JP2007103677A - フェライト材料の製造方法、フェライトコア、焼成炉システム - Google Patents

フェライト材料の製造方法、フェライトコア、焼成炉システム Download PDF

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Shusuke Nakamura
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Abstract


【課題】均等な条件で焼成を行い、特性の低下、バラツキを抑えることのできるフェライト材料の製造方法、焼成炉システムを提供することを目的とする。
【解決手段】連続炉方式の焼成炉システム10において、ガス供給手段30で供給する雰囲気ガスの気流の方向を搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向とすることで、複数段積み重ねられたセッター20どうしの間の空間における雰囲気ガスの流れを良くし、酸素分圧のバラツキを抑える。これにより、複数段積み重ねられたセッター20に搭載された複数の成形体間における焼成条件の均一化を図る。
【選択図】図1

Description

本発明は、トランス、リアクタ、チョークコイル等の電子部品に好適に用いられるフェライト材料の製造方法、およびその製造に際して用いられる焼成炉システムに関する。
トランスやリアクタに使用される材料として、Mn−Zn系フェライトが知られている。Mn−Zn系フェライトは、Ni系フェライトよりも飽和磁束密度が高い。このため、大電流用のトランスおよびチョークコイルには、Mn−Zn系フェライトが一般的に使用されている。
Mn−Zn系フェライトは、通常、以下のような工程を経て製造される。複数種の酸化物原料粉末を混合し、得られた混合粉末を800〜1100℃の大気中で仮焼きする。得られた仮焼き粉を解砕した後に、バインダを混合し、例えばスプレードライヤを用いて顆粒に造粒する。この造粒粉を所定形状に成形して成形体を得た後に、酸素分圧(PO)が制御された雰囲気下で焼成することにより、焼成体であるMn−Zn系フェライトを得る(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−138117号公報
焼成を行う工程で、酸素分圧を制御するには、焼成炉内に窒素あるいは酸素分圧を制御した雰囲気ガスを供給する必要がある。従来、雰囲気ガスは、炉床(炉の底面)から供給するのが一般的であった。しかしながら、特に、量産を行う場合、複数の成形体をパレット状のセッターに搭載し、このセッターを複数段積み重ねて焼成炉に投入するため、セッター間への雰囲気ガスの流入状況が場所によって大きく異なり、これによって焼成条件が異なってしまうため、得られるMn−Zn系フェライトの特性等に低下やバラツキが出てしまうという問題がある。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、均等な条件で焼成を行い、特性の低下、バラツキを抑えることのできるフェライト材料の製造方法、焼成炉システムを提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明はFe、MnO、ZnOを主成分とするフェライト材料の製造方法であって、主成分を含む粉末を用いて成形体を得る成形工程と、成形工程で得られた成形体を、複数段に積み重ねたセッターの各段に搭載した状態で焼成する焼成工程と、を有する。そして、焼成工程は、所定温度まで昇温する昇温過程、所定温度で保持する保持過程および保持過程の後の降温過程とを含み、少なくとも昇温過程の一部にて、セッターの表面にほぼ沿う方向に雰囲気ガスを供給することを特徴とする。
このように、セッターの表面にほぼ沿う方向に雰囲気ガスを供給することで、複数段積み重ねたセッターの各段における雰囲気ガスを平均化することができ、焼成条件の均一化を図ることができる。
このような製造方法は、特に、焼成工程にて、複数段に積み重ねたセッターを搬送コンベア上に搭載し、搬送コンベアによってセッターを搬送しながら、焼成炉の昇温領域、保持領域、降温領域を順次通過させることで成形体を焼成する、いわゆる連続炉方式の焼成炉で焼成を行う場合に有効である。
また、焼成工程のうち、成形体から酸素等が大量に放出される昇温過程にて前記の方向に雰囲気ガスを供給するのが有効であり、これにより、焼成後の相対密度の向上、バラツキの減少といった効果が得られる。さらに、昇温過程では、保持過程で保持する所定温度まで昇温を行うわけであるが、前記の所定温度よりも低い温度領域にて、前記のようにセッターの表面にほぼ沿う方向に雰囲気ガスを供給するのが好ましい。
さらに、雰囲気ガスは、予め所定温度に加熱して供給するのが好ましい。これにより前記の効果はいっそう顕著なものとなる。
