JP2007112989A - 易表面賦形性シート、易表面賦形性シート積層体、それを用いた表面賦形方法及び成形品。 - Google Patents
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Abstract
本発明は、超高精細、高アスペクト比などの多種多様な形状を高速賦形することができる易表面賦形性シート、易表面賦形性シート積層体、それを用いた表面賦形方法及び成形品を提供せんとするものである。
【解決手段】
本発明の易表面賦形性シートは、動的粘弾性測定(以下、DMAと称す)における動的貯蔵弾性率E’の周波数分散から温度−時間換算則により得られる、ガラス転移温度(以下、Tg)+30℃での動的貯蔵弾性率E2’の緩和曲線において、初期動的貯蔵弾性率E21’の1/e倍となる時間(以下応力緩和時間と称す)τeが0.02秒以下である樹脂組成物で構成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の易表面賦性シート積層体は、上述の易表面賦形性シートを表面層として、支持体となる基材の表面の少なくとも片側に設けたことを特徴とするものである。
【選択図】なし
Description
これらプラスチック製素子を工業的に生産する上で、樹脂材料には数百μmオーダーから数十nmオーダーの幅広い範囲の寸法や、低アスペクト比から高アスペクト比まで幅広い高さと、多種多様な形状を、高速賦形できることが望まれている。
チョウら(S.Y.Chou et al.),「アプライド・フィジックス・レター(Appl.Phys.Lett.)」,米国,アメリカ物理学会,1995年,第67巻,第21号,p.3314
Tg≦T1≦Tg+50℃ (1)
T1<Tm (2)
Tg−20≦T2≦Tg+20℃ (3)
T2<T1 (4)
20℃≦T3≦T2 (5)
(ただし、ここでTgは易表面賦形性シート、もしくは易表面賦形性シート積層体の表面層のガラス転移温度、Tmは易表面賦形性シート表層の融点)。
(1) JIS K−7244に準じた方法により、引張モード、チャック間距離5mm、歪振幅10μm、力振幅初期値100mN、昇温速度2℃/min、温度範囲20〜ガラス転移温度(以下、Tg)+80℃の測定条件にて動的貯蔵弾性率E’の周波数依存性(周波数分散、駆動周波数は0.1〜10Hz)を測定する。(ここで、ガラス転移温度Tgとは、JIS K−7244に準じた方法により、試料動的振幅速さ(駆動周波数)は1Hz、引張モード、チャック間距離5mm、昇温速度2℃/minでの温度依存性(温度分散)を測定した時に、tanδが極大となる温度のことである)
(2) 各温度について、横軸に周波数、縦軸に動的貯蔵弾性率E’をプロットする(図1(a))。
(3) Tg+30℃を中心として、その他の温度の時のデータをそれぞれ時間軸に沿って平行移動して重ね合わせ、一本の曲線を求める(図1(b))。
(4) 得られた曲線の横軸を時間t(=1/周波数)に換算する(図1(c))
(5) 応力緩和曲線にて、tが最小である時の動的貯蔵弾性率E’を初期動的貯蔵弾性率E21’ とする。(図1(d))
(6) 初期動的貯蔵弾性率E21’の1/e(=1/2.718)倍の値(=E21’×1/e)の値を求め、その値を通り、時間軸に平行な直線を引き、緩和曲線と交わるときの時間τeを求める。(図1(e)
上述の手順により求められた応力緩和時間τeがこの値より大きいと、賦形する際にシートの変形が起こりにくなり、金型への樹脂の充填が途中から進行しなくなって金型の形状を十分に転写できなかったり、できたとしても、賦形速度が遅かったり、成形品に残留応力が残って形状安定性が低下する傾向にある。そのため、荷重を大きくしてプレス圧力を高くしたり、加圧時間を長くする等を行う必要があるが、効率的ではなく好ましくない。また、荷重を大きくすると金型への負荷が大きく、くり返し使用耐久性が低下することもあり好ましくない。本発明の易表面賦形性シートにおいて、シートを構成する樹脂組成物の応力緩和時間τeをこの範囲とすることで、高速で賦形することが可能なシートとすることができる。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
(ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)―1、Kはハギンス定数(0.343とする)である。)
固有粘度が上記範囲より大きい場合は、賦形する際にシートの変形が起こりにくなり、金型への樹脂の充填が途中から進行しなくなって金型の形状を十分に転写できなかったり、できたとしても、賦形速度が遅かったり、成形品に残留応力が残って形状安定性が低下する傾向にある。そのため、荷重を大きくしてプレス圧力を高くしたり、加圧時間を長くする等を行う必要があるが、効率的ではなく好ましくない。また、荷重を大きくすると金型への負荷が大きく、くり返し使用耐久性が低下することもあり好ましくない。また、上記範囲に満たない場合は、成形品の機械的強度が大きく低下したりして、離型時にパターンの破断が起こったり、離型できたとしても、離型時に変形してパターン倒れが起こったり、変形なく離型できたとしても、その形状の長期保存時の経時安定性、耐衝撃性等が悪くなるため好ましくない。本発明の易表面賦形性シートにおいて、容易にシートを構成する樹脂組成物の固有粘度をこの範囲とすることで、高速で賦形すること可能なシートとすることができる。
ここでいう光弾性係数kとは、25℃、65RH%の雰囲気下、厚みd(nm)のシートに無張力の時の位相差Γ1(nm)、張力F(Pa)を加えたときに生じる位相差をΓ2(nm)としたときに、
k=(Γ2−Γ1)/(d×F)
