以下、本発明の実施形態に係る管理装置及びそれを備えた部品実装システム並びに管理方法について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る管理装置4が適用された部品実装システム1の構成を概略的に示す図である。図2は、部品実装システム1のブロック図である。部品実装システム1は、実装機2と、管理装置4と、作業ロボット5とを備えている。部品実装システム1においては、実装機2と管理装置4とがデータ通信可能に接続され、管理装置4と作業ロボット5とがデータ通信可能に接続されている。図1では、部品実装システム1に3台の実装機2が備えられる例が示されているが、実装機2は1台であってもよいし、3台以外の複数台の実装機2が配列されてもよい。
部品実装システム1は、プリント基板(以下、「基板」と称する)上に電子部品(以下、「部品」と称する)が搭載された部品搭載基板を生産するシステムである。部品実装システム1では、実装機2によって部品搭載基板が生産され、その実装機2による部品搭載基板の生産が管理装置4によって管理され、管理装置4の制御のもと、部品搭載基板の生産時に必要な段取り作業が作業ロボット5によって実行される。なお、段取り作業は、作業ロボット5によって実行されることに限定されるものではなく、オペレーターによって実行されてもよい。
図1,2に加えて図3及び図4を参照して、実装機2の構成を説明する。図3は実装機2の平面図であり、図4は実装機2のヘッドユニット25の部分を拡大して示す図である。なお、以下では、方向関係については水平面上において互いに直交するXY直交座標を用いて説明する。
実装機2は、基板PPに部品を搭載して部品搭載基板を生産する装置である。実装機2による部品の搭載前において基板PPには、半田ペーストのパターンが印刷されている。つまり、実装機2は、パターン形成装置により半田ペーストのパターンが印刷された基板PPに部品を搭載する。実装機2は、図3に示されるように、本体フレーム21と、コンベア23と、部品供給ユニット24と、ヘッドユニット25と、基板支持装置28とを備えている。
本体フレーム21は、実装機2を構成する各部が配置される構造体であり、X軸方向及びY軸方向の両方向と直交する方向(鉛直方向)から見た平面視で略矩形状に形成されている。コンベア23は、X軸方向に延び、本体フレーム21に配置される。コンベア23は、基板PPをX軸方向に搬送する。コンベア23上を搬送される基板PPは、所定の作業位置(基板PP上に部品が搭載される部品搭載位置)に、基板支持装置28によって位置決めされるようになっている。基板支持装置28は、プッシュアップピンにより基板PPを支持することにより、当該基板PPを位置決めする。
部品供給ユニット24は、本体フレーム21におけるY軸方向の一方側及び他方側のそれぞれの領域部分に、コンベア23を挟んで配置される。各部品供給ユニット24には、部品を供給する複数のフィーダー24FがX軸方向に並ぶように配列される。フィーダー24Fは、複数の部品を保持し、その保持した部品をフィーダー内に設定された所定の部品供給位置に供給できるものであれば特に限定されず、例えばテープフィーダーである。テープフィーダーは、部品を所定間隔おきに収納した部品収納テープが巻回されたリールを備え、そのリールから部品収納テープを送出することにより、部品を供給するように構成されたフィーダーである。フィーダー24Fは、保持する部品が同じである限り、例えばテープフィーダーの場合は同じ部品種の部品を収納した部品収納テープが巻回されたリールを装着している限り、同じ種類の部品を供給するものとなる。
ヘッドユニット25は、図3に示されるように、移動フレーム27に保持されている。本体フレーム21上には、Y軸方向に延びる固定レール261と、Y軸サーボモータ263により回転駆動されるボールねじ軸262とが配設されている。移動フレーム27は固定レール261上に配置され、この移動フレーム27に設けられたナット部分271がボールねじ軸262に螺合している。また、移動フレーム27には、X軸方向に延びるガイド部材272と、X軸サーボモータ274により駆動されるボールねじ軸273とが配設されている。このガイド部材272にヘッドユニット25が移動可能に保持され、このヘッドユニット25に設けられたナット部分がボールねじ軸273に螺合している。そして、Y軸サーボモータ263の作動により移動フレーム27がY軸方向に移動するとともに、X軸サーボモータ274の作動によりヘッドユニット25が移動フレーム27に対してX軸方向に移動するようになっている。すなわち、ヘッドユニット25は、移動フレーム27の移動に伴ってY軸方向に移動可能であり、且つ、移動フレーム27に沿ってX軸方向に移動可能である。ヘッドユニット25は、部品供給ユニット24とコンベア23により搬送された基板PPの所定の作業位置とにわたって移動可能である。
ヘッドユニット25は、図4に示されるように、複数の搭載ヘッド251を備えている。図4では、X軸方向に等間隔で一列に並ぶ8本の搭載ヘッド251を備えたヘッドユニット25が示されている。各搭載ヘッド251は、部品供給ユニット24から部品を取り出すとともに、その取り出した部品を基板PP上に搭載(実装)する搭載動作を行う。各搭載ヘッド251は、それぞれヘッドユニット25のフレームに対して鉛直方向(Z軸方向)の移動及びノズル中心軸(R軸)回りの回転が可能とされ、サーボモータを駆動源とする昇降駆動部及び回転駆動部により駆動されるようになっている。また、搭載ヘッド251には、その先端(下端)に吸着ノズル2511が装着されている。吸着ノズル2511は、部品供給ユニット24に配列されたフィーダー24Fにより供給された部品を吸着して保持可能な保持具である。吸着ノズル2511は、電動切替弁を介して負圧発生装置、正圧発生装置及び大気の何れかに連通可能とされている。つまり、吸着ノズル2511に負圧が供給されることで当該吸着ノズル2511による部品の吸着保持(部品の取り出し)が可能となり、その後、正圧が供給されることで当該部品の吸着保持が解除される。
