JP2009285912A - 二軸配向積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、経時安定性に優れた熱成形用の二軸配向積層フィルムに関するものであり、液晶表示装置などの表示装置用の光学シートとして用いられた場合においても、光源や外部環境からの熱などの刺激を受けても形状変化を起こさない経時安定性に優れたフィルムに関するものである。
【解決手段】
本発明の二軸配向積層フィルムは、少なくとも支持層と熱可塑性樹脂層からなる2層以上の二軸配向積層フィルムであって、該二軸配向積層フィルムの少なくとも一方の表層が熱可塑性樹脂層であり、該熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度をTg1℃、結晶融解吸熱ピーク温度をTm1℃、結晶化エネルギーをΔHc1J/gとしたとき、Tg1より高くTm1未満の温度で加熱した後の結晶化エネルギーΔHc1’J/gがΔHc1よりも1〜20J/g低いものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、経時安定性に優れた熱成形用の二軸配向積層フィルムに関するものであり、液晶表示装置などの表示装置用の光学シートとして用いられた場合においても、光源や外部環境からの熱などの刺激を受けても形状変化の極めて小さい経時安定性に優れた二軸配向フィルムに関するものである。
近年、光学分野において液晶ディスプレイに用いられる画面の直下に蛍光管を配置した構造をもつ直下型バックライトでは、輝度および面内の均斉度を向上させることを目的として、様々な表面形状を持った光学シートの検討が進められている。これら表面形状を付与したシートの作製方法として、熱成形することによって表面に凹凸形状を付与し、集光および拡散性を発現させる検討が進んできている。これら熱成形用シートの原反として、未延伸の熱可塑性樹脂、例えばポリカーボネートやアクリル系樹脂があげられる。
しかしながら、これらのシートは高ガラス転移温度(以下Tg)であるため、経時安定性に優れる利点はあるものの、未延伸であるため、二軸配向フィルムに比べ生産性に劣ったものであったり、高Tgであるため、成形温度が非常に高くなり、成形サイクルの長時間化や熱効率が非常に悪いといった欠点を有する。
また、比較的低Tgである非晶性樹脂の未延伸シート(特許文献1参照)では成形温度が低温下するものの、該シートTg付近で長時間熱処理すると、非晶部の分子運動に起因した変形により経時安定性が低下する。また、未延伸の結晶性樹脂シート(特許文献2)を用いたとしても、成形前の予熱段階にて結晶化が起こったり、成形時の極端な結晶化により、靱性が損なわれ二次加工等のハンドリング性が著しく低下するものとなってしまう。
また、成形用の二軸配向フィルムとして種々の検討(特許文献3および4参照)が行われているが、二軸延伸され配向結晶化した状態であり、熱成形時の結晶化がほぼ起こらないため、経時安定性が不十分である。また、これら文献には成形時における結晶性についての記載は見あたらない。
特開平8−156211号公報 特開平4−70333号公報 特開2000−177001号公報 特開2002−96439号公報
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、二軸配向されたものであるにも拘わらず、熱成形時に熱可塑性樹脂層の結晶化を促進させることによって、熱成形によって付与した形状が、加熱を受けても形状変化の極めて小さい経時安定性に優れた熱成形用の二軸配向積層フィルムを提供するものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の二軸配向積層フィルムは、少なくとも支持層と熱可塑性樹脂層からなる2層以上の積層フィルムであって、該積層フィルムの少なくとも一方の表層が熱可塑性樹脂層であり、該熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度(以下Tg)をTg1℃、結晶融解吸熱ピーク温度(以下Tm)をTm1℃、結晶化エネルギー(以下ΔHc)をΔHc1J/gとしたとき、Tg1より高くTm1未満の温度で加熱した後の結晶化エネルギーΔHc1’J/gがΔHc1よりも1〜20J/g低いことを特徴とするものである。
本発明によれば、液晶表示装置などの表示装置用の光学シートとして用いられた場合においても、光源や外部環境からの熱などの刺激を受けても形状変化の極めて小さい経時安定性に優れた熱成形用の二軸配向積層フィルムが得られる。
本発明者らは、前記課題、つまり二軸配向されたものであるにも拘わらず、熱成形時に熱可塑性樹脂層の結晶化を促進させることによって、熱成形によって付与した形状が、加熱を受けても形状変化の極めて小さい経時安定性に優れるフィルムについて鋭意検討し、使用する樹脂として、そのガラス転移温度と結晶融解吸熱ピーク温度の範囲内で、該樹脂フィルムを熱成形した後の結晶化エネルギーが、熱成形する前に比べて特定な範囲で低下させるように制御したものを使用してみたところ、上記課題を一挙に解決することを究明し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明の二軸配向積層フィルムは、少なくとも支持層と熱可塑性樹脂層からなる二軸配向積層フィルムであって、該熱可塑性樹脂層は、少なくとも最表面のどちらかに積層され、さらに、該熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)をTg1℃、結晶融解熱吸収ピーク温度(Tm)をTm1℃、結晶化エネルギー(ΔHc)をΔHc1J/gとしたとき、Tg1より高くTm1未満の温度で熱成形した後の結晶化エネルギーΔHc1’J/gがΔHc1よりも1〜20J/g低いことを特徴とする。
本発明の二軸配向積層フィルムは支持層と熱可塑性樹脂層からなる少なくとも2層の積層フィルムであり、特に限定されるものではないが好ましい積層総数は2〜100である。少なくとも2層とするのは、表面に形状を付与する熱成形のために少なくとも熱可塑性樹脂層を1層設け、これに少なくとも1層の支持層を積層することにより機械的強度を付与するためである。支持層のみの場合は、機械的強度はあるものの成形性が不良であり、熱可塑性樹脂層のみの場合は成形ができるものの機械特性が不良となる。
本発明の二軸配向積層フィルムは、フィルム表面への成形の観点から少なくとも熱可塑性樹脂層を最表層のどちらかに積層する。さらに、熱可塑性樹脂層が支持層を中心として、両表層に積層された3層積層構成の場合、機械的強度を高い水準に保ったまま、両側に成形が施せるだけではなく、成形前及び成形後のフィルムにおいて、経時でのフィルムカールが低減されるため好ましい構成である。すなわち、フィルムの中心からみて、表裏対称となるような積層構成が好ましく、例えば、図1(a)に示す支持層を中心として両表層に同じ厚みの熱可塑性樹脂層を積層した3層積層構成が、好ましい構成例として挙げられる。また、該3層積層とする場合は、巻き取り性の観点から、少なくとも表層のどちらか一方の片面に易滑性を持たせるため、10nm〜1000nmの有機および無機粒子を含んだ易滑層を設けることが好ましい。易滑層を形成する方法としては、特に限定されないが、各種の塗布方法、例えばインラインコーティング法、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、ダイコート法またはスプレーコート法を用いることができる。なかでもインラインコーティング法が、基材の製膜と同時にコーティングできるため、生産性、塗布均一性の観点から好ましく挙げられる。
本発明の二軸配向積層フィルムの支持層と熱可塑性樹脂の積層比は特に限定されないが、好ましくは熱可塑性樹脂層の厚み:支持層の厚み=1:0.05〜1:20、より好ましくは熱可塑性樹脂層の厚み:支持層の厚み=1:1〜1:10である。熱可塑性樹脂層と支持層の積層比をこの範囲とすることで、機械的強度を保ちながら、成形品全体の反りが低減するため好ましい。
本発明の二軸配向積層フィルムの熱可塑性樹脂層の厚みは、熱成形する際の金型の形状にも依存するが、1〜100μmであることが好ましい。さらに好ましくは、熱成形する際に用いる金型の凹部高さH’の1〜4倍であって、成形層の厚みが金型凹部高さH’に対しこの範囲であると変形抵抗が小さくなり、精度の高い成形が可能となる。
本発明の二軸配向積層フィルムは二軸に配向されていることを特徴とする。延伸方法としては、逐次二軸延伸法(長手方向に延伸した後に幅方向に延伸を行う方法など、一方向ずつの延伸を組み合わせた延伸法)、同時二軸延伸法(長手方向と幅方向を同時に延伸する方法)、又はそれらを組み合わせた方法を用いることができるが、本発明ではこれら延伸方法に限定されるものではない。また、これら延伸方法によって積層フィルムを二軸に延伸することで支持層は機械特性に優れ、また、熱可塑性樹脂層は平面性が向上し、均一な成形が可能となる。すなわち、二軸延伸することにより生産性が向上するだけでなく、機械的強度が得られることと、平面性が良好となることで均一成形の両立が可能となる。
