JP2007103071A - 燃料電池用電極層の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の生産性を高める燃料電池用電極層の製造方法を提供する。
【解決手段】燃料電池用電極層の製造方法は、溶媒49にイオン交換樹脂31を含む電極ペースト41を用意し、この電極ペースト41をシート状基材42に塗工する塗工工程と、電極ペースト41を塗工した後、この電極ペースト41の表面41a側から裏面41b側に向けてイオン交換樹脂31の濃度が高くなるように濃度勾配をつけるために、溶媒49のうち、表面41a側の溶媒を蒸発により除去する濃度勾配工程と、表面41a側の溶媒を蒸発により除去した後、電極ペースト41を乾燥することで残りの溶媒を除去してカソード電極16とする乾燥工程とからなる。
【選択図】図6

Description

本発明は、シート状基材にペースト状の電極材料を塗工し、塗工した電極材料を乾燥させて電極層とする燃料電池用電極層の製造方法に関する。
図12は従来の燃料電池の要部を説明する図である。
燃料電池100を構成するイオン交換膜101の両面に、それぞれカソード電極102およびアノード電極103を積層し、カソード電極102にカソード拡散層104を積層するとともに、アノード電極103にアノード拡散層105を積層し、カソード拡散層104の外側に酸素ガス流路(図示せず)を設けるとともに、アノード拡散層105の外側に水素ガス流路(図示せず)を設ける。
酸素ガス流路に酸素ガスを流すとともに、水素ガス流路に水素ガスを流すことで、アノード電極103内の触媒に水素(H)を接触させるとともに、カソード電極102内の触媒に酸素(O)を接触させて電流を発生させる。
アノード電極103内の反応で生成した水素イオン(H)がイオン交換膜101を透過しカソード電極102側に矢印のように流れる。
一方、カソード電極102内に酸素ガス流路から酸素ガスを供給することで、酸素ガスはカソード電極102内に流れる。
よって、水素イオン(H)と酸素(O)とが反応して、生成水(HO)が生成される。水素イオン(H)と酸素(O)との反応は、特にイオン交換膜101との界面106近傍のエリア(///で示す)102aにおいて進行する。
このため、エリア102aにおいて、水素イオン(H)と酸素(O)との反応を特に進ませるように、エリア102a内のイオン交換樹脂の量を多くした燃料電池が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−47455号公報
特許文献1の燃料電池は、カソード電極102を、イオン交換膜101から離れた面側の第1電極層と、イオン交換膜101に接触する面側の第2電極層との二層に分け、第2電極層のイオン交換樹脂の量を増やしたものである。
第2電極層のイオン交換樹脂の量を増やすことで、カソード電極102とイオン交換膜101との接着性を高め、エリア102aにおいて、水素イオン(H)と酸素(O)との反応を効率よく進めることができる。
ここで、特許文献1のカソード電極102は、第1、第2の電極層(すなわち、ペースト状の電極材料)を塗布(塗工)する際に、噴霧圧を変えることで、それぞれの電極層のイオン交換樹脂の量を変えている。
具体的には、第1電極層の電極材料(以下、「電極ペースト」という)を噴霧圧で塗布した後、この噴霧圧より高い噴霧圧で第2電極層の電極ペーストを塗布する。
これにより、第2電極層のイオン交換樹脂の量を増やすようにしている。
しかし、特許文献1のカソード電極102は、第1、第2の電極層(すなわち、電極ペースト)を塗布する際に、噴霧圧を変えることで、それぞれの電極層のイオン交換樹脂の量を変えている。
このため、第1電極層の塗布工程と、第2電極層の塗布工程とを、別工程でおこなう必要がある。
よって、カソード電極102の塗布工程に時間がかかり、そのことが生産性の向上を図る妨げになっていた。
本発明は、燃料電池の生産性を高めることができる燃料電池用電極層の製造方法を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、溶媒にイオン交換樹脂を含むペースト状の電極材料を用意し、このペースト状の電極材料をシート状基材に塗工する塗工工程と、ペースト状の電極材料を塗工した後、この電極材料の一方の面側から他方の面側に向けて前記イオン交換樹脂の濃度を高くするために、前記溶媒のうち、一方の面側の溶媒を蒸発させる濃度勾配工程と、一方の面側の溶媒を蒸発させた後、電極材料を乾燥して燃料電池用電極層とする乾燥工程と、からなることを特徴とする。
ここで、溶媒中に存在するイオン交換樹脂の濃度に濃度差がある場合、高濃度部分から低濃度部分にイオン交換樹脂が移動が移動(拡散)する。
そこで、請求項1において、電極材料の一方の面側の溶媒を蒸発により除去することにした。一方の面側の溶媒を除去することで、一方の面側のイオン交換樹脂の濃度が高くなる。よって、一方の面側のイオン交換樹脂が他方の面側に移動することにより、イオン交換樹脂の濃度が、電極材料の一方の面側から他方の面側に向けて徐々に高くなる。
すなわち、電極材料の一方の面側から他方の面側に向けてイオン交換樹脂の濃度が高くなるように濃度勾配をつけることが可能になる。
この状態で、電極材料を乾燥して電極層とすることで、イオン交換樹脂の濃度勾配を安定させる。
これにより、電極材料を乾燥する前に、電極材料の一方の面側の溶媒を除去するという簡単な工程を加えるだけで、イオン交換樹脂に濃度勾配をつけた電極層を容易に製造することができる。
請求項2は、前記濃度勾配工程において、前記電極材料の溶媒揮発率が23〜70%になるように、前記一方の面にエアを吹き付けて一方の面側の溶媒を蒸発させることを特徴とする。
電極材料の一方の面にエアを吹き付けることで、一方の面側の溶媒を好適に蒸発させることが可能になる。よって、一方の面側の溶媒を効率よく除去して、一方の面側の溶媒を除去する時間を短くすることができる。
これにより、電極層を短い時間で製造することができ、燃料電池の生産性をより一層高めることができる。
