JP2010186667A - コイン形電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】融点が高い材料からなるガスケットを使用したコイン形電池では、電池内部の圧力が上昇し、急激なシール破れが発生する虞がある。
【解決手段】正極1と負極2とをセパレータ3を介して対向配置した発電要素を非水電解液とともに正極ケース6と封口板5からなる外装体に収納し、前記電池ケースの内側に封口板5をガスケット4を介して組込み、正極ケース6の開放端を折曲加工して封止したコイン形電池において、前記正極ケース6として有底筒状でかつその筒状部の開放端面において中心角が120〜160°となる弧の高さが他の部分より低くなるように構成したものを用いたことを特徴とするコイン形電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、コイン形電池の構成に関するものである。
近年において、高出力、高エネルギー密度の電池として、非水電解液を用いた電池であるリチウム電池やリチウム二次電池が多くの電子機器などの電源として用いられている。これらの非水電解液を用いた電池は、電解液が水溶液である電池に比べて放電電圧が高く、低温特性や長期保存特性に優れており、様々な形状のものが実用化されている。特に、コイン形状を有したコイン形電池は、小型かつ軽量であり、またその構成部品が少なく製造が容易であることから大量生産されている。
コイン形電池には一次電池と二次電池があり、一次電池は主に正極をマンガン酸化物、負極をリチウム金属とした二酸化マンガンリチウム電池が多くの電子機器で使用されている。また、近年では高温下で使われる車載用途にも使用され始めその分野は広がってきている。
一方、二次電池では、主に正極にマンガン酸リチウムを用い、負極にリチウムアルミニウム合金を用いたマンガンリチウム二次電池が小型電子機器のメモリーバックアップ用電源として使用されている。しかしながら、負極にリチウムアルミニウム合金を用いた場合、放電容量に対し100%深度まで放電する充放電サイクルを行うと、負極の表面が脆化し導電性が取れなくなるため、数十サイクルで放電容量が得られなくなり主電源用には向いていない。
そこで、100サイクル以上の充放電サイクルが必要とされる主電源用として、正極にマンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムなどを用い、負極にチタン酸リチウム、シリコン酸化物、黒鉛などを用いた電池が多く開発されている。これらの電池では、負極活物質構造の層間にリチウムが脱挿入しやすく劣化が少ないため放電容量に対し100%深度まで放電する充放電サイクルを行っても、100サイクル以上放電容量が得られる。
特に、正極にコバルト酸リチウム、負極に黒鉛を用いたリチウムイオン二次電池は携帯電話やノートパソコンなどを代表とする多くの電子機器の主電源として使用されている。これらの電源では高容量だけでなく、急速充電や高負荷放電も求められている。そこで反応性を高めるために正極と負極を捲回して対抗面積を増やす構造をしている。
このような電極を捲回する構造の電池は主に円筒形や角形に用いられているが、コイン形でもその捲回式の電極構造を有した電池が開発されている(特許文献1参照)。この電池では高負荷放電が可能であるので、従来のコイン形電池に比べ高出力を得ることができる。
これらの主電源に用いられる電池では、接続された回路の異常により過充電状態に陥った場合や、使用環境が異常な高温状態になった場合、非水電解液の分解が促進されガスが発生し電池内部の圧力が異常上昇する。円筒形や角形では電池内部の圧力が上昇し電池が急激なシール破れが発生することを防止する機構として防爆弁が装備されている。しかしながらコイン形電池は構造が単純であり防爆弁を設けることが困難であるため、電池内部の内圧が上昇し続けた後、封止が維持できる圧力を越えると急激なシール破れが発生する。この急激なシール破れ時には、電池の構成部品である正極ケース、封口板、ガスケット
、正極、負極、セパレータ、非水電解液が飛散し、危険であるばかりでなく、コイン形電池が装着された電子機器を破損あるいは汚染することになる。
そこで、特許文献1では、正極ケースに切り込みを入れることによって異常な高温状態で使用された場合に、ガスケットが溶融して切れ込み部分に流れ込みパッキング性が低下することで、電池内部の圧力上昇を抑え急激なシール破れを防止する方法を提案している。
一方、最近では電池の使用環境は従来よりも厳しくなっており、100℃以上の高温下、あるいは湿度環境80%以上の高湿度下での長期使用も求められている。
従来、ガスケット材には安価で汎用であるポリプロピレンが主に用いられているが、前述した厳しい環境下での使用は、ポリプロピレンのガスケットが変形してパッキング性が低下し非水電解液の揮発や、水分の電池内部への透過が起こりやすいため、電池特性が低下することが分かっている。これらを防止するためにガスケット材に耐熱性などに優れている高機能高分子材料を用いているコイン形電池が多く開発されている。