本発明の二軸配向積層フィルムは、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTgをTg1℃、TmをTm1℃、ΔHcをΔHc1J/gとしたとき、Tg1より高くTm1未満の温度で加熱した後の結晶化エネルギーΔHc1’J/gがΔHc1よりも1〜20J/g低いことを特徴とする。
ここで、Tg、Tcc、Tm、ΔHcの測定を示差走査熱量測定(以下DSC)として、セイコー電子工業株式会社製ロボットDSC「RDSC220」を用い、データ解析装置として、同社製ディスクステーション「SSC/5200」を用いて行った。まず、アルミニウム製受皿に1mgの組成物またはフィルムサンプルを充填する。また、表層の熱可塑性樹脂層のサンプルを採取する際は、表面をカッターで削りサンプルを採取した。この試料を常温から20℃/分の昇温速度で300℃まで昇温させたときの過程で各熱特性を測定した。図2に典型的な結晶性樹脂の測定結果を例示する。図2(a)に示す階段状の中心点がTgであり、Tgの後に現れる、結晶化エネルギーのピーク温度(図2(b))がTccである。また、Tccの後に現れる図2(c)の吸熱ピーク温度がTmである。また、ΔHcは、図2(b)に現される冷結晶化ピーク温度(以下Tcc)のTg側の変位点(図2(d))と、Tm側の変位点(図2(e))とを直線で結んだベースライン(図2(d))とTcc曲線が作る図2(g)の斜線部面積から算出した発熱量を重さで割った値J/gの絶対値を用い、5回測定した内の最大値と最小値を除いた値の平均値を用いた。また、図3(1)のように、結晶化ピーク温度が高く、吸熱ピークであるTmの変位点と重なっているため、ΔHcのTm側の変位点が曖昧となる場合は、Tm−20℃の点(図3(1)a)をTm側の変位点としてベースラインを結び斜線部面積からΔHcを求めた。この場合、Tg側の変位点は明確である図3(1)bとなる。また、図3(2)のように、Tg側の変位点が曖昧な場合は、Tccピーク温度−20℃をTg側の変位点(図3(2)a)としてベースラインを結び、斜線部面積からΔHcを算出する。また、図3(3)のようにTccピーク温度が不明確な場合は、まずTccピーク温度を決定するため、Tg+20℃の点(図3(3)a)とTm−20℃(図3(3)b)の点を結んだ直線を引く。この直線から最も遠い点をTccピーク温度(図3(3)c)とした。次に、Tccピーク温度±20℃の点を、それぞれ、Tg側の変位点(図3(4)a)、Tm側の変位点(図3(4)b)としてベースラインを結び、斜線部面積(図3(4)c)を割り出し、ΔHcを算出した。
該熱可塑性樹脂層を構成する樹脂を熱成形中に結晶化させることによってΔHc1を低下させ、この結晶化により非晶部の分子運動を抑制することや、結晶化による分子運動性の低下によって、熱成形で付与した形状の経時安定性を向上できる。熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のΔHc1は、該樹脂の配向状態や、添加物によって制御することが重要である。該樹脂が配向結晶化した状態であるとΔHc1は著しく低下するため、本発明の効果が得られない場合がある。このため、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂を配向緩和することが重要であり、これによりΔHc1を本発明の範囲と制御することができる。本発明の配向としては、面配向係数(以下fn)を用い、該樹脂のfnが0.00以上〜0.10以下であることが上述の観点から好ましい。ここで、fnとは、ナトリウムD線を光源として、アッベ屈折率計を用いて長手方向、幅方向、厚み方向の屈折率(Nx、Ny、Nz)を測定し、
・fn=(Nx+Ny)/2−Nz
より求めた値である。
本発明の二軸配向積層フィルム製膜工程において、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂を配向結晶化の状態から配向緩和させるには、二軸延伸後に熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTm1以上の温度で熱処理することが挙げられる。
また、ΔHc1は熱可塑性樹脂層を構成する樹脂を重合する際に、結晶核剤を添加することによっても増加させることができる。すなわち、結晶核剤によって樹脂の結晶化自由エネルギーを低下させることによってΔHc1を増加させることが可能となる。例えば、結晶核剤としてはアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物等の弱酸塩が好ましく、中でも、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、モンタン酸ナトリウム、アルミナ、ジルコニア、マイカ、クレー、タルク等を結晶核剤として該樹脂の重合時に添加することがΔHc1増加の観点から特に好ましい。また、該結晶核剤を添加して重合された樹脂を熱可塑性樹脂層を構成する樹脂にコンパウンドすることによっても前述の効果によりΔHc1を制御することができる。また、該樹脂の結晶化自由エネルギーの低下によって熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTccが低温化し、この結果、ΔHc1を本発明の範囲とするために必要な熱処理温度の低温化や処理時間短縮によって生産コスト低下や、生産性が向上する観点から好ましい。
さらに、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂に結晶性樹脂をコンパウンドすることによってもΔHc1を調整することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下PET)をコンパウンドすると、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂マトリックス中に分散したPET配向結晶部が非結晶部の分子運動を抑制するだけでなく、配向結晶部自体の分子運動性が低いため、より経時安定性が向上するため好ましい。また、結晶核剤添加と、結晶性樹脂コンパウンドを併用すると、結晶化効果と、配向による効果が両方現れるため、さらに好ましい態様である。また、ΔHc1が20J/gより大きく低下すると、結晶化によってフィルムが白化することにより、透明性が必要である光学用途への展開が不可能となるだけでなく、結晶化が過剰に起こりすぎ、靭性が大幅に低下することによって、打ち抜きなどの二次加工が不可能となる。また、ΔHc1減少量が1J/g未満であると、熱成形時における結晶化が不十分であり、本発明の効果が得られない。かかる熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のΔHc1減少量を1〜20J/gとすることによって、該樹脂のTgでの長時間熱処理による形状変化の経時安定性に優れ、かつ、打ち抜きなどの二次加工性に優れる二軸配向積層フィルムを得ることができる。結晶化に必要な熱成形時間の観点から、ΔHc1’J/gがΔHc1よりも3〜15J/g低いことが好ましい。
本発明の二軸配向積層フィルムは、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の結晶化エネルギーΔHc1が1〜40J/gであることが好ましい。ΔHc1が1未満であるとTgより高くTm未満の温度で加熱したときに結晶化が起こりにくくなり、本発明の効果が得られない場合がある。また、40J/gより大きいと結晶化によって経時変化に対する性能は得られるものの、Tgより高くTm未満の温度で熱成形したときの結晶肥大による白化が起こり、透明性が悪化したり、結晶化が起こり過ぎて靭性が低下することによって二次加工性が低下する場合がある。また、ΔHc1は上述の通り結晶核剤の添加や、結晶性樹脂のコンパウンドによって制御可能である。
本発明の二軸配向積層フィルムは、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTcc1とTg1の差ΔTcg1(=Tcc1−Tg1)が50℃〜80℃であることが好ましい。ΔTcg1が50℃未満であると、結晶化速度が速く、熱成形によって形状を付与する前に結晶化が起こり、樹脂の弾性率が増加してしまい、その結果、成形性が低下してしまうためである。また、80℃より高いと、逆に結晶化速度が遅く、本発明の効果が得られる範囲の結晶性が出るまでに時間がかかり、成形時間が増大し、生産性が低下する。該樹脂のTcc1は上述の通り、結晶核剤添加により制御可能である。
本発明の二軸配向積層フィルムの熱可塑性樹脂層は、上記に定義する面配向係数が0.00以上〜0.10以下の範囲内にあることが好ましい。熱可塑性樹脂層の面配向係数を上述の特定範囲内とすることで、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の配向が低くアモルファスの状態となり、ΔHc1の制御が可能となるだけでなく、微細な高アスペクト比パターン、大面積の成形が容易となる。面配向係数が0.10より大きくなると熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は配向し、アモルファス部が減少し、弾性率が高くなるため上述の成形が困難となる。また、熱可塑性樹脂層の面配向係数は本発明の効果を阻害しない範囲であれば、積層フィルムの延伸倍率、二軸延伸後の熱処理温度、熱処理時間によって調整可能である。例えば延伸倍率を低倍率に設定することや、熱処理時間を長時間化すること、熱処理温度を高温化することによって熱可塑性樹脂層の面配向係数を低下させることが可能となる。特に二軸延伸後にTm1以上の温度にて熱処理する方法が好ましく用いられる。
