JP2018006265A - 固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク、その製造方法、固体高分子形燃料電池の電極触媒層及び固体高分子形燃料電池 - Google Patents

固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク、その製造方法、固体高分子形燃料電池の電極触媒層及び固体高分子形燃料電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2018006265A
JP2018006265A JP2016135171A JP2016135171A JP2018006265A JP 2018006265 A JP2018006265 A JP 2018006265A JP 2016135171 A JP2016135171 A JP 2016135171A JP 2016135171 A JP2016135171 A JP 2016135171A JP 2018006265 A JP2018006265 A JP 2018006265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer electrolyte
fuel cell
catalyst layer
catalyst
electrode catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016135171A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6897017B2 (ja
Inventor
直紀 浜田
Naoki Hamada
直紀 浜田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2016135171A priority Critical patent/JP6897017B2/ja
Publication of JP2018006265A publication Critical patent/JP2018006265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6897017B2 publication Critical patent/JP6897017B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)

Abstract

【課題】触媒インクの塗布・乾燥工程中のひび割れの発生を低減可能で、低加湿及び高加湿条件の運転時に性能低下の生じにくい固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクを提供する。【解決手段】固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクは、EWが異なる第一の高分子電解質及び第二の高分子電解質の2種類の高分子電解質と、炭素粒子担体に触媒を担持させた触媒担持炭素粒子と、分散媒とを含む。その製造は、例えば相対的にEWが小さい第一の高分子電解質と、炭素粒子担体に触媒を担持させた触媒担持炭素粒子とを、分散媒中に混合した後に、相対的にEWが大きな第二の高分子電解質を分散媒に混合して製造する。【選択図】なし