ここで、電極材料の溶媒揮発率とは、ペースト中の揮発性溶媒が加熱乾燥前に揮発した重量率をいう。
電極材料の溶媒揮発率を23〜70%に設定した理由は以下の通りである。
すなわち、電極材料の溶媒揮発率が23%未満になると、溶媒蒸発の際に一方の面側のイオン交換樹脂の濃度を所定濃度まで高めることは難しい。
このため、一方の面側のイオン交換樹脂の濃度と、他方の面側のイオン交換樹脂の濃度との差を十分に確保できないので、一方の面側のイオン交換樹脂は、他方の面側に移動しない。
そこで、電極材料の溶媒揮発率を23%以上に設定して、溶媒蒸発の際に一方の面側のイオン交換樹脂の濃度を所定濃度まで高めることで、一方の面側のイオン交換樹脂の濃度と、他方の面側のイオン交換樹脂の濃度との差を十分に確保するようにした。
一方、電極材料の溶媒揮発率が70%を超えると、溶媒蒸発の際に一方の面側のイオン交換樹脂が、他方の面側に移動しすぎてしまう。一方の面側のイオン交換樹脂が、他方の面側に移動しすぎてしまうと、抵抗が増加し、性能が低下するという不具合が発生することが考えられる。
そこで、電極材料の溶媒揮発率を70%以下に設定して、一方の面側のイオン交換樹脂を他方の面側に好適に移動させるようにした。
このように、電極材料の溶媒揮発率を23〜70%に設定することで、一方の面側のイオン交換樹脂を、他方の面側に好適に移動させることが可能になり、イオン交換樹脂に好適な濃度勾配をつけることができる。
請求項1に係る発明では、電極材料を乾燥する前に、電極材料の一方の面側の溶媒を除去することで、イオン交換樹脂に濃度勾配をつけた電極層を容易に製造することができ、燃料電池の生産性を高めることができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、電極材料の一方の面にエアを吹き付けることで、電極層を短く時間で製造することができ、燃料電池の生産性をより一層高めることができるという利点がある。
加えて、請求項2に係る発明では、電極材料の溶媒揮発率を23〜70%に設定することで、イオン交換樹脂に好適な濃度勾配をつけることができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る燃料電池用電極層を備えた燃料電池を示す斜視図であり、セルを分解して示したものである。
燃料電池10は、複数個のセル11…(…は複数を示す)を積み重ねて構成したものである。セル11は、膜電極接合体12の両側にセパレータ13,14を設けたものである。
膜電極接合体12は、イオン交換膜15の両面にそれぞれカソード電極(酸素極)16およびアノード電極(燃料極)17をそれぞれ積層し、カソード電極16にカソード拡散層18を積層するとともに、アノード電極17にアノード拡散層19を積層したものである。
カソード電極16は、本発明に係る燃料電池用電極層に相当する電極である。
さらに、セル11は、カソード拡散層18の外側にセパレータ13を設けることでカソード拡散層18とセパレータ13とで酸素ガス流路21(図2参照)を形成し、アノード拡散層19の外側にセパレータ14を設けることでアノード拡散層19とセパレータ14とで水素ガス流路(図示せず)を形成したものである。
なお、23,24はシールである。シール23を、イオン交換膜15とセパレータ13との間に介在させることで、イオン交換膜15とセパレータ13との間をシールする。
シール24を、イオン交換膜15とセパレータ14との間に介在させることで、イオン交換膜15とセパレータ14との間をシールする。
図2は本発明に係る燃料電池用電極層を示す断面図である。
イオン交換膜15の一方の面にカソード電極16を積層し、カソード電極16にカソード拡散層18を積層し、カソード拡散層18の外側にセパレータ13を設けることで、セパレータ13の溝13a…とカソード拡散層18とで酸素ガス流路21…を形成する。
カソード電極16は、粒状の導電材料27…、造孔剤28…、およびイオン交換樹脂31を有する。
粒状の導電材料27は、一例として、粒状のカーボン27aの周囲に、触媒として白金(Pt)33…を胆持したものである。
造孔剤28としては、例えば導電性を備えた針状炭素繊維が用いられる。
造孔剤28はカソード電極16の空孔率を変化させるもので、造孔剤28を増やすことで空孔率が高められる。
イオン交換樹脂31としては、一例として、ナフィオン(デュポン社の登録商標)が用いられる。
イオン交換樹脂31は、イオン交換膜15との接着性に影響を与えるものである。イオン交換樹脂31が増すと接着性が向上する。
以下、イオン交換樹脂31として、ナフィオンを用いた例について説明する。
このイオン交換樹脂31は、網目で示すエリアE1において多量含まれており、エリア(波線領域)E2においてある程度含まれており、エリア(点々領域)E3において少量含まれている。
すなわち、イオン交換樹脂31は、カソード拡散層18からイオン交換膜15に向かうにしたがって濃度が徐々に高くなるように、濃度勾配がついた状態で含まれている。
燃料電池10によれば、酸素ガス流路21に酸素ガスを供給することにより、カソード拡散層18を経てカソード電極16内に酸素(O)が矢印Aの如く進入する。
一方、アノード電極17内の反応で生成した水素イオン(H)がイオン交換膜15を透過して、カソード電極16側に矢印Bの如く進入する。
よって、水素イオン(H)と酸素(O)とが反応して、生成水が生成される。水素イオン(H)と酸素(O)との反応は、カソード電極16内のうち、特にイオン交換膜15との界面25近傍の領域、エリアE1において進行する。
ここで、エリアE1において、イオン交換樹脂31の量が多い(濃度が高い)ので、カソード電極16をイオン交換膜15に良好に密着させる。
加えて、エリアE1において、イオン交換樹脂31の濃度が高いので、保水性を高めることができる。
これにより、水素イオン(H)と酸素(O)との反応を好適に確保することができる。
水素イオン(H)と酸素(O)との反応で生成した生成水は、カソード電極16内からカソード拡散層18に流出する。