で定義される値のことである。なお、位相差Γの測定は、フィルムに1kg/mm2(9.81×106Pa)の張力をかけた状態で直交ニコルを備えた偏光顕微鏡を用いて行い、25℃の雰囲気下、光源としてはナトリウムD線(波長589nm)を用いて行う。光弾性係数kがこの値より大きいと、加工時に光学歪みが残り、成形品面内において光学特性が変化して色調のムラなどが発生したりすることがあるため、好ましくない。本発明の易表面賦形性シートにおいて、光弾性係数kを上述の範囲とすることによって、加工時に光学歪みが残ることなく、成形品面内において均一な光学特性を得ることができる。
フルオレン骨格を有するジオールの例として、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンの他に、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−エチルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−プロピルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジプロピルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジイソプロピルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−n−ブチルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−ジ−n−ブチルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソブチルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジイソブチルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−(1−メチルプロピル)フェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ビス(1−メチルプロピル)フェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフェニルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−ベンジルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジベンジルフェニル)フルオレン等が用いられる。
すなわち、
30≦n1+n2≦150 (1)
n1/n3=30/70〜100/0(ただしn1+n3=100)(2)
n2/n4=(任意) (ただしn2+n4=100)(3)
より好ましくは、
40≦n1+n2≦150 (1)
n1/n3=40/60〜100/0(ただしn1+n3=100)(2)
n2/n4=(任意) (ただしn2+n4=100)(3)
最も好ましくは
40≦n1+n2≦150 (1)
n1/n3=40/60〜100/0(ただしn1+n3=100)(2)
n2/n4=0/100〜50/50(ただしn2+n4=100)(3)
である。
ここでいう剥離強度Fとは、本発明の易表面賦形性シート積層体の表面層を基材に対して180°方向に剥離したときの剥離強度Fであり、剥離力のSSカーブの立ち上がり部分を除いた剥離長さ50mm以上の平均剥離力T(N)から、剥離強度F(N/cm)=T/W(ここで、T(N):平均剥離力、W(cm):サンプル幅)で求められる値である。該基材と表面層との剥離強度がこの値以下であると、本発明の表面賦形性シート積層体の表面に金型を押し当てた後、離型しようとしても、基材と表面層間で剥離が起こり、離型ができないため好ましくない。本発明の易表面賦形性シート積層体において、基材と表面層との剥離強度を上述の値以上とすることによって、高精細のパターンや、高アスペクト比のパターン成形時においても、基材と表層間で剥離が起こることなく離型することができる。
二軸延伸する方法としては、長手方向と幅方向の延伸とを分離して行う逐次二軸延伸方法や、長手方向と幅方向の延伸を同時に行う同時二軸延伸方法のどちらであっても構わない。
また、転写速度は転写率(成形品の凸部の断面積A’と金型凹部の断面積Aの比A’/A)0.90になるのに必要な時間t0.9を持って表される。転写速度が速いとは、t0.9が30秒以下、好ましくは20秒以下、最も好ましくは15秒以下であることを示す。
本発明の表面賦形性シートを用いて作製された成形品は、各種用途に使用することが可能であるが、用途の一例としては、バイオチップ、半導体集積材料、意匠部材、光回路、光コネクタ部材、およびディスプレイ用部材などを使用することができる。
A.動的貯蔵弾性率E’、動的貯蔵弾性率E”、ガラス転移温度Tg
動的貯蔵弾性率E’、動的損失弾性率E”は、JIS−K7244(1999)に従って、セイコーインスツルメンツ社製の動的粘弾性測定装置”DMS6100”を用いて求めた。引張モード、駆動周波数は1Hz、チャック間距離は5mm、昇温速度は2℃/minの測定条件にて、各シートの粘弾性特性の温度依存性を測定した。この測定結果から、室温、及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、動的損失弾性率E”を求めた。また、tanδが極大となるときの温度をガラス転移温度Tgとした。なお、易表面賦形性シート積層体の場合は、表面層の材料を用いて単膜を作製し、上述の方法に従って測定した。
以下の(1)〜(6)の手順により応力緩和時間τeを得た(図1を用いて説明する)。
