JP2002222651A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP2002222651A
JP2002222651A JP2001017004A JP2001017004A JP2002222651A JP 2002222651 A JP2002222651 A JP 2002222651A JP 2001017004 A JP2001017004 A JP 2001017004A JP 2001017004 A JP2001017004 A JP 2001017004A JP 2002222651 A JP2002222651 A JP 2002222651A
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JP
Japan
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positive electrode
battery
copolymer
active material
secondary battery
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JP2001017004A
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English (en)
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Tomohito Okamoto
朋仁 岡本
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Sanyo GS Soft Energy Co Ltd
Original Assignee
GS Melcotec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻回に伴う活物質の脱落や極板の切断を防止
すると共に、低温特性の向上を図る。 【解決手段】 長円筒形状の巻回発電要素を作製する際
に、フッ素系高分子共重合体を結着剤として用いる。ま
た、金属活物質粒子を正極活物質とする場合、その粒度
分布を、粒径の小さいものからその体積を積算した積算
体積が50%に達したところでの粒径が3μm以上、1
1μm以下となる分布とし、合材層の空孔率を17%以
上、30%以下とし、結着剤としてフッ素系高分子共重
合体、特に、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエ
チレンとの共重合体であってクロロトリフルオロエチレ
ンのモノマー組成比率が1重量%以上、15重量%以下
のものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解質二次電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩により携帯電話、
ノートパソコン、ビデオカメラ等の電子機器の高性能
化、小型化軽量化が進み、これら電子機器に使用できる
高エネルギー密度の電池を求める要求が非常に強くなっ
ている。このような要求を満たす代表的な電池は、リチ
ウムが負極活物質として用いられたリチウム二次電池で
ある。
【0003】リチウム二次電池は、例えば、リチウムイ
オンを吸蔵放出する炭素材料が集電体に保持されてなる
負極板、リチウムコバルト複合酸化物のようなリチウム
イオンを吸蔵放出するリチウム複合酸化物が集電体に保
持されてなる正極板、非プロトン性の有機溶媒にLiC
lO、LiPF等のリチウム塩が溶解された電解液
を保持するとともに負極板と正極板との間に介在されて
両極の短絡を防止するセパレータとからなっている。
【0004】そして、これら正極板及び負極板は、薄板
状に成形され、これらがセパレータを介して順に積層又
は円筒形状などに巻回されて発電要素とされ、この発電
要素が、ステンレス、ニッケルメッキを施した鉄、又は
アルミニウム製等の金属缶または、ラミネートフィルム
からなる電池容器に収納された後、電解液が注液され、
密封されて電池とされる。
【0005】正極板や負極板は、活物質粒子と結着剤と
を含んでなる塗液を集電体上に塗工することで活物質合
材層を集電体に形成することで作製される。結着剤とし
ては、種々のものを用いることが可能で、例えば、ポリ
フッ化ビニリデンや、スチレンブタジエンゴム、フッ素
ゴム等が知られており、ポリフッ化ビニリデンが用いら
れることが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】最近では、このような
リチウム二次電池において、以前にも増して高容量化へ
の動きが急速に進みつつある。特に携帯電話において
は、通常の通話だけではなく画像や音楽ファイルの送受
信に対応していることなど、今までにも増して多くの電
力消費量が必要とされる。そのために内蔵されたリチウ
ム二次電池を高容量化させることがさらに重要となって
きており、また、長円筒形状に巻回された発電要素が用
いられる角型の薄型電池への需要が高まっている。
【0007】ところで、長円筒形状に巻回された発電要
素は平面状部と曲面状部とからなり、側面全面が曲面状