本発明のフェライト材料の製造方法は、成形体が、Fe:52〜67mol%、MnO:15〜48mol%、残部実質的にZnO(但し、0mol%を含む)を主成分とする粉末を所定形状に成形したものである場合に特に有効である。
また、本発明は、上記のようなフェライト材料の製造方法によって形成されたことを特徴とするフェライトコアとすることもできる。
本発明は、焼成対象物を搭載したセッターを複数段に積み重ねて搬送コンベア上に載せ、搬送コンベアでセッターを搬送しながら焼成対象物の焼成を行う焼成炉本体と、焼成炉本体内において、搬送コンベアの搬送方向における一部の領域に対し、セッターを積み重ねた方向とは異なる方向に雰囲気ガスを流す雰囲気ガス供給手段と、を備えることを特徴とする焼成炉システムとすることもできる。
セッターを積み重ねた方向とは異なる方向に雰囲気ガスを流す雰囲気ガス供給手段は、搬送コンベアで焼成対象物を焼成炉本体内で搬送しながら所定の焼成温度まで昇温する領域に設けるのが好ましい。
このような雰囲気ガス供給手段は、焼成炉本体の側面から搬送コンベア上に向けて、雰囲気ガスを供給する供給口を備える構成とすることができる。これにより、セッターを積み重ねた方向とは異なる方向に雰囲気ガスを流すことができる。
また、雰囲気ガス供給手段は、焼成炉本体の上部および/または下部から搬送コンベア上のセッターに向けて供給される雰囲気ガスの流れ方向を、セッターを積み重ねた方向とは異なる方向に変える気流ガイド部材を備える構成とすることもできる。これによっても、セッターを積み重ねた方向とは異なる方向に雰囲気ガスを流すことができる。
また、雰囲気ガス供給手段で供給する雰囲気ガスは、焼成炉本体内に供給するに先立ちガス加熱手段で加熱するのが好ましい。
本発明の焼成炉システムは、焼成対象物が、Fe:52〜67mol%、MnO:15〜48mol%、残部実質的にZnO(但し、0mol%を含む)を主成分とする粉末を所定形状に成形したものである場合に特に有効である。
本発明によれば、供給する雰囲気ガスの気流の方向を、セッターの表面に沿った方向とすることで積み重ねたセッター間における雰囲気ガスの流れを良くし、雰囲気濃度の均一化を測ることができる。これにより、セッターを複数段積み重ねる場合にも、複数の成形体間における焼成条件の均一化を図ることができる。その結果、得られるフェライト材料の特性等に低下やバラツキが出てしまうのを抑えることができる。またそれにより、従来は厳しい条件の箇所に位置する成形体に合わせて設定せざるを得なかった焼成条件も、より容易な条件とすることができるという効果も得ることができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における焼成炉システム10を説明するための図である。
図1に示すように、焼成炉システム10は、焼成炉本体11と、焼成炉本体11内に配置された複数の加熱源12を備えている。
焼成炉本体11は、いわゆるトンネル連続炉形式であり、焼成対象となる成形体(焼成対象物)100を搬送する搬送コンベア13を備えている。なおこの搬送コンベア13は、単列に限らず複数列を並べて設けても良い。図2に示すように、成形体100は、トレー状のセッター20に複数が載置されて、搬送コンベア13上に搭載される。このとき、生産性を向上させるために、セッター20は複数段に積み重ねられて搬送コンベア13に搭載することができる。なお、符号21は、セッター20を積み重ねるための支柱である。これにより、成形体100は、セッター20に載置された状態で搬送コンベア13によって焼成炉本体11内を一定速度で搬送されながら、加熱源12で発する熱によって焼成が行われるようになっている。
加熱源12としては、公知の手段、例えば火炎バーナ、電気ヒータ等を適宜用いることができる。加熱源12は、上記したように、搬送コンベア13によって焼成炉本体11内を一定速度で搬送される成形体100に対し、所定の温度プロファイルで熱を付与できるよう、焼成炉本体11内の所定の位置に配置されている。
図3は、本実施の形態において成形体100に付与する温度プロファイルの一例を示すものであり、大きく分けて、昇温過程P1、保持過程P2、徐冷過程P3、急冷過程P4を有している。
この図3に示すような温度プロファイルで成形体100を焼成するため、加熱源12は、焼成炉本体11が連続する方向に沿って適宜配置され、コントローラ14によってその加熱温度が制御される。これにより、焼成炉本体11の温度分布が、昇温過程P1に対応する昇温領域では焼成炉本体11の入り口11iから徐々に温度が上昇し、保持過程P2に対応する保持領域ではほぼ一定の温度となり、徐冷過程P3、急冷過程P4に対応した降温領域では焼成炉本体11の出口11oに向けて温度が低下するようになっている。焼成炉本体11において、急冷過程P4に対応する領域には、急冷を行うため、焼成炉本体11の外部から焼成炉本体11の内部に、焼成炉本体11内よりも低温の外気をファン等で導入できるようにしても良い。