これらのガスケット材を用いた特許文献1に示すような電極を捲回した構造を持つコイン形電池は、高出力で、かつ、厳しい環境下でも使用可能な電池である。
しかしながら、特許文献1に示す構造では、ガスケットが耐熱性に優れるため異常高温下で溶融せず、電池の内圧が上昇し続け急激なシール破れが発生し危険である。
特開2003−45379号公報
前述したように、融点が高い材料からなるガスケットを使用したコイン形電池では、正極ケースに切り込みを入れるだけでは、電池内部の圧力が上昇し続け急激なシール破れが発生し危険である。
本発明は上記課題を解決するために、正極ケースの開放端面において中心角が120〜160°となる弧の高さが他の部分より低くなるように構成することで急激なシール破れを防止することのできるコイン形電池を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために本発明は、正極と負極とをセパレータを介して対向配置した発電要素を非水電解液とともに正極ケースと封口板からなる外装体に収納し、上記電池ケースの内側に封口板をガスケットを介して組込み正極ケースの開放端を折曲加工して封止したコイン形電池において、前記正極ケースとして有底筒状でかつその筒状部の開放端面の120〜160°の範囲の高さが他の部分より低くなるように構成したものを用いたことを特徴とするコイン形電池を提案するものである。
本発明の正極ケースを用いれば、融点が高い材料からなるガスケットを使用したコイン形電池であっても、電池内部の圧力が上昇した場合正極ケースの開口部の加工開始部分で封止を保持しつつ、正極ケース高さの低い範囲で封口板が浮き上がってパッキング性が低下し、電池内圧を開放でき急激なシール破れを防止できる安全性の高いコイン形電池を提供することができる。
本発明による第1の発明は、正極と負極とをセパレータを介して対向配置した発電要素を非水電解液とともに正極ケースと封口板からなる外装体に収納し、上記電池ケースの内側に封口板をガスケットを介して組込み正極ケースの開放端を折曲加工して封止したコイン形電池において、その正極ケースは有底筒状でかつその筒状部の開放端面において中心角が120〜160°となる弧の高さが他の部分より低くなるように構成したものを用いたことを特徴とするコイン形電池である。この構成により、電池内部の圧力が上昇した際に正極ケースの開口部の加工開始部分で封止を保持しつつ、正極ケースの高さが低い範囲で封口板が浮き上がることでパッキング性が低下し、電池内部の圧力を開放できるため急激なシール破れを防止でき電池の構成部品が飛散することなく、安全性の高いコイン形電池を提供できる。
本発明による第2の発明は、第1の発明において、正極ケースの開放端面の高さが低い部分の中間が最も低く他は直線状に徐々に高くなる構成としたコイン形電池である。この正極ケースは正極ケースの開口端面が同じ高さのものを直線状に追加工することで作製される。この構成により、折曲加工による封止が直線状に変化するので、電池内部の圧力が上昇した際に電池内部の圧力の開放は一定の圧力割合で開放される。そして最終的には正極ケースの開口部の加工開始部分で封止を保持しつつ、正極ケースの高さの低い範囲で封口板が浮き上がることでパッキング性が低下し、電池内部の圧力を開放できるため急激なシール破れを防止でき電池の構成部品が飛散することなく、安全性の高いコイン形電池を提供できる。
本発明による第3の発明は、第1の発明において、正極ケースの開放端面の高さの低い部分の中間が最も低く他は曲線状に徐々に高くなる構成としたコイン形電池である。この正極ケースは楕円状の金属板を凹状に絞り込んで作製される。この構成により、折曲加工による封止が曲線状に変化するので、電池内部の圧力が上昇した際に電池内部の圧力の開放は、正極ケースの高さを加工した曲線部分の変曲点において最も高い圧力割合で開放される。そして最終的には正極ケースの開口部の加工開始部分で封止を保持しつつ、正極ケース高さが低い範囲で封口板が浮き上がることでパッキング性が低下し、電池内部の圧力を開放できるため急激なシール破れを防止でき電池の構成部品が飛散することなく、安全性の高いコイン形電池を提供できる。
本発明による第4の発明は、第1の発明において、正極ケースの開放端面の高さの低い部分の中間が最も低く他は段階的に高くなる構成としたコイン形電池である。この正極ケースは正極ケースの開口端面が同じ高さのものを段階的に高くなるようにレーザー加工などで追加工することで作製される。この構成により、折曲加工による封止が段階的に変化するので、電池内部の圧力が上昇した際に電池内部の圧力の開放は、高さの低い部分の中間が最も圧力割合が高く、高さが変わる部分で段階的に圧力割合が低くなるように開放される。そして最終的には正極ケースの開口部の加工開始部分で封止を保持しつつ、正極ケースの高さの低い範囲で封口板が浮き上がることでパッキング性が低下し、電池内部の圧力を開放できるため急激なシール破れを防止でき電池の構成部品が飛散することなく、安全性の高いコイン形電池を提供できる。