本発明の二軸延伸積層フィルムは、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTm1が支持層のTm(以下Tm2)よりも低温であることが好ましい。本発明においては、熱可塑性樹脂層の面配向係数を好ましい範囲にする方法として、二軸延伸後に熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTm1以上で熱処理する方法があげられる。この熱処理をするためにTm1がTm2よりも低温であることが好ましく、Tm1とTm2の温度差が10℃未満であるとき、この間の温度で熱処理して製膜をする場合に、フィルムの急激な熱収縮により破れが多発し製膜性が低下する。好ましくは10℃以上低温であり、さらに好ましくは20℃以上低温である。
本発明の二軸配向積層フィルムの熱可塑性樹脂層を構成する樹脂組成がポリエステル系、オレフィン系およびアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂であることが好ましく、中でも共重合が容易で種々の用途に応じた物性調整が可能であることや成形が容易であることなどの観点から、ポリエステルを主成分とする樹脂が、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂ポリエステルを主たる成分とする樹脂で構成されていることが好ましい。かかるポリエステルは、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸などの酸成分とジオール成分から構成されるものである。ここで、「主たる成分」とは、二軸配向積層フィルムの熱可塑性樹脂層を構成するポリエステル樹脂が50重量%以上含まれていることである。
かかる芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸および4,4'−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を用いることができ、なかでも好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸である。脂環族ジカルボン酸成分としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることができる。脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸およびドデカンジオン酸等を用いることができる。これらの酸成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、スピログリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2'−ビス(4'−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を用いることができ、なかでも好ましくは、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびジエチレングリコールであり、特に好ましくは、エチレングリコールである。これらのジオール成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。ここで本発明の二軸配向積層フィルムとしては、上述のポリエステルが50重量%以上から成ることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、上述にあげたジカルボン酸成分と、ジオール成分を適宜選択して、共重合させることにより得ることができる。ここで、本発明の熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、酸成分として、ナフタレンジカルボン酸を5〜50モル%の範囲で共重合されていることが好ましい。より好ましくは、5〜30モル%の範囲で共重合されていることである。また、本発明の二軸配向積層フィルムの熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、ジオール成分としてスピログリコールを5〜50モル%、より好ましくはスピログリコールが10〜30モル%で共重合されていることが好ましい。かかるナフタレンジカルボン酸、スピログリコールを上記の範囲で共重合させることによって、該樹脂の非晶部が増加してアモルファスとなり成形性が向上し、また熱可塑性樹脂層を構成する樹脂が高Tg化することによって経時安定性が向上するため好ましい。
本発明の二軸配向積層フィルムの熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の固有粘度(以下IV)は0.50〜0.85dl/gであることが好ましい。ここで、固有粘度は以下の手順にて求めた。オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から、下式で計算した値を用いた。
ηsp/C=[η]+K[η]・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1であり、Cは、溶媒100mlあたりの溶解ポリマ重量(g/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位はdl/gで示す。
IVがこの範囲であると、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の非晶部分子運動性が低下することによって経時安定性が向上するため好ましい。IVが0.50dl/g未満であると樹脂の押出時に気泡が出てくることにより、製膜時に破れが頻発する。また、IVが0.85dl/gより大きいと、分子運動性が低くなりすぎ、成形性が低下する。
本発明の熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTgは、80℃以上であることが好ましい。かかるTgが80℃以上、より好ましくは85℃以上、さらに好ましくは90〜120℃である。熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTgがこの範囲であると成形品の経時安定性が向上するため好ましい。120℃より高いと成形に必要な昇温時間の上昇や、冷却時間の上昇によって生産性が低下する。
本発明の二軸配向積層フィルムの支持層は、樹脂組成がポリエステル系、オレフィン系およびアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂であることが好ましく、中でもポリエステルを主成分とする樹脂が、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂との共延伸する観点から最も好ましい。本発明でいうポリエステルは、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸などの酸成分とジオール成分から構成されるものである。芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸および4,4'−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を用いることができ、なかでも好ましくは、テレフタル酸、フタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸である。脂環族ジカルボン酸成分としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることができる。脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸およびドデカンジオン酸等を用いることができる。これらの酸成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2'−ビス(4'−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を用いることができ、なかでも好ましくは、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびジエチレングリコール等を用いることができ、特に好ましくは、エチレングリコール等を用いることができる。これらのジオール成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
本発明でいうオレフィンは、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
また、本発明でいうアクリル系樹脂は、ポリメチルメタクリル酸などが挙げられる。
