JP2007103734A - 電子回路基板の生産方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】段取替えに要する時間が短くて済む電子回路基板の生産方法を提供する。
【解決手段】 多量生産の途中に少量生産を割り込ませて行う場合、多量生産用の電子部品のうちで少量生産に使用可能な電子部品は流用し、流用可能部品では生産に足りない電子部品は、それを供給するフィーダをフィーダ支持台の空き搭載位置に搭載して不足を解消する。フィーダの搭載は多量生産中に行い、部品供給装置の段取替え時間を短縮し、生産効率を上昇させることができる。多量生産用の電子部品を供給するフィーダはフィーダ支持台に搭載したままであり、少量生産終了後、多量生産を再開する際、部品供給装置の段取替えは不要であり、ここにおいても段取替え時間を短縮し得る。
【選択図】図8

Description

本発明は電子回路基板の生産方法に関するものであり、特に、生産される電子回路基板の種類が変わる際に行われる段取替えに関するものである。
回路基板は、その種類によって寸法,形状,装着される電子部品の種類等が異なる。そのため、例えば、下記の特許文献1および2に記載されているように、生産される電子回路基板の種類が変わるとき、段取替えが行われ、基板搬送装置による回路基板の搬送幅の変更,基板支持装置の基板を支持するピンの位置の変更,電子部品を供給するフィーダの変更等が行われる。
特開2004−165603公報 特開2004−265887公報
段取替えが行われる間、回路基板への電子部品の装着は行われないため、段取替えはできる限り短時間で行われることが望ましい。同種の電子回路基板を多量に生産する多量生産の合間に、別の種類の電子回路基板を少量、生産する少量生産を割り込ませる場合、特に段取替え時間が短いことが望ましい。少量生産が行われる時間は短いのに対し、その少量生産の前後に2回行われる段取替えに多くの時間を要すれば、電子部品装着機の稼働率が大きく低下するからである。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、段取替えに要する時間が短くて済む電子回路基板の生産方法の提供を課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る電子回路基板の生産方法は、現生産基板の生産中に、現生産基板の生産に使用されている電子部品のうちで次生産基板の生産に流用可能な電子部品である流用可能部品の情報を取得するとともに、その流用可能部品では次生産基板の生産に足りない電子部品である不足電子部品を供給するフィーダを未だいかなるフィーダも搭載されていない搭載位置である空き搭載位置に搭載しておき、現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に、前記流用可能部品を供給するフィーダと前記不足電子部品を供給するフィーダとから電子部品を供給しつつ次生産基板の生産を行うことを特徴とする。
本発明に係る生産方法においては、現生産基板(現に生産中である電子回路基板)の生産に使用されているフィーダはそのままであり、空き搭載位置へのフィーダの搭載を、現生産基板への電子部品の装着を妨げることなく行うことにより、部品供給装置については現生産基板の生産中に段取替えを行うことができ、段取替えにより生産が停止される生産停止時間を短縮し、生産効率を上昇させることができる。また、フィーダ搭載数が少なくて済み、オペレータの負担を減らし、段取替えに要する時間を短縮することができる。
なお、不足電子部品の種類数が空き搭載位置数より多いのであれば、現生産基板の生産に使用されている電子部品を供給するフィーダを外し、不足電子部品を供給するフィーダを搭載する。この場合、フィーダの取外しおよび搭載は、現生産基板の生産中には行うことができず、現生産基板の生産終了後に行われるが、その数は少なく、不足電子部品を供給するフィーダの多くは現生産基板の生産中に空き搭載位置に搭載されるため、生産停止時間は短く、生産効率の上昇効果が得られる。
フィーダの搭載位置の最適化が行われる場合、すなわち1枚の回路基板への電子部品の装着に要する時間(1枚当たりの装着所要時間)ができる限り短くて済むように電子部品を供給するフィーダの搭載位置が決定される場合、本発明に係る方法においては、現生産基板の生産については最適化の効果を得ることができるが、次生産基板の生産については、現生産基板の生産に使用されている電子部品が流用され、その電子部品を供給するフィーダの搭載位置が最適ではないため、最適化の効果は十分には得られない。
しかし、例えば、現生産が多量生産、次生産が少量生産である場合、次生産について最適化の効果が十分には得られないことによる生産時間の増大は短く、現生産について最適化の効果を得つつ、次生産については生産停止時間の短縮を図ることにより、全体として電子回路基板の生産効率を上昇させることができる。同種の電子回路基板を多量に生産する場合には、1枚当たりの装着所要時間をできる限り短くすることが、生産能率を向上させる上で極めて重要であるが、少量生産においては、1枚当たりの装着所要時間を短くするより、段取替えに要する時間を短縮する方が、全体としての作業能率向上のために有効である場合が多い。そこで、本発明においては、フィーダの最適配置や電子部品の装着順序(シーケンス)の最適化による1枚当たりの装着所要時間の短縮を犠牲にしてでも、段取替え時間の短縮を図ることとしたのである。特に、多量生産の途中に少量生産を割り込ませて行う場合、従来はその少量生産の前後に2回、段取替えを行うことが必要であったが、本発明に従えば、少量生産への移行時における段取替えに要する時間を短縮できる上、少量生産後、多量生産を再開するとき、部品供給装置については段取替えが全く不要であるか、あるいは不足電子部品を供給するフィーダを取り付けるために外さざるを得なかったフィーダを取り付けるのみでよく、生産停止時間が極めて短くて済み、生産効率上昇効果が得られる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(4)項が請求項2に、(7)項が請求項3に、(13)項が請求項4に、それぞれ相当する。
(1)現生産基板の生産中に、現生産基板の生産に使用されている電子部品のうちで次生産基板の生産に流用可能な電子部品である流用可能部品の情報を取得するとともに、その流用可能部品では次生産基板の生産に足りない電子部品である不足電子部品を供給するフィーダを未だいかなるフィーダも搭載されていない搭載位置である空き搭載位置に搭載しておき、現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に、前記流用可能部品を供給するフィーダと前記不足電子部品を供給するフィーダとから電子部品を供給しつつ次生産基板の生産を行う電子回路基板の生産方法。
(2)現生産基板の生産中に、現生産基板の生産に使用されている電子部品のうちで次生産基板の生産に流用可能な電子部品である流用可能部品の情報を取得するとともに、その流用可能部品のみにより次生産基板の生産が可能である場合に、それら流用可能部品を供給するフィーダの搭載位置を変えることなく次生産基板を生産するためのシーケンスを決定しておき、現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に、前記決定しておいたシーケンスに従って次生産基板の生産を行う電子回路基板の生産方法。
本項に記載の生産方法においては、流用可能部品のみにより次生産基板の生産が可能である場合には、フィーダを新たに搭載しなくて済み、部品供給装置については段取替えが不要であり、段取替え時間の短縮効果および非生産時間の短縮効果が最も有効に得られる。また、フィーダの搭載位置は次生産を行うためには変えられず、現生産実行時のままであるため、次生産に使用される電子部品が供給される位置がわかり、現生産基板の生産中に次生産基板を生産するためのシーケンスを決定しておくことができ、現生産基板の生産終了後あるいは生産中断後に、速やかに次生産基板の生産を開始することができる。
(3)前記流用可能部品では次生産基板の生産に足りない電子部品が存在する場合に、前記現生産基板の生産中に、その足りない電子部品である不足電子部品を供給するフィーダを、未だいかなるフィーダも搭載されていない搭載位置である空き搭載位置に搭載しておき、前記現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に、前記空き搭載位置に搭載したフィーダと前記流用可能部品を供給するフィーダとから電子部品を供給しつつ次生産基板の生産を行う(2)項に記載の電子回路基板の生産方法。
本項に記載の生産方法においては、(1)項に記載の生産方法と同様に、現生産基板の生産中における空き搭載位置へのフィーダの搭載により、生産停止時間の短縮による生産効率の上昇効果および段取替え時間の短縮効果が得られる。
(4)前記現生産基板の生産中に、前記流用可能部品と前記不足電子部品との情報を取得して少なくとも不足電子部品の情報をオペレータに報知し、その報知に基づいてオペレータが前記不足電子部品を供給するフィーダの前記空き搭載位置への搭載を行う(1)項または(3)項に記載の電子回路基板の生産方法。
不足電子部品の情報の報知は、例えば、表示画面への情報の表示,印字媒体への印字等により行われる。この情報には、例えば、不足電子部品の種類のみが含まれてもよく、不足電子部品を供給するフィーダの搭載位置を指定する情報も含まれていてもよい。いずれにしても不足電子部品の情報の報知により、オペレータに次生産基板の生産に不足する電子部品がわかり、その不足電子部品を供給するフィーダを迅速に空き搭載位置に搭載することができる。
(5)前記現生産基板の生産中に、前記流用可能部品と前記不足電子部品との情報を取得し、少なくとも不足電子部品と、前記空き搭載位置のうちその不足電子部品を供給するフィーダを搭載すべき位置である搭載指定位置との情報をオペレータに報知し、その報知に基づいてオペレータが前記不足電子部品を供給するフィーダの前記搭載指定位置への搭載を行う(1)項または(3)項に記載の電子回路基板の生産方法。