(1) JIS K−7244に準じた方法により、引張モード、チャック間距離5mm、歪振幅10μm、力振幅初期値100mN、昇温速度2℃/min、温度範囲20〜ガラス転移温度(以下、Tg)+80℃の測定条件にて動的貯蔵弾性率E’の周波数依存性(周波数分散、駆動周波数は0.1〜10Hz)を測定した。(ここで、ガラス転移温度Tgとは、JIS K−7244に準じた方法により、試料動的振幅速さ(駆動周波数)は1Hz、引張モード、チャック間距離5mm、昇温速度2℃/minでの温度依存性(温度分散)を測定した時に、tanδが極大となる温度のことである)
(2) 各温度について、横軸に周波数、縦軸に動的貯蔵弾性率E’をプロットした(図1(a))。
(3) Tg+30℃を中心として、その他の温度の時のデータをそれぞれ時間軸に沿って平行移動して重ね合わせ、一本の曲線を求めた(図1(b))。
(4) 得られた曲線の横軸を時間t(=1/周波数)に換算した(図1(c))
(5) 応力緩和曲線にて、tが最小である時の動的貯蔵弾性率E’を初期動的貯蔵弾性率E21’ とした。(図1(d))
(6) 初期動的貯蔵弾性率E21’の1/e(=1/2.718)倍の値(=E21’×1/e)の値を求め、その値を通り、時間軸に平行な直線を引き、緩和曲線と交わるときの時間τeを求めた。(図1(e))。
オルトクロロフェノール100mlに樹脂を溶解させ(溶液濃度C=1.2g/ml)、その溶液の25℃での粘度をオストワルド粘度計を用いて測定した。また、同様に溶媒の粘度を測定した。得られた溶液粘度、溶媒粘度を用いて、下記式により、固有粘度[η]を求めた。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
(ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)―1、Kはハギンス定数(0.343とする)である。)。
結晶化エンタルピーΔHccは、JIS K7122(1999)に従って、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置”ロボットDSC−RDC220”を、データ解析にはディスクセッション”SSC/5200”を用いて求めた。サンプルパンに各シートを5mgずつ秤量し、昇温速度は2℃/minで走査した。結晶化エンタルピーΔHccは結晶化の発熱ピークの面積より求めた。なお、易表面賦形性シート積層体の場合は、積層体1の表層をカッターで削り取り、得られたものを上述の方法で測定して、表面層の結晶化エンタルピーΔHccを求めた。なお、ここでの結晶化エンタルピーΔHccは、履歴を消さない1回目の昇温における値である。
3cm×5cmに切り出したシート(厚みd(nm))を、23℃、65RH%の雰囲気下、大塚電子(株)製セルギャップ検査装置RETS−1200を用いて、波長589nmにおける位相差Γ1(nm)を求めた。続いて、シートの長辺方向にF=1kg/mm2(9.81×106Pa)の張力をかけ、この状態での波長589nmにおける位相差Γ2(nm)とした。得られた値から下記式に従い、光弾性係数k(Pa−1)を求めた。
k=(Γ2−Γ1)/(d×F)。
積層体を幅2cm×長さ12cmの短冊状に切り出し、厚さ2mmの表面平滑なアクリル板に基材側を両面テープで張り付け、表層側にポリエステル粘着テープ(日東電工(株)製No.31B、幅19mm)を張り付けて、アクリル板の上端をテンシロン引っ張り試験機(東洋測器(株)製UTMIII)のロードセルにつるした。次いで、粘着テープの上端に帯状のリード紙をはり、その一端を下部チャックで把持して、クロスヘッド速度300mm/minで下(180°)方向に引っ張り、基材層と表層の層間の剥離力を測定した。剥離強度F(N/cm)は、SSカーブの立ち上がり部分を除いた剥離長さ50mm以上の平均剥離力T(N)から次式により算出した。
剥離強度F(N/cm)=T/W
ここで、T(N):平均剥離力、W(cm):サンプル幅。
表面層屈折率N1,基材の屈折率N2はJIS−K7105(1999)に従って、アタゴ(株)製アッベ式屈折率計を用いて20℃での屈折率を測定した。
金型、成形品の断面を切り出し、白金−パラジウムを蒸着した後、日立製作所(株)製走査型電子顕微鏡S−2100Aを用い300倍で写真を撮影し、断面観察を行ない、金型凸の高さ、及びH幅S、アスペクト比H/S、凹部の断面積A、成形品の凸部の高さH’、及び幅S’、アスペクト比H’/S’,凸部の断面積A’を求めた。
転写性は次のように判定した。成形品の凹部の断面積A’と金型凸部の面積Aとの比A’/Aを求めて
0.90以上:○
0.85〜0.90:△
0.85未満:×
とした。評価結果が○又は△であれば良好である。
また、転写速度は成形品の中央部の転写率(成形品の凹部の断面積A’と金型凸部の面積Aとの比A’/A)が0.90になるのに必要な時間t90を求めて、
15秒未満:○
15秒以上〜30秒未満:△
30秒以上:×
とした。評価結果が○又は△であれば良好である。
歪み検査器(TYPE 20,新東科学(株)製)の二枚の偏光板の間に成形品を置き、肉眼で光学歪みを観察した際に
二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが殆ど観察されない:○
二枚の偏光板の吸収軸が平行の時、光学歪みが殆ど観察されないが、垂直の時、光学歪みが若干観察される:△
二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが明確に観察される:×
とした。
表面層膜厚4μmとした積層体を作製し、その分光透過率を分光光度計U−3410((株)日立製作所製)を用い、波長400nm〜800nmの範囲において、1nm毎に全光線透過率を求め、横軸に波長、縦軸に透過率でプロットした。得られた分光曲線を拡大して観察したときに、細かな周期の波(リップル)が
