JP2007105819A - ねじ切り工具、ねじ加工装置及びねじ加工方法 - Google Patents

ねじ切り工具、ねじ加工装置及びねじ加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不完全ねじ部のばり取りを好適に行うことのできるねじ切り工具、ねじ加工装置及びねじ加工方法を提供する。
【解決手段】インサート1の各頂点部分それぞれに切削刃10を形成し、該切削刃10を、ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部11、及び該主切刃部11によって切り出されるねじのピッチよりも長くねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部12を中心に形成する。同主切刃部11によってねじ加工面にねじを切った後、ねじの切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部を、同先行さらい刃部12にて切り込んで該ねじ山頂部を平坦に加工する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ねじ切り工具、ねじ加工装置及びねじ加工方法に関する。
従来より、旋削加工やフライス加工等によるねじ加工に用いられるねじ切り工具として、例えば特許文献1及び2に見られるようなさらい刃付きのねじ切り工具が知られている。こうしたさらい刃付きのねじ切り工具では、ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部の工具送り方向後方に、ねじ加工面に平行な切刃からなるさらい刃部が形成されており、主切刃部の切削によって発生するばりがさらい刃部にて除去されるようになっている。
特開平5−177415号公報 特開平11−805号公報
ところでこうしたねじ切り工具によるねじ加工に際しては、ねじの切り始め部分と切り終わり部分に面取りを施すことが多く、この面取り部分にねじ溝の切り込みの不十分な不完全ねじ部が形成されてしまう。また面取りを施していない場合には、ねじの切り始めにねじの切り込みを徐々に深くしたり、ねじの切り終わりにねじの切り込みを徐々に浅くしたりする必要があり、やはり切り始め及び切り終わり部分に不完全ねじ部が形成されてしまうようになる。
こうした不完全ねじ部では、上記さらい刃付きのねじ切り工具を用いたとしても、切り込みが浅いことから、そのさらい刃部の切刃がねじ山頂部に当接せず、ばりを除去することができなくなっている。そのため、そうした不完全ねじ部のばりは、別途の工程で手作業等により取り除くこととなり、生産性の低下を招いてしまっている。
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであって、その解決しようとする課題は、不完全ねじ部のばり取りを好適に行うことのできるねじ切り工具、ねじ加工装置及びねじ加工方法を提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ねじの切り始め部分が面取りされたねじ加工面にねじ加工を施すためのねじ切り工具として、前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部と、前記ねじ加工面に平行な切刃を有して前記切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正刃部と、を備えることとした。
ねじ切り工具としてのこのような構造では、主切刃部を用いてねじ加工面のねじ切りが可能であるとともに、ねじ山修正刃部を用いてねじの切り始め部分のねじ山頂部を平坦に加工することで、同部分のばり取りが可能でもある。すなわち、こうしたねじ切り工具を用いることで、ねじ加工面のねじ切りとねじの切り始め部分のばり取りとを、工具を交換せずに行えるようになる。更に、主切刃部及びねじ山修正刃部を一体に或いは別体に設けることも可能であり、ねじ切り工具としての構造の自由度が高められる。
また、こうしたねじ切り工具として、例えば請求項2に記載の発明によるように、
(a1)前記主切刃部の工具先端側に前記ねじ山修正刃部を該主切刃部と連続して形成する。
或いは請求項3に記載の発明によるように、
(a2)前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部を前記主切刃部の工具先端側に形成し、該先行さらい刃部の切刃の工具先端側の部分を前記ねじ山修正刃部とする。

等々の構造を採用することも、その体格の小型化を図る上で有効である。
すなわち、上記(a1)の構造、すなわち請求項2に記載のねじ切り工具によれば、主切刃部とねじ山修正刃部との一体化が可能になり、上記(a2)の構造、すなわち請求項3に記載のねじ切り工具によれば、先行さらい刃部とねじ山修正刃部との一体化が可能になる。特に、上記(a2)の構造のねじ切り工具を用いることで、ねじ加工面のねじ切り及びねじの切り始め部分のばり取りに加え、先行さらい刃部を用いたねじの切り終わり部分のばり取りを併せて行うことができるようになる。
ちなみに、請求項3に記載のねじ切り工具においてねじの切り終わり部分の不完全ねじ部のばり取りを的確に行うには、請求項4に記載の発明によるように、前記主切刃部によって切り出されるねじのピッチよりも前記先行さらい刃部の切刃の長さを長くすることが望ましい。これは、ねじの切り終わり部分には通常、少なくとも数ピッチ分の不完全ねじが形成されるためである。
なお、請求項3または4に記載のねじ切り工具においては、例えば請求項5に記載の発明によるように、前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジを、前記切り始め部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とすれば、ねじ切り工具としての簡易な構造で、ねじの切り始め部分のテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようにもなる。
更に、請求項1〜5のいずれかに記載のねじ切り工具においては、例えば請求項6に記載の発明によるように、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部を前記主切刃部の工具基端側に更に設けることとすれば、切り終わりのテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようになる。
特に、請求項6に記載のねじ切り工具においては、例えば請求項7に記載の発明によるように、前記後さらい刃部の工具基端側のエッジを、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り終わり部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とすれば、ねじ切り工具としての簡易な構造で、切り終わりのテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようになる。
一方、請求項8に記載の発明では、ねじ加工面にねじ加工を施すためのねじ切り工具として、前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃からなる主切刃部と、前記主切刃部の工具先端側に形成された前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部と、前記主切刃部の工具基端側に形成された前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部と、を備えることとした。
他方、請求項9に記載の発明では、ねじ加工面にねじ加工を施すためのねじ切り工具として、工具先端から順に、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部と、前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃からなる主切刃部と、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部と、を連続形成することとした。
ねじ切り工具としての請求項8或いは請求項9に記載の構造によれば、主切刃部の工具送り方向前方及び後方のいずれにもさらい刃を備えているため、主切刃部を用いてねじ加工面のねじ切りが可能であるとともに、これらさらい刃を用いてねじの切り終わり部分の不完全ねじ部のばり取りが可能でもある。すなわち、こうしたねじ切り工具を用いることで、ねじ加工面のねじ切りとねじの切り終わり部分のばり取りとを、工具を交換せずに行うことができるようになる。
ちなみに、請求項8または9に記載のねじ切り工具において、例えば請求項10に記載の発明によるように、前記主切刃部によって切り出されるねじのピッチよりも前記先行さらい刃部の切刃の長さを長くすれば、不完全ねじ部のねじ軸方向におけるねじの切り終わり部分及びねじの切り始め部分のばり取りを的確に行うことができるようになる。
