JP2007115518A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温多湿(60℃―90%RH)下での保存特性および耐漏液特性に優れるコイン形非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】負極活物質としてリチウムチタン酸化物を含む負極と、正極と、非水電解液と、セパレータと、正極と接触する正極ケースと、負極と接触する封口板と、前記正極ケースと前記封口板との間に配されるPFA樹脂からなるガスケットとを有し、前記正極ケースの開口部を前記封口板で封口して密閉した非水電解液二次電池において、前記非水電解液が電池の内部空間に対し体積比で25%以上45%以下含まれ、前記封口板の開口部の先端部と正極ケースとの間におけるガスケットの圧縮率が50%以上80%以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解液二次電池、特にその電池構成に関するものである。
近年においては、高出力、高エネルギー密度の電池として、非水電解液を用いた電池であるリチウム電池やリチウム二次電池が多くの電子機器などの電源として用いられている。これらの非水電解液電池は、電解液が水溶液である電池に比べて放電電圧が高く、低温特性や長期保存特性が優れている特徴があり、様々な形状のものが販売されている。それらの中で、コイン形形状を有したものは、小型かつ軽量であり、またその構成部品が少なく製造が容易であることから大量生産されている。
このコイン形非水電解液電池は、通常、以下のような構造をしている。
上部が開口する負極側の外装缶(以下、封口板と呼ぶ)の中に、負極ペレットとセパレータと正極ペレットとが積層され、更に所定の非水電解液が収容されており、負極側の封口板の開口は、電気絶縁性のガスケットを介して正極側の外装缶(以下、正極ケースと呼ぶ)をかしめることによって密閉されている。その際には封口板開口部の先端部と正極ケースとの間におけるガスケットは圧縮されており、例えば、特許文献1ではその圧縮率を規制し耐漏液性の向上を図っている。
一方、最近では、充放電が可能であるコイン形非水電解液二次電池が多く開発されており、主電源用途のほかに電子機器のバックアップ用途などで広く用いられている。
特に、主電源用途で使用されているコイン形非水電解液二次電池には、その主電源という商品性から耐漏液特性だけでなく、長期信頼性が求められており、腕時計用などで使用されている。従来の腕時計用電源には、一次電池である酸化銀電池が主に採用されているが電池の使用期間が3年程度であり、また酸化銀電池には水銀が含まれており電池交換による廃棄物の環境問題から、近年では二次電池が普及し始めている。その二次電池には、酸化銀電池と電池電圧の互換性があるマンガンチタンリチウム二次電池などが採用されており、10年という長期使用を要求されている。
特開平9−129193号公報
リチウム電池は水分に弱いため、長期使用時の電池特性劣化原因の一つに電池内部への水分浸入が挙げられる。そのため長期使用時の評価手法には、高温多湿(60℃―90%RH)下における保存評価を行っている。特に腕時計用途で使用される非水電解液二次電池(例えば直径6.8mm、厚み1.6mmのサイズ)では、60℃―90%RH下の保存特性が、目標(100日後に放電容量が初期の70%以上)に対し、40%前後の実力であり、長期信頼性に課題を有していた。
前記課題を解決するために、本発明は、負極活物質としてリチウムチタン酸化物を含む負極と、正極と、非水電解液と、セパレータと、正極と接触する正極ケースと、負極と接触する封口板と、前記正極ケースと前記封口板との間に配されるPFA樹脂からなるガスケットとを有し、前記正極ケースの開口部を前記封口板で封口して密閉した非水電解液二次電池において、前記非水電解液が電池の内部空間に対し体積比で25%以上45%以下含まれ、前記封口板の開口部の先端部と正極ケースとの間におけるガスケットの圧縮率が50%以上80%以下であることを特徴とする。
本発明を用いることによって、耐漏液特性だけでなく、優れた60℃―90%RH下の保存特性も有する電池となる。
