JP2008251848A - NiMnZn系フェライトおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来にない格段と優れた高飽和磁束密度化、低磁気損失化を実現できるNiMnZn系フェライトおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.0〜61.5モル%、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトであって、NiMnZn系フェライトは、主成分のNiO原料として、比表面積(BET法による測定)が3.0m2/g以上の原料粉末を用いて焼成し製造されるように構成され、NiMnZn系フェライトの特性として、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が470mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が790kW/m3以下であり、かつ、飽和磁束密度Bsと磁気損失Pcvとの関係が、下記式(1)を満たす特性を有するように構成される。
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
【選択図】 なし
【解決手段】 主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.0〜61.5モル%、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトであって、NiMnZn系フェライトは、主成分のNiO原料として、比表面積(BET法による測定)が3.0m2/g以上の原料粉末を用いて焼成し製造されるように構成され、NiMnZn系フェライトの特性として、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が470mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が790kW/m3以下であり、かつ、飽和磁束密度Bsと磁気損失Pcvとの関係が、下記式(1)を満たす特性を有するように構成される。
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
【選択図】 なし
Description
本発明は高飽和磁束密度化および磁気損失化が実現できるNiMnZn系フェライトおよびその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化、高出力化が急速に進んでいる。それに伴い各種部品の高集積化、高速処理化が進み、電力を供給する電源ラインの大電流化が要求されている。トランス、チョークコイルといった部品に対しても大電力での駆動が求められている。また、駆動時の発熱による温度上昇を考慮して、高温での安定かつ確実な駆動も求められている。
このような要望に応じるべく、トランス、チョークコイルなどを構成するフェライト材料には、動作温度において高い飽和磁束密度および低い磁気損失が要求される。
高い飽和磁束密度を得るためにはフェライト中のFe量を増やす必要がある。しかし、Fe量を増やすと磁気損失も増大してしまい、一般に、フェライトを構成する組成の調整だけでは高い飽和磁束密度、低い磁気損失の両方の良い特性を得ることはできない。
このような実状のもとに高飽和磁束密度化および磁気損失化を実現させる技術として従来より種々の提案がなされている。
例えば、特公昭63−59241号公報(特許文献1)には、MnO、ZnOに加えて、NiO、Li2O、MgOのうち少なくとも1種を含有させることにより、150℃以上での低損失化を図る旨の技術の開示がなされている。しかしながら、この提案では、損失が最小を示す温度(以下、ボトム温度という)が150℃以上であるため、一般的なトランス、リアクタ用コアが使用される温度帯域(80〜120℃)では損失、初透磁率の劣化を招き不向きであると言える。
また、特許第3389170号公報(特許文献2)には、MnZn系フェライトにNiOを置換することにより、100℃での飽和磁束密度Bsが440mT以上で直流重畳特性が優れ、広い温度域で使用できる技術が開示されている。しかしながら、この提案における飽和磁束密度Bsは、最大でも475mT程度に留まっており、さらなる飽和磁束密度化が求められている。
また、特開2005−213100号公報(特許文献3)には、MnZn系フェライトにNiOを添加することにより、数十kHzから数百kHzの周波数帯域における損失が低く、かつ100℃近傍における飽和磁束密度の高いMnZn系フェライトの提案がなされている。しかしながら、この提案では、低損失化を重視しているため飽和磁束密度は最大でも465mT程度に留まっており、さらなる飽和磁束密度化が求められている。
また、特許第3597673号公報(特許文献4)には、Fe2O3含有量が50mol%を超えるMnZn系フェライトの基本成分に、NiO及びCoOを同時に含有させることにより、1MHz程度以上の高周波数域において低損失化が図れる技術の提案がなされている。しかしながら、この提案では、1MHz程度以上の高周波数帯域における損失は優れているものの、数十kHzから数百kHzの周波数帯域における用途には不向きであると言える。また、100℃近傍における飽和磁束密度に関する技術的考慮はなんらなされていないと言える。
また、特開2005−272229号公報(特許文献5)には、NiOを置換することで、100℃での飽和磁束密度Bsが465mT以上の特性を備えるMnZn系フェライトの提案がなされている。しかしながら、飽和磁束密度が500mT以上の組成では、磁気損失Pcvの値は、どんなに低くても832kW/m3程度までのものしか得られておらず、さらなる低損失化が望まれる。同様に、飽和磁束密度が490mTの組成においても、磁気損失Pcvは最低でも822kW/m3程度までのものしか得られておらず、さらなる低損失化が望まれる。また、高特性を得るために焼結体の気孔率を3%以下に規定しており、そのため焼成時に炉内を減圧するといった煩雑な操作が必要となっており、量産時の制御が難しくなるといった問題がある。
