JP2007106829A - 水素化触媒および水素化重合体の製造方法 - Google Patents

水素化触媒および水素化重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】少ないパラジウム使用量でオレフィン性不飽和結合を有する低分子化合物および高分子量化合物を水素化できる触媒を提供する。
【解決手段】下記成分a)〜c)を含む混合物から得られてなるオレフィン性不飽和結合を有する化合物の水素化触媒:a)式(1)で表されるパラジウム(II)の有機酸塩、ベータジ
ケトン化合物またはハロゲン化物:Pd(X)k…式(1)〔Xは有機酸のアニオン、ベータ
ジケトンアニオン、ハロゲン化物アニオンを示す。kは1または2である。〕b)式(2)
で表されるホスフィン化合物P(R1)3…式(2)〔式(2)でPはリン原子、R1はシクロペ
ンチル基、3−メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、i-プロピル基、t−ブチル基、2−メチルフェニル
基、ペンタフルオロフェニル基からそれぞれ独立に選ばれた置換基〕c)イオン性のホウ
素化合物またはイオン性のアルミニウム化合物から選ばれた化合物。
【選択図】なし

Description

本発明はオレフィン性不飽和結合を有する化合物の水素化触媒および水素化重合体の製造方法に関する。
オレフィン性不飽和結合を有する低分子量あるいは高分子量の有機化合物の水素化触媒は従来から知られており、例えば下記の水素化触媒が挙げられる。
1)Pd、Pt、Ni、酸化Ruなどの金属を活性炭、シリカ、ケイソウ土、アルミナ
、ゼオライトなどの担体上に担持した触媒。(非特許文献1、2)
2)Ru、Rh、Ir、Pdなどの錯体触媒。(非特許文献1、3、4、5)
3)Ti、Zr、Hfなどのシクロペンタジエニル化合物、Ni、Co、Pdなどのベ
ータジケトン化合物またはカルボン酸塩とLi、Alなどの有機金属化合物、またはヒドリド化合物との組み合わせの触媒。(非特許文献1、4)
重合体に関しては、水素化は耐熱劣化性を向上するために有用である。しかしながら、水素化反応後に触媒が重合体中に残留すると、高温における酸化劣化や分子切断を引き起こし、機械的性質の低下や着色をまねくことがあった。このため、水素化触媒を多量に使用した場合には、触媒残さを除去しなければならず、そのために多くの労力を要するという問題があった。
また水素化に際し高い水素圧力が要求されるため、高圧仕様の反応器が必要となる、余剰の水素の回収に多くのエネルギーを要するなど、経済性に欠けるという問題点もあった。
さらに、水素化触媒としてRu,Rhなどを含むものを用いた場合、140℃以上の高温条件が必要となり、その際に分子切断が起こるという問題点があった。
このため、より低温・低圧で水素化可能な触媒として、パラジウムの有機酸塩が共役ジエン系重合体の水素化に関して提案されている。さらにパラジウム原子を含む水素化触媒の活性向上のために、分子状の水素、ヒドラジン、トリアルキルアルミニウム、メチルアルモキサンなどによって処理することも提案されている(非特許文献4、特許文献1、2)。しかしながら、90%を超えるオレフィン性不飽和結合の水素化率を達成するには、依然として、重合体に対し、Pd原子に換算して100ppm以上の触媒が必要であった。
このように、比較的、低圧でかつ、少ない触媒量で水素化可能であり、しかも高活性な水素化触媒が求められている。
触媒,Vol.33,No8,566−571(1991) 触媒,vol.32,218−223(1990) Encyclopedia of Polymer Sci. and Eng. (2nd Edition)Vol. 7, p807-817(Hydrogenation)(John Wiley &Sons 1987) J. Macromol. Sci. Rev. C35(2), 239-285(1995) ACS Symposium Series 364, Chemical Reactions on Polymer 393-408(ACS 1988) 特開昭59−117501号 特開昭62−218403号
本発明はオレフィン性不飽和結合を有する化合物、特にオレフィン性不飽和結合を有す
る重合体の水素化に有用であり、比較的、低圧でかつ、少ない触媒量で水素化できる高活性な水素化触媒を提供するものである。
そこで、本発明者らは、従来の水素化触媒における問題点を解消すべく鋭意検討した。その結果、パラジウム化合物とともに、特定のホスフィン化合物、およびイオン性のホウ素化合物またはイオン性のアルミニウム化合物を併用することで、低圧かつ少ない触媒量であっても重合体中のオレフィン性不飽和結合を効率的に水素化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の構成は以下の通りである。
[1]下記触媒成分(a)〜(c)を含む混合物から得られてなることを特徴とする、オレフィン性不飽和結合を有する化合物の水素化触媒:
(a)式(1)で表されるパラジウム(II)の有機酸塩、ベータジケトン化合物またはハロゲン化物:
Pd(X)k …式(1)
〔式(1)中、Xは有機酸のアニオン、ベータジケトンアニオン、ハロゲン化物アニオンを示す。kは1または2を示す。〕
(b)式(2)で表されるホスフィン化合物
P(R1)3 …式(2)
〔式(2)でPはリン原子、R1はシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基、
シクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、
i−プロピル基、t−ブチル基、2−メチルフェニル基、ペンタフルオロフェニル基
からそれぞれ独立に選ばれた置換基〕
(c)イオン性のホウ素化合物、またはイオン性のアルミニウム化合物から選ばれた化合物。
[2]さらに、触媒成分として(d)有機アルミニウム化合物、有機マグネシウム化合物および有機リチウム化合物なる群からから選ばれる少なくとも1種の化合物を含む[1]の水素化触媒。
[3]触媒成分として、e)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン構造またはビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン構造を有する多環状オレフィン化合物を含む[1]
および[2]の水素化触媒。
[4]触媒成分(a)および(b)として、下記式(3)で表されるパラジウム錯体を用いる[1]〜[3]の水素化触媒。
Pd(X)k・〔P(R1)3m …式(3)
〔式(3)でPdはパラジウム原子、Xは有機酸アニオン、ベータジケトンアニオン、ハロゲン化物アニオン、P(R1)3は式(2)と同じ、kおよびmは1または2を示す。〕
[5]Pd(X)2で表されるパラジウム化合物が、パラジウムの有機カルボン酸塩および
ベータジケトン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする[1]〜[4]の水素化触媒。