部で構成される円筒形状の発電要素に比べて曲面部が少
ない為に、極板折り曲げによる曲面形成に際して活物質
粒子が脱落する可能性のある面積が少ない。しかしなが
ら、曲面状部の曲率は円筒形状の場合に比べて小さくな
り、曲面状部では円筒形状に比べて脱落の可能性が大き
くなる。このため、長円筒形状の発電要素の作製には、
脱落を防ぐ為に曲面状部に合わせて結着剤の量を多くす
ると平面状部では必要以上の結着剤を用いることにな
り、全体としても円筒形状に比べて多くの結着剤を用い
ることになって、結果的に電池の容量を低下させてしま
うという難しさがあった。
【0008】これに加え、電池の高容量化のために巻回
の中心部に生じる空間をできるだけ少なくしようとする
と、内周部の曲面状部での曲率はさらに小さくなり、最
内周部においては電極をほぼ180°に折り曲げるのと
同様の状態となってしまうため、活物質の脱落が著しく
生じ易くなり、長円筒形状に巻回された発電要素を用い
た電池を高容量化するのは非常に難しかった。
【0009】また、活物質として金属化合物、特に金属
酸化物や金属水酸化物を用いた場合に曲率を小さくしす
ぎると、極板の切断が生じることが判り、特に金属酸化
物が活物質として用いられることの多い正極板において
これを解決することが求められていた。
【0010】さらに、電池を高容量化するためには、合
剤層の空孔率を小さくすれば良いのであるが、空孔率を
小さくしすぎると、金属化合物粒子を活物質粒子として
用いて巻回された発電要素を作製する際に、極板が切断
してしまう場合があって空孔率を小さくできず、このこ
とが高容量化の妨げとなっていた。
【0011】また、金属化合物正極活物質粒子の粒径を
小さくすることにより電池の低温特性を改善できること
を見出し、これにより電池の性能をさらに向上させるこ
とが可能となったが、巻回された発電要素に適用する
と、上記同様に極板が切断してしまう場合があることが
判明し、低温特性向上の妨げになっていた。
【0012】以上に鑑み、本願発明は、活物質粒子と結
着剤とを含む混合物が合材層として集電体に形成されて
なる極板と、該極板が巻回された発電要素を備えた、リ
チウム二次電池に代表される非水電解質二次電池におい
て、巻回に伴う活物質の脱落や極板の切断を防止して電
池の高容量化を可能とすること、さらに、低温特性等を
改善して電池の性能の更なる向上を可能とすることを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、結着剤とし
てフッ素系高分子共重合体を用いることにより長円筒形
状に巻回する際の問題を解決できること、巻回された発
電要素において、前記フッ素系高分子共重合体を用いる
と共に、正極活物質の粒径と正極合材の空孔率を特定の
範囲となるように設計することにより、電池の高容量化
と低温特性の改善が可能となること、を見いだして本願
発明を成すに至ったものである。
【0014】すなわち、本願第1の発明は、正極板と負
極板の少なくとも一方が金属化合物である活物質粒子と
結着剤とを含む混合物が合材層として金属箔集電体に形
成されてなり、正極板と負極板とがセパレータを介して
長円筒形状に巻回されて構成された発電要素を備えた非
水電解質二次電池において、上記結着剤としてフッ素系
高分子共重合体が用いられていることを特徴とするもの
である。
【0015】フッ素系高分子共重合体を用いることによ
り、曲率を小さくした際の活物質の脱落や極板の切断が
防止でき、電池を高容量化することが可能となる。特
に、極板の切断に関しては、結着剤の量を増やしても解
決できる問題ではなく、フッ素系高分子共重合体を用い
る意義は大きい。この切断現象は、活物質が炭素材料
(例えばリチウム二次電池のカーボン負極板)である場
合には切断が生じることはなく、金属窒化物、金属硫化
物、金属酸化物、金属水酸化物等の金属化合物に特有
の、特に金属の酸化物や水酸化物の活物質粒子に顕著に
表れる現象であると考えられ、フッ素系高分子共重合体
はこのような種類の活物質粒子と何らかの良好な相性を
有している為に、切断を防げるものと考えられる。
【0016】本願第2の発明は、リチウムイオンを吸蔵
放出できる金属化合物を正極活物質とし、該正極活物質
の粒子と導電剤と結着剤とを含む混合物が合材層として
金属箔集電体に形成されてなる正極を備え、該正極が巻
回されてなる発電要素を備えた非水電解質二次電池にお
いて、前記正極活物質の粒子の粒度分布が、粒径の小さ
いものからその体積を積算した積算体積が50%に達し
たところでの粒径が3μm以上、11μm以下となる分
布を有し、上記合材層の空孔率が17%以上、30%以
下であり、上記結着剤としてフッ素系高分子共重合体が
用いられていることを特徴とするものである。
【0017】本願発明では、上記粒度分布により主とし
て電池の低温特性を向上させ、上記空孔率とすることで
主として電池の高容量化を達成させながら、フッ素系高
分子共重合体を用いることで巻回した発電要素の作製を
可能とする。
【0018】すなわち、積算体積が50%に達したとこ
ろでの粒径を小さくすることで活物質の比表面積が増大
し、活物質と電解液との界面におけるイオンの拡散が良
好となり、低温特性を向上させることができる。一方、
金属化合物粒子を用いる場合、上記粒径を小さくすると
極板が切断しやすくなるが、フッ素系高分子共重合体を