なお、請求項8〜10のいずれかに記載のねじ切り工具においては、例えば請求項11に記載の発明によるように、前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジを、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とすれば、ねじ切り工具としての簡易な構造で、ねじの切り始め部分のテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようになる。
更に、請求項8〜11のいずれかに記載のねじ切り工具においては、例えば請求項12に記載の発明によるように、前記後さらい刃部の工具基端側のエッジを、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り終わり部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とすれば、ねじ切り工具としての簡易な構造で、切り終わりのテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようにもなる。
また更に、請求項8〜12のいずれかに記載のねじ切り工具においては、例えば請求項13に記載の発明によるように、前記ねじ加工面に平行な切刃を有して、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正刃部を更に備えることとすれば、このねじ山修正刃部を用いてねじの切り始め部分のねじ山頂部を平坦に加工することで、同部分のばり取りを行うことができるようになる。
特に、請求項13に記載のねじ切り工具においては、例えば請求項14に記載の発明によるように、前記先行さらい刃部の切刃の工具先端側の部分を前記ねじ山修正刃部とすれば、切削刃形状の更なる複雑化を招くことなく、上記ねじ山修正刃部の機能を追加することができる。
ちなみに、こうしたねじ切り工具については、例えば請求項15に記載の発明によるように、ねじ切り旋盤工具として形成したり、或いは請求項16に記載の発明によるように、ねじ切りフライス工具として形成したりすることができる。
一方、上記目的を達成するため、請求項17に記載の発明では、ねじの切り始め部分が面取りされたねじ加工面にねじ加工を施すねじ加工装置として、前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部及び前記ねじ加工面に平行な切刃を有するねじ山修正刃部を有するねじ切り工具と、前記ねじ加工面に対して前記ねじ切り工具を相対変位させる駆動機構と、前記駆動機構を制御する制御手段と、を備えるとともに、前記制御手段を用いて、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を前記ねじ山修正刃部により切り込ませるように前記駆動機構を制御することとした。
ねじ加工装置としての請求項17に記載の構成では、ねじ切り工具の主切刃部を用いてねじ加工面のねじ切りを行った後、そのねじ切り工具に併せ設けられたねじ山修正刃部を用いてねじ加工面のねじの切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部が切り込まれ、同頂部に発生したばりが取り除かれるようになる。すなわち、上記ねじ切り工具を用いることで、ねじ加工面のねじ切りとねじの切り始め部分のばり取りとを、同工具を交換せずに行えるようになる。
また、請求項17に記載のねじ加工装置において、例えば請求項18に記載の発明によるように、
(b1)前記主切刃部の工具先端側に該主切刃部と連続して前記ねじ山修正刃部が形成されたねじ切り工具を備える。
或いは請求項19に記載の発明によるように、
(b2)前記主切刃部の工具先端側に前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部が形成され、該先行さらい刃部の切刃の工具先端側の部分が前記ねじ山修正刃部とされたねじ切り工具を備える。
等々の構成を採用することも、その体格の小型化を図る上で有効である。
特に、上記(b2)の構成、すなわち請求項19に記載のねじ加工装置によれば、ねじ加工面のねじ切り及びねじの切り始め部分のばり取りに加え、先行さらい刃部を用いてのねじの切り終わり部分のばり取りを併せて行うことができるようになる。
ちなみに、請求項19に記載のねじ加工装置において、例えば請求項20に記載の発明によるように、前記主切刃部によって切り出されるねじのピッチよりも前記先行さらい刃部の切刃の長さが長く形成されたねじ切り工具を備え、これを用いることとすれば、不完全ねじ部のねじ軸方向におけるねじの切り終わり部分やねじの切り始めの面取り部分のばり取りを的確に行うことができるようになる。
なお、請求項19または20に記載の構成において、例えば請求項21に記載の発明では、前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジを、前記切り始め部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とし、前記制御手段により、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、そのテーパさらい刃部を前記切り始め部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させるように前記駆動機構を制御することとした。これにより、ねじ切り工具を交換することなく、ねじの切り始め部分のテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようになる。
更に、請求項17〜21のいずれかに記載の構成においては、例えば請求項22に記載の発明によるように、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部が前記主切刃部の工具基端側に更に設けられるねじ切り工具を用いることとすれば、切り終わりのテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようにもなる。
また、請求項23に記載の発明では、ねじ加工面にねじ加工を施すねじ加工装置として、工具先端から順に、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部、前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部、及び前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部の連続形成されたねじ切り工具と、前記ねじ加工面に対して前記ねじ切り工具を相対変位させる駆動機構と、前記駆動機構を制御する制御手段と、を備えるとともに、前記制御手段により、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記ねじ加工面のねじの切り終わり部分の不完全ねじ部のねじ山頂部に前記先行さらい刃部を切り込み量「0」で当接させるように前記駆動機構を制御することとした。
ねじ加工装置としての請求項23に記載の構成では、主切刃部の工具送り方向前方及び後方のいずれにもさらい刃を有するねじ切り工具を備えるため、同工具の主切刃部を用いたねじ加工面のねじ切りが可能である。また、同主切刃部を用いたねじ加工面のねじ切り後に、ねじ加工面のねじの切り終わり部分の不完全ねじ部のねじ山頂部に同工具の先行さらい刃部を切り込み量「0」で当接させるため、同部分の不完全ねじ部のばり取りが可能である。すなわち、上記ねじ切り工具を用いることで、ねじ加工面のねじ切りとねじの切り終わり部分のばり取りとを、工具を交換せずに行うことができるようになる。
ちなみに、請求項23に記載のねじ加工装置において、例えば請求項24に記載の発明によるように、前記主切刃部によって切り出されるねじのピッチよりも前記先行さらい刃部の切刃の長さを長くすることとすれば、不完全ねじ部のねじ軸方向におけるねじの切り終わり部分やねじの切り始めの面取り部分のばり取りを的確に行うことができるようになる。
なお、請求項23または24に記載のねじ加工装置において、例えば請求項25に記載の発明によるように、前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジが前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部として形成されたねじ切り工具を用い、前記制御手段により、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、そのテーパさらい刃部を前記切り始め部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させるように前記駆動機構を制御することとすれば、工具を交換することなく、ねじの切り始め部分のテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようになる。
