JP6317072B2 - ねじ切り加工方法、ねじ部品及びねじ切り工具 - Google Patents

ねじ切り加工方法、ねじ部品及びねじ切り工具 Download PDF

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本発明は、三角ねじに関するJIS又はISOのねじ規格に規定された所定の呼び径のおねじを形成するねじ切り加工方法、そのねじ切り加工方法によって形成されるおねじを備えたねじ部品、及びそのねじ切り加工方法に用いられるねじ切り工具に関する。
図1に示すように、ボルト、ナット、止めねじ等のねじ部品1には、所定のねじ切り工具30を用いて所定の切込み量及びパス数のねじ切り工程を施す際に、不完全ねじ部7が形成される。一般的に不完全ねじ部7は、ねじ切り加工の際にねじ切り工具30の逃げ(横切れ刃角すなわち副切込み角)や食い付き(前切れ刃角すなわちアプローチ角)等によって、ねじの切り始め(又は切り終わり)部分すなわち完全ねじ部6の前後(両端部)に形成され、ねじ山形(ねじ山の高さや断面形状)が不完全な部分をいう。具体的には、不完全ねじ部7では、ねじ山の高さは0から完全ねじ部6の正規の高さに至るまで(又は正規の高さから0に至るまで)ねじ部品1の回転につれて順次変化し、ねじ山の角度やフランク(山の頂と谷底との連絡面)も完全ねじ部6のように安定していない。
また、図13〜図17に示す従来例のように、ねじの切り始めとなる被削物9(直径d)の始端部分では、ねじ切り加工前に形成された面取り角θ=45°の面取り部8(半径方向の面取り量cがねじピッチPより小さく形成される場合を例示する)を削り取って不完全ねじ部7が形成されるが、従来のねじ切り工程(図13〜図15)では、ねじ切り工具30の切れ刃先端131(その仮想円直径d0)を面取り部8の面取り傾斜面8aよりもねじの軸線1A側に深く切り込ませている(d−2×c>d0)。また、従来のねじ切り工具30の切れ刃先端は通常何らかの丸み131(例えば先端半径0.1mm)を有しているので、不完全ねじ部7のねじ山17aは、頂部に向かって鋭利に尖った薄肉形状(あるいは膜形状)のバリとなりやすい。
特に、おねじ10の場合には、次のような不具合が発生しやすい。
(1)尖鋭なバリのねじ山17aが外部に露出することによって作業者が怪我をするおそれがある(図16参照)。
(2)また、落下・衝撃等により不完全ねじ部7自身に打痕ができやすく、例えば黒染め、めっき等の表面処理の際に多数のねじ部品1をカゴ等にまとめて収納できないために製造コストの上昇を招くおそれもある(図16参照)。
(3)さらに、このような尖鋭なバリのねじ山17aは、そのままの状態であるいは脱落して漂流する状態で、螺合する相手側のめねじ20やその周囲を損傷したり、相手側のめねじ20に対する螺合時のかじりやかじりで新たに発生した切り粉によって螺合が不良となったりすることもある(図17参照)。
そこで、不完全ねじ部によって惹き起こされるこれらの不具合を取り除くための技術が種々提案されている。例えば、ねじ切り工程と同一条件で不完全ねじ部の頂部を切り落とすこと(特許文献1参照)、ねじ切り刃によるねじ切り工程後に、バリ除去加工部による不完全ねじ部のバリ除去工程を実施すること(特許文献2参照)、ねじ切り刃によるねじ切り工程後に、ねじ切り刃に設けた修正刃による不完全ねじ部の頂部平坦加工工程を実施すること(特許文献3参照)、等である。
特開2008−240956号公報 特許第3085025号公報 特許第4765533号公報