殆ど確認されない、もしくは振幅が0.3%以下の場合:○
振幅が0.3%以上0.4%以下の場合:△
振幅が0.4%以上:×
とした。
材質:シリコン、サイズ:30mm角
パターン:格子形状
ピッチ:10μm、凸部幅:2μm、凸部高さ:15μm
断面形状:矩形形状。
ジカルボン酸成分としてシクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン80mol%、エチレングリコール20mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.43dl/g)を100℃で4時間真空乾燥させた後、押出機内で280℃で溶融させて、口金から20℃のキャストドラム上に押し出して冷却し、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0092秒であった。
プレス時間の異なるそれぞれ樹脂成形品について、その断面を走査型電子顕微鏡で観察し、転写率(成形品の凹部の断面積A’と金型凸部の面積Aとの比A’/A)を求めた。得られた結果を、横軸をプレス時間、縦軸をA’/Aとしてプロットしたグラフから、転写率0.90になるのに必要な時間t90を求めたところ5秒であり、高速で成形できることを確認した。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金型の形状が十分に転写されていることを確認した(A’/A=0.980)。また、成形品の光学歪みを確認したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが殆ど観察されなかった。
上記測定、評価結果を表1に示す。
ジカルボン酸成分としてシクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン60mol%、エチレングリコール40mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.61dl/g)を90℃で4時間真空乾燥させた後、押出機内で280℃で溶融させて、口金からキャストドラム上に押し出して冷却し、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0113秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、いずれの金型においても形状が十分に転写されていることを確認した(A’/A=0.977)。また、成形品の光学歪みを確認したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが殆ど観察されなかった。
上記測定、評価結果を表1に示す。
ジカルボン酸成分としてシクロヘキサンジカルボン酸50mol%,テレフタル酸50mol%、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン50mol%、エチレングリコール50mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.57dl/g)を110℃で4時間真空乾燥させた後、押出機内で280℃で溶融させて、口金からキャストドラム上に押し出して冷却し、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートの、ガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0125秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、いずれの金型においても形状が十分に転写されていることを確認した(金型:A’/A=0.964)。また、成形品の光学歪みを確認したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが殆ど観察されなかった。
上記測定、評価結果を表1に示す。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン40mol%、エチレングリコール60mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.69dl/g)を130℃で4時間真空乾燥させた後、押出機内で280℃で溶融させて、口金からキャストドラム上に押し出して冷却し、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0130秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金型の形状が十分に転写されていることを確認した(金型:A’/A=0.962)。また、成形品の光学歪みを確認したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行の時は光学歪みが殆ど観察されなかったが、垂直の時に僅かながら光学歪み観察された。
上記測定、評価結果を表1に示す。
90℃で4時間真空乾燥させた2,6−ナフタレンジカルボン酸60mol%共重合ポリエステル(固有粘度C=0.56dl/g)を押出機内で280℃で溶融させて、口金からキャストドラム上に押し出して冷却して、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0185秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金型の形状が十分に転写されていることを確認した(金型:A’/A=0.970)。また、成形品の光学歪みを観察したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが明確に観察された。