用いることで、粒径を小さくした場合にも極板の切断を
防止できる。特に、金属化合物の中でも金属酸化物を正
極活物質とした場合にこの現象は生じ易い。そして、空
孔率30%以下の範囲においては、上記粒径が11μm
以下としてもフッ素系高分子共重合体を用いることで、
切断を防止できる。なお、積算体積が50%に達したと
ころでの粒径が3μmより小さくなると、フッ素系高分
子共重合体を用いた場合でも正極板が切断する場合が生
じるので好ましくない。また、上記粒径が11μmより
大きくなると、活物質の比表面積が小さくなりすぎて低
温時での活物質と電解液との界面におけるイオン伝導が
不十分となり、低温特性も低下する。このため、積算体
積が50%に達したところでの粒径は11μm以下とす
るのが良い。
【0019】また、上記電極合材の空孔率を小さくする
と、活物質の充填量が多くなり電池の高容量化が可能と
なるが、金属化合物粒子を用いる場合には極板が切断し
やすくなる。これは、金属化合物を正極活物質粒子とす
る場合に、電極合材が硬くなるためと考えられ、特に、
金属化合物の中でも金属酸化物を正極活物質とした場合
に顕著に表れる現象であるが、フッ素系高分子共重合体
を用いることで、積算体積が50%に達したところでの
粒径が3μm以上の範囲においては、空孔率を30%以
下とした場合にも極板の切断を防止できる。なお、空孔
率を17%より小さくすると、フッ素系高分子共重合体
を用いた場合でも極板が切断する場合があり、さらに、
合材層中での電解液の拡散効率が低下して充放電特性も
悪くなる為、空孔率は17%以上とするのが好ましい。
また、空孔率が30%以上の場合には、他種の結着剤を
用いた場合であっても極板の切断の発生率が低くなり、
容量密度も小さくなる為、空孔率30%以下でフッ素系
高分子共重合体を用いるのが効果的である。
【0020】例えば、ポリフッ化ビニリデンを結着剤と
した場合には、従来のような粒径の大きい正極活物質や
空孔率値では切断が生じていなかったが、上記のような
粒径や粒度とした場合には切断が発生した。これに対
し、フッ素系高分子共重合体を結着剤として用いること
により、上記のような粒径、粒度としても切断を生じる
ことなく発電要素の作製が可能となるのである。
【0021】上記第1または第2の発明において用いら
れるフッ素系高分子共重合体としては、例えば好適に用
いることが出来るものとして、フッ化ビニリデンとヘキ
サフルオロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニリデン
とヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレン
との共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチ
レンとの共重合体、ヘキサフルオロプロピレンとテトラ
フルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとク
ロロトリフルオロエチレンとの共重合体などがあり、種
々の共重合体を用いることが出来るが、中でも、柔軟性
と耐電解液性の良好なフッ化ビニリデンとクロロトリフ
ルオロエチレンとの共重合体が特に好ましく、この重合
体を用いることにより、電池の高温特性も向上させるこ
とができる。
【0022】また、フッ化ビニリデンとクロロトリフル
オロエチレンとの共重合体を用いる場合、特に、フッ化
ビニリデンとクロロトリフルオロエチレンとの共重合体
におけるクロロトリフルオロエチレンのモノマー組成比
率が1重量%以上、15重量%以下のものを用いるのが
好ましい。これは、クロロトリフルオロエチレンが1重
量%未満の場合、発電要素を作製するために極板とセパ
レータを巻回した際に、正極板が切断することがあり、
また、クロロトリフルオロエチレンが15重量%を越え
た場合、耐電解液に乏しくなり、特に高温において、電
池の充放電性能に悪影響を及ぼすことがあるからであ
る。
【0023】このクロロトリフルオロエチレンのモノマ
ー組成比率が1重量%以上、15重量%以下であるフッ
化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレンとの共重合
体は、正極板または負極板の少なくとも一方が、活物質
粒子と結着剤とを含む混合物の合材層が金属箔集電体に
形成されてなり、正極板と負極板とがセパレータを介し
て巻回されて構成された発電要素を備えた非水電解質二
次電池において、耐電解液性に優れ、巻回時に極板の切
断を発生させにくい結着剤であり、このような結着剤を
用いた非水電解質二次電池は、信頼性に優れ、製造時に
不良の発生を生じにくい優れた電池である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、非水電解質リチウム二次電
池についての実施形態を示しながら、本願発明について
さらに詳細に説明する。
【0025】正極活物質としては、例えば、LiCoO
、LiNiO、LiCoxNi1−xO、LiM
、MnO、FeO、V、V
13、TiO等のトンネル構造または層状構造の
金属酸化物、オキシ水酸化ニッケル等の金属水酸化物、
TiS等の金属硫化物、ポリアニリン等の導電性ポリマ
ー等を用いることができ、これらは混合して用いること
