JP2007112460A - 梱包部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】梱包部材1aは、内側面8a,8bの一部にその外形が符合するようにそれぞれ切欠き部2が設けられ凹の字状に形成された2つの角筒3aからなる支持部材4aと、略直角に折曲された2つの端部7を備える本体部6からなる断面コの字状の補助部材5とを備え、2つの角筒3aは互いの内側面8a,8aを当接するように形成され、補助部材5の端部7には端縁部から中心に向かって設けられた切込み9aによって2つの突片部10が形成されるとともに、補助部材5が支持部材4aの切欠き部2に装着され、2つの角筒3aの内側面8a,8aを2つの突片部10によって挟持している。
【選択図】図1
Description
図6は従来技術に係る緩衝材の斜視図である。
図6に示すように、従来技術に係る発明である緩衝材51は、梱包物の周囲に沿って当接可能に平面形状が略コ字形に形成された3面54〜56を有する保持体52に、梱包物を上下から挟持可能に側面形状が略コ字形に形成された3面59〜61を有する支持体53が交差上に組み付けられて結合された構造となっている。そして、保持体52の各スリット57、58の外側に、保持体52の内方に向けて突出可能な部分折り返し部62、63が形成されている。
上記構造の「緩衝材」においては、保持体52の左右両側の面55、56と支持体53の上下両側の面60、61がそれぞれ2枚の折り返し面を重合して形成され、その強度が高められている。従って、電子機器製品を収容した箱が落下して、電子機器製品を保持している緩衝材に対して大きな垂直方向の衝撃が加えられたとしても、面55、56は変形、破損することがない。また、面60、61がクッションとなるため、電子機器製品への衝撃が吸収される。
特許文献2に開示された発明は、段ボール板によって箱形に形成された外装箱部と、この外装箱部の内壁及び被梱包物の側面に当接して被梱包物を保持する衝撃緩衝手段とを備え、衝撃緩衝手段は段ボール板を折り曲げることによって形成され互いに嵌合可能な第1の切欠及び第2の切欠がそれぞれ設けられた第1の部材及び第2の部材とから構成される。そして、第1の部材は、上端及び下端に段ボール板を略水平方向に複数回折り曲げて形成される多角形状部を備え、第2の部材は上辺から下辺までの高さが外装箱部の内壁の上端から下端までの高さと略同一であることを特徴とする。
上記構造の「梱包部材」においては、箱部の側面から荷重が加わっても、第1の部材の右端及び左端がそれぞれ箱部の内壁の左端及び右端を保持しているため、箱部の左右方向の変形が防止される。また、箱部の上面に荷重が加わっても、第2の部材の上端及び下端がそれぞれ箱部の内壁の上端及び下端を保持しているため、箱部の上下方向の変形が防止される。
特許文献3に開示された「段ボール製緩衝材」は、段ボール板を複数回折り返してそれぞれ形成される側壁及び端壁材と、この端壁材を重ね合わせて形成される端壁とを備えるものである。
上記構造の「段ボール製緩衝材」においては、二重構造の端壁材を重ね合わせた端壁が被梱包物を受け止めるため、被梱包物が確実に保持される。
このような構造の梱包部材においては、補助部材によって2つの角筒の密着性を高めて支持部材の当接した側面部の曲げに対する抗力を向上させると同時に、支持部材の側面部と補助部材の本体部がなす面が互いに垂直に形成されることで更に抗力を発揮するように作用する。また、支持部材から補助部材を取り外すことによって梱包部材は、容易に分解される。
このような構造の梱包部材においては、角筒の外側の側面部の端面と補助部材の本体部とが面一となるため、この部分に加わった力が上記端面と本体部とに分散される。
このような構造の梱包部材においては、角筒の側面部に形成された切込みに補助部材の本体部の切込みを嵌合させることにより、上記側面部のせん断方向のずれが抑制される。
このような構造の梱包部材においては、部材を無駄に使用することが無いため、歩留まりが向上する。また、支持部材を構成する一の側面は2つの角筒に共通で連続した側面を形成し強度を向上するように作用する。
このような構造の梱包部材においては、切欠き部に被梱包物の一部を載置した場合に、角筒に形成される凹の字状の切欠き部端面が被梱包物の荷重を受けるとともに、外部から加わった衝撃力を緩和させるように作用する。また、凹の字状に形成されてその部分で被梱包物を保持する作用も有する。
図1は本発明の実施の形態に係る梱包部材の実施例1を構成する支持部材と補助部材の斜視図である。