これらは、不完全ねじ部に形成されたバリを除去することによって上記した不具合を取り除くものである。しかしながら、これらの特許文献に記載された技術はいずれも、ねじ切り工程後に不完全ねじ部の除去工程等を付加したり(特許文献1〜3)、ねじ切り刃とは別に不完全ねじ部処理用部材を付加したり(特許文献2,3)するものであるため、加工コストが大幅に上昇するおそれがある。
本発明の課題は、ねじ切り工程において不完全ねじ部に尖鋭なバリのねじ山が形成されるのを防止することにより加工コストの上昇を抑制できるねじ切り加工方法と、そのねじ切り加工方法に基づくねじ部品及びねじ切り工具を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明のねじ切り加工方法は、
旋削用の単一のねじ切り刃で構成されたねじ切り工具のみを用いて、ねじの切り始めとなる始端部分に面取り傾斜面を有するとともに半径方向の面取り量cがねじピッチPより小さく形成された面取り部を有する被削物の外周面に予め定められた切込み量によってねじ切りの繰り返しサイクル回数であるパス数のねじ切り工程を実施し、三角ねじに関するJIS又はISOのねじ規格に規定された所定の呼び径のおねじを形成するためのねじ切り加工方法であって、
前記ねじ切り工程において、前記ねじ切り工具の切れ刃先端は、前記被削物の始端側に位置する状態でねじの軸線方向に平行な平坦面に形成され、
少なくとも前記ねじ切り工程の最終サイクルである最終パスにおいて、前記被削物の始端側に位置する前記ねじ切り工具は、前記平坦面をなす切れ刃先端に接する、ねじの軸線周りの仮想円の直径d0が、前記呼び径に対応するめねじ内径の基準寸法D1より小さく、かつおねじ外径dから前記面取り部の両半径方向の面取り量2×cを減じた寸法以上の範囲内にあるように配置され、前記平坦面が前記ねじピッチPに対応した速度でねじの軸線方向に沿って移動し、前記面取り部の面取り傾斜面の一部を不完全ねじ部のねじ山の頂部に残しつつ、該不完全ねじ部に連続して完全ねじ部を形成することを特徴とする。
このように、ねじ切り工程(最終パス)では、仮想円直径d0が、d−2×c≦d0<D1となるようにねじ切り工具を配置することによって、面取り部の面取り傾斜面の一部を不完全ねじ部のねじ山の頂部に残し、不完全ねじ部に尖鋭なバリのねじ山が形成されるのを防止できる。よって、ねじ切り工程後の追加加工(バリ取り加工)やねじ切り工具とは別の追加部材(バリ取り工具)を要しないから、加工コストの上昇を抑制できる。
具体的には、ねじ切り工程の開始時における上記仮想円直径d0は、ねじ切り工程の進行とともにおねじ谷の径d0を形成するので、
ねじ切り工程終了後、完全ねじ部におけるおねじ谷の径d0は、めねじ内径の基準寸法D1より小さく、かつおねじ外径dから面取り部の半径方向の面取り量2×cを減じた寸法以上の範囲内にあり、
不完全ねじ部には、ねじ切り工程前に形成された面取り部の面取り傾斜面のうち少なくとも始端側の一部がねじ山の頂部に残存することになる。
本発明の対象となるおねじは、右ねじ、左ねじを問わない。また、おねじは断面形状により、三角ねじ、角ねじ、のこ歯ねじ、台形ねじ、管用ねじ(平行ねじ、テーパねじ)、丸ねじ等に分類されるが、このうち三角ねじに本発明を適用できる。
このねじ切り工程において、ねじ切り工具の切れ刃先端は、被削物の始端側に位置する状態でねじの軸線方向に平行な平坦面に形成されるとともに、平坦面はねじの軸線方向に沿って移動する。このように、面取り部が上記平坦面で削り取られることにより、不完全ねじ部のねじ山の頂部は尖鋭なバリを形成しなくなる。なお、従来のねじ切り工具の切れ刃先端の丸みを切除して平坦面としてもよいし、切れ刃先端が平坦面に形成された新たなねじ切り工具を製作してもよい。
本発明に適したねじ規格は、例えば一般用メートルねじに関するJIS B0205又はISO 724であり、本発明はこれらに規定されたおねじのねじ切り加工方法を提供する。
