JP2007098506A - スローアウェイチップ及びスローアウェイ式エンドミル - Google Patents

スローアウェイチップ及びスローアウェイ式エンドミル Download PDF

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Abstract

【課題】工具本体ならびにチップの強度を高めるとともに、主切刃の切れ味を高め、さらに工具本体への取付け安定性を高めたチップ及びエンドミルを提供する。
【解決手段】本チップ10は、略平行四辺形板状、略菱形板状又は略長方形板状のいずれかの形状をなし、上面の対向する一対の稜辺に主切刃15を設け、厚さ方向がエンドミルの工具本体20の径方向を向くとともに前記上面が工具外周側を向くように縦置きされる。主切刃15から着座面12に向かって延びる側面13の上方側領域にはポジのすくい角が付された主切刃すくい面13aが形成され、下方側領域には着座面12に直交する取付け基準面13bが形成され、取付け基準面13bは、工具本体20のチップ座23の拘束壁面23bに当接保持されて、工具先端側における厚さ方向の幅が当該チップの厚さの70%〜100%の範囲にあるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明はスローアウェイチップ及びそれを装着したスローアウェイ式エンドミルに関する。
従来のスローアウェイ式エンドミル(以下、エンドミルという。)においては、板状のスローアウェイチップ(以下、チップという。)を工具本体のチップ座に平置き、もしくは縦置きしたもの等がある。これらのエンドミルを図15及び図16に例示する。
図15に示す従来エンドミルは、略平行四辺形板状をなすチップ31をチップ座5に平置きしたものである。すなわち、チップ31は、すくい面とされる一端面33を工具回転方向に向け、主切刃逃げ面とされる側面35を工具外周側に向けて、工具本体1に着脱自在に装着されてなるエンドミルである(例えば、特許文献1参照)。
図16に示す従来エンドミル1は、略四角形板状をなすチップ5をチップ座4に縦置きしたものである。すなわち、チップ5は、着座面となる下面をチップ座の底面に当接し、外周逃げ面とされる上面10を工具外周側に向け、すくい面6とされる側面を工具回転方向に向けて、工具本体3に着脱自在に装着されてなるエンドミルである(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−50317号公報 特開2002−273611号公報
ところで、前述した従来エンドミルを、工具径20mm以下、特に工具径12mm以下の小径エンドミルに適用した場合、以下の問題があった。図15に示す従来エンドミルでは、2つ以上のチップを装着すると、工具本体は、その芯厚が小さくなり強度が著しく低下してしまうため、工具ビビリが生じやすくなり、場合によっては工具本体が破損に至る問題があった。図16に示す従来エンドミルでは、チップは、工具外周側を向く主切刃逃げ面と被削材とのクリアランスを確保するため、大きなネガ(負)のラジアルレーキβでもって工具本体に装着されることから切削抵抗が大きくなり主切刃の切れ味が悪くなる問題があった。すくい面となるチップの側面にポジ(正)のすくい角を付すことにより、主切刃の切れ味は改善されるものの、取付け穴の周囲に肉厚を確保できずにチップの強度が低下してしまい、さらに着座面の面積が小さくなり工具本体への取付け安定性が得られないうえに、チップの側面が着座面に対して鈍角をなすため切削抵抗を受けたときチップ座の拘束壁面をずり上がってしまうおそれがあった。
本発明は、前記の事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、工具本体ならびにチップの強度を高めるとともに主切刃の切れ味を高め、さらに工具本体への取付け安定性を高めたチップ及びエンドミルを提供することにある。
前記の課題を解決するため、本発明のチップは、略平行四辺形板状、略菱形板状又は略長方形板状のいずれかの形状をなし、その下面には平坦な着座面が形成され、その上面には主切刃逃げ面が形成され、前記上面の対向する一対の稜辺には、主切刃がそれぞれ形成され、隣接する2つの側面が交差する稜線であって前記一対の稜辺に交わる稜線には、前記主切刃に交差する副切刃がそれぞれ形成され、さらに、前記上面の中央部には、厚さ方向に上下面を貫通する取付け穴が形成され、この取付け穴に挿通したクランプねじを利用してスローアウェイ式エンドミルの工具本体に着脱自在にねじ止めされるスローアウェイチップにおいて、主切刃を形成した前記一対の稜辺と副切れ刃を形成した前記稜線の双方に連なる側面には、少なくとも主切刃すくい面と取付け基準面とが形成され、前記主切刃すくい面は、前記主切刃方向で前記副切刃と交差する一端Aから他端Bにわたって当該主切刃に連なり、下方側且つ内方側に向かって延びる平坦面又は曲面によって構成され、前記取付け基準面は、前記主切刃すくい面から下方側へ延びて前記着座面と直角に交差する平坦面によって構成されるとともに、少なくとも前記他端Bにおける当該スローアウェイチップの厚さ方向の幅が当該他端Bから着座面までの距離の70%〜100%の範囲にあるように形成されていることを特徴とするものである。