Description

本発明は、固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク、その触媒インクの製造方法、固体高分子形燃料電池の電極触媒層及び固体高分子形燃料電池に関する。
高分子電解質膜をカソード電極触媒層及びアノード電極触媒層で挟持する構造を持つ固体高分子形燃料電池は、常温で作動し、起動時間が短いことから、自動車用電源、定置用電源などとして期待されている。
通常、電極触媒層は、高分子電解質膜に触媒インクを塗布・乾燥する方法や、触媒インクを一旦、転写基材に塗布し、その後、高分子電解質膜に転写する方法などにより製造される。
この際、触媒インク中に含まれる高分子電解質によっては、触媒インクの塗膜にひび割れが生じることや、あるいは良好な発電性能が得られないことがある。
例えば、特許文献1には、高分子電解質として、プロトン供与性基1モル当たりの乾燥質量値(当量重量;以下、EW(Equivalent Weight)とも呼称する)が650〜750と比較的低いパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂を使用することで、触媒担持炭素粒子の表面を高分子電解質で良好に被覆でき、塗膜のひび割れを抑制できると記載されている。しかし、EWの低い高分子電解質は保湿性が高いため、高加湿な条件で燃料電池の運転を行った場合、フラッディングによる性能低下を引き起こす原因となる。
一方、特許文献2や特許文献3には、EWの異なる触媒層を多層構成とすることや、EWの値が相対的に大きな部位とEWの値が相対的に小さな部位とを厚み方向に備えることで、フラッディングの発生を抑制すると記載されている。しかしこれらの方法は製造方法が複雑となり、生産性が低下する可能性がある。
特開2012−69276号公報 特開2011−228248号公報 特開2010−182547号公報
本発明は、高加湿条件においても、フラッディングによる性能低下を抑制でき、かつ、触媒インクの塗布・乾燥時に塗布膜のひび割れが生じることをより抑制可能な固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクの提供を目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様である固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクは、EWが異なる第一の高分子電解質及び第二の高分子電解質の2種類の高分子電解質と、炭素粒子担体に触媒を担持させた触媒担持炭素粒子と、分散媒とを含み、前記第一の高分子電解質のEWが400(g/eq)以上700(g/eq)以下の範囲内であり、前記第二の高分子電解質のEWが750(g/eq)以上1000(g/eq)以下の範囲内であり、前記第一の高分子電解質の質量は、前記第一の高分子電解質及び第二の高分子電解質を合わせた質量の、5%以上50%以下の範囲であり、前記第一の高分子電解質と第二の高分子電解質を合わせた質量は、前記炭素粒子担体の質量に対する質量比が0.6以上1.5以下の範囲内である。
また、本発明の一態様である固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクの製造方法は、EWが異なる第一の高分子電解質及び第二の高分子電解質の2種類の高分子電解質と、炭素粒子担体に触媒を担持させた触媒担持炭素粒子とを、分散媒中に混合・分散させる工程を有する。
本発明の一態様によれば、EWの低い第一の高分子電解質で触媒担持炭素粒子の表面を良好に被覆することで、塗膜のひび割れを抑制すると同時に、EWの高い第二の高分子電解質を含むことで、フラッディングを抑制することが可能な電極触媒層形成用の触媒インクを提供できる。
本発明の実施形態に係る固体高分子形燃料電池の内部構造の一例を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る触媒インクの製造工程を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、本実施形態は、以下に記載する実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づく設計の変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本実施形態の範囲に含まれるものである。
また、以下の詳細な説明では、本発明の実施形態について、完全な理解を提供するように、特定の細部について記載する。しかしながら、かかる特定の細部が無くとも、一つ以上の実施形態が実施可能であることは明確である。また、図面を簡潔なものとするために、周知の構造及び装置を、略図で示す場合がある。
(固体高分子形燃料電池の構造)
固体高分子形燃料電池50は、図1中に示すように、高分子電解質膜51の両面に、当該高分子電解質膜51を挟んで互いに向い合う一対の電極触媒層52A、52Fが配置されている。
電極触媒層52Aの高分子電解質膜51と対向する面と反対側の面には、ガス拡散層53Aが配置されている。電極触媒層52Fの高分子電解質膜51と対向する面と反対側の面にはガス拡散層53Fが配置されている。また、高分子電解質膜51及び一対の電極触媒層52A、52Fを挟んで互いに向かい合うように配置されている。