[6]式(2)で表されるホスフィン化合物がトリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンから選ばれたホスフィン化合物である[1]〜[5]の水素化触媒。[7]触媒成分(c)が、カルベニウムカチオンを有するイオン性ホウ素化合物であることを特徴とする[1]〜[6]の水素化触媒。
[8]上記触媒成分(a)〜(c)を用いることにより、
共役ジエン化合物の付加重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンの開環重合体であって、重量平均分子量が1,000〜1,000,000の範囲にある高分子重合体中のオレフィン性不飽和結合を水素化することを特徴とする水素化重合体の製造方法。
本発明のパラジウム系水素化触媒を用いることにより、少ない触媒量で水素化された化合物が得られる。高分子量の重合体においては残存するパラジウム触媒量が少なく、触媒の除去が容易で耐熱劣化性に優れた、色相が良好な水素化された重合体が得られる。
以下、本発明について詳細に説明する。
水素化触媒
本発明にかかる水素化触媒は、下記触媒成分(a)、触媒成分(b)、触媒成分(c)を含む水素化触媒である。
触媒成分(a)
触媒成分(a)として、式(1)で表されるパラジウム(II)の有機酸塩、ベータジケトン化合物またはハロゲン化物が使用される。
Pd(X)k …式(1)
〔式(1)中、Xは有機酸のアニオン、ベータジケトンアニオン、ハロゲン化物アニオンを示す。kは1または2を示す。〕
このようなパラジウム化合物としては、式(1)で表されるパラジウム(II)の有機酸塩、ベータジケトン化合物およびハロゲン化物から選ばれた化合物の具体例として、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、ブタン酸パラジウム、2−エチルヘキサン酸パラジウム、ドデカン酸パラジウム、オクタデカ−9−エン酸パラジウム、シクロヘキサンカルボン酸パラジウム、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸パラジウム、ビシクロ[2
.2.1]ヘプタ−2−エン−5,6−ジカルボン酸パラジウム、安息香酸パラジウム、
3−メチル安息香酸パラジウム、4−メチル安息香酸パラジウム、ナフタレンカルボン酸パラジウム、メタンスルホン酸パラジウム、トリフルオロメタンスルホン酸パラジウム、p−トルエンスルホン酸パラジウム、ベンゼンスルホン酸パラジウム、ナフタレンスルホン酸パラジウム、ドデシルベンゼンスルホン酸パラジウム、パラジウムビス(アセチルア
セトネート)、ビス(1−エトキシ−1,3−ブタンジオナート)パラジウム、パラジウム
ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトネート)、パラジウムビス(2,2,6,6−テトラ
メチルヘプタ−3,5−ジオナート)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム
ジクロライド、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムジブロマイド、ビス(ト
リシクロペンチルホスフィン)パラジウムジクロライド、ビス(トリシクロペンチルホスフィン)パラジウムジブロマイドなどが用いられる。
本発明では、前記式(1)Pd(X)kで表されるパラジウム化合物が、パラジウムのカル
ボン酸塩およびベータジケトン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。かかる化合物を使用することにより、炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、カルボニル基を有する溶媒等への溶解性が良好で、さらには水素化触媒として優れた活性を示すものになる。特に好ましいのはパラジウムの炭素数が2〜15の脂肪族または脂環族のカルボン酸塩である。
触媒成分(b)
触媒成分(b)としては、式(2)で表されるホスフィン化合物が使用される。
P(R1)3 …式(2)
〔式(2)でPはリン原子、R1はシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基、
シクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、
i−プロピル基、t−ブチル基、2−メチルフェニル基、ペンタフルオロフェニル基
からそれぞれ独立に選ばれた置換基〕
式(2)で表されるホスフィン化合物の具体例として、
トリシクロペンチルホスフィン、ジシクロペンチル(イソプロピル)ホスフィン、トリ(
3−メチルシクロペンチル)ホスフィン、ジシクロペンチル(3−メチルシクロペンチル)
ホスフィン、ジシクロペンチルフェニルホスフィン、ジシクロペンチル(シクロヘキシル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジシクロヘキシル(イソプロピル)ホスフィン、ジシクロペンチル(t−ブチル)ホスフィン、ジシクロヘキシル(3−メチルシクロヘ
キシル)ホスフィン、ジシクロヘキシル(2−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(t−ブチル)ホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ(2−メチルフェニル)ホスフィン、
トリ(ペンタフルオロフェニル)ホスフィンなどが挙げられる。
これらホスフィン化合物の中でトリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンが、水素化触媒として活性が高いことや、パラジウム化合物とで形成される錯体の溶解性が良好である点で好ましい。
触媒成分(a+b)
本発明においては触媒成分(a)の特定のパラジウム化合物と触媒成分(b)の特定のホスフィン化合物とを独立して用いてもよく、また、触媒成分(a)と触媒成分(b)とを予め反応させ、錯体としたものを用いてもよい。当該錯体は下記式(3)で表されるパラジウム錯体である(以下、かかるパラジウム錯体を触媒成分(a+b)ということもある)。
Pd(X)k・〔P(R1)3m …式(3)
〔式(3)でPdはパラジウム原子、Xは有機酸アニオン、ベータジケトンアニオン、ハロゲン化物アニオン、P(R1)3は式(2)と同じ、k、mは1または2を示す。〕
具体的なパラジウム錯体として
トリシクロヘキシルホスフィンパラジウムジ(アセテート)、ビス(トリシクロヘキシル
ホスフィン)パラジウムジ(アセテート)、トリシクロペンチルホスフィンパラジウムジ(アセテート)、ビス(トリシクロペンチルホスフィン)パラジウムジ(アセテート)、ビス〔ジ
シクロペンチル(2−メチルフェニル)ホスフィン〕パラジウムジ(アセテート)、ビス〔ジシクロヘキシル(t−ブチル)ホスフィン〕パラジウムジ(アセテート)、ビス(トリシクロ