なお、図3に示されるように、本体フレーム21上において部品供給ユニット24とコンベア23との間には、部品認識カメラC1が設置されている。部品認識カメラC1は、搭載ヘッド251の吸着ノズル2511によって吸着保持された部品の画像を撮像することにより、吸着ノズル2511に対する部品の吸着姿勢を検出する。
基板PPには、1枚の基板当たりに複数種の部品が搭載される。更に、基板PPの種類毎に搭載される部品の種類が異なる。このため、実装機2において、複数種の基板PPに対応して部品搭載基板を生産するためには、その生産に使用される部品種に対応した数のフィーダー24Fが必要となる。複数のフィーダー24Fの各々は、部品供給ユニット24に対して個々の着脱が可能であり、部品供給ユニット24内での配置を自由に設定し得るようになっている。
実装機2において基板PPに対応して部品搭載基板を生産するときには、基板PPに搭載される部品を供給するフィーダー24Fを部品供給ユニット24に配列させる段取りを行う段取り作業が必要となる。段取り作業は、作業ロボット5又はオペレーターによって行われる。
作業ロボット5は、図1に示されるように、ロボット本体51と、フィーダー収納部52と、作業部53とを含む。フィーダー24Fを保管する部品庫6と実装機2との間や、複数の実装機2間における作業ロボット5の移動が可能となるように、ロボット本体51には例えば車輪が取り付けられている。フィーダー収納部52は、ロボット本体51に配設され、複数のフィーダー24Fの収納が可能である。作業部53は、ロボット本体51に配設され、フィーダー収納部52に収納されたフィーダー24Fを部品供給ユニット24に配置する作業を行うとともに、部品切れ等により交換が必要なフィーダー24Fを部品供給ユニット24から回収する作業を行う。
図2に示されるように、実装機2は、通信部3Aと、表示部3Bと、制御部3とを更に備える。通信部3Aは、管理装置4とのデータ通信を実現するインターフェイス回路である。表示部3Bは、詳細については後述するが、部品供給ユニット24におけるフィーダー24Fの配列に関する段取り作業の指令を出力(表示)する。段取り作業をオペレーターが行う場合には、オペレーターは、この表示部3Bに表示された各種指令に基づいて、段取り作業を行うことができる。
制御部3は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御部3は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより通信部3A及び表示部3Bを制御するとともに、コンベア23、部品供給ユニット24、ヘッドユニット25の各動作を制御する。制御部3は、通信制御部31と、表示制御部32と、搬送制御部33と、部品供給制御部34と、搭載制御部35と、記憶部36と、を含む。
通信制御部31は、通信部3Aによる管理装置4とのデータ通信を制御する。表示制御部32は、表示部3Bによる各種指令の表示動作を制御する。搬送制御部33は、コンベア23による基板PPの搬送動作を制御する。部品供給制御部34は、部品供給ユニット24に配列された複数のフィーダー24Fの各々の部品供給動作を制御する。搭載制御部35は、ヘッドユニット25の各搭載ヘッド251による基板PPに対する部品の搭載動作を制御する。記憶部36は、管理装置4から配信されて通信部3Aを介して制御部3に入力された各種データや搭載プログラムを記憶する。
次に、図2を参照して管理装置4について説明する。管理装置4は、実装機2による部品搭載基板の生産を管理するとともに、段取り作業に必要なデータを実装機2及び作業ロボット5に送信する装置である。管理装置4は、例えばマイクロコンピュータから構成されている。管理装置4は、データ通信部41と、最適データ生成部42と、補給データ生成部43と、データ管理部44と、データ記憶部45とを備えている。
データ通信部41は、実装機2とのデータ通信を実現するインターフェイス回路である。データ通信部41は、実装機2による部品搭載基板の生産状況に関するデータを受信する。また、データ通信部41は、後述のデータ管理部44の制御のもと、最適データ生成部42及び補給データ生成部43によって生成された各種データや搭載プログラムを実装機2に送信する。
図5を参照して、最適データ生成部42は、実装機2による部品搭載基板の生産の開始前において、フィーダー24Fの部品供給ユニット24内での配置領域として、ヘッドユニット25による基板PPに対する部品の搭載効率に基づいて最適化された最適領域MOAを特定する。最適領域MOAは、基板PPに対する部品の搭載時にヘッドユニット25の移動がなるべく少なくなるように、また、ヘッドユニット25に設けられた搭載ヘッド251による1回の吸着動作で複数の部品を同時に吸着できるように、基板PPの生産に必要な各フィーダー24Fが密集した状態で配置される領域となる。部品供給ユニット24における最適領域MOAの特定が完了すると、最適データ生成部42は、最適領域MOA内でのフィーダー24Fの配置位置を示す最適位置データDOAを生成する。なお、最適データ生成部42は、部品供給ユニット24におけるフィーダー24Fの設置位置ごとの部品種を示すデータに基づいて、各フィーダー24Fに対応した最適位置データDOAを生成する。