さて、焼成炉システム10においては、焼成炉本体11内で成形体100から放出される酸素や揮発成分(BiやMo等)を窒素で置換することで焼成炉本体11内における雰囲気の酸素分圧(PO)をコントロールするため、コントローラ14の制御により、焼成炉本体11内に雰囲気ガスを供給するガス供給手段(雰囲気ガス供給手段)30が備えられている。ガス供給手段30は、焼成炉本体11内において、搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向に気流が生じるよう、焼成炉本体11の側面に設けられた供給口31からガスを供給する。さらに言えば、気流の方向は、搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿い、かつ搬送コンベア13の搬送方向にほぼ直交する方向とするのが好ましい。
ガス供給手段30は、焼成炉本体11内において、気流を、搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向とすることができるのであれば、焼成炉本体11の側面に設けた供給口31に代えて、焼成炉本体11の側面近傍等に、気流ガイド部材等を設けるようにしても良い。このような気流ガイド部材等を設けることで、搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向以外の方向、例えば焼成炉本体11の炉床側や天井側から供給したガスの流れを、搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向に変化させることができる。
ガス供給手段30によって、セッター20の表面に沿った方向に雰囲気ガスを供給するだけでなく、他の方向、例えば従来と同様、焼成炉本体11の炉床から雰囲気ガスを供給しても良いし、焼成炉本体11の天井から雰囲気ガスを供給しても良い。
また、ガス供給手段30によるセッター20の表面に沿った方向の雰囲気ガスの供給は、一連の焼成過程の一部でのみ行い、他の過程では、焼成炉本体11の炉床や天井から雰囲気ガスを供給しても良い。この場合、特に、昇温過程P1において、ガス供給手段30によるセッター20の表面に沿った方向の雰囲気ガスの供給を行うのが好ましい。この場合、ガス供給手段30は、焼成炉本体11内において、少なくとも、昇温過程P1に対応する領域に設けられる。
さらに、昇温過程P1の一部、具体的には保持過程P2における保持温度まで昇温するに際し、保持温度より低い所定の温度まで、ガス供給手段30から雰囲気ガスを供給することもできる。その場合、焼成炉本体11内において、前記の所定の温度まで昇温される領域に、ガス供給手段30を備える。
また、ガス供給手段30は、供給するガスを加熱する加熱手段(ガス加熱手段)32を備えることもできる。加熱手段32で加熱したガスを焼成炉本体11内に供給することで、炉内温度を低下させることなく、且つ特性の向上、あるいは特性バラツキを低減することができる。
加熱手段32でガスの加熱を行う場合、200〜1400℃、例えば1000℃まで加熱したガスを焼成炉本体11内に供給する。
ガス供給手段30における雰囲気ガスの供給により、少なくとも、昇温に伴って成形体100から大量の酸素が放出される昇温過程P1では、焼成炉本体11内の酸素分圧をコントロールし、さらにそのときに、供給する雰囲気ガスの気流の方向を搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向とすることで、複数段積み重ねられたセッター20どうしの間の空間における酸素分圧のバラツキを抑えるのである。
なお、ガス供給手段30で雰囲気ガスを供給する具体的な条件については、焼成炉本体11の構成やサイズ、セッター20のサイズや積み重ねる段数、さらにセッター20に搭載する成形体100の数等の荷姿によって異なる。
ここで、ガス供給手段30から供給する雰囲気ガスの量、流速等は、コントローラ14で制御することもできる。焼成炉システム10にて複数種の成形体100を焼成する場合、成形体100の種類ごとに、予め雰囲気ガスの量、流速等の条件を設定しておく。そして、制御部では、焼成する成形体100の種類に応じ、ガス供給手段30から供給する雰囲気ガスの量、流速等の条件を制御するのである。
次に、本発明によるMn−Zn系フェライトコアの好適な製造方法を説明する。
主成分の原料としては、酸化物または加熱により酸化物となる化合物の粉末を用いる。具体的には、Fe粉末、Mn粉末及びZnO粉末等を用いることができる。用意する各原料粉末の平均粒径は0.1〜3μmの範囲で適宜選択すればよい。