ペンチルホスフィン)パラジウムジ(トリフルオロアセテート)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムジ(トリフルオロアセテート)、ビス(トリシクロペンチルホスフィン)パラジウムジ(プロパノエ−ト)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムジ(プロパノエート)、ビス(トリシクロペンチルホスフィン)パラジウムビス(2−エチルヘキサノエート)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムビス(シクロヘキサンカルボキシレート)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムジ(オクタノエート)、
ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムジ(ベンゾエート)などが挙げられる。
触媒成分(c)
c)イオン性のホウ素化合物、またはイオン性のアルミニウム化合物から選ばれた化合
物としては、式(4)で表されるイオン性のホウ素化合物、または式(5)で表されるイオン性のアルミニウム化合物から選ばれる化合物が使用される。
〔R2+〔B(R3)4- …式(4)
〔R2+〔Al(R3)4- …式(5)
〔式(4)および式(5)でR2はカルボニウムカチオン、ホスフォニウムカチオン、アンモ
ニウムカチオン、アニリニウムカチオンから選ばれた炭素数1〜25の有機カチオン、R3はフッ素原子置換またはフッ化アルキル置換のフェニル基、Bはホウ素原子、Alはア
ルミニウム原子を示す。〕
イオン性ホウ素化合物の具体例としては、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、トリ(p-トリル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、ジフェニル(メチル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(ジフェニル)メチルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル
)フェニル]ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(2,4,6−トリフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート等のカルベニウ
ムカチオンを有する化合物;
トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のホスホニウムカチオンを有する化合物;
トリブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のアンモニウムカチオンを有する化合物;
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジフェニルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のアニリニウムカチオンを有する化合物;
リチウムテトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のリチウムカチオンを有する化合物などが挙げられる。
イオン性アルミニウム化合物の具体例としては、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミナート、トリフェニルカルベニウムテトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]アルミナート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(2,4,6−トリフルオロフェニル)アルミナート、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルアルミナート等のカルベニウムカチオンを有する化合物などが挙げられる。
特にカルベニウムカチオンを有するイオン性ホウ素化合物を使用すると、水素化触媒としての活性が特に優れたものになるため好ましい。
本発明では触媒成分として、触媒成分(a)、触媒成分(b)および触媒成分(c)以外に、必要に応じて触媒成分(d)として、有機アルミニウム化合物、有機マグネシウム化合物および有機リチウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機金属化合物を用い
ることができる。
触媒成分(d)
触媒成分(d)の添加により、水素化触媒の活性向上や、反応系に存在する微量に存在する活性阻害物質を除去することができる。
有機アルミニウム化合物としては、少なくとも1つのアルミニウム−アルキル結合を有するアルミニウム化合物が用いることができ、例えば、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、ブチルアルモキサンなどのアルキルアルモキサン化合物、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム化合物、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライドなどのジアルキルアルミニウムハライドあるいはヒドリド化合物を用いることができる。
有機マグネシウム化合物として、少なくとも1つのマグネシウム−アルキル結合を有するマグネシウム化合物を用いることができ、例えば、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムブロマイド、ブチルマグネシウムクロライドなどが挙げられる。
有機リチウム化合物としては例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、1,4−ジリチオブタン、1,4−ビス(リ
チオイソプロピル)ベンゼンなどが挙げられる。
また、本発明では水素化触媒の成分として触媒成分(a)、(b)および(c)以外に、触媒成分(e)として極性基を含まない環状オレフィン化合物を存在させることで、水素化触媒の活性を向上させることができる。
このような環状オレフィン化合物はビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン構造またはビシクロ[2.2.1]ヘプター2,5−ジエン構造を有する化合物である。具体的には、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチルビシクロ[2.2
.1]ヘプタ−2−エン、5−ヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オ
クチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−デシルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−トリメチルシリルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5、6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5、6−ジベンゾビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2、5−ジエン、ビス〔ビシクロ[2.2.
