JPH04215849A - 選択的オレフィン水素化触媒の製造方法 - Google Patents

選択的オレフィン水素化触媒の製造方法

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JPH04215849A
JPH04215849A JP3003299A JP329991A JPH04215849A JP H04215849 A JPH04215849 A JP H04215849A JP 3003299 A JP3003299 A JP 3003299A JP 329991 A JP329991 A JP 329991A JP H04215849 A JPH04215849 A JP H04215849A
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compound
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JP3003299A
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Thomas S Coolbaugh
トーマス・スミス・クールバウグ
Frederick C Loveless
フレデリック・チャールズ・ラブレス
Demetreos N Matthews
デメトレオス・ネスター・マッチュウズ
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F4/00Polymerisation catalysts
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/04Reduction, e.g. hydrogenation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J37/00Processes, in general, for preparing catalysts; Processes, in general, for activation of catalysts
    • B01J37/16Reducing

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は選択的水素化触媒を合成する方法
およびこれを使用する方法に関する。さらに詳しくは、
非対称のジ置換されたあるいは3個以上の置換基を有す
る残存二重結合を有するポリマーの存在下でモノ置換さ
れたおよび/または対称的にジ置換された残存二重結合
を有するポリマーを選択的に水素化する高度に選択的な
均質触媒組成物を合成する方法に関する。本発明はまた
、この触媒を合成する方法およびこの触媒の存在下で行
われる選択的水素化方法にも関する。
【0002】エチレン不飽和を含む(すなわち残存二重
結合を含む)ポリマーを水素化する幾つかの方法か今ま
でに提案されている。水素化前には、このポリマーは例
えば米国特許第3,465,063号に開示されている
ように単にエチレン不飽和を含んでも、あるいは米国特
許第3,700,748号に開示されているようにエチ
レン不飽和と芳香族不飽和の組み合わせを含んでもよい
。従来の水素化方法は、このエチレン不飽和のみのポリ
マーのかなりの割合を水素化するか、あるいは実質的に
水素化されないで残る芳香族不飽和の存在下で、エチレ
ン不飽和のかなりの割合を水素化するものであった。 芳香族不飽和の存在下でエチレン不飽和を選択的に水素
化する従来の触媒は、種類の異なるエチレン不飽和の存
在下である種のエチレン不飽和を選択的に水素化するこ
とは必ずしもできなかった、例えばこのような触媒は、
非対称にジ置換された残存二重結合すなわちビニリデン
を有するポリマーの存在下でモノ置換されたおよび/ま
たは対称的にジ置換された残存二重結合を有するポリマ
ーを選択的に水素化することは必ずしもできなかった。
【0003】しかしながら、タイプの異なるエチレン不
飽和間での選択的水素化が達成できることが文献に例示
されており、例えばスローン等の「JOURNAL  
OFAMERICAN  CHEMICAL  SOC
IETY」、1963、85:4014−4018およ
びクロルの「JOURNAL  OF  CATALY
STS」、1969、15:281−288である。同
じく、フォークの「JOURNAL  OF  POL
YMER  SCIENCE」、PARTA−1、9巻
、2617−2623(1971)は1,4ポリイソプ
レン単位の存在下で1,4ポリブタジエンを選択的に水
素化する方法を開示している。さらに詳しくは、フォー
クは1,4−ポリブタジエン−1,4−ポリイソプレン
−1,4−ポリブタジエンのブロックポリマー中のおよ
び1,3−ブタジエンと1,3−イソプレンのランダム
コポリマー(両重合モノマーの1,4−微細構造が主で
ある)中で1,4−ポリブタジエンを選択的に水素化す
る方法を開示している。選択的水素化は、水素と、有機
アルミニウム化合物またはリチウム化合物と2−エチル
ヘキサン酸の遷移金属塩との反応により作られる触媒と
の存在下で行われる。
【0004】フォークのDIE  ANGEWANDT
E  CHEMIEの21(1972)17−23(2
86号)は1,ポリブタジエン−1,4−ポリイソプレ
ン−1,4−ポリブタジエンのブロックコポリマー中の
1,4−ポリブタジエンセグメントの選択的水素化を開
示している。
【0005】欧州特許出願公開315280号は、少な
くとも2種類の異なる共役ジオレフィンから作られるポ
リマーを選択的に水素化する方法を開示している。これ
ら二つのジオレフィンの一つは2、3および/または4
炭素原子中で他のジオレフィンよりも多く置換されてお
り、そして重合後にはトリ−またはテトラ−置換二重結
合を生じる。選択的水素化は、置換基の多い共役ジオレ
フィンによりポリマーに組み込まれたトリ−またはテト
ラ−エチレン不飽和の少なくとも一部を不飽和のままに
して、置換基の少ない共役ジオレフィンからポリマーに
組み込まれたエチレン不飽和を水素化する条件で行われ
る。
【0006】モハジャー等の「ブタジエンとイソプレン