本発明の二軸配向積層フィルムの支持層は、上記で定義した面配向係数が0.10以上0.18未満の範囲であることが好ましい。支持層の面配向係数を、かかる特定の範囲内とすることにより、支持層は配向状態になり機械的強度を維持することが可能となるため、機械的強度に優れた二軸配向積層フィルムを得ることができる。かかる支持層の面配向係数が0.10未満であると、機械的強度が低下したり、支持層の配向ムラに起因するポリエステル樹脂層の平面性悪化が起こる場合がある。また、かかる支持層の面配向係数が0.18以上であると、機械的強度が高くなりすぎ、二次加工をしたときに、ひび割れ等の不具合が発生する場合がある。
本発明の二軸配向積層フィルムを構成する熱可塑性樹脂層および支持層は、可塑剤や架橋剤などの導入によって、Tgおよび機械特性などの物性を調整することができる。可塑剤の場合、その種類、添加量によって制御することができる。すなわち可塑剤の量が多くなるほどガラス転移温度Tg、機械的強度は低下する。また架橋剤の場合、その添加量を多くしたり、架橋の進行度を高くしたりするとTg、機械的強度が向上する。これらを適宜添加することによって、Tgや機械的強度を調整することが可能となる。
また、本発明の二軸配向積層フィルムを構成する熱可塑性樹脂層および支持層に、電磁波照射により硬化する成分などを添加しても構わない。この場合、後述するように、金型形状を転写して成形した成形品に電磁波を照射して硬化させることで、成形品の機械強度、経時安定性をより向上させることができる。
また、本発明の二軸配向積層フィルムを構成する熱可塑性樹脂層および支持層は、本発明の効果が失われない範囲内で、各種の添加剤を加えることができる。添加配合することができる添加剤の例としては、例えば、有機微粒子、無機微粒子、分散剤、染料、蛍光増白剤、酸化防止剤、耐候剤、帯電防止剤、重合禁止剤、離型剤、増粘剤、pH調整剤、および塩などが挙げられる。熱可塑性樹脂層を構成する樹脂に結晶核剤を添加した場合、前述したとおり、ポリエステル樹脂層の結晶化速度やΔHc1が増加し、熱成形中に熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の結晶化が進行することによって成形品の経時安定性が向上するため好ましい。
本発明では、二軸配向積層フィルムの下記で定義する全光線透過率が50%以上であることが好ましい。より好ましくは80%以上である。全光線透過率がこの範囲であると透明性の必要な用途への使用が容易となるため好ましい。
本発明の二軸配向積層フィルムは、図1(b)に示すような熱可塑性樹脂層の表面に、さらに離型層を積層した構成が好ましい。二軸配向積層フィルムの最表面、即ち金型と接する面に離型層を予め設けることによって、金型表面に形成する離型コートの耐久性(繰り返し使用回数)を向上することができ、たとえ部分的に離型効果が失われた金型を用いた場合でも問題なく均一に離型することが可能となる。また、金型に全く離型処理を施さなくても、フィルム側に予め離型層を形成することで離型が可能となり、金型離型処理コストを削減することができるようになるため好ましい。また、金型から成形品を離型する際の樹脂粘着による成形パターン崩れを防止できることや、より高温での離型が可能となり、成形時間の短縮が可能となるため、成形精度、生産性の点においても好ましい。また、成形品表面の滑り性が向上することによって耐スクラッチ性が向上し、製造工程などで生じる欠点を低減させることも可能となるため好ましい。
離型層を構成する樹脂は、特に限定されないが、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、脂肪酸系樹脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、メラミン系樹脂、を主成分として構成することが好ましく、これらのうちでは、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、脂肪酸系樹脂がより好ましい。また、離型層には、上述の樹脂以外にも、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂などが配合されてもよいし、各種の添加剤、例えば、帯電防止剤、界面活性剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、核剤、架橋剤などが配合されても良い。
また、離型層の厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.01〜5μmである。該離型層の厚みが0.01μm未満であると、上述の離型性向上効果が低下する場合がある。
離型層を形成する方法としては、特に限定されないが、各種の塗布方法、例えばインラインコーティング法、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、ダイコート法またはスプレーコート法を用いることができる。なかでもインラインコーティング法が、基材の製膜と同時にコーティングできるため、生産性、塗布均一性の観点から好ましく挙げられる。
また、A/B/Aの3層積層パターンに離型層を設ける場合、易滑層は図1(c)の通り、逆の表層に設けるとよい。易滑性両立の観点から、離型層に粒子を含んだ離型性と易滑性の両特性を兼ね備えた層とすることも好ましい態様である。
本発明の二軸配向積層フィルムの製造方法としては、二つの異なる熱可塑性樹脂を二台の押出機に投入し、溶融して口金から冷却したキャストドラム上に共押出してシート状に加工する方法(共押出法)、単膜で作製したシートに被覆層原料を押出機に投入し溶融押出して口金から押出しながらラミネートする方法(溶融ラミネート法)、単膜で作製したシートをそれぞれ別々に作製し、加熱されたロール群などにより熱圧着する方法(熱ラミネート法)、その他、フィルム形成用材料を溶媒に溶解させ、その溶液をシート上に塗布し乾燥する方法(コーティング法)等が挙げられる。これらのうちでは、共押出してシート状に加工する共押出法が、一度の工程で精度良く積層製膜できる点において好ましい方法である。次いで、未延伸シートを、長手方向(縦方向)に延伸した後、幅方向(横方向)に延伸、もしくは幅方向(横方向)に延伸した後、長手方向(縦方向)に延伸する逐次二軸延伸法、もしくは同時二軸延伸法によって、フィルムに二軸配向性を付与する。次いで、二軸に延伸されたフィルムに熱処理を施す。熱処理温度は前述の通り、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のΔHc1および該樹脂層と支持層の面配向係数を好ましい範囲とするため、Tm1以上であって、支持層のTm2以下であることが好ましい。
本発明の二軸配向積層フィルムは、特定の温度で成形することによって、経時安定性に優れた成形品を得ることができる。該フィルムを用いてパターンを熱成形する方法の例を図3を用いて説明する。本発明の二軸配向積層フィルムと、転写すべきパターンを反転した凹凸を有する金型を、該フィルムの熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度Tg1以上、Tm1以下の温度(T1)範囲内に加熱し(図4(a))、本発明の二軸配向積層フィルムと金型凹凸面を接近させ(図4(b))、そのまま所定圧力でプレス、所定時間保持する(図4(c))。次にプレスした状態を保持したまま所定の温度(T2)まで降温する。最後にプレス圧力を解放して金型からシートを離型する(図4(d))。また、T1およびT2が下記式(1)〜(3)を満たす成形方法で成形されることが好ましい。また、図4(d−1)は成形品凸部であり、この幅をSとした。図4(d−2)は成形品凸部の高さHとした。
(成形層を構成する樹脂のガラス転移温度Tg)≦T1≦(成形層を構成する樹脂のガラス転移温度Tm) ・・・(1)
T2≦(成形層を構成する樹脂のガラス転移温度Tg)+20℃ ・・・(2)
T2<T1・・・(3)
また、本発明の二軸配向積層フィルムの成形方法としては、図4に示したような平板をプレスする方法(平板プレス法)の他に、表面に凹凸を形成したロール状の金型を用いて、ロール状シートに成形し、ロール状の成形体を得るロールtoロールの連続成形であってもよい。平板プレス法の場合には、より微細で高アスペクト比のパターンを形成できる点において優れており、またロールtoロール連続成形の場合、生産性の点で平板プレス法より優れている。
上記成形方法において、加熱温度、およびプレス温度T1は、ΔHc1の減少量を1〜20J/gとするために、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度Tg1〜Tm1(℃)の範囲内である必要がある。熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度Tg1を越えていないと、ΔHc1の低下が著しく遅い、または結晶化が起こらずに本発明の効果が得られない場合がある。また、成形温度が熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTm1を上回ると、結晶化自体が起こらず本発明の効果が得られない。本発明の成形方法においては、加熱温度、およびプレス温度T1をこの範囲とすることで、ΔHc1の減少量を1〜20J/gとすることができる。また、T1はΔHc1低下のみの観点からTcc1であることが最も好ましいが、成形サイクルや熱効率を加味するとT1は熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTg1以上〜Tcc1以下であることが好ましい。