1]ヘプタ−5−エン−2−イル〕ジメチルシラン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン、4−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6
.02,7]ドデカ−9−エンなどの環状オレフィン化合物が挙げられる。
これらのなかでも、好ましくはビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、またはアルキル基の炭素数が1〜6の5−アルキルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンが用いられる。
触媒成分(a)と(b)とを組み合わせたのみ、あるいは触媒成分(a)と(c)とを組み合わせたのみでは水素化触媒としての活性は低いのに対し、(a)〜(c)を必須成分とすることで、活性を大幅に向上できる。さらに、触媒成分(d)を触媒成分(a)〜(c)の組み合わせに添加すると水素化触媒として活性のさらなる向上と反応系に存在する活性阻害物質を除去することができる。また、触媒成分(e)を特に触媒成分(a)〜(c)の組み合わせに添加すると、水素化反応の誘導期間がなく、水素化触媒としての活性をさらに向上できる。
組成
これら触媒成分は、以下の範囲の使用量で用いられる。
触媒成分(a)は、水素化対象化合物に対して、Pd原子として1〜100ppm、好ましくは3〜70ppmの範囲で用いられる。
触媒成分(b)は、触媒成分(a)のパラジウム化合物1モル当たり、0.2〜5モル、好ましくは0.5〜2.0モルの量で用いられる。
触媒成分(c)は、触媒成分(a)のパラジウム化合物1モル当たり、0.5〜10モルの範囲で、好ましくは0.7〜2モルの範囲で用いられる。
触媒成分(d)を添加する場合、触媒成分(d)は触媒成分(a)のパラジウム化合物の1モル当たり、0.5〜200モル、好ましくは5〜50モルの範囲で用いられる。
触媒成分(e)を添加する場合、触媒成分(e)は触媒成分a)のパラジウム化合物1モル当
たり、0.5〜50モル、好ましくは1〜10モルの範囲で使用される。
触媒成分の添加方法は特に制約はないが、通常、
1)水素化の反応基質と溶媒の混合物に触媒成分(a)および触媒成分(b)、または触媒成
分(a+b)、および触媒成分(c)の順に添加する方法、
2)水素化の反応基質と溶媒の混合物に、触媒成分(a)、触媒成分(b)および触媒成分(c
)の順に添加する方法、
3)予め、触媒成分(a)、(b)および(c)を混合接触したものを反応基質と溶媒の混合物
に添加する方法、などの方法が用いられる。
なお、触媒成分(d)および(e)の添加順にも制限はなく、触媒成分(a)〜(c)より先に、あるいは後に加えてよく、あるいは他の成分と予め混合して用いてもよい。
本発明の水素化触媒は粉体のまま、あるいは溶媒に溶解して使用することも可能であり、また、ペレット、ビーズ、ハニカムなどの所望の形状に成形してもよい。
本発明の水素化触媒はシリカ、アルミナ、ケイソウ土、粘土鉱物および活性炭などの固体に担持して用いることもできる。担持量は担体に対して、水素化触媒のパラジウム原子当たり、0.1〜5重量%の範囲で用いられる。触媒を担持することにより、反応生成物の水素化物からの触媒の分離が容易なものとなる。
水素化方法は水素化触媒の存在下で不活性溶媒中、水素ガス圧0.1〜15MPa、反応温度20〜150℃で水素化が行われる。芳香族のオレフィン性不飽和結合の水素化は50〜180℃、水素圧3〜15MPaの条件で行われる。反応様式は、水素化触媒が、反応基質と接触すれば特に制限されるものではなく、流動床であっても、固定床であってもよい。
水素化反応に用いられる溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカンなどの炭素数5〜14の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロデカン、メチルシクロヘキサンなどの炭素数5〜14の脂環族炭化水素が挙げられる。また芳香環を水素化しない条件であれば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの炭素数6〜14の芳香族炭化水素も使用することができる。
なお、本発明においては、これら溶媒を2種以上使用した混合溶媒も用いることができる。溶媒は水素化の反応基質100重量部当たり、0〜2000重量部の範囲で用いることができる。なお、反応基質が低分子化合物である場合は上記の溶媒は必ずしも必要としない。
本発明においては、必要に応じて水素化反応後の混合物から触媒残さを除去してよい。例えば反応後の溶液を、塩酸、硝酸、硫酸、シュウ酸、乳酸、グリコール酸、オキシプロピオン酸、オキシ酪酸、エチレンジアミン四酢酸などの酸や、トリエタノールアミン、ジアルキルエタノールアミン、トリメルカプトトリアジン、チオ尿素などを用いて処理するか、珪藻土、シリカ、アルミナ、活性炭などの吸着剤を用いて処理することなどが行われる。また高分子化合物の水素化においては、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類やアセトン、メチルエチルケトンなどのケトンを用いて凝固することによって、残さを低減してもよい。低分子化合物の水素化においては、蒸留、昇華などにより精製してもよい。これらの操作により、残留するパラジウムを5ppm以下、好ましくは1ppm以下、さらに好ましくは0.5ppm以下にすることができる。
本発明に係る水素化重合体の製造方法は、上記触媒成分(a)〜(c)を用いることにより、共役ジエン化合物の付加重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンの開環重合体であって、重量平均分子量が1,000〜1,000,000の範囲にある高分子重合体中のオレフィン性不飽和結合を水素化することを特徴としている。
反応基質
前記した本発明の水素化触媒は、オレフィン性不飽和結合を有する化合物の水素化あるいは部分水素化に好ましく用いられる。反応基質としては以下の低分子あるいは高分子化合物が挙げられる。
A)低分子化合物
反応基質としては直鎖または分岐を有するオレフィン化合物、環状オレフィン化合物、芳香族化合物であり、オレフィン化合物はモノエンであってもポリエンであってもよく、共役であっても非共役であってもよい。置換基には特に制限はないが、炭素数1から30の有機基が好ましい。
B)高分子化合物