本発明によると、対漏液特性に優れ、かつ高温多湿である60℃―90%RH下の保存において、安定した放電容量を維持したコイン形非水電解液二次電池を得ることができる。
以下、本発明を適用したコイン形非水電解液二次電池について説明する。このコイン形非水電解液二次電池(以下、電池と記す。)の一構成例を図1に示す。この電池はペレット状の正極1とペレット状の負極2の間に配されたセパレータ3と、正極1と負極2との間でリチウムイオンを移動させる非水電解液と、正極1、負極2、セパレータ3、非水電解液を収納する正極ケース6と封口板5とガスケット4とを備えている。
正極1は、正極活物質と導電材と結着剤を混合し、加圧成型することでペレット状に形成されている。この正極1には、正極活物質として例えば化学式LiMnxyで示されるリチウムマンガン複合酸化物等を用いる。また正極活物質としては、例えばLiCoO2、LiNiO2、LixNiyCo1-y2等といったリチウム複合酸化物も挙げられる。そして、正極1においては、正極活物質として、上記リチウムマンガン複合酸化物、そのほかのリチウム複合酸化物のうちいずれか一種類以上を混合して用いることも可能である。
また正極1には、正極活物質と混合される導電材には、公知の導電材を用いることが可能であり、例えばカーボンブラック、黒鉛などが挙げられる。結着剤には、公知の樹脂材料を用いることが可能であり、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。
負極2は、負極活物質と導電材と結着剤を混合し、加圧成型することでペレット状に形成されている。この負極2には、負極活物質として例えば化学式Li5/3Ti4/34で示されるリチウムチタン複合酸化物を用いる。
また負極2には、負極活物質と混合される導電材には、公知の導電材を用いることが可能であり、例えばカーボンブラック、黒鉛などが挙げられる。結着剤には、公知の樹脂材料を用いることが可能であり、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、スチレン−ブタジエンラバー、ポリアクリル酸などが挙げられる。
セパレータ3は、正極1と負極2との短絡を防止しつつ非水電解液中のリチウムイオンを通過させるものである。このセパレータ3は、繊維状樹脂により形成された不織布、あるいはフィルム上の樹脂であり、例えばポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。
非水電解液としては、例えば非水溶媒に電解質塩を溶解させた溶液などが用いられる。非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1・2−ジメトキシエタン、ガンマブチルラクトンなどが挙げられ、これらのうちいずれか一種類以上を用いる。また電解質塩としては、リチウムトリフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CF3SO22)、リチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(C25SO22)、LiPF6、LiBF4などが挙げられ、これらのうちいずれか一種類以上を用いる。
ガスケット4は、正極ケース6が封口板5を封口した際の正極ケース6と封口板5との
間に生じる隙間に、この隙間を封止するように取り付けられている。これにより、正極ケース6と封口板5とガスケット4によって形成される内部空間には、正極1、負極2、セパレータ3、非水電解液が収納されることになる。このため、ガスケット4は正極ケース6と封口板5とを絶縁させると共に、正極ケース6と封口板5とにより形成される内部空間に収納された非水電解液の漏液を防止させるだけでなく、内部空間への水分浸入を防止させる機能を有する。このガスケット4には、PFA樹脂(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合化合物)を用いる。
正極ケース6は、正極1を収容する底の浅い皿状の導電性金属からなる容器であり、正極1と接触することで電池の外部正極となる。具体的に、この正極ケース6には、例えばステンレス等からなる金属容器を用いる。また、正極ケースには、例えばステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属を複数積層させた状態の金属容器を用いることも可能である。