ガス拡散層53Aの電極触媒層52Aと対向する面と反対側の面に、セパレーター54Aが配置されている。セパレーター54Aは、ガス拡散層53Aの面に対向する面に反応ガス流通用のガス流路55Aを備えると共に、相対する主面に冷却水流通用の冷却水通路56Aを備える。
さらに、ガス拡散層53Fの電極触媒層52Fと対向する面と反対側の面にはセパレーター54Fが配置されている。セパレーター54Fは、ガス拡散層53Fの面に対向する面に反応ガス流通用のガス流路55Fを備えると友井、相対する主面に冷却水流通用の冷却水通路56Fを備える。
以下、電極触媒層52A及び52Fを区別する必要がない場合には、電極触媒層52A及び52Fを、単に「電極触媒層52」と記載する場合がある。
(触媒インクの製造方法)
次に、図2を参照しつつ、本実施形態に係る固体高分子形燃料電池50の電極触媒層52形成用の触媒インクの製造方法について説明する。図2は、本実施形態に係る触媒インクの製造工程を示す図である。
本実施形態の電極触媒層形成用の触媒インクは、第一の高分子電解質と、第一の高分子電解質よりもEWが大きな第二の高分子電解質と、炭素粒子担体に触媒を担持させた触媒担持炭素粒子と、分散媒とを含んで構成されている。以下の例では、触媒として白金を使用する場合を例に挙げて説明するが、他の公知の触媒を使用しても構わない。
図2に示すように、まず第1の工程として、白金担持炭素粒子と第一の高分子電解質を分散媒中に混合・分散させる。混合・分散には、例えばホモジナイザー、プラネタリーミキサー、ディゾルバー、ビーズミル等が使用できる。また、本実施形態では、触媒担持炭素粒子の一例として、炭素粒子担体に触媒として白金を担持させたカーボンブラック(白金担持炭素粒子)を用いる。
第一の高分子電解質としては、EWが400(g/eq)以上700(g/eq)以下の範囲内の高分子電解質を用いる。ここで、プロトン供与性基1モル当たりの乾燥質量値(当量重量;EW)とは、導入されたプロトン供与性基の単位モル当たりのプロトン伝導材の質量であり、値が小さいほどプロトン伝導材中のプロトン供与性基の割合が高いことを示す。高分子電解質のEWが低いほど、白金担持炭素粒子の表面をより良好に被覆することができる。そのため、第二の高分子電解質よりEWの低い、第一の高分子電解質を先に白金担持炭素粒子と混合させておくことで、塗膜のひび割れを抑制することができる。塗膜のひび割れは、クロスリークの原因となり、発電性能の低下や、耐久性の低下を引き起こす原因となる。また、第一の高分子電解質は、予め第一の高分子電解質を溶液中に分散させた、高分子電解質分散液の状態で使用することができる。
分散媒としては、例えば、水やメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ペンタノール等のアルコール類(有機溶媒)の中からいずれかを選択して用いることが可能である。また、上述した溶媒のうち二種以上が混合された溶媒を用いることが可能である。
次に、第2の工程として、第1の工程で製造された第一高分子電解質を含む触媒インクに、第二の高分子電解質を混合・分散を行う。混合・分散には、例えばホモジナイザー、プラネタリーミキサー、ディゾルバー、ビーズミル等が使用できる。
第二の高分子電解質としては、EWが750(g/eq)以上1000(g/eq)以下の範囲内の高分子電解質を用いる。EWが750〜1000と第一の高分子電解質より高い第二の高分子電解質では、保湿性が第一の高分子電解質と比べ低いため、第二の高分子電解質を加える事でフラッディングによる性能低下を抑制することができる。また、第二の高分子電解質は、予め第二の高分子電解質を溶液中に分散させた、高分子電解質分散液の状態で使用することができる。
高分子電解質のEWは小さいと、触媒層の保湿性が高まり、特に高加湿の条件での動作において、フラッディングを引き起こす原因となる。一方、EWが高い際には、白金担持炭素粒子の表面を高分子電解質で良好に被覆できず、塗膜にひび割れが生じる原因となる。したがって、第一の高分子電解質のEWは400(g/eq)以上700(g/eq)以下、第二の高分子電解質のEWは750(g/eq)以上1000(g/eq)以下とする。
高分子電解質としては、プロトン伝導性を有する高分子材料、例えば、フッ素系高分子電解質や炭化水素系高分子電解質を用いる。
第一の高分子電解質の質量は、第一の高分子電解質及び第二の高分子電解質を合わせた質量の5%以上50%以下の範囲とする。
第一の高分子電解質の質量割合が5%より小さい場合、白金担持炭素粒子の表面を高分子電解質で良好に被覆できず、塗膜にひび割れが生じる原因となる。
一方、第一の高分子電解質の質量割合が50%より高い場合には、触媒層の保湿性が高まり、特に高加湿の条件での動作において、フラッディングを引き起こす原因となる。
高分子電解質の炭素粒子担体に対する質量割合(高分子電解質/炭素粒子担体)が小さすぎると、具体的には0.6より小さいと、プロトン輸送抵抗が増加し、発電性能の低下を引き起こすことや、塗布時に塗膜の強度が弱くなり、ひび割れの発生原因となる。また、高分子電解質の炭素粒子担体に対する質量割合(高分子電解質/炭素粒子担体)が大きすぎると、具体的には1.5を超えると、ガス透過性の低下を引き起こすことや、フラッディングによる発電性能の低下を引き起こす原因となる。