本発明による第5の発明は、第2〜4の発明において、高さの低い部分の中間の最も低い部分に一定の幅をもった構成とするコイン形電池である。この正極ケースは第2〜4の発明で作成した後に最も低い部分に一定の幅を持つようにレーザー加工などで追加工することで作製される。この構成により、最も高さの低い部分で最も圧力割合が高く、高さが変わる部分で圧力割合が低くなるように開放される。そして最終的には正極ケースの開口部の加工開始部分で封止を保持しつつ、正極ケース高さが低い範囲で封口板が浮き上がることでパッキング性が低下し、電池内部の圧力を開放できるため急激なシール破れを防止でき電池の構成部品が飛散することなく、安全性の高いコイン形電池を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は本発明を具現化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明のコイン形電池の断面図である。
本発明に用いる非水電解液を用いたコイン形電池は、負極側集電体7を配置した封口板5にガスケット4を一体化した内部に負極2を設置した後にセパレータ3を挿入し、このセパレータ3に非水電解液を含浸した後正極1を設置し、正極側集電体8を配置した正極ケース6を嵌合後、折曲加工して封止することで作製される。
正極ケース6は、ステンレス鋼、アルミニウム鋼などが用いられる。特に、正極活物質にコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムを用いるときには、高電位で高耐食性であるアルミニウム鋼が好ましい。この正極ケース6は、図2(A)〜(D)に示すような形状のものが用いられ、これらは次のように作製できる。正極ケース6Aは、有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を加工する範囲が中心角で120〜160°になる部分を研削盤で直線的にその中間部の高さが他より低くなるように研削して作製する。正極ケース6Bは、有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を加工する範囲が中心角で120〜160°になる部分を研削盤で曲線的にその中間部の高さが他より低くなるように研削して作製する。正極ケース6Cは、有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を加工する範囲が中心角で120〜160°になる部分をレーザー加工によって段階的に高さが低くなるように作製する。正極ケース6Dは、有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を加工する範囲が中心角で120〜160°になる部分をレーザー加工によって低い部分に一定の幅を持つように作製する。
封口板5は、ステンレス鋼であればいかなるものでも良く、負極2にリチウムとアルミニウムの合金を使用する場合には、内面にアルミニウムを配置した構造のステンレス鋼でも良い。
負極2は、リチウムの吸蔵・放出が可能である層状構造あるいは結晶構造を持つ金属酸化物であればいかなるものでも良い。特に、主電源として使用する場合には、リチウムのインターカレーションに適している黒鉛、チタン酸リチウム、酸化シリコンなどが良い。また、金属合金系であれば、リチウムとアルミニウムの合金も挙げられる。
非水電解液は、非水溶媒液に電解質を溶かしたものであればいかなるものでも良い。非水溶媒液としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメトキシエタン、ガンマーブチルラクトンなどが挙げられる。電解質としては、LiPF6、LiBF4、LiNCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiClO4などが挙げられる。
正極1は、リチウムの吸蔵・放出が可能である結晶構造を持つ金属酸化物であればいかなるものでも良く、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、
25、Nb25などが挙げられる。
ガスケット4は、融点が高い耐熱性に優れたPFA、PTFEなどのフッ素を含有した高分子材料や、PEEK、PPSなどが挙げられる。
セパレータ3は、負極2と正極1とを絶縁するものであればいかなるものでも良く、ポリプロピレン、ポリエチレン、PPSなどが挙げられる。
負極側集電体7は、負極2と封口板5との集電性を高めるものであればいかなるものでも良く、カーボン薄膜層などが挙げられる。
正極側集電体8は、正極1と正極ケース6との集電性を高めるものであればいかなるものでも良く、カーボン薄膜層などが挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)