反応基質が高分子化合物である場合、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定される重量平均分子量が500から1,000,000のオレフィン性不飽和結合を有する重合体がこのましい。
B−1)共役ジエン化合物の付加重合体
ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・イソプレン共重合体、ブタジエン・1,3−ペンタジエン共重合体、エチレン・ブタジエン共重合体、プロピレン・ブタジエン共重合体、イソブチレン・イソプレン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、ブタジエン・メタクリロニトリル共重合体、ブタジエン・アクリル酸メチル共重合体、ブタジエン・メタクリル酸メチル共重合体などが挙げられるが、これらに制限されない。
B−2)芳香族炭化水素化合物の重合体
ポリスチレン、ポリp−メチルスチレン、ポリビニルナフタレン、エチレン・スチレン共重合体、スチレン・ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン共重合体等が挙げられるが、これらに制限されない。
B−3)環状オレフィンの重合体
a)環状オレフィン化合物の開環(共)重合体
具体例として、シクロブテン、シクロペンテン、シクロオクテン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン・5−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニリデンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン、4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデ
カ−9−エン、4−トリエトキシシリルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン、4−トリメチルシリルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸メチル、4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸メチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン・4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸メチル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン・4−メチルテトラシクロ[6.2.1
.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸メチルなどの環状オレフィンを開環(共)重合して得られる重合体を挙げることができる。
b)重合鎖の末端、置換基、あるいは環骨格内にオレフィン性不飽和結合を有する環状オ
レフィン付加(共)重合体
重合鎖の末端にオレフィン性不飽和結合を有する環状オレフィン付加(共)重合体は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンなどの環状オレフィンを付加(共)重合するに際して、連鎖移動剤としてα−オレフィン化合物、シクロペンテン類の化合物およびシクロオクタ−1,5−ジエンから選ばれた化合物を用いることにより製造される。
置換基あるいは環骨格内にオレフィン性不飽和結合を有する環状オレフィン付加(共)重合体は、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−イソプロペニルビシ
クロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−(1−ブテニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニリデンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−イソプロピリデンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4,9−ジエンなど重合に関与しないオレフィン性不飽和結合を有する環状オレフィン化合物を付加(共)重合体することにより製造される。また、シクロヘキサ−1,3−ジエン、シクロペンタジエンなどシクロアルカジエン化合物を付加(共)重合することによっても製造される。
本発明の水素化触媒は有機化学工業の薬品、医薬・農薬の中間体の合成におけるオレフィン性不飽和結合を有する低分子化合物の水素化用に好適に使用される。
また、本発明の水素化触媒は石油樹脂、透明樹脂、低誘電材料および絶縁材料などの耐酸化劣化性、耐熱性の向上のために、分子量500〜1,000,000のオレフィン性不飽和結合を有する高分子化合物の水素化用に使用される。
特に、共役ジエン化合物の付加重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンの開環重合体であって、重量平均分子量が1,000〜1,000,000の範囲にある高分子重合体中のオレフィン性不飽和結合を水素化する場合にその効果が顕現される。
[実施例]
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限を受けるものではない。
1.水素化率の測定:
270MHzの1H−NMR(プロトン核磁気共鳴装置)を用い、ベンゼン−d6またはクロロホルム−d中、5.0〜6.5ppmのオレフィン性プロトンおよび6.6〜7.5ppmの芳香族性プロトンの吸収を用い求めた。
低分子化合物においては、上記の1H−NMRの測定またはガスクロマトグラフィーに
よって定量した。
2.高分子重合体の耐熱劣化試験
膜厚100μmのフィルムを空気中で各指定の温度下で90分間保持したフィルムについて、波長400nmにおける光線透過率、イエローインデックス(YI)で評価した。
3.透明性(光線透過率、ヘイズ)の測定
膜厚100μmのフィルムを可視UVスペクトロメーターHITACHI U-2010 Spectrophotometerを用いて、波長400nmの光線透過率を測定した。また、ヘイズはビックケミージャパン製「Haze-Gard plus BKY Gardner」を用いて、JIS K7105-1981に準じて測定
した。
4.イエローインデックス(YI)の測定法
BKY-Gardner社製TCSII分光測色計を用い、ASTMD1925に準じて測定した。