また、特開2006−199510号公報(特許文献6)には、NiOを置換することにより、100℃における飽和磁束密度が480mT以上であって、100kHz、200m」Tにおける磁気損失が900kW/m3以下の特性を備えるMnZn系フェライトが得られる旨の開示がなされている。しかしながら、飽和磁束密度が500mT以上の組成では、磁気損失Pcvは低くても732kW/m3程度しか得られておらず、さらなる低損失化が望まれる。同様に、飽和磁束密度が490mTの組成では磁気損失Pcvは最低でも760kW/m3、飽和磁束密度が480mTの組成では磁気損失Pcvは最低でも596kW/m3である。
本願に係る技術分野においては、高飽和磁束密度化が図れ、かつ低磁気損失化が図れ、バランスのとれた良好な特性に対する要望に際限はなく、さらに改善されたNiMnZn系フェライトの提案が望まれているのが現状である。
このような実状のもとに、本発明は創案されたものであって、その目的は、従来にない格段と優れた高飽和磁束密度化、低磁気損失化を実現できるNiMnZn系フェライトおよびその製造方法を提供することにある。
このような課題を解決するために、本出願に係る発明者らがMnZnフェライトに置換すべき主成分のNiO原料の粉末形態について注目して鋭意研究を行った結果、特に、NiO原料粉末の比表面積(BET法による測定)を所定範囲に設定することによって、従来のNiMnZn系フェライトでは得ることができなかった格段と優れた高飽和磁束密度化、低磁気損失化を実現できることを見出し、本願発明に想到したものである。
すなわち、本発明は、主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.0〜61.5モル%、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトであって、前記NiMnZn系フェライトは、主成分のNiO原料として、比表面積(BET法による測定)が3.0m2/g以上の原料粉末を用いて焼成し製造されたものであって、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が470mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が790kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(1)を満たす特性を有するように構成される。
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
また、本発明のNiMnZn系フェライトの好ましい態様として、主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.5〜61.0モル%、酸化ニッケルをNiO換算で3.0〜7.0モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜11.6モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有し、前記NiMnZn系フェライトは、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が475mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が720kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(2)を満たす特性を有してなるように構成される。
Pcv≦(11.357)×Bs−4995.6 …式(2)
Pcv≦(11.357)×Bs−4995.6 …式(2)
また、本発明のNiMnZn系フェライトの好ましい態様として、主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.9〜59.1モル%、酸化ニッケルをNiO換算で3.5〜6.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で5.9〜11.6モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトであって、前記NiMnZn系フェライトは、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が480mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が660kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(3)を満たす特性を有してなるように構成される。
Pcv≦(11.174)×Bs−4915.1 …式(3)
Pcv≦(11.174)×Bs−4915.1 …式(3)
本発明は、主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.0〜61.5モル%、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトの製造方法であって、該方法は、主成分のNiO原料として、比表面積(BET法による測定)が3.0m2/g以上の原料粉末を用いてなるように構成される。
また、本発明のNiMnZn系フェライトの製造方法における好ましい態様として、前記NiO原料粉末は、その粒度分布を示すD50値が1.5μm以下であり、D90値が3.0μm以下であるように構成される。