との水素化線状ブロックコポリマー:組成と構造の変化
に対する性質への影響」23POLYMER1523−
1535(1982年9月)は、ほぼ完全に水素化され
たブタジエン−イソプレン−ブタジエン(HBIB)、
HIBIおよびHBIブロックコポリマー(ブタジエン
は1,4微細構造を主として有する)を開示している。
【0007】クラレ社の日本特許公開出願328729
は、70−99重量%のポリオレフィン(好ましくはポ
リエチレンまたはポリプロピレン)とイソプレン/ブタ
ジエンコポリマーの不飽和結合の少なくとも50%を水
素化することによって得られるコポリマー1−30重量
%とからなる樹脂組成物を開示している。
【0008】しかしながら、従来の水素化触媒は、モノ
置換されたおよび/または対称的にジ置換された残存二
重結合を有するポリマーを、非対称的にジ置換された残
存二重結合、すなわちビニリデンの存在下で選択的に水
素化することはできなかった。
【0009】したがって本発明の目的は、非対称的にジ
置換されたおよび/または3個以上の置換基を有する残
存二重結合の存在下でモノ置換されたおよび/または対
称的にジ置換された残存二重結合を有するポリマーに対
して長期間の優れた保存性および水素化選択性を有する
実質的に均質で高度に選択的な水素化触媒を提供するこ
とである。
【0010】本発明の1観点によれば、添加のほぼ全期
間中、有機金属還元剤と遷移金属化合物とのモル比を実
質的に一定に維持するように有機金属還元剤を遷移金属
化合物にほぼ同時に添加することからなる選択的水素化
触媒組成物の合成方法を提供する。
【0011】本発明の別の観点によれば、有機金属還元
剤を遷移金属化合物に、前記した方法で、実際的に可能
な限り急速に有機金属還元剤を遷移金属化合物に添加し
て触媒組成物を形成することからなる選択的水素化触媒
組成物の合成方法を提供する。
【0012】有機金属還元剤は、ニューヨークのマクグ
ローヒル社のランジェのハンドブックオブケミストリー
(編集者ジョンA.デイーン)に示されている元素の周
期律表の第Ia、IIa、IIb、IIIa、またはI
Va族金属のいずれかの化合物またはこのような化合物
の組み合わせ、例えば前記した元素のアルキル、ハイド
リドまたはアルキルハロ化合物であることができる。有
機金属還元剤および遷移金属化合物は好ましくは適当な
溶媒の溶液として使用される。
【0013】前に述べたように、有機金属還元剤は、元
素の周期律表の第Ia、IIa、IIb、IIIaまた
はIVaの元素の少なくとも1種類の化合物を含むチー
グラーナッタオレフィン重合触媒成分を活性化するため
に一般に使用される物質のいずれかあるいはこれらの組
み合わせである。このような還元剤の例は、金属アルキ
ル、金属ハイドライド、アルキル金属ハイドライド、ア
ルキル金属ハライド、およびアルキル金属アルコキシド
、例えばアルキルリチウム化合物、ジアルキル亜鉛化合
物、トリアルキルホウ素化合物、トリアルキルアルミニ
ウム化合物、アルキルアルミニウムハライドおよびハイ
ドライド、およびテトラアルキルゲルマニウム化合物で
ある。これら還元剤の混合物も使用できる。有用な還元
剤の例はn−ブチルリチウム、ジエチル亜鉛、ジ−n−
プロピル亜鉛、トリエチルホウ素、ジエチルアルミニウ
ムエトキシド、トリエチルアルミニウム、トリメチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−
ヘキシルアルミニウム、エチルアルミニウムジクロリド
、ジブロマイド、およびジハイドライド、イソブチルア
ルミニウムジクロライド、ジブロマイド、およびジハイ
ドライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ブロマイ
ドおよびハイドライド、ジ−n−プロピルアルミニウム
クロライド、ブロマイド、およびハイドライド、ジイソ
ブチルアルミニウムクロライド、ブロマイドおよびハイ
ドライド、テトラメチルゲルマニウム、およびテトラエ
チルゲルマニウムである。
【0014】本発明で好ましい有機金属還元剤は、アル
キル基あたり炭素原子数1ないし約20の第IIIa族
金属アルキルおよびジアルキル金属ハライドである。よ
り好ましくは、還元剤はアルキル基あたり炭素原子数1
ないし約6のトリアルキルアルミニウム化合物である。 本発明で使用できる他の還元剤は米国特許第3,787
,384号の第4欄第45行〜第5欄第12行;および
米国特許第4,148,754号の第4欄第56行〜第
5欄第59行に開示されている。特に好ましい還元剤は
、元素の周期律表の第Ia、IIaまたはIIIa族金
属の金属アルキルまたはハイドライド誘導体、例えばn
−ブチルリチウム、第二ブチルリチウム、n−ヘキシル
リチウム、フェニル−リチウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリ−イソブチルアルミニウム、トリメチルアルミ
ニウム、ジエチルアルミニウムハイドライドおよびジブ
チルマグネシウムである。
【0015】本発明で使用される適当な遷移金属化合物
は、元素の周期律表の第IVb、Vb、またはVIII
族、好ましくはIVbまたはVIII族の金属の化合物
である。このような化合物の非限定的な例は金属ハライ
ド、例えば四塩化チタン、四塩化バナジウム;バナジウ
ムオキシトリクロライド、チタンおよびバナジウムのア
ルコキシドであり、ここでアルコキシド基は炭素原子数
1ないし約20の好ましくは1ないし約6の分岐または
非分岐アルキル基を有する。好ましい遷移金属化合物は
元素の周期律表の第IVbまたはVIII族の金属カル
ボキシレートまたはアルコキシド、例えばニッケル(I
I)2−エチルヘキサノエート、チタンイソプロポキサ
イド、コバルト(II)オクトエート、ニッケル(II
)フェノキシドおよびアセチルアセトネート第二鉄であ
る。還元剤からの金属と遷移金属化合物からの金属との
モル比は、還元剤と遷移金属化合物の選択された組み合
わせにより変わるが、一般には約1:1ないし約12:
1、好ましくは約1.5:1ないし約8:1、より好ま
しくは約2:1ないし約7:1、最も好ましくは約2.