もできる。
【0026】負極活物質としては、例えば、Al、S
i、Pb、Sn、Zn、Cd等とリチウムとの合金、グ
ラファイト、カーボン等の炭素質材料、LiFe
、WO 、MoO、SiO、CuO、SnO等
の金属酸化物、Li(LiN)等のリチウム金属窒
化物、オキシ水酸化錫等の金属水酸化物、金属リチウム
等を用いることができ、これらは混合して用いることも
できる。
【0027】結着剤として用いるフッ素系高分子共重合
体としては、例えば、フッ化ビニリデンとヘキサフルオ
ロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサ
フルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとの共重
合体、ヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチ
レンとの共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロ
エチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとクロロトリ
フルオロエチレンなどを用いることができる。
【0028】非水電解質としては、電解液または無機固
体電解質、ポリマー固体電解質等の固体電解質を使用す
ることができ、電解液を用いる場合には、電解液溶媒と
しては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ
−ブチロラクトン、スルホラン、ジメチルスルホキシ
ド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジ
エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテト
ラヒドロフラン、ジオキソラン、メチルアセテート等の
極性溶媒、もしくはこれらの混合物を使用することがで
きる。
【0029】また、溶媒に溶解させるリチウム塩として
は、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF
6、LiCF3CO2、 LiCF3(CF3)3、L
iCF3(C2F5)3、LiCF3SO3、LiN
(SO2CF3)2、LiN(SO2CF2CF3)
2、LiN(COCF3)2およびLiN(COCF2
CF3)2などの塩もしくはこれらの混合物を用いるこ
とが出来る。
【0030】セパレータとしては、織布、不織布、合成
樹脂微多孔膜等を用いることが出来、特に、合成樹脂微
多孔膜を好適に用いることができる。中でもポリエチレ
ン及びポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合
した微多孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、
膜強度、膜抵抗等の面で好適に用いられる。
【0031】また、高分子固体電解質等の固体電解質を
用いることで、セパレータを兼ねさせることも可能で、
この場合、高分子固体電解質として有孔性高分子固体電
解質膜を使用する等して高分子固体電解質にさらに電解
液を含有させても良い。この場合、ゲル状の高分子固体
電解質を用いる場合には、ゲルを構成する電解液と、細
孔中等に含有されている電解液とは異なっていてもよ
い。また、合成樹脂微多孔膜と高分子固体電解質等を組
み合わせて使用してもよい。
【0032】本発明に係る非水電解質リチウム二次電池
は、上記のものを組み合わせることで作製できるが、特
に正極活物質として好ましい複合酸化物粒子を用いる場
合を例に、以下にさらに詳細に説明する。
【0033】本発明に係る非水電解質リチウム二次電池
において用いられる正極活物質としては、例えばLiC
oO、LiNiO、LiCoxNi1−xO、L
iMn等の、組成式LixMO、LiyM
(ただしM は一種類以上の遷移金属元素を示す、0
≦x≦1.2、0≦y≦2 )で表される複合酸化物が
特に好ましい。
【0034】正極活物質としてこの複合酸化物に代表さ
れるような金属化合物を用いる場合には、これらの活物
質の粒径については、その粒子の粒度分布について粒径
の小さいものからその体積を積算して、積算体積が50
%に達したところでの粒径が3μm以上、11μm以下
となるような分布を有しているものを用いるのが好まし
い。
【0035】正極板は、例えば以下のようにして作製す
る。上記正極活物質粒子とカーボンブラックなどの導電
剤とフッ素系高分子共重合体の結着剤とを含む混合物
に、N−メチルピロリドンなどの溶剤を加えてペースト
状に調製した後、アルミニウム箔などの金属箔集電体に
これを塗布し、乾燥させて合材層を形成する。さらに、
この後に合材層をプレスして圧縮成型する。そして、こ
の圧縮成形の条件を適宜設定することにより、正極板の
合材層の空孔率を調整するが、このような正極活物質粒
子を用いる場合には、空孔率を17%〜30%の範囲と
するのが好ましい。
【0036】負極板は上記のような活物質を用いて作製
すれば良いが、例えば、カーボン粒子を用いる場合に
は、カーボン粒子と結着剤とを含む混合物に、N−メチ
ルピロリドンなどの溶剤を加えてペースト状に調製した