また、本発明のNiMnZn系フェライトの製造方法における好ましい態様として、前記NiO原料粉末は、比表面積(BET法による測定)が3.0〜4.50m2/gであり、その粒度分布を示すD50値が0.5〜1.5μmであり、D90値が0.8〜3.0μmであるように構成される。
また、本発明のNiMnZn系フェライトの製造方法における好ましい態様として、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が470mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が790kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(1)を満たす特性を有してなるように構成される。
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
また、本発明のNiMnZn系フェライトの製造方法における好ましい態様として、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が475mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が720kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(2)を満たす特性を有してなるように構成される。
Pcv≦(11.357)×Bs−4995.6 …式(2)
Pcv≦(11.357)×Bs−4995.6 …式(2)
また、本発明のNiMnZn系フェライトの製造方法における好ましい態様として、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が480mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が660kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(3)を満たす特性を有してなるように構成される。
Pcv≦(11.174)×Bs−4915.1 …式(3)
Pcv≦(11.174)×Bs−4915.1 …式(3)
本発明においては、NiO原料の比表面積(BET法による測定)を従来用いたことのない所定範囲に限定して微細化することによって、仮焼き、および本焼成におけるNiOの反応性を高めることができ、その結果、NiOをフェライト中に均一に固溶させることができ、高特性のNiMnZnフェライトを得ることができたのではないかと考察している。
本発明は、主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55〜61.5モル%、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトであって、前記NiMnZn系フェライトは、主成分のNiO原料として、比表面積(BET法による測定)が3.0m2/g以上の原料粉末を用いて焼成し製造するようにしているので、従来にない格段と優れた高飽和磁束密度化、低磁気損失化を実現することができる。
以下、本発明のNiMnZn系フェライトおよびその製造方法について詳細に説明する。
まず、最初に本発明のNiMnZn系フェライトについて説明する。
〔NiMnZn系フェライトの説明〕
本発明のNiMnZn系フェライトは、主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.0〜61.5モル%(好ましくは、55.5〜61.0モル%、より好ましくは、55.9〜59.1モル%)、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%(好ましくは、3.0〜7.0モル%、より好ましくは、3.5〜6.5モル%)、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%(好ましくは、4.5〜11.6モル%、より好ましくは、5.9〜11.6モル%)、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有している。
〔NiMnZn系フェライトの説明〕
本発明のNiMnZn系フェライトは、主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.0〜61.5モル%(好ましくは、55.5〜61.0モル%、より好ましくは、55.9〜59.1モル%)、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%(好ましくは、3.0〜7.0モル%、より好ましくは、3.5〜6.5モル%)、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%(好ましくは、4.5〜11.6モル%、より好ましくは、5.9〜11.6モル%)、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有している。
上記Fe2O3量が61.5モル%を超えると、100℃近傍での磁気損失が大きくなるという不都合が生じる傾向にある。また、Fe2O3量が55.0未満となると高い飽和磁束密度が得られないという不都合が生じる傾向にある。
NiOの添加は、主としてキュリー温度を上昇させることにより飽和磁束密度を向上させる点にある。NiO量が7.5モル%を超えると磁気損失が大きくなるという不都合が生じる傾向にある。NiO量が2.5モル%未満となると、飽和磁束密度の向上および低磁気損失化の実現が困難となるという不都合が生じる傾向にある。