上記測定、評価結果を表1に示す。
90℃で4時間真空乾燥させたスピログリコール30mol%共重合ポリエステルS−PET30(三菱ガス化学(株)製、固有粘度C=0.68dl/g)を押出機内で280℃で溶融させて、口金からキャストドラム上に押し出して冷却して、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0196秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金型の形状が十分に転写されていることを確認した(A’/A=0.975)。また、成形品の光学歪みを観察したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが明確に観察された。
上記測定、評価結果を表1に示す。
表面層として、110℃で4時間真空乾燥させた、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン40mol%、エチレングリコール60mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.56dl/g)、基材層として、170℃で2時間真空乾燥させたポリエチレンテレフタレート(PET)をそれぞれ別の押出機内で280℃で溶融させて、所定の方法により片側にPETを有する溶融2層共押出口金からキャストドラム上に共押出して冷却して、二層積層シートを作成した。このようにして得られた2層積層シートを84℃に加熱して、長手方向に3.3倍延伸し、続いてテンターで85℃の予熱ゾーンを通して、90℃で幅方向に3倍延伸し、その後90℃で20秒、220℃で30秒間熱処理し、全膜厚100μmの積層体を得た。なお、表面層の厚さは20μmであった。
得られた積層シートの表面層と基材層の剥離強度を求めた。
得られた単膜シートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数k、20℃での屈折率N1を測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0130秒であった。
それぞれの樹脂成形品について、その断面を走査型電子顕微鏡で観察し、転写率(成形品の凹部の断面積A’と金型凸部の面積Aとの比A’/A)を求めた。得られた結果を、横軸をプレス時間、縦軸をA’/Aとしてプロットしたグラフから、転写率0.90になるのに必要な時間t90を求めたところ、10秒であり、高速で成形できることを確認した。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、いずれの金型においても形状が十分に転写されていることを確認した(A’/A=0.924)。
上記測定、評価結果を表2,3に示す。
表層として、90℃で4時間真空乾燥させた2,6−ナフタレンジカルボン酸60mol%共重合ポリエステル(固有粘度C=0.69dl/g)を用いる他は実施例7と同様にして積層体、単膜シートを作製した。
得られた積層体の表面層と基材層の剥離強度、光学特性を求めた。また、得られた単膜シートの、ガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、25℃での光弾性係数k、20℃での屈折率N1を測定した。また基材ポリエステルフィルムのTg1+30℃での動的貯蔵弾性率E3’,20℃での屈折率N2を測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0180秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金型の形状が十分に成形ができていることを確認した(A’/A=0.928)。
上記測定、評価結果を表2,3に示す。
表層として、90℃で4時間真空乾燥させたスピログリコール30mol%共重合ポリエステルS−PET30(三菱ガス化学(株)製(固有粘度C=0.68dl/g))を用いる他は実施例7と同様にして積層体、単膜シートを作製した。
得られた積層体の表面層と基材層の剥離強度、光学特性を求めた。また、得られた単膜シートの、ガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、25℃での光弾性係数k、20℃での屈折率N1を測定した。また基材ポリエステルフィルムのTg1+30℃での動的貯蔵弾性率E3’,20℃での屈折率N2を測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0196秒であった。
上記測定、評価結果を表2,3に示す。
ジカルボン酸成分としてシクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン80mol%、エチレングリコール20mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.43dl/g)を35℃のシクロヘキサノン/メチルエチルケトン=1/1溶液中に25重量%の濃度となるように溶解させた。得られた溶液を125μm厚のポリエステルフィルム‘ルミラー’U12(東レ(株)製)上にアプリケーターを用いて塗布し、100℃で30分間乾燥させて、乾燥膜厚30μmの表面層を有する積層体を作製した。
得られた積層体の表面層と基材層の剥離強度、光学特性を求めた。