[参考例1] オレフィン性不飽和結合を有する環状オレフィン付加重合体の合成
300mlのガラス製反応器に窒素雰囲気下で溶媒のトルエンを50ml、単量体のビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンを60mmol、およびendo体が98%のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンを30mmol、分子量調節剤の1−
ヘキセンを1.5mmolを仕込み、次に重合触媒として2−エチルヘキサン酸ニッケルのトルエン溶液を0.025mmol、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液を0.030mmol、およびトリエチルアル
ミニウムを0.125mmol添加して、付加共重合を30℃で行った。
重合開始後、30分および60分後にそれぞれ単量体のビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンを5mmol添加した。付加共重合を30℃で合計3時間行ったところ、付加
共重合体への転化率は96%であった。付加共重合体溶液に酸化防止剤のペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を付加共重合体100重量部当たり、0.3重量部を添加した後、乳酸0.5mmol入りのイソプロパノール1Lへ注いで凝固した。得られた付加共重合体をさらにイソプロパノールで洗浄し、80℃で17時間乾燥して付加共重合体のビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンの共重合体を回
収した。付加共重合体中のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン由来
の構造単位の割合は1HNMR分析から28モル%、ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラ
ム測定から、重量平均分子量(Mw)220,000、数平均分子量(Mn)は88,000であった。
[参考例2] オレフィン性不飽和結合を有する開環重合体
1000mlのガラス製反応器にトルエン300ml、単量体の4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸メチル200mmol、分子量調節剤のヘキサ−1−エンを40mmol仕込み、最後に触媒成分の六塩化タングステンをトルエン溶液で0.01mmol、メタノールを0.01mmol、およびトリエチルアルミニウムを0.1mmol添加して70℃で重合を5時間行った。
開環重合体への転化率は97%であった。開環重合体溶液に酸化防止剤のペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕を付加共重合体100重量部当たり、0.3重量部を添加した後、1Lの乳酸0.5mmol入りのイソプロパノールに入れて凝固した。イソプロパノールで凝固した付加共重合体を洗浄して、80℃で17時間、乾燥して開環重合体の4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エンの重合体を回収した。
開環重合体の重量平均分子量(Mw)は92,000、数平均分子量(Mn)は38,000であった。
[参考例3] オレフィン性不飽和結合を有するジエン系重合体
2Lのガラス製耐圧容器に窒素雰囲気下で脱水されたテトラヒドロフランを3000ppm含むシクロヘキサン800ml、スチレン30gを仕込み、n−ブチルリチウム0.024mmolを用いて50℃で30分重合した。
引き続き1,3−ブタジエンを140g添加して、50℃で1時間重合した。さらにスチレン30gを添加して40分間重合し、少量のメタノールで重合を停止した。このスチレン/ブタジエンブロック共重合体溶液に酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を付加重合体100重量部当たり、0.3重量部添加した後、5Lのメタノールで凝固し、さらに分離した。このブロック共重合体を80℃で17時間、真空乾燥機で乾燥し回収した。
この共重合体におけるスチレン含有量は1HNMR分析から30重量%と定量された。
また、数平均分子量(Mn)138,000、重量平均分子量(Mw)は149,000であった。
[参考例4]
2Lのガラス製耐圧容器に窒素雰囲気下で脱水されたテトラヒドロフランを3000p
pm含むシクロヘキサン1000ml、スチレン104gを仕込み、n−ブチルリチウム0.05mmolを用いて50℃で60分重合し、少量のメタノールで重合を停止した。
このスチレン重合体溶液に2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを重合体100重量部当たり、0.3重量部添加した後、5Lのメタノールで凝固し、さらに分離した。このブロック共重合体を80℃で17時間、真空乾燥機で乾燥し回収した。
このスチレン重合体は数平均分子量(Mn)20500、重量平均分子量(Mw)は24,000であった。
[実施例1]
参考例1の付加重合体7gをトルエン70g、シクロヘキサン30gの混合溶媒に溶解し、触媒成分(a)の酢酸パラジウムを上記共重合体に対して2.64×10-3mmol(
パラジウム原子として40ppm)、および触媒成分(b)のトリシクロペンチルホスフィ
ン2.64×10-3mmolを仕込んだ。さらに2分後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを3.0×10-3mmol仕込んだ。水素圧8.0MPaで、90℃で5時間、水素化反応を行った。
水素化された重合体溶液にトリオクチルアミン1.5×10-3mmolを添加して、水素化触媒を活性炭で吸着し、1ミクロンのフィルターでろ過をした。さらにその溶液を、濃塩酸2mlを含む3Lのイソプロピルアルコールに入れて水素化された重合体を凝固し、乾燥して重合体を回収した。
水素化された重合体のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンに由来
するオレフィン性不飽和結合は99%水素化されていた。
水素化された付加共重合体をキャスト法で膜厚100μmのフィルムにした。このフィルムの400nmの光線透過率は90%、Haze値は0.4%、YIは0.5であった。このフィルムを空気中150℃、90分の熱処理を行った結果、400nmの光線透過率は90%、YIは0.6であり、ほとんど変化なかった。