更に、請求項23〜25のいずれかに記載のねじ加工装置において、例えば請求項26に記載の発明によるように、前記後さらい刃部の工具基端側のエッジを、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り終わり部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とし、前記制御手段により、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、そのテーパさらい刃部を切り終わり部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させるように前記駆動機構を制御することとすれば、工具を交換することなく、ねじの切り終わり部分のテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようになる。
また更に、請求項23〜26のいずれかに記載のねじ加工装置において、例えば請求項27に記載の発明によるように、前記制御手段により、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部をねじ山修正刃部により切り込ませるように前記駆動機構を制御することとすれば、ねじの切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工することで、同部分のばり取りを行うことができるようになる。
ちなみに、こうしたねじ加工装置は、例えば請求項28に記載の発明によるように旋削加工装置として構成することや、或いは請求項29に記載の発明によるようにフライス加工装置として構成することが可能である。
他方、上記目的を達成するため、請求項30に記載の発明では、ねじの切り始め部分が面取りされたねじ加工面にねじ加工を施す方法として、前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部、及び前記ねじ加工面に平行な切刃を有するねじ山修正刃部を有するねじ切り工具を用いるとともに、前記主切刃部によって前記ねじ加工面にねじを切るねじ切り工程と、ねじ切り後の前記ねじ加工面の切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部を、前記ねじ山修正刃部にて切り込んで該ねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正工程と、を備えることとした。
ねじ加工方法としてのこのような方法では、ねじ切り工具の主切刃部を用いてねじ加工面のねじ切りを行った後、そのねじ切り工具に併せ設けられたねじ山修正刃部を用いてねじ加工面のねじの切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部が切り込まれ、同頂部に発生したばりが取り除かれるようになる。すなわち、上記ねじ切り工具を用いることで、ねじ加工面のねじ切りとねじの切り始め部分のばり取りとを、同工具を交換せずに行えるようになる。
また、請求項30に記載のねじ加工方法において、例えば請求項31に記載の発明によるように、
(c1)前記主切刃部の工具先端側に該主切刃部と連続して前記ねじ山修正刃部が形成されたねじ切り工具を用いる。
或いは請求項32に記載の発明によるように、
(c2)前記主切刃部の工具先端側に前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部が形成され、該先行さらい刃部の切刃の工具先端側の部分が前記ねじ山修正刃部とされたねじ切り工具を用いる。
等々のねじ切り工具を採用することも、刃具の交換にかかる時間の短縮を図る上で有効である。
特に、上記(c2)の方法、すなわち請求項32に記載のねじ切り加工方法によれば、ねじ加工面のねじ切り及びねじの切り始め部分のばり取りに加え、先行さらい刃部を用いてのねじの切り終わり部分のばり取りを併せて行うことができるようになる。
ちなみに、請求項32に記載のねじ加工方法において、例えば請求項33に記載の発明によるように、前記先行さらい刃部の切刃の長さがねじの軸方向における前記切り終わり部分の不完全ねじ部の長さ以上とされたねじ切り工具を用いることとすれば、不完全ねじ部のねじ軸方向におけるねじの切り終わり部分やねじの切り始めの面取り部分のばり取りを的確に行うことができるようになる。
なお、請求項32または33に記載のねじ加工方法において、例えば請求項34に記載の発明によるように、前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジを、前記切り始め部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させることで、同テーパ面の仕上げ加工を行うテーパ面仕上げ工程を更に備えることとすれば、ねじ切り工具を交換することなく、ねじの切り始め部分のテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようになる。
更に、請求項30〜34のいずれかに記載のねじ加工方法においては、例えば請求項35に記載の発明によるように、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部が前記主切刃部の工具基端側に更に設けられたねじ切り工具を用いることとすれば、切り終わりのテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようにもなる。
また、請求項36に記載の発明では、ねじ加工面にねじ加工を施す方法として、工具先端から順に、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部、前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部、及び前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部の連続形成されたねじ切り工具を用いるとともに、前記主切刃部によって前記ねじ加工面にねじを切るねじ切り工程と、ねじ切り後の前記ねじ加工面の切り終わり部分における不完全ねじ部のねじ山頂部に前記先行さらい刃部を切り込み量ゼロで当接させて該ねじ山頂部のばりを除去するばり取り工程と、を備えることとした。
ねじ加工方法としてのこのような方法では、主切刃部の工具送り方向前方及び後方のいずれにもさらい刃を有するねじ切り工具を備えるため、同工具の主切刃部を用いたねじ加工面のねじ切りが可能である。また、同主切刃部を用いたねじ加工面のねじ切り後に、ねじ加工面のねじの切り終わり部分の不完全ねじ部のねじ山頂部に同工具の先行さらい刃部を切り込み量ゼロで当接させるため、同部分の不完全ねじ部のばり取りが可能である。すなわち、上記ねじ切り工具を用いることで、ねじ加工面のねじ切りとねじの切り終わり部分のばり取りとを、工具を交換せずに行うことができるようになる。
ちなみに、請求項36に記載のねじ加工方法において、例えば請求項37に記載の発明によるように、前記先行さらい刃部の切刃の長さが、ねじの軸方向における前記切り終わり部分の不完全ねじ部の長さ以上とされたねじ切り工具を用いることとすれば、不完全ねじ部のねじ軸方向におけるねじの切り終わり部分やねじの切り始めの面取り部分のばり取りを的確に行うことができるようになる。
なお、請求項36または37に記載のねじ加工方法において、例えば請求項38に記載の発明によるように、前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジを、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させることで、同テーパ面の仕上げ加工を行うテーパ面仕上げ工程を更に備えることとすれば、工具を交換することなく、ねじの切り始め部分のテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようになる。
更に、請求項36〜38のいずれかに記載のねじ加工方法において、例えば請求項39に記載の発明によるように、前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記後さらい刃部の工具基端側のエッジを、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り終わり部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させることで、同テーパ面の仕上げ加工を行うテーパ面仕上げ工程を更に備えることとすれば、工具を交換することなく、ねじの切り終わり部分のテーパ面の仕上げ加工を行うことができるようになる。