カソード拡散層18との界面26近傍の領域、エリアE3においてイオン交換樹脂31の含有量を少量に抑えることで濃度を低くした。
これにより、水素イオン(H)と酸素(O)との反応で生成した生成水を好適に排出することができる。
図3は本発明に係る燃料電池用電極層の製造装置を示す概略図である。
燃料電池用電極層の製造装置40は、電極ペースト(ペースト状の電極材料)41を長尺なシート状基材42に塗布(塗工)する塗布手段43を備え、この電極ペースト41に濃度勾配をつけた状態で乾燥する濃度勾配/乾燥手段44を備え、濃度勾配/乾燥手段44の上流側に、シート状基材42を巻き出す巻出しロール45を備えるとともに、第1、第2の転送ロール46,47、および塗布ロール48を備え、濃度勾配/乾燥手段44の下流側に、第3、第4の転送ロール51,52を備えるとともに、シート状基材42を巻き取る巻取りロール53を備える。
電極ペースト41は、粒状の導電材料27…および造孔剤28…(図2参照)、および溶媒49(図5参照)を有するペースト状の電極材料である。
溶媒49にイオン交換樹脂としてナフィオン31(図2参照)を含む。
溶媒49は、常温以上の温度で蒸発(揮発)するものである。
塗布手段43は、電極ペースト41をシート状基材42に塗布する塗布部54を備える。
濃度勾配/乾燥手段44は、電極ペースト41の表面41aから溶媒49を所望量蒸発させる濃度勾配室56と、この電極ペースト41を乾燥させる加熱炉57とからなる。
濃度勾配室56は、室内61を所定温度に加温する加温部(図示せず)を備え、室内61にシート状基材42を搬送する第1搬送ロール62…を備え、天井部63に吹出しノズル64…を下向きに備え、吹出しノズル64…の吹出口64a…を室内61に配置し、吹出しノズル64…にエア65(図4参照)を供給するエア供給部66を備える。
吹出しノズル64…を下向きに取り付けることで、吹出口64a…を電極ペースト41の表面に臨ませることが可能である。
ここで、室内61の所定温度とは、溶媒49が蒸発(揮発)可能な温度で、かつ電極ペースト41内の溶媒49に対流が生じない温度をいい、一例として、20〜60℃に設定することが好ましい。
また、吹出口64a…から吹き出すエア65の温度は、10〜40℃に設定することが好ましい。
なお、室内61の所定温度を20〜60℃に設定し、エア65の温度を10〜40℃に設定した理由については図10で詳しく説明する。
濃度勾配室56によれば、室内61を加温部(図示せず)で所定温度に加熱した状態で、エア供給部66から吹出しノズル64…にエア65を供給し、このエア65を吹出しノズル64…の吹出口64a…から下向きに吹き出す。
よって、室内61を搬送中の電極ペースト41…を所定温度に加温し、加温した電極ペースト41…の表面(一方の面)41aにエア65を吹き付けることができる。
これにより、電極ペースト41…内の溶媒49を対流させない状態に保ち、この電極ペースト41…の表面41a側のみをエア65で吹き付けることが可能になり、表面41a側の溶媒49のみを蒸発させることができる。
なお、電極ペースト41…の表面41aは、カソード拡散層18との界面26(図2参照)に相当する面である。
加熱炉57は、炉内71を所定温度に加熱する加熱部(図示せず)を備え、炉内71にシート状基材42(電極ペースト41…)を搬送する第2搬送ロール72…を備える。
ここで、炉内71の所定温度としては、一例として、100℃に設定することが好ましい。
100℃とは、溶媒49が蒸発し、すみやかに溶媒49を蒸気にする温度である。
炉内71を100℃に設定することで、電極ペースト41…を良好に乾燥させて、電極ペースト41…の乾燥時間を短く抑え、生産性を高めることができる。
さらに、炉内71を100℃に設定することで、電極ペースト41…を必要以上に加熱する必要がないので、加熱費を抑えることができる。
次に、燃料電池用電極層としてのカソード電極16の製造方法を図3〜図6に基づいて説明する。
なお、燃料電池用電極層の製造方法について理解を容易にするために、カソード電極16から造孔剤28を除いた状態で説明する。
図3に示すように、燃料電池用電極層の製造装置40でカソード電極16を製造する際には、先ず、巻出しロール45を矢印Cの如く回転させて、巻出しロール45からシート状基材42を矢印Dの如く巻き出す。
同時に、塗布手段43の塗布部54から電極ペースト41…を吐出し、シート状基材42に一定間隔をおいて塗布する。
シート状基材42に所定量の電極ペースト41…を塗布した後、電極ペースト41をシート状基材42とともに濃度勾配室56の室内61に矢印Eの如く搬入する。
室内61に搬入した電極ペースト41…を、第1搬送ロール62…で加熱炉57に向けて搬送する。
図4は本発明に係る燃料電池用電極層の製造方法において濃度勾配室に電極ペーストを搬送した状態を説明する図である。
濃度勾配室56の室内61は、加温部(図示せず)で所定温度(20〜60℃)に保たれている。よって、室内61の電極ペースト41…を所定温度(20〜60℃)に加温する。
電極ペースト41…の溶媒49…に対流が発生しないので、溶媒49…が静止状態に保たれる。
この状態で、エア供給部66から吹出しノズル64…にエア65を供給し、このエア65を吹出しノズル64…の吹出口64a…から下向きに矢印の如く吹き出す。
電極ペースト41が、第1搬送ロール62…で室内61を加熱炉57に向けて搬送され、吹出口64a…の下方を通過する。
これにより、搬送中の電極ペースト41…の表面41aに、吹出口64a…から吹き出したエア65を(吹き付け)当てる。
図5は本発明に係る燃料電池用電極層の製造方法において電極ペーストにエアを吹き付けた状態を説明する図である。
電極ペースト41…の溶媒49…を静止状態に保ちつつ、電極ペースト41…の表面41a…にエア65を(吹き付け)当てることで、表面41a…側の溶媒49…のみを蒸発させることが可能になる。
よって、表面41a…側の溶媒49…が、表面41a…から上方に蒸気74として蒸発する。
図6(a)〜(c)は本発明に係る燃料電池用電極層の製造方法においてイオン交換樹脂の濃度を変化させた状態を説明する図である。