[実施例2]
実施例1にて参考例1の付加共重合体の代わりに参考例2の開環重合体7gを用いる以外、実施例1と同様に行った。
開環重合体のオレフィン性不飽和結合の99.9%が水素化されていた。水素化された開環重合体をCH2Cl2溶媒に溶解し、キャスト法で膜厚100μmのフィルムを作成し
た。このフィルムを80℃、90分空気下で熱処理を行ったが、400nmの光線透過率90%、YI値0.5であった。
[実施例3]
実施例1にて参考例1の付加共重合体の代わりに参考例3のスチレン・ブタジエンブロック共重合体7gを用い、触媒成分として、さらにトリエチルアルミニウム13.2×10-3mmol、およびビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンを13.2×10-3mmol添加する以外、実施例1と同様に行った。
ブタジエンに由来する構造単位のオレフィン性不飽和結合の99.8%が水素化されており、一方、スチレン由来の芳香環は5%が水素化されていた。ゲル・パーミエションクロマトグラム分析で低分子領域にあらたなピークの生成はなく、分子鎖の切断はなかった。
[実施例4]
窒素雰囲気下で1Lの反応器に参考例4のポリスチレン70gをシクロヘキサン600gに50℃で溶解し、最後に、水素化触媒成分(a)としてパラジウムビス(アセチルアセ
トネート)を0.034mmol、触媒成分(b)としてトリペンチルホスフィンを0.0
34mmol、触媒成分(c)としてトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート0.034mmol、最後にトリエチルアルミニウムを0.34m
molを添加して、130℃で、水素圧8.0MPaで5時間、水素化を行った。
1H−NMRによって測定されるポリスチレンの芳香環の水素化率は89%であった。
[実施例5]
乳化重合で得られたアクリロニトリル・ブタジエン共重合体(結合アクリロニトリル量
35wt%、ムーニー粘度ML1+4=30)7gをメチルエチルケトン100gに溶解し、
予め、触媒成分(a)の酢酸パラジウム4.62×10-3mmol(パラジウム原子として
70ppm)、および触媒成分(b)のトリシクロヘキシルホスフィン4.62×10-3
mol、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート5.0×10-3mmolを混合し、シリカ上に担持した触媒(Pd原子として0.2wt%)とビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン13.2mmolを仕込み、水素圧8.0MPa、90
℃で5時間、水素化反応を行った。
水素化された重合体の溶液をフィルターでろ過した後、1Lのイソプロピルアルコールに注いで凝固し、真空乾燥して重合体を得た。水素化された重合体の1,3−ブタジエンに由来するオレフィン性不飽和結合は99%水素化されていた。
[実施例6]
実施例1にて触媒成分(a)、(b)、(c)を仕込んだ後、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンを2.64×10-2mmol添加し、水素化の反応時間を3時間で行った。重合体のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンに由来するオレフィン性不
飽和結合の水素化率は99%であった。
[実施例7]
実施例1にて溶媒としてピリジンを0.1ppm含むトルエン70gを用い、触媒成分(a)、(b)、(c)を仕込む前に、トリエチルアルミニウムを2.64×10-2mmolを添加した以外、実施例1と同様の操作を行った。重合体のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンに由来するオレフィン性不飽和結合の水素化率は実施例1と同
様に99%であった。
[比較例1]
実施例1にて水素化触媒として本発明のパラジウム系触媒の代わりに、酢酸パラジウムを4×10-3mmol(パラジウム原子として重合体に対して40ppm)、トリエチルアルミニウムを26.4×10-3mmolを用いる以外、実施例1と同様に行った。
水素化された重合体のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンに由来
するオレフィン性不飽和結合は70%水素化されていた。水素化された付加共重合体を溶液流延法で膜厚100μmのフィルムにした。このフィルムの400nmの光線透過率は90%、Haze値は0.4%、YIは0.5であった。
このフィルムを空気中150℃、90分の熱処理を行ったが、400nmの光線透過率は85%、YIは1.6で、やや黄変していた。
[比較例2]
実施例1にて、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用いなかった以外は、実施例1と同様の操作を行った。
重合体のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンに由来するオレフィ
ン性不飽和結合の水素化率は40%であった。
[比較例3]
実施例1にて、トリシクロペンチルホスフィン2.64×10-3mmolを用いない以外、実施例1と同様に行った。
重合体のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンに由来するオレフィ
ン性不飽和結合の水素化率は45%であった。
[比較例4]
実施例1にてトリシクロペンチルホスフィン2.64×10-3mmolにかえてトリフェニルホスフィン2.64×10-3mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作にて水素化を行なった。
水素化された重合体のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンに由来
する二重結合の水素化率は79%であった。
水素化された付加共重合体を溶液流延法で膜厚100μmのフィルムにした。このフィルムの400nmの光線透過率は90%、Haze値は0.4%、YIは0.5であった。
このフィルムを空気中150℃、90分の熱処理を行った結果、400nmの光線透過率は80%、YIも3.6と黄色に変色した。
[比較例5]
実施例2において水素化触媒として、RuH・Cl(CO)(PPh3)3を開環重合体に対