主成分の原料粉末を湿式混合した後、仮焼きを行う。仮焼きの温度は800〜1000℃の範囲内での所定温度で、また雰囲気はN〜大気の間で行えばよい。仮焼きの安定時間は0.5〜5時間の範囲で適宜選択すればよい。仮焼き後、仮焼き体を、例えば平均粒径0.5〜2μm程度まで粉砕する。なお、上述の主成分の原料に限らず、2種以上の金属を含む複合酸化物の粉末を主成分の原料としてもよい。例えば、塩化鉄、塩化マンガンを含有する水溶液を酸化培焼することによりFe、Mnを含む複合酸化物の粉末が得られる。この粉末とZnO粉末を混合して主成分原料としてもよい。このような場合には、仮焼きは不要である。
本発明のMn−Zn系フェライトコアには、上記主成分の他に副成分を含有または添加することができる。例えば、SiO、CaO、Nb、ZrO、NiO、MoO、TiO、Ga、V、CoO、Bi、Ta、SnO、P等を用いることができる。これらは前述の酸化物の形態に限るものではない。また、これら副成分の原料粉末は、仮焼き後に粉砕された主成分の粉末と混合される。ただし、主成分の原料粉末と混合した後に、主成分とともに仮焼きに供することもできる。
以下に示す組成(A)は、飽和磁束密度、損失の高特性化を狙う場合に好ましい、主成分、副成分の範囲を示すものである。この組成(A)としては、主成分として、Fe換算で52〜67mol%、MnO換算で15〜48mol%、ZnO換算で0〜18mol%(但し、0を含む)、副成分として、SiO換算で50〜300ppm、CaO換算で100〜1300ppm、Nb換算で0〜500ppm(但し、0を含む)、ZrO換算で0〜500ppm(但し、0を含む)、NiO換算で0〜35000ppm(但し、0を含む)、MoO換算で0〜300ppm(但し、0を含む)、TiO換算で0〜4000ppm(但し、0を含む)、Ga換算で0〜1000ppm(但し、0を含む)、V換算で0〜500ppm(但し、0を含む)、CoO換算で0〜5000ppm(但し、0を含む)、Ta25換算で0〜1000ppm(但し、0を含む)、SnO2換算で0〜8000ppm(但し、0を含む)、P換算で0〜30ppm(但し、0を含む)を含むのが好ましい。
また、以下に示す組成(B)は、初透磁率の高特性化を狙う場合に好ましい、主成分、副成分の範囲を示すものである。この組成(B)としては、主成分として、Fe換算で52〜55mol%、MnO換算で20〜36mol%、ZnO換算で12〜25mol%、副成分として、SiO換算で50〜200ppm、CaO換算で50〜900ppm、Nb換算で0〜500ppm(但し、0を含む)、Bi換算で0〜500ppm(但し、0を含む)、MoOを0〜300ppm(但し、0を含む)、P換算で0〜30ppm(但し、0を含む)を含むのが好ましい。
もちろん、上記に示した組成に限らず、他の組成に対しても本発明を適用することが可能である。
主成分および副成分からなる混合粉末は、後の成形工程を円滑に実行するために顆粒に造粒される。造粒は例えばスプレードライヤを用いて行うことができる。混合粉末に適当な結合材、例えばポリビニルアルコール(PVA)を少量添加し、これをスプレードライヤで噴霧、乾燥する。得られる顆粒の粒径は80〜200μm程度とすることが望ましい。
得られた顆粒は、例えば所定形状の金型を有するプレスを用いて所望の形状に成形され、この成形体100は焼成工程に供される。焼成工程は、図3に示すように、所定の温度まで昇温する昇温過程P1、昇温過程P1に続く、所定の安定温度(焼成温度)に所定時間保持する保持過程P2と、保持過程P2の後に行われる徐冷過程P3、急冷過程P4を含んでいる。保持過程P2における保持温度を焼成温度と呼ぶことがある。
このとき、保持過程P2における保持温度や酸素濃度は、成形体100の組成等に基づいて適宜設定すればよい。例えば、飽和磁束密度の高特性化を狙う組成(A)の場合には、保持温度を1150〜1400℃、酸素濃度を0.01〜10%とするのが好ましい。また、初透磁率の高特性化を狙う組成(B)の場合は、保持温度を1200〜1400℃、酸素濃度を1〜20.8%とするのが好ましい。
このような焼成工程を経ることで、焼成体である本発明のMn−Zn系フェライトコアを得ることができる。
以上のように、ガス供給手段30において、供給する雰囲気ガスの気流の方向を搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向とすることで、複数段積み重ねられたセッター20どうしの間の空間における雰囲気ガスの流れを良くし、酸素分圧のバラツキを抑えることができる。これにより、複数段積み重ねられたセッター20に搭載された複数の成形体100間における焼成条件の均一化を図ることができる。その結果、得られるMn−Zn系フェライトの特性等に低下やバラツキが出てしまうのを抑えることができる。またそれにより、従来は厳しい条件の箇所に位置する成形体100に合わせて設定せざるを得なかった焼成条件も、より容易な条件とすることができるという効果もある。