また更に、請求項36〜39のいずれかに記載のねじ加工方法において、例えば請求項40に記載の発明によるように、前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部を、前記先行さらい刃部にて切り込んで該ねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正工程を更に備えることとすれば、ねじの切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工することで、同部分のばり取りを行うことができるようになる。
ちなみに、こうしたねじ加工方法は、例えば請求項41に記載の発明によるように、上記各工程を旋削にて行うようにしたり、或いは請求項42に記載の発明によるように、上記各工程をフライス加工にて行うようにしたりすることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明のねじ切り工具、ねじ加工装置、及びねじ加工方法を具体化した第1の実施の形態について、図1〜図14を参照して説明する。
この実施の形態のねじ切り工具は、切り刃を交換可能な旋削用切削工具として構成されており、切り刃の形成されたインサートをホルダに装着した状態で使用される。なお以下の説明では、そうしたねじ切り工具にあって、被加工物に押し加工でねじを切る際の工具送り方向(ねじ切り方向)における端を工具先端と記載し、その反対側の端を工具基端と記載する。
図1に、そうした本実施の形態のねじ切り工具のインサートの側面構造を示す。同図1に示されるように、このインサート1は側面方向から見て略三角形状をなしており、その各頂点部分にそれぞれ切削刃10が形成されている。そしてこの切削刃10は、
・ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部11。
・同主切刃部11の工具先端側に形成されたねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部12。
・主切刃部11の工具基端側に形成された、ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部13。
・先行さらい刃部12の工具先端側のエッジに形成されたテーパさらい刃部14。
・後さらい刃部13の工具基端側のエッジに形成されたテーパさらい刃部15。
を有して形成されている。
なお、このインサート1では、上記切削刃10の先行さらい刃部12は、ねじの切り始め部分に形成される不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正刃部を兼ねる構成とされている。また、上記先行さらい刃部12は、主切刃部11の工具先端側に該主切刃部11と連続して形成されている。
図2(a)には、こうした切削刃10を用いてねじ切り加工される被加工物Wについてそのねじ加工部分の加工前の断面形状が点線で、加工後の断面形状が実線でそれぞれ示されている。同図に示すように、この被加工物Wには、ねじ加工面となる側周面に対して所定の角度θで傾斜したテーパ面が面取り加工(テーパ加工)で形成された被加工物Wの先端から、一定の切り込み量でねじ切り工具をその被加工物Wの基端側に移動させつつ、所定のピッチPで所定の深さDのねじが必要な長さだけ切り出される。こうして切り出されるねじの切り始め部分、すなわちテーパ面の形成された被加工物Wの先端部分には、本来必要とされるよりもねじ深さが浅い不完全ねじ部が形成される。またねじの切り終わりに際しては、ねじの切り込みを徐々に浅くしながらねじ切り工具を被加工物Wから退避させるため、ねじの切り終わり部分にも本来必要とされるよりもねじ深さの浅い不完全ねじ部が形成される。ちなみに、被加工物Wの先端の面取り加工は通常、上記角度θが135°となるように行われる。またねじの切り終わり部分の不完全ねじ部の長さLeは通常、2〜3ピッチ程度となっている。
これに対して切削刃10の先行さらい刃部13は、こうした被加工物Wのねじの切り終わり部分の不完全ねじ部のねじ山頂部のさらい加工を行うように形成されており、同図(b)に示すように、その切刃の長さL1は、同切り終わりの不完全ねじ部の長さLe以上とされている。
ちなみに、切刃の長さL1を不必要に長くしても、切削抵抗の増加を不要な招くのみであるため、切刃の長さL1は、不完全ねじ部の長さLeと同じか、それよりも若干長い程度としておくことが望ましい。よって、切り終わりの不完全ねじ部の長さLeが2〜3ピッチ程度の通常のねじ切り加工を想定する場合、先行さらい刃部13の切刃の長さL1は3ピッチ程度とされることになる。
一方、後さらい刃部14は、主切刃部11によって切り出されたねじ溝の直後のねじ山頂部をさらい加工を行うべく形成されている。こうしたさらい加工には、切り出されるねじの0.5ピッチ程度の長さの切刃があれば十分であり、むしろ切刃の長さが長すぎると、本来はさらい加工の対象でない他のねじ山の頂部にも切刃が摺接して切削抵抗が増してしまう。そのため、後さらい刃部14の切刃の長さL2は、少なくとも切り出されるねじのピッチよりも短くする必要がある(L2<P)。
なお、これら上記切削刃10の後さらい刃部13及び先行さらい刃部12の切刃は、主切刃部11によるねじの切削中にその主切刃部11により切り出されたねじ山の頂部と摺接可能なように、切り込み方向における主切刃部11の先端からの距離Hが、切り出されるねじの深さDと同一となる位置に形成されている。
一方、切削刃10の工具先端側のエッジに形成されたテーパさらい刃部14は、被加工物Wの先端のテーパ加工やそのテーパ面のさらい加工を行うべく形成されている。そのため、テーパさらい刃部14の形成されるエッジの角度φ1は、上記ねじ加工面に対するテーパ面の傾斜の角度θよりも小さく形成されている。なお、切削刃10の工具基端側のエッジに形成されたテーパさらい刃部15は、ねじの切り終わり部分にもテーパ加工を施す場合に、そのテーパ加工やそれにより形成されたテーパ面のさらい加工を行うべく形成されている。そのため、テーパさらい刃部14の形成されるエッジの角度φ1は、そのテーパ面のねじ加工面に対する傾斜の角度よりも小さく形成されている。ちなみに一般には、これらテーパ面はいずれも、ねじ加工面に対して135°傾斜した角度に形成されることが殆どである。
このような切削刃10を備えるインサート1の旋盤用ねじ切り工具への装着例として、外径ねじ切り用ホルダ2に装着した際の装着態様を図3に、内径ねじ切り用ホルダ3に装着した際の装着態様を図4に示す。これら図3或いは図4に示されるように、インサート1の各頂点に設けられた3つの切削刃10のうち1つを上記両ホルダ2或いは3から突出させて被加工物(図示略)に当接し、外径ねじ或いは内径ねじのねじ加工を行う。その際、使用した切削刃10の摩耗による切削能力の低下時には、インサート1を所定の角度(ここでは120度)だけ回転させて別の頂点に形成された切削刃10をホルダ2或いは3から突出させる。そして新たな切削刃10を被加工物に当接することで上記ねじ加工を行う。すなわち、インサート1に形成された切削刃10の数分だけ、ねじ切り工具の長寿命化が図られている。
図5に、そうした旋盤用ねじ切り工具を備える旋削加工装置、いわゆる旋盤の全体構成を模式的に示す。この旋削加工装置は、同図5に示されるように、主軸部21を中心として構成されている。同主軸部21の内部には、図示しない主軸が回転可能に支持されているとともに、制御部30からの指令に基づき同主軸を回転させる主軸モータ22が格納されている。また、同主軸部21の外部には、丸棒状の被加工物Wを着脱可能に支持するチャック23が配設されている。そして、これら主軸部21内の主軸と同チャック23とが連結されており、主軸モータ22による主軸の回転はチャック23を介して被加工物Wに伝達されている。
こうした旋削加工装置のチャック23に保持された被加工物Wの側方には、上記主軸モータ22による被加工物Wの回転軸と平行な方向(Z方向)に往復動可能に支持された状態でZ軸テーブル25が配設されている。このZ軸テーブル25は、Z軸モータ24に駆動連結されており、その駆動力で上記Z方向に往復動されるようになっている。
またZ軸テーブル25の上面には、その上面において上記Z方向に垂直な方向(X方向)に往復動可能に支持されたX軸テーブル27が配設されている。このX軸テーブル27は、X軸モータ26に駆動連結されており、その駆動力で上記X方向に往復動されるようになっている。
こうしたX軸テーブル27には、ねじ切り工具Tを着脱可能に支持する工具ホルダ29が設けられている。こうした工具ホルダ29に装着されたねじ切り工具Tは、上記Z方向へのZ軸テーブル25の移動により、被加工物Wの回転軸方向に移動され、また上記X方向へのX軸テーブル27の移動により、被加工物Wの径方向に、すなわち被加工物Wの側周面に近接・離間する方向に移動されるようになっている。