得られたシートの、ガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、 Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数k、20℃での屈折率N2を測定した。また基材ポリエステルフィルムのTg1+30℃での動的貯蔵弾性率E3’,20℃での屈折率N2を測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0092秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、いずれの金型においても形状が十分に転写されていることを確認した(A’/A=0.970)。
上記測定、評価結果を表2,3に示す。
表面層として、ジカルボン酸成分としてシクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン60mol%、エチレングリコール40mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.61dl/g)を用いる他は実施例7と同様に積層体、単膜シートを作製した。
得られた積層体の表面層と基材層の剥離強度、光学特性を求めた。また、得られた単膜シートの、ガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数k、20℃での屈折率N1を測定した。また基材ポリエステルフィルムのTg1+30℃での動的貯蔵弾性率E3’,20℃での屈折率N2を測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0113秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、いずれの金型においても形状が十分に転写されていることを確認した(A’/A=0.967)。
上記測定、評価結果を表2,3に示す。
表層として、ジカルボン酸成分としてシクロヘキサンジカルボン酸50mol%,テレフタル酸50mol%、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン50mol%、エチレングリコール50mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.57dl/g)を用いる他は実施例7と同様に積層体、単膜シートを作製した。
得られた積層体の表面層と基材層の剥離強度、光学特性を求めた。また、得られた単膜シートの、ガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、Tg+30℃での応力緩和時間τe、25℃での光弾性係数k、20℃での屈折率N1を測定した。また基材ポリエステルフィルムのTg1+30℃での動的貯蔵弾性率E3’,20℃での屈折率N2を測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0125秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金型の形状が十分に転写されていることを確認した(A’/A=0.961)。
上記測定、評価結果を表2,3に示す。
70℃で4時間真空乾燥させたシクロヘキサンジメタノール66mol%共重合PET(”Easter PET−G”DN−071:イーストマン(株)製、固有粘度C=0.75dl/g)を押出機内で250℃で溶融させて、口金からキャストドラム上に押し出して冷却して、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、25℃での光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0216秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金型の形状を十分転写できていることを確認した(A’/A=0.971)。また、成形品の光学歪みを観察したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが明確に観察された。
上記測定、評価結果を表1に示す。
70℃で4時間真空乾燥させたシクロヘキサンジメタノール25mol%共重合PET(固有粘度C=0.74dl/g)を押出機内で250℃で溶融させて、口金からキャストドラム上に押し出して冷却して、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0216秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、頂点が丸くなっており、十分に成形ができていなかった(A’/A=0.856)。また、成形品の光学歪みを観察したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが明確に観察された。
上記測定、評価結果を表1に示す。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン5mol%、エチレングリコール95mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.63dl/g)を90℃で4時間真空乾燥させた後、押出機内で280℃で溶融させて、口金からキャストドラム上に押し出して冷却し、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、25℃での光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0223秒であった。