上記成形方法において、プレスする際に図8(a)に示したように、金型とは逆面に緩衝材を設けることが好ましい。緩衝材を設けることによってフィルムの厚みムラや金型の平面性に起因した成形ムラを吸収し、面内均一に圧力がかかるため、面内均一成形性が向上する観点から好ましい。
上記成形方法において、プレス圧力は、熱可塑性樹脂層の面配向係数に依存するが0.5〜50MPaが好ましい。より好ましくは1〜30MPaである。この範囲に満たないと金型内への樹脂の充填が不十分となりパターン精度が低下する。またこの範囲を超えると、必要とする荷重が大きくなり、金型への負荷が大きく、くり返し使用耐久性が低下するため好ましくない。プレス圧力をこの範囲とすることで、良好な成形性および金型の耐久性を維持することができる。
上記成形方法において、プレス圧力保持時間は、熱可塑性樹脂層の面配向係数に依存するが0秒〜3分の範囲が好ましい。この範囲を超えると、成形サイクルが長くなりすぎて生産性が上がらず、樹脂の過度な結晶化により成形品の機械的強度が低下する可能性がある。本発明の成形方法においては、保持時間をこの範囲とすることで良好な成形性と機械的強度が両立できる。
上記成形方法において、プレス圧力開放温度および離型温度T2は、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度Tg+20℃以下の温度範囲内で、プレス温度T1より低いことが好ましい。この範囲を上回ると、圧力解放時の樹脂が軟化しており流動性が高く、パターンが変形を起こすなど成形精度が低下する。本発明の成形方法においては、プレス圧力開放温度および離型温度T2をこの範囲とすることによって、良好な成形性と離型性とを両立することができる。
本発明の二軸配向積層フィルムの成形に用いる金型の横断面図を、図5(a)〜(f)に例示する。ここで、凸部3の幅、凹部4の幅は、図5(a)の場合、それぞれ図5に示す通りt’、S’’の長さでもって表され、凸部3、凹部4の高さはH’’で表される。なお、図5(b)等のようにその長さ単位が位置により異なる場合はその平均値でもって表す。また、凹凸のくり返し単位(ピッチ)は凸部の幅t’と凹部の幅S’’の和で表され、金型の凹部のピッチ0.02〜200μmである。図5の横断面にて観察される凸部3の形状としては、矩形(図4(a))、台形(図4(b))、三角形(図4(c))、これらが変形したもの(図4(d)、(e)、(f))、およびこれらの混在したもの等が好ましく用いられるが、これら以外の形状も用いることができる。すなわち、横断面図において凸部3の側面が、ほぼシート面に対して垂直な図5(a)等の他にも、図5(b)〜(f)のような形態も含まれる。
図6(a)〜(c)は、本発明の二軸配向積層フィルムの成形方法における金型の一部分を模式的に示す斜視図である。凸部3の配列構造としては、例えば、図6(a)に示すように、凸部3がドット状にならんだ構造、図6(b)に示すように、凸部3が面方向にストライプ状に延びる構造、図6(c)に示すように凸部3が面方向に格子状に広がる構造等が用いられるが、これらに制限されるものではない。
図7(a)〜(h)は、それぞれ、金型をその面と平行に切断した場合の断面における、凸部3と凹部4との配置を模式的に示す断面図である。図7(a)〜(h)のように凹部4の形状が、線状、略三角形、略四角形、略六角形、円、楕円等から選ばれる形状を有していてもよい。図7(a)〜(c)は凹部2がストライプ状である場合、図7(d)は凹部4の断面が円形状である場合、図7(e)は三角形状である場合、図7(f)〜(g)は四角形状である場合、図7(h)は六角形状である場合を、それぞれ例示するものである。この凹部4は、図示した場合のように整列していてもよく、またランダムに配列していたり、異なる形状が混在したりしていてもよい。また、図7(i)〜(L)のように、凸部3の形状が、略三角形、略四角形、略六角形、円、楕円等から選ばれる形状を有していてもよい。
本発明における二軸配向積層フィルムの成形品は、透明性が必要な光学フィルムとして用いる場合は、全光線透過率が70%以上であることが好ましい。
本発明における二軸配向積層フィルムの成形に用いる金型の凹部4の幅S’’は0.1〜200μm、高さH’は0.2〜400μmであること。また、該凹部のアスペクト比H’’/S’’は0.1〜20の範囲であり、好ましくは1〜10である。
ここで、凹部4の幅S’’は、図5(a)や図6に図示したように、凹部の単位長さである。なお、図7のストライプ状パターンの場合は単位長さの短い方向で測定する。図7(d)〜(h)の場合は単位長さが最も短いところを幅S’とする。また、図7(i)の様に凹部4が円形の場合はその直径を、楕円の場合はその短径を、図7(j)〜(L)の様に三角形・四角形などの多角形の場合はその内接円の直径を、凹部4幅S’’とすればよい。また、金型の厚み方向における凸部の高さH’’は図5(a)に示すように、凹部4の厚みを指す。また、この配列層は、この配列層内の金型面方向断面において、凸部3の面積と凹部4の面積比率は任意である。
金型の材質としては、特に限定されるものではないが、少なくとも凹凸が形成された表面は、ステンレス鋼(SUS)、ニッケル(Ni)などの耐久性に富んだ金属材質が用いられることが好ましい。金型は上述の材質をそのまま用いても構わないが、離型性を向上させるため、金型の表面を表面処理剤で処理するのが好ましい。表面処理による金型の表層の接触角としては、好ましくは80°以上、より好ましくは100°以上である。表面処理の方法としては、表面処理剤を金型表面に化学結合を用いて固定する方法(化学吸着法)や、表面処理剤を金型表面に物理的に吸着させる方法(物理吸着法)等が挙げられる。この中で、表面処理効果のくり返し耐久性、および成形加工シートへの汚染防止の観点から化学吸着法により表面処理するのが好ましい。化学吸着法に用いられる表面処理剤の好ましい例としては、フッ素系シランカップリング剤が挙げられる。これを用いた表面処理方法としては、有機溶剤(アセトン、エタノール)中での超音波洗浄、硫酸等の酸、過酸化水素等の過酸化物の溶液中での煮沸洗浄、などの洗浄方法により金型の表面を洗浄した後、フッ素系シランカップリング剤で処理する。その処理方法の一例として、フッ素系シランカップリング剤をフッ素系溶剤に溶解させた溶液に金型を浸漬することが挙げられる。浸漬時には、溶液を加熱することも好ましく行われる。
[特性の評価方法]
A.金型および二軸配向積層フィルムの積層構成
金型およびフィルムの断面を切り出し、白金−パラジウムを蒸着した後、日本電子データム(株)製電界放射走査電子顕微鏡JSM−6700F型を用い、フィルム厚みに応じて100〜10000倍で写真を撮影し、断面観察を行い熱可塑性樹脂層と支持層の積層厚みの測定を行い、この結果から積層比を算出した。
B.面配向係数fn
熱可塑性樹脂層/支持層にて構成される2層積層構成の場合は、アッベ屈折率計を用いて面配向係数を測定する層(以下、測定層とする)をガラス面に密着させ、次いでナトリウムD線を光源として、長手方向、幅方向、厚み方向の屈折率(Nx、Ny、Nz)を測定し、下記式より測定層の面配向係数fnを求めた。
・fn=(Nx+Ny)/2−Nz
また、熱可塑性樹脂層/支持層/熱可塑性樹脂層にて構成される3層積層構成の場合など、表層に表れていない測定層(この場合は支持層)を測定するときは、方法は特に限定されないが測定層が表に出てくるようにする。この場合は断面を切断し(熱可塑性樹脂層を切り離すように切断する)、これにより表層に現れた測定層の面配向係数fnを上記方法にて測定した。断面を切断する方法は特に限定されないが、ここではミクロトームを用いた。
C.熱可塑性樹脂層および成形品の熱特性(Tg、Tcc、ΔHc、Tm)
Tg、Tcc、Tm、ΔHcの測定を示差走査熱量測定(以下DSC)として、セイコー電子工業株式会社製ロボットDSC「RDSC220」を用い、データ解析装置として、同社製ディスクステーション「SSC/5200」を用いて行った。まず、アルミニウム製受皿に1mgの組成物またはフィルムサンプルを充填する。また、表層の熱可塑性樹脂層のサンプルを採取する際は、表面をカッターで削りサンプルを採取した。この試料を常温から20℃/分の昇温速度で300℃まで昇温させたときの過程で各熱特性を測定した。図2に典型的な結晶性樹脂の測定結果を例示する。図2(a)に示す階段状の中心点がTgであり、Tgの後に現れる、結晶化エネルギーのピーク温度(図2(b))がTccである。また、Tccの後に現れる図2(c)の吸熱ピーク温度がTmである。また、ΔHcは、図2(b)に現される冷結晶化ピーク温度(以下Tcc)のTg側の変位点(図2(d))と、Tm側の変位点(図2(e))とを直線で結んだベースライン(図2(d))とTcc曲線が作る図2(g)の斜線部面積から算出した発熱量を重さで割った値J/gの絶対値を用い、5回測定した内の最大値と最小値を除いた値の平均値を用いた。また、図3(1)のように、結晶化ピーク温度が高く、吸熱ピークであるTmの変位点と重なっているため、ΔHcのTm側の変位点が曖昧となる場合は、Tm−20℃の点(図3(1)a)をTm側の変位点としてベースラインを結び斜線部面積からΔHcを求めた。この場合、Tg側の変位点は明確である図3(1)bとなる。また、図3(2)のように、Tg側の変位点が曖昧な場合は、Tccピーク温度−20℃をTg側の変位点(図3(2)a)としてベースラインを結び、斜線部面積からΔHcを算出する。また、図3(3)のようにTccピーク温度が不明確な場合は、まずTccピーク温度を決定するため、Tg+20℃の点(図3(3)a)とTm−20℃(図3(3)b)の点を結んだ直線を引く。この直線から最も遠い点をTccピーク温度(図3(3)c)とした。次に、Tccピーク温度±20℃の点を、それぞれ、Tg側の変位点(図3(4)a)、Tm側の変位点(図3(4)b)としてベースラインを結び、斜線部面積(図3(4)c)を割り出し、ΔHcを算出した。