オペレータは空き搭載位置のいずれにフィーダを搭載するかを自身で決めることなく、報知された搭載指定位置に報知された種類の不足電子部品を供給するフィーダを搭載すればよく、搭載作業を迅速に行うことができる。
(6)前記現生産基板の生産中に、前記流用可能部品を供給するフィーダと前記搭載指定位置に搭載されたフィーダとから供給される電子部品により次生産基板を生産するためのシーケンスを決定しておき、前記現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に、前記決定しておいたシーケンスに従って前記次生産基板の生産を行う(5)項に記載の電子回路基板の生産方法。
現生産基板の生産のための電子部品である流用可能部品を供給するフィーダの搭載位置は、現生産基板の生産のために既に取得されており、それらフィーダの搭載位置と、不足電子部品を供給するフィーダの搭載位置である搭載指定位置とにより、次生産基板の生産に要する全部の電子部品について、それら電子部品を供給するフィーダの搭載位置がわかり、現生産基板の生産中にシーケンスを決定しておくことができる。そのため、シーケンスの決定のために生産停止時間が長くなることがなく、本項に記載の生産方法は生産停止時間の短縮に有効である。
(7)前記現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に、前記空き搭載位置に搭載された前記不足電子部品を供給するフィーダの搭載位置を自動で取得し、その取得した搭載位置の情報を使用して前記次生産基板の生産を行う(1)項,(3)項および(4)項のいずれかに記載の電子回路基板の生産方法。
フィーダの搭載位置の自動取得は、現生産基板の生産中でもよく、生産終了後でもよく、現生産基板の生産中断後でもよい。フィーダの搭載位置は、例えば、フィーダを制御するコンピュータの通信機能を利用して取得され、あるいは電子部品装着機に設けられたフィーダ搭載位置読取装置により取得される。
電子部品を回路基板に装着するためには、いずれの搭載位置においていずれの電子部品が供給されるかがわかっていることが必要であるが、例えば、不足電子部品を供給するフィーダの搭載位置が指定されず、不足電子部品の情報、例えば、種類のみがオペレータに報知される場合、オペレータが任意の空き搭載位置に不足電子部品を供給するフィーダを搭載することとなり、フィーダの搭載後でなければ、不足電子部品を供給するフィーダの搭載位置が得られない。本項の発明に係る方法によれば、このような場合に不足電子部品を供給するフィーダの搭載位置が自動で迅速にかつ正確に得られ、その搭載位置の情報を使用して次生産基板の生産を行うことができる。
不足電子部品を供給するフィーダの搭載位置が指定される場合であっても、例えば、オペレータが指定された搭載位置とは異なる空き搭載位置にフィーダを搭載し、その位置で支障がなく、そのまま次生産基板の生産が行われる場合には、本項に記載の生産方法が有効である。
(8)前記現生産基板の生産と前記次生産基板の生産とを1台の電子部品装着機により行う(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の電子回路基板の生産方法。
(9)前記現生産基板の生産と前記次生産基板の生産とを、複数台の電子部品装着機が直列に並べられた電子部品装着ラインにより行い、前記複数台の電子部品装着機のいずれに搭載されたフィーダによっても供給が不可能な電子部品を前記不足電子部品とする(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の電子回路基板の生産方法。
次生産基板の生産に必要な電子部品が複数台の電子部品装着機のいずれかにあれば、その電子部品装着機において装着することが可能であり、不足電子部品が生ずる可能性が少なく、生産効率の上昇を図り易い。
(10)前記現生産基板を生産するためのシーケンスおよび前記次生産基板を生産するためのシーケンスが前記複数台の電子部品装着機の各々に対して既に作成されており、まず、それら既に作成されているシーケンスに基づいて各電子部品装着機について、電子部品装着機の各々においては次生産基板の生産に足りない電子部品である不足電子部品が存在するか否かの判定を行い、不足電子部品が存在しない場合には、前記現生産基板の生産中に、各電子部品装着機について前記次生産基板を生産するためのシーケンスを作成する(9)項に記載の電子回路基板の生産方法。
シーケンスは、回路基板に装着する電子部品の種類,電子部品を供給するフィーダの搭載位置および装着順序等を含む。そのため、現生産基板を生産するためのシーケンスと次生産基板を生産するためのシーケンスとに基づいて、複数台の電子部品装着機の各々においては不足する電子部品を探すことができ、不足電子部品が存在せず、流用可能部品のみによって次生産基板の生産を行うことができる場合には、次生産基板の生産のために為された電子部品の割り振りおよび流用可能部品を供給するフィーダの搭載位置に基づいて次生産基板を生産するためのシーケンスを作成することができる。
また、最適化プログラムの実行によりシーケンスが作成され、種々の条件を満たしつつ、各電子部品装着機の装着時間の和が最も短くなるように作成される場合、回路基板に装着される電子部品の複数台の電子部品装着機への割り振り,電子部品を供給するフィーダの搭載位置および装着順序等が、各電子部品装着機における装着時間の和が最も短くなるように決定される。
そのため、現生産基板を生産するためのシーケンスと、次生産基板を生産するためのシーケンスとに基づいて、複数台の電子部品装着機の各々における不足電子部品を探し、不足電子部品が存在しない場合には、複数台の電子部品装着機への電子部品の割り振りは、最適化プログラムの実行により作成されたシーケンスにおける割り振りと同じになる。電子部品を供給するフィーダの搭載位置は、現生産基板を生産するためのシーケンスによって決まるため、次生産基板の生産には最適ではないが、複数台の電子部品装着機への電子部品の割り振りは最適であり、その割り振り等に基づいて次生産基板を生産するためのシーケンスが作成されることにより、最適化の効果の一部を享受することができ、最適化とは全く関係なくシーケンスが作成される場合に比較して、次生産基板の生産を能率良く行うことができる。
(11)前記各電子部品装着機において前記不足電子部品が存在する場合には、前記電子部品装着ライン全体においてもなお不足電子部品が存在するか否かの判定を行い、存在しない場合には、前記現生産基板の生産中に、電子部品装着ライン全体において流用可能な前記流用可能部品により次生産基板を生産するためのシーケンスを作成し、不足電子部品が存在する場合には、前記電子部品装着ライン全体において存在する空き搭載位置に不足電子部品を供給するフィーダを搭載すべきことをオペレータに報知する(10)項に記載の電子回路基板の生産方法。
ある電子部品装着機において不足電子部品が存在しても、その不足電子部品が電子部品装着ラインを構成する別の電子部品装着機に存在するのであれば、その別の電子部品装着機において回路基板に装着されればよい。この場合、電子部品の割り振りが、既に作成されているシーケンスとは変わることとなり、新たな割り振りに基づいてシーケンスが作成される。
また、電子部品装着ライン全体を見ても流用可能部品がなく、不足電子部品の存在が解消されない場合には、オペレータがフィーダを空き搭載位置に搭載することにより不足電子部品を補充し、次生産基板の生産が可能となる。この場合でも、フィーダの搭載は現生産基板の生産中に行うことができる上、電子部品装着ライン全体において不足する電子部品の種類は少ないことが多く、フィーダの搭載数が少なくて済み、段取替えに要する時間がより短縮される。
(12)前記複数台の電子部品装着機として、互いに同一の構造を有し、かつ、それぞれ個別の制御コンピュータを備え、それら制御コンピュータが共通の統括コンピュータにより制御される複数台の電子部品装着機を使用する(9)項ないし(11)項のいずれかに記載の電子回路基板の生産方法。
複数台の電子部品装着機が互いに同一の構造を有する場合、1台の電子部品装着機においては不足する電子部品が別の電子部品装着機にあり、その電子部品装着機において回路基板に装着し得る場合が多く、流用可能部品の利用による生産停止時間の短縮効果および段取替え時間短縮効果が得られる場合が多い。
共通の統括コンピュータは、複数台の電子部品装着機の各シーケンスや装着作業の進捗状況を把握することができ、不足電子部品の有無の判定や電子部品装着ライン全体における流用可能部品の捜索等を容易に行うことができる。
(13)前記現生産基板と前記次生産基板との生産を、前記基板を搬送する搬送装置と、その搬送装置により搬送される基板に付けられている基板IDを読み取る基板ID読取装置とを備えた電子部品装着機を使用して行い、前記基板ID読取装置が前記次生産基板の基板IDを読み取るのに応じて、前記現生産基板の生産中には行い得ない前記次生産基板の生産のための段取替えを開始する(1)項ないし(12)項のいずれかに記載の電子回路基板の生産方法。
基板IDに含まれる情報は、少なくとも、電子回路基板の生産が現生産基板の生産から次生産基板の生産に変わることがわかる情報、例えば、回路基板の種類であればよく、回路基板を個々に識別することが可能な情報が含まれてもよい。
現生産基板の生産中には行い得ない次生産基板の生産のための段取替えには、例えば、基板搬送装置の基板搬送幅の変更や、基板支持装置の支持ピン位置の変更,電子部品を保持する吸着ノズルの変更等が含まれ、最後の現生産基板への電子部品の装着終了後に行われる。基板IDが読み取られれば、生産すべき回路基板の種類が変わることがわかるとともに、次生産基板が供給されていることがわかり、最後の現生産基板の生産後に、次生産のための段取替えを開始するようにすることができる。
現生産基板の生産中には行い得ない次生産基板の生産のための段取り替えは、自動で行われてもよく、オペレータにより手動で行われてもよく、両方で行われてもよい。
(14)前記現生産基板と前記次生産基板との生産を、幅を搬送すべき基板の幅に合わせて調節可能な基板コンベヤを備えた電子部品装着機を使用して行い、その基板コンベヤの幅変更を前記現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に自動で行う(1)項ないし(13)項のいずれかに記載の電子回路基板の生産方法。