上記ZnO量が4.5モル%未満であると、飽和磁束密度が低下するとともに磁気損失が大きくなるという不都合が生じる傾向にある。ZnO量が15.5モル%を超える場合も同様に、飽和磁束密度が低下するとともに磁気損失が大きくなるという不都合が生じる傾向にある。
また、本発明の作用効果を逸脱しない範囲で、上記の主成分に加えて、副成分を添加してもよい。副成分の原料としては、酸化物、あるいは加熱により酸化物となる化合物の粉末が用いられる。具体的には、添加時の形態で、SiO2、CaCO3、Co3O4、Nb2O5、ZrO2、Ta2O5、In2O5、SnO2、TiO2、MoO3、V2O5、Bi2O3、等を用いることができる。
本発明においては、MnZnフェライトに置換すべき主成分のNiO原料の粉末形態の限定、特に、NiO原料粉末の比表面積(BET法による測定)を3.0m2/g以上の原料粉末に限定し、これを用いて製造するようにしているので、従来のNiMnZn系フェライトでは得ることができなかった格段と優れた高飽和磁束密度化、低磁気損失化が実現できる。
すなわち、本発明のNiMnZn系フェライトは、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が470mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が790kW/m3以下であり、かつ、飽和磁束密度Bsと磁気損失Pcvとの関係が、下記式(1)を満たすような特性を備えている。
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
好ましくは、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が475mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が720kW/m3以下であり、かつ、飽和磁束密度Bsと磁気損失Pcvとの関係が、下記式(2)を満たすような特性を備えている。
Pcv≦(11.357)×Bs−4995.6 …式(2)
Pcv≦(11.357)×Bs−4995.6 …式(2)
さらに好ましくは、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が480mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が660kW/m3以下であり、かつ、飽和磁束密度Bsと磁気損失Pcvとの関係が、下記式(3)を満たすような特性を備えている。
Pcv≦(11.174)×Bs−4915.1 …式(3)
Pcv≦(11.174)×Bs−4915.1 …式(3)
上記の関係式(1)、(2)、および(3)は、それぞれ、具体的実験データに基づき求められたものである。縦軸(y)に磁気損失Pcv、横軸(x)に飽和磁束密度Bsをとった場合、関係式(1)、(2)、および(3)の上限を示す等号は、図1の各直線として表される。一般に、飽和磁束密度Bsが大きくなると、磁気損失Pcvも大きくなる傾向があるので、高飽和磁束密度化、低磁気損失化を実現させるためには、図1の直線を更に右下に平行移動させるような状態が望ましいことがわかる。
〔NiMnZn系フェライトの製造方法〕
次いで、本発明のNiMnZn系フェライトの製造方法について詳細に説明する。
次いで、本発明のNiMnZn系フェライトの製造方法について詳細に説明する。
主成分の原料としては、酸化物、あるいは加熱により酸化物となる化合物の粉末が用いられる。具体的には、Fe2O3粉末、NiO粉末、ZnO粉末、Mn3O4粉末等が用いられる。本発明においては、NiO原料の粉末形態が特に重要である。すなわち、本発明で用いられるNiO原料の粉末形態は以下の要件を満たす必要がある。
(NiO原料の粉末形態)
本発明で用いるNiO粉末はその比表面積(BET法による測定)が、3.0m2/g以上、特に3.0〜4.5m2/gの範囲であることが好ましく、より好ましくは3.5〜4.5m2/gの範囲である。この値が、3.0m2/g未満となると、100℃近傍(80〜120℃)における従来見られないような高飽和磁束密度化、低磁気損失化を実現させることが出来なくなってしまう。従来、通常に使用されているNiO粉末は、その比表面積(BET法による測定)が、1.3m2/g程度のものである。
本発明で用いるNiO粉末はその比表面積(BET法による測定)が、3.0m2/g以上、特に3.0〜4.5m2/gの範囲であることが好ましく、より好ましくは3.5〜4.5m2/gの範囲である。この値が、3.0m2/g未満となると、100℃近傍(80〜120℃)における従来見られないような高飽和磁束密度化、低磁気損失化を実現させることが出来なくなってしまう。従来、通常に使用されているNiO粉末は、その比表面積(BET法による測定)が、1.3m2/g程度のものである。
また、このようなNiO粉末は、その粒度分布を示すD50値が1.5μm以下、特に0.5〜1.5μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.1μmの範囲である。さらに、粒度分布を示すD90値は、3.0μm以下、特に0.8〜3.0μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.9〜2.6μmの範囲である。
なお、D50値は、累積個数が50%となる粒子の粒径であり、D90値は、累積個数が90%となる粒子の粒径である。
(Fe2O3、ZnO、およびMn3O4の他の原料粉末の形態)
NiO以外の他の原料粉末の形態、例えば、Fe2O3、ZnO、およびMn3O4の原料粉末の形態としては、通常使用されているごく一般的なものが使用される。
NiO以外の他の原料粉末の形態、例えば、Fe2O3、ZnO、およびMn3O4の原料粉末の形態としては、通常使用されているごく一般的なものが使用される。
