、10-4〜1g/リットルの範囲とすることができる。
湿潤剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することができる。その濃度は特に限定されず、例えば0.001〜1g/リットルとすることができる。
本発明において、めっき膜を形成する被めっき物としては、従来無電解ニッケルめっきが可能であった物品を用いることができ、そのような物品であれば、物品の形状や素材には制限はない。被めっき物は、例えば金属製物品でも非電導性物品でもよい。処理可能な素材としては、鉄、銅、アルミニウムやそれらの合金素材、ステンレス、樹脂、ゴム、ガラス、セラミック等を挙げることができる。
めっき膜の形成は、被めっき物をめっき浴に所定時間浸漬することにより行われる。めっき浴への浸漬時間とめっき浴の温度は、めっき浴の組成やめっき膜の厚さ等を考慮して適宜決定することができる。温度は、例えば60〜90℃、好ましくは70〜90℃とすることができ、浸漬時間は、例えば1〜100分とすることができる。めっき浴のpHは、例えば4〜10とすることができる。また、めっき浴への浸漬前には、めっき膜の付着性を良好にする目的で、被めっき物に対して前処理を行うことも可能である。前処理としては、溶剤またはアルカリ溶液を用いた脱脂、亜鉛置換処理、酸浸漬処理等の公知の前処理を行うことができる。また、無電解ニッケルめっき膜の形成前に、公知の電気ニッケルめっき浴や硫黄含有化合物を含まない無電解ニッケルめっき浴により下地ニッケルめっきを施してもよい。
第一工程により形成するめっき膜の厚さは特に限定されず、めっき浴への浸漬時間により調整することができる。めっき膜は、膜硬度や靭性、さらには摺動特性等を考慮すると、例えば1〜100μm、好ましくは3〜10μmとすることができる。
第二工程
第二工程は、第一工程により形成されためっき膜に黒色化処理を施す工程である。この工程により、めっき膜を黒色化することができる。
前記黒色化処理は、酸化処理であることができる。酸化処理は、第一工程でめっき膜を形成した物品を酸性溶液に浸漬することにより行うことができる。酸性溶液としては、硝酸を用いることができ、その濃度は、例えば100〜1000g/リットル、好ましくは300〜700g/リットル、溶液温度は、例えば10〜90℃、好ましくは20〜60℃とすることができる。酸性溶液への浸漬時間は、適宜設定することができ、例えば5〜600秒とすることができる。
第三工程
第三工程は、第二工程で黒色化されためっき膜に対し、黒色を保持するための処理(黒色保持処理)を施す工程である。この工程により、その後に行われる熱処理による色調劣化を防ぐことができる。
前記黒色保持処理は、黒色化後のめっき膜を、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸、ならびにそのナトリウム塩、カリウム塩、およびアンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の黒色保持剤を含む溶液と接触させることにより行われる。
前記黒色保持剤として使用可能な塩を以下に例示するが、本発明で使用する塩類は、下記のものに限定されるものではない;リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸二水素ナトリウム、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸水素ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム。黒色保持剤としては、好ましくは、リン酸、ピロリン酸カリウムを用いることができる。
第三工程に用いる溶液は、前記黒色保持剤の少なくとも一種を適当な溶媒に溶解して調製される。黒色保持剤は、一種のみを用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。溶媒としては、水を用いることができる。
前記溶液中の黒色保持剤濃度は、例えば20〜1500g/リットル、好ましくは300〜800g/リットルとすることができる。なお、上記濃度は、二種以上の黒色保持剤を用いる場合にはその合計濃度をいう。