D.全光線透過率
スガ試験(株)製、全自動直読ヘーズコンピューターHGM−2DPを用い、全光線透過率を測定した。フィルムは50mm各に切り出し、熱可塑性樹脂層が片面積層の場合には光が支持層側から入射、熱可塑性樹脂層/支持層/熱可塑性樹脂層の3層積層の場合は厚みの薄いポリエステル樹脂層から入射、同じ厚みの場合は、両面から測定してその平均値から算出して求めた。
E.固有粘度
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から、下式で計算した値を用いた。
ηsp/C=[η]+K[η]・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1であり、Cは、溶媒100mlあたりの溶解ポリマ重量(g/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位はdl/gで示す。
F.経時安定性評価の経時処理
本発明の経時安定性評価の経時処理として、ヒーターオーブン内に成形品をカプトンテープにて四隅を固定した状態で評価する樹脂のTg[℃]雰囲気下にて500時間で放置した後、自然冷却し、その後サンプルを取り出した。
G.成形品、経時処理後の成形品の断面構造
成形品および経時処理後の成形品の断面を切り出して、白金−パラジウムを蒸着した後、日本電子データム(株)製電界放射走査電子顕微鏡JSM−6700F型を用い、成形パターンの形状に応じて100〜10000倍で写真を撮影し、断面観察を行った。経時処理後の成形品の凸部は図8(b)5に例示したとおり、幅はS’、高さはH’で表される。
H.成形品および経時処理後の成形品の輝度
例えば特開平5−119311号公報にあるような直下型バックライトから冷陰極線管の上に設定されていた拡散板(厚さ2mmのアクリル製)を取り外し、ここに図9(a)のとおり75mm四方に切り抜いた成形品/ビーズシート/乳白板の順位搭載し、冷陰極線管が三本入るよう75mm四方を反射板で囲む。ここで成形品の凹凸を有する面がCCDカメラ側となるように、かつ、その成形品のパターン形状であるストライプ方向と平行する方向と冷陰極線管の長手方向とを一致させるように設置する。次に、冷陰極線管を60分間点灯して光源を安定させたのちに、EYESCALE−3((株)アイ・システム)を用い、付属のCCDカメラをバックライト表面から90cmの地点にバックライト面に対して正面となるように設置し、輝度(cd/m)を測定した。次に測定した輝度から、成形品を中央として、25mm四方の面積(図9(b))から9801(99×99)点の輝度を抽出し、この平均値を輝度とした。
I.経時安定性
経時安定性を評価する場合、成形品の凹凸形状は、凸部の間に平坦部のない三角形ストライプパターン(図5、(c)参照))金型を用いる。また、熱可塑性樹脂層の厚みに応じて凸部幅S、凸部高さHの金型を選定し、該樹脂層の厚みが6.5μm以上である場合は、凸部幅S25μm、凸部高さH12.5μmの金型を用いて成形品を得る。また、4.5μm〜6.5μmである場合は、凸部幅S18μm、凸部高さH9μm、4.5μm未満である場合は、凸部幅S2μm、凸部高さH1μmの金型を用いる。成形品および経時処理後の成形品の凸部高さHおよびH’から、H’/H×100=高さ保持率(%)
を、該成形品および該経時処理後の成形品の輝度LおよびL’からL’/L×100=輝度保持率(%)を求め、ここから経時安定性は次のように判定した。
・高さ保持率が95%以上であって、輝度保持率が98%以上である:◎
・高さ保持率が90%以上95%未満であって、輝度保持率が98%以上である:○
・高さ保持率が95%以上であって、輝度保持率が95%以上98%未満である:○
・高さ保持率が90%以上95%未満であって、輝度保持率が95%以上98%未満である:△
・高さ保持率が90%未満である:×
・輝度保持率が95%未満である:×
以下、本発明の二軸配向積層フィルムについて実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
二軸配向積層フィルムの熱可塑性樹脂層を構成する樹脂として170℃で3時間乾燥した固有粘度が0.65dl/gである2,6−ナフタレンジカルボン酸8モル%共重合PET、支持層として180℃で3時間乾燥したPETを用い、それぞれ別の押出機内280℃で溶融させ、溶融2層共押出口金から押し出された積層樹脂を25℃に保たれた冷却ドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化した。次いで、該キャストフィルムを長手方向にロール式延伸機にて94℃で3.3倍に延伸した後、テンターに導入し、110℃で3.3倍に横延伸後、245℃に制御された温度ゾーンで熱処理を施し、その後、幅方向に170℃で4%弛緩処理を行った後、室温まで冷却して巻取り、熱可塑性樹脂層の厚みが10μm、支持層の厚みが30μm、全体で40μmの二軸配向積層フィルムを得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を測定した。結果を表1および2に示す。該フィルム熱可塑性樹脂層のTg1が82.0℃、ΔHc1が4.0J/gであることを確認した。
得られた二軸配向積層フィルム、及び離型処理(金型表面を純水、アセトンの順で超音波洗浄後、濃硫酸:過酸化水素水=1:1中に浸漬し、80℃で15分加熱した。次いで、金型を溶液中から取り出し、純水で洗浄後、110℃の熱風オーブンで乾燥した。次に、乾燥した金型を電気炉内で1000℃、2時間加熱し、表面にSiOの熱酸化膜を形成した。続いて、該金型をダイキン株式会社製フッ素系シランカップリング剤“オプツールDSX”のダイキン工業株式会社製“デムナムソルベント”0.2%溶液中に1分浸漬した。その後、溶液から金型を取り出し、自然乾燥後、70℃、湿度90%RH雰囲気中で1時間放置した。次いで、デムナムソルベントに10秒間浸漬した。)を施した金型(三角形ストライプパターン(ピッチ25μm、凸部幅S’25μm、高さH’12.5μm、アスペクト比1、図5、(c)参照))を120℃に加熱し、二軸配向積層フィルムの熱可塑性樹脂層側と金型の凹凸面を接触させて5MPaでプレスし、そのまま30秒保持した。その後50℃に冷却後プレスを解放し、金型から離型して成形品を得た。得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は0.8J/gであり、ΔHcの減少量が3.2J/gであることを確認した。
次に、成形品の経時安定性評価の熱処理を施し、経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を測定した。結果を表2に示す。輝度は9172cd/m2であり、高さH’は11.6μmであった。この結果から高さ保持率は94.5%、輝度保持率は98.1%であり、経時安定性に優れていた。
(実施例2)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂として、固有粘度が0.61dl/gである2,6−ナフタレンジカルボン酸12モル%共重合PETを用いたこと、二軸配向後の熱処理を240℃で行ったこと以外は実施例1と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が85℃、ΔHc1が3.5J/gであることを確認した。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は2.0J/gであり、ΔHcの減少量が1.5J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9306cd/m2であり、高さH’は11.5μmであった。この結果から高さ保持率は93.5%、輝度保持率は99.0%であり、経時安定性に優れていた。
(実施例3)