Fe2O3粉末はその比表面積(BET法による測定)が、例えば3.0〜18.0m2/gの範囲のものが使用される。D50値は、例えば0.4〜1.5μmの範囲のものが使用される。D90値は、例えば、例えば0.8〜5.0μmの範囲のものが使用される。
ZnO粉末はその比表面積(BET法による測定)が、例えば3.0〜10.0m2/gの範囲のものが使用される。D50値は、例えば0.4〜1.4μmの範囲のものが使用される。D90値は、例えば、例えば0.7〜2.0μmの範囲のものが使用される。
Mn3O4粉末はその比表面積(BET法による測定)が、例えば3.0〜50.0m2/gの範囲のものが使用される。D50値は、例えば0.5〜2.5μmの範囲のものが使用される。D90値は、例えば、例えば3.0〜15.0μmの範囲のものが使用される。
このような主成分の原料粉末は、目標のフェライトが得られるように金属イオンの比率が所定成分となるように秤量された後に、湿式混合され、仮焼きされる。
仮焼きの温度は700〜1000℃(好ましくは、800〜900℃)の範囲内とされ、仮焼き雰囲気は窒素雰囲気〜大気雰囲気とされる。仮焼きの保持時間は0.5〜5.0時間の範囲内で適宜設定される。仮焼き後に仮焼き物は粉砕される。
上述したように副成分の原料として、酸化物、あるいは加熱により酸化物となる化合物の粉末を添加してもよい。具体的には、上述したSiO2、CaCO3、Co3O4、Nb2O5、ZrO2、Ta2O5、In2O5、SnO2、TiO2、MoO3、V2O5、Bi2O3、等を用いることができる。これらの副成分の原料粉末は、仮焼き後に粉砕された主成分の粉末と混合される。ただし、主成分の原料粉末と混合した後に、主成分とともに仮焼きに供することもできる。
なお、前述した主成分原料であるNiO粉末は、仮焼き後に添加・混合するようにしてもよい。すなわち、NiO粉末を除く他の主成分を仮焼した後、粉砕物にNiO粉末を添加・混合するようにしてもよい。
仮焼き物を粉砕した後の混合粉末の粒径は、比表面積(BET法による測定)が、例えば3.0〜4.5m2/gの範囲、D50値が、例えば0.4〜1.2μmの範囲とすることが望ましい。粒径を揃えるために分級等の手段を用いることもできる。
仮焼き物を粉砕した後の混合粉末は、成形工程を円滑にするために顆粒に造粒される、造粒は例えばスプレードライヤを用いて行うことができる。混合粉末に例えばポリビニルアルコール(PVA)を少量添加し、これをスプレードライヤで噴霧、乾燥する。顆粒の粒径は80〜200μm程度とされる。
得られた顆粒は、例えば所定形状の金型を有するプレスを用いて所定の形状に成形される。成形された成形体は焼成工程において焼成される。
焼成工程においては、焼成温度と焼成雰囲気を制御する必要がある。焼成は1250〜1450℃の範囲で所定時間保持することにより行われる。本発明の効果を十分に発現させるためには、焼成は1300〜1400℃の範囲で保持、焼成するのがよい。
以下、具体的実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
〔実験例I〕
主成分の原料としてFe2O3粉末、Mn3O4粉末、ZnO粉末、NiO粉末を準備した。
主成分の原料としてFe2O3粉末、Mn3O4粉末、ZnO粉末、NiO粉末を準備した。
NiO粉末については、下記表1に示されるように、7種の形態の異なる粉末を用いた。
Fe2O3粉末としては、比表面積(BET法による測定)が5.0m2/g、D50値が0.82μm、D90値が3.9μmのものを用いた。Mn3O4粉末としては、比表面積(BET法による測定)が18.5m2/g、D50値が1.14μm、D90値が9.0μmのものを用いた。ZnO粉末としては、比表面積(BET法による測定)が4.2m2/g、D50値が0.51μm、D90値が0.88μmのものを用いた。
Fe2O3=59.1モル%、MnO=24.5モル%、ZnO=10.6モル%、NiO=5.9モル%のフェライト主成分組成が得られるように主成分原料を秤量した。秤量した原料を、湿式ボールミルを用いて16時間湿式混合した後、乾燥させた。
次いで、乾燥物を大気中、850℃で3時間仮焼きした後、粉砕した。
得られた仮焼き粉末に、副成分原料として、SiO2粉末、CaCO3粉末、Nb2O5粉末、ZrO2粉末を加え、混合粉砕して得られた混合物粉末にバインダを加え、顆粒化した後、成形してトロイダル形状の成形体を得た。なお、副成分原料は、主成分原料対して、SiO2が120ppm、CaをCaCO3換算で1200ppm、Nb2O5が350ppm、ZrO2が150ppm含有されたフェライト副成分組成となるように添加した。副成分の組成はいずれの表に記載されたサンプルも同じとした。
次いで、得られた成形体を酸素分圧制御下において、1325℃(5時間保持、酸素分圧1.0Vol.%)で焼成することによりフェライトコアを得た。
得られたフェライトコアを用いて、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)、および100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)を測定した。
結果を下記表1に示した。
表1に示される結果より、本発明の効果は明らかである。すなわち、NiO原料粉末の比表面積(BET法による測定)を所定範囲に設定することによって、従来のNiMnZn系フェライトでは得ることができなかった格段と優れた高飽和磁束密度化、低磁気損失化が実現されていることがわかる。
なお、表1に示される結果は、通常使用されている公知の範囲で、Fe2O3粉末、Mn3O4粉末、およびZnO粉末の形態を変えても、ほとんど影響が見られないことが確認されている。
表1中の実施例I−1〜I−4サンプルは、本発明の式(1)の関係を満たしている。これとは反対に、表1中の比較例I−1〜I−3サンプルは、本発明の式(1)の関係を満たしていない。
〔実験例II〕