こうした旋削加工装置の上記主軸モータ22、Z軸モータ24及びX軸モータ26の動作は、制御部30により制御される。制御部30は、被加工物Wの加工形状やその材質等に関する加工情報を入力するためのインターフェースである入力部31に接続されている。そして制御部30は、その入力部31を通じて入力された加工情報に基づき、適切な被加工物Wの回転速度、ねじ切り工具Tの切り込み量や送り速度が得られるように上記各モータ(22,24,26)を駆動制御する。
図6に、以上のようなねじ切り工具T及びそれを備えた旋削加工装置を用いた被加工物Wに対するねじの加工手順をフローチャートにて示す。同図に示すようにねじ切り加工は、以下の各工程S1〜S5の順に行われる。なお、これら一連の工程S1〜S5は、上記旋削加工装置の制御部30が、被加工物Wの回転速度やねじ切り工具Tの移動経路(パス)等の加工パラメータを適宜設定して、上記各モータ(22,24,26)を駆動制御することで、順次実行される。
(工程S1)切削刃10のテーパさらい刃部14を用いた被加工物W端面のテーパ加工。

(工程S2)切削刃10の主切刃部11を用いた被加工物W側周面のねじ切削。
(工程S3)切削刃10の先行さらい刃部12を用いた切り始め不完全ねじ部のばり切削。
(工程S4)切り込み量「0」でのねじ切削。なおこのねじ切削は、切削刃10の先行さらい刃部12を用いて切り終わりの不完全ねじ部のばりを切削すべく行われる。
(工程S5)切削刃10のテーパさらい刃部14を用いたテーパ面のさらい加工。
まず工程S1のテーパ加工では、図7に示すように、所定の回転速度で回転された被加工物Wに対し、その先端の外縁部分に形成すべきテーパ面に沿ってテーパさらい刃部14が移動するように切削刃10を移動させることで、被加工物W先端の外縁部分が面取りされる。
次に工程S2のねじ切削では、図8に示されるように、所定の切り込み量、及び所定の送り速度で切削刃10を被加工物Wの先端面から基端側に向けて、必要な長さだけ移動させる。そしてその後、切り込みを徐々に浅くしながら切削刃10を被加工物Wから退避させる。これにより、被加工物Wの側周面には、主切刃部11によって三角形状のねじ溝が螺旋状に形成される。また主切刃部11により切り出されたねじ溝の直後のねじ山の頂部には、後さらい刃部13が摺接してその頂部のさらい加工が順次施され、ねじ溝の切り出しに際して発生したばりが切削されることとなる。
ただし、このときのねじの切り始め部分、すなわちテーパ面に形成された被加工物W先端の部分では、ねじ深さの浅い不完全ねじが形成される。またこうして形成された切り始めの不完全ねじ部のねじ山頂部には、後さらい刃部13が摺接されないため、ばりが残されるようになる。
更にねじの切り終わり部分についても、切り込みが徐々に浅くされているため、やはりねじ深さの浅い不完全ねじが形成される。こうした切り終わりの不完全ねじ部では、切り込みが浅くされたことで、図9に示すように、後さらい刃部13が被加工物Wの側周面から離間してしまうため、ねじ山の頂部にばりが残されてしまうようになる。
続く工程S3では、被加工物W先端のテーパ面に形成された上記切り始めの不完全ねじ部についてそのねじ山頂部に残されたばりの切削が行われる。この工程S3では、図10に示すように、被加工物Wの回転に連動して切削刃10の切り込み量を変化させていくことで、上記切り始めの不完全ねじ部におけるねじ山の頂部に先行さらい刃部12の工具基端側の部分が摺接するように切削刃10を移動させる。これにより、上記工程S2のねじ切削中に発生した上記切り始めの不完全ねじ部のばりが切削されることになる。このように本実施の形態では、先行さらい刃部12の工具基端側の部分が、ねじ加工面に平行な切刃を有して切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正刃部としての機能を兼ね備える構成となっている。
図11は、上記工程S3のばり切削後の切り始め不完全ねじ部におけるねじの断面形状の一例を示している。同図には、ねじ溝の角度が60°の三角ねじを、被加工物Wの回転軸に対して45°の角度で傾斜したテーパ面に形成した場合の例が示されている。なお、同図には、ばり切削前のねじの断面形状が点線で併せ示されている。
同図に示すように、ばり切削前のねじ山の頂部は、75°の鋭角となっており、ばりが比較的発生し易い形状となっている。これに対してばり切削後のねじ山は、断面台形状となり、その頂部両側のエッジの角度は、135°、120°といずれも鈍角となっており、ばりが発生しにくい形状となっている。そのため、上記切り始め不完全ねじ部のばり切削に際して、ばりが新たに発生され難いようになっている。
続く工程S4では、図12に示すように、切り込み量「0」でねじ切削を行う。すなわち、切り込み量をゼロとした状態で、所定の送り速度で切削刃10を被加工物Wの先端面から基端側に向けて、必要な長さだけ移動させる。このときの切削刃10は、その主切刃部11、先行さらい刃部12及び後さらい刃部13が先に形成されたねじ溝を倣うように移動するだけで、更にねじ溝が切り込まれることはない。ただし、先のねじ切削時には後さらい刃部13が摺接されずにねじ山の頂部にばりの残された上記切り終わり不完全ねじ部では、この切り込み量「0」のねじ切削において、図13に示すようにそのねじ山の頂部に先行さらい刃部12が摺接されるため、その残されたばりが切削されるようになる。
そして最後の工程S5におけるテーパ面のさらい加工では、テーパさらい刃部14が被加工物W先端外縁のテーパ面に倣うように切削刃10を移動させることで、上記工程S2の切り始め不完全ねじ部のばり切削によっても切削されずに残留した上記テーパ面のばりを切削するようにしている。
なお、以上説明したねじの加工例では、テーパさらい刃部15は特に使用されていないが、被加工物のねじの切り終わり部分にも面取りを施す場合やそうした面取りの施された被加工物にねじ切り加工を行う場合には、このテーパさらい刃部15を用いてそうしたねじの切り終わり部分のテーパ面の形成やそのさらい加工を行うことになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部12を主切刃部11の工具先端側に形成し、被加工物Wに形成された切り始めの不完全ねじ部における最端面側のねじ山頂部に同先行さらい刃部12が当接するよう、同被加工物Wの軸に平行に切削刃10を移動させることとした。これにより、工具を交換せずに、ねじ加工面へのねじ切削と、ねじの切り始めの不完全ねじ部に形成されたばりの切削とを行うことができるようになる。
(2)ねじの切り終わりの不完全ねじ部の長さLe以上に先行さらい刃部12の切刃を形成し、主切刃部11によるねじ切削(工程S2)で被加工物Wの側周面にねじを一旦形成した後、切り込み量「0」で再度のねじ切削を実行することとした。これにより、切り終わりの不完全ねじ部に形成されたばりの切削についても、工具を交換することなく行うことができるようになる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について、図15及び図16を参照して、先の第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、これら図15及び図16において、先の図1〜図14に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての重複する説明は割愛する。
上述した第1の実施の形態のねじ切り工具の切削刃10では、その先行さらい刃部12が、ねじの切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正刃部としての機能を兼ね備える構成となっている。こうした構成では、ねじ山修正刃部と主切刃部とが互いに近い位置に形成されているため、ねじを被加工物の先端からある程度離れた位置から形成する場合等に、切り始めの不完全ねじ部のねじ山頂部のばり切削に際して被加工物に主切刃部が干渉してしまうことがある。そこで本実施の形態のねじ切り工具では、上記切削刃10に加え、その主切刃部11から十分離れた位置に上記切り始めの不完全ねじ部のばり切削専用の切削刃を別途設けることで、そうして被加工物先端から離れた部位のねじ切り加工おいても、ねじ加工面のねじ切削とその切り始めの不完全ねじ部のばり切削とを同一の工具で実行可能としている。
図15は、そうした本実施の形態のねじ切り工具について、切削刃の取り付けられたその先端部分の側面構造を示したものである。このねじ切り工具は、旋盤用の外径ねじ切り工具として構成され、図3に例示した第1の実施の形態のねじ切り工具と同様に、その外径ねじ切り用ホルダ4の先端には、上記主切刃部11、先行さらい刃部12、後さらい刃部13、テーパさらい刃部14,15からなる切削刃10を有して構成されたインサート1が装着されている。一方、本実施の形態のねじ切り工具では、そのインサート1から工具基端側にある程度離れた位置に平バイト41が更に装着されている。そして上記主切刃部11の先端よりも更にねじ加工面側に突出された平バイト41の先端は、上記主切刃部11によってねじ切削が施されるねじ加工面に平行な切刃を有するねじ山修正刃部42となっている。