基板搬送装置による回路基板の搬送幅はオペレータが手動で変更してもよいが、自動で行われるのであれば、段取替えにおけるオペレータの負担が少なくて済むとともに、段取替えに要する時間を短縮することができる。(14)項の支持ピンの位置の変更および(15)項の吸着ノズルの交換についても同様である。
(15)前記現生産基板と前記次生産基板との生産を、前記基板を裏側において支持する支持ピンの位置を自動で変更する支持ピン位置自動変更装置を備えた電子部品装着機を使用して行い、その支持ピン位置の変更を、前記現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に自動で行う(1)項ないし(14)項のいずれかに記載の電子回路基板の生産方法。
(16)前記現生産基板と前記次生産基板との生産を、前記電子部品を吸着して保持する吸着ノズルを自動で交換するノズル自動交換装置を備えた電子部品装着機を使用して行い、その吸着ノズルの交換を、前記現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に自動で行う(1)項ないし(15)項のいずれかに記載の電子回路基板の生産方法。
吸着ノズルの自動交換は、吸着ノズルそのものを自動交換することにより行われてもよく、吸着ノズルを保持するノズル保持ヘッドの自動交換により行われてもよい。
以下、請求可能発明の実施例を図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に、電子部品装着作業を行う電子部品装着ライン(以後、装着ラインと略称する)を示す。この装着ラインは、1つのシステムベース10の上に、装着モジュール12が複数台互いに近接して同じ向きに並べられることによりモジュール列が構成されている。これら複数台の装着モジュール12の各々において回路基板への電子部品の装着が分担して行われる。装着モジュール12の各々が電子部品装着機なのである。以下、装着モジュール12の並ぶ方向をX軸方向と称し、水平面内においてX軸方向に直角な方向をY軸方向と称することとする。
上記複数の装着モジュール12のうち、モジュール並び方向において最も上流側の装着モジュール12の上流側に隣接して、高粘性流体塗布機であるスクリーン印刷機および接着剤塗布機(図示省略)が設けられている。これらスクリーン印刷機および接着剤塗布機は、特開2004−104075公報に記載されているように、1つの装着モジュール12の幅を1単位とする複数単位分の幅を有し、装着モジュール12と同様にシステムベース10に取り付けられ、複数の装着モジュール12と共に電子回路生産ラインを構成している。
スクリーン印刷機は、基板搬送装置,基板支持装置,スクリーン保持装置,スキージ装置および印刷制御装置14(図4参照)等を備えている。スキージ装置は、例えば、それぞれスキージを保持する作業ヘッドとしての一対のスキージヘッドおよびスキージヘッドと基板支持装置とを相対移動させる相対移動装置たるヘッド移動装置を含む。また、接着剤塗布機は、基板搬送装置,基板支持装置,作業ヘッドとしての接着剤塗布ヘッド,接着塗布ヘッドと基板支持装置とを相対移動させる相対移動装置たるヘッド移動装置および塗布制御装置15(図4参照)を含む。スクリーン印刷機には、回路基板供給装置(図示省略)により回路基板16が供給される。回路基板16には、図3に示すように、基板識別情報として基板識別コード18が少なくとも1箇所に設けられている。基板識別コード18は、例えば、バーコードまたは二次元コードとされる。基板識別コード18には、基板IDが含まれている。基板IDには、例えば、回路基板16の種類,製造ロット番号等が含まれる。
回路基板供給装置は、例えば、スクリーン印刷機によってクリーム半田が印刷される前の回路基板16が多数、上下方向に積載された状態で収容される装置とされている。これら回路基板供給装置とスクリーン印刷機との間には、基板押出装置ないし基板引出装置20および基板搬入装置22(図4参照)が設けられ、回路基板供給装置から基板引出装置20により回路基板が1枚ずつ、基板搬入装置22へ出され、スクリーン印刷機への搬入に備えて待機させられる。基板搬入装置22は基板搬送幅が調節可能に構成され、例えば、オペレータにより調節される。この回路基板16が待機させられる待機領域にはまた、基板識別コード18を読み取り、基板IDを読み取る基板ID読取装置24(図4参照)が設けられている。基板ID読取装置24は、例えば、特開2003−101300公報,特開2004−87758公報,特開2004−265887公報に記載されているように、バーコードを読み取るバーコードリーダ,二次元コードを読み取るIDデコーダ,あるいは二次元コードを撮像するカメラを備える撮像装置を含むものとされる。基板ID読取装置24は、読取装置移動装置(図示省略)により、回路基板16の部品装着面に平行な平面である水平面内の任意の位置へ移動させられて基板識別コード18を読み取り、それに基づいて基板IDが得られる。
前記複数台の装着モジュール12は互いに同一の構造を有し、それらのうちの1台を代表的に説明する。装着モジュール12は、図2および図4に示すように、モジュール本体30,モジュール本体30に設けられた部品供給装置32,基板搬送装置34,部品装着装置36,基板支持装置38,ノズル自動交換装置および支持ピン位置自動変更装置39等を有している。基板搬送装置34は、本装着モジュール12においてはコンベヤ装置であり、2つのコンベヤ部40,42を備え、回路基板16をX軸方向に搬送する。これらコンベヤ部40,42はいずれもベルトコンベヤであり、一対ずつのガイドレール44,46を含む。コンベヤ部40のガイドレール44,46の一方は固定ガイドレール、他方は可動ガイドレールとされ、幅を搬送すべき回路基板16の幅に合わせて調節可能である。可動ガイドレールはレール移動装置48により固定ガイドレールに接近,離間する向きに移動させられる。レール移動装置48は、例えば、特開2004−104075公報に記載の基板幅対応変更装置と同様に構成され、ボールねじ,ナットおよびモータを含み、搬送幅変更装置を構成し、コンベヤ部40の幅が自動で変更される。コンベヤ部42の一対のガイドレール44,46は共に可動ガイドレールとされ、それぞれレール移動装置48により移動させられて、基板搬送幅が自動で変更される。基板ID読取装置24は、複数台の装着モジュール12に共通であり、装着モジュール12を構成している。なお、前記スクリーン印刷機および接着剤塗布機の各基板搬送装置も基板搬送装置34と同様に2つのベルトコンベヤ部を備え、基板搬送幅が自動で変更される。
回路基板16への電子部品の装着時には、例えば、2つのコンベヤ部40,42のうちの一方により回路基板16が搬送される。あるいはコンベヤ部40,42の両方が回路基板16の搬送に使用され、例えば、一方のコンベヤ部により装着モジュール12に搬入された回路基板16に電子部品の装着が行われている間に、他方のコンベヤ部により、電子部品の装着の済んだ回路基板16の搬出および次に電子部品が装着される回路基板16の搬入が行われ、電子部品の装着に備えて待機させられ、回路基板16への電子部品の装着後、直ちに次の回路基板16への電子部品の装着が開始されるようにされる。あるいはコンベヤ部40,42の一方を電子部品の搬送に使用するが、電子部品が装着される回路基板の種類が変わるとき、現生産基板の生産と次生産基板の生産とにおいて回路基板16の搬送に使用するコンベヤ部を異ならせ、現生産基板の生産中に他方のコンベヤ部において段取替えが行われるようにしてもよい。例えば、コンベヤ部の基板搬送幅の変更を行うのである。可能であれば、他方のコンベヤ部に設けられた基板支持装置について支持ピン位置の変更もを行う。それにより、段取替えによる生産停止時間を短くすることができる。
基板支持装置38は、例えば、特開2004−104075公報に記載されているように、ピン支持台と、そのピン支持台のピン支持面である上面に取り付けられる複数の支持ピンとを含み、基板支持装置昇降装置により昇降させられ、基板搬送装置34により搬入されて基板支持装置38上に停止させられた回路基板16の裏面に支持ピンが当接させられて下方から支持する。複数の支持ピンのピン支持台に対する取付位置であって、回路基板16を支持する基板支持位置は、回路基板16の支持ピンにより支持される個所に応じて設定され、回路基板16の種類に応じて異なる場合が多い。そのため、本装着モジュール12においては、支持ピン位置自動変更装置39により、支持ピンの位置が自動で変更される。
部品供給装置32は、モジュール本体30の前方の部分に設けられ、モジュール本体30に取り付けられたフィーダ支持台(図示省略)と、フィーダ支持台に着脱可能に取り付けられた複数のフィーダ60とを含む。フィーダ60は、例えば、多数の電子部品を保持した部品保持テープをテープ送り装置により送り、多数の電子部品を順次、部品供給部に位置決めし、供給するものとされている。フィーダ60は、作業者によってフィーダ支持台に対して取付け(搭載),取外しされ、例えば、特開平10−112598号公報に記載されているフィーダと同様に、水平方向の移動により、フィーダ支持台に取付け,取外しされるように構成されている。フィーダ60には、フィーダ識別コードが設けられている。フィーダ識別コードは、例えば、基板識別コード18と同様に、バーコードや二次元コードにより構成され、少なくとも、フィーダを個々に識別し、特定することができるフィーダIDが記憶させられている。
部品保持テープは、リールに巻き付けられてフィーダ本体にセットされる。リールには部品識別コードが設けられている。部品識別コードは、例えば、前記基板識別コード18と同様に、バーコードや二次元コードにより構成され、部品情報が記憶させられている。部品情報には、例えば、電子部品の種類,部品残数,部品製造年月日,部品製造メーカ等が含まれる。また、多数のフィーダ60はそれぞれ、フィーダ制御装置62(図4参照)を備えている。フィーダ制御装置62はフィーダ制御コンピュータ64を主体とし、テープ送り装置等を制御する。フィーダ60は、フィーダ支持台に取り付けられた状態では、フィーダ支持台に設けられた電源供給部およびコネクタに接続され、電源供給およびフィーダ制御コンピュータ64と後述する装着制御コンピュータとの間における通信が行われる。