(a)において、表面41a…側の溶媒49…を、蒸気74として蒸発させることで、表面41a…側から溶媒49…を除去する。
表面41a…側のエリアE3の溶媒49…が少量になり、その他のエリアに多量の溶媒49…が残存する。
ここで、溶媒49にイオン交換樹脂としてナフィオン31((b)参照)が含まれている。
エリアE3の溶媒49…が少量になることで、エリアE3内のナフィオン31の濃度が高くなる。
一方、その他のエリアE4には、多量の溶媒49…が残存しているので、このエリアE4内のナフィオン31の濃度は、エリアE3の濃度より低くなる。
よって、エリアE3内のナフィオン31がエリアE側に移動する。ナフィオン31の濃度は、エリアE4のうち、上側のエリアE2が下側のエリアE1より高くなる。
上側のエリアE2内のナフィオン31が下側のエリアE1側に移動する。ナフィオン31の濃度は、下側のエリアE1が上側のエリアE2より高くなる。
(b)において、電極ペースト41内のナフィオン31の濃度は、網目で示すエリアE1が高濃度、破線で示すエリアE2が中濃度、点々で示すエリアE1が低濃度となる。
すなわち、電極ペースト41内において、ナフィオン31の含有量は、表面41a側から裏面41bに向かうにしたがって徐々に多くなる。
なお、裏面41bは、イオン交換膜15との界面25(図2参照)に相当する面である。
(c)において、電極ペースト41の裏面41bにナフィオン31((b)参照)を多量に含ませた状態で、電極ペースト41をシート状基材42とともに加熱炉57の炉内71に矢印Fの如く搬入する。
加熱炉57の炉内71は、加熱部(図示せず)で所定温度(100℃)に保たれている。よって、加熱炉57の電極ペースト41…を所定温度(100℃)まで加熱して、電極ペースト41…内の溶媒49…を蒸発させる。
溶媒49…を蒸発させて、ペースト41…内から溶媒49…を除去することで、電極ペースト41…が乾燥し、図2に示すカソード電極16…を得る。
図3に戻って、カソード電極16…をシート状基材42とともに乾燥炉57から矢印Jの如く搬出する。
搬出したカソード電極16…をシート状基材42とともに巻取りロール53に矢印Kの如く巻き取る。
図3〜図6で説明したように、燃料電池用電極層の製造方法によれば、溶媒49を乾燥させる前に、電極ペースト41の表面41a側の溶媒49を蒸発で除去することにした。よって、電極ペースト41の表面41a側から裏面41bに向かうにしたがってナフィオン31の濃度を徐々に高くすることができる。
この状態で、電極ペースト41を乾燥してカソード電極16(図2参照)とすることで、ナフィオン31の濃度勾配を安定させる。
これにより、電極材料を乾燥する前に、電極材料の一方の面側の溶媒を除去するという簡単な工程を加えるだけで、イオン交換樹脂に濃度勾配をつけた電極層を容易に製造することができる。
図7(a),(b)は本発明に係る燃料電池用電極層のイオン交換樹脂とカーボンとの比率について説明した図である。(a)は燃料電池用電極層のイオン交換樹脂とカーボンとの比率を測定する方法を説明する図、(b)は燃料電池用電極層のイオン交換樹脂とカーボンとの比率を示すグラフである。
(a)において、カソード電極16のうち、イオン交換膜15(図2参照)との界面25をイオン交換膜界面、カソード拡散層18(図2参照)との界面26を、拡散層界面とする。
イオン交換膜界面25は、電極ペースト41…の裏面41bに相当する面である。拡散層界面26は、電極ペースト41…の表面41aに相当する面である。
また、イオン交換膜界面25側のイオン交換樹脂/カーボン比を、第1イオン交換樹脂/カーボン比とし、拡散層界面26側の(イオン交換樹脂/カーボン)比を第2イオン交換樹脂/カーボン比とする。
先ず、イオン交換膜界面25側の第1イオン交換樹脂/カーボン比を求める方法について説明する。
カソード電極16のイオン交換膜界面25に矢印Lの如く波長一定のX線を照射し、イオン交換膜界面25から二次X線が矢印Mの如く発生する。
このスペクトルを分光結晶(図示せず)を用いて測定し、イオン交換膜界面25側のイオン交換樹脂(ナフィオン)とカーボン(C)との比率を分析する。
具体的には、ナフィオン31に含まれているS量と、粒状のカーボン27a(図2参照)に担持されている触媒(Pt)33(図2参照)の量とを測定する。
測定したS量とPt量とに基づいて、イオン交換膜界面25側のナフィオンとカーボンとの比、すなわち、第1イオン交換樹脂/カーボン比を求める。
ここで、S量とは、イオン交換樹脂中に含有するスルホン酸基中の硫黄元素量をいう。
次に、拡散層界面26側の第2イオン交換樹脂/カーボン比を求める方法について説明する。
第1イオン交換樹脂/カーボン比を求める方法と同様に、カソード電極16の拡散層界面26に波長一定のX線を照射し、拡散層界面26から発生する二次X線を分光結晶を用いて測定する。
この測定値に基づいて、拡散層界面26側のイオン交換樹脂(ナフィオン)とカーボン(C)との比率を分析して、第2イオン交換樹脂/カーボン比を求める。
(b)のグラフにおいて、縦軸にイオン交換樹脂/カーボン比を示し、横軸に比較例と実施例とを示す。
比較例は、シート状基材42に電極ペースト41を塗布した後、この電極ペースト41を、通常の乾燥方法で乾燥することにより製造したカソード電極(図示せず)である。
実施例は、図3〜図6に示す燃料電池用電極層の製造方法で製造した実施の形態のカソード電極16である。
ここで、シート状基材42に電極ペースト41を塗布した直後において、イオン交換樹脂/カーボン比は1.4であり、電極ペースト41全体のエリアで均一である。
比較例のカソード電極は、イオン交換樹脂/カーボン比が電極ペースト41全体のエリアで1.4の状態で、電極ペースト41乾燥する。
よって、イオン交換膜界面側の第1イオン交換樹脂/カーボン比は、(黒◇)で示すように1.4、拡散層界面側の第2イオン交換樹脂/カーボン比は、(黒□)で示すように1.4である。
比較例のカソード電極は、第1、第2のイオン交換樹脂/カーボン比が同じ値であり、イオン交換膜界面側のナフィオンの量と、拡散層界面26側のナフィオンの量とが同じであることがわかる。