また、最適データ生成部42は、最適領域MOA内において最適位置データDOAに従って配置されるフィーダー24Fにより供給される部品を基板PPに搭載する手順を示す最適搭載プログラムPOAを生成する。最適搭載プログラムPOAには、基板PP上における各部品の搭載位置、最適位置データDOAに従った最適領域MOA内でのフィーダー24Fの配置位置、基板PPに対する部品の搭載時に使用されるヘッドユニット25における搭載ヘッド251の配置、搭載ヘッド251による部品の搭載順序、などの情報が記録されている。
最適データ生成部42により生成された最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAは、データ記憶部45に記憶される。
データ管理部44は、データ記憶部45から最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAを読み出して配信する。具体的には、データ管理部44は、最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAを、データ通信部41を介して実装機2に向けて送信させる。また、データ管理部44は、最適位置データDOAを作業ロボット5に向けて配信する。
実装機2は、管理装置4から配信された最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAを、通信部3Aを介して受信する。通信部3Aが受信した最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAは、記憶部36に記憶される。
実装機2において表示制御部32は、記憶部36から最適位置データDOAを読み出して、当該最適位置データDOAを含む最適配置指令COAを表示部3Bに表示させる。最適配置指令COAは、基板PPの生産に必要なフィーダー24Fを部品供給ユニット24における最適領域MOAへ配列させる指令を示す。表示部3Bに最適配置指令COAが表示されると、それに基づいてオペレーターは、フィーダー24Fを最適領域MOAに配列する段取り作業を行うことができる。オペレーターは、フィーダー24Fを保管する部品庫6から各フィーダー24Fを取り出し、最適配置指令COAに含まれる最適位置データDOAに従って、各フィーダー24Fを最適領域MOA内の各位置に配置する段取り作業を行う。
段取り作業を作業ロボット5が行う場合には、作業ロボット5は、管理装置4から配信された最適位置データDOAを受信する。作業ロボット5は、最適位置データDOAに従って、各フィーダー24Fを最適領域MOA内の各位置に配置する段取り作業を行う。
実装機2において制御部3は、各フィーダー24Fの最適領域MOAへの配置が完了すると、記憶部36に記憶された最適搭載プログラムPOAを読み出す。制御部3は、その最適搭載プログラムPOAに基づき搭載処理を実行することによって、部品搭載基板の生産を開始する。この際、複数の搭載ヘッド251を備えたヘッドユニット25による部品搭載動作は、最適搭載プログラムPOAに従って実行される。具体的には、コンベア23により基板PPが搬送されると、最適搭載プログラムPOAに従って、ヘッドユニット25における各搭載ヘッド251が、部品供給ユニット24の最適領域MOA内に配列された複数のフィーダー24Fから部品を同時に若しくは連続的に吸着する。その後、ヘッドユニット25が基板PP上に移動して順次部品を搭載するという動作が、基板PPに対して全部品を搭載するまで、最適搭載プログラムPOAで示される部品の搭載順序に従って繰り返される。
部品搭載基板の生産時に用いられるフィーダー24Fが配置される最適領域MOAは、部品供給ユニット24において、ヘッドユニット25による基板PPに対する部品の搭載効率に基づいて最適化された領域である。このため、最適領域MOA内において最適位置データDOAに応じて配置される各フィーダー24Fにより部品を供給することで、優れた搭載効率でヘッドユニット25による基板PPに対する部品の搭載が可能となる。この結果、実装機2における部品搭載基板の生産効率の向上を図ることが可能となる。
実装機2による部品搭載基板の生産中においては、管理装置4の補給データ生成部43が、データ通信部41により受信されたデータに基づいて、部品供給ユニット24内に配置された全てのフィーダー24Fを対象に部品の供給状況を監視する。この補給データ生成部43の動作について、図6~図9を参照して説明する。
補給データ生成部43は、部品供給ユニット24内に配置されたフィーダー24Fの中で、部品切れ等により交換が必要な交換対象フィーダー24FEが存在する場合に、部品供給ユニット24への補給フィーダー24FSの補給方式と補給位置とを示す補給データDSAを生成する。この際、補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSの補給方式として第1方式と第2方式とのいずれかの方式を選定する方式選定処理と、その選定した方式に対応して補給フィーダー24FSの補給位置を特定する位置特定処理と、を実行することにより、補給データDSAを生成する。