封口板5は、負極2を収容する底の浅い皿状の導電性金属からなる容器であり、負極2と接触することで電池の外部負極となる。具体的に、この封口板5には、例えばステンレス等からなる金属容器を用いる。
また正極ケース6に正極が、封口板5に負極が接触する面に、例えば炭素材質材料等が分散された導電性塗布料を塗布し乾燥させた集電層や、網状の導電性金属等からなる集電体を設けることでも電極の接触を適切に行うことができる。
以上のような構成の電池は、次のようにして製造される。先ず、正極1を作製する。正極1は、それぞれが粉末状である正極活物質と導電材とを混合した後に、溶媒にディスパージョンされた結着剤と練合し、乾燥して、正極合剤を調合する。この正極合剤を加圧成型することでペレット状の正極1が作製される。
次に、負極2を作製する。負極2は、それぞれが粉末状である負極活物質と導電材とを混合した後に、溶媒にディスパージョンされた結着剤と練合し、乾燥して、負極合剤を調合する。この負極合剤を加圧成型することでペレット状の負極2が作製され、予め狙いとする放電電気量となるようにリチウムを挿入して、これを負極2とする。
次に、非水電解液を調整する。非水電解液は、電解質塩を非水溶媒に溶解させたものであり、リチウム塩が電離することによりイオン伝導性を示すようになっている。
次に、正極1が収容され、非水電解液が注液された正極ケース6の開口部と、負極2が収容され、非水電解液が注液された封口板5の開口部とを、正極1と負極2との間に、不織布からなるセパレータ3を配置した状態で組み合わせる。このとき、正極ケース6の周縁部と封口板5の周縁部との間にできた隙間に、ガスケット4を、正極ケース6と封口板5が接触することがないようにはめ込む。なお、このガスケット4は、予め、正極ケース6または封口板5の周縁部にはめ込んでおいても良い。
次に、正極ケース6を内周側にかしめることで、正極ケース6と封口板5とガスケット4によって形成された内部空間に、正極1、負極2、セパレータ3および非水電解液が収容されたコイン形の電池が製造される。
この電池においては、負極活物質としてチタン酸リチウムを用い、正極ケース6と封口板5とPFA樹脂を用いたガスケット4によって形成された内部空間に収納された非水電解液が、その内部空間に対して体積比で25%以上45%以下を含み、かつ、封口板5の開口部の先端部と正極ケース6との間におけるガスケット4の圧縮率を50%以上80%
以下の範囲にされている。
前記内部空間に収納された非水電解液の体積の割合が、体積比で25%より少ないと、非水電解液の注液量が少なすぎるため内部抵抗が高くなり電池特性が低下してしまう。一方、前記内部空間に収納された非水電解液の体積の割合が、体積比で45%より多いと、内部抵抗のバラツキが大きくなってしまい、電池特性が低下してしまう。
また、封口板5の開口部の先端部と正極ケース6との間におけるガスケット4の圧縮率が50%より小さいと高温多湿である60℃―90%RH下の保存評価にて容量劣化してしまう。一方、封口板5の開口部の先端部と正極ケース6との間におけるガスケット4の圧縮率が80%より大きいと、高温多湿である60℃―90%RH下の保存評価にて容量特性は維持されるものの、漏液特性が低下してしまう。
したがって、この電池においては、負極活物質としてチタン酸リチウムを用い、正極ケース6と封口板5とPFA樹脂を用いたガスケット4によって形成された内部空間に収納された非水電解液を、体積比で25%以上45%以下の範囲に、かつ、封口板5の開口部の先端部と正極ケース6との間におけるガスケット4の圧縮率を50%以上、80%以下の範囲にさせることで、60℃―90%RH下の保存評価にて容量特性に優れ、かつ耐漏液特性に優れた効果が得られる。
以下、本発明を適用した非水電解液電池としてコイン形リチウム二次電池を実際に作製した例について説明をする。
(実施例1)