まず、直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で120°になる部分を底面から開放端面までの距離が最も低い部分が2.4mmとなるように直線状に研削盤でカットした図2(A)のような正極ケース6Aを作製する。そしてカーボンペーストからなる正極側集電体8を底面に塗布し、熱風乾燥し作製した。
この作製した正極ケース6Aを用いて、図1に示すようなコイン形電池を作製した。
本実施例1のコイン形電池は、正極ケース6Aと、ガスケット4を一体化した封口板5とを嵌合し、折曲加工して封止することで密閉している。この密閉空間内には、正極側集電体8、正極1、セパレータ3、負極2、負極側集電体7が収納されている。
ガスケット4は、耐熱性に優れるPFAを用いた。
封口板5は、正極ケース6と同様にカーボンペーストからなる負極側集電体7を底面に塗布し、熱風乾燥し作製した。
正極1は、正極活物質として粉末状のコバルト酸リチウムLiCoO2を90質量部と、導電材として粉末状のカーボンブラックを5質量部と、結着剤として水にディスパージョンしたポリテトラフルオロエチレンを5質量部とを練合し、乾燥した後、正極合剤とした。この正極合剤を1250mg秤量し、直径22mm、厚み1.2mmのペレット状に加圧成型した後、250℃にて24時間熱風乾燥し正極1を作製した。
負極2は、負極活物質として層状構造を有する粉末状の黒鉛を95質量部と、結着剤としてNMPにディスパージョンしたPVDFを5質量部とを練合し、乾燥した後、負極合剤とした。この負極合剤を1000mg秤量し、直径24mm、厚み1.2mmのペレット状に加圧成型した後、150℃にて24時間熱風乾燥し負極2を作製した。
この負極2を内部に設置した封口板5の内部にポリプロピレンからなるセパレータ3を挿入する。このセパレータ3に、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを1:3の割合で混合した溶媒に、LiPF6を1mol/lの濃度で溶解した非水電解液を含浸する。その後、正極1を設置し、正極ケース6を嵌合後、封口し、直径30mm、厚み3.2mmの電池Aを作製した。
(実施例2)
直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で160°になる部分を底面から最も低い部分が2.4mmとなるように直線状に研削盤でカットし、図2(A)のような正極ケース6Aを作製すること以外は実施例1と同様にして電池Bを作製した。
(比較例1)
直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で90°になる部分を底面から最も低い部分が2.4mmとなるように直線状に研削盤でカットし、図2(A)のような正極ケース6Aを作製すること以外は実施例1と同様にして電池Cを作製した。
(比較例2)
直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で180°になる部分を底面から最も低い部分が2.4mmとなるように直線状に研削盤でカットし、図2(A)のような正極ケース6Aを作製すること以外は実施例1と同様にして電池Dを作製した。
以上のように作製した電池A〜Dをそれぞれ10個作製し、20mA−4.2V−72hのCCCVで充電し、その後過充電試験を行った。過充電試験の条件は、20mAで行い、急激なシール破れの有無を確認し、試験結果を(表1)に示す。
その結果、正極ケースの加工する範囲を中心角で120および160°になるように直線状にカットした本発明の電池A、Bでは、いずれも過充電試験後に電池が急激なシール破れが発生することなく試験後の電池は貝が口を開いたように開口していた。一方、正極ケースの加工する範囲を中心角で90°になるようにカットした電池C、正極ケースの加工する範囲を中心角で180°になるようにカットした電池Dは過充電試験中に急激なシール破れが発生してしまい、内部構成物が飛散してしまった。
このことは、過充電試験で電池内部の圧力が上昇すると、正極ケースをカットした部分の封止が弱いため、その部分から電池内部の圧力を開放するようになる。その正極ケースの加工する範囲が、中心角で120〜160°の場合は開口部の加工開始部分で封止を保持しつつ、正極ケースの高さが低い範囲で封口板が浮き上がることでパッキング性が低下し、電池内部の圧力を開放し急激なシール破れを防止する。一方、正極ケースの加工する範囲が中心角で90°の場合は、正極ケースをカットした部分以外の通常の折曲加工して封止している範囲が広いため電池内部の圧力が高くなり、急激なシール破れ時の破壊力が大き過ぎるため急激なシール破れが発生してしまう。また、正極ケースの加工する範囲が、中心角で180°の場合は封止が弱い範囲が広いため電池内部の圧力上昇により封止が保持できず急激なシール破れが発生してしまう。