そして、上記課題を解決するために、本発明のねじ部品は、上記したねじ切り加工方法によって形成されるおねじを備えたことを特徴とする。
これによって、おねじの不完全ねじ部に尖鋭なバリが露出形成されなくなり、上記した不具合(1)〜(3)を解消し、高品質のねじ部品を提供することができる。なお、ねじ部品には、ボルト、ナット、木ねじ、小ねじ、ビス、止めねじ、タッピンねじ、ボールねじ等を含む。
さらに、上記課題を解決するために、上記したねじ切り加工方法に用いられる、本発明のねじ切り工具は、切れ刃先端が、被削物の始端側に位置する状態でねじの軸線方向に平行な平坦面に形成されることを特徴とする。
このようなねじ切り工具を用いることにより、おねじの不完全ねじ部に尖鋭なバリのねじ山が露出形成されなくなり、上記した不具合(1)〜(3)を解消し、高品質のねじ部品を生産することができる。
本発明のねじ切り加工方法を適用した六角ボルトの一例を示す正面図及び始端側から見た側面図。 本発明のねじ切り加工方法に用いられるねじ切り工具の一例を示す説明図。 本発明のねじ切り加工方法の一例を示す半断面説明図。 図3に続く半断面説明図。 図4に続く半断面説明図。 ねじ切り加工後のおねじを示す半断面図。 めねじとの螺合状態を示す半断面図。 本発明のねじ切り加工方法の他の例を示す半断面説明図。 図8に続く半断面説明図。 図9に続く半断面説明図。 ねじ切り加工後のおねじを示す半断面図。 めねじとの螺合状態を示す半断面図。 ねじ切り加工方法の従来例を示す半断面説明図。 図13に続く半断面説明図。 図14に続く半断面説明図。 ねじ切り加工後のおねじを示す半断面図。 めねじとの螺合状態を示す半断面図。
(実施例1)
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明のねじ切り加工方法を適用した六角ボルトの一例を示す。図1に示す六角ボルト1(ねじ部品)は、ねじの軸線1Aを中心として軸部3を頭部2側から見て時計回り(軸部3の先端側から見た場合には矢印で示す反時計回り)に回転させ、ねじ切りバイト、チップ等のねじ切り工具30を軸部3の先端部(ねじ切り始端側)から頭部2側へ軸線1Aと平行に所定のねじピッチPに対応した速度と予め設定された切込み量及びパス数で移動させることによって、軸部3にねじ切り加工が施されている。
六角ボルト1の軸部3には、JIS B0205又はISO 724に規定される一般用メートルねじ、具体的には呼び径すなわちおねじ外径d(図6,図7参照)のおねじ(右ねじ、1条ねじ)からなる完全ねじ部6が形成されるとともに、完全ねじ部6の先端部側(ねじ切り始端側)に不完全ねじ部7が形成され、頭部2側(ねじ切り終端側)にも不完全ねじ部7が形成されている。図1の側面図に示すように、この実施例では、先端部側の不完全ねじ部7は、ねじ山7aの高さが0から完全ねじ部6の正規の高さに至るまでおよそ半周分となるように、すなわち約半ピッチ分で表され、その間にねじ山7aの高さは回転につれて連続的に変化する。
なお、頭部2の下の首部には、軸部3のうちねじ切り加工されなかった部分が円筒部4として残り、円筒部4と頭部2側の不完全ねじ部7との間には、ねじ切り工具30の移動をスムーズに行うために逃げ溝5が設けられている。
図2は本発明のねじ切り加工方法に用いられるねじ切り工具の一例を示し、この実施例では、従来のねじ切り工具30(図13〜図15参照)の切れ刃先端の丸み131を切除して平坦面31としている。具体的には、本実施例で用いるねじ切り工具30の切れ刃先端は、被削物9の始端側に位置する状態(図3参照)でねじの軸線1A方向に平行な平坦面31に形成されるとともに、ねじ切り工程(図3〜図5参照)において平坦面31はねじの軸線1A方向に沿って移動する。