また、他の本発明のチップは、略三角形板状又は略正方形板状をなし、その下面には平坦な着座面が形成され、その上面には主切刃逃げ面が形成され、前記上面の各稜辺には、主切刃がそれぞれ形成され、隣接する2つの側面が交差する稜線であって前記各稜辺に交わる稜線には、前記主切刃に交差する副切刃がそれぞれ形成され、さらに、前記上面の中央部には、厚さ方向に上下面を貫通する取付け穴が形成され、この取付け穴に挿通したクランプねじを利用してエンドミルの工具本体に着脱自在にねじ止めされるチップにおいて、主切刃を形成した前記稜辺と副切れ刃を形成した前記稜線の双方に連なる側面には、少なくとも主切刃すくい面と取付け基準面とが形成され、前記主切刃すくい面は、前記主切刃方向で前記副切刃と交差する一端Aから他端Bにわたって当該主切刃に連なり、下方側且つ内方側に向かって延びる平坦面又は曲面によって構成され、前記取付け基準面は、前記主切刃すくい面から下方側へ延びて前記着座面と直角に交差する平坦面によって構成されるとともに、少なくとも前記他端Bにおける当該チップの厚さ方向の幅が当該他端Bから着座面までの距離の70%〜100%の範囲にあるように形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明のエンドミルは、工具軸心まわりに回転される工具本体の先端外周部に形成されたチップ座に、前記の本発明のチップを着脱自在に取付けてなるエンドミルにおいて、前記チップは、その着座面を前記チップ座の底面に当接し、その主切刃逃げ面を工具外周側に向けるとともに、1つの側面に形成された主切刃すくい面を工具回転方向に向け、他の側面に形成された少なくとも1つの取付け基準面を前記チップ座の拘束壁面に当接し、さらに、前記工具軸心に対して芯上がりになるとともに、工具外周側に位置する主切刃を構成する直線状切刃のアキシャルレーキ、もしくは前記主切刃を構成するねじれ状切刃のねじれ角の絶対値が5°〜30°の範囲にあるように配設され、前記取付け穴に挿通されたクランプねじを利用して、前記工具本体に着脱自在にねじ止めされていることを特徴とするものである。
本発明のチップ及びエンドミルによれば、チップは、その厚さ方向の上下面をエンドミルの径方向に向けて工具本体に取付けられるため、チップを平置きする従来工具よりも当該エンドミルの工具本体の芯厚が大きくなり強度が高くなる。
本発明のチップにおいて、取付け基準面は、主切刃方向で副切刃と交差する一端Aから他端Bにわたって当該主切刃に連なるとともに、下方側且つ内方側に向かって延びるように形成された主切刃すくい面から下方側へ延びて着座面と直角に交差する平坦面によって構成されているため、取付け穴の周囲が肉厚となり当該チップの強度が高められると同時に、チップ座の底面に着座する面積が大きくなるため取付け安定性が高くなる。さらに、チップは、直角に交差する着座面と取付け基準面をそれぞれチップ座に当接保持されていることから、切削抵抗によるチップ座からのずり上がりが生じにくく安定した取付け状態を保たれる。
しかも、少なくとも前記他端Bにおける厚さ方向の幅が当該他端Bから着座面までの距離の70%〜100%の範囲、好ましくは80%〜100%の範囲にあることによって、エンドミルの工具本体に取付けられたとき、チップ座の拘束壁面に当接保持される取付け基準面の工具先端側端部に位置する前記他端Bにおいては、チップ座の拘束壁面により当該チップの厚さ方向に十分な幅でもって当接保持されることから、工具回転方向後方側に向かって作用する主分力、特に低切込み時の主切刃の工具先端側に集中的に作用する主分力によるチップの軸心まわりの回転、ならびに工具回転方向後方側へのまくり上がりが防止され、チップの取付け安定性がきわめて高くなる。取付け基準面において、少なくとも前記他端Bにおける厚さ方向の幅が当該他端Bにおけるチップの厚さの70%〜100%の範囲にあればよく、前記一端A側における厚さ方向の幅が限定されるものではないが、前記幅が前記一端A側に向かうにつれ減少するように形成され、且つ前記一端Aにおける前記幅が当該一端Aにおけるチップの厚さの0%以上且つ70%未満の範囲にあるのが好ましい。そうすれば、主に切削に関与する主切刃の工具先端側端部(低切込み側)に向かうにつれ主切刃すくい面の厚さ方向の幅が大きくなり切屑の排出が円滑になり排出性が良好となる。
そのうえ、チップは、工具軸心に対して芯上がりとなるように、つまりラジアルレーキβがネガ(負)になるように取付けられているため、チップ座の工具回転方向後方部が肉厚となり、チップ座の耐久性とチップの取付け強度が高められる。しかも、主切刃に連なる主切刃すくい面は、主切刃から着座面に向かうにつれ前記主切刃よりも内側に引っ込むように傾斜することによってポジ(正)のすくい角が付されているため、工具本体上における主切刃のラジアルレーキβ'をポジ化し、当該主切刃の切れ味を高める。