補給フィーダー24FSの補給方式としての第1方式は、部品供給ユニット24における交換対象フィーダー24FEが配置された最適領域MOA内の交換元位置ESPで、当該交換対象フィーダー24FEを補給フィーダー24FSに入れ替える方式である(図6参照)。一方、第2方式は、部品供給ユニット24における最適領域MOA以外の残余領域ROA内の位置に補給フィーダー24FSを配置する方式である(図6参照)。
補給データ生成部43は、方式選定処理において、ヘッドユニット25の搭載効率に関連する所定の評価値に基づいて、補給フィーダー24FSの補給方式として第1方式と第2方式とのいずれかの方式を選定する。所定の評価値は、補給フィーダー24FSの補給方式として第2方式が選定された場合におけるヘッドユニット25の搭載効率の変化を想定したものである。このような評価値としては、例えば、補給フィーダー24FSからの部品供給数、ヘッドユニット25による搭載動作実行時の移動距離の変化量、サイクルタイムの変化量などを挙げることができる。
評価値としての補給フィーダー24FSからの部品供給数とは、部品搭載基板の生産において残余領域ROA内に配置される補給フィーダー24FSから供給される部品の数を示す。最適領域MOA以外の残余領域ROAに補給フィーダー24FSが配置された場合(第2方式の場合)には、最適領域MOA内にフィーダー24Fが配置されている場合(第1方式の場合)に比べて、搭載動作実行時におけるヘッドユニット25の移動距離が長くなる可能性がある。このため、残余領域ROA内に配置される補給フィーダー24FSから供給される部品の数が少ないほど、ヘッドユニット25の搭載効率の低下が抑制されることになる。
評価値としてのヘッドユニット25の移動距離の変化量とは、最適領域MOA内の交換元位置ESPと基板PPとの間のヘッドユニット25の第1移動距離(第1方式の場合の移動距離)と、残余領域ROA内に配置される補給フィーダー24FSと基板PPとの間のヘッドユニット25の第2移動距離(第2方式の場合の移動距離)との差を示す。上記の通り、第2移動距離は第1移動距離よりも長くなる可能性がある。このため、ヘッドユニット25の移動距離の変化量が小さいほど、ヘッドユニット25の搭載効率の低下が抑制されることになる。
サイクルタイムは、ヘッドユニット25が1枚の基板PPに全部品を搭載するのに要する時間を示すものである。評価値としてのサイクルタイムの変化量とは、基板PPの生産に用いる各フィーダー24Fが最適領域MOAに配置されている場合(第1方式の場合)のサイクルタイムと、残余領域ROA内に補給フィーダー24FSが配置された場合(第2方式の場合)のサイクルタイムとの差を示す。サイクルタイムは、部品供給ユニット24におけるフィーダー24Fの配置位置に応じて変化する。つまり、補給フィーダー24FSの補給方式を第2方式とした場合のサイクルタイムは、第1方式とした場合のサイクルタイムよりも長くなる可能性がある。サイクルタイムの変化量が小さいほど、ヘッドユニット25の搭載効率の低下が抑制されることになる。
補給データ生成部43は、位置特定処理において、補給フィーダー24FSの補給位置を特定する。補給データ生成部43は、補給方式として第1方式を選定した場合には、部品供給ユニット24における最適領域MOA内の交換元位置ESPを補給フィーダー24FSの補給位置SSPとして特定する(図7参照)。一方、補給方式として第2方式を選定した場合には、補給データ生成部43は、部品供給ユニット24における残余領域ROA内の複数の候補位置CPの中から補給フィーダー24FSの補給位置を前記評価値に基づいて特定する(図8参照)。この際、補給データ生成部43は、複数の候補位置CPのうち、前記評価値が最小となる位置を補給フィーダー24FSの補給位置として特定する。
また、補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSの補給方式及び補給位置を示す補給データDSAの生成が完了すると、補給搭載プログラムPSAを生成する。補給搭載プログラムPSAは、補給データDSAに従って補給フィーダー24FSが配置された状態において部品を基板PPに搭載するときの手順を示す搭載プログラムである。補給搭載プログラムPSAには、基板PP上における各部品の搭載位置、最適位置データDOAに従った最適領域MOA内でのフィーダー24Fの配置位置、補給データDSAに従った補給フィーダー24FSの配置位置、基板PPに対する部品の搭載時に使用されるヘッドユニット25における搭載ヘッド251の配置、搭載ヘッド251による部品の搭載順序、などの情報が記録されている。
補給データ生成部43により生成された補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAは、データ記憶部45に記憶される。
データ管理部44は、実装機2による部品搭載基板の生産中において、データ記憶部45から補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAを読み出して配信する。具体的には、データ管理部44は、補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAを、データ通信部41を介して実装機2に向けて送信させる。また、データ管理部44は、補給データDSAを作業ロボット5に向けて配信する。