上記実験例Iにおけるフェライト主成分組成を変更した。すなわち、この実験例IIでは、Fe2O3=55.9モル%、MnO=34.4モル%、ZnO=5.9モル%、NiO=3.8モル%のフェライト主成分組成が得られるように主成分原料を秤量した。
上記実験例Iにおけるフェライト主成分組成を変更した。すなわち、この実験例IIでは、Fe2O3=55.9モル%、MnO=34.4モル%、ZnO=5.9モル%、NiO=3.8モル%のフェライト主成分組成が得られるように主成分原料を秤量した。
それ以外は、上記の実験例Iと同様にして、下記表2に示されるようなフェライトサンプルを作製し、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)、および100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)を測定した。
結果を下記表2に示した。
表2に示される結果より、本発明の効果は明らかである。すなわち、NiO原料粉末の比表面積(BET法による測定)を所定範囲に設定することによって、従来のNiMnZn系フェライトでは得ることができなかった格段と優れた高飽和磁束密度化、低磁気損失化が実現されていることがわかる。
なお、表2に示される結果は、通常使用されている公知の範囲で、Fe2O3粉末、Mn3O4粉末、およびZnO粉末の形態を変えても、ほとんど影響が見られないことが確認されている。
表2中の実施例II−1〜II−4サンプルは、本発明の式(1)の関係を満たしている。これとは反対に、表1中の比較例II−1〜II−3サンプルは、本発明の式(1)の関係を満たしていない。
〔実験例III〕
上記実験例Iの実施例I−3サンプル、および上記実験例IIの実施例II−3サンプルで用いたNiO原料粉末(比表面積(SSA)=3.87m2/g、D50値=0.65μm、D90値=1.67μm)を用いて、フェライト主成分組成を下記表3に示されるごとく種々変えたフェライトのサンプルを作製した。基本となる製造プロセスは、上記実験例I及び実験例IIと同様とした。
上記実験例Iの実施例I−3サンプル、および上記実験例IIの実施例II−3サンプルで用いたNiO原料粉末(比表面積(SSA)=3.87m2/g、D50値=0.65μm、D90値=1.67μm)を用いて、フェライト主成分組成を下記表3に示されるごとく種々変えたフェライトのサンプルを作製した。基本となる製造プロセスは、上記実験例I及び実験例IIと同様とした。
得られた各種のサンプルについて、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)、および100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)を測定した。
結果を下記表3に示した。
表3に示される結果より、本発明の効果は明らかである。
また、表3中の実施例III−1〜III−8サンプルは、いずれも本発明の式(1)の関係を満たしている。これとは反対に、表3中の比較例III−1〜III−6サンプルは、本発明の式(1)の関係を満たしていない。
〔実験例IV〕
上記実験例Iの実施例I−1サンプル、および上記実験例IIの実施例II−1サンプルで用いたNiO原料粉末(比表面積(SSA)=3.00m2/g、D50値=1.47μm、D90値=2.98μm)を用いて、フェライト主成分組成を下記表4に示されるごとく種々変えたフェライトのサンプルを作製した。基本となる製造プロセスは、上記実験例I及び実験例IIと同様とした。
上記実験例Iの実施例I−1サンプル、および上記実験例IIの実施例II−1サンプルで用いたNiO原料粉末(比表面積(SSA)=3.00m2/g、D50値=1.47μm、D90値=2.98μm)を用いて、フェライト主成分組成を下記表4に示されるごとく種々変えたフェライトのサンプルを作製した。基本となる製造プロセスは、上記実験例I及び実験例IIと同様とした。
得られた各種のサンプルについて、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)、および100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)を測定した。
結果を下記表4に示した。
表4に示される結果より、本発明の効果は明らかである。
また、表4中の実施例IV−1〜IV−8サンプルは、いずれも本発明の式(1)の関係を満たしている。これとは反対に、表4中の比較例IV−1〜IV−6サンプルは、本発明の式(1)の関係を満たしていない。
上述してきた実験例I〜実験例IVの結果より、本発明の効果は明らかである。すなわち、本発明は、主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.0〜61.5モル%、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトであって、前記NiMnZn系フェライトは、主成分のNiO原料として、比表面積(BET法による測定)が3.0m2/g以上の原料粉末を用いて焼成し製造されるように構成されているので、NiMnZn系フェライトの特性として、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が470mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が790kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(1)を満たす特性を有し、従来にない格段と優れた高飽和磁束密度化、低磁気損失化を実現できる。
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1)
本発明のNiMnZn系フェライトは、幅広く各種の電気部品産業に利用できる。