主成分の原料として、Fe換算で56.1mol%、MnO換算で36.3mol%、ZnO換算で7.6mol%の原料粉末を用い湿式混合した後、850℃で3時間仮焼きした。次に仮焼き粉に所定の副成分を加え粉砕して、平均粒径0.5〜2μmの粉砕粉末を得た。副成分として、SiO換算で100ppm、CaO換算で550ppm、Nb換算で250ppm、ZrO換算で100ppm、NiO換算で12000ppm、CoO換算で1000ppmを含有する粉末を得た。この粉砕粉末にバインダを加え、顆粒化した後、成形してトロイダル形状の成形体100を得た。
得られた成形体100を、図3に示す温度プロファイルで1350℃まで昇温し、その温度を 5時間保持する焼成によりフェライトコアを作製した。このとき、焼成炉本体11内には、ガス供給手段30から、毎分60000cmの流量で、搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向に窒素を雰囲気ガスとして吹き付けて供給し、焼成を行った(実施例1)。また、比較のため、焼成炉本体11内に、従来と同様、炉床から窒素を雰囲気ガスとして供給して焼成を行った(比較例1)。このときの雰囲気ガスの流量は毎分60000cmとした。
得られたフェライトコアについて、100℃、測定磁界:1194A/mにおける飽和磁束密度(Bs)、相対密度、100℃(ボトム温度)におけるコア損失(Pcv)を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1に示す結果は、1つのセッター20に25個セットした成形体100における各測定値の「平均値」と、そのバラツキ「R」である。
表1に示すように、炉床から雰囲気ガスを供給した比較例1に対し、搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向、すなわち側方から雰囲気ガスを供給した実施例1においては、コア損失は大きくなってしまっているものの、飽和磁束密度、相対密度が向上し、さらに、1つのセッター20における複数の成形体100間における相対密度のバラツキも小さくなった。これにより、焼成条件の均一化が図られていると確認できた。
Figure 2007103677
また、焼成時に、焼成炉本体11内に、ガス供給手段30から毎分30000cmの流量で、搬送コンベア13上に搭載されたセッター20の表面に沿った方向に雰囲気ガスとして吹き付けて供給するとともに、炉床からも毎分30000cmの流量で雰囲気ガスを供給して焼成を行った(実施例2)。
その結果、表1に示すように、実施例1よりも相対密度のバラツキは大きくなっているものの、比較例1と比較すれば、飽和磁束密度、相対密度の向上、および相対密度のバラツキが小さくなっていることが確認できた。つまりこれにより、炉床とセッター20の側方から雰囲気ガスを供給することでも、焼成条件の均一化が図れることが確認された。
続いて、図3に示した温度プロファイルで焼成を行うに当たり、実施例3として、昇温過程P1のみ、ガス供給手段30から、毎分60000cmの流量で、セッター20の表面に沿った方向に雰囲気ガスを吹き付けて供給し、残る過程は炉床から毎分60000cmの流量で雰囲気ガスを供給して焼成を行った。同様に、実施例4として、保持過程P2のみ、ガス供給手段30から、毎分60000cmの流量で、セッター20の表面に沿った方向に雰囲気ガスを吹き付けて供給し、残る過程は炉床から毎分60000cmの流量で雰囲気ガスを供給して焼成を行い、実施例5として、徐冷過程P3のみ、ガス供給手段30から、毎分60000cmの流量で、セッター20の表面に沿った方向に雰囲気ガスを吹き付けて供給し、残る過程は炉床から毎分60000cmの流量で雰囲気ガスを供給して焼成を行った。
その結果、表1に示すように、昇温過程P1のみセッター20の側方から雰囲気ガスを供給した実施例3では、飽和磁束密度、相対密度の平均値、バラツキともに実施例1と同等であり、しかもコア損失も実施例1よりも改善されていることが確認された。
また、保持過程P2のみセッター20の側方から雰囲気ガスを供給した実施例4では、飽和磁束密度、相対密度、コア損失のいずれも、比較例1と同等であった。徐冷過程P3のみセッター20の側方から雰囲気ガスを供給した実施例5では、飽和磁束密度、相対密度ともに比較例1と同等であり、さらにコア損失は比較例1より若干悪化していた。
これにより、セッター20の側方から雰囲気ガスを供給することによって焼成条件の均一化が図れるという効果は、特に昇温過程P1でセッター20の側方から雰囲気ガスを供給することに大きく起因しており、焼成過程の一部の過程においてセッター20の側方から雰囲気ガスを供給する場合、少なくとも昇温過程P1でセッター20の側方から雰囲気ガスを供給するのが好ましいと言える。
そこで、実施例6として、保持過程P2の保持温度である1350℃までの昇温を行う昇温過程P1において、1200℃に昇温するまで、ガス供給手段30から、毎分60000cmの流量で、セッター20の表面に沿った方向に雰囲気ガスを吹き付けて供給し、残る過程は炉床から毎分60000cmの流量で雰囲気ガスを供給して焼成を行った。