実装機2は、管理装置4から配信された補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAを、通信部3Aを介して受信する。通信部3Aが受信した補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAは、記憶部36に記憶される。
実装機2において表示制御部32は、記憶部36から補給データDSAを読み出して、当該補給データDSAを含む補給配置指令CSAを表示部3Bに表示させる。補給配置指令CSAは、補給データDSAにて示される補給方式及び補給位置に従って補給フィーダー24FSを配置させる指令を示す。表示部3Bに補給配置指令CSAが表示されると、それに基づいてオペレーターは、補給フィーダー24FSを部品供給ユニット24に補給する段取り作業を行うことができる。オペレーターは、交換対象フィーダー24FEと同種の部品を保持した補給フィーダー24FSを部品庫6から取り出し、補給配置指令CSAに含まれる補給データDSAに従って補給フィーダー24FSを配置する段取り作業を行う。
段取り作業を作業ロボット5が行う場合には、作業ロボット5は、管理装置4から配信された補給データDSAを受信する。作業ロボット5は、補給データDSAに従って補給フィーダー24FSを配置する段取り作業を行う。
実装機2において制御部3は、補給フィーダー24FSの配置が完了すると、記憶部36に記憶された補給搭載プログラムPSAを読み出す。制御部3は、その補給搭載プログラムPSAに基づき搭載処理を実行することによって、部品搭載基板の生産を継続する。この際、複数の搭載ヘッド251を備えたヘッドユニット25による部品搭載動作は、補給搭載プログラムPSAに従って実行される。具体的には、コンベア23により基板PPが搬送されると、補給搭載プログラムPSAに従って、ヘッドユニット25における各搭載ヘッド251が、部品供給ユニット24の最適領域MOA内に配列された複数のフィーダー24F、又は残余領域ROAに補給フィーダー24FSが配置されている場合にはその補給フィーダー24FSから部品を、同時に若しくは連続的に吸着する。その後、ヘッドユニット25が基板PP上に移動して順次部品を搭載するという動作が、基板PPに対して全部品を搭載するまで、補給搭載プログラムPSAで示される部品の搭載順序に従って繰り返される。
既述の通り、部品搭載基板の生産中において、部品供給ユニット24に配置されたフィーダー24Fの中に、部品切れ等により交換が必要な交換対象フィーダー24FEが存在する場合、補給データ生成部43が、補給フィーダー24FSの補給方式を選定するとともに、補給フィーダー24FSの補給位置を特定する。この際、補給データ生成部43は、ヘッドユニット25の搭載効率に関連する所定の評価値に基づいて、補給フィーダー24FSの補給方式を選定するとともに、第2方式の場合には残余領域ROA内の複数の候補位置CPの中から補給フィーダー24FSの補給位置を特定する。これにより、部品供給ユニット24への補給フィーダー24FSの補給に起因して、ヘッドユニット25による部品の搭載効率が低下することを抑制できる。このため、実装機2における部品搭載基板の生産効率の低下を抑制することが可能となる。
また、図9に示されるように、部品供給ユニット24の残余領域ROAに交換対象フィーダー24FEが存在している場合、当該交換対象フィーダー24FEは、過去に、最適領域MOA内の交換元位置ESPで入れ替える第1方式の補給が採用されずに、第2方式の補給方式にて残余領域ROA内に補給された履歴を持つものであると推定される。このような交換対象フィーダー24FEが存在する場合、補給データ生成部43は、当該交換対象フィーダー24FEに対応した最適領域MOA内の交換元位置ESPを補給フィーダー24FSの補給位置として特定する。これにより、部品供給ユニット24の最適領域MOA内に配置される各フィーダー24Fにより部品を供給することで、優れた搭載効率でヘッドユニット25による基板PPに対する部品の搭載が可能となる。
次に、実装機2及び管理装置4の動作について、図5~図9に加えて図10及び図11を参照して詳細に説明する。なお、図10が管理装置4の動作の第1例を示す管理方法のフローチャートであり、図11が実装機2の動作を示すフローチャートである。
同一ロットの基板PPを用いた実装機2による部品搭載基板の生産の開始前に、管理装置4の最適データ生成部42は、最適データ生成工程の処理を行う。具体的には、最適データ生成部42は、基板PPに搭載される部品を供給するフィーダー24Fの部品供給ユニット24内での最適領域MOAを特定して最適位置データDOAを生成する(図10のステップa1、図5参照)。更に、最適データ生成部42は、最適位置データDOAに対応した最適搭載プログラムPOAを生成する。最適データ生成部42により生成された最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAは、データ記憶部45に記憶される。
なお、同一ロットの基板PPとは、同種の基板PP又は同一グループに属する基板PPを構成する複数の基板PPを示す。同種の基板PPでは、搭載される部品の種類が共通している。また、同一グループに属する基板PPでは、搭載される部品の種類の共通度が高い。つまり、同一ロット内では、部品の搭載対象の基板PPが変更されても、部品供給ユニット24におけるフィーダー24Fの配列を変更する必要はない。
次に、データ管理部44は、データ記憶部45から最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAを読み出して、データ通信部41を介して配信する(図10のステップa2、図5参照)。