5:1ないし約6:1である。当業者には明らかなよう
に、最適比は使用する遷移金属と有機金属還元剤により
変わるが、例えばトリアルキルアルミニウム/ニッケル
(II)系では好ましいアルミニウム:ニッケルモル比
は約2.5:1ないし約4:1であり、トリアルキルア
ルミニウム/コバルト(II)系では好ましいアルミニ
ウム:コバルトモル比は約3:1ないし約4:1であり
、そしてトリアルキルアルミニウム/チタン(IV)ア
ルコキシド系では好ましいアルミニウム:チタンモル比
は約3:1ないし約6:1である。
【0016】添加方法および還元剤と遷移金属化合物と
のモル比は、本発明の水素化触媒の製造において重要で
ある。本発明によれば、触媒を合成するのに使用する反
応体のモル比を実質的に一定に維持する。これは、還元
剤を遷移金属化合物の溶液に可能な限り急速に添加する
ことにより、あるいは還元剤の金属と遷移金属化合物の
金属との選択されたモル比をこれらの化合物の添加のほ
ぼ全期間にわたり実質的に一定に維持するように還元剤
と遷移金属化合物の別々の流れを触媒合成容器にほぼ同
時に添加することにより、実施できる。添加に必要な時
間は、圧力と熱が過度に蓄積されるのを避けるように、
即ち温度は約80℃を越えずそして圧力は触媒合成容器
の安全圧力限界を超えないようにしなければならない。
【0017】還元剤と遷移金属化合物の同時添加を含む
方法により発熱反応を制御でき、そのため熱の蓄積が過
度にならず、触媒合成中のガス生成速度も過度にならず
そのためガスの堆積が比較的遅い。この例では希釈溶媒
を使用してあるいは使用せずに、触媒成分の添加速度を
好ましくは調整して合成反応温度を約80℃またはそれ
以下に維持し、これは本発明の触媒の生成を促進する。 さらに、この例の同時混合法を使用するときには、還元
剤の金属と遷移金属化合物の金属との選択されたモル比
を触媒製造の全期間にわたりほぼ一定に維持する。
【0018】遷移金属化合物への還元剤の急速添加を含
む方法では、これら二つの反応剤の添加のタイミングと
順序は、従来の触媒と比べて優れた選択性、効率および
安定性を有する新規な水素化触媒を得るのに重要である
。こうして、この例では還元剤を遷移金属化合物へこの
順序でできるだけ短い時間で添加することが重要である
。この例では、還元剤を遷移金属化合物へ添加するため
に割り当てられる時間は、本発明の触媒の製造には臨界
的である。「実際的にできるだけ短い時間」とは、反応
温度が約80℃以下でそして反応圧力が触媒合成容器の
安全圧力限界を超えないように添加時間が可能な限り急
速なことである。当業者には明らかなように、この時間
は合成によって変化し、合成で使用する還元剤、遷移金
属化合物および溶媒の種類、これらの相対的な量および
使用する触媒合成容器の種類等の因子による。解説の目
的で、トリエチルアルミニウムのヘキサンの約15ミリ
リットル溶液をニッケル(II)オクトエートのミネラ
ルスピリット溶液に約10−30秒間で添加すべきであ
る。一般には、還元剤の遷移金属化合物への添加は、使
用する反応剤の量にもよるが、約5秒間ないし約5分間
で実施すべきである。還元剤を遷移金属化合物へ添加す
る時間が長いと、例えば15分間以上であると、合成さ
れた触媒は選択性が低く、安定性に乏しくそして不均質
であるかもしれない。
【0019】可能な限り急速に還元剤を遷移金属化合物
に添加する場合には、前記した順序で還元剤を遷移金属
化合物に添加して本発明の新規な触媒を得ることが重要
である。添加順序を逆にすると、即ち遷移金属化合物ま
たはその溶液を還元剤またはその溶液に添加すると、本
発明の触媒の安定性、選択性、活性および均質性にとっ
て有害であり、そのため望ましくない。
【0020】本発明のすべての態様では、炭化水素溶媒
、例えばシクロヘキサン、ヘキサン、ペンタン、ヘプタ
ン、ベンゼン、トルエンまたは鉱油等の適当な溶媒に溶
解させた還元剤および遷移金属化合物の溶液を使用する
ことが好ましい。還元剤の溶液と遷移金属化合物の溶液
を作るのに使用する溶媒は同じでも異なってもよいが、
異なっているならば、還元剤の溶液と遷移金属化合物の
溶液が互いに十分に可溶性であるように両溶媒が互いに
相溶性でなければならない。
【0021】上記した方法により形成される選択的水素
化触媒は、前記した炭化水素溶媒に可溶でありそして不
均質性の兆候が全くなく、活性度や選択性を実質的に損
失することなく数カ月等の長期間にわたり安定である。 対象的に、遷移金属化合物またはその溶液を還元剤また
はその溶液にこの順序で長時間にわたり、例えば30−
90分間にわたり添加することにより作られる従来の触
媒は少なくともある程度不均質であり、そして室温では
ほんの限られた時間だけ安定性を維持した、即ち、約1
週間以内に活性度および選択性の劣化を示した。
【0022】好ましい触媒製造法を使用するとき、すな
わち還元剤と遷移金属化合物の同時添加のときには、触
媒合成用反応剤を一緒にする時間はあまり臨界的ではな
い、なぜならば反応剤の所望のモル比が添加期間中にわ
たりほぼ一定に維持されるからである。このため合成反
応のいずれの所望の温度を維持することは比較的容易で
ある。前記した一定のモル比はさらに不均質触媒の形成
を防ぎ、そして本発明の高度に安定で高度に選択的な不
均質触媒の形成を促進する。
【0023】本発明のいずれの態様においても、不活性