後、銅箔などの金属箔集電体にこれを塗布し、乾燥させ
て合材層を形成することで作製する。
【0037】そして、このようにして作製された正極板
と負極板とを、例えば、セパレータを介して円筒状や長
円筒状などに巻回することで発電要素を作製し、これを
電池容器に収納して電解液を注入し、容器を封止するこ
とで電池を作製できる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて説明するが、本発明は本実施例により何ら限定され
るものではなく、その主旨を変更しない範囲において適
宜変更して実施することが可能である。
【0039】(電池の作製) <実施例1の電池>図1は、実施例1の電池である角形
非水電解質二次電池の概略断面略図である。この角形非
水電解質二次電池1は、20μm厚アルミ箔集電体に正
極合材を塗布してなる正極板3と、15μm厚銅箔集電
体に負極合材を塗布してなる負極板4とがセパレータ5
を介して長円筒形状に巻回された発電要素2と、非水電
解液とを電池ケース6に収納してなる幅30mm高さ4
8mm厚み5mmの角型リチウム二次電池である。
【0040】電池ケース6には、安全弁8を設けた電池
の蓋7がレーザー溶接によって取り付けられ、正極端子
9は正極リード10を介して正極板3と接続され、負極
板4は電池ケース6の内壁と接触により電気的に接続さ
れている。以下、この実施例1の電池について説明す
る。
【0041】正極活物質は、炭酸リチウムと酸化コバル
トを、等モルでボールミルにて混練した後、大気中にお
いて900℃で10時間焼成して得られたLiCoO
である。次に、このLiCoOの粒子を粉砕機で粉砕
して、粉砕して得られた粒子を多段篩により分級するこ
とで所定の粒度分布を備えた正極活物質粒子を得た。な
お、粉砕条件、分級条件を変化させることにより、種々
の粒度分布を有する粉体を得ることができる。下記粒度
分布の異なる他例の電池では、このようにして得られた
種々の粒度分布を有する正極活物質を用いて作製した。
【0042】なお、粒度分布は、粒子全体の体積を10
0%としたときの粒子の粒径に対する体積の累積曲線を
用いて表し、粒度分布の測定には、島津製作所製のレー
ザー回折式粒度分布測定装置SALD−2000Jを用
いた。測定原理は、粒子にレーザー光を当てたときに起
こる光の散乱現象を利用したものである。散乱光の強度
及び散乱角度は、粒子の大きさに大きく依存しているか
ら、この散乱光の強度及び散乱角度を光学検出器により
測定し、コンピュータ処理することで、粒子の粒度分布
を得ることができる。このようにして得られた粒度分布
から、測定された粒子の体積を粒径が小さい方から積算
していって、50%達したときの粒子の粒径を算出する
ことができる。このとき算出される粒子の粒径を、50
%粒径(すなわち、請求項に記載の、積算体積が50%
に達したところでの粒径)とした。実施例1の電池で
は、上記の50%径が4μmの粒度分布を持つLiCo
を作製し、これを用いている。
【0043】正極板は、上記のようにして作製した正極
活物質であるLiCoOを92重量%、結着剤にフッ
化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体
(フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレンのモ
ノマー重量比が95:5)を用いてこれを4重量%、導
電剤であるアセチレンブラック4重量%とを混合してな
る混合物に、N−メチルピロリドンを加えてペースト状
に調製した後、これを厚さ20μmのアルミニウム箔集
電体両面に塗布、乾燥させた後に合材層の空孔率が両面
とも18%となるように、ロールプレスで圧縮成型する
ことにより作製した。
【0044】負極板は、グラファイト(黒鉛)90重量
%と結着剤としてのポリフッ化ビニリデン10重量%と
を混合してなる混合物に、N−メチルピロリドンを加え
てペースト状に調製した後、これを厚さ15μmの銅箔
集電体両面に塗布、乾燥した後に、ロールプレスで18
0μmになるように圧縮成型することにより作製した。
【0045】セパレータには、ポリエチレン微多孔膜を
用い、また、電解液には、エチレンカーボネート:ジエ
チルカーボネート=5:5(体積比)の混合溶媒にLi
PF を1mol/l溶解させた電解液を用いた。
【0046】<実施例2の電池>上記実施例1におい
て、正極の合材層の空孔率が24%であること以外は、
実施例1と同様にして実施例2の電池を作製した。
【0047】<実施例3の電池>上記実施例1におい
て、正極の合材層の空孔率が30%であること以外は、
実施例1と同様にして実施例3の電池を作製した。
【0048】<実施例4の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が7μmの粒度分布であること以外は、
実施例1と同様にして実施例4の角形非水電解質二次電
池を作製した。
【0049】<実施例5の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が7μmの粒度分布、正極の合材層の空
孔率が24%であること以外は、実施例1と同様にして
実施例5の電池を作製した。