前記溶液の温度は、例えば5〜95℃、好ましくは30〜70℃とすることができる。前記溶液にめっき膜を接触させる方法としては、めっき膜を形成した物品を溶液に浸漬する方法(浸漬法)を挙げることができる。浸漬法を用いる場合、浸漬時間は溶液の濃度や処理面積等を考慮して設定すればよいが、例えば30〜1200秒、好ましくは60〜600秒とすることができる。
第四工程
第四工程では、第三工程を施しためっき膜に対し、100〜300℃の範囲の温度で熱処理を施す。熱処理により、耐磨耗性を高めることができる。また、本発明では熱処理前に第三工程を行うことにより、熱処理による色調劣化を防ぐことができる。
熱処理温度は、100〜300℃の範囲であり、好ましくは150〜250℃である。熱処理時間は、処理面積等を考慮して適宜設定すればよく、例えば10〜240分、好ましくは60〜180分とすることができる。熱処理を行う雰囲気は特に限定されない。熱処理は、例えば大気中で行うことができる。
本発明によれば、高い黒色度と優れた耐摩耗性を兼ね備えた無電解ニッケル黒色めっき膜を得ることができる。これは、
(1)第四工程(熱処理)による耐摩耗性向上効果
(2)熱処理前に行われる第三工程による、熱処理時の色調劣化抑制効果
によるものと考えられる。
前述の本発明の方法によれば、優れた耐磨耗性を有する無電解ニッケル黒色めっき膜を得ることができる。耐磨耗性は、例えば、繰り返し磨耗後の光沢度の変化によって評価することができる。例えば、本発明によれば、スガ試験機(株)製NUS−ISO−3(研磨材:ガーゼ)を用いて、めっき膜表面に荷重400gfにて50回繰り返し磨耗試験を行った結果、光沢度変化が10%以下のめっき膜を得ることができる。
更に、本発明により得られる無電解ニッケル黒色めっき膜は、高い黒色度を有する。具体的には、本発明により、JIS-Z-8722に従って測定される色座標における色指数L*値が0〜45、好ましくは15〜40である無電解ニッケル黒色めっき膜を得ることができる。前記無電解ニッケル黒色めっき膜の色指数a*値は例えば−30〜+30であり、色座標b*値は例えば−30〜+30である。なお、a*値は赤味を表し、値が大きい程赤味が強いことを意味する。b*値は黄味を表し、値が大きい程黄味が強いことを意味する。L*値は明度を表す。
[無電解ニッケル黒色めっき膜]
本発明の無電解ニッケル黒色めっき膜は、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ=46〜49°に回折ピークを有する。
一般的な黒色化処理を施した無電解ニッケルめっき膜のX線回折パターン(2θ=30〜80°、X線源:Cu)では、後述する比較例1のように、ニッケルに帰属するブラッグ角2θ=45°付近にピークが観察される(図3参照)。それに対し、本発明の無電解ニッケル黒色めっき膜は、ブラッグ角2θ=46〜49°に回折ピークを有する。本発明者らは、この特徴的な回折ピークを有する無電解ニッケル黒色めっき膜が、優れた耐磨耗性を有することを新たに見出した。本発明の無電解ニッケル黒色めっき膜は、通常の黒色化処理を施した無電解ニッケルめっき膜とは異なる結晶構造を有し、これにより耐摩耗性が向上したものと考えられる。本発明の無電解ニッケル黒色めっき膜は、前述の無電解ニッケル黒色めっき膜の形成方法により得ることができる。
上記の特徴的な回折ピークを有する本発明の無電解ニッケル黒色めっき膜は、高い黒色度と優れた耐磨耗性を有する。黒色度、耐磨耗性の詳細は、先に本発明の方法により得られる無電解ニッケル黒色めっき膜について述べた通りである。
前記無電解ニッケルめっき膜は、ニッケルとともにリンおよび/またはホウ素を含む合金膜であることができる。合金膜中のリン含有量は、例えば0.5〜7.0質量%、ホウ素含有量は0.01〜7.0質量%であることができる。この場合、残部はニッケルのみからなることもでき、ニッケル以外に銅、亜鉛、鉄、タングステン、コバルト、モリブデン等を含むこともできる。なお、めっき膜の組成は、ICP等によって測定することができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に示す態様に限定されるものではない。

[実施例1]
SPCC材(JIS G3141)に対し、表1に示す処理を施し、無電解ニッケル黒色めっき膜を形成した。
[実施例2]