反応条件下で、好ましくは窒素あるいはアルゴン等の不
活性ガス雰囲気中で触媒を合成する。本発明の触媒の2
成分を混合するとき、室温で反応はすぐに起こり、そし
てその反応は黒色がすぐに形成されることにより認めら
れる。有機金属還元剤としてトリエチルアルミニウムを
使用するときに、触媒製造中に得られるガスを分析する
と、このアルミニウム成分に含まれるアルキル配位子に
よると思われるC1C2C3およびC4の多くの単価水
素種が含まれていることが分かる。
【0024】対象的に、組成の類似する触媒の合成であ
るが、従来法により合成すると、やはり揮発性単価水素
種を生じるが、本発明のものとは比および量が異なる。 同様に、本発明の触媒はエチレン二量化およびオレフィ
ン異性化の活性度が従来の触媒と異なる。当業者には明
らかなように、本発明の触媒の製造中に形成されるガス
の化学的性質と量と従来のものとの相異は、本発明の触
媒の性質の相異を示すものである。加えて、従来の触媒
と比べて、エチレン二量化によると思われる本発明の触
媒によるC4形成度も本発明の触媒の新規な性質を示し
ている。
【0025】本発明の触媒は、非対象的にジ置換された
残存二重結合の存在下でモノ置換されたおよび/または
対称的にジ置換されたポリマーの残存二重結合を選択的
に水素化するのに非常に有効である。本明細書にて使用
する用語「モノ置換された」とは、ヒドロカルビル基等
の置換基により二重結合の4個の水素原子のうちの一つ
だけが置換されたことを意味し;用語「対称的にジ置換
された」とは、残存二重結合の個々の炭素原子の水素原
子がヒドロカルビル基等の置換基により置換されたこと
を意味し;そして用語「非対称的にジ置換された」とは
、これら二つの炭素原子のうちのただ一つに付いている
二つの水素原子がヒドロカルビル基等の置換基により置
換され、他の炭素原子には二つの水素原子が付いている
ことを意味する。非対称的にジ置換された残存二重結合
はビニリデン基として知られている。用語「残存二重結
合」とは、選択的水素化反応前のポリマーに含まれる二
重結合を言う。
【0026】例えば、以下で詳細に定義する少なくとも
3つの繰り返しブロック:(I)x−(B)y−(I)
xは、Bブロックは実質的に完全に水素化されそしてI
ブロックは例えば5ないし100%通常は約100%の
十分な量のもとの不飽和を保持するように本発明の触媒
の存在下で選択的に水素化されてブロックコポリマーを
加硫する。
【0027】上記ブロックコポリマー:(I)x−(B
)y−(I)x においてブロックIおよびBは以下のとおりに定義する
【0028】Iは、炭素原子数が少なくとも5の少なく
とも1種類の重合した共役ジエンのブロックであり、以
下の式:
【0029】
【化1】
【0030】[式中、R1−R6は各々水素またはヒド
ロカルビル基であり、ただしR1−R6の少なくとも1
つはヒドロカルビル基であり、そしてさらに重合ブロッ
クI中の残存二重結合の構造は以下の式:
【0031】
【化2】
【0032】(式中、RI、RII,RIIIおよびR
IVはおのおの水素またはヒドロカルビル基であるが、
ただしRIおよびRIIはともにヒドロカルビル基であ
るかまたはRIIIおよびRIVの両者はヒドロカルビ
ル基である)]を有するものであり;そしてBは少なく
とも一つの重合した共役ジエンのブロックであり、ブロ
ックIを重合するのに使用したものとは異なり、少なく
とも4個の炭素原子数を有しそして以下の式:
【0033】
【化3】
【0034】[式中、R7−R12はおのおの水素また
はヒドロカルビル基であり、ただし重合ブロックB中の
残存二重結合の構造は以下の式:
【0035】
【化4】
【0036】(Ra、Rb、RcおよびRdはおのおの
水素(H)またはヒドロカルビル基であり、ただしRa
またはRbの一つは水素であり、RcまたはRdの一つ
は水素であり、そしてRa、Rb、RcまたはRdの少
なくとも一つはヒドロカルビル基である)]を有するも
のである。 xは1−100、好ましくは2−100、そして最も好
ましくは2−30であり、yは300ないし35,00
0、好ましくは1,000ないし5,000であり、最
も好ましくは1,500ないし4,000である、すな
わちIブロックのおのおのは1ないし100モノマー単
位、好ましくは2ないし100モノマー単位、最も好ま
しくは2ないし30モノマー単位重合し、Bブロックの
各々は300ないし35,000モノマー単位、好まし
くは1,000ないし5,000モノマー単位、最も好
ましくは1,500ないし4,000モノマー単位重合
している。ブロックIおよびBの重合に適したジエンの
例は、それぞれイソプレンおよびブタジエンである。
【0037】本発明の触媒組成物で観察される選択性は
従来技術では開示されていない。例えば、前記したフォ
ークの文献は、1,4−ポリイソプレンのトリ置換二重
結合の存在下で1,4ポリブタジエンのジ置換二重結合
を選択的に水素化できることを開示している。本発明の
触媒組成物で得られるジ置換1,4ポリブタジエン二重
結合とジ置換3,4−ポリイソプレン二重結合との間の
選択性はそれゆえにフォークの文献には開示されていな
い。本発明の触媒組成物の選択性は、ジ置換1,4ポリ
ブタジエン二重結合、モノ置換1,2−ポリブタジエン
二重結合およびジ置換3,4−ポリイソプレン二重結合