既述した効果は、従来技術では工具本体の強度及び剛性を確保することが難しい、あるいはチップのラジアルレーキがネガ(負)となり切削抵抗が大きくなりやすい、工具径20mm以下、特に工具径12mm以下の小径エンドミルにおいて絶大となる。
本発明のチップにおいて、前記主切刃は、その前記一端Aから前記他端Bにわたって単一又は複数の直線で構成した直線状切刃、もしくは円弧、放物線又は楕円の一部のうちいずれか1つの曲線で近似したねじれ状切刃で構成され、前記スローアウェイ式エンドミルの工具本体に取付けられたときの前記主切刃を構成する直線状切刃のアキシャルレーキ、もしくは、前記主切刃を構成するねじれ状切刃のねじれ角の絶対値が5°〜30°の範囲に設定されると、主切刃の食付きの衝撃が小さくなり切削時の振動及び加工精度が向上する。前記アキシャルレーキもしくはねじれ角をポジ(正)にすることは、切削抵抗の工具軸心方向分力(背分力)を小さくし切削時の振動及び加工精度をきわめて向上させるうえに、切屑を上方に向かって流出され排出性を良好にするので特に望ましい。主切刃のアキシャルレーキもしくはねじれ角を前記の範囲に限定した理由は、絶対値が5°未満になると切削抵抗や食付きの衝撃を小さくする効果が得られず、+30°を超えると工具先端部における主切刃と副切刃の交差部が鋭くなりチッピングや欠損を生じるおそれがあり、−30°よりもマイナス側になると被削材に作用する切削抵抗の工具軸心方向分力(背分力)が大きくなり振動の増大、加工精度の悪化を招くからである。
さらに、本発明のチップにおいて、前記主切刃すくい面は、前記着座面の垂線に対して10°〜40°の範囲の角度をなすように傾斜し、且つ前記エンドミルに取付けたときの当該主切刃のラジアルレーキβ'が0°〜15°の範囲に設定されると、切削抵抗の主切刃接線方向の分力及び主切刃法線方向の分力が小さくなる。したがって、切削中の振動が抑えられ加工能率の向上がはかられる。主切刃すくい面と着座面の垂線とのなす角度を前記の範囲に限定したのは、10°未満では、チップの工具本体への取付け姿勢における見かけのラジアルレーキβによっては、主切刃のラジアルレーキβ'が0°未満となるおそれがあり、40°を超えると主切刃の刃先が鋭くなりすぎてチッピングや欠損を生じやすくなるからである。なお、主切刃すくい面が曲面で構成される場合には、前記曲面の主切刃各部における接線角度が、前記着座面の垂線に対して10°〜40°の範囲の角度をなすように傾斜させる。
本発明のエンドミルにおいて、主切刃全体が複数の直線で構成した直線状切刃、もしくは円弧、放物線又は楕円の一部のうちいずれか1つの曲線で近似したねじれ状切刃で構成され、これら直線状切刃及びねじれ状切刃の工具軸心を中心とした回転半径がほぼ等しくなるように、前記チップが工具本体に配設されると、被削材の加工壁面の真直度ならびに加工底面に対する直角度が良好となる。
次に、本発明を適用したチップ及びエンドミルの実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態であるチップの斜視図である。図2は図1に示すチップを上面に直交する方向からみた正面図である。図3は図1に示すチップの側面図である。図4は図1に示すチップの底面図である。図5、図6、図7はそれぞれ図2におけるS1−S1線切断部端面図、S2−S2線切断部端面図、S3−S3線切断部端面図である。図8及び図9はそれぞれ本発明の実施形態であるエンドミルの分解斜視図及び組立斜視図である。図10は図8に示すエンドミルを工具軸心CLに直交する方向からみた正面図である。図11は図8に示すエンドミルの平面図である。図12は図8に示すエンドミルの工具先端側からみた側面図である。図13及び図14は本発明の他の実施形態であるエンドミルの正面図である。
まず、本実施形態のチップ10について説明する。図1及び図2において、チップ10は略平行四辺形板状をなし、超硬合金、サーメット、セラミックス等の硬質材料からなる。チップ10は、その下面が平坦面からなる着座面12とされ、この着座面12に対向する上面が逃げ面11とされている。上面の平行四辺形面において対向する一対の稜辺には、主切刃15がチップ10の軸心を基準として対称的にそれぞれ形成されている。各主切刃15に連なる側面13と、この側面13と隣接する側面14との交差する稜線13eには、前記主切刃15と交差するように副切刃16がそれぞれ形成されている。また、チップ10の上面の平行四辺形面においては、エンドミルに取付けたとき、主切刃のねじれ角が5°〜30°の範囲のポジ(正)となるように鋭角隅部からそれぞれ延びる一対の稜辺のなす角度(頂角)は50°〜85°の範囲に設定されている。