【0050】<実施例6の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が7μmの粒度分布、正極の合材層の空
孔率が30%であること以外は、実施例1と同様にして
実施例6の電池を作製した。
【0051】<実施例7の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が10μmの粒度分布であること以外
は、実施例1と同様にして実施例7の電池を作製した。
【0052】<実施例8の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が10μmの粒度分布、正極の合材層の
空孔率が24%であること以外は、実施例1と同様にし
て実施例8の電池を作製した。
【0053】<実施例9の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が10μmの粒度分布、正極の合材層の
空孔率が30%であること以外は、実施例1と同様にし
て実施例9の電池を作製した。
【0054】<実施例10の電池>上記実施例1におい
て、正極の結着剤がフッ化ビニリデンとヘキサフルオロ
プロピレンの共重合体(フッ化ビニリデンとヘキサフル
オロプロピレンのモノマー重量比が95:5)としたこ
と、正極の合材層の空孔率が30%であること以外は、
実施例1と同様にして実施例10の電池を作製した。
【0055】<実施例11の電池>上記実施例1におい
て、正極の結着剤がフッ化ビニリデンとヘキサフルオロ
プロピレンとテトラフルオロエチレンとの共重合体(フ
ッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフ
ルオロエチレンのモノマー重量比が78:10:12)
としたこと、正極の合材層の空孔率が30%であること
以外は、実施例1と同様にして実施例11の電池を作製
した。
【0056】<比較例1の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が10μmの粒度分布、正極の結着剤が
ポリフッ化ビニリデン、正極の合材層の空孔率が35%
であること以外は、実施例1と同様にして比較例1の電
池を作製した。
【0057】<比較例2の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が10μmの粒度分布、正極の結着剤が
ポリフッ化ビニリデン、正極の合材層の空孔率が30%
であること以外は、実施例1と同様にして比較例2の電
池を作製した。
【0058】<比較例3の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が14μmの粒度分布、正極の結着剤が
ポリフッ化ビニリデン、正極の合材層の空孔率が24%
であること以外は、実施例1と同様にして比較例3の電
池を作製した。
【0059】<比較例4の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が10μmの粒度分布、正極の合材層の
空孔率が15%であること以外は、実施例1と同様にし
て比較例4の電池を作製した。
【0060】<比較例5の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が14μmの粒度分布、正極の合材層の
空孔率が24%であること以外は、実施例1と同様にし
て比較例5の電池を作製した。
【0061】<比較例6の電池>上記実施例1におい
て、50%粒径が2μmの粒度分布、正極の合材層の空
孔率が30%であること以外は、実施例1と同様にして
比較例6の電池を作製した。
【0062】これらの実施例及び比較例の角形非水電解
質二次電池については、正極板の空孔率を小さくするほ
ど、電池の容量を大きくすることができる。正極のそれ
ぞれの空孔率に対する電池初期容量を表1のように設定
した。
【0063】
【表1】
【0064】以上のようにして、実施例1〜11、比較
例1〜6の電池について20個ずつ電池を作製した。
【0065】(電池の評価)これらの実施例及び比較例
の角形非水電解質二次電池について、初期容量と、低温
時での放電容量を測定した。
【0066】なお、初期容量は室温下において、充電電
流600mA、充電電圧4.20Vの定電流低電圧充電
で2.5時間充電した後、放電電流600mA、終止電
圧2.75Vの条件で放電を行ったときの放電容量を示
す。
【0067】低温時における放電容量は、初期容量の調
査を終わった電池を、充電電流600mA、充電電圧
4.20Vの定電流低電圧充電で2.5時間室温下にお
いて充電した後、0℃にて3時間放置した後に、0℃に
おいて放電電流600mA、終止電圧2.75Vの条件
で放電を行ったときの放電容量を示す。さらに、室温に
おいて放電したときと放電容量比(0℃での放電容量÷
室温での放電容量)を算出して、低温放電特性を評価す
ることとした。
【0068】実施例1〜11及び比較例1〜6における
初期容量及び0℃放電容量の結果を表2〜4に示す。
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】実施例1〜9の電池は表1の設定通りに初
期の放電容量が出ており、正極の合材層の空孔率を35
%とした比較例1の電池の初期放電容量575mAhと