を同時にほぼおなじ割合で水素化する欧州特許出願31
5280の開示を考慮すると、更にもっと驚くべきこと
である。対象的に、本発明の触媒および方法は、ジ置換
3,4−ポリイソプレン二重結合(これはほとんど水素
化されることがない)の存在下でモノ置換1,2−ポリ
ブタジエン二重結合とジ置換1,4−ポリブタジエン二
重結合を選択的に水素化する。
【0038】本水素化方法は、水素化すべき不飽和ポリ
マーを、ポリマー不飽和のモル数に基づき約0.1ない
し約0.5、好ましくは約0.2ないし約0.3モル%
の遷移金属を含む所定量の触媒溶液と接触させることか
らなる。水素分圧は約5psi(34.5kPa)ない
し数百psi(1370kPa以上)であるが、好まし
くは約10psi(69kPa)ないし約100psi
(690kPa)である。水素化反応混合物の温度は約
25℃ないし約80℃である、温度が高いと触媒の失活
を招くかもしれないからである。水素化反応の時間は当
業者には明らかなように30分間と短くてもよいが、実
際の反応条件にかなり依存する。水素化工程を、赤外ス
ペクトル、水素流量、全水素消費量またはこれらを組み
合わせる名度のいずれの慣用の手段でモニターしてもよ
い。
【0039】水素化工程が終了すると、未反応の水素は
排出するか、または1−ヘキセンなどの不飽和物質を適
当量導入して消費させてもよく、この不飽和物質はヘキ
サン等の不活性炭化水素に転化される。次いで、特定の
プロセスおよびポリマーにより選ばれるいずれの適当な
手段で触媒をポリマー溶液から除去する。例えば、低分
子量物質では、残留触媒の除去は、空気などの酸化剤で
溶液を処理し、次いで水素化触媒に含まれる金属のモル
量(すなわち遷移金属と還元剤の金属との合計)に等し
い水準にアンモニアと任意成分であるメタノールで処理
して濾過可能な沈殿物として残留触媒を得て、これを濾
過で取り出す。ついで真空ストリッピング等のいずれの
慣用の方法で溶媒を除去して、清澄で無色の流体として
生成物ポリマーを得てもよい。
【0040】別法として、好ましい例では、水素化反応
が完了すると、混合物を、金属のモル量(遷移金属と還
元剤の金属との合計)に等しいモル量のアンモニアと、
金属の量の約半分ないし同量、好ましくは半分に等しい
モル量の過酸化水素とでもって処理する。他の量のアン
モニアおよび過酸化水素でも操作できるが、これらの前
記した値が特に好ましい。この方法では、前記したよう
に濾過により取り出すことのできる沈殿物を形成する。
【0041】更に別の方法では、硫酸、リン酸または塩
酸等の無機鉱酸水溶液で抽出し、次いで蒸留水で洗浄す
ることにより触媒を除去してもよい。遷移金属をベース
とする触媒を除去する助剤として一般に使用される少量
の物質、例えば市販の高分子量ジアミン、例えばテキサ
コ社のジェファミンD−2000などを添加して抽出中
の相分離と触媒除去を促進してもよい。次いで得られる
ポリマー溶液を硫酸マグネシウム等の乾燥剤で乾燥し、
乾燥剤と分離し、そして真空ストリッピング等のいずれ
の慣用の方法で溶媒を分離してポリマーを澄明な流体と
して得る。水蒸気凝固またはアルコール凝固等の他のポ
リマー単離法も水素化ポリマーの性質によっては使用で
きる。
【0042】以下の実施例は本発明の幾つかの特徴を更
に解説している。しかしながら、これらの実施例で使用
される特定の反応剤と反応条件は本発明の範囲を制限す
るものではないことは当業者には明らかであろう。
【0043】以下のすべての実施例において、実験は乾
燥反応器および装置でそして極度の嫌気的条件下で行わ
れた。当業者には明らかなように、本発明の触媒の合成
に関与する微妙な化学バランスを干渉する可能性のある
空気、湿分および他の不純物を排除するために極度の注
意を払わねばならない。
【0044】 実施例1 水素化触媒の合成:遷移金属化合物への有機金属還元剤
の急速添加 この実施例は、トリエチルアルミニウムをニッケル溶液
へアルミニウムとニッケルとのモル比が3.6:1とな
るようにできるだけ急速に添加することによる本発明の
選択的水素化触媒の製造を説明している。
【0045】磁気撹拌子を備えた清浄な乾燥圧力ボトル
に、71.86mlの純粋な乾燥シクロヘキサンと7.
34グラムのニッケル(II)オクトエート(ミネラル
スピリット中の8%、ムーネイケミカル社)を入れた。 隔膜とボトルキャップでボトルを密封し、真空にしそし
て乾燥窒素を補充した。工程を数回繰り返した。次いで
混合物を激しく撹拌し、そして1.73Mのトリエチル
アルミニウム20.80mlをシリンジを経て可能な限
り素早く(約15秒間)を加えた。反応混合物の温度は
最初の10秒間で10℃上昇し、大量のガスの発生が見
られた。バルブに取り付けたニードルで定期的に圧力を
逃がした。最終黒色反応混合物には不均質性をしめすも
のはなかった。触媒溶液のニッケル濃度は0.1Mであ
りそしてアルミニウムとニッケルとのモル比は3.6:
1であった。
【0046】 実施例2 水素化触媒の合成:有機金属還元剤の急速添加この実施
例は、トリエチルアルミニウムをニッケル溶液へできる
だけ急速に添加しそしてアルミニウムとニッケルとのモ
ル比が2.5:1である本発明の選択的水素化触媒の製
造を説明している。
【0047】磁気撹拌子を備えた清浄な乾燥圧力ボトル
に、77.88mlの純粋な乾燥シクロヘキサンと7.