図3において、主切刃15と副切刃16の双方に連なる一対の側面13には、少なくとも主切刃すくい面13aと取付け基準面13bとが形成されている。各主切刃すくい面13aは、主切刃15方向で当該主切刃15と副切刃16とが交差する一端Aから他端Bにわたって当該主切刃15に連なり、下方側且つ内方側に向かって前記側面13の途中まで延びる平坦面で形成されている。各取付け基準面13bは、前記主切刃すくい面13aの下方に連なり、着座面12に直角に交差する平坦面からなり、正面視において、図2の破線で示すように前記一端A側にいくにしたがって主切刃15よりも内側に引っ込むように傾斜している。これに対応して各主切刃すくい面13aは、前記他端Bから前記一端Aに向かうにしたがってチップ10の厚さ方向の幅が漸次大きくなる一方で、各取付け基準面13bは、前記一端Aから前記他端Bに向かうにしたがって前記厚さ方向の幅が漸次大きくなっていて、前記他端Bにおける厚さ方向の幅H1が当該他端Bから着座面12までの距離の70%〜100%の範囲にあり、例えば本実施形態では100%になるように形成されている(図4参照)。一方、取付け基準面13bの前記一端Aにおける厚さ方向の幅は、当該一端Aから着座面12までの距離H2の0%以上且つ70%未満の範囲にあり、例えば本実施形態では0%になるように形成されている(図3参照)。
図3において、各主切刃15は、円弧、放物線又は楕円の一部のうちいずれ1つの曲線で近似したねじれ状切刃で構成され、前記他端Bから前記一端Aに向かうにつれ着座面12に近づくように形成されている。したがって、一方の側面13に設けられた取付け基準面13bの前記他端Bにおける厚さ方向の幅H1は、対向する他方の側面13の一端部Aにおける主切刃15から着座面12までの距離H2よりも大きくなっている。前記幅H1は後述の理由から前記距離H2の70%以上であることが望ましく、100%〜200%の範囲であることが特に望ましい。(図4参照)。
チップ10をエンドミルの工具本体20に取付けたとき、工具外周側を向く逃げ面11となる上面には、それぞれの主切刃15に連なって曲面状をなす一対の主切刃逃げ面11aが形成されている。なお、前記逃げ面11全体に逃げ(クリアランス)が確保されるように、一対の主切刃逃げ面11aの間には、平面状もしくは曲面状の第2逃げ面11bが形成されている。各主切刃逃げ面11aは、ねじれ状切刃で構成された主切刃15に対応してねじれ面状に形成されている。
主切刃すくい面13aは、平坦面に限定されず、前記ねじれ状切刃を包含するねじれ面状に形成されてもよい。また、前記主切刃15は、ねじれ状切刃に限定されず、単一又は複数の直線で構成した直線状切刃としてもよい。その場合、主切刃すくい面13a及び主切刃逃げ面11aは、単一もしくは複数の平面で構成される。副切刃16に連なる前記稜辺側の側面14は、エンドミルの工具本体20に取付けたとき、工具先端側を向く副切刃逃げ面14aが形成されている。チップ10の中央部には、当該チップ10の軸心に沿って上下面を貫通するように取付け穴17が形成されていて、当該チップ10は、前記軸心を基準として主切刃すくい面13a、主切刃逃げ面11a及び主切刃15が対称的に設けられ、前記軸心を中心として180°回転させることによって2コーナ使用可能となっている。
本実施形態において、副切刃16を形成した稜線13eには、当該副切刃16に連なって副切刃すくい面13cが形成されていて、この副切刃すくい面13cは、主切刃すくい面13aと取付け基準面13bとの交差稜線13dの途中にある点Eから切欠いて副切刃16が形成される側面13の稜辺ADに連なり、3つの頂点A、D、Eで構成される3角形面ADEを呈している。主切刃すくい面13aは、その一部を副切刃すくい面13cに切欠かれて、3つの頂点A、B、Eで構成される3角形面ABEを呈している。ここで、副切刃すくい面13cは、主切刃15に平行な平面で切断した断面において、副切刃16の稜線から前記頂点Eに向かうにしたがって内側に漸次陥没するように傾斜し、その勾配が同断面における主切刃すくい面13aの勾配よりも0°を超え且つ10°以下の範囲の角度だけ大きくなるように形成されていて、エンドミルの工具本体20に取付けたときのアキシャルレーキが大きくなるように作用する。なお、前述した副切刃すくい面13cが省略され、副切刃16を主切刃すくい面13aに連なるように形成してもよい。
図5及び図6の端面図に示すように、主切刃15に直交する断面において、主切刃すくい面13aは、着座面12の垂線に対して鋭角に傾斜し、その傾斜角である主切刃15のすくい角θは10°〜40°の範囲のポジ(正)となっている。本実施形態では、主切刃すくい面13aは平坦面で構成されているが、曲面で構成されてもよい。その場合、主切刃15に直交する断面において、当該主切刃15の各部における主切刃すくい面13aの接線と、着座面12の垂線とのなす角度がすくい角θとされ、10°〜40°の範囲のポジ(正)とされる。図7において、副切刃逃げ面14aが形成された側面14は、平坦面で構成されていて着座面12に略直角に交差している。