実装機2は、管理装置4から配信された最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAを、通信部3Aを介して受信する。通信部3Aが受信した最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAは、記憶部36に記憶される。また、作業ロボット5は、管理装置4から配信された最適位置データDOAを受信する(図11のステップb1)。作業ロボット5は、最適位置データDOAに従ってフィーダー24Fを最適領域MOA内に配置する段取り作業を行う。なお、表示部3Bに表示される最適位置データDOAを含む最適配置指令COAに基づいてオペレーターが段取り作業を行うようにしてもよい。
実装機2において制御部3は、フィーダー24Fの最適領域MOAへの配置を監視し、その配置が完了したか否かを判定する(図11のステップb2)。フィーダー24Fの最適領域MOAへの配置が完了すると、制御部3は、記憶部36に記憶された最適搭載プログラムPOAを読み出し、その最適搭載プログラムPOAに従って基板PPの生産を開始する(図11のステップb3)。
同一ロットの基板PPを用いた実装機2による部品搭載基板の生産中において、管理装置4の補給データ生成部43は、補給データ生成工程の処理を行う。具体的には、補給データ生成部43は、部品供給ユニット24内に配置された全てのフィーダー24Fを対象に部品の供給状況を監視する。そして、補給データ生成部43は、部品供給ユニット24内に配置されたフィーダー24Fの中で、部品切れ等により交換が必要な交換対象フィーダー24FEが存在するか否かを判定する(図10のステップa3)。交換対象フィーダー24FEが存在する場合(ステップa3でYESの場合)、補給データ生成部43は、当該交換対象フィーダー24FEがカセット入れ替え方式のフィーダーではないかを判定する(図10のステップa4)。カセット入れ替え方式のフィーダー24Fは、フィーダー24Fを部品供給ユニット24に配置した状態のままで、部品切れのカセットを新たなカセットと入れ替えることで、部品切れの解消が可能なフィーダーである。このため、交換対象フィーダー24FEがカセット入れ替え方式のフィーダーである場合には、補給フィーダー24FSを部品供給ユニット24に補給する必要はない。
交換対象フィーダー24FEがカセット入れ替え方式のフィーダーではない場合(ステップa4でYESの場合)、補給データ生成部43は、交換対象フィーダー24FEが最適領域MOAに配置されているか否かを判定する(図10のステップa5)。
交換対象フィーダー24FEが最適領域MOAに配置されている場合(ステップa5でYESの場合)、補給データ生成部43は、ステップa6に処理を移行する。一方、交換対象フィーダー24FEが最適領域MOAに配置されていない場合(ステップa5でNOの場合)、補給データ生成部43は、交換対象フィーダー24FEが残余領域ROAに配置されたものであると認識する。この場合、補給データ生成部43は、交換対象フィーダー24FEに対応した最適領域MOA内の交換元位置ESPを補給フィーダー24FSの補給位置として特定する(図10のステップa51、図9参照)。補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSの補給位置の特定が完了すると、ステップa10に処理を移行する。
ステップa6では、補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSの補給方式を第2方式とした場合の、残余領域ROA内の複数の候補位置CPごとに評価値を算出する。そして、補給データ生成部43は、複数の候補位置CPごとの評価値の全てが所定の判定閾値を超えるか否かを判定する(図10のステップa7)。
複数の候補位置CPごとの評価値の全てが判定閾値を超える場合(ステップa7でYESの場合)、補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSの補給方式として第1方式を選定する(図10のステップa9)。この場合、補給データ生成部43は、最適領域MOA内の交換元位置ESPを補給フィーダー24FSの補給位置SSPとして特定する。そして、補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSを第1方式で交換元位置ESPに補給することを示す補給データDSAを生成するとともに、当該補給データDSAに対応した補給搭載プログラムPSAを生成する(図7参照)。
一方、複数の候補位置CPごとの評価値の全てが判定閾値を超えない場合(ステップa7でNOの場合)、補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSの補給方式として第2方式を選定する(図10のステップa8)。この場合、補給データ生成部43は、複数の候補位置CPのうち、評価値が最小となる位置を補給フィーダー24FSの補給位置として特定する。そして、補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSを第2方式で残余領域ROA内の特定した位置に補給することを示す補給データDSAを生成するとともに、当該補給データDSAに対応した補給搭載プログラムPSAを生成する(図8参照)。