34グラムのニッケル(II)オクトエート(ミネラル
スピリット中の8%、ムーネイケミカル社)を入れた。 隔膜とボトルキャップでボトルを密封し、真空にしそし
て乾燥窒素を補充した。工程を数回繰り返した。次いで
混合物を激しく撹拌し、そして1.73Mのトリエチル
アルミニウム14.40mlをシリンジを経て可能な限
り素早く(約15秒間)を加えた。観察された温度上昇
とガス発生は実施例1と同様であった。バルブに取り付
けたニードルで定期的に圧力を逃がした。最終黒色反応
混合物には不均質性をしめすものはなかった。触媒溶液
のニッケル濃度は0.1Mでありそしてアルミニウムと
ニッケルとのモル比は2.5:1であった。
【0048】 実施例3 水素化触媒の合成:有機金属還元剤と遷移金属化合物の
同時添加 この実施例は、本発明の選択的水素化触媒の同時添加法
を説明しており、ここでアルミニウムとニッケルとのモ
ル比は2.5:1であった。
【0049】二つの圧力均等化滴下漏斗、磁気撹拌子お
よび窒素導入口を備えた清浄な乾燥250ml三口丸底
フラスコにシクロヘキサン(100ml)を入れた。滴
下漏斗の一つに15.44mlのニッケル(II)オク
トエート(14.68グラム、ミネラルスピリット中の
8%、ムーネイケミカル社)および34.56mlの乾
燥シクロヘキサンを入れた。他の漏斗には、1.73M
のトリエチルアルミニウム28.80mlと乾燥シクロ
ヘキサン21.2mlとを入れた。次いでアルミニウム
含有溶液とニッケル含有溶液とを等しい速度で(アルミ
ニウム:ニッケルのモル比を一定に維持するためである
)ほぼ25分間にわたり丸底フラスコの撹拌シクロヘキ
サンに供給し、乾燥窒素の圧力を3ないし5psig(
122ないし136kPa)に維持した。黒色反応混合
物がすぐに形成し、ほんの少し熱が発生した。添加が終
了したとき、フラスコ内の混合物をさらに10分間撹拌
し、窒素雰囲気下で密封圧力ボトルに移した。最終黒色
反応混合物には不均質性を示すものはなかった。触媒溶
液のニッケル濃度は0.1Mであり、アルミニウムとニ
ッケルとのモル比は2.5:1であった。アルミニウム
含有溶液とニッケル含有溶液との添加のスケジュールは
以下の通りであった。
【0050】
【表1】
【0051】 実施例4 水素化触媒の合成:有機金属還元剤の急速添加磁気撹拌
子を備えた清浄な乾燥圧力ボトルに、78.29mlの
純粋な乾燥シクロヘキサンと2.37mlのテトラ−n
−ブチルチタネート(6.94ミリモル)を入れた。ボ
トルを隔膜とボトルキャップで密封し、真空にしそして
乾燥窒素を補充した。工程を数回繰り返した。 次いで混合物を激しく撹拌し、そして1.73Mのトリ
エチルアルミニウム24.08mlをシリンジを経てで
きるだけ迅速に加えた(約15秒間)。最初の無色溶液
はすぐに暗赤色になり、そして僅かの温度上昇が観察さ
れた。最終反応混合物中に不均質性を示すものはなかっ
た。触媒溶液のチタン濃度は0.1Mであり、そしてア
ルミニウムとチタンとのモル比は6.0:1であった。
【0052】 実施例5 イソプレン−ブタジエン−イソプレントリブロックポリ
マー 300ミリリットルの精製乾燥シクロヘキサン(99.
5%、フィリップスペトロレウム社)を600ミリリッ
トル撹拌ガラス反応器に導入した。真空下で空気を反応
器から除去し、そして乾燥窒素と置換した。反応器は空
気駆動撹拌機、圧力ゲージ、熱電対、表面導入弁、バル
ブ付き浸漬チューブフィーダー、加熱マントルおよび可
変制御器を備えていた。0.01Mビピリジルのシクロ
ヘキサン溶液3ミリリットル、ベンゾフェノンケチル(
ketyl)から新たに蒸留したテトラヒドロフラン7
.3ml(90ミリモル)および精製イソプレン1.8
ml(18ミリモル)を反応器に注入した。反応器およ
びその内容物の温度を50℃に高めた。持続的な赤色が
得られるまで、1.6Mのブチルリチウムの添加により
溶液を滴定した。次に、1.6Mのブチルリチウム3.
75mlを反応器に注入してイソプレンの重合を開始し
た。反応を1時間行い、その後精製ブタジエン47.5
グラムを、反応圧力が70℃を越えないような速度で反
応器に加圧した。1時間後、反応器の圧力は最初に戻り
、そしてコポリマーの第二のブロックの形成が完了した
。イソプレン(1.8ml、18ミリモル)を再び反応
器に注入してトリブロックコポリマーの第三のそして最
終のブロックを形成した。1時間後、0.35mlの酢
酸(4.5ミリモル)を反応器に注入してトリブロック
リビングアニオンを冷却した。反応混合物の色は暗琥珀
色から無色にすぐに変化した。混合物を室温に冷却し、
アルミナ/セライトで濾過し。酸化防止剤であるチバガ
イギー社のイルガノックス1076(乾燥ポリマーを基
準にして100ppm)を添加し、そして減圧下で溶媒
を除去して分子量が約8400のトリブロックポリマー
を清澄な無色粘稠流体として得た。赤外分析(フーリエ
ートランスフォーム)により、ブタジエン中心ブロック
は55%の(1,2)微細構造と45%の(1,4)微
細構造を有することが分かった。
【0053】 実施例6 イソプレン−ブタジエン−イソプレンブロックコポリマ
ーの水素化 この実施例は、実施例1の触媒を使用してイソプレン−
ブタジエン−イソプレントリブロックポリマーの中心ポ
リブタジエンブロックの選択的水素化を説明している。
【0054】実施例5と同様の方法で作ったトリブロッ
クポリマー23グラムを溶解させたシクロヘキサン23
mlの空気を吸引し、次いで乾燥窒素を導入した。この
量のポリマーは0.403モルのポリブタジエン不飽和
を含んでいた。ポリマー溶液に、トリエチルアルミニウ
ムとニッケル(II)オクトエートを3.6:1の比で
含みニッケル濃度がシクロヘキサン中で0.1Mである
実施例1の水素化触媒溶液25mlを加えた。得られた
混合物をパーの水素化装置に入れそして50psig(
446kPa)の水素に加圧した。この装置を排気しそ