してルテニウム原子として40ppmを用いた以外は、実施例2と同様の操作を行った。その結果、実施例2と同じ90℃では開環重合体のオレフィン性不飽和結合の37%が水素化されたのみであった。
水素化された開環重合体をCH2Cl2に溶解し、キャスト法によって膜厚100μmの
フィルムを作成した。このフィルムを80℃、90分空気下で熱処理を行うと、400nmの光線透過率は80%、YI値は4.5で、茶色に変色していた。
[比較例6]
水素化触媒として、2−エチルヘキサン酸ニッケル3.56×10-3mmol(ニッケ
ル原子として、スチレン・ブタジエンブロック共重合体に対して30ppm)トリエチル
アルミニウム10.7×10-3mmolに変更して用いる以外、実施例3と同様に行った。
ブタジエン由来の1,2結合および1,4結合のオレフィン性不飽和結合の88.8%が水素化されていたが、スチレン由来の芳香環は水素化されてなかった。ゲル・パーミエションクロマトグラム分析で低分子領域にあらたなピークの生成はなく、分子鎖の切断はなかった。
水素化された開環重合体をトルエン溶媒に溶解し、キャスト法で膜厚100μmのフィルムにした。このフィルムを空気中70℃、90分間熱処理を行った結果、400nmの光線透過率は87%、YIは2.7であった。
[実施例8]〜[実施例12]
100mlの耐圧反応器に窒素雰囲気下でトルエン50ml、表1に示す反応基質を100mmol、触媒成分(a+b)としてビス(トリシクロペンチルホスフィン)パラジウムビス(アセテート)5.0×10-4mmol、触媒成分(c)のトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミナート5.2×10-4mmolを仕込み、80℃に加温して、水素圧0.5MPaで1時間、水素化を行った。内容物を蒸留で分離し、ガスクロマトグラムによる基質と生成物の分析で水素化率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2007106829

Claims (8)

  1. 下記触媒成分(a)〜(c)を含む混合物から得られてなることを特徴とする、オレフィン性不飽和結合を有する化合物の水素化触媒: (a)式(1)で表されるパラジウム(II)の有
    機酸塩、ベータジケトン化合物またはハロゲン化物:
    Pd(X)k …式(1)
    〔式(1)中、Xは有機酸のアニオン、ベータジケトンアニオン、ハロゲン化物アニオンを示す。kは1または2を示す。〕
    (b)式(2)で表されるホスフィン化合物
    P(R1)3 …式(2)
    〔式(2)でPはリン原子、R1はシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基、
    シクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、
    i−プロピル基、t−ブチル基、2−メチルフェニル基、ペンタフルオロフェニル基
    からそれぞれ独立に選ばれた置換基〕
    (c)イオン性のホウ素化合物、またはイオン性のアルミニウム化合物から選ばれた化合物。
  2. さらに、触媒成分として、(d)有機アルミニウム化合物、有機マグネシウム化合物および有機リチウム化合物なる群からから選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の水素化触媒。
  3. 触媒成分(a)、(b)、(c)以外に触媒成分(e)として、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン構造またはビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン構造を有する環状オレフィン化合物を含む、請求項1に記載の水素化触媒。
  4. 触媒成分(a)および(b)として、下記式(3)で表されるパラジウム錯体を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の水素化触媒。
    Pd(X)k・〔P(R1)3m …式(3)
    〔式(3)でPdはパラジウム原子、Xは有機酸アニオン、ベータジケトンアニオン、ハロゲン化物アニオン、P(R1)3は式(2)と同じ、kおよびmは1または2を示す。〕
  5. Pd(X)kで表されるパラジウム化合物が、パラジウムのカルボン酸塩およびベータジ
    ケトン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水素化触媒。
  6. 式(2)で表されるホスフィン化合物がトリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンから選ばれたホスフィン化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水素化触媒。
  7. 触媒成分(c)が、カルベニウムカチオンを有するイオン性のホウ素化合物であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の水素化触媒。
  8. 下記触媒成分(a)〜(c)を用いることにより、共役ジエン化合物の付加重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンの開環重合体であって、重量平均分子量が1,000〜1,000,000の範囲にある高分子重合体中のオレフィン性不飽和結合を水素化することを特徴とする水素化重合体の製造方法。
    (a)式(1)で表されるパラジウム(II)の有機酸塩、ベータジケトン化合物またはハロゲン化物:
    Pd(X)k …式(1)
    〔式(1)中、Xは有機酸のアニオン、ベータジケトンアニオン、ハロゲン化物アニオンを
    示す。kは1または2を示す。〕
    (b)式(2)で表されるホスフィン化合物
    P(R1)3 …式(2)
    〔式(2)でPはリン原子、R1はシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基、
    シクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、
    i−プロピル基、t−ブチル基、2−メチルフェニル基、ペンタフルオロフェニル基
    からそれぞれ独立に選ばれた置換基〕
    (c)イオン性のホウ素化合物、またはイオン性のアルミニウム化合物から選ばれた化合物。


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