部品装着装置36は、図2に示すように、作業ヘッドとしてのノズル保持ヘッド70およびノズル保持ヘッド移動装置(以後、ヘッド移動装置と略称する)72を備えている。ノズル保持ヘッド70は部品保持具としての吸着ノズル74を少なくとも1つ保持し、ヘッド移動装置72により部品供給装置32と基板搬送装置34とにわたって移動させられ、部品供給装置32から電子部品を取り出し、基板搬送装置34により搬送されるとともに、基板支持装置38により支持された回路基板16にその電子部品を装着する。ノズル保持ヘッド70は部品装着ヘッドである。
ヘッド移動装置72は、本実施例では、XYロボット型の移動装置とされており、例えば、特開2004−104075公報に記載のヘッド移動装置と同様に構成され、モジュール本体30に設けられ、ノズル保持ヘッド70を、水平面内において互いに直交する2方向(X軸,Y軸方向)に移動させる2つの直線移動装置たるYスライド装置およびXスライド装置を含んでいる。Yスライド装置は、Y軸移動部材およびY軸移動部材移動装置を含み、Xスライド移動装置はY軸移動部材上に設けられ、X軸移動部材およびX軸移動部材移動装置を含む。Y軸移動部材移動装置およびX軸移動部材移動装置はいずれもサーボモータを駆動源とし、X軸移動部材上に設けられたノズル保持ヘッド70を水平方向の任意の位置へ移動させる。サーボモータは回転角度の精度の良い制御が可能な電動モータである。サーボモータに代えてステップモータを用いてもよい。
なお、ノズル保持ヘッド70は、特開2004−221518公報に記載のノズル保持ヘッドと同様に、ノズル保持ヘッド移動装置72に対して着脱可能とされ、互いに構成の異なる複数のものの中から選択して保持可能とされる。複数種類のノズル保持ヘッドは、例えば、保持する吸着ノズルの種類と数との少なくとも一方を異にし、作業者によってX軸移動部材に取付け,取外しされる。
ノズル保持ヘッド70が保持する吸着ノズル74は、ノズル自動交換装置により自動で交換される。ノズル自動交換装置は、例えば、特開2004−311599公報に記載のノズル自動交換技術を利用した装置とされている。そのため、ノズル保持ヘッド70および吸着ノズル74は、吸着ノズル74の自動交換が可能な構成を備えたものとされるとともに、前記モジュール本体30には、図2に示すように、吸着ノズル74が複数、収容可能なノズルストッカ80が設けられており、ノズル保持ヘッド70がノズル保持ヘッド移動装置72によりノズルストッカ80へ移動させられ、ノズルストッカ80との間において自動で吸着ノズル74を交換する。
X軸移動部材には、ノズル保持ヘッド70と共にマーク撮像装置84(図4参照)および支持ピン把持装置86(図2参照)が設けられ、ノズル保持ヘッド移動装置72により移動させられる。ノズル保持ヘッド移動装置72は、マーク撮像装置移動装置であり、支持ピン把持装置移動装置でもある。マーク撮像装置84は、例えば、CCDカメラを含み、回路基板16に設けられた基準マークを撮像する。
支持ピン把持装置86は、例えば、未だ公開されていないが、本出願人に係る特願2004−44221の明細書に記載の支持ピン把持装置と同様に構成されている。装着モジュール12には、例えば、基板搬送装置34の可動レールに、支持ピンを複数収納可能な支持ピン収納装置(図示省略)が設けられており、支持ピン把持装置86は支持ピン把持移動装置により、支持ピン収納装置とピン支持台との間を移動させられ、ピン支持台に立設された支持ピンを把持してピン支持台から取り外し、支持ピン収納装置へ搬送して戻し、支持ピン収納装置に収納された支持ピンを把持してピン支持台へ搬送し、所定の位置に取り付ける。
さらに、モジュール本体30の部品供給装置32と部品搬送装置34との間の部分には、図2に示すように、部品撮像装置90が位置を固定して設けられている。
複数台の装着モジュール12の各々には、図4に1つを代表して示すように装着制御装置150が設けられ、回路基板16への電子部品の装着作業等を制御する。装着制御装置150はCPU152,ROM154,RAM156およびそれらを接続するバス158を含む装着制御コンピュータ160を主体とする。バス158には入出力インタフェース162が接続され、入力装置164が接続されるとともに、駆動回路166を介して基板搬送装置34等の各種装置,駆動源や、表示装置168の表示画面170,前記複数のフィーダ60の各フィーダ制御コンピュータ64,部品撮像装置90等によって得られた画像データを処理する画像処理ユニット174,本装着ラインを制御するシステム制御装置であって、複数台の装着モジュール12の全部を統括して制御する統括制御装置180,他の装着モジュール12の装着制御装置150等が接続されている。装着制御コンピュータ160のROM154には、図5および図6にそれぞれフローチャートで示す装着制御ルーチンおよび少量生産用部品供給装置段取替え制御ルーチンが記憶させられている。
統括制御装置180は、統括コンピュータ182を主体として構成されており、前記基板ID読取装置24および入力装置184が接続されるとともに、基板引出装置20および基板搬入装置22等を制御する。統括制御装置180は、前記スクリーン印刷機および接着剤塗布機も制御し、統括コンピュータ182には、印刷制御装置14および塗布制御装置15が接続されている。さらに、統括コンピュータ182のROMには、図7にフローチャートで示す少量生産用段取替え制御ルーチンが記憶させられている。
複数のフィーダ制御コンピュータ64は、フィーダ60のフィーダ支持台への取付けにより装着制御コンピュータ160に接続され、通信可能となる。この通信は、例えば、特開平10−112598号公報に記載の技術を利用して行われ、複数のフィーダ制御コンピュータ64はそれぞれ、個々に装着制御コンピュータ160と通信を行うことができる。それにより、例えば、フィーダ支持台のフィーダが搭載される複数の搭載位置の各々と、各搭載位置において供給される電子部品の種類とを対応付ける部品搭載位置データないし部品供給位置データが作成される。
部品搭載位置データは、特開平10−112598号公報に記載の技術を利用して作成される。部品保持テープが巻き付けられたリールのフィーダ本体への取付けおよびフィーダ60のフィーダ支持台への搭載はいずれもオペレータにより行われ、部品供給リールをフィーダ60のリール保持部に保持させる際に、部品供給リールおよびフィーダ60にそれぞれ設けられた識別コードの読取りにより、電子部品と、電子部品を保持するフィーダ60とを対応付けるデータである部品/フィーダ対応データが得られる。部品/フィーダ対応データは、電子部品の種類とフィーダIDとを対応付けるデータを含む。この部品/フィーダ対応データは、装着制御コンピュータ160に記憶させられる。また、フィーダ制御コンピュータ64と装着制御コンピュータ160との間における通信により、フィーダ60(フィーダID)と、フィーダ60の搭載位置とを対応付けるフィーダ/搭載位置データが得られ、これら部品/フィーダ対応データとフィーダ/搭載位置データとに基づいて部品搭載位置データが作成される。複数の装着モジュール12の各々において作成された部品搭載位置データは、統括コンピュータ182へ送られる。したがって、統括コンピュータ182においては、複数の装着モジュール12の各々において供給される電子部品と、その搭載位置ないし供給位置とがわかるとともに、いずれの装着モジュール12のいずれの搭載位置が空いているかがわかる。
回路基板16への電子部品の装着を説明する。
本装着ラインにおいては種々の態様で回路基板16への電子部品の装着が行われる。ここでは、種類が同じで多数の回路基板16に連続して電子部品の装着が行われるが、その途中で多数の回路基板16への電子部品の装着が中断され、種類を異にし、少数の回路基板16への電子部品の装着が行われ、それら回路基板16への電子部品の装着終了後に、再び先の多数の回路基板16の残りの回路基板16に電子部品が装着される場合を例に取って説明する。大規模ないし多数の回路基板16への電子部品の装着による電子回路基板の生産を多量生産、多量生産される回路基板16を多量生産基板16、小規模ないし少数の回路基板16への電子部品の装着による電子回路基板の生産を少量生産、少量生産される回路基板16を少量生産基板16と称する。多量生産基板16が現生産基板であり、少量生産基板が次生産基板である。なお、ここでは、基板搬送装置34の2つのコンベヤ部40,42のうちの一方が回路基板16の搬送に使用されることとする。
複数の装着モジュール12にはそれぞれ、統括コンピュータ182から、回路基板16に電子部品を装着するためのシーケンス,回路基板16の幅,基板支持装置38の支持ピン位置,装着に要するノズル保持ヘッド70の種類,吸着ノズル74の種類,数等、多量生産基板16への電子部品の装着に必要な種々のデータが供給される。シーケンスは、回路基板16に装着される電子部品の種類,電子部品装着位置,部品搭載位置を対応付けたデータおよび装着順序データを含む。本装着ラインにおいては、原則としてシーケンスは最適化プログラムの実行により作成される。複数の装着モジュール12の各々への電子部品の割り振り,部品搭載位置および電子部品の装着順序等が、種々の条件を満たしつつ、各装着モジュール12における1枚の多量生産基板16への電子部品の装着に要する時間であって、1枚の電子回路基板の生産に要する時間の和が最も短くなるように決定されるのである。
複数台の装着モジュール12の各々においては、統括コンピュータ182から供給されたシーケンスおよびデータに従って段取替えが行われる。段取替えは、例えば、回路基板16に装着される電子部品を供給するフィーダ60のフィーダ支持台への搭載,基板搬送装置34の基板搬送幅の変更,基板支持装置38の支持ピン位置の変更,吸着ノズル74のセット等を含む。多量生産の場合、回路基板16への電子部品の装着に複数ノズル74が使用され、ノズル保持ヘッド70は、吸着ノズル74を複数、保持することが可能なものがX軸移動部材に取り付けられる。段取替え完了後、多量生産基板16への電子部品の装着が開始される。スクリーン印刷機および接着剤塗布機においてもそれぞれ段取替えが行われる。例えば、スクリーンの交換,基板搬送幅の変更,基板支持装置を構成する支持ピンの位置の変更等が行われるのであり、段取替えは、統括コンピュータ182からの指示に基づいて行われる。電子回路生産ラインを構成する全部の作業機、ここではスクリーン印刷機,接着剤塗布機および複数の装着モジュール12の各々における段取替えが終了したならば、基板供給装置から基板引出装置20により多量生産基板16が1枚ずつ引き出され、待機領域において基板識別コード18の読取りが行われた後、所定のタイミングで電子回路生産ラインに搬入され、まず、スクリーン印刷機においてクリーム半田が印刷され、次に接着剤塗布機において接着剤が塗布された後、装着モジュール12により電子部品が装着される。多量生産基板16は、順次、下流側の装着モジュール12へ送られ、電子部品が装着される。