して工程をさらに2回繰り返した。その後、圧力を50
psig(446kPa)の水素に維持した。温度を5
0℃に上昇させ、そして混合物を激しく撹拌した。容器
内に50psig(446kPa)を維持するように水
素を必要に応じて供給し、流量を質量流量計で監視した
。水素化工程の進行をフーリエートランスフォーム赤外
スペクトル測定装置と水素流量でモニターした。工程の
最初に得られた赤外スペクトルは主としてブタジエン不
飽和(995、968および910波数でピーク)を示
した。30分後、ブタジエンビニル不飽和(波数995
および910でピーク)はなくなり、トランス−(1,
4)−ポリブタジエン不飽和はかなり低下し(波数96
8)、そしてイソプレンビニリデン(波数888)はは
っきりと非常に多くなった。90分後、イソプレン不飽
和のみが残った。この最終点は水素流量ゼロに相当した
。選択的水素化工程の完了後、容器を排気し、そして全
触媒金属含量に化学量論的に等しい水酸化アンモニウム
とメタノール(11.5ミリモル、0.7ml濃縮アン
モニアおよび0.5mlメタノール)とともに黒色反応
混合物を空気中で撹拌した。数時間以内に混合物は暗緑
色に変化し、これは酸化されたニッケルを示している。 混合物をアルミナ/セライトで濾過し、そして酸化防止
剤を乾燥ポリマー重量に基づき100ppmに等しい量
で添加した。次いで溶媒を減圧下で除去して澄明な無色
粘稠液体の生成物を得た。
【0055】 実施例7 イソプレン−ブタジエン−イソプレンブロックコポリマ
ーの水素化 この実施例は、実施例2の触媒を使用してイソプレン−
ブタジエン−イソプレントリブロックポリマーの中心ポ
リブタジエンブロックの選択的水素化を説明している。
【0056】実施例5と同様の方法で作ったトリブロッ
クポリマー30グラムを溶解させたシクロヘキサン20
0ml溶液の空気を吸引し、次いで乾燥窒素を導入した
。この量のポリマーは0.526モルのポリブタジエン
不飽和を含んでいた。ポリマー溶液に、トリエチルアル
ミニウムとニッケル(II)オクトエートを2.5:1
のモル比で含みニッケル濃度がシクロヘキサン中で0.
1Mである実施例2の水素化触媒溶液15mlを加えた
。得られた混合物をパーの水素化装置に入れそして50
psig(446kPa)の水素に加圧した。この装置
を排気しそして工程をさらに2回繰り返した。その後、
圧力を50psig(446kPa)の水素に維持した
。温度を50℃に上昇させ、そして混合物を激しく撹拌
した。容器内に50psig(446kPa)を維持す
るように水素を必要に応じて供給し、流量を質量流量計
で監視した。水素化工程の進行をフーリエートランスフ
ォーム赤外スペクトル測定装置と水素流量でモニターし
た。工程の最初に得られた赤外スペクトルは主としてブ
タジエン不飽和(995、968および910波数でピ
ーク)を示した。30分後、ブタジエンビニル不飽和(
波数995および910でピーク)はなくなり、トラン
ス−(1,4)−ポリブタジエン不飽和はかなり低下し
た(波数968)。イソプレンビニリデン基に相当する
ピーク(波数888)が主であった。全部で70分後、
イソプレン不飽和のみが実施例6よりもほぼ5%多い水
準で残った。水素化工程の完了後、容器を排気し、そし
て全触媒金属含量に化学量論的に等しい水酸化アンモニ
ウム(5.25ミリモル、0.33ml)および半分の
量の30%過酸化水素(2.62ミリモル、0.30m
l)とともに黒色反応混合物を撹拌した。1時間以内緑
色沈殿物が形成した。混合物をアルミナ/セライトで濾
過し、そして酸化防止剤(乾燥ポリマー重量に基づき1
00ppm)を添加した。次いで溶媒を減圧下で除去し
て澄明な無色粘稠液体の生成物を得た。
【0057】 実施例8 イソプレン−ブタジエン−イソプレンブロックコポリマ
ーの水素化 この実施例は、実施例3の触媒でもって、イソプレン−
ブタジエン−イソプレンブロックコポリマーの中心ポリ
ブタジエンブロックの選択的水素化を説明している。
【0058】実施例7と同様の手法であったが、使用し
た選択的水素化触媒は実施例3のものであり、水酸化ア
ンモニウムおよび過酸化水素とともに撹拌した後に、緑
色混合物を水性触媒除去工程にかけた。緑色沈殿物が見
えた後に、混合物を200mlの希硫酸とともに撹拌し
、その後、混合物の緑色はすぐに消失した。撹拌を止め
そして水性層を除去した(相分離を促進するために2滴
のジェファミンD−2000を添加した)。工程を薄い
酸とともにもう一度繰り返し、そして蒸留水で二度繰り
返した。2回目の水洗浄後、シクロヘキサン溶液を硫酸
マグネシウムで乾燥し、酸化防止剤を乾燥ポリマー重量
あたり100ppm添加し、そして減圧下で溶媒を除去
して澄明で無色の粘稠流体の生成物を得た。赤外分析の
結果、イソプレンビニリデン不飽和の量は、実施例7よ
りも7%多くそして実施例6よりも11%多いことが分
かった。
【0059】 実施例9 イソプレン−ブタジエン−イソプレンブロックコポリマ
ーの水素化 この実施例は、実施例4の触媒でもって、イソプレン−
ブタジエン−イソプレンブロックコポリマーの中心ポリ
ブタジエンブロックの選択的水素化を説明している。
【0060】実施例7と同様の手法であったが、使用し
た選択的水素化触媒は、ニッケルの代わりにチタンを含
む実施例4のものであった。実施例5と同様の方法で作
ったトリブロックポリマー15グラムを溶解させたシク
ロヘキサン200ml溶液の空気を吸引し、次いで乾燥
窒素を導入した。この量のポリマーは0.263モルの
ポリブタジエン不飽和を含んでいた。ポリマー溶液に、
トリエチルアルミニウムとテトラ−n−ブチルチタネー
トを6:1のモル比で含みチタン濃度がシクロヘキサン
中で0.1Mである実施例4の水素化触媒溶液10ml
を加えた。得られた混合物をパーの水素化装置に入れそ