一方、実施例のカソード電極16は、イオン交換膜界面25側の第1イオン交換樹脂/カーボン比が、(黒◇)で示すように(1.4+α)、拡散層界面26側の第2イオン交換樹脂/カーボン比が、(黒□)で示すように(1.4−α)である。
第1イオン交換樹脂/カーボン比(1.4+α)と第2イオン交換樹脂/カーボン比(1.4−α)との平均値は、(黒△)で示すように1.4である。
平均値1.4は、比較例のカソード電極の第1、第2のイオン交換樹脂/カーボン比と同じである。
このように、実施例のカソード電極16によれば、イオン交換膜界面25側のナフィオン31の量が増加し、拡散層界面26側のナフィオン31の量が減少している。
すなわち、実施例のカソード電極16は、ナフィオン31の量が、拡散層界面26からイオン交換膜界面25に向けて徐々に増加するように(濃度勾配がつけられた状態に)形成されている。
ここで、ナフィオン31の濃度勾配は、第1イオン交換樹脂/カーボン比(1.4+α)と第2イオン交換樹脂/カーボン比(1.4−α)との差、すなわちイオン交換樹脂/カーボン比差Aに関係する。
イオン交換樹脂/カーボン比差Aが大きいとナフィオン31の濃度勾配は大きく、イオン交換樹脂/カーボン比差Aが小さいとナフィオン31の濃度勾配は小さい。
イオン交換樹脂/カーボン比差Aは、経験的に0.2〜0.6の範囲に設定することが好ましいとされている。
すなわち、イオン交換樹脂/カーボン比差Aを0.2以上にすることで、イオン交換膜界面25側のナフィオン31の量を好適に増加させて、イオン交換膜界面25のイオン交換膜15に対する密着性の向上や、イオン交換膜界面25側の保水性の向上を図ることができる。
加えて、イオン交換樹脂/カーボン比差Aを0.2以上にすることで、カソード電極16内で生成した生成水を、拡散層界面26側において良好に排出することができる。
これにより、カソード電極16内において、イオン交換膜界面25近傍の反応効率を高めることができる。
一方、イオン交換樹脂/カーボン比差Aが0.6を超えると、イオン交換膜界面25側のナフィオン31の量が増加しすぎて、抵抗が増加することが考えられる。
このため、イオン交換樹脂/カーボン比差Aを0.2〜0.6の範囲に設定することが好ましい。
実施例
次に、本発明に係る燃料電池用電極層の製造方法で製造したカソード電極16の濃度勾配について説明する。
先ず、カソード電極16のイオン交換樹脂/カーボン比と、電極ペースト41を濃度勾配室56(図3参照)に放置したのみで、ナフィオン31に濃度勾配をつける例を表1および図8のグラフに基づいて説明する。
Figure 2007103071
このときの製造条件は、表1に示すように、濃度勾配室56の室内温度を23℃に設定し、エアの(吹付け)風速0m/s(すなわち、電極ペースト41の表面41aにエア65を吹き付けない状態)で、室内61に電極ペースト41を所定時間(すなわち、溶媒蒸発時間)放置した。
電極ペースト41は、シート状基材42に塗布した直後において、イオン交換樹脂/カーボン比が1.4であり、この比は、電極ペースト41の全体エリアで均一である。
溶媒蒸発時間は、1分、5分、10分、30分、60分間の5段階とした。
溶媒蒸発時間経過後、電極ペースト41を乾燥炉57内で5分間乾燥した。加熱炉57の炉内温度は100℃である。
この結果を図8のグラフに示す。
図8は本発明に係る燃料電池用電極層のイオン交換樹脂/カーボン比と溶媒蒸発時間との関係を示すグラフであり、縦軸に第2イオン交換樹脂/カーボン比を示し、横軸に溶媒蒸発時間(分)を示す。
溶媒蒸発時間が1分間のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.33である。
第2イオン交換樹脂/カーボン比の1.33および平均値1.4から第1イオン交換樹脂/カーボン比1.47が求められる。
よって、イオン交換樹脂/カーボン比差Aは、
A=1.47−1.33
=0.14
となる。
よって、A<0.2となり、ナフィオン31に濃度勾配を好適につけることはできない。
溶媒蒸発時間が5分間のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.28である。
第2イオン交換樹脂/カーボン比の1.28および平均値1.4から第1イオン交換樹脂/カーボン比1.52が求められる。
よって、イオン交換樹脂/カーボン比差Aは、
A=1.52−1.28
=0.24
となる。
よって、0.2<A<0.6となり、ナフィオン31に濃度勾配を好適につけることができる。
溶媒蒸発時間が10分間のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.23である。
第2イオン交換樹脂/カーボン比の1.23および平均値1.4から第1イオン交換樹脂/カーボン比1.57が求められる。
よって、イオン交換樹脂/カーボン比差Aは、
A=1.57−1.23
=0.34
となる。
よって、0.2<A<0.6となり、ナフィオン31に濃度勾配を好適につけることができる。
溶媒蒸発時間が30分間のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.25である。
第2イオン交換樹脂/カーボン比の1.25および平均値1.4から第1イオン交換樹脂/カーボン比1.55が求められる。
よって、イオン交換樹脂/カーボン比差Aは、
A=1.55−1.25
=0.30
となる。
よって、0.2<A<0.6となり、ナフィオン31に濃度勾配を好適につけることができる。
溶媒蒸発時間が60分間のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.24である。
第2イオン交換樹脂/カーボン比の1.24および平均値1.4から第1イオン交換樹脂/カーボン比1.56が求められる。
よって、イオン交換樹脂/カーボン比差Aは、
A=1.56−1.24
=0.32
となる。
よって、0.2<A<0.6となり、ナフィオン31に濃度勾配を好適につけることができる。