図1に示すように、本実施例の梱包部材1aは、2つの角筒3aからなる支持部材4aと、2つの端部7を備える本体部6からなる補助部材5とを備えている。角筒3aは、内側面8a、外側面8b、上側面8c及び下側面8dの4つの側面部から構成される。そして、内側面8a、外側面8b及び上側面8cの一部には被梱包物を載置可能に形成される切欠き部2が設けられており、角筒3aは凹の字状をなしている。また、2つの角筒3aは図2を参照しながら後述するが、本実施の形態では一枚の材料から作製されるので下側面8dを共有することができ、また、互いの内側面8a,8aを当接するように形成されている。なお、本実施の形態において支持部材4aは、通常、下側面8dが底面となるように設置されるものとする。
補助部材5の2つの端部7は略直角に折曲されており、補助部材5の断面はコの字状をなしている。また、端部7には端縁部から中心に向かって切込み9aが設けられ、この切込み9aによって端部7には2つの突片部10が形成されている。そして、2つの角筒3aにおいて互いに当接する内側面8a,8aを突片部10によって挟持するべく、補助部材5は支持部材4aの切欠き部2に装着されている。
図2(a)及び(b)はそれぞれ実施例1の梱包部材の展開図及び外観斜視図であり、(c)は図2(b)のX−X線矢視断面図である。なお、図1の構成要素と同じものについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図2(a)に示すように、一枚の段ボール板11aに、支持部材4a及び補助部材5の外形、補助部材5の切込み9aに嵌合可能な切込み9b、差込部13a及びスリット14aが打ち抜き加工によって形成される。支持部材4a及び補助部材5は、この段ボール板11aを用いて次のようにして組み立てられる。
まず、段ボール板11aから補助部材5及び支持部材4aを分離し、支持部材4aの内側面8a,8aを谷折線12aで紙面手前側に向かってそれぞれ略直角に谷折する。同様に、上側面8c,8c及び外側面8b,8bを谷折線12c及び谷折線12bの位置で紙面手前側に向かってそれぞれ略直角に順次谷折する。そして、差込部13aを下側面8dに設けられたスリット14aに差込む。これにより、切欠き部2の外形が符合するように内側面8aにおいて互いに当接する2つの角筒3aからなる支持部材4aが形成される。
次に、端部7,7を谷折線12dで紙面手前側に向かってそれぞれ略直角に谷折し、断面コの字状の補助部材5を形成する。そして、図2(b)に示すように、補助部材5を支持部材4aの切欠き部2に対し、切込み9aが切込み9bに嵌合するように装着する。これにより、切欠き部2において2つの内側面8aが補助部材5の2つの突片部10により挟持される。
なお、図2(c)に示すように、スリット14aに差込まれる差込部13aの長さは下側面8dの厚さと略同一であるため、差込部13aの端面は下側面8dと略面一となる。また、切欠き部2において補助部材5の本体部6と接する内側面8aの端面15は、外側面8bの端面16bに対して本体部6の厚さ分だけ内側に寸法を短く形成されている。従って、補助部材5の本体部6は切欠き部2に突出することがない。
差込部13a、スリット14a及び切込み9bにおいて、その位置や個数は本実施例の場合に限定されるものではなく、適宜変更可能である。さらに、補助部材5の個数は2個に限られるものでなない。例えば、切欠き部2の底部にもう一つ追加装着した構造としても良い。
図3(a)は本発明の実施の形態に係る梱包部材の実施例2を構成する支持部材と補助部材の斜視図であり、(b)は梱包部材の外観斜視図である。なお、図1及び図2の構成要素と同じものについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図3(a)に示すように、本実施例の梱包部材1bは、実施例1の梱包部材1aにおいて2つの角筒3aからなる支持部材4aの代わりに切欠き部を具備していない2つの角筒3bからなる支持部材4bを備え、2つの角筒3bが内側面8a,8aにおいて互いに当接するように形成されるものである。そして、図3(b)に示すように、補助部材5が内側面8a,8aを2つの突片部10によって挟持するべく支持部材4bに装着されることを特徴とする。なお、支持部材4bは上側面8c又は下側面8dのどちらを底面として設置しても良い。