フィルムの積層構成を熱可塑性樹脂層/支持層/熱可塑性樹脂層として、それぞれのフィルム厚みを8μm/24μm/8μmの全厚が40μmとなるようにしたこと以外は実施例2と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が84℃、ΔHc1が4.2J/gであることを確認した。また、本フィルムは支持層を中心として、同厚みとなるよう対称的に熱可塑性樹脂層が積層されているためカール特性に優れていることが確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は2.2J/gであり、ΔHcの減少量が2.0J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9275cd/m2であり、高さH’は11.6μmであった。この結果から高さ保持率は94.0%、輝度保持率は99.2%であり、経時安定性に優れていた。
(実施例4)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の重合時に結晶核剤として酢酸ナトリウムを0.3重量%の割合で添加したこと以外は実施例3と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が86℃、ΔHc1は7.8J/gであり、結晶核剤の添加により、ΔHcがさらに増加し、Tcc1も低下していることが確認された。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は1.6J/gであり、ΔHcの減少量が6.2J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9266cd/m2であり、高さH’は11.8μmであった。この結果から高さ保持率は96.2%であり、輝度保持率は99.0%と、経時安定性に非常に優れていた。
(実施例5)
キャストフィルムを長手方向にロール式延伸機にて94℃で3.3倍に延伸した一軸配向フィルムに空気中でコロナ放電を施し、その熱可塑性樹脂層処理面に最表層となるよう離型層として信越化学工業(株)社製“KM3951”50.0重量部、信越化学工業(株)社製“CAT−PM−10A”が2.5重量部、水が347.5重量部となるように調整した塗剤をインラインコーティング法によって塗布した、また、二軸配向積層フィルムを熱成形する際のプレス面を離型層側としたこと以外は実施例4と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が84℃、ΔHc1が7.5J/gであることを確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は1.5J/gであり、ΔHcの減少量が6.0J/gであることを確認した。また、離型層を設けたことによって、離型性が良好であった。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9294cd/m2であり、高さH’は12.0μmであった。この結果から高さ保持率は97.6%であり、輝度保持率は99.4%と、経時安定性に非常に優れていた。
(実施例6)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の固有粘度を0.70dl/g、245℃に制御された温度ゾーンで熱処理を施したこと以外は、実施例5と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。ポリエステル樹脂層のTg1が85℃、ΔHc1が6.5J/gであることを確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は1.4J/gであり、ΔHcの減少量が5.1J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9269cd/m2であり、高さH’は12.1μmであった。この結果から高さ保持率は98.5%であり、固有粘度を高くしたことによって高さ保持率が向上した。また、輝度保持率は99.1%と、経時安定性に非常に優れていた。
(実施例7)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の重合時に結晶核剤としてアルミナを0.3重量%の割合で添加したこと以外は実施例5と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が84℃、ΔHc1が8.5J/gであることを確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は0.4J/gであり、ΔHcの減少量が8.1J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9275cd/m2であり、高さH’は12.0μmであった。この結果から高さ保持率は97.6%であり、輝度保持率は99.2%と、経時安定性に非常に優れていた。
(実施例8)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の重合時に結晶核剤としてタルクを0.3重量%の割合で添加したこと以外は実施例7と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が85℃、ΔHc1が12.5J/gであることを確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は4.0J/gであり、ΔHcの減少量が8.5J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9362cd/m2であり、高さH’は12.1μmであった。この結果から高さ保持率は98.5%であり、輝度保持率は99.6%と、経時安定性に非常に優れていた。
(実施例9)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の重合時に結晶核剤としてジメチルフェニルホスホネートを0.35重量%の割合で添加したこと以外は実施例7と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が86℃、ΔHc1が8.8J/gであることを確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は2.3J/gであり、ΔHcの減少量が6.5J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9255cd/m2であり、高さH’は12.1μmであった。この結果から高さ保持率は98.5%であり、輝度保持率は99.2%と、経時安定性に非常に優れていた。
(実施例10)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂として、2,6−ナフタレンジカルボン酸15モル%共重合PETを用い、さらに結晶性樹脂としてPETを10重量%の割合でコンパウンドした樹脂を用いたこと以外は実施例3と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が84℃、ΔHc1が7.0J/gであることを確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は3.8J/gであり、ΔHcの減少量が3.2J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9324cd/m2であり、高さH’は12.1μmであった。この結果から高さ保持率は98.5%であり、輝度保持率は99.4%と、PETをコンパウンドしたことによって熱可塑性樹脂層を構成する樹脂マトリックス中に結晶配向鎖が分散することによって、経時安定性に非常に優れていた。
(実施例11)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂として、スピログリコール20モル%共重合PETを用いたこと以外は実施例10と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が90℃、ΔHc1が3.5J/gであることを確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は1.5J/gであり、ΔHcの減少量が2.0J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9276cd/m2であり、高さH’は12.1μmであった。この結果から高さ保持率は98.5%であり、輝度保持率は99.0%と経時安定性に非常に優れていた。
(実施例12)
結晶性樹脂として、重合時に結晶核剤として酢酸ナトリウムを0.3重量%の割合で添加したPETを10重量%の割合でコンパウンドした樹脂を用いたこと以外は実施例10と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が86℃、ΔHc1が8.5J/gであることを確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は0.0J/gであり、ΔHcの減少量が8.5J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9332cd/m2であり、高さH’は12.2μmであった。この結果から高さ保持率は99.2%であり、輝度保持率は99.7%と、結晶核剤を添加したPETをコンパウンドしたことによって結晶化による効果と配向による効果に両方が発現し、経時安定性が非常に優れていた。