次に、本実施形態のエンドミル1について説明する。図8及び図9において、工具本体20は略丸棒状をなし、その工具基端側にはシャンク部20Bが形成され、工具先端側には前記シャンク部20Bに連続して頭部20Aが形成されてなる。シャンク部20Bは図示しない工作機械の主軸に直接又はミーリングホルダを介して取付けられ、工具軸心CLを中心として回転させられる。
頭部20Aの先端外周部には、外周面を切欠くチップポケット22が工具軸心CLを基準として対称的に2ヶ所に形成されている。これらチップポケット22の工具回転方向K後方側には、切欠き段部からなるチップ座23がそれぞれ形成されている。これらチップ座23は、工具外周側を向く底面23aと、この底面23aから略直角に立ち上がる2つの拘束壁面23b、23cとから構成されている。チップ座の底面23aの中央部には、チップをねじ止めするための雌ねじ穴24が設けられている。
図10〜図12において、エンドミル1は、チップ10がその厚さ方向を径方向に向けて工具本体20に取付けられてなる、いわゆる縦置き形式のエンドミルである。すなわち、チップ10は、対向する一対の主切刃すくい面13aを択一的に工具回転方向Kに向け、その着座面12をチップ座の底面23aに当接させるとともに、工具基端側を向く側面14及び工具回転方向K後方側を向く取付け基準面13bをそれぞれチップ座の拘束壁面23b、23cに当接した状態で、取付け穴17に挿入したクランプねじ30をチップ座の底面23aに設けた雌ねじ穴24にねじ込むことにより着脱自在に取付けられている。
チップ10の取付け基準面13c、及びこの取付け基準面13cに当接して当該チップを保持するチップ座の拘束壁面23bは、工具先端側に向かうにつれ、当該チップ座の底面23aからの高さが大きくなるように形成されていて、図12において、最も工具先端側で、最大となる前記高さh1が、対向する側面13側に配されて切削を担う主切刃15の着座面12からの高さH2よりも大きくなっている。
さらに、チップ10は、工具軸心CLに対して芯上がり、つまりラジアルレーキβがネガ(負)となるように工具本体20に取付けられている。前記ラジアルレーキβは、チップ10の主切刃逃げ面11aの逃げが確保できるように、−25°〜−10°の範囲から適宜選択される。また、チップ10の主切刃15のねじれ形状に対応して、工具本体20上で当該主切刃15のねじれ角αは5°〜30°の範囲に設定される。チップ10の主切刃15が単一又は複数の直線からなる直線状切刃で構成される場合においても、工具本体20上の当該主切刃15のアキシャルレーキαは5°〜30°の範囲に設定される。
さらに、主切刃すくい面13aのすくい角θが加わることにより、工具本体20上で当該主切刃15のラジアルレーキβ'は、工具本体20へのチップ10の取付け角度である見かけ上のラジアルレーキβよりも大きくなり、0°〜15°の範囲に設定される。
さらに、チップ10は、ねじれ状切刃で構成された主切刃15全体にわたって、工具軸心CLを中心として回転半径が略等しくなるように工具本体20に配設されている。なお、前記主切刃15が複数の直線からなる直線状切刃で構成され、この直線状切刃を前記ねじれ状切刃に近似させて工具軸心CLを中心として回転半径が略等しくなるように工具本体20に配設されてもよい。
以上に説明したチップ10及びエンドミル1によれば、チップ10がその厚さ方向を工具本体20の径方向に向けて取付けられることによって、工具本体20の芯厚がチップを平置きする従来エンドミルよりも大きくなるためエンドミル1の強度が高くなる。また、チップ10が工具本体20にラジアルレーキβがネガ(負)、いわゆる芯上がりとなるように取付けられていることから、工具本体20において、チップ座23の工具回転方向K後方部が肉厚となり、当該工具本体20の強度、並びに当該チップ座23の耐久性、チップ10の位置決め精度及び取付け強度が高められる。なお、前記ラジアルレーキβが−10°よりもポジ(正)側になると、工具本体20やチップ座23の強度を高める効果が得られなくなり、前記ラジアルレーキβが−25°よりもネガ(負)側になると、主切刃15の切れ味が著しく悪化するおそれがある。
チップ10においては、取付け基準面13bが着座面12に略直角に交差することにより、取付け穴17の周囲が肉厚となり当該チップ10の強度が高められると同時に、チップ座の底面23aに着座する面積が大きくなるため取付け安定性が高くなる。さらに、チップ10は、直角に交差する着座面12と取付け基準面13bをそれぞれチップ座23に当接保持されていることから、切削抵抗によるチップ座23からのずり上がりが生じにくく安定した取付け状態を保たれる。