すると、表1に示すように、飽和磁束密度、相対密度、コア損失の平均値、バラツキともに、昇温過程P1全体でセッター20の側方から雰囲気ガスを供給した実施例3と同等であった。すなわち、セッター20の側方から雰囲気ガスを供給する場合、保持温度までの昇温を行う昇温過程P1のうち、保持温度以下の一定温度まで昇温する過程で、セッター20の側方から雰囲気ガスを供給するのが好ましいと言える。
前記の、昇温過程P1の一部においてセッター20の側方からの雰囲気ガスの供給を行う「保持温度以下の一定温度」は、成形体100の組成や、保持温度によって異なる可能性がある。
そこで、実施例7〜10として、1325℃の保持温度で焼成を行う場合についての確認を行った。
保持過程P2の保持温度である1325℃までの昇温を行う昇温過程P1のうち、1000℃(実施例7)、1100℃(実施例8)、1200℃(実施例9)、1250℃(実施例10)に昇温するまで、ガス供給手段30から、毎分60000cmの流量で、セッター20の表面に沿った方向に雰囲気ガスを吹き付けて供給し、残る過程は炉床から毎分60000cmの流量で雰囲気ガスを供給して焼成を行った。また、比較例2として、1325℃の保持温度とする焼成工程の全体において、炉床から毎分60000cmの流量で雰囲気ガスを供給して焼成を行った。
その結果、表2に示すように、実施例7〜10においては、相対密度の平均値およびバラツキ、コア損失ともに、比較例2よりも改善されており、特に、セッター20の側方から雰囲気ガスの供給を行う上限温度を1100〜1250℃とした実施例8〜10においては、相対密度の平均値、バラツキが大きく改善されており、セッター20の側方からの雰囲気ガスの供給が特に有効であることが確認された。
Figure 2007103677
また、実施例11として、実施例8と同様、昇温過程P1の1100℃までセッター20の側方から雰囲気ガスの供給を行う場合において、焼成炉本体11の片側からのみ雰囲気ガスを供給して、焼成を行った。
その結果、この場合においても、実施例8と同様の改善が見られ、特にコア損失については実施例8以上の改善が認められた。
また、実施例12として、実施例8と同様、昇温過程P1の1100℃までセッター20の側方から雰囲気ガスの供給を行う場合において、雰囲気ガスの流量を毎分30000cmに半減させて焼成を行った。
この場合においては、実施例8、11と同等の改善結果が得られており、雰囲気ガスの供給流量を低減させても、十分な効果が得られることが確認され、セッター20の側方から雰囲気ガスの供給を行うことによって、焼成条件の容易化が図れることがわかった。
実施例13として、実施例8と同様、昇温過程P1の1100℃までセッター20の側方から雰囲気ガスの供給を行う場合において、保持温度を1300℃に下げて焼成を行った。
その結果、この場合も、実施例8、11、12と同等の改善結果が得られており、保持温度を下げても十分な効果が得られることが確認され、セッター20の側方から雰囲気ガスの供給を行うことによって、焼成条件の容易化が図れることがわかった。
次に、セッター20の側方から供給する雰囲気ガスを加熱することによる効果を確認した。
これには、実施例1と同様、焼成過程全体でセッター20の側方から雰囲気ガスの供給を行い、そのときに実施例14では供給する雰囲気ガスをヒータで1000℃に加熱し、実施例15では雰囲気ガスの加熱を行わずに焼成を行った。
そして、得られたフェライトコアの縮率(焼成前の成形体100に対する収縮率)と、コア損失を測定した。なお、実施例14、15においては、5段に積層したセッター20のうち、最上段のセッター20の隅部に搭載されて焼成されたフェライトコア、中間の段のセッター20の中央部に搭載されたフェライトコア、最下段のセッター20の隅部に搭載されたフェライトコアについて縮率とコア損失を測定し、その平均値とバラツキ(R)を求めた。
その結果を表3に示す。
Figure 2007103677
表3に示すように、供給する雰囲気ガスの加熱を行った実施例14においては、加熱を行わなかった実施例15に比較し、縮率、コア損失ともにバラツキが改善された。加熱を行わなかった実施例15では、特に最上段の隅、最下段の隅においてコア損失が大きく低下している。これにより、焼成条件の均一化が図られていることが確認された。また、コア損失については、実施例14では実施例15に対し向上しており、これについても雰囲気ガスの加熱が有効であることが確認された。
主成分の原料として、Fe換算で53.1mol%、MnO換算で25.9mol%、ZnO換算で21.0mol%の原料粉末を用い湿式混合した後、850℃で3時間仮焼きした。次に仮焼き粉に所定の副成分を加え粉砕して、平均粒径0.5〜2μmの粉砕粉末を得た。副成分として、SiO換算で80ppm、CaO換算で250ppm、Nb換算で60ppm、Bi換算で400ppm、MoO換算で300ppmを含有する粉末を得た。この粉砕粉末にバインダを加え、顆粒化した後、成形してトロイダル形状の成形体100を得た。