ところで、イオン交換樹脂/カーボン比差Aを0.2とするためには、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.30とする必要がある。
このときの溶媒蒸発時間は3.5分である。溶媒蒸発時間経過後、電極ペースト41を乾燥炉57内で5分間乾燥する。
ここで、カソード電極16内において、イオン交換膜界面25近傍の反応効率をより一層好適に高めるためには、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.23以下にすることが好ましい。
第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.23以下にするためには、溶媒蒸発時間を10分間以上とする必要がある。溶媒蒸発時間経過後、電極ペースト41を乾燥炉57内で5分間乾燥する。
次に、電極ペースト41を濃度勾配室56(図3参照)に放置したのみで、ナフィオン31に濃度勾配をつける際の溶媒蒸発温度とイオン交換樹脂/カーボン比との関係を図9のグラフに基づいて説明する。
このときの製造条件は、濃度勾配室56の室内61に電極ペースト41を溶媒蒸発時間として1時間放置した。エアの(吹付け)風速0m/s(すなわち、電極ペースト41の表面41aにエア65を吹き付けない状態)である。
濃度勾配室56の室内温度を10℃、20℃、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃の7段階とした。
溶媒蒸発時間経過後、電極ペースト41を乾燥炉57内で5分間乾燥した。加熱炉57の炉内温度は100℃である。
図9は本発明に係る燃料電池用電極層のイオン交換樹脂/カーボン比と溶媒蒸発温度との関係を示すグラフであり、縦軸にイオン交換樹脂/カーボン比を示し、横軸に溶媒蒸発温度(℃)を示す。
室内温度が10℃のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.40である。
室内温度が20℃のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.25である。
室内温度が30℃のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.26である。
室内温度が40℃のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.29である。
室内温度が50℃のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.25である。
室内温度が60℃のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.29である。
室内温度が70℃のとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.40である。
図9のグラフから、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3以下にするためには、溶媒蒸発温度を20〜60℃に設定することが好ましいことがわかる。
すなわち、溶媒蒸発温度を20℃未満にすると、電極ペースト41の表面41aから溶媒49を良好に蒸発させることが難しく、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3以下にすることはできない。
一方、溶媒蒸発温度が60℃を超えると、溶媒49の蒸発量が多すぎて溶媒蒸発時間を十分に確保することができない。
このため、ナフィオン31に濃度勾配をつける前に電極ペースト41が乾燥してしまい、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3以下にすることはできない。
次に、電極ペースト41を濃度勾配室56(図3参照)に放置した状態で、電極ペースト41の表面41aにエア65を3分間吹き付けてナフィオン31に濃度勾配をつける例を表2および図10のグラフに基づいて説明する。
Figure 2007103071
このときの製造条件は、表2に示すように、濃度勾配室の室内温度を23℃とし、電極ペースト41の表面41aにエア65を吹き付ける時間(すなわち、溶媒蒸発時間)を3分間とした。
エア65の(吹付け)風速は、0m/s、0.18m/s、0.5m/s、1.0m/s、1.5m/s、2m/s、2.5m/sの7段階とした。
また、室内温度は23℃である。
エア65を吹き付けた後、電極ペースト41を乾燥炉内で2分間乾燥した。加熱炉の炉内温度は100℃である。
この結果を図9のグラフに示す。
図10は本発明に係る燃料電池用電極層のイオン交換樹脂/カーボン比とエアとの関係を示すグラフであり、縦軸にイオン交換樹脂/カーボン比を示し、横軸にエアの(吹付け)風速(m/s)を示す。
エアの(吹付け)風速が0m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.39である。
エアの(吹付け)風速が0.18m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.34である。
エアの(吹付け)風速が0.5m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.23である。
エアの(吹付け)風速が1.0m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.17である。
エアの(吹付け)風速が1.5m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.16である。
エアの(吹付け)風速が2.0m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.20である。
エアの(吹付け)風速が2.5m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.27である。