エンドミルの工具本体20に取付けられたチップ10において、チップ座の拘束壁面23bに当接保持される取付け基準面13bの工具先端部に位置する前記他端Bにおける当該チップ10の厚さ方向の幅H1が、前記他端Bにおける当該チップ10の厚さの70%〜100%の範囲にあるように形成されていることから、工具回転方向K後方側に向かって作用する主分力、特に低切込み時において、主切刃15の工具先端側に集中的に作用する主分力によるチップ10の軸心まわりの回転、ならびに工具回転方向K後方側へのまくり上がりが防止され、チップ10の取付け安定性がきわめて高くなる。前記取付け基準面13bの工具先端部に位置する前記他端Bにおけるチップ10の厚さ方向の幅H1を、当該チップ10の70%以上としたのは、当該チップ10の取付け安定性が低くなるのを回避するためである。
取付け基準面13bの工具先端側(他端B)における厚さ方向の幅H1を、対向する側面13の工具先端側(一端A)における主切刃15から着座面12までの距離H2の70%以上にすると、チップ10の厚さ方向において、前記主切刃15の位置近傍で取付け基準面13bを当接保持できることから工具回転方向K後方側へのまくり上がりが防止され、チップ10の取付け安定性がきわめて高くなる。特に、前記幅H1を前記距離H2の100%〜200%の範囲にすると、チップ10の厚さ方向において、前記主切刃15と等しい位置もしくは前記主切刃15よりも高い位置で取付け基準面13bを当接保持できることから前述の効果がきわめて高くなる。前記幅H1を前記距離H2の200%以下に限定したのは、200%を超えると逃げ面11における逃げが確保できないおそれがあるからである。
そのうえ、チップ10は、工具軸心CLに対して芯上がりとなるように、つまりラジアルレーキβがネガ(負)になるように取付けられているため、工具本体20において、チップ座23の工具回転方向K後方部が肉厚となり、チップ座23の耐久性とチップ10の取付け強度が高められる。そのうえ、主切刃すくい面13aにはポジ(正)のすくい角θが付されることにより、主切刃15の切れ味が高められる。主切刃すくい面13aのすくい角θを10°〜40°の範囲に限定したのは、10°未満になると工具本体20上で主切刃15のラジアルレーキβ'が0°未満となり切削抵抗の低減効果が得られないおそれがあり、40°を超えると主切刃15の切刃稜が鋭くなりチッピングや欠損を生じやすくなるからである。
工具本体20上で主切刃15のねじれ角αもしくはアキシャルレーキαが5°〜30°の範囲のポジ(正)とされているので、当該主切刃15が被削材へ食付くときの衝撃が緩和され切削抵抗の工具軸心CL方向の分力が低減するうえに、切屑が工具基端側に向かって排出されるため切屑の排出性が良好となる。主切刃15に略平行な平面で切断した断面において、副切刃すくい面13cは、副切刃16の稜線から切込み増加方向に向かうにつれ、主切刃すくい面13aよりもアキシャルレーキが漸次大きくなるように傾斜しているため、特に、当該副切刃すくい面13cが機能する低切込み領域においては、前記の効果がきわめて高くなる。そのうえ、主切刃すくい面13aには、ポジ(正)のすくい角θが付されていて、工具本体20上の主切刃15のラジアルレーキβ'が増加するため、当該主切刃15の切れ味が高められて、切削抵抗の主切刃接線方向の分力及び主切刃法線方向の分力が低減する。主切刃15のねじれ角αもしくはアキシャルレーキαを前記の範囲に限定した理由は、5°未満になると、当該主切刃15の食付きの衝撃、工具軸心CL方向の切削抵抗が大きくなるおそれがあり、30°を超えると、主切刃15が副切刃16と交わる先端部が鋭くなりすぎてチッピングや欠損が生じやすくなるからである。
さらに、円弧、放物線又は楕円の一部のうちいずれ1つの曲線で近似したねじれ状切刃、もしくは複数の直線で構成された主切刃15においては、工具本体20上で、工具軸心CLを中心とした回転半径が略等しくなっていることから、被削材の加工壁面における真直度ならびに加工底面に対する直角度が高くなり、高精度な加工が可能となる。特に、主切刃15が前記ねじれ状切刃で構成された場合には、きわめて高い加工精度が得られる。
以上に説明した構成を有するチップ10及びエンドミル1は、工具本体20の芯厚の確保、切削抵抗の低減及びチップ10の取付け強度の向上を可能にすることから、工具剛性の確保が困難な工具径20mm以下の小径エンドミル、特に工具径が12mm以下の小径エンドミルにおいて、工具剛性と切削性能を両立することができる。
既述した実施形態の構成は、略菱形板状、略三角形板状、略正方形板状又は略長方形板状のいずれかからなるチップに適用可能である。略菱形板状及び略長方形をなすチップにおいては、先の実施形態のチップ10に採用した構成が適用される。すなわち、上面の菱形面又は長方形面における対向する一対の稜辺に主切刃15がそれぞれ形成され、隣接する2つの側面の交差する稜線には、主切刃15に交差する副切刃16がそれぞれ形成され、主切刃15と副切刃16の双方に連なる側面13には、先の実施形態のチップ10と同様な構成を有する主切刃すくい面13a及び取付け基準面13bが設けられている(図示せず)。略長方形板状をなすチップにおいては、エンドミルの工具本体20に取付けたときのアキシャルレーキ(又はねじれ角)がネガ(負)となるように配設される点で、先の実施形態とは相違している。