そして、多量生産基板16への電子部品の装着が行われている途中に少量生産基板16への電子部品の装着が必要となった場合、例えば、補修用の電子回路基板であって、数枚から数十枚の電子回路基板の生産が必要となった場合、多量生産に割り込ませて少量生産が行われる。例えば、過去に多量生産により生産した電子回路基板について不良の発生等により交換が必要になった場合、保守のために電子回路基板が必要になった場合等に補給基板ないし補給基板として少量必要であり、少量生産が行われる。少量生産を行うためには段取替えが必要であるが、部品供給については、通常の段取替えとは異なる段取替えが行われる。少量生産の場合でも、通常の段取替えと同様の段取替えを行い、多量生産用の電子部品を供給するフィーダ60を取り外し、最適化により決定された位置に各電子部品のフィーダを搭載するようにすれば、生産そのものは能率良く行うことができる。しかし、少量生産の場合、電子回路基板の生産枚数が少なく、生産時間が短いため、通常の段取替えを行って段取替えに時間をかけていては、生産停止時間が長く、かえって全体としての生産効率が低下する。そのため、多量生産に割り込ませて行われる少量生産の場合、現に多量生産基板16の生産に使用されている電子部品である現生産用部品およびフィーダ支持台のうち、未だいかなるフィーダ60も搭載されていない搭載位置である空き搭載位置が利用される。
現生産用部品のうち、少量生産基板16の生産に流用可能な電子部品は、流用可能部品として少量生産基板16の生産に使用し、流用可能部品のみでは少量生産基板16の生産に不足であれば、図8(a)に模型的に示すように、不足電子部品を供給するフィーダを空き搭載位置に搭載し、図8(b)に示すように、流用可能部品を供給するフィーダ60と不足電子部品を供給するフィーダ60とから電子部品を供給しつつ、少量生産基板16の生産を行う。現生産用部品であって、多量生産用の電子部品を供給するフィーダ60は、フィーダ支持台に取り付けたままでよく、取付け,取外し作業が不要であり、流用可能部品のみによって少量生産を行うことができるのであれば、部品供給装置32については段取替えは不要である。不足電子部品を供給するフィーダ60を空き搭載位置に搭載するのであっても、その数は少なく、段取替えに要する時間が短くて済む。また、フィーダ60は、前述のように、水平方向の移動によってフィーダ支持台に取付け,取外しすることができ、電子部品の装着のために移動するノズル保持ヘッド70と干渉しないため、オペレータは生産中に取付け,取外し作業を行うことができ、段取替えによる生産停止時間を短縮することができる。さらに、多量生産用のフィーダ60は、多量生産時のままフィーダ支持台に搭載されており、少量生産が終了し、多量生産が再開されるとき、部品供給装置32については段取替えが不要である。なお、不足電子部品の種類数が空き搭載位置数より多い場合には、現生産用部品供給フィーダ60の一部を取り外し、代わりに不足電子部品を供給するフィーダ60を取り付け、少量生産の終了後、上記代わりに取り付けた不足電子部品を供給するフィーダ60を取り外し、元の現生産用部品供給フィーダ60をフィーダ支持台に戻す。これら作業は生産停止中に行われるが、その数は少なく、生産停止時間短縮効果が得られる。
多量生産の途中に割り込ませて行われる少量生産の手順を概略的に説明する。図9に示すように、多量生産開始後、多量生産中にオペレータによって少量生産の実行が指示されれば、統括コンピュータ182において少量生産用のシーケンスが作成される。この際、流用可能部品および不足電子部品の情報が取得される。不足電子部品があれば、それを供給するフィーダ60の搭載位置が決められて、複数の装着モジュール12の各々についてシーケンスが作成され、段取替えに必要な他のデータと共に装着制御コンピュータ160に供給される。装着モジュール12においては、不足電子部品を供給するフィーダ60の搭載が指示されていれば、不足電子部品の種類,フィーダ搭載位置等が表示画面170に表示され、その表示に従ってオペレータによりフィーダ搭載作業が行われる。空き搭載位置へのフィーダ搭載作業は、多量生産中に行われる。
割り込み前、最後の多量生産基板16への電子部品の装着後、少量生産開始前に、基板幅の変更等、多量生産中には行い得ない少量生産のための段取替え(少量生産用生産停止時段取替えと称する)が行われる。多量生産のために電子部品を供給しているフィーダ60の一部を取り外して不足電子部品を供給するフィーダ60を搭載しなければならない場合には、この間にフィーダ60の取外し,取付け作業(すなわち交換作業)が行われる。全部の装着モジュール12において少量生産を行うために必要な全部の段取替えが終了すれば、装着モジュール12に少量生産基板16が搬入され、複数の装着モジュール12において電子部品の装着が行われる。そして、少量生産の終了後、再び多量生産が行われるため、そのための段取替えが行われ、全部の装着モジュール12において段取替えが完了した後、多量生産が再開される。この際、多量生産のためのフィーダ60の一部と少量生産のためにフィーダ60との交換を行った場合には、フィーダ60の交換が行われ、多量生産に必要な電子部品を保持したフィーダ60がフィーダ支持台に戻される。少量生産のためにフィーダ60の交換が行われなかった場合には、部品供給装置32については段取替えは不要である。多量生産のために電子部品を供給するフィーダ60は、少量生産時にもそのままフィーダ支持台に取り付けられているからである。少量生産において不足電子部品を保持したフィーダ60をフィーダ支持台の空き搭載位置に取り付けた場合、そのフィーダ60はフィーダ支持台から取外してもよく、取り付けたままでもよい。フィーダ60を取り外すのであれば、多量生産中に行うことができる。
多量生産,少量生産および段取替えをフローチャートに基づいて説明する。
複数の装着モジュール12の各々においては、図5に示す装着制御ルーチンに従って回路基板16への電子部品の装着が行われる。本ルーチンのステップ1(以後、S1と略記する。他のステップについても同じ。)においては、搬入された多量生産基板16への電子部品の装着が多量生産用のシーケンスに従って行われる。回路基板16への電子部品の装着作業は、特開2004−221518公報等に記載されており、説明を省略する。1枚の多量生産基板16への電子部品の装着が終了したならば、S2が実行され、多量生産基板16への電子部品の装着が終了したか否かの判定が行われる。この判定は、例えば、オペレータによる装着終了の入力か、あるいは生産枚数が設定枚数に達したことか、あるいは多量生産基板16が搬入されない状態が設定時間以上継続することに基づいて行われる。装着モジュール12においては、電子部品の装着が済んだ回路基板16が下流側の装着モジュール12あるいは他の作業装置へ搬出されるとともに、上流側の装着モジュール12あるいは接着剤塗布機から回路基板16が搬入されるが、回路基板16の搬入が設定時間以上なければ、多量生産が終了したと判定するのである。また、多量生産基板16の生産枚数が予め設定されており、カウンタによりカウントされる生産枚数が設定数に達したことにより多量生産が終了したと判定することができる。
S2の判定結果は、多量生産が終了するまでNOであり、S3が実行されてフラグがONにセットされているか否かが判定される。フラグは図示を省略する初期設定等においてOFFにリセットされている。ここではフラグはOFFであるとすれば、S3の判定結果はNOになってS4が実行され、少量生産の実行が指示されたか否かが判定される。少量生産基板16への電子部品の装着の実行は、本ラインにおいてはオペレータにより指示される。オペレータは入力装置184により統括コンピュータ182に少量生産の実行を入力し、統括コンピュータ182から全部の装着モジュール12の各装着制御コンピュータ160に少量生産が行われることが報知される。S4の判定は、この報知に基づいて行われる。少量生産の実行が指示されていなければ、S4の判定結果はNOになってS1が実行され、次に搬入される多量生産基板16について電子部品の装着が行われる。
オペレータにより少量生産の実行が指示された場合の統括コンピュータ182の処理を図7に示す少量生産用段取替え制御ルーチンに基づいて説明する。本ルーチンのS31においては、オペレータにより少量生産の実行が指示されたか否かが判定される。少量生産の実行が指示されていなければ、S31の判定結果がNOになり、S31が繰り返し実行される。少量生産の実行が指示されれば、S31の判定結果がYESになってS32が実行され、多量生産に割り込ませて少量生産基板16を生産するためのシーケンスが作成される。
このシーケンスを作成するために、装着ラインを構成する複数の装着モジュール12の各々について装着する電子部品が割り振られる。電子部品の割り振りは、原則として、多量生産基板の生産に使用されている電子部品である現生産用部品のうちで少量生産基板の生産に流用可能な電子部品である流用可能部品があり、流用可能部品のみにより少量生産基板の生産が可能である場合、すなわち少量生産に必要な全部の種類の電子部品が現生産用部品の中にある場合には、流用可能部品のみによって少量生産基板の生産を行う。流用可能部品は、複数の装着モジュール12の全部において探され、いずれかの装着モジュール12にあればよい。流用可能部品では少量生産基板の生産に電子部品が足りない場合、ここでは複数の装着モジュール12のいずれにもない電子部品が少量生産に使用される場合には、その生産に足りない電子部品である不足電子部品を供給するフィーダ60を、フィーダ支持台の未だいかなるフィーダ60も搭載されていない空き搭載位置に搭載し、不足を解消する。全部の不足電子部品の種類数が全部の装着モジュール12の各空き搭載位置の和より多い場合には、空き搭載位置へのフィーダ60の搭載のみでは電子部品の不足を解消することができないため、多量生産に使用されている電子部品を供給するフィーダ60のうち、空き搭載位置数より多い不足電子部品種類数分のフィーダ60をフィーダ支持台から取り外し、不足電子部品を供給するフィーダ60を取り付ける。