図3〜図5は本発明のねじ切り加工方法の一例を示し、ねじ切り工程の最終パスを表わしている。また、図6はねじ切り加工後のおねじを示し、図7はめねじとの螺合状態を示す。
図3はねじ切り工具30が被削物9(直径d)の始端側に位置する状態を示し、ねじの切り始めとなる被削物9の始端部分には、ねじ切り工程の実施前に、面取り角θ=45°の面取り部8が形成されている。また、図6,図7を参照して、ねじ切り工具30の切れ刃先端31(平坦面)に接する、ねじの軸線1A周りの仮想円の直径をd0、呼び径d(例えばM8では8mm)に対応するめねじ内径の基準寸法をD1(例えばM8では6.647mm)、おねじ外径dから面取り部8の半径方向の面取り量2×cを減じた寸法を面取り除外寸法としたとき、仮想円直径d0は、めねじ内径の基準寸法D1より小さく、かつ面取り除外寸法d−2×cより大きい範囲内(d−2×c<d0<D1)にあるように配置されている。例えば、c=1mmの場合、6mm<d0<6.647mmの範囲内である。
図3〜図5に示すように、ねじ切り工具30の平坦面31はねじピッチP(例えばM8では1.25mm)に対応した速度でねじの軸線1A方向に沿って移動し、面取り部8の面取り傾斜面8aの一部を不完全ねじ部7のねじ山7aの頂部に残しつつ、不完全ねじ部7に連続して完全ねじ部6を形成する。
そして、ねじ切り工程の開始時(図3)における仮想円直径d0は、ねじ切り工程の進行とともにおねじ谷の径d0を形成する(図6)。したがって、ねじ切り工程終了後、完全ねじ部6におけるおねじ谷の径d0は、めねじ内径の基準寸法D1より小さく、かつ面取り除外寸法d−2×cより大きい範囲内(d−2×c<d0<D1)にある(図6,図7)。また、不完全ねじ部7には、ねじ切り工程前に形成された面取り部8の面取り傾斜面8a(図3)のうち少なくとも始端側の一部がねじ山7aの頂部に残存することになる。
例えば、図4は図3からねじピッチPの約1/3(例えばM8では0.4mm)移動(約1/3回転)した状態であり、不完全ねじ部7のねじ山7aの頂部に、面取り部8の面取り傾斜面8aの始端側の一部が残ることにより、従来のような尖鋭なバリのねじ山17aは形成されない(図16参照)。また、図5は図4からさらに1ピッチP分移動(1回転)した状態であり、両者の中間でねじ切り加工は不完全ねじ部7から完全ねじ部6へ移行している。
このように、ねじ切り工程(最終パス)では、仮想円直径d0が、d−2×c<d0<D1となるようにねじ切り工具30を配置することによって、面取り部8(半径方向の面取り量cはねじピッチPより小さく形成されている)の面取り傾斜面8aの一部を不完全ねじ部7のねじ山7aの頂部に残し、不完全ねじ部7に尖鋭なバリのねじ山が形成されるのを防止できる。
さらに、不完全ねじ部7のねじ山7aの頂部には尖鋭なバリのねじ山は形成されないので、作業者が怪我をしたり、不完全ねじ部7自身に打痕ができたり、めねじ20との螺合不良を発生したりすることも防止できる。
(実施例2)
次に、図8〜図10は本発明のねじ切り加工方法の他の例を示し、ねじ切り工程の最終パスを表わしている。また、図11はねじ切り加工後のおねじを示し、図12はめねじとの螺合状態を示す。
図8はねじ切り工具30が被削物9(直径d)の始端側に位置する状態を示し、図11,図12を参照して、仮想円直径d0は、面取り除外寸法d−2×cに等しく、かつめねじ内径の基準寸法D1より小さい範囲内(d−2×c=d0<D1)にあるように配置されている。例えば、c=1mmの場合、6mm=d0<6.647mmである。