まず、正極を作製した。正極を作製する際には、正極活物質として粉末状のリチウムマンガン複合酸化物を90重量部と、導電材として粉末状のカーボンブラックを5重量部とを混合した後、結着剤として水にディスパージョンしたポリテトラフルオロエチレンを5重量部とを練合し、乾燥した後、正極合剤とした。この正極合剤を20mg秤量し、直径4mm、厚み0.6mmのペレット状の正極に加圧成型した。
次に、負極を作製した。負極を作製する際には、負極活物質として粉末状のリチウムチタン酸化物を90重量部と、導電材として粉末状のカーボンブラックを5重量部とを混合した後、結着剤として水にディスパージョンしたポリテトラフルオロエチレンを5重量部とを練合し、乾燥した後、負極合剤とした。この負極合剤を16mg秤量し、直径4.5mm、厚み0.8mmのペレット状の負極を作製し、放電電気量が1.5mAhとなるようにリチウムを挿入し、これを負極とした。
次に非水電解液を作製した。非水電解液を作製する際は、プロピレンカーボネート(PC)を40重量部と、エチレンカーボネート(EC)を40重量部と、1、2−ジメトキシエタン(DME)を20重量部とを混合した溶媒に、LiN(CF3SO22からなる電解質塩を1.0モル/リットルとなるように溶解させた。
次に、正極が収容された正極ケースと、負極が収容された封口板に非水電解液を封口後の内部空間に対して体積比で25%となるように7.5mg注液した。次に、正極ペレットと負極ペレットとの間にポリプロピレン製の繊維状樹脂で形成した不織布からなるセパレータを配置した状態で、正極ケースと封口板とを開口部同士が対向するように組み合わせた。このとき、正極ケースの周縁部と封口板の周縁部との間にできた隙間にPFA樹脂からなるガスケットを、正極ケースと封口板とが接触することがないようにはめ込んだ。
次に、正極ケースを内周側にかしめることで封口板を固定し、封口板の開口部の先端部と正極ケースとの間におけるガスケットの圧縮率を50%となることとした。このようにして、正極ケースと封口板によって形成された内部空間に正極、負極、セパレータ、非水電解液が収容された直径6.8mm、厚み1.6mmの電池Aを作製した。
(実施例2)
非水電解液を注液する際に、正極ケースと封口板とガスケットで形成される内部空間に対して体積比で45%となるように、非水電解液を10.5mg注液したこと以外は、実施例1と同様にして電池Bを作製した。
(比較例1)
非水電解液を注液する際に、正極ケースと封口板とガスケットで形成される内部空間に対して体積比で15%となるように、非水電解液を4.5mg注液したこと以外は、実施例1と同様にして電池Cを作製した。
(比較例2)
非水電解液を注液する際に、正極ケースと封口板とガスケットで形成される内部空間に対して体積比で55%となるように、非水電解液を12.6mg注液したこと以外は、実施例1と同様にして電池Dを作製した。
(比較例3)
ガスケット材質にポリプロピレンを使用すること以外は、実施例1と同様にして電池Eを作製した。
電池A〜Eについて、予備放電後の電池の内部抵抗を測定し、その測定結果を表1に示す。
表1の結果から、内部空間に対する非水電解液の体積比が25%である電池A、内部空間に対する非水電解液の体積比が45%である電池Bでは、内部空間に対する非水電解液の体積比が15%である電池Cに比べ、予備放電後の内部抵抗が小さくなっていることがわかる。
電池Cでは、非水電解液量の注液量が少ないことから、内部空間に収納された電極、セパレータなどに非水電解液を満遍なく行き渡らせることが困難となり、内部抵抗が増加した。
電池A、Bでは、内部空間に対する非水電解液の体積比が55%である電池D、Eに比べ、内部抵抗のバラツキが小さいことがわかる。
電池D、Eでは非水電解液の注液量が多いため、電池厚みが高くなり正極ケースと正極、および/または封口板と負極の接触が悪くなり、内部抵抗のバラツキが大きくなった。
また、それぞれの初度の放電容量を確認し充電した後、高温多湿である60℃―90%RH下に静置し、100日後の初度放電容量に対する容量維持率を確認した。容量確認の試験条件は、2.3Vで24時間充電した後に、30kΩにて放電し、1.0V時を放電容量とした。その結果、ガスケット材質がPFA樹脂である電池A、B、Dでは容量維持率が80%以上であるが、ガスケット材質がポリプロピレンである電池Eでは容量維持率は37%であった。これは、ガスケット材質がPFA樹脂の場合、高温下において電池重量減少がほとんど見られないのに対し、ポリプロピレンの場合ではPFA樹脂の約5倍の速さで電池重量が減少している。この電池重量変化は、電解液の蒸発量を示しており、ガ