補給データ生成部43により生成された補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAは、データ記憶部45に記憶される。データ管理部44は、実装機2による部品搭載基板の生産中において、データ記憶部45から補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAを読み出して配信する(図10のステップa10)。
実装機2において制御部3は、部品搭載基板の生産中において、管理装置4から配信された補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAを、通信部3Aを介して受信したか否かを判定する(図11のステップb4)。通信部3Aが補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAを受信した場合(ステップb4でYESの場合)、当該補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAは、記憶部36に記憶される。また、作業ロボット5は、管理装置4から配信された補給データDSAを受信すると、当該補給データDSAに従って補給フィーダー24FSを配置する段取り作業を行う。なお、表示部3Bに表示される補給データDSAを含む補給配置指令CSAに基づいてオペレーターが段取り作業を行うようにしてもよい。
実装機2において制御部3は、補給フィーダー24FSの配置を監視し、その配置が完了したか否かを判定する(図11のステップb5)。補給フィーダー24FSの配置が完了すると、制御部3は、記憶部36に記憶された補給搭載プログラムPSAを読み出し、その補給搭載プログラムPSAに従って、同一ロットの基板PPの生産を継続する(図11のステップb6)。そして、制御部3は、同一ロットの基板PPの生産が終了したか否かを判定し(図11のステップb7)、生産が終了していない場合には、ステップb4からステップb7までの各処理を繰り返す。
管理装置4の動作は、上記の図10に示されるフローチャートに従う動作に限定されるものではなく、図12に示されるフローチャートに従う動作であってもよい。図12の例では、管理装置4の補給データ生成部43は、サイクルタイムを前記評価値として用いて、方式選定処理及び位置特定処理を実行するように構成されている。このような構成の補給データ生成部43を備えた管理装置4の動作について、図12のフローチャート、図13及び図14を参照して、以下に説明する。図13は、補給データ生成部43による生産残時間PTの算出処理を説明する図である。図14は、実装機2の表示部3Bに表示される補給配置指令CSAの一例を示す図である。
図12のフローチャートに示すステップc1からステップc5までの各処理は、上記の図10のフローチャートに示すステップa1からステップa5までの各処理と同じであるので、簡単に説明することとする。
同一ロットの基板PPを用いた実装機2による部品搭載基板の生産の開始前に、最適データ生成部42は、最適データ生成工程の処理を行う。具体的には、最適データ生成部42は、基板PPに搭載される部品を供給するフィーダー24Fの部品供給ユニット24内での最適領域MOAを特定して最適位置データDOAを生成する(ステップc1、図5参照)。更に、最適データ生成部42は、最適位置データDOAに対応した最適搭載プログラムPOAを生成する。最適データ生成部42により生成された最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAは、データ記憶部45に記憶される。
次に、データ管理部44は、データ記憶部45から最適位置データDOA及び最適搭載プログラムPOAを読み出して、データ通信部41を介して配信する(ステップc2、図5参照)。
最適位置データDOAに従って最適領域MOA内にフィーダー24Fが配置され、最適搭載プログラムPOAに従った実装機2による部品搭載基板の生産中において、補給データ生成部43は、補給データ生成工程の処理を行う。具体的には、補給データ生成部43は、交換対象フィーダー24FEが存在するか否かを判定する(ステップc3)。交換対象フィーダー24FEが存在する場合(ステップc3でYESの場合)、補給データ生成部43は、当該交換対象フィーダー24FEがカセット入れ替え方式のフィーダーではないかを判定する(ステップc4)。
交換対象フィーダー24FEがカセット入れ替え方式のフィーダーではない場合(ステップc4でYESの場合)、補給データ生成部43は、交換対象フィーダー24FEが最適領域MOAに配置されているか否かを判定する(ステップc5)。
交換対象フィーダー24FEが最適領域MOAに配置されている場合(ステップc5でYESの場合)、補給データ生成部43は、ステップc6に処理を移行する。一方、交換対象フィーダー24FEが最適領域MOAに配置されていない場合(ステップc5でNOの場合)、補給データ生成部43は、交換対象フィーダー24FEが残余領域ROAに配置されたものであると認識する。この場合、補給データ生成部43は、交換対象フィーダー24FEに対応した最適領域MOA内の交換元位置ESPを補給フィーダー24FSの補給位置として特定する(ステップc51、図9参照)。補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSの補給位置の特定が完了すると、ステップc9に処理を移行する。