ちなみに、図16(a)に示すように、こうしたねじ切り工具では、その工具先端における主切刃部11とねじ山修正刃部42と間の距離Lbは、ねじ切り加工を行う被加工物W1の先端からねじの切り終わり位置までの距離Laよりも大きくされている。なお、ここでねじ切り加工を行う被加工物W1では、そのねじの切り始め部分はテーパ面に形成されている。
このようなねじ切り工具を用いたねじ加工にあっては、同図16(a)に示すように、まず切削刃10の主切刃部11にて被加工物W1のねじ加工面のねじ切削を実行する。このときにも、主切刃部11によるねじ溝の切削後、その工具基端側に隣接して設けられた後さらい刃部13によって、切削されたねじ溝の直後のねじ山の頂部のさらい加工を行い、ねじ溝の切削時に発生したばりを除去するようにしている。ただし、テーパ面に対してねじが切られるねじの切り始め部分、及び切り込みが徐々に浅くされるねじの切り終わりの部分では、後さらい刃部13がねじ山の頂部に摺接しないため、発生したばりは残されたままとなる。
その後、図16(b)に示すように、平バイト41の先端に形成されたねじ山修正刃部42を、上記ねじ切削にて形成されたねじの切り始めにおける不完全ねじ部のねじ山頂部に摺接させて、そこに残されたばりを切削する(ねじ山修正工程)。その後、インサート1に設けられた切削刃10を用いて切り込み量「0」でねじ切削を必要に応じて行い、ねじの切り終わり部分の不完全ねじ部のねじ山頂部に残されたばりについても切削する。
以上のように、ねじ切り工具に、主切刃部11の設けられた切削刃10に加え、ねじ山修正刃部42の設けられた切削刃(平バイト42)を別途設けるようにすれば、先端からある程度離れた位置からねじ切り加工を行う場合にも、そのねじの切り始め部分の不完全ねじ部におけるねじ山頂部のさらい加工を、工具を交換することなく行うことができるようになる。
なお、内径ねじ切り加工に際しても、被加工物の先端からある程度離れた位置からねじを切り始める場合には、上記切削刃10のみでは、やはり主切刃部11が干渉して、ねじの切り始め部分のテーパ面に形成された不完全ねじ部のねじ山頂部のさらい加工を行えないことがある。そうした場合にも、ねじ切り工具に、主切刃部11の設けられた切削刃10に加え、ねじ山修正刃部42の設けられた切削刃(平バイト41)を別途設けることで、工具の交換無しで、ねじの切り始め部分の不完全ねじ部におけるねじ山頂部のさらい加工を行うことができるようになる。
図17(a)、(b)は、そうしたねじ山修正刃部52の設けられた平バイト51が、主切刃部11の設けられた切削刃10とは別に設けられた旋盤用の内径ねじ切り工具の一例を示している。同図に示すように、この内径ねじ切り用ホルダ5の先端部には、インサート1と平バイト51とが、互いに背合わせとなり、且つインサート1に設けられた切削刃10と平バイト51の先端に設けられたねじ山修正刃部52とが互いに逆方向に突出するように装着されている。
こうしたねじ切り工具を用いた場合にも、図18(a)に示すように切削刃10の主切刃部11を用いてねじ切削を実行した後、図18(b)に示すようにねじの切り始めの不完全ねじ部のねじ山頂部にねじ山修正刃部52を摺接させることで、そこに残されたばりを切削することができる。
なお、以上説明した第1及び第2の実施の形態は、次のように変更して実施することもできる。
・インサート1の形状は、三角形状に限らず、適宜変更しても良い。また切削刃10をインサート1に設けるのではなく、ねじ切り工具に一体に設けるようにしても良い。
・上記各実施形態の切削刃10には、テーパさらい刃部15、後さらい刃部13、主切刃部11、先行さらい刃部12、テーパさらい刃部14が連続して形成されているが、それら刃部間の一部若しくは全部に一定の間隔を空けるように切刃部を形成するようにしても良い。またそれら各刃部(11〜15)の一部、若しくは全部を別体に形成するようにしても良い。そうした場合にも、それら刃部(11〜15)が同じねじ切り工具に設けられていれば、上記態様でのねじ切り加工を工具を交換せずに行うことができる。
・ねじの切り始め、切り終わり部分のテーパ(面取り)加工やそのさらい加工を、上記ねじ切り工具で行う必要がない場合には、テーパさらい刃部14、15のいずれか一方または双方を割愛するようにしても良い。またねじ山頂部のさらい加工が不要であれば、後さらい刃部13を割愛する構成とすることもできる。
・第1の実施の形態にあって、ねじの切り終わり部分のねじ山頂部のさらい加工を特に行う必要が無い場合には、切削刃10の先行さらい刃部12をねじ山修正刃部としてのみ機能させるようにしても良い。その場合、そうした刃部の切刃の長さは、被加工物のねじの切り終わりの不完全ねじ部の長さよりも短くすることもできる。ただしその場合には、ねじの切り始めの不完全ねじ部におけるねじ山頂部のさらい加工に際して主切刃部11が被加工物に干渉しないように、ねじ山修正刃部を主切刃部からある程度離れた位置に設ける必要がある。
・第2の実施の形態にあって、ねじの切り終わり部分のねじ山頂部のさらい加工を特に行う必要が無い場合には、切削刃10の先行さらい刃部12を割愛するようにしても良い。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について、図19及び図20を参照して、先の第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
ねじ切り加工は、上述したような旋削加工に限らず、フライス加工を通じて行われることもある。そうしたフライス加工を通じたねじ切り加工においても、被加工物のねじの切り始め部分が面取りされており、ねじ加工面に対して傾斜したテーパ面となっていれば、やはりねじ溝の浅い不完全ねじ部が形成されてしまう。そしてそうした不完全ねじ部のねじ山頂部に発生したばりは、従来のフライス加工用ねじ切り工具(スレッドミル等)では、そのまま切削することはできないため、工具の交換や別途の加工で取り除くほか無いのが現状である。
本実施の形態では、そうしたフライス加工用ねじ切り工具に、ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部と、ねじ加工面に平行な切刃を有して、ねじ切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正刃部とを設けるようにしている。そしてそれにより、ねじ切削後、工具を交換せずにそのまま、ねじの切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部に残されたばりの切削を行うことができるようにしている。
図19は、そうした本実施の形態のフライス加工用ねじ切り工具(スレッドミル6)の側面構造を示したものである。
同図に示されるように、このスレッドミル6は、その工具先端側に、ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部61が形成されている。また更に、スレッドミル6の工具先端部には、ねじ加工面に平行な切刃であるねじ山修正刃部62が形成されている。すなわち、本実施の形態においても、切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正刃部62が主切刃部61と別途にスレッドミル6に形成されている。
図20(a)及び(b)は、こうしたスレッドミル6を用いたフライス加工装置を通じての内径ねじの加工の態様を示している。ここでねじ加工の行われる被加工物W3内周の先端部は、予め面取りが施されて、ねじ加工面に対して傾斜したテーパ面とされている。
さて上記スレッドミル6を用いたねじ加工に際してはまず図20(a)に示すように、スレッドミル6をその中心軸A1を中心に自転させるとともに、ねじ加工面の中心軸A0を中心に公転させる。このときのスレッドミル6の公転は、所望とする切り込み量でその主切刃部61が被加工物W3のねじ加工面に切り込むように、中心軸A0,A1間の偏心量を設定して行われる。
そしてそうした自転及び公転を維持した上で、スレッドミル6をその主切刃部61の先端が被加工物W3のねじ加工面の先端に当接する位置から被加工物W3の基端側に向けて所定の送り速度で必要な長さだけ移動させる。以上により、被加工物W3内周のねじ加工面のねじ切削が行われる。
なおこのときのテーパ面となった被加工物W3のねじの切り始め部分には、ねじ溝の浅い不完全ねじ部が形成される。そしてそうした不完全ねじ部では、ねじ山頂部にばりが発生し易くなっている。
そこで上記ねじ切削後、図20(b)に示すように、スレッドミル6を、被加工物W3の先端から工具先端側に移動させつつ、そのねじ山修正刃部62が上記切り始めの不完全ねじ部のねじ山頂部に摺接し続けるように上記偏心量を少しずつ修正しながら公転させる。そうすることで、ねじの切り始めの不完全ねじ部に発生したばりを切削するようにしている。
なお、こうしたスレッドミル6を用いた外径ねじ切り加工も、以上と同様の態様で行うことができる。