以上のことから、本実施形態では、第一の高分子電解質と第二の高分子電解質を合わせた質量は、炭素粒子担体の質量に対する質量比が0.6以上1.5以下の範囲内とする。
(触媒層の製造方法)
電極触媒層52は、上記の方法により作製された触媒インクを転写基材に塗布、乾燥させ、高分子電解質膜51に転写する方法や、高分子電解質膜51に直接、上記触媒インクを塗布、乾燥させることで製造出来る。塗布方式としては、ダイコート法、ドクターブレード法、ディッピング法、スクリーン印刷法、ロールコーティング法、スプレー法などを用いることが出来るがダイコート法によるものが好ましい。
上記転写基材は、電極触媒層52を剥離可能な材料からなるシートである。例えば、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂の他、ポリスチレン系耐熱フィルム等を用いることができる。
(実施例1)
以下、本発明に基づく実施例1を説明する。
(触媒インクの製造)
触媒である白金を50質量%担持した触媒担持炭素粒子(商品名:TEC10F50E、田中貴金属社製)に、EWが700の高分子電解質分散液を加え、1−プロパノール中に混合・分散させた。このとき、混合・分散にはプラネタリーミキサーを使用した。
上記EWが700の高分子電解質は、次に加える第二の高分子電解質を合わせた質量に対して、20質量%となるよう調製を行った。
次に、上記混合・分散を行ったEW700の第一の高分子電解質を含むスラリーに対し、EW1000の高分子電解質を加え、ビーズミルにて分散を行った。このとき、EW700の第一の高分子電解質とEW1000の第二の高分子電解質を合わせた質量は、炭素粒子担体の質量に対する質量比(I/C)が1.0となるよう調製を行った。
(電極触媒層形成工程)
次いで、上記の触媒インクをダイコーティング法により転写シートに塗布し、転写シート上に塗布された触媒インクを、温度80℃の大気雰囲気中で5分間乾燥させることにより、電極触媒層52を得た。この際、触媒物質の担持量が0.3mg/cmとなるように、電極触媒層52の厚さを調節した。
このとき、電極触媒層にひび割れがないことを確認した。
また、この電極触媒層を電解質膜に転写し膜電極接合体を製造して発電性能を評価した。その評価として、低加湿及び高加湿のいずれの条件においても、良好な発電性能が得られることを確認した。
(実施例2)
次に、本発明に基づく実施例2を説明する。
EWが700の第一の高分子電解質の、第二の高分子電解質を合わせた質量に対しての質量割合を、40%となるよう調製を行った。また、EW700の第一の高分子電解質とEW1000の第二の高分子電解質を合わせたI/C(炭素粒子担体に対する質量比)を1.2とした。それ以外は、上記実施例1と同様として、実施例2の触媒インクを得た。
このとき、電極触媒層にひび割れがないことを確認した。この電極触媒層を電解質膜に転写し膜電極接合体を製造して発電性能を評価した。その評価として、低加湿及び高加湿のいずれの条件においても、良好な発電性能が得られることを確認した。
(実施例3)
次に、本発明に基づく実施例3を説明する。
第一の高分子電解質のEWを400とし、第一の高分子電解質の質量を、第一の高分子電解質と第二の高分子電解質を合わせた質量に対する割合を10質量%としたこと以外は、上記実施例1と同様として、実施例3の触媒インクを得た。
このとき、電極触媒層にひび割れがないことを確認した。この電極触媒層を電解質膜に転写し膜電極接合体を製造して発電性能を評価した。その評価として、低加湿及び高加湿のいずれの条件においても、良好な発電性能が得られることを確認した。
(比較例1)
第一の高分子電解質の第二の高分子電解質を合わせた質量に対しての割合を、60%とした以外は、上記実施例1と同様として、比較例1の触媒インクを得た。
このとき、電極触媒層にひび割れがないことを確認した。しかし、この電極触媒層を電解質膜に転写し膜電極接合体を製造して発電性能を評価した。その評価は、高加湿条件において、フラッディングの影響による発電性能の低下が生じる結果となった。
(比較例2)
第一の高分子電解質の質量を、第一の高分子電解質と第二の高分子電解質を合わせた質量に対しての質量割合を1%とした以外は、上記実施例1と同様として、比較例2の触媒インクを得た。このとき、電極触媒層にひび割れが生じる結果となった。
(比較例3)
第一の高分子電解質と第二の高分子電解質を合わせたI/Cを1.7としたこと以外は、上記実施例1と同様として、比較例3の触媒インクを得た。
このとき、電極触媒層にひび割れがないことを確認した。しかし、この電極触媒層を電解質膜に転写し膜電極接合体を製造して発電性能を評価した。その評価は、高加湿条件において、フラッディングの影響による発電性能の低下が生じる結果となった。
以上のように、本発明に基づく触媒インクを用いた場合、電極触媒層にひび割れがなく、この電極触媒層を有する固体高分子形燃料電池は、低加湿及び高加湿のいずれの条件においても、良好な発電性能が得られる。
50…固体高分子形燃料電池
51…高分子電解質膜
52A、52F…電極触媒層
53A、53F…ガス拡散層
54A、54F…セパレーター
55A、55F…ガス流路
56A、56F…冷却水通路