ADC材に対し、表1に示す処理を施し、無電解ニッケル黒色めっき膜を形成した。
[比較例1]
第三処理および第四処理を行わない以外は実施例1と同様の処理を行い、無電解ニッケルめっき膜を形成した。
[比較例2]
第三処理を行わない以外は実施例2と同様の処理を行い、無電解ニッケルめっき膜を形成した。
評価方法
(1)X線回折スペクトル
実施例1、2、比較例1、2のめっき膜のX線回折スペクトルを図1〜4に示す。X線回折の測定条件を以下に示す。
装置:PHILIPS製 X’Pert-MPD
X線源:Cu
管電圧:45kV
管電流:40mA
入射角:2°
(2)色座標
実施例1、2、比較例1、2のめっき膜の色座標をJIS−Z−8722に従い求めた。
(3)耐磨耗性
以下の条件にて耐磨耗性試験を行った。磨耗試験前後で光沢度の変化率が10%以下であれば、耐磨耗性が良好であると判断することができる。
研磨試験装置 スガ試験機(株)製NUS−ISO−3
試験条件 研磨材:ガーゼ、荷重:400gf、研磨回数:50回
光沢度測定条件 装置:日本電色工業(株)製PG−3D、角度:75度
上記(2)、(3)の評価結果を表3に示す。
図1、2に示すように、実施例1、2のめっき膜は、ブラッグ角2θ=約47°回折ピークを有していた。表3に示すように、ブラッグ角2θ=約47°回折ピークを有する実施例1、2のめっき膜は、耐磨耗性に優れ、黒色度も良好であった。
それに対し、比較例1は、熱処理を行っていないため、黒色度は良好であるが耐磨耗性に劣っていた。比較例2は、熱処理前に黒色保持処理を行っていないため、耐磨耗性は高いが黒色度に劣っていた。図3、4に示すように、比較例1および2のめっき膜は、ブラッグ角2θ=46〜49°に回折ピークを有さないものであった。
以上の結果から、本発明によれば、耐磨耗性、黒色度のいずれにおいても良好なめっき膜を形成できることがわかる。
本発明のめっき膜は、カメラ・分析機器部品などの光学機器分野、ATMの読み取り機器等に適用することができる。
実施例1のX線回折スペクトルを示す。 実施例2のX線回折スペクトルを示す。 比較例1のX線回折スペクトルを示す。 比較例2のX線回折スペクトルを示す。

Claims (9)

  1. 無電解ニッケル黒色めっき膜の形成方法であって、
    硫黄含有化合物を含む無電解ニッケルめっき浴に被めっき物を所定時間浸漬してめっき膜を形成し、
    前記めっき膜に黒色化処理を施し、
    前記めっき膜を黒色保持処理に付し、次いで、
    前記黒色保持処理後のめっき膜を100〜300℃の範囲の温度で熱処理する、前記方法。
  2. 前記黒色化処理は、酸化処理である請求項1に記載の方法。
  3. 前記黒色保持処理は、前記黒色化処理後のめっき膜を、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸、ならびにそのナトリウム塩、カリウム塩、およびアンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の黒色保持剤を含む溶液と接触させることにより行われる請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記溶液は、前記黒色保持剤を、20〜1500g/リットル含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記熱処理を、10〜240分間行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ=46〜49°に回折ピークを有する無電解ニッケル黒色めっき膜。
  7. 前記無電解ニッケル黒色めっき膜は、ニッケルならびにリンおよび/またはホウ素を含有する請求項6に記載の無電解ニッケル黒色めっき膜。
  8. 前記無電解ニッケル黒色めっき膜は、0.5〜7.0質量%のリンおよび0.01〜7.0質量%のホウ素を含有する請求項7に記載の無電解ニッケル黒色めっき膜。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により形成されためっき膜または請求項6〜8のいずれか1項に記載のめっき膜を有する物品。
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