以上のことから、正極ケースの開放端面の高さを120〜160°の範囲で低くしたものを用いたコイン形電池では、電池内部の圧力が上昇したのち正極ケースの開口部の加工開始部分で封止を保持しつつ、正極ケースの高さが低い範囲で封口板が浮き上がることでパッキング性が低下し、電池内部の圧力を開放でき急激なシール破れを防止できる安全性の高いコイン形電池を提供できる。
続いて、正極ケースの加工する範囲を中心角で120〜160°とし、そのカット部分の形状について検討をしてみた。
(実施例3)
直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で120°になる部分を底面から最も低い部分が2.4mmとなるように曲線状に研削盤でカットし、図2(B)のような正極ケース6Bを作製すること以外は実施例1と同様にして電池Eを作製した。
(実施例4)
直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で160°になる部分を底面から最も低い部分が2.4mmとなるように、曲線状に研削盤でカットし、図2(B)のようなケース6Bを作製すること以外は実施例1と同様にして電池Fを作製した。
(実施例5)
直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で120°になる部分を底面から最も低い部分が2.4mmとなるように正極ケースの開口端面が同じ高さのものをレーザー加工で追加工すること段階的に高くなるようにした図2(C)のような正極ケース6Cを作製すること以外は実施例1と同様にして電池Gを作製した。
(実施例6)
直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で160°になる部分を底面から最も低い部分が2.4mmとなるように正極ケースの開口端面が同じ高さのものをレーザー加工で追加工すること段階的に高くなるようにした図2(C)のような正極ケース6Cを作製すること以外は実施例1と同様にして電池Hを作製した。
(実施例7)
直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で120°になる部分を底面から最も低い部分が2.4mmで凹状にレーザー加工によってカットし、図2(D)のような正極ケース6Dを作製すること以外は実施例1と同様にして電池Iを作製した。
(実施例8)
直径30mm、高さ3.0mmである有底筒状である正極ケース6の筒状部の開放端面を、加工する範囲が中心角で160°になる部分を底面から最も低い部分が2.4mmで凹状にレーザー加工によってカットし、図2(D)のような正極ケース6Dを作製すること以外は実施例1と同様にして電池Jを作製した。
以上のように作製した電池E〜Jをそれぞれ10個作製し、20mA−4.2V−72hのCCCVで充電し、その後過充電試験を行った。過充電試験の条件は、20mAで行い、急激なシール破れの有無を確認し、試験結果を(表2)に示す。
その結果、正極ケースの加工形状を変えた電池E〜Jは、どれも急激なシール破れが発生せず構成物は飛散しなかった。どの形状でも試験後の電池は開口部の加工開始部分で封止を保持しつつ、正極ケースの高さが低い範囲で封口板が浮き上がることでパッキング性が低下し、電池内部の圧力を開放し急激なシール破れを防止していた。
本発明にかかる正極ケースの形状であれば、電池内部の圧力が上昇し急激なシール破れが発生する際に、構成物が飛散することなく、安全性の高いコイン形電池を提供できる。
本発明の実施例に係るコイン形電池の断面図 (A)〜(D)同電池用正極ケースの概略図
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 ガスケット
5 封口板
6 正極ケース
7 負極側集電体
8 正極側集電体

Claims (5)

  1. 正極と負極とをセパレータを介して対向配置した発電要素を非水電解液とともに正極ケースと封口板からなる外装体に収納し、前記電池ケースの内側に封口板をガスケットを介して組込み、正極ケースの開放端を折曲加工して封止したコイン形電池において、前記正極ケースとして有底筒状でかつその筒状部の開放端面において中心角が120〜160°となる弧の高さが他の部分より低くなるように構成したものを用いたことを特徴とするコイン形電池。
  2. 前記正極ケースの開放端面の高さの低い部分として、その低い部分の中間が最も低く他は直線状に徐々に高くなる構成とした請求項1記載のコイン形電池。
  3. 前記正極ケースの開放端面の高さの低い部分として、その低い部分の中間が最も低く他は曲線状に徐々に高くなる構成とした請求項1記載のコイン形電池。
  4. 前記正極ケースの開放端面の高さの低い部分として、その低い部分の中間が最も低く他は段階的に高くなる構成とした請求項1記載のコイン形電池。
  5. 前記高さの低い部分の中間の最も低い部分に一定の幅をもった構成とした請求項2〜4のいずれかひとつに記載のコイン形電池。
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