Claims (7)

  1. 固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクであって、
    プロトン供与性基1モル当たりの乾燥質量値(当量重量;以下、EW(Equivalent Weight)とも呼称する)が異なる第一の高分子電解質及び第二の高分子電解質の2種類の高分子電解質と、炭素粒子担体に触媒を担持させた触媒担持炭素粒子と、分散媒とを含み、
    前記第一の高分子電解質のEWが400(g/eq)以上700(g/eq)以下の範囲内であり、前記第二の高分子電解質のEWが750(g/eq)以上1000(g/eq)以下の範囲内であり、
    前記第一の高分子電解質の質量は、前記第一の高分子電解質及び第二の高分子電解質を合わせた質量の、5%以上50%以下の範囲であり、
    前記第一の高分子電解質と第二の高分子電解質を合わせた質量は、前記炭素粒子担体の質量に対する質量比が0.6以上1.5以下の範囲内であることを特徴とする固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク。
  2. 固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクの製造方法であって、
    プロトン供与性基1モル当たりの乾燥質量値(当量重量;以下、EW(Equivalent Weight)とも呼称する)が異なる第一の高分子電解質及び第二の高分子電解質の2種類の高分子電解質と、炭素粒子担体に触媒を担持させた触媒担持炭素粒子とを、分散媒中に混合・分散させる工程を有し、
    前記第一の高分子電解質のEWより前記第二の高分子電解質のEWが大きく、
    前記混合・分散させる工程において、前記第一の高分子電解質と前記触媒担持炭素粒子とを前記分散媒中に混合した後に、前記第二の高分子電解質を前記分散媒中に混合することを特徴とする固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクの製造方法。
  3. 前記混合・分散させる工程において、前記第一の高分子電解質のEWが400(g/eq)以上700(g/eq)以下の範囲内であり、前記第二の高分子電解質のEWが750(g/eq)以上1000(g/eq)以下の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載した固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクの製造方法。
  4. 前記第一の高分子電解質の質量を、前記第一の高分子電解質及び第二の高分子電解質を合わせた質量の5%以上50%以下の範囲とすることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載した固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクの製造方法。
  5. 前記第一の高分子電解質と第二の高分子電解質を合わせた質量を、前記炭素粒子担体の質量に対する質量比が0.6以上1.5以下の範囲内とすることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載した固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクの製造方法。
  6. 請求項1に記載した固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インクからなる固体高分子形燃料電池の電極触媒層。
  7. 請求項6に記載された固体高分子形燃料電池の電極触媒層を備える固体高分子形燃料電池。
JP2016135171A 2016-07-07 2016-07-07 固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク、その製造方法、固体高分子形燃料電池の電極触媒層及び固体高分子形燃料電池 Active JP6897017B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016135171A JP6897017B2 (ja) 2016-07-07 2016-07-07 固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク、その製造方法、固体高分子形燃料電池の電極触媒層及び固体高分子形燃料電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016135171A JP6897017B2 (ja) 2016-07-07 2016-07-07 固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク、その製造方法、固体高分子形燃料電池の電極触媒層及び固体高分子形燃料電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018006265A true JP2018006265A (ja) 2018-01-11
JP6897017B2 JP6897017B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=60949712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016135171A Active JP6897017B2 (ja) 2016-07-07 2016-07-07 固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク、その製造方法、固体高分子形燃料電池の電極触媒層及び固体高分子形燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6897017B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114050277A (zh) * 2021-11-17 2022-02-15 武汉理工氢电科技有限公司 燃料电池用催化剂浆料的制备方法及膜电极的制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006134752A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Nissan Motor Co Ltd 固体高分子型燃料電池および車両
US20140261981A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 GM Global Technology Operations LLC Cathode composite structure and methods thereof for improved fuel cell performance under high humidity