スケット材質にポリプロピレンを用いた場合のほうが、電解液の蒸発量が多いため早く劣化すると考察される。
以上のことから、初期内部抵抗が安定であり、高温多湿下である60℃―90%RH保存後の特性を安定に保つためには、ガスケット材質にPFA樹脂を用い、かつ内部空間に対する非水電解液の体積比は25%以上、45%以下であることが有効であることがわかる。
次に、封口板の開口部の先端部と正極ケースとの間におけるガスケットの圧縮率を変えて作製した比較例4、比較例5について説明する。
(比較例4)
比較例4では、非水電解液を、正極ケースと封口板とガスケットで形成される内部空間に対して体積比で25%となるようにし、封口板の開口部の先端部と正極ケースとの間におけるガスケット7の圧縮率を40%となること以外は、実施例1と同様にして電池Fを作製した。
(比較例5)
比較例5では、非水電解液を、正極ケースと封口板とガスケットで形成される内部空間に対して体積比で45%となるようにし、封口板の開口部の先端部と正極ケースとの間におけるガスケットの圧縮率を90%となること以外は、実施例1と同様にして電池Gを作製した。
電池A、B、F、Gについて、高温多湿下である60℃―90%RH保存100日後の特性を比較した。
その結果、電池Fでは容量維持率は55%であり電池Aよりも低かった。これは、ガスケットの圧縮率が低いため電解液の蒸発量が多くなり劣化が早くなったと考察できる。
電池Gは、容量維持率が82%であり、電池Bと同等の特性が得られた。しかしながら、「60℃1時間/−10℃1時間」という熱衝撃サイクルの漏液試験(試験個数50個)における300サイクル後の漏液発生率を比較すると、電池Bでは漏液していないが、電池Gでは15%の漏液発生率であった。これは、ガスケットを過度に圧縮し塑性領域に達したため、急激な熱変化時に部品間に隙間が生じてしまい漏液が発生したと考察される。
以上のことから、負極活物質としてチタン酸リチウムを用い、正極ケースと封口板とPFA樹脂を用いたガスケットによって形成された内部空間に収納された非水電解液を、体積比で25%以上45%以下の範囲に、かつ、封口板の開口部の先端部と正極ケースとの間におけるガスケットの圧縮率を50%以上80%以下の範囲にさせることで、60℃―90%RH下の保存評価にて容量特性に優れ、かつ耐漏液特性に優れた効果が得られる。
Figure 2007115518
本発明にかかる非水電解液二次電池は、高温多湿である60℃―90%RH下での保存評価において、安定した放電容量を維持したコイン形非水電解液二次電池を得ることができ、長期信頼性を向上することができる。
本発明の実施例にかかる非水電解液二次電池の断面図
符号の説明
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 ガスケット
5 封口板
6 正極ケース

Claims (1)

  1. 負極活物質としてリチウムチタン酸化物を含む負極と、正極と、非水電解液と、セパレータと、正極と接触する正極ケースと、負極と接触する封口板と、前記正極ケースと前記封口板との間に配されるPFA樹脂からなるガスケットとを有し、前記正極ケースの開口部を前記封口板で封口して密閉した非水電解液二次電池において、前記非水電解液が電池の内部空間に対し体積比で25%以上45%以下含まれ、前記封口板の開口部の先端部と正極ケースとの間におけるガスケットの圧縮率が50%以上80%以下であることを特徴とする非水電解液二次電池。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010008058A1 (ja) * 2008-07-17 2010-01-21 旭硝子株式会社 非水電解質電池用負極コンポジット
CN109884148A (zh) * 2019-04-03 2019-06-14 南方科技大学 一种参比电极及其使用方法

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