本装着ラインにおいては、原則として、シーケンスの最適化が行われ、少量生産されるべき電子回路基板についても、それが以前に多量生産が行われたものであれば、予め最適化プログラムの実行により、複数の装着モジュール12の各々についてシーケンスが作成されて統括コンピュータ182に記憶させられている。多量生産への割り込みによってではなく、少量生産されるのと同じ電子回路基板を生産するためのものとしてシーケンスが作成されているのである。そのため、この既に作成されているシーケンスを基にして、複数の装着モジュール12の各々について装着する電子部品の種類が割り振られ、多量生産に割り込ませて行われる少量生産用のシーケンスが作成される。
まず、複数の装着モジュール12の各々について、装着モジュール12毎に既に作成されている少量生産用のシーケンスと多量生産用のシーケンスとから、多量生産用の電子部品と少量生産用の電子部品とが比較され、同じ装着モジュール12において、少量生産用に割り振られている全部の電子部品が、多量生産用に割り振られている現生産用部品のうちにあるか否かが判定される。少量生産用電子部品の全部が現生産用部品にあれば、その装着モジュール12については不足電子部品はないこととなる。複数台の装着モジュール12のいずれにおいても不足電子部品がなく、流用可能部品のみによって次生産基板の生産が可能であれば、既に作成されているシーケンスの電子部品の割り振りが、割り込み少量生産時の電子部品の割り振りとされ、割り込み少量生産用のシーケンスが作成される。これら割り振られた電子部品のすべてが流用可能部品であり、流用可能部品の搭載位置に基づいてシーケンスが作成されるのである。シーケンスは、予め設定された規則に従って作成され、例えば、高さが低い電子部品から先に装着されるようにシーケンスが作成される。
複数台のうち、いずれかの装着モジュール12において、少量生産用電子部品の少なくとも一部が現生産用部品のうちになく、その装着モジュール12において不足電子部品がある場合には、その不足電子部品が他の装着モジュール12の現生産用部品において探され、他の装着モジュール12に割り振られている現生産用部品のうちにあれば、その装着モジュール12において少量生産用基板16に装着されることとされる。この場合、装着ライン全体においては不足電子部品は存在しないが、電子部品の割り振りは少なくとも一部が変更される。そして、既に作成されているシーケンスの割り振り通りに各装着モジュール12に存在する流用可能部品と、装着ライン全体において存在する流用可能部品と、それらの搭載位置とに基づいて、装着モジュール12毎に割り込み少量生産用のシーケンスが作成される。
装着モジュール12において不足する電子部品が装着ライン全体で見てもなく、不足するのであれば、不足電子部品を供給するフィーダ60を空き搭載位置に搭載して電子部品を供給させる。この場合、全部の不足電子部品の種類数が、複数の装着モジュール12の各空き搭載位置の和以下であれば、フィーダ60の空き搭載位置への搭載により不足電子部品を供給させることができ、不足電子部品について、それを供給するフィーダ60を搭載する空き搭載位置が決定される。この場合、電子部品の割り振りが変更されることもあれば、変更されないこともある。
全部の不足電子部品の種類数が、複数の装着モジュール12の各空き搭載数の和より多いのであれば、空き搭載位置へのフィーダ60の搭載のみでは、不足電子部品の全部を供給することができない。そのため、この場合には、現生産用部品を供給するフィーダ60の一部を外し、代わりに不足電子部品を供給するフィーダ60を搭載する。取り外されるフィーダ60は、現生産用部品のうち、流用可能部品以外の電子部品を供給するフィーダ60の中から選択され、不足電子部品を供給するフィーダ60の搭載位置が決定される。この場合にも、電子部品の割り振りが変更されることもあれば、変更されないこともある。
不足電子部品を供給するフィーダ60を空き搭載位置に搭載する場合、および空き搭載位置に加えて、多量生産用のフィーダ60を外して空けた位置に不足電子部品供給フィーダ60を搭載する場合には、複数の装着モジュール12毎に、電子部品の割り振りと、不足電子部品を供給するフィーダ60の搭載があれば、その搭載位置と、流用可能部品の搭載位置とに基づいてシーケンスが作成される。
装着ライン全体においては不足電子部品が存在しない場合、あるいは空き搭載位置に不足電子部品供給フィーダ60が搭載される場合でも、複数の装着モジュール12の各々に割り振られた電子部品の一部は、最適化により作成されたシーケンスにより割り振られた電子部品と同じであり、複数の装着モジュール12の各々への電子部品の割り振りの適正化による生産時間の短縮効果の一部は享受することができる。
シーケンスが作成されたならば、S33が実行され、複数台の装着モジュール12の各装着制御コンピュータ160に、少量生産が実行されることが報知されるとともに、作成されたシーケンスが出力される。不足電子部品があり、少量生産のためにフィーダ60の搭載が必要であれば、不足電子部品の種類および不足電子部品を供給するフィーダ60の搭載位置(空き搭載位置のうち、不足電子部品を供給するフィーダ60を搭載すべき位置として決定された搭載指定位置および現生産用部品供給フィーダを取り外す場合、その搭載位置を含む)も出力され、さらに、少量生産基板の基板搬送幅,支持ピン位置等、少量生産に必要な他の情報も送られる。この出力により、前記装着制御ルーチンのS4の判定結果がYESになる。
次いでS34が実行され、少量生産基板16が供給されたか否かが判定される。この判定は、基板供給装置から引き出され、待機領域において待機させられている回路基板16について読み取られた基板IDに含まれる種類データが、少量生産基板16の種類を表すデータであるか否かにより行われる。なお、電子部品が装着される回路基板16の種類が変わるとき、基板供給装置は少量生産基板16を供給する装置とされる。また、基板搬入装置22の基板搬送幅がオペレータにより調節され、少量生産基板16の幅に応じた幅とされる。待機領域は電子回路生産ラインの最上流の作業機であるスクリーン印刷機と基板供給装置との間に設けられており、電子回路生産ラインの直前ないし直近の位置において回路基板16の基板IDの読取りが行われることとなる。待機領域において待機させられている回路基板16には作業者が触れないようにされ、また、作業者は、電子回路生産ラインに搬入された回路基板16に触れることはできず、待機領域において基板IDを読み取られて電子回路生産ラインに投入された回路基板16が別の回路基板16に換えられたり、抜き取られたりすることはなく、電子回路生産ラインを構成する作業機において作業が行われる回路基板16の種類等、回路基板16についての情報が、待機領域における基板IDの読取りによって得られる。基板供給装置により供給された回路基板16が少量生産基板16でなければ、S34の判定結果はNOになる。少量生産基板16であれば、S34の判定結果がYESになってS35が実行され、電子回路生産ラインへの少量生産基板16の搬入が禁止される。電子回路生産ラインを構成する各作業機において少量生産用の段取替えが完了するまで、少量生産基板16は電子回路生産ラインに搬入されてはならないからである。S35においてはまた、全部の装着モジュール12へ、多量生産中には行い得ない少量生産のための段取替えの実行指示が出力されるとともに、スクリーン印刷機および接着剤塗布機に少量生産のための段取替えの実行指示が出力される。
次いでS36が実行され、段取替えが完了したか否かの判定が行われる。段取替えには、自動で行われるものと、オペレータにより手動で行われるものとがあり、S36では、全部の作業機について自動,手動の段取替えがいずれも完了したか否かが判定される。この判定は、全部の作業機からの各完了データの送信に基づいて行われる。段取替えが完了すれば、S36の判定結果がYESになってS37が実行され、電子回路生産ラインへの回路基板16の搬入禁止が解除される。それにより基板搬入装置22が作動させられ、待機領域において待機させられていた少量生産基板16が電子回路生産ラインの最上流の作業機であるスクリーン印刷機へ搬入され、クリーム半田の印刷を始めとする各種作業が行われる。そして、S38が実行され、以後、基板供給装置による多量生産基板16の供給が待たれる。
少量生産の実行が指示された場合における装着モジュール12の段取替えを説明する。少量生産の実行がオペレータにより指示され、統括コンピュータ182から装着制御コンピュータ160へシーケンス等が出力されれば、装着制御ルーチンのS4の判定結果がYESになってS5が実行され、フラグがONにセットされ、少量生産の実行が指示されたことが記憶される。フラグがONにセットされることにより、図6に示す少量生産用部品供給装置段取替え制御ルーチンのS20の判定結果がYESになる。少量生産用部品供給装置段取替え制御ルーチンは、例えば、時分割制御により装着制御ルーチンと並行して行われ、多量生産基板16への電子部品の装着と並行して実行される。
少量生産用部品供給装置段取替え制御ルーチンのS20においては、少量生産の実行が指示されたか否かの判定が行われる。フラグがONにセットされているか否かが判定されるのであり、少量生産の実行が指示されていれば、S20の判定結果がYESになってS21が実行され、フィーダ60の搭載を行うか否かが判定される。この判定は、統括コンピュータ182から供給されるデータに基づいて行われ、空き搭載位置へのフィーダ60の搭載も、多量生産用のフィーダ60の取外しおよびそれにより空けられた搭載位置への少量生産用のフィーダ60の搭載もないのであれば、S21の判定結果はNOになってS26が実行され、表示画面170に、少量生産が行われるが、部品供給装置32については段取替え作業が不要である旨が表示される。