ちなみに図21には、切削刃を交換可能なタイプのスレッドミルへの本発明の適用例が示されている。このタイプのスレッドミルでは、その本体7に着脱可能に切削刃10aが装着された構造となっている。こうしたスレッドミルの切削刃10aの主切刃部71の先端側には、その主切刃部71によりねじの切られるねじ加工面と平行な切刃からなるねじ山修正刃部72が形成されており、上記スレッドミル6と同様にねじの切り始めの不完全ねじ部のばり切削を行えるようになっている。
本発明の第1実施形態に採用されるねじ切り工具のインサートの構造を示す側面図。 同実施形態のねじ切り工具について(a)それにより切り出されるねじの形状を示す側面断面図と(b)その切削刃の拡大側面図とを併せ示す図。 同実施形態のねじ切り工具についてそのインサートの外径ねじ切り用ホルダへの装着態様の一例を示す側面図。 同実施形態のねじ切り工具についてそのインサートの内径ねじ切り用ホルダへの装着態様の他の例示す側面図。 同実施形態のねじ加工装置についてその全体構成を示す側面図。 同実施形態におけるねじの加工手順を示すフローチャート。 上記ねじ加工中に実行される被加工物端面のテーパ加工の態様を示す側面図。 上記ねじ加工中に実行されるねじ切削の態様を示す側面図。 同ねじ切削中の加工部分の拡大断面構造を示す断面図。 上記ねじ加工中に実行されるばり切削の態様を示す側面図。 同ばり切削後の切り始め不完全ねじ部のねじ山頂部の拡大断面構造を示す断面図。 上記ねじ加工中に実行される切り込み量「0」でのねじ切削(切り終わり不完全ねじ部のばり削除)の態様を示す側面図。 同ねじ切削による切り終わり不完全ねじ部のばりの除去態様を示す側面図。 上記ねじ加工中に実行されるテーパ面のさらい加工の態様を示す側面図。 本発明の第2実施形態に係るねじ切り工具の側面構造を示す側面図。 (a)及び(b)は同実施の形態のねじ切り工具を用いたねじ切り加工の態様をそれぞれ示す側面図。 同実施形態の変形例に採用されるねじ加工工具の(a)正面構造と(b)側面構造とを併せ示す図。 (a)及び(b)は同変形例でのねじ切り加工の態様を各々示す側面図。 本発明の第3実施形態にて採用されるねじ切り工具の側面図。 (a)及び(b)は同実施形態でのねじ切り加工の態様を各々示す側面図。 同実施形態の変形例についてそのねじ切り工具の構造を示す側面図。
符号の説明
1…インサート、2,4…外径ねじ切り用ホルダ、3,5…内径ねじ切り用ホルダ、6,7…スレッドミル、10,10a…切削刃、11,61,71…主切刃部、12…先行さらい刃部、13…後さらい刃部、14、15…テーパさらい刃部、21…主軸部、22…主軸モータ、23…チャック、24…Z軸モータ、25…Z軸テーブル、26…X軸モータ、27…X軸テーブル、29…工具ホルダ、30…制御部、31…入力部、41,51…平バイト、42,52,62,72…ねじ山修正刃部。

Claims (42)

  1. ねじの切り始め部分が面取りされたねじ加工面にねじ加工を施すためのねじ切り工具において、
    前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部と、前記ねじ加工面に平行な切刃を有して前記切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正刃部とを備える
    ことを特徴とするねじ切り工具。
  2. 前記ねじ山修正刃部は、前記主切刃部の工具先端側に、該主切刃部と連続して形成されてなる
    請求項1に記載のねじ切り工具。
  3. 前記主切刃部の工具先端側には、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部が形成され、該先行さらい刃部の切刃の工具先端側の部分が前記ねじ山修正刃部とされてなる
    請求項1に記載のねじ切り工具。
  4. 前記先行さらい刃部の切刃の長さは、前記主切刃部によって切り出されるねじのピッチよりも長くされてなる
    請求項3に記載のねじ切り工具。
  5. 前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジが、前記切り始め部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とされてなる
    請求項3または4に記載のねじ切り工具。
  6. 前記主切刃部の工具基端側には、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部が更に設けられる
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のねじ切り工具。
  7. 前記後さらい刃部の工具基端側のエッジが、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り終わり部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とされてなる
    請求項6に記載のねじ切り工具。
  8. ねじ加工面にねじ加工を施すためのねじ切り工具において、
    前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部と、前記主切刃部の工具先端側に形成された前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部と、前記主切刃部の工具基端側に形成された前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部とを備える
    ことを特徴とするねじ切り工具。
  9. ねじ加工面にねじ加工を施すためのねじ切り工具において、
    工具先端から順に、
    ・前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部、
    ・前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部、及び
    ・前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部、
    が連続形成されてなる
    ことを特徴とするねじ切り工具。
  10. 前記先行さらい刃部の切刃の長さは、前記主切刃部によって切り出されるねじのピッチよりも長くされてなる
    請求項8または9に記載のねじ切り工具。
  11. 前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジが、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とされてなる
    請求項8〜10のいずれか1項に記載のねじ切り工具。
  12. 前記後さらい刃部の工具基端側のエッジが、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り終わり部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とされてなる
    請求項8〜11のいずれか1項に記載のねじ切り工具。
  13. 前記ねじ加工面に平行な切刃を有して、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正刃部を更に備える
    請求項8〜12のいずれか1項に記載のねじ切り工具。
  14. 前記先行さらい刃部の切刃の工具先端側の部分が前記ねじ山修正刃部とされてなる
    請求項13に記載のねじ切り工具。
  15. 当該ねじ切り工具は、ねじ切り旋盤工具として形成されてなる
    請求項1〜14のいずれか1項に記載のねじ切り工具。
  16. 当該ねじ切り工具は、ねじ切りフライス工具として形成されてなる
    請求項1〜14のいずれか1項に記載のねじ切り工具。
  17. ねじの切り始め部分が面取りされたねじ加工面にねじ加工を施すねじ加工装置において、
    前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部、及び前記ねじ加工面に平行な切刃を有するねじ山修正刃部を有するねじ切り工具と、前記ねじ加工面に対して前記ねじ切り工具を相対変位させる駆動機構と、前記駆動機構を制御する制御手段とを備えるとともに、前記制御手段は、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記切り始め部分の不完全ねじ部のねじ山頂部を前記ねじ山修正刃部により切り込ませるように前記駆動機構を制御する
    ことを特徴とするねじ加工装置。
  18. 前記ねじ山修正刃部は、前記主切刃部の工具先端側に、該主切刃部と連続して形成されてなる
    請求項17に記載のねじ加工装置。
  19. 前記主切刃部の工具先端側には、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部が形成され、該先行さらい刃部の切刃の工具先端側の部分が前記ねじ山修正刃部とされてなる