比べて高容量化している。さらに0℃放電における容量
も室温に対して大きな低下はない。
【0073】比較例2〜6の電池は正極の合材層の空孔
率を小さくして高容量化をはかったものである。比較例
2の電池は、設定が600mAhであるにもかかわら
ず、567mAhしか得られなかった。比較例2の電池
を解体すると、巻回して発電要素を作製したときに、最
内周からはじめの正極板の曲率部が切断していることが
わかった。切断した部分は充放電に関与することがない
ことから、その分だけ放電容量が低下したものと考えら
れる。
【0074】また、比較例3の電池は初期容量はほぼ設
定通りでているが、0℃放電の容量が大きく低下した。
これは、正極活物質の粒径が大きい、すなわち比表面積
が小さくなることにより低温時における活物質と電解液
とのイオン伝導が十分に得られないことから低温放電特
性が低下したものと考えられる。
【0075】また、比較例4の電池は、初期放電容量、
0℃放電容量ともに大きく低下した。これは、合材層の
空孔率を15%と小さくしすぎたために、正極合材中に
おける電解液の拡散が十分に得られないことから、初期
放電容量、低温放電特性とも大きく低下したものと考え
られる。
【0076】また、比較例5の電池は初期容量はほぼ設
定通りでているが、0℃放電の容量が大きく低下する。
これは、比較例3と同様に、正極活物質の粒径が大き
い、すなわち比表面積が小さくなることにより低温時に
おける活物質と電解液とのイオン伝導が十分に得られな
いことから低温放電特性が低下したものと考えられる。
【0077】また、比較例6の電池は、設定が600m
Ahであるにもかかわらず、570mAhしか得られな
かった。比較例6の電池を解体すると、巻回して発電要
素を作製したときに、最内周からはじめの正極板の曲率
部が切断していることがわかった。切断した部分は充放
電に関与することがないことから、その分だけ放電容量
が低下したものと考えられる。
【0078】次に、結着剤の種類による、高温特性に及
ぼす影響を検討した。実施例3及び10、11の電池に
ついて高温環境下での容量維持率を測定した。
【0079】なお、高温環境下における容量維持率は、
初期放電容量の調査の終わった電池を60℃の環境下、
充電電流600mA、充電電圧4.20Vの定電流低電
圧充電で2.5時間充電した後、放電電流600mA、
終止電圧2.75Vの条件で放電を1サイクルとして、
200サイクル繰り返したときの放電容量を測定した。
さらに、初期放電容量との放電容量比(200サイクル
後での放電容量÷室温での初期放電容量)を算出して評
価することとした。
【0080】実施例3及び10、11における初期容量
及び60℃200サイクル後における放電容量の結果を
表5に示す。
【0081】
【表5】
【0082】表5の結果から、結着剤にフッ化ビニリデ
ンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体(フッ化ビ
ニリデンとクロロトリフルオロエチレンのモノマー重量
比が95:5)を用いた実施例3の電池において特に高
温下における寿命特性に優れていることが判った。これ
は、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレンの
共重合体が他の共重合体と比較して、高温下における耐
電解液性が優れており、充放電特性良好になったものと
考えられる。
【0083】次に、高温特性にも優れるフッ化ビニリデ
ンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体を用いた結
着剤について、そのモノマー組成比についての検討を行
った。
【0084】<実施例12の電池>上記実施例3におい
て、結着剤に用いたフッ化ビニリデンとクロロトリフル
オロエチレンの共重合体において、フッ化ビニリデンと
クロロトリフルオロエチレンのモノマー重量比が97.
5:2.5であること以外は、実施例3の電池と同様に
して実施例12の角形非水電解質二次電池を作製した。
【0085】<実施例13の電池>上記実施例3におい
て、結着剤に用いたフッ化ビニリデンとクロロトリフル
オロエチレンの共重合体において、フッ化ビニリデンと
クロロトリフルオロエチレンのモノマー重量比が91:
9であること以外は、実施例3の電池と同様にして実施
例13の角形非水電解質二次電池を作製した。
【0086】<実施例14の電池>上記実施例3におい
て、結着剤に用いたフッ化ビニリデンとクロロトリフル
オロエチレンの共重合体において、フッ化ビニリデンと
クロロトリフルオロエチレンのモノマー重量比が88:
12であること以外は、実施例3の電池と同様にして実
施例14の角形非水電解質二次電池を作製した。
【0087】<実施例15の電池>上記実施例3におい
て、結着剤に用いたフッ化ビニリデンとクロロトリフル
オロエチレンの共重合体において、フッ化ビニリデンと
クロロトリフルオロエチレンのモノマー重量比が85:
15であること以外は、実施例3の電池と同様にして実
施例15の角形非水電解質二次電池を作製した。
【0088】<比較例7の電池>上記実施例3におい
て、結着剤に用いたフッ化ビニリデンとクロロトリフル
オロエチレンの共重合体において、フッ化ビニリデンと
クロロトリフルオロエチレンのモノマー重量比が99.