この実施例のように、ねじ切り工程(最終パス)では、仮想円直径d0が、d−2×c=d0<D1となるようにねじ切り工具30を配置することによって、図3〜図7に示す実施例(d−2×c<d0<D1)と同様に、面取り部8(半径方向の面取り量cはねじピッチPより小さく形成されている)の面取り傾斜面8aの一部を不完全ねじ部7のねじ山7aの頂部に残し、不完全ねじ部7に尖鋭なバリのねじ山が形成されるのを防止できる。
以上の説明では、六角ボルトのおねじについて述べたが、他のねじ部品のおねじについても同様に実施できる。また、本発明のめねじへの転用を妨げるものではない。
なお、図8〜図12に示す実施例において、図3〜図7に示す実施例と共通の機能を有する部位には同一符号を付して詳細な説明を省略している。
1 六角ボルト(ねじ部品)
1A ねじの軸線
6 完全ねじ部
7 不完全ねじ部
7a ねじ山
8 面取り部
8a 面取り傾斜面
9 被削物
10 おねじ
20 めねじ
30 ねじ切り工具
31 平坦面(切れ刃先端)
P ねじピッチ
c 面取り部の半径方向の面取り量
d おねじ外径(呼び径)
d0 おねじ谷の径(切れ刃先端に接する仮想円の直径)
D1 めねじ内径の基準寸法
θ 面取り角

Claims (5)

  1. 旋削用の単一のねじ切り刃で構成されたねじ切り工具のみを用いて、ねじの切り始めとなる始端部分に面取り傾斜面を有するとともに半径方向の面取り量cがねじピッチPより小さく形成された面取り部を有する被削物の外周面に予め定められた切込み量によってねじ切りの繰り返しサイクル回数であるパス数のねじ切り工程を実施し、三角ねじに関するJIS又はISOのねじ規格に規定された所定の呼び径のおねじを形成するためのねじ切り加工方法であって、
    前記ねじ切り工程において、前記ねじ切り工具の切れ刃先端は、前記被削物の始端側に位置する状態でねじの軸線方向に平行な平坦面に形成され、
    少なくとも前記ねじ切り工程の最終サイクルである最終パスにおいて、前記被削物の始端側に位置する前記ねじ切り工具は、前記平坦面をなす切れ刃先端に接する、ねじの軸線周りの仮想円の直径d0が、前記呼び径に対応するめねじ内径の基準寸法D1より小さく、かつおねじ外径dから前記面取り部の両半径方向の面取り量2×cを減じた寸法以上の範囲内にあるように配置され、前記平坦面が前記ねじピッチPに対応した速度でねじの軸線方向に沿って移動し、前記面取り部の面取り傾斜面の一部を不完全ねじ部のねじ山の頂部に残しつつ、該不完全ねじ部に連続して完全ねじ部を形成することを特徴とするねじ切り加工方法。
  2. 前記ねじ切り工程終了後、前記完全ねじ部におけるおねじ谷の径d0は、前記めねじ内径の基準寸法D1より小さく、かつ前記おねじ外径dから前記面取り部の半径方向の面取り量2×cを減じた寸法以上の範囲内にあり、
    前記不完全ねじ部には、ねじ切り工程前に形成された前記面取り部の面取り傾斜面のうち少なくとも始端側の一部が前記ねじ山の頂部に残存する請求項1に記載のねじ切り加工方法。
  3. 前記ねじ規格は、一般用メートルねじに関するJIS B0205又はISO 724である請求項1又は2に記載のねじ切り加工方法。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のねじ切り加工方法によって形成されるおねじを備えたことを特徴とするねじ部品。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のねじ切り加工方法に用いられるねじ切り工具であって、
    前記切れ刃先端が、前記被削物の始端側に位置する状態でねじの軸線方向に平行な平坦面に形成されることを特徴とするねじ切り工具。
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