得られた成形体100を、図3に示す温度プロファイルで1350℃まで昇温し、その温度を7時間保持する焼成によりフェライトコアを作製した。このとき、実施例21、22では、昇温過程P1における600〜1100℃に昇温する過程(実施例21)、600〜1200℃に昇温する過程(実施例22)において、ガス供給手段30から焼成炉本体11内に、毎分50000cmの流量で、セッター20の表面に沿った方向に窒素を雰囲気ガスとして吹き付けて供給した。そして、実施例21、22とも、昇温過程P1にて1250℃まで昇温した時点で、焼成炉本体11内の雰囲気を大気に置換した。
また、比較のため、焼成炉本体11内に、従来と同様、炉床から窒素を雰囲気ガスとして供給して焼成を行った(比較例21)。このときの雰囲気ガスの流量は毎分50000cmとし、1250℃まで昇温した時点で、焼成炉本体11内の雰囲気を大気に置換した。
得られたフェライトコアについて、初透磁率の、周波数1kHz、150kHzにおける温度特性変化、温度25℃の環境下における周波数特性変化を測定した。
図4(a)は周波数1kHzにおける0〜140℃の範囲での温度特性変化、図4(b)は周波数150kHzにおける0〜140℃の範囲での温度特性変化、図5は温度25℃の環境下における1〜10000kHzでの周波数特性変化の測定結果を示す図である。また、図6は、実施例21、22、比較例21のフェライトコアの組織写真である。
図4に示すように、昇温過程P1でセッター20の表面に沿った方向に雰囲気ガスを供給した実施例21、22とも、常温域(10〜30℃)において比較例21よりも温度特性が向上している。実施例21と実施例22を比較すれば、図4および図5に示すように、実施例22は実施例21に対し周波数1kHzにおける25℃前後の領域、25℃環境下における1〜200kHzの領域において、大きく初透磁率が向上している。これにより、このような領域での高特性化を狙う場合、昇温過程P1の1100〜1200℃の領域で、セッター20の表面に沿った方向に雰囲気ガスを供給するのが有効であると言える。
しかし、図4、図5に示したように、他の領域では、実施例22は、実施例21、比較例21に対し、周波数特性、温度特性ともに劣化してしまっている。これは、図6に示すように、結晶粒子径の過大化に起因するものと思われる。
続いて、実施例23として、保持過程P2での保持時間を5時間(実施例21等では7時間)とし、他は実施例21と同条件で焼成を行った。また、実施例21では昇温過程P1にて1250℃まで昇温した時点で焼成炉本体11内の雰囲気を大気に置換していたが、実施例24として、昇温過程P1にて1200℃まで昇温した時点で、焼成炉本体11内の雰囲気を大気に置換し、他は実施例21と同条件として焼成を行った。
その結果を図7〜9に示す。図7(a)は周波数1kHzにおける0〜140℃の範囲での温度特性変化、図7(b)は周波数150kHzにおける0〜140℃の範囲での温度特性変化、図8は温度25℃の環境下における1〜10000kHzでの周波数特性変化の測定結果を示す図、図9は、実施例23、24のフェライトコアの組織写真である。
図7、図8に示すように、実施例21、22に比較し、周波数特性、温度特性が改善された。また、図9に示すように、組織写真においても、図6の実施例22に対し、結晶粒子径の緻密化が確認された。
また、実施例25では、保持過程P2での保持温度を、実施例21の1350℃から1335℃に下げ、他は実施例21と同条件で焼成を行った。さらに、実施例26では、保持過程P2での保持温度を実施例25と同様の1335℃とし、さらに保持時間を5時間として焼成を行った。
その結果を図10〜12に示す。図10(a)は周波数1kHzにおける0〜140℃の範囲での温度特性変化、図10(b)は周波数150kHzにおける0〜140℃の範囲での温度特性変化、図11は温度25℃の環境下における1〜10000kHzでの周波数特性変化の測定結果を示す図、図12は、実施例25、26のフェライトコアの組織写真である。
図10、図11に示すように、その結果、実施例25、26においても、実施例23、24と同様、実施例21、22に比較し、周波数特性、温度特性が改善され、図12に示す組織写真においても、結晶粒子径の緻密化が確認された。これにより、保持過程P2における保持温度を下げたり、保持時間を短くしても、雰囲気ガスをセッター20の表面に沿った方向に供給することによって、従来以上の特性を得ることが可能となり、焼成条件の容易化を図れることが確認された。