Claims (9)
- 主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.0〜61.5モル%、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトであって、
前記NiMnZn系フェライトは、主成分のNiO原料として、比表面積(BET法による測定)が3.0m2/g以上の原料粉末を用いて焼成し製造されたものであって、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が470mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が790kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(1)を満たす特性を有することを特徴とするNiMnZn系フェライト。
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1) - 主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.5〜61.0モル%、酸化ニッケルをNiO換算で3.0〜7.0モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜11.6モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトであって、
前記NiMnZn系フェライトは、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が475mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が720kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(2)を満たす特性を有してなる請求項1に記載のNiMnZn系フェライト。
Pcv≦(11.357)×Bs−4995.6 …式(2) - 主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.9〜59.1モル%、酸化ニッケルをNiO換算で3.5〜6.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で5.9〜11.6モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトであって、
前記NiMnZn系フェライトは、100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が480mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が660kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(3)を満たす特性を有してなる請求項1に記載のNiMnZn系フェライト。
Pcv≦(11.174)×Bs−4915.1 …式(3) - 主成分として、酸化鉄をFe2O3換算で55.0〜61.5モル%、酸化ニッケルをNiO換算で2.5〜7.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で4.5〜15.5モル%、酸化マンガンを残部(MnO換算)含有するNiMnZn系フェライトの製造方法であって、
該方法は、主成分のNiO原料として、比表面積(BET法による測定)が3.0m2/g以上の原料粉末を用いてなることを特徴とするNiMnZn系フェライトの製造方法。 - 前記NiO原料粉末は、その粒度分布を示すD50値が1.5μm以下であり、D90値が3.0μm以下である請求項4に記載のNiMnZn系フェライトの製造方法。
- 前記NiO原料粉末は、比表面積(BET法による測定)が3.0〜4.50m2/gであり、その粒度分布を示すD50値が0.5〜1.5μmであり、D90値が0.8〜3.0μmである請求項5に記載のNiMnZn系フェライトの製造方法。
- 100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が470mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が790kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(1)を満たす特性を有してなる請求項4ないし請求項6のいずれかに記載のNiMnZn系フェライトの製造方法。
Pcv≦(11.201)×Bs−4901.3 …式(1) - 100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が475mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が720kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(2)を満たす特性を有してなる請求項7に記載のNiMnZn系フェライトの製造方法。
Pcv≦(11.357)×Bs−4995.6 …式(2) - 100℃における飽和磁束密度Bs(測定磁界:1194A/m)が480mT以上であり、100℃における磁気損失Pcv(測定条件:100kHz、200mT)が660kW/m3以下であり、かつ、前記飽和磁束密度Bsと前記磁気損失Pcvとの関係が、下記式(3)を満たす特性を有してなる請求項7に記載のNiMnZn系フェライトの製造方法。
Pcv≦(11.174)×Bs−4915.1 …式(3)
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