図13及び図14において、本発明を適用した正三角形板状をなすチップ10及び正方形板状をなすチップ10は、下面が平坦面からなる着座面12とされ、上面が主切刃逃げ面11aとされ、上面の全ての稜辺には、直線状切刃からなる主切刃15が均等に形成され、隣接する2つの側面の交差する稜線には、主切刃15に交差する副切刃16がそれぞれ形成されている。主切刃15と副切刃16の双方に連なる側面13には、先の実施形態のチップ10と同様な構成を有する主切刃すくい面13a及び取付け基準面13bが設けられ、全ての側面13に均等に設けられている。このように構成した場合、上面の一辺稜における主切刃15の一端A、他端Bは、隣接する他辺稜における他端B、一端Aにそれぞれ一致し、前記一端A及び前記他端Bの双方では、チップの厚さが等しくなることから、取付け基準面13bの前記他端Bにおける厚さ方向の幅H1は、当該他端Bから着座面12までの距離の70%〜100%の範囲にあるとともに、前記一端Aにおける主切刃15から着座面12までの距離H2の70%〜100%の範囲にある。正三角形板状をなすチップ10においては、上面の正三角形面のコーナ部にあたる主切刃すくい面13aと主切刃逃げ面11aと副切刃逃げ面14aとの交差部(一端A)が鋭くなって欠損するおそれがあるため前記副切刃逃げ面14aは、主切刃すくい面13aとのなす角度が大きくなるように形成されている。
図13において、チップ10は、主切刃15のアキシャルレーキαが5°〜30°の範囲にあり、且つラジアルレーキがネガ(負)となるように工具本体20に配設され、チップ座23の2つの拘束壁面23b、23cに、対応する取付け基準面13bをそれぞれ当接保持されて取付けられている。このとき、工具本体20上で、主切刃15のラジアルレーキβ'は、主切刃すくい面13aに付されたポジのすくい角θによって0°〜15°の範囲にある。本実施形態のチップ10及びエンドミル1においては、先の実施形態と同様の効果に加え、チップの使用コーナ数が3コーナとなり経済性を高める効果がある。
図14において、チップ10は、主切刃15のアキシャルレーキαが−5°〜−30°の範囲にあり、且つラジアルレーキがネガ(負)となるように工具本体20に配設され、チップ座23の2つの拘束壁面23b、23cに、対応する取付け基準面13bをそれぞれ当接保持されて取付けられている。このとき、工具本体20で、主切刃15のラジアルレーキβ'は、主切刃すくい面13aに付されたポジのすくい角θによって0°〜15°の範囲にある。本実施形態のチップ10及びエンドミル1において、主切刃15のアキシャルレーキαは、ネガとなっているが、その絶対値が5°〜30°の範囲にあれば、当該主切刃15が被削材に食付くときの衝撃がポジに設定した場合と同様に緩和され、切削時の振動及び加工精度が向上する。この効果は、上面のコーナ部が直角となる略長方形板状をなすチップにおいても得られる。しかし、アキシャルレーキαが−30°よりもマイナス側になると被削材に作用する切削抵抗の工具軸心方向分力(背分力)が大きくなり振動の増大、加工精度の悪化を招くおそれがある。また、チップ10は、4辺に主切刃が等しく形成されているため、4コーナ使用することが可能であり経済性の点で特に有利である。なお、切屑が下向きに排出される傾向があるため、つながった切屑が生じる各種鋼材等の切削よりも鋳鉄等のように切屑がつながらない被削材に対して有効である。略長方形板状からなるチップに適用した場合、チップの使用コーナ数が減少するものの、本実施形態とほぼ同等な効果が得られる。
本発明の実施形態であるチップの斜視図である。 図1に示すチップを厚さ方向からみた正面図である。 図1に示すチップの側面図である。 図1に示すチップの底面図である。 図2におけるS1−S1線切断部端面図である。 図2におけるS2−S2線切断部端面図である。 図2におけるS3−S3線切断部端面図である。 本発明の実施形態であるエンドミルの分解斜視図である。 図8に示すエンドミルの組立状態の斜視図である。 図8に示すエンドミルを工具軸心に直交する方向からみた正面図である。 図8に示すエンドミルの平面図である。 図8に示すエンドミルの工具先端側からみた側面図である。 本発明の他の実施形態であるエンドミルの正面図である。 本発明のさらに他の実施形態であるエンドミルの正面図である。 従来エンドミルを説明する図である。 他の従来エンドミルを説明する図である。
符号の説明
1 エンドミル
10 チップ
11 逃げ面
11a 主切刃逃げ面
12 着座面
13 主切刃に連なる側面
13a 主切刃すくい面
13b 取付け基準面
13c 副切刃すくい面
14 側面
14a 副切刃逃げ面
15 主切刃
16 副切刃