して50psig(446kPa)の水素に加圧した。 この装置を排気しそして工程をさらに2回繰り返した。 その後、圧力を90psig(722kPa)の水素に
高めた。温度を50℃に上昇させ、そして混合物を激し
く撹拌した。容器内に90psig(722kPa)を
維持するように水素を必要に応じて供給した。水素化工
程の進行をフーリエートランスフォーム赤外スペクトル
測定装置と水素流量でモニターした。工程の最初に得ら
れた赤外スペクトルは主としてブタジエン不飽和(99
5、968および910波数でピーク)を示した。12
時間以内に(1,2)−ポリブタジエン不飽和は完全に
なくなり、(1,4)−ポリブタジエンによる不飽和は
かなり低下した。(3,4)−ポリイソプレンによる不
飽和はほとんど変化しなかった。驚くべきことに、(1
,2)−ポリイソプレンによるビニル不飽和は明瞭であ
った。反応を続けると、ポリブタジエン不飽和はさらに
低下し、(1,2)−ポリイソプレンおよび(3,4)
−ポリイソプレンの両者による不飽和は変化しなかった
。水素化工程の完了後、容器を排気し、そして触媒金属
含量に等しい量のアンモニアおよびメタノールで処理し
た。2時間以内に黄色溶液が得られ、これを次いでアル
ミナで濾過し、そして真空ストリッピングして澄明で粘
稠な流体である生成物ポリマーを得た。
【0061】今までに述べた特定の態様をここに示され
たものと等価の成分でそして種々の工程条件下でうまく
再現できることは当業者には明らかであろう。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  添加のほぼ全期間中、有機金属還元剤
    と遷移金属化合物とのモル比を実質的に一定に維持する
    ように有機金属還元剤を遷移金属化合物にほぼ同時に添
    加することからなる選択的水素化触媒組成物の合成方法
  2. 【請求項2】  有機金属還元剤を遷移金属化合物にこ
    の順序で実際に可能な限り急速に添加して触媒組成物を
    形成することからなる選択的水素化触媒の合成方法。
  3. 【請求項3】  有機金属還元剤は元素の周期律表の第
    Ia、IIa、IIb、IIIa、またはIVa族の元
    素の少なくとも一種の化合物である請求項1または2記
    載の方法。
  4. 【請求項4】  遷移金属化合物は元素の周期律表の第
    IVb、Vb、VIb、またはVIII族の金属の化合
    物である請求項1、2または3記載の方法。
  5. 【請求項5】  遷移金属化合物は元素の周期律表の第
    IVbまたはVIII族の金属の金属カルボキシレート
    または金属アルコキシドである請求項1、2、3、また
    は4記載の方法。
  6. 【請求項6】  還元剤と遷移金属化合物との量は、還
    元剤の金属と遷移金属化合物の金属とのモル比がほぼ1
    :1ないしほぼ12:1となる量である前記請求項の何
    れかに記載の方法。
  7. 【請求項7】  還元剤の金属と遷移金属化合物の金属
    とのモル比はほぼ1.5:1ないしほぼ8:1である請
    求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】  還元剤の金属と遷移金属化合物の金属
    とのモル比はほぼ2:1ないしほぼ7:1である請求項
    6記載の方法。
  9. 【請求項9】  還元剤の金属と遷移金属化合物の金属
    とのモル比はほぼ2.5:1ないしほぼ6:1である請
    求項6記載の方法。
  10. 【請求項10】  還元剤は溶媒の溶液の形態にあり、
    遷移金属化合物は、還元剤の溶液を作るのに使用した溶
    媒と同じかあるいは異なる溶媒の溶液の形態にある前記
    請求項の何れかに記載の方法。
  11. 【請求項11】  還元剤はトリエチルアルミニウムで
    ある前記請求項の何れかに記載の方法。
  12. 【請求項12】  遷移金属化合物はニッケル(II)
    オクトエート;テトラーn−ブチルチタネ−ト;ニッケ
    ル(II)の化合物;コバルト(II)の化合物;また
    はチタン(IV)アルコキシドである請求項11記載の
    方法。
  13. 【請求項13】  遷移金属化合物がニッケルの化合物
    のときにはアルミニウムとニッケルとのモル比はほぼ2
    .5:1ないしほぼ4:1であり;遷移金属化合物がコ
    バルト(II)の化合物のときにはアルミニウムとコバ
    ルトとのモル比はほぼ3:1ないしほぼ4:1であり;
    そして遷移金属化合物がチタン(IV)アルコキシドの
    ときにはアルミニウムとチタンとのモル比はほぼ3:1
    ないしほぼ6:1である請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】  請求項1ないし15のいずれかの方
    法により作られる選択的水素化触媒。
  15. 【請求項15】  二重結合を含むポリマーを請求項1
    ないし15のいずれかに従って形成された触媒組成物お
    よび水素と、水素化反応条件下でポリマーを水素化する
    のに十分な時間接触させ、そしてこうして得られた水素
    化ポリマーから触媒組成物を除去することからなる、二
    重結合を含むポリマーを水素化する方法。
  16. 【請求項16】  水素化反応混合物をアンモニアおよ
    び過酸化水素水溶液を接触させることからなる方法によ
    り触媒を除去し、アンモニアと遷移金属および還元剤の
    金属の合計とのモル比がほぼ1:1となる量でアンモニ
    アを使用し、および過酸化水素と遷移金属および還元剤
    の金属の合計とのモル比がほぼ0.5:1となる量で過
    酸化水素を使用する請求項15記載の方法。
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