エアの(吹付け)風速が3.0m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.32である。
エアの(吹付け)風速が0.18m/s、0.5m/sおよび3.0m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比が1.3を超えるので、ナフィオン31に濃度勾配を好適につけることができない。
エアの(吹付け)風速が1.00m/s、1.50m/s、2.00m/sおよび2.50m/sのとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比が1.3以下なので、ナフィオン31に濃度勾配を好適につけることができる。
図10のグラフから、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3以下にするためには、エアの(吹付け)風速を0.3〜2.7m/sにすればよいことがわかる。
すなわち、エアの(吹付け)風速を0.3m/s未満にすると、電極ペースト41の表面41aから溶媒49を良好に蒸発させることが難しく、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3以下にすることはできない。
一方、エアの(吹付け)風速が2.7m/sを超えると、溶媒49の蒸発量が多すぎて溶媒蒸発時間を十分に確保することができない。
このため、ナフィオン31に濃度勾配をつける前に電極ペースト41が乾燥してしまい、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3以下にすることはできない。
ここで、カソード電極16内において、イオン交換膜界面25近傍の反応効率をより一層好適に高めるためには、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.23以下にすることが好ましい。
第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.23以下にするためには、エアの(吹付け)風速を0.5〜2.2m/sにすればよい。
以上説明したように、電極ペースト41の表面41aにエア65を吹き付けることで、溶媒蒸発時間を3分間と短くでき、乾燥時間も2分間と短くすることができる。
溶媒蒸発時間や乾燥時間を短くすることで、カソード電極16を短い時間で製造することができ、燃料電池の生産性をより一層高めることができる。
なお、図10のグラフでは、室内温度を23℃にした場合を例に説明したが、エアの温度は10〜40℃の範囲で選択することが可能である。
エアの温度が10℃未満になると、電極ペースト41の表面41aから溶媒49を好適に蒸発することが難しく、溶媒49の蒸発に時間がかかる。
一方、エアの温度が40℃を超えると、電極ペースト41の表面41aから溶媒49が多量に蒸発しすぎて溶媒蒸発時間を十分に確保することができない。
このため、ナフィオン31に濃度勾配をつける前に電極ペースト41が乾燥してしまい、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3以下にすることはできない。
次に、電極ペースト41の溶媒揮発率とイオン交換樹脂/カーボン比との関係を図11に基づいて説明する。
図11は本発明に係る燃料電池用電極層の溶媒揮発率を示すグラフであり、縦軸に溶媒揮発率(%)を示し、横軸に溶媒蒸発時間(分)を示す。
黒○で示すグラフは、室温23℃の室内に電極ペースト41を放置したのみで溶媒を蒸発させた例を示すグラフである。
白○で示すデータは、室温23℃の室内に電極ペースト41を放置し、電極ペースト41の表面41aに(吹付け)風速1.5m/sのエア(23℃)を3分間吹き付けて溶媒を蒸発させた例を示すデータである。
黒○で示すグラフからわかるように、室温23℃の室内に電極ペースト41を10分間放置したとき、溶媒揮発率は34%となる。
ここで、図8に示すように、電極ペースト41を同じ条件で、室温23℃の室内に電極ペースト41を10分間放置したときの第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.23である。
このことから、電極ペースト41の溶媒揮発率を34%にすると、第2イオン交換樹脂/カーボン比が1.23になることがわかる。
一方、白○で示すデータからわかるように、室温23℃の室内に電極ペースト41を放置し、電極ペースト41の表面41aに(吹付け)風速1.5m/sのエア(23℃)を3分間吹き付けたとき、溶媒揮発率は66%となる。
ここで、図9に示すように、電極ペースト41を同じ条件で、電極ペースト41の表面41aに(吹付け)風速1.5m/sのエア(23℃)を吹き付けたとき、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.16である。
このことから、電極ペースト41の溶媒揮発率を66%にすると、第2イオン交換樹脂/カーボン比は1.16になることがわかる。
ところで、図7で説明したように、第1イオン交換樹脂/カーボン比と第2イオン交換樹脂/カーボン比との差、すなわちイオン交換樹脂/カーボン比差Aを0.2〜0.6の範囲に設定すると、ナフィオン31に濃度勾配を好適につけることができる。
イオン交換樹脂/カーボン比差Aを0.2とするためには、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3とすればよい。
第2イオン交換樹脂/カーボン比が1.3のとき、第1イオン交換樹脂/カーボン比が1.5となり、イオン交換樹脂/カーボン比差Aは0.2となる。
第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3とするためには、溶媒揮発率を23%にする必要がある。
溶媒揮発率が23%未満になると、溶媒49の蒸発の際に、電極ペースト41の表面41a側のイオン交換樹脂31の濃度を所定濃度まで高めることは難しい。