    請求項17に記載のねじ加工装置。
  20. 前記先行さらい刃部の切刃の長さは、前記主切刃部によって切り出されるねじのピッチよりも長くされてなる
    請求項19に記載のねじ加工装置。
  21. 前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジが、前記切り始め部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とされてなり、前記制御手段は、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、そのテーパさらい刃部を前記切り始め部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させるように前記駆動機構を制御する
    請求項19または20に記載のねじ加工装置。
  22. 前記主切刃部の工具基端側には、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部が更に設けられる
    請求項17〜21のいずれか1項に記載のねじ加工装置。
  23. ねじ加工面にねじ加工を施すねじ加工装置において、
    工具先端から順に、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部、前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部、及び前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部の連続形成されたねじ切り工具と、前記ねじ加工面に対して前記ねじ切り工具を相対変位させる駆動機構と、前記駆動機構を制御する制御手段とを備えるとともに、前記制御手段は、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記ねじ加工面のねじの切り終わり部分の不完全ねじ部のねじ山頂部に前記先行さらい刃部を切り込み量「0」で当接させるように前記駆動機構を制御する
    ことを特徴とするねじ加工装置。
  24. 前記先行さらい刃部の切刃の長さは、前記主切刃部によって切り出されるねじのピッチよりも長くされてなる
    請求項23に記載のねじ加工装置。
  25. 前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジが、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とされてなり、前記制御手段は、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、そのテーパさらい刃部を前記切り始め部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させるように前記駆動機構を制御する
    請求項23または24に記載のねじ加工装置。
  26. 前記後さらい刃部の工具基端側のエッジが、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り終わり部分のテーパ面をさらい加工するためのテーパさらい刃部とされてなり、前記制御手段は、前記主切刃部による前記ねじ加工面のねじ切り後に、そのテーパさらい刃部を前記切り終わり部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させるように前記駆動機構を制御する
    請求項23〜25のいずれか1項に記載のねじ加工装置。
  27. 前記制御手段は、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部を前記ねじ山修正刃部により切り込ませるように前記駆動機構を制御する
    請求項23〜26のいずれか1項に記載のねじ加工装置。
  28. 当該加工装置は、旋削加工装置として構成されてなる
    請求項17〜27のいずれか1項に記載のねじ加工装置。
  29. 当該加工装置は、フライス加工装置として構成されてなる
    請求項17〜27のいずれか1項に記載のねじ加工装置。
  30. ねじの切り始め部分が面取りされたねじ加工面にねじ加工を施す方法であって、
    前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部、及び前記ねじ加工面に平行な切刃を有するねじ山修正刃部を有するねじ切り工具を用いるとともに、前記主切刃部によって前記ねじ加工面にねじを切るねじ切り工程と、ねじ切り後の前記ねじ加工面の切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部を、前記ねじ山修正刃部にて切り込んで該ねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正工程とを備える
    ことを特徴とするねじ加工方法。
  31. 前記ねじ山修正刃部が、前記主切刃部の工具先端側に該主切刃部と連続して形成されたねじ切り工具を用いる
    ことを特徴とする請求項30に記載のねじ加工方法。
  32. 前記主切刃部の工具先端側に、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部が形成され、該先行さらい刃部の切刃の工具先端側の部分が前記ねじ山修正刃部とされたねじ切り工具を用いる
    ことを特徴とする請求項30に記載のねじ加工方法。
  33. 前記先行さらい刃部の切刃の長さが、ねじの軸方向における前記切り終わり部分の不完全ねじ部の長さ以上とされたねじ切り工具を用いる
    ことを特徴とする請求項32に記載のねじ加工方法。
  34. 前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジを、前記切り始め部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させることで、同テーパ面の仕上げ加工を行うテーパ面仕上げ工程を更に備える
    請求項32または33に記載のねじ加工方法。
  35. 前記主切刃部の工具基端側に、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部が更に設けられたねじ切り工具を用いる
    ことを特徴とする請求項30〜34のいずれか1項に記載のねじ加工方法。
  36. ねじ加工面にねじ加工を施す方法であって、
    工具先端から順に、前記ねじ加工面に平行な切刃からなる先行さらい刃部、前記ねじ加工面側に突出形成されたねじ溝形状の切刃を有する主切刃部、及び前記ねじ加工面に平行な切刃からなる後さらい刃部の連続形成されたねじ切り工具を用いるとともに、前記主切刃部によって前記ねじ加工面にねじを切るねじ切り工程と、ねじ切り後の前記ねじ加工面の切り終わり部分における不完全ねじ部のねじ山頂部に前記先行さらい刃部を切り込み量「0」で当接させて該ねじ山頂部のばりを除去するばり取り工程とを備える
    ことを特徴とするねじ加工方法。
  37. 前記先行さらい刃部の切刃の長さが、ねじの軸方向における前記切り終わり部分の不完全ねじ部の長さ以上とされたねじ切り工具を用いる
    ことを特徴とする請求項36に記載のねじ加工方法。
  38. 前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記先行さらい刃部の工具先端側のエッジを、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させることで、同テーパ面の仕上げ加工を行うテーパ面仕上げ工程を更に備える
    請求項36または37に記載のねじ加工方法。
  39. 前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記後さらい刃部の工具基端側のエッジを、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り終わり部分のテーパ面に摺接させつつ、同テーパ面に沿って移動させることで、同テーパ面の仕上げ加工を行うテーパ面仕上げ工程を更に備える
    請求項36〜38のいずれか1項に記載のねじ加工方法。
  40. 前記ねじ加工面のねじ切り後に、前記ねじ加工面の面取りされたねじの切り始め部分における不完全ねじ部のねじ山頂部を、前記先行さらい刃部にて切り込んで該ねじ山頂部を平坦に加工するねじ山修正工程を更に備える
    請求項36〜39のいずれか1項に記載のねじ加工方法。
  41. 前記各工程は、旋削にて行われる
    請求項30〜40のいずれか1項に記載のねじ加工方法。
  42. 前記各工程は、フライス加工にて行われる
    請求項30〜40のいずれか1項に記載のねじ加工方法。
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