フィーダ60の搭載があり、オペレータの作業があるのであれば、S21の判定結果がYESになってS22が実行され、装着モジュール12の表示画面170に、少量生産が行われること、部品供給装置32について段取替えを行うこと、不足電子部品の種類、不足電子部品を供給するフィーダ60の搭載位置,取り外されるフィーダ60の搭載位置等が表示される。
オペレータは、表示画面170にフィーダ60の搭載が表示されている場合には、その表示に従い、不足電子部品を供給するフィーダ60を指定された搭載位置に搭載する。前述のように、この搭載作業は多量生産中に行うことができる。多量生産用のフィーダ60の取外しが指示されていれば、そのフィーダ60の取外しおよび取外しにより空いた搭載位置へのフィーダ60の搭載は、少量生産前、最後の多量生産基板16への電子部品の装着終了を待って行う。
そして、S23が実行され、不足電子部品を供給するフィーダ60が決定された搭載位置に搭載されたか否かが確認される。フィーダ搭載時に、不足電子部品が既にフィーダ60に保持されていれば、オペレータは、そのフィーダ60を指示された空き搭載位置に搭載し、フィーダ制御コンピュータ64と装着制御コンピュータ160との間の通信により部品搭載位置データが得られ、統括コンピュータ182から指示された不足電子部品の種類および不足電子部品を供給するフィーダ60の搭載位置と一致するか否かが判定される。一致していなければ、電子部品の種類あるいは搭載位置が間違っており、その旨が表示画面170に表示され、オペレータに報知される。それによりオペレータはフィーダ60の搭載をやり直す。不足電子部品がフィーダ60に保持されていなければ、不足電子部品を保持するリールをフィーダ60に保持させ、フィーダ支持台に搭載する。この際、リールとフィーダ60とにそれぞれ設けられた識別コードの読取りが行われ、部品/フィーダ対応データが装着制御コンピュータ160に記憶させられる。そして、フィーダ60の搭載後、部品搭載位置データが作成され、指定された種類の電子部品がが指定された位置に搭載されたか否かが判定され、間違っていれば表示され、やり直しされる。
S24においては、不足電子部品の全部が搭載されたか否かの判定が行われる。統括コンピュータ182から不足電子部品として指示された電子部品の全部が指定された位置に搭載されたことが確認されるまで、S23およびS24が繰り返し実行される。不足電子部品の全部が搭載されたならば、S24の判定結果がYESになってS25が実行され、部品供給装置32の段取替えの完了が統括コンピュータ182に報知される。部品供給装置32の段取替えの完了は、基板搬送幅の変更等、他の装置の段取替えの完了と共に統括コンピュータ182に報知されてもよい。
装着制御ルーチンにおいては、少量生産の実行が指示された場合、S5においてフラグがセットされた後、S6が実行され、統括コンピュータ182によって少量生産用生産停止時段取替えの実行が指示されているか否かが判定される。この段取替えが指示されていなければ、S6の判定結果はNOになってルーチンの実行はS1に戻る。そして、統括コンピュータ182において少量生産用段取替え制御ルーチンのS35が実行され、少量生産用生産停止時段取替えの実行が指示されれば、S6の判定結果がYESになってS7が実行され、少量生産用生産停止時段取替えの実行が可能であるか否かが行われる。少量生産用生産停止時段取替えは、基板搬送装置34の基板搬送幅の変更,基板支持装置38の支持ピン位置の変更等であり、少量生産基板16への電子部品の装着が開始される前の最後の多量生産基板16への電子部品の装着が終了するまでは行うことができず、また、統括コンピュータ182が少量生産用の生産停止時の段取替えの実行を指示してから、少量生産前最後の多量生産基板16への電子部品の装着を終了するまでの間に、電子部品を装着すべき多量生産基板16の枚数が、装着モジュール12の各々の待機領域に対する位置によって異なるため、S7では、S6の判定結果が初めてYESになってから電子部品が装着された多量生産基板16の枚数が数えられ、装着モジュール12毎に設定された枚数に達したか否かが判定される。以後、S1〜S3,S6,S7が実行され、少量生産前最後の多量生産基板16への電子部品の装着終了が待たれる。
少量生産前最後の多量生産基板16への電子部品の装着が終了すれば、S7の判定結果がYESになってS8が実行され、少量生産用生産停止時段取替えが行われる。多量生産基板16が下流側の装着モジュール12へ搬出された後、基板搬送幅および支持ピン位置の変更が自動で行われるのである。装着制御コンピュータ160のROMには、基板搬送幅自動変更および支持ピン位置自動変更等のために必要なプログラムが記憶させられており、統括コンピュータ182からの基板搬送幅等のデータに基づいてそれらプログラムが実行され、基板搬送幅の変更等が行われる。装着制御装置150のノズル保持ヘッド移動装置72等を制御してピン支持台と支持ピン収納装置との間における支持ピンの取付け,取外しおよび収納を行わせる部分が、支持ピン把持装置86および支持ピン把持装置移動装置を構成するノズル保持ヘッド移動装置72等と共に支持ピン位置自動変更装置39を構成している。
なお、ここでは、多量生産用のノズル保持ヘッド70は吸着ノズル74を多数保持しており、それら吸着ノズル74によって少量生産を行うことができ、吸着ノズル74については段取替えは行われないこととする。吸着ノズル74が不足し、段取替えが必要な場合には、ノズル保持ヘッド70がノズルストッカ80へ移動させられ、少量生産に不要な吸着ノズル74を戻し、必要な吸着ノズル74を保持する。この吸着ノズル74の交換は、自動で行われる。ノズルストッカ80に少量生産に必要な吸着ノズル74がない場合には、例えば、オペレータがノズルストッカ80に収容させておく。あるいは、特開2004−311599公報に記載されているように、吸着ノズル74をノズル搬送板に保持させ、ノズル搬送板を基板搬送装置34により搬送させ、吸着ノズル74の補充が必要な装着モジュール12においてノズルストッカに収容されるようにしてもよい。この場合、吸着ノズル74の補充も自動で行われることとなる。あるいは、オペレータがノズル保持ヘッド70を手動で交換することにより、吸着ノズル74が交換されてもよい。
少量生産用生産停止時段取替えが完了すれば、S9が実行され、段取替えの完了が装着制御コンピュータ160から統括コンピュータ182へ報知される。また、フラグがOFFにされる。そして、S10が実行され、少量生産基板16が搬入されれば、少量生産用のシーケンスに従って電子部品を装着する。スクリーン印刷機および接着剤塗布機においても、統括制御コンピュータ182による少量生産用の段取替えの実行指示の出力に基づいて、実行可能な状態になれば段取替えが行われ、段取替えが完了すれば統括制御コンピュータ182に報知される。
次いでS11が実行され、多量生産用の段取替えが指示されているか否かが判定される。少量生産が終了するか否かが判定されるのである。この判定は、統括コンピュータ182からの多量生産用の段取替えの実行指示に基づいて行われる。統括コンピュータ182では、先に少量生産用段取替え制御ルーチンのS37において少量生産基板16の搬入禁止を解除した後、S38が実行され、多量生産基板16が供給されたか否かが判定される。この判定は、待機領域において待機させられている回路基板16の基板IDの読取りに基づいて行われる。多量生産基板16が供給されれば、S38の判定結果がYESになってS39が実行され、基板搬入装置22による多量生産基板16の電子回路生産ラインへの搬入が禁止される。また、多量生産用の段取替えの実行が全部の作業機に報知される。
次いでS40が実行され、全部の作業機について多量生産を行うための段取替えが完了したか否かが判定される。この判定は作業機からの段取替え完了報知に基づいて行われ、全部の作業機において段取替えが完了すれば、S40の判定結果がYESになってS41が実行され、基板搬入装置22による多量生産基板16の搬入禁止が解除され、多量生産基板16が電子回路生産ラインに搬入されて電子部品の装着等が行われる。
装着制御ルーチンにおいては、多量生産用の段取替えの実行が指示されるまで、S11の判定結果はNOになってS10が実行され、少量生産が行われる。多量生産用の段取替えの実行が指示されれば、S11の判定結果がYESになってS12が実行され、多量生産を行うための段取替えの実行が可能であるか否かが判定される。この判定はS7の判定と同様に行われる。段取替えの実行が可能になるまで、S12の判定結果がNOになってS10,S11が実行される。段取替えの実行が可能になれば、S12の判定結果がYESになってS13が実行され、多量生産用の段取替えが行われ、基板搬送幅および支持ピン位置が自動で変更される。多量生産は、少量生産の前に行われており、段取替えに必要なデータは装着制御コンピュータ160に記憶させられている。段取替えの完了後、S14が実行され、段取替えの完了が装着制御コンピュータ160から統括コンピュータ182へ報知される。スクリーン印刷機および接着剤塗布機においても、多量生産用の段取替えの実行指示に基づいて段取替えが行われ、完了すれば、統括コンピュータ182へ報知される。
少量生産を行うために部品供給装置32について段取替えが行われなかった場合、および不足電子部品を供給するフィーダ60を搭載するために、多量生産用電子部品を供給するフィーダ60の取外しを行わなかった場合には、多量生産が行われる際、部品供給装置32の段取替えは不要である。多量生産用の電子部品を保持したフィーダ60が全部、そのまま搭載されているからである。多量生産用電子部品を供給するフィーダ60が取り外され、替わりに少量生産用の不足電子部品を供給するフィーダ60が搭載された場合には、そのフィーダ60が取り外され、先に取り外された多量生産用電子部品を供給するフィーダ60が搭載される。いずれのフィーダ60を取り外したかは装着制御コンピュータ160において記憶させられており、表示画面170に取り外されたフィーダ60が保持していた電子部品の種類および搭載位置が表示され、オペレータは少量生産の終了後、フィーダ60の取付け,取外しを行う。このフィーダ60の取付け,取外し作業のために、装着制御コンピュータ160のROM154には、図示は省略するが、図6に示す少量生産用部品供給装置段取替え制御ルーチンと同様に構成された多量生産用部品供給装置段取替え制御ルーチンが記憶させられている。このルーチンにおいては、統括コンピュータ182による多量生産用段取替えの実行指示に基づいて、フィーダ支持台に取付け,取外しされるフィーダ60があれば、そのフィーダ60の搭載位置および搭載される電子部品の種類等が表示画面170に表示され、オペレータにより作業が行われるようにされる。フィーダ60の取付け,取外しがなければ、その旨が表示される。また、フィーダ60の取付けがある場合、取り付けられたフィーダ60により供給される電子部品の種類および搭載位置が確認される。多量生産用段取替えが完了すれば、装着制御コンピュータ160から統括コンピュータ182に報知された後、S1が実行され、搬入された多量生産基板16への電子部品の装着が行われる。