また、プレス温度を130℃、プレス解放温度を90℃とした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂成形品を得た。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、いずれの金型においても頂点が丸くなっており、十分に成形ができていなかった(A’/A=0.883)。また、成形品の光学歪みを観察したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行、垂直共に光学歪みが明確に観察された。
上記測定、評価結果を表1に示す。
ダイマー酸15mol%、1,4−ブタンジオール62mol%共重合PET(固有粘度C=0.74dl/g)を120℃で2時間乾燥させた後、押出機内で250℃で溶融させて、口金からキャストドラム上に押し出して冷却して、厚さ600μmのシートを得た。
得られたシートのガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、25℃での光弾性係数kを測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0365秒であった。
得られた成形品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、頂点が丸くなっており、十分に成形ができていなかった(A’/A=0.350)。また、成形品の光学歪みを確認したところ、二枚の偏光板の吸収軸が平行の時は光学歪みが殆ど観察されなかったが、垂直の時に僅かながら光学歪み観察された。
上記測定、評価結果を表1に示す。
表面層として、70℃で4時間真空乾燥させたシクロヘキサンジメタノール66mol%共重合PET(”Easter PET−G”DN−071:イーストマン(株)製、固有粘度C=0.75dl/g)を用いる他は実施例7と同様にして積層体、単膜シートを作製した。
得られた積層シートの表面層と基材層の剥離強度、光学特性を求めた。また、得られた単膜シートの、ガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、25℃での光弾性係数k、20℃での屈折率N1を測定した。また基材ポリエステルフィルムのTg1+30℃での動的貯蔵弾性率E3’,20℃での屈折率N2を測定した。結果を表2に示す。なお、応力緩和時間τeは0.0216秒であった。
得られた成型品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金型の形状を十分転写できていることを確認した(A’/A=0.918)。
上記測定、評価結果を表2,3に示す。
表層として、70℃で4時間真空乾燥させたシクロヘキサンジメタノール25mol%共重合PET(固有粘度C=0.74dl/g)を用いる他は実施例7と同様にして積層体、単膜シートを作製した。
得られた積層シートの表面層と基材層の剥離強度、光学特性を求めた。また、得られた単膜シートの、ガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、25℃での光弾性係数k、20℃での屈折率N1を測定した。また基材ポリエステルフィルムのTg1+30℃での動的貯蔵弾性率E3’,20℃での屈折率N2を測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0216秒であった。
得られた成型品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、頂点が丸くなっており、十分に成形ができていなかった(A’/A=0.829)。
上記測定、評価結果を表2,3に示す。
表層として、90℃で4時間真空乾燥させた、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分として9,9’−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)フルオレン5mol%、エチレングリコール95mol%共重合したポリエステル(固有粘度C=0.63dl/g)を用いる他は実施例7と同様にして積層体、単膜シートを作製した。
得られた積層シートの表面層と基材層の剥離強度、光学特性を求めた。また、得られた単膜シートの、ガラス転移温度Tg、室温及びTg+30℃での動的貯蔵弾性率E’、Tg+30℃での動的損失弾性率E2”、25℃での光弾性係数k、20℃での屈折率N1を測定した。また基材ポリエステルフィルムのTg1+30℃での動的貯蔵弾性率E3’,20℃での屈折率N2を測定した。なお、応力緩和時間τeは0.0223秒であった。
得られた成型品の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、頂点が丸くなっており、十分に成形ができていなかった(A’/A=0.873)。
上記測定、評価結果を表2,3に示す。
2 金型
3 賦形部
4 基部
5 基材
11 金型の凸部
12 金型の凹部
21 成型品の凹部
22 成型品の凸部
S 金型凸部の幅
H 金型凸部の高さ
t 金型凹部の幅
S’ 成型品凸部の幅
H’ 成型品凸部の高さ
l’ 成形品の基部の厚さ
t’ 成型品凹部の幅
Claims (26)
- 動的粘弾性測定(以下、DMAと称す)における動的貯蔵弾性率E’の周波数分散から温度−時間換算則により得られる、ガラス転移温度(Tg)+30℃での動的貯蔵弾性率E2’の緩和曲線において、初期動的貯蔵弾性率E21’の1/e倍となる時間(以下応力緩和時間と称す)τeが0.02秒以下である樹脂組成物で構成されている易表面賦形性シート。
- 前記樹脂組成物の固有粘度が0.3〜0.72dl/gである請求項1に記載の易表面賦形性シート