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006134752A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Nissan Motor Co Ltd 固体高分子型燃料電池および車両
US20140261981A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 GM Global Technology Operations LLC Cathode composite structure and methods thereof for improved fuel cell performance under high humidity

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114050277A (zh) * 2021-11-17 2022-02-15 武汉理工氢电科技有限公司 燃料电池用催化剂浆料的制备方法及膜电极的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6897017B2 (ja) 2021-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5332294B2 (ja) 膜電極接合体の製造方法
JP5343298B2 (ja) 転写シート、触媒層−電解質膜積層体、電極−電解質膜接合体及びこれらの製造方法
JP5230064B2 (ja) 電極触媒層、触媒層−電解質膜積層体製造用転写シート及び触媒層−電解質膜積層体
KR20140082971A (ko) 촉매 입자, 촉매 잉크, 연료 전지용 전극 촉매층, 막 전극 접합체, 고분자 전해질 연료 전지, 촉매 입자의 제조 방법 및 촉매 잉크의 제조 방법
JP2013020816A (ja) 膜電極接合体およびその製造方法、ならびに燃料電池
WO2017154475A1 (ja) 触媒組成物、高分子電解質膜電極接合体の製造方法、および高分子電解質膜電極接合体
JP2003077479A (ja) 高分子電解質型燃料電池およびその製造方法
JP6897017B2 (ja) 固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク、その製造方法、固体高分子形燃料電池の電極触媒層及び固体高分子形燃料電池
JP2006134752A (ja) 固体高分子型燃料電池および車両
EP4421921A1 (en) Membrane electrode assembly and polymer electrolyte fuel cell
JP5423062B2 (ja) 膜電極接合体及びその製造方法並びに固体高分子形燃料電池
JP6661979B2 (ja) 膜電極接合体
JP5217256B2 (ja) 導電性多孔質シート及びその製造方法
JP6569251B2 (ja) 固体高分子形燃料電池の電極触媒層形成用の触媒インク及びその製造方法
JP2015191704A (ja) 膜電極接合体の製造方法、膜電極接合体及びその膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池
JP6354126B2 (ja) 膜電極接合体及びその製造方法
JP2009187815A (ja) 固体高分子型燃料電池およびその製造方法
JP6746977B2 (ja) 触媒インクの製造方法
TWI398982B (zh) 經改質碳化基材及其製備方法與用途
JP6855821B2 (ja) 固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法
JP2009048936A (ja) 触媒層付電解質膜の補修方法及び補修用転写フィルム
JP2013084427A (ja) 膜−触媒層接合体の製造方法及び膜電極接合体の製造方法
JP2011096457A (ja) 燃料電池の製造方法
JP2009295428A (ja) 膜電極接合体の製造方法及び燃料電池の製造方法
JP2024013436A (ja) 燃料電池用膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210524

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6897017

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150