図4(a)は実施例2の梱包部材の展開図であり、(b)は図3(b)のY−Y線矢視断面図である。なお、図1及び図2の構成要素と同じものについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4(a)に示すように、支持部材4b及び補助部材5の外形、補助部材5の切込み9aに嵌合可能な切込み9b、差込部13b及びスリット14bが一枚の段ボール板11bに対して打ち抜かれる。なお、支持部材4b及び補助部材5はこの段ボール板11bから、次のようにして組み立てられる。
まず、補助部材5及び支持部材4bを段ボール板11bから分離する。次に、支持部材4bの内側面8a,8aを谷折線12aで紙面手前側に向かってそれぞれ略直角に谷折する。同様に、上側面8c,8c及び外側面8b,8bを谷折線12c及び谷折線12bの位置で紙面手前側に向かってそれぞれ略直角に順次谷折する。最後に、差込部13bを下側面8dに設けられたスリット14bに差込む。このようにして、内側面8aにおいて互いに当接する2つの角筒3bからなる支持部材4bが形成される。
次に、端部7,7を谷折線12dで紙面手前側に向かってそれぞれ略直角に谷折することにより、断面がコの字状をなす補助部材5を形成する。そして、この補助部材5を支持部材4bに対して切込み9bに切込み9aが嵌合するように装着する。これにより、2つの内側面8aは補助部材5の2つの突片部10によって挟持される。
なお、図4(b)に示すように、スリット14bに差込まれる差込部13bの長さは下側面8dの厚さと略同一であるため、差込部13bの端面は下側面8dと略面一となる。また、内側面8aの端面15は外側面8bの端面16bに対して、補助部材5の本体部6の厚さ分だけ内側に寸法を短く形成されている。従って、補助部材5の本体部6は支持部材4bの外郭線から外側に突出することがない。
図5(a)及び(b)はそれぞれ実施例3の梱包部材の展開図及び外観斜視図であり、(c)は図5(b)のZ−Z線矢視断面図である。なお、図1乃至図4の構成要素と同じものについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図5(a)に示すように、本実施例の梱包部材1cは、実施例1の支持部材4aにおいて補助部材5の切込み9aと嵌合可能な切込み9cが外側面8bの1つに設けられた構造となっている。なお、梱包部材1cの組み立て方法については、梱包部材1aと同一のため、説明を省略する。
図5(b)及び(c)に示すように、このような構造の梱包部材1cにおいては、突片部10で外側面8b,8bを挟持するように補助部材5を装着することにより、2つの支持部材4cを連結することができる。なお、この場合、2つの支持部材4cは、せん断方向のずれが抑制されるため、梱包部材1aを単に2つ並べて配置する場合に比べて、格段に強度が高くなる。
このように外側面に1あるいは2の切込みを設けた梱包部材をユニットとすれば、1の梱包部材としても使用が可能であるし、強度が要求される場合には連結して相当の強度を担保することも可能であり、梱包のニーズに対して柔軟な対応が可能となる。
Claims (5)
- 梱包箱内に設置され被梱包物を保持する梱包部材において、2つの角筒が互いの一の側面部を当接してなる支持部材と、本体部の両端が略直角に折曲されその断面がコの字状に形成された補助部材とを備え、この補助部材の本体部の両端には端縁部から中心に向かう切込みによって2つの突片部が形成され、前記補助部材は前記支持部材の前記当接した互いの側面部を前記2つの突片部が挟持するように装着されることを特徴とする梱包部材。
- 前記支持部材は、2つの角筒の互いに当接する側面部の一部が切除され、この一部が切除された側面部を前記補助部材の2つの突片部が挟持するように装着することで前記補助部材の本体部が前記支持部材の端縁部の外側に突出しないことを特徴とする請求項1記載の梱包部材。
- 前記支持部材は、2つの角筒の互いに当接する側面部の一部に前記補助部材の本体部の切込みと嵌合可能な切込みが形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の梱包部材。
- 前記支持部材の2つの角筒は、一の部材を折曲して一体に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の梱包部材。
- 前記角筒は、その一部を切り欠いて切欠き部とし凹の字状に形成され、前記支持部材は、この2つの角筒を前記切欠き部の外形が符合するように互いの一の側面部を当接してなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の梱包部材。
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