5:0.5であること以外は、実施例3の電池と同様に
して比較例7の角形非水電解質二次電池を作製した。
【0089】<比較例8の電池>上記実施例3におい
て、結着剤に用いたフッ化ビニリデンとクロロトリフル
オロエチレンの共重合体において、フッ化ビニリデンと
クロロトリフルオロエチレンのモノマー重量比が83:
17であること以外は、実施例3の電池と同様にして比
較例8の角形非水電解質二次電池を作製した。
【0090】これらの実施例及び比較例の角形非水電解
質二次電池について、上記と同様の条件で初期容量と、
高温環境下における容量保持率を測定した。
【0091】実施例3及び12〜15、及び比較例7及
び8における初期容量及び60℃200サイクル後にお
ける放電容量の結果を表6に示す。
【0092】
【表6】
【0093】実施例3及び12〜15の電池において
は、ほぼ設計通りに初期放電容量が出ており、さらに高
温下における容量保持率も良好である。
【0094】これに対して比較例7の電池は、設定が6
00mAhであるにもかかわらず、573mAhしか得
られなかった。比較例7の電池を解体すると、巻回して
発電要素を作製したときに、最内周からはじめの正極板
の曲率部が切断していることがわかった。これは、クロ
ロトリフルオロエチレンの共重合量が少なすぎたため
に、樹脂自体が硬くなることから正極合材も硬くなった
ために切断したことが考えられる。
【0095】また、比較例8の電池は、初期容量は設定
通りでているが、高温下における容量保持率が大きく低
下する。これは、クロロトリフルオロエチレンの共重合
量が多すぎると、結着剤そのものの耐電解液性が乏しく
なり、高温環境下では電解液に溶出することにより伝導
度が低下したことが原因として考えられる。
【0096】
【発明の効果】本願第1の発明によれば、長円筒形状の
曲率を小さくした際の活物質の脱落や極板の切断が防止
でき、長円筒形状に巻回された発電要素を備えた電池を
高容量化することが可能となる。
【0097】本願第2の発明によれば、上記同様に極板
が切断することなく電極群が作製できるようになり、巻
回された発電要素を備えた電池の低温性能の向上と高容
量化が可能となる。
【0098】さらに、上記発明において、フッ素系高分
子共重合体にフッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエ
チレンとの共重合体を用いることにより、さらに高温特
性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例角形非水電解質二次電池の縦断面略
図。
【符号の説明】
2 発電要素 3 正極板 4 負極板 5 セパレータ 6 電池ケース 7 蓋 8 安全弁 9 正極端子 10 正極リード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ03 AK02 AK03 AK05 AK16 AK18 AL01 AL02 AL06 AL07 AL08 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ07 DJ07 DJ08 DJ16 EJ14 HJ01 HJ05 HJ09 5H050 AA05 AA06 AA08 BA16 BA17 CA02 CA03 CA05 CA07 CA08 CA09 CA11 CA22 CA29 CB01 CB02 CB05 CB07 CB08 CB09 CB12 DA02 DA04 DA11 FA05 GA09 HA01 HA05 HA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極板と負極板の少なくとも一方が金属
    化合物である活物質粒子と結着剤とを含む混合物が合材
    層として金属箔集電体に形成されてなり、正極板と負極
    板とがセパレータを介して長円筒形状に巻回されて構成
    された発電要素を備えた非水電解質二次電池において、 上記結着剤としてフッ素系高分子共重合体が用いられて
    いることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 リチウムイオンを吸蔵放出できる金属化
    合物を正極活物質とし、該正極活物質の粒子と導電剤と
    結着剤とを含む混合物が合材層として金属箔集電体に形
    成されてなる正極を備え、該正極が巻回されてなる発電
    要素を備えた非水電解質二次電池において、 上記正極活物質の粒子の粒度分布が、粒径の小さいもの
    からその体積を積算した積算体積が50%に達したとこ
    ろでの粒径が3μm以上、11μm以下となる分布を有
    し、 上記合材層の空孔率が17%以上、30%以下であり、 上記結着剤としてフッ素系高分子共重合体が用いられて
    いることを特徴とする非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 上記フッ素系高分子共重合体が、フッ化
    ビニリデンとクロロトリフルオロエチレンとの共重合体
    であることを特徴とする請求項1または2記載の非水電
    解質二次電池。
  4. 【請求項4】 上記フッ化ビニリデンとクロロトリフル
    オロエチレンとの共重合体におけるクロロトリフルオロ
    エチレンのモノマー組成比率が1重量%以上、15重量
    %以下であることを特徴とする請求項3記載の非水電解
    質二次電池。
  5. 【請求項5】 正極板または負極板の少なくとも一方
    が、活物質粒子と結着剤とを含む混合物の合材層が金属
    箔集電体に形成されてなり、正極板と負極板とがセパレ
    ータを介して巻回されて構成された発電要素を備えた非
    水電解質二次電池であって、 クロロトリフルオロエチレンのモノマー組成比率が1重
    量%以上、15重量%以下であるフッ化ビニリデンとク
    ロロトリフルオロエチレンとの共重合体が上記結着剤と
    して用いられていることを特徴とする非水電解質二次電
    池。
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