(実施例13)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂として、重合時に酢酸ナトリウムを0.3重量%の割合にて添加した2,6−ナフタレンジカルボン酸15モル%共重合PETを用い、さらに結晶性樹脂としてPETを10重量%の割合でコンパウンドした樹脂を用いたこと以外は実施例3と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が88℃、ΔHc1が16.3J/gであることを確認できた。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は3.3J/gであり、ΔHcの減少量が13.0J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は9331cd/m2であり、高さH’は12.2μmであった。この結果から高さ保持率は99.2%であり、輝度保持率は99.8%と、PETをコンパウンドしたことによって熱可塑性樹脂層を構成する樹脂マトリックス中に結晶配向鎖が分散することによって、経時安定性に非常に優れていた。
(比較例1)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の代わりに、イソフタル酸17.5モル%共重合PETを用いたこと以外は実施例1と同様にして二軸配向フィルム、成形品および経時処理後の成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が76℃、ΔHc1が0.0J/gであることを確認した。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は0.0J/gであり、ΔHcの減少量が0.0J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は8648cd/m2であり、高さH’は10.8μmであった。この結果から高さ保持率は87.8%であり、輝度保持率は92.0%と、ΔHc1の減少量が0J/gであることによって経時安定性が不良であった。
(比較例2)
二軸配向積層フィルムの代わりに、単膜未延伸のシクロヘキサンジメタノール33モル%共重合PETを用いたこと以外は実施例1と同様にして成形品および経時処理後の成形品を得た。得られたフィルムの固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が80℃、ΔHc1が0.0J/gであることを確認した。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は0.0J/gであり、ΔHcの減少量が0.0J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は8555cd/m2であり、高さH’は11.0μmであった。この結果から高さ保持率は89.2%であり、輝度保持率は91.2%と、ΔHc1の減少量が0J/gであることによって経時安定性が不良であった。
(比較例3)
二軸配向積層フィルムの代わりに、単膜未延伸の2,6−ナフタレンジカルボン酸25モル%共重合PETを用いたこと以外は実施例1と同様にして成形品および経時処理後の成形品を得た。得られたフィルムの固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が92℃、ΔHc1が0.0J/gであることを確認した。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は0.0J/gであり、ΔHcの減少量が0.0J/gであることを確認した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は8705cd/m2であり、高さH’は10.8μmであった。この結果から高さ保持率は87.5%であり、輝度保持率は93.0%と、ΔHc1の減少量が0J/gであることによって経時安定性が不良であった。
(比較例4)
二軸配向積層フィルムの代わりに、重合時に結晶核剤としてジメチルフェニルホスホネートを0.35重量%の割合で添加した未延伸のPETフィルムを用い、プレス温度を140℃、プレス圧力保持時間を5分としたこと以外は実施例1と同様にして成形品および経時処理後の成形品を得た。得られたフィルムの固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のTg1が80℃、ΔHc1が41.5J/gであることを確認した。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は9.5J/gであり、ΔHcの減少量が32.0J/gであることを確認した。しかし、インプリント中に結晶化が進行しすぎることによって白化が起こり、成形品の輝度が7500cd/m2と大幅に低下した。
経時処理後の成形品の輝度、および断面構造を表2に示す。輝度は7000cd/m2であり、高さH’は12.0μmであった。この結果から高さ保持率は97.6%であるものの、輝度保持率は93.3%と、結晶化が起こりすぎたため、成形品および経時処理後の成形品の輝度が大幅に低下した。
(参考例1)
二軸配向後の熱処理温度を200℃としたこと以外は、実施例5と同様にして二軸配向フィルムおよび成形品を得た。得られた二軸配向積層フィルムの積層構成、樹脂の固有粘度、熱物性、面配向係数、全光線透過率を表1および2に示す。熱可塑性樹脂層のΔHc1が0.0J/gであることを確認した。
得られた成形品の断面構造、輝度、ΔHc1’を表2に示す。ΔHc1’は0.0J/gであり、ΔHcの減少量が0.0J/gであることを確認した。二軸延伸後に熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のTm以上に熱処理を施していないため、アモルファスとならず、その結果、ΔHc1が0.0J/gとなった。また、熱可塑性樹脂層の面配向係数fnが0.150と非常に高く、熱成形することができなかった。
Figure 2009285912
Figure 2009285912
本発明の二軸配向積層フィルムはバイオチップ、半導体集積材料、意匠部材、光回路、光コネクタ部材、およびディスプレイ用部材など各種分野に適用可能である。
図1(a)、(b)、(c)は本発明の二軸配向積層フィルムの積層構成を模式的に現している図である。 図2(a)〜(g)はDSC測定時のチャートを模式的に現している図である。 図3(1)〜(4)はDSC測定時のチャートを模式的に現している図である。 図4(a)〜(d)は本発明の二軸配向積層フィルムの成形方法を模式的に現している図である。 図5(a)〜(f)は、いずれも本発明の二軸配向積層フィルムの成形に用いる金型を示す横断面図であり、横断面における凸部の形状を模式的に例示するものである。 図6(a)〜(c)は、それぞれ本発明の二軸配向積層フィルムの成形に用いる金型の一部分を模式的に示す斜視図である。 図7(a)〜(L)は、いずれも本発明の二軸配向積層フィルムの成形に用いる金型の面と平行な断面における断面図であり、凸部の形状を模式的に例示するものである。 本発明の二軸配向積層フィルムの緩衝材を使用した場合の成形方法を模式的に例示している図である。 成形品および経時処理後の成形品の輝度の測定方法を模式的に例示している図である。
符号の説明
1 成形品の凸部
2 成形品の凹部
3 金型の凸部
4 金型の凹部
5 経時処理後の成形品の凸部
6 経時処理後の成形品の凹部
S 成形品凸部の幅
H 成形品凸部の高さ
S’経時処理後の成形品凸部の幅
H’経時処理後の成形品凸部の高さ
S’’金型凹部の幅
H’’金型凹部の高さ

Claims (4)

  1. 少なくとも支持層と熱可塑性樹脂層からなる2層以上の二軸配向積層フィルムであって、該二軸配向積層フィルムの少なくとも一方の表層が熱可塑性樹脂層であり、該熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度をTg1℃、結晶融解吸熱ピーク温度をTm1℃、結晶化エネルギーをΔHc1J/gとしたとき、Tg1より高くTm1未満の温度で加熱した後の結晶化エネルギーΔHc1’J/gがΔHc1よりも1〜20J/g低い二軸配向積層フィルム。
  2. 前記熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の結晶化エネルギーΔHc1が1〜40J/gである請求項1に記載の二軸配向積層フィルム。
  3. 前記熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の結晶化温度Tcc1とTg1の差ΔTcg1(=Tcc1−Tg1)が50℃〜80℃である請求項1または2に記載の二軸配向積層フィルム。
  4. 前記熱可塑性樹脂層を構成する樹脂中に結晶核剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
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