上記実施例においては、複数台のうち、いずれかの装着モジュール12において、少量生産用電子部品の少なくとも一部が現生産用部品のうちにない場合には、その不足電子部品が他の装着モジュール12の現生産用部品において探され、他の装着モジュール12に割り振られている現生産用部品のうちにあれば、その装着モジュール12において少量生産用基板16に装着されるようにされていたが、ある装着モジュール12に不足電子部品があれば、他の装着モジュール12にあるか否かが探される前に、その装着モジュール12に空き搭載位置があるか否かが探され、あれば不足電子部品を供給するフィーダが搭載されるようにすることも可能である。その装着モジュール12に空き搭載位置がなければ、例えば、現生産用部品を供給するフィーダを取り外して不足電子部品を供給するフィーダを搭載する。
複数台の装着モジュール12から成る電子部品装着ラインにより、複数種類の電子回路基板が生産される場合、例えば、「上流側の装着モジュール12ほど小形の電子部品が装着される」等の基本原則が共通しているために、多量生産基板と少量生産基板とのシーケンスにおいて、装着モジュール12毎に装着される電子部品の多くが共通している場合があり、この場合に本態様を採用すれば、少量生産においても最適化の効果を有効に享受することができる。
なお、装着モジュール12に空き搭載位置がなければ、他の装着モジュール12に不足電子部品があるか否かが探されてもよい。
逆に、次生産、例えば、少量生産のために電子部品の割り振りを行う場合、最適化により既に作成されているシーケンスにおける電子部品の割り振りを利用することなく、最適化とは関係なくシーケンスを作成してもよい。例えば、少量生産されるべき電子回路基板は、以前に多量生産が行われた電子回路基板に限らず、多量生産のために最適化によりシーケンスが作成されていない電子回路基板でもよく、その場合、少量生産のためのシーケンスは、最適化とは関係なく作成される。そのため、少量生産基板に装着される全部の電子部品の種類と、多量生産基板に装着される全部の電子部品の種類とを比較し、不足電子部品がなければ、電子部品の割り振りは、いずれの装着モジュールがいずれの流用可能部品を有するかによって決める。不足電子部品があれば、その種類数と空き搭載位置数とを比較し、不足電子部品種類数が空き搭載位置数以下であれば、不足電子部品を供給するフィーダを搭載する空き搭載位置を決める。そして、不足電子部品種類数が空き搭載位置数より多いのであれば、取り外すフィーダを決めるのである。電子部品の割り振りが決められれば、電子部品の種類および搭載位置に基づいてシーケンスが作成される。
さらに、現生産基板と次生産基板との生産が複数台の電子部品装着機を含む電子部品装着ラインにより行われる場合、現生産基板の生産中には行い得ない次生産基板の生産のための段取替えが終了した電子部品装着機から順に次生産基板の生産が開始されてもよい。段取替えは、電子部品装着ラインの上流側の電子部品装着機ほど早く開始されるため、上流側の電子部品装着機ほど早く段取替えが終了する場合が多く、下流側の電子部品装着機において段取替えが終了していない時期に、上流側の電子部品装着機に次生産基板を搬入し、電子部品の装着を開始するのである。この際、現生産基板の生産と次生産基板の生産とが並行して行われる時期があってもよく、また、電子部品装着ラインにおいて上流側の電子部品装着機において電子部品の装着が終了した現生産基板の下流側の電子部品装着機への搬入が、その下流側の電子部品装着機において次生産基板の生産のための段取替えが終了するまで待機させられてもよい。さらに、下流側の電子部品装着機において現生産基板の生産が終了するまで、上流側の電子部品装着機への次生産基板の搬入が待機させられてもよく、上流側の電子部品装着機において電子部品の装着が終了した次生産基板の下流側の電子部品装着機への搬入が、その下流側の電子部品装着機において次生産基板の生産のための段取り替えが終了するまで待機させられてもよい。
多量生産が中断されて少量生産が行われる場合における少量生産を行うための段取替え、中断された多量生産を再開するための段取替えについても同様であり、それぞれ段取替えが終了した電子部品装着機から順に少量生産が開始され、多量生産が再開されてもよい。
また、不足電子部品を供給するフィーダを空き搭載位置に搭載する場合、搭載位置をオペレータが決めてもよい。この場合、オペレータには、例えば、不足電子部品の種類および空き搭載位置が報知され、オペレータはそれに基づいて不足電子部品供給フィーダを空き搭載位置に搭載する。
さらに、電子部品装着機の基板搬送装置は、コンベヤ部を1つ有する装置でもよい。
また、未だ公開されていないが、本出願人に係る特願2005−75397の明細書に記載されているように、ノズル保持ヘッドを自動交換可能とし、ノズル保持ヘッド自動交換装置により自動で交換され、それにより吸着ノズルが自動で交換されるようにしてもよい。ノズル保持ヘッド自動交換装置がノズル自動交換装置を構成していると考えることもできる。
さらに、次生産基板は、現生産基板の生産終了後に生産される基板でもよい。
また、例えば、多数の電子回路基板の生産終了後あるいは生産中断後に、その電子回路基板とは種類を異にする多数の電子回路基板の生産が行われる場合あるいは少数の電子回路基板の生産終了後あるいは生産中断後に、その電子回路基板とは種類を異にする少数の電子回路基板の生産が行われる場合のように、種類は異なるが、生産枚数が同じような電子回路基板の生産が前後して行われる場合、多数の電子回路基板の生産終了後に、その電子回路基板とは種類を異にする少数の電子回路基板の生産が行われる場合、それぞれ多数生産される2種類の電子回路基板の生産の間に、更に別の種類の電子回路基板を少数生産する場合にも、請求可能発明を適用することができる。
さらに、請求可能発明は、構造を異にする複数台の電子部品装着機が直列に並べられた電子部品装着ラインにより行われる生産基板の生産方法に適用することができる。
また、請求可能発明は、ラインを構成しない1台の電子部品装着機において行われる現生産基板と次生産基板との生産方法に適用することができる。
電子回路基板の生産方法が実施される電子部品装着ラインを示す斜視図である。 上記電子部品装着ラインを構成する複数の装着モジュールの一部を示す斜視図である。 上記装着モジュールにおいて電子部品が装着される回路基板の一例を示す平面図である。 上記装着モジュールの装着制御装置の構成を概念的に示すブロック図である。 上記装着制御装置の主体を成す装着制御コンピュータのROMに記憶させられた装着制御ルーチンを示すフローチャートである。 上記装着制御コンピュータのROMに記憶させられた少量生産用部品供給装置段取替え制御ルーチンを示すフローチャートである。 上記電子部品装着ラインを含む電子回路生産ラインを統括する統括制御装置の主体を成す統括コンピュータのROMに記憶させられた少量生産用段取替え制御ルーチンを示すフローチャートである。 上記装着モジュールにおける部品供給装置の段取替えを説明する図である。 上記装着モジュールにおいて行われる多量生産および少量生産の流れを示すタイムチャートである。
符号の説明
12:装着モジュール 16:回路基板 32:部品供給装置 34:基板搬送装置 36:部品装着装置 38:基板支持装置 39:支持ピン位置自動変更装置 60:フィーダ 74:吸着ノズル 150:装着制御装置 160:装着制御コンピュータ 180:統括制御装置 182:統括コンピュータ

Claims (4)

  1. 現生産基板の生産中に、現生産基板の生産に使用されている電子部品のうちで次生産基板の生産に流用可能な電子部品である流用可能部品の情報を取得するとともに、その流用可能部品では次生産基板の生産に足りない電子部品である不足電子部品を供給するフィーダを未だいかなるフィーダも搭載されていない搭載位置である空き搭載位置に搭載しておき、現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に、前記流用可能部品を供給するフィーダと前記不足電子部品を供給するフィーダとから電子部品を供給しつつ次生産基板の生産を行うことを特徴とする電子回路基板の生産方法。
  2. 前記現生産基板の生産中に、前記流用可能部品と前記不足電子部品との情報を取得して少なくとも不足電子部品の情報をオペレータに報知し、その報知に基づいてオペレータが前記不足電子部品を供給するフィーダの前記空き搭載位置への搭載を行うことを特徴とする請求項1に記載の電子回路基板の生産方法。
  3. 前記現生産基板の生産終了後あるいは現生産基板の生産中断後に、前記空き搭載位置に搭載された前記不足電子部品を供給するフィーダの搭載位置を自動で取得し、その取得した搭載位置の情報を使用して前記次生産基板の生産を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の電子回路基板の生産方法。
  4. 前記現生産基板と前記次生産基板との生産を、前記基板を搬送する搬送装置と、その搬送装置により搬送される基板に付けられている基板IDを読み取る基板ID読取装置とを備えた電子部品装着機を使用して行い、前記基板ID読取装置が前記次生産基板の基板IDを読み取るのに応じて、前記現生産基板の生産中には行い得ない前記次生産基板の生産のための段取替えを開始することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子回路基板の生産方法。
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