- 前記易表面賦形性シートの前記DMAにより得られる、ガラス転移温度(Tg)+30℃での動的貯蔵弾性率E2’が1×104〜5×106Paである請求項1または2に記載の易表面賦形性シート。
- 前記易表面賦形性シートの前記DMAにより得られる、ガラス転移温度(Tg)+30℃での動的損失弾性率E2”が1×103〜1.8×106Paである請求項1〜3のいずれかに記載の易表面賦形性シート。
- 前記易表面賦形性シートの前記DMAにより得られる、25℃での動的貯蔵弾性率E1’が0.5×109〜2.5×109Paである請求項1〜4のいずれかに記載の易表面賦形性シート。
- 前記易表面賦形性シートの示差走査熱量測定(以下、DSCと称す)により得られる、昇温過程(昇温速度:2℃/min)における結晶化エンタルピーΔHccが1J/g以下である請求項1〜5のいずれかに記載の易表面賦形性シート。
- 前記易表面賦形性シートの25℃での光弾性係数kが50×10−12Pa−1以下である請求項1〜6のいずれかに記載の易表面賦形性シート。
- 前記樹脂組成物が、主としてポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂およびアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂組成物である請求項1〜7のいずれかに記載の易表面賦形性シート。
- 前記樹脂組成物が、主としてポリエステル系樹脂からなる請求項1〜8のいずれかに記載の易表面賦形性シート。
- 前記樹脂組成物が、少なくともフルオレン骨格を有する繰り返し単位を共重合成分として含むポリエステル系樹脂を主たる成分とする請求項1〜9のいずれかに記載の易表面賦形性シート。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の易表面賦形性シートを表面層として、支持体となる基材の表面の少なくとも片側に設けた易表面賦形性シート積層体。
- 前記易表面賦形性シート積層体の表面層のガラス転移温度(以下、Tg1)+30℃において動的粘弾性測定(以下、DMA)により得られる基材のE3’が、5×107Pa以上である請求項11に記載の易表面賦形性シート積層体。
- 前記基材と前記表面層との剥離強度が50mN/cm以上であることを特徴とする請求項11または12に記載の易表面賦形性シート積層体。
- 前記表面層の屈折率N1と前記基材の屈折率N2の差ΔN=|N1−N2|が0〜0.10であることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の易表面賦形性シート。
- 前記基材が、可撓性を有する請求項11〜14のいずれかに記載の易表面賦形性シート積層体。
- 前記基材が、二軸延伸ポリエステルフィルムである請求項11〜15のいずれかに記載の易表面賦形性シート積層体。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の易表面賦形性シートを加熱(加熱温度:T1)して金型を用いてプレス(プレス温度:T1)し、次いで冷却してプレス圧力を開放(プレス圧力開放温度:T2)後に金型を離型する(離型温度:T3)ことにより、金型形状が転写された成形品を形成する表面賦形方法であって、前記T1,T2およびT3が下記式(1)〜(5)を満たす表面賦形方法。
Tg≦T1≦Tg+50℃ (1)
T1<Tm (2)
Tg−20≦T2≦Tg+20℃ (3)
T2<T1 (4)
20℃≦T3≦T2 (5)
(ただし、ここでTgは易表面賦形性シートのガラス転移温度、Tmは易表面賦形性シート表層の融点) - 請求項11〜16のいずれかに記載の易表面賦形性シート積層体の少なくとも易表面賦形性シートにより構成された表層を加熱(加熱温度:T1)して金型を用いてプレス(プレス温度:T1)し、次いで冷却してプレス圧力を開放(プレス圧力開放温度:T2)後に金型を離型する(離型温度:T3)ことにより、金型形状が転写された成形品を形成する表面賦形方法であって、前記T1,T2およびT3が下記式(1)〜(5)を満たす表面賦形方法。
Tg1≦T1≦Tg1+50℃ (1)
T1<Tm (2)
Tg1−20≦T2≦Tg1+20℃ (3)
T2<T1 (4)
20℃≦T3≦T2 (5)
(ただし、ここでTg1は易表面賦形性シート積層体の表面層のガラス転移温度、Tmは易表面賦形性シート表層の融点) - 前記金型が、表面に凹凸形状を有し、該金型の凸部断面の高さHと幅Sの比H/S(以下、アスペクト比)が0.1〜25である請求項17または18に記載の表面賦形方法。
- 前記金型凸部の断面の幅Sが、0.001〜200μm、高さHが0.001〜200μmである請求項17〜19のいずれかに記載の表面賦形方法。
- 該金型の凸部が、ピッチ0.002〜300μmで形成されていると請求項17〜20のいずれかに記載の表面賦形方法。
- 前記凹凸形状を有する金型の凸部のアスペクト比H/Sが1〜20である請求項17〜21のいずれかに記載の表面賦形方法。
- 請求項17〜22のいずれかに記載の表面賦形方法によって得られる表面に凹凸形状を有する成形品であって、該凹凸形状の凸部のアスペクト比H’/S’が0.1〜15である成形品。
- 前記凹凸形状の凸部の幅S’が0.001〜200μm、高さH’が0.001〜200μmである請求項23に記載の成形品。
- 前記凹凸形状の凸部のピッチが0.002〜300μmで形成されている請求項23または24に記載の成形品。
- 前記凹凸形状の凸部のアスペクト比H’/S’が1〜10である請求項23〜25のいずれかに記載の表面に凹凸形状を有する成形品。
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