ステップc6では、補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSの補給方式を第1方式とした場合の生産残時間PTを算出する(図13参照)。生産残時間PTは、同一ロットの基板PPを用いた部品搭載基板の生産において、補給フィーダー24FSの部品供給ユニット24への補給時点から生産終了までの間で、生産残数RPに相当する数の部品搭載基板を生産するのに要する時間を示す。
生産残時間PTを算出する際に、補給データ生成部43は、第1方式の場合のサイクルタイムCTを算出する。第1方式の場合のサイクルタイムCTは、補給フィーダー24FSが最適領域MOA内の交換元位置ESPに配置された状態において、ヘッドユニット25が1枚の基板PPに全部品を搭載するのに要する時間を示す。
そして、補給データ生成部43は、第1方式の場合のサイクルタイムCTと生産残数RPとの乗算値に入れ替え時間STを加算することにより、第1方式の場合の生産残時間PTを算出する。なお、入れ替え時間STは、交換元位置ESPにおいて交換対象フィーダー24FEを補給フィーダー24FSに入れ替えるのに要する時間を示す。
第1方式の場合の生産残時間PTの算出処理が終了すると、補給データ生成部43は、補給フィーダー24FSの補給方式を第2方式とした場合の生産残時間PTを、複数の候補位置CPごとに算出する(ステップc7、図13参照)。
生産残時間PTを算出する際に、補給データ生成部43は、第2方式の場合のサイクルタイムCTを複数の候補位置CPごとに算出する。第2方式の場合のサイクルタイムCTは、補給フィーダー24FSが残余領域ROA内の候補位置CPに配置された状態において、ヘッドユニット25が1枚の基板PPに全部品を搭載するのに要する時間を示す。
そして、補給データ生成部43は、第2方式の場合のサイクルタイムCTと生産残数RPとの乗算値で示される第2方式の場合の生産残時間PTを、複数の候補位置CPごとに算出する。
第1方式の場合の生産残時間PTと、第2方式の場合の候補位置CPごとの生産残時間PTとの算出が終了すると、補給データ生成部43は、算出した各生産残時間PTを比較することにより、補給フィーダー24FSの補給方式を選定するとともに補給位置を特定する(ステップc8)。これにより、補給データ生成部43は、実装機2における部品搭載基板の生産効率の低下が抑制可能となるように、補給フィーダー24FSの補給方式の選定と補給位置の特定を行うことができる。
なお、補給データ生成部43は、算出した各生産残時間PTのうちで最も短くなるものに対応して、補給フィーダー24FSの補給方式を選定するとともに補給位置を特定するように構成されていることが望ましい。これにより、補給データ生成部43は、実装機2における部品搭載基板の生産効率の低下がより確実に抑制可能となるように、補給フィーダー24FSの補給方式の選定と補給位置の特定を行うことができる。
上記のような補給方式の選定及び補給位置の特定によって、補給データ生成部43は、補給データDSAを生成するとともに、当該補給データDSAに対応した補給搭載プログラムPSAを生成する(図7,8参照)。
補給データ生成部43により生成された補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAは、データ記憶部45に記憶される。データ管理部44は、実装機2による部品搭載基板の生産中において、データ記憶部45から補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAを読み出して配信する(ステップc9)。
管理装置4から配信された補給データDSA及び補給搭載プログラムPSAは、実装機2の記憶部36に記憶される。また、作業ロボット5は、管理装置4から配信された補給データDSAを受信すると、当該補給データDSAに従って補給フィーダー24FSを配置する段取り作業を行う。
補給データDSAに従って補給フィーダー24FSを配置する段取り作業は、オペレーターが行うようにしてもよい。この場合、実装機2において表示制御部32は、記憶部36から補給データDSAを読み出して、当該補給データDSAを含む補給配置指令CSAを表示部3Bに表示させる。表示部3Bに表示される補給配置指令CSAの一例が図14に示されている。
図14の例では、補給配置指令CSAは、生産残数RPの情報と、第1方式及び第2方式の場合の補給データDSAを示す情報と、を含んでいる。第1方式の場合の補給データDSAを示す情報としては、交換元位置ESP、サイクルタイムCT、入れ替え時間ST及び生産残時間PTの各情報が含まれている。第2方式の場合の補給データDSAを示す情報としては、候補位置CP、サイクルタイムCT及び生産残時間PTの各情報が含まれている。
表示制御部32は、補給配置指令CSAにおいて、補給データ生成部43によって特定された補給方式及び補給位置を示す注目部分が、その他の残余部分との区別が可能な特定の表示形態で表示されるように、表示部3Bを制御する。この際、表示制御部32は、前記特定の表示形態として注目部分の色が残余部分の色とは異なる特定色(例えば赤色)で表示されるように、表示部3Bを制御する。また、表示制御部32は、注目部分が枠線で囲まれた状態で表示されるように、表示部3Bを制御してもよい。補給配置指令CSAにおいて注目部分が特定の表示形態で表示されることにより、注目部分と残余部分との区別が容易となる。このため、オペレーターが表示部3Bに表示された補給配置指令CSAを確認しつつ補給フィーダー24FSを配置するときの段取り作業の効率を高めることができる。