このため、表面41a側のイオン交換樹脂31の濃度と、裏面41b側のイオン交換樹脂31の濃度との差を十分に確保できないので、表面41a側のイオン交換樹脂31は、裏面41b側に移動しない。
そこで、溶媒揮発率を23%以上に設定して、表面41a側のイオン交換樹脂31の濃度を所定濃度まで高めることで、表面41a側のイオン交換樹脂31の濃度と、裏面41b側のイオン交換樹脂31の濃度との差を十分に確保するようにした。
これにより、表面41a側のイオン交換樹脂31を、裏面41b側に移動させることが可能になり、イオン交換樹脂31に好適な濃度勾配をつけることができる。
一方、イオン交換樹脂/カーボン比差Aを0.6とするためには、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.1とすればよい。
第2イオン交換樹脂/カーボン比が1.1のとき、第1イオン交換樹脂/カーボン比が1.7となり、イオン交換樹脂/カーボン比差Aは0.6となる。
第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.1とするためには、溶媒揮発率を70%にする必要がある。
溶媒揮発率が70%を超えると、表面41a側のイオン交換樹脂31が、裏面41b側に移動しすぎてしまい、抵抗が増加するという不具合が発生することが考えられる。
そこで、溶媒揮発率を70%以下に設定して、表面41a側のイオン交換樹脂31を裏面41b側に好適に移動させるようにした。
表面41a側のイオン交換樹脂31を、裏面41b側に好適に移動させることでイオン交換樹脂31に好適な濃度勾配をつけることができる。
このように、溶媒揮発率を23〜70%の範囲にすることで、イオン交換樹脂/カーボン比差Aを0.2〜0.6の範囲に設定することができる。
ここで、電極ペースト41を放置したのみで溶媒49を蒸発させる場合には、溶媒蒸発時間を5分以上にすることで、溶媒揮発率を23%以上にすることができる。
電極ペースト41を放置したのみで溶媒49を蒸発させる場合には、溶媒蒸発時間を5分以上と比較的長く確保することができるので、ナフィオン31に濃度勾配を好適につけることができる。
一方、室温23℃の室内に電極ペースト41を放置し、電極ペースト41の表面41aにエア65(23℃)を吹き付けて溶媒を蒸発させる場合には、比較的短い溶媒蒸発時間で溶媒揮発率を23〜70%の範囲にすることは可能である。
しかし、溶媒蒸発時間が短すぎると、ナフィオン31に濃度勾配をつける前に電極ペースト41が乾燥してしまい、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3以下にすることは難しい。
このため、溶媒蒸発時間を3分間に設定することが好ましい。
すなわち、溶媒蒸発時間を3分間に設定した状態で、溶媒揮発率が23〜70%の範囲になるようにエアの(吹付け)風速を調整する。
これにより、ナフィオン31の濃度勾配を好適につけて、第2イオン交換樹脂/カーボン比を1.3以下にすることができる。
なお、前記実施の形態では、電極層としてカソード電極16を例に説明したが、電極層はこれに限らないで、アノード電極17とすることも可能である。
また、前記実施の形態では、シート状基材42に電極ペースト41…を塗布する例について説明したが、これに限らないで、シート状のイオン交換膜15に電極ペースト41…を塗布することも可能である。
本発明は、シート状基材にペースト状の電極材料を塗工し、塗工した電極材料を乾燥させて電極層とする燃料電池用電極層の製造方法への適用に好適である。
本発明に係る燃料電池用電極層を備えた燃料電池を示す斜視図である。 本発明に係る燃料電池用電極層を示す断面図である。 本発明に係る燃料電池用電極層の製造装置を示す概略図である。 本発明に係る燃料電池用電極層の製造方法において濃度勾配室に電極ペーストを搬送した状態を説明する図である。 本発明に係る燃料電池用電極層の製造方法において電極ペーストにエアを吹き付けた状態を説明する図である。 本発明に係る燃料電池用電極層の製造方法においてイオン交換樹脂の濃度を変化させた状態を説明する図である。 本発明に係る燃料電池用電極層のイオン交換樹脂とカーボンとの比率について説明した図である。 本発明に係る燃料電池用電極層のイオン交換樹脂/カーボン比と溶媒蒸発時間との関係を示すグラフである。 本発明に係る燃料電池用電極層のイオン交換樹脂/カーボン比と溶媒蒸発温度との関係を示すグラフである。 本発明に係る燃料電池用電極層のイオン交換樹脂/カーボン比とエアとの関係を示すグラフである。 本発明に係る燃料電池用電極層の溶媒揮発率を示すグラフである。 従来の燃料電池の要部を説明する図である。
符号の説明
10…燃料電池、15…イオン交換膜、16…カソード電極(燃料電池用電極層)、31…イオン交換樹脂(ナフィオン)、41…電極ペースト(ペースト状の電極材料)、41a…表面(一方の面)、41b…裏面(他方の面)、42…シート状基材、49…溶媒、65…エア。

Claims (2)

  1. 溶媒にイオン交換樹脂を含むペースト状の電極材料を用意し、このペースト状の電極材料をシート状基材に塗工する塗工工程と、
    ペースト状の電極材料を塗工した後、この電極材料の一方の面側から他方の面側に向けて前記イオン交換樹脂の濃度を高くするために、前記溶媒のうち、一方の面側の溶媒を蒸発させる濃度勾配工程と、
    一方の面側の溶媒を蒸発させた後、電極材料を乾燥して燃料電池用電極層とする乾燥工程と、
    からなることを特徴とする燃料電池用電極層の製造方法。
  2. 前記濃度勾配工程において、前記電極材料の溶媒揮発率が23〜70%になるように、前記一方の面にエアを吹き付けて一方の面側の溶媒を蒸発させることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極層の製造方法。
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