なお、上記実施の形態では、焼成炉システム10の構成等、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本実施の形態における焼成炉システムの概略構成を示す図である。 成形体が複数段に積み重ねられたセッターに搭載されて、搬送コンベア上に載せられた状態を示す断面図である。 焼成を行う際の温度プロファイルの一例を示す図である。 実施例21、22、比較例21における、周波数1kHz、150kHzでの温度特性変化を示す図である。 実施例21、22、比較例21における、25℃での周波数特性変化を示す図である。 実施例21、22、比較例21のフェライトコアの組織写真である。 実施例23、24における、周波数1kHz、150kHzでの温度特性変化を示す図である。 実施例23、24における、25℃での周波数特性変化を示す図である。 実施例23、24のフェライトコアの組織写真である。 実施例25、26における、周波数1kHz、150kHzでの温度特性変化を示す図である。 実施例25、26における、25℃での周波数特性変化を示す図である。 実施例25、26のフェライトコアの組織写真である。
符号の説明
10…焼成炉システム、11…焼成炉本体、12…加熱源、13…搬送コンベア、14…コントローラ、20…セッター、30…ガス供給手段(雰囲気ガス供給手段)、31…供給口、32…加熱手段(ガス加熱手段)、100…成形体(焼成対象物)

Claims (11)

  1. Fe、MnO、ZnOを主成分とするフェライト材料の製造方法であって、
    前記主成分を含む粉末を用いて成形体を得る成形工程と、
    前記成形工程で得られた前記成形体を、複数段に積み重ねたセッターの各段に搭載した状態で焼成する焼成工程と、
    を有し、
    前記焼成工程は、所定温度まで昇温する昇温過程、前記所定温度で保持する保持過程および前記保持過程の後の降温過程とを含み、少なくとも前記昇温過程の一部にて、前記セッターの表面にほぼ沿う方向に雰囲気ガスを供給することを特徴とするフェライト材料の製造方法。
  2. 前記焼成工程は、複数段に積み重ねた前記セッターを搬送コンベア上に搭載し、前記搬送コンベアによって前記セッターを搬送しながら、焼成炉の昇温領域、保持領域、降温領域を順次通過させることで前記成形体を焼成することを特徴とする請求項1に記載のフェライト材料の製造方法。
  3. 前記雰囲気ガスを所定温度に加熱して供給することを特徴とする請求項1または2に記載のフェライト材料の製造方法。
  4. 前記成形体は、Fe:52〜67mol%、MnO:15〜48mol%、残部実質的にZnO(但し、0mol%を含む)を主成分とする粉末を所定形状に成形したものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のフェライト材料の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のフェライト材料の製造方法によって形成されたことを特徴とするフェライトコア。
  6. 焼成対象物を搭載したセッターを複数段に積み重ねて搬送コンベア上に載せ、前記搬送コンベアで前記セッターを搬送しながら前記焼成対象物の焼成を行う焼成炉本体と、
    前記焼成炉本体内において、前記搬送コンベアの搬送方向における一部の領域に対し、前記セッターを積み重ねた方向とは異なる方向に雰囲気ガスを流す雰囲気ガス供給手段と、
    を備えることを特徴とする焼成炉システム。
  7. 前記雰囲気ガス供給手段は、前記搬送コンベアで前記焼成対象物を前記焼成炉本体内で搬送しながら所定の焼成温度まで昇温する領域に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の焼成炉システム。
  8. 前記雰囲気ガス供給手段は、前記焼成炉本体の側面から前記搬送コンベア上に向けて、前記雰囲気ガスを供給する供給口を備えることを特徴とする請求項6または7に記載の焼成炉システム。
  9. 前記雰囲気ガス供給手段は、前記焼成炉本体の上部および/または下部から前記搬送コンベア上の前記セッターに向けて供給される前記雰囲気ガスの流れ方向を、前記セッターを積み重ねた方向とは異なる方向に変える気流ガイド部材を備えることを特徴とする請求項6または7に記載の焼成炉システム。
  10. 前記雰囲気ガス供給手段で供給する前記雰囲気ガスを、前記焼成炉本体内に供給するに先立ち加熱するガス加熱手段をさらに備えることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の焼成炉システム。
  11. 前記焼成対象物は、Fe:52〜67mol%、MnO:15〜48mol%、残部実質的にZnO(但し、0mol%を含む)を主成分とする粉末を所定形状に成形したものであることを特徴とする請求項6から10のいずれかに記載の焼成炉システム。
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