17 取付け穴
20 工具本体
23 チップ座
23a チップ座の底面
23b、23c チップ座の拘束壁面
30 クランプねじ

Claims (7)

  1. 略平行四辺形板状、略菱形板状又は略長方形板状のいずれかの形状をなし、その下面には平坦な着座面が形成され、その上面には主切刃逃げ面が形成され、前記上面の対向する一対の稜辺には、主切刃がそれぞれ形成され、隣接する2つの側面が交差する稜線であって前記一対の稜辺に交わる稜線には、前記主切刃に交差する副切刃がそれぞれ形成され、さらに、前記上面の中央部には、厚さ方向に上下面を貫通する取付け穴が形成され、この取付け穴に挿通したクランプねじを利用してスローアウェイ式エンドミルの工具本体に着脱自在にねじ止めされるスローアウェイチップにおいて、
    主切刃を形成した前記一対の稜辺と副切れ刃を形成した前記稜線の双方に連なる側面には、少なくとも主切刃すくい面と取付け基準面とが形成され、
    前記主切刃すくい面は、前記主切刃方向で前記副切刃と交差する一端Aから他端Bにわたって当該主切刃に連なり、下方側且つ内方側に向かって延びる平坦面又は曲面によって構成され、
    前記取付け基準面は、前記主切刃すくい面から下方側へ延びて前記着座面と直角に交差する平坦面によって構成されるとともに、少なくとも前記他端Bにおける当該スローアウェイチップの厚さ方向の幅が当該他端Bから着座面までの距離の70%〜100%以下の範囲にあるように形成されていることを特徴とするスローアウェイチップ。
  2. 略三角形板状又は略正方形板状をなし、その下面には平坦な着座面が形成され、その上面には主切刃逃げ面が形成され、前記上面の各稜辺には、主切刃がそれぞれ形成され、隣接する2つの側面が交差する稜線であって前記各稜辺に交わる稜線には、前記主切刃に交差する副切刃がそれぞれ形成され、さらに、前記上面の中央部には、厚さ方向に上下面を貫通する取付け穴が形成され、この取付け穴に挿通したクランプねじを利用してスローアウェイ式エンドミルの工具本体に着脱自在にねじ止めされるスローアウェイチップにおいて、
    主切刃を形成した前記稜辺と副切れ刃を形成した前記稜線の双方に連なる側面には、少なくとも主切刃すくい面と取付け基準面とが形成され、
    前記主切刃すくい面は、前記主切刃方向で前記副切刃と交差する一端Aから他端Bにわたって当該主切刃に連なり、下方側且つ内方側に向かって延びる平坦面又は曲面によって構成され、
    前記取付け基準面は、前記主切刃すくい面から下方側へ延びて前記着座面と直角に交差する平坦面によって構成されるとともに、少なくとも前記他端Bにおける当該スローアウェイチップの厚さ方向の幅が当該他端Bから着座面までの距離の70%〜100%以下の範囲にあるように形成されていることを特徴とするスローアウェイチップ。
  3. 前記主切刃は、その前記一端Aから前記他端Bにわたって単一又は複数の直線で構成した直線状切刃、もしくは円弧、放物線又は楕円の一部のうちいずれか1つの曲線で近似したねじれ状切刃で構成され、前記スローアウェイ式エンドミルの工具本体に取付けられたとき、前記主切刃を構成する直線状切刃のアキシャルレーキ、もしくは、前記主切刃を構成するねじれ状切刃のねじれ角の絶対値が5°〜30°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のスローアウェイチップ。
  4. 前記主切刃すくい面は、前記着座面の垂線に対して10°〜40°の範囲の角度をなすように傾斜し、且つ前記スローアウェイ式エンドミルに取付けたときの当該主切刃のラジアルレーキが0°〜15°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のスローアウェイチップ。
  5. 工具軸心まわりに回転される工具本体の先端外周部に形成されたチップ座に、スローアウェイチップを着脱自在に取付けてなるスローアウェイ式エンドミルにおいて、
    前記スローアウェイチップは、請求項1〜4のいずれか1項記載のスローアウェイチップであり、その着座面を前記チップ座の底面に当接し、その主切刃逃げ面を工具外周側に向けるとともに、1つの側面に形成された主切刃すくい面を工具回転方向に向け、他の側面に形成された少なくとも1つの取付け基準面を前記チップ座の拘束壁面に当接し、さらに、前記工具軸心に対して芯上がりになるとともに、工具外周側に位置する主切刃を構成する直線状切刃のアキシャルレーキ、もしくは前記主切刃を構成するねじれ状切刃のねじれ角の絶対値が5°〜30°の範囲にあるように配設され、前記取付け穴に挿通されたクランプねじを利用して、前記工具本体に着脱自在にねじ止めされていることを特徴とするスローアウェイ式エンドミル。
  6. 前記工具本体上で、前記主切刃のラジアルレーキが0°〜15°の範囲にあることを特徴とする請求項5記載のスローアウェイ式エンドミル。
  7. 前記主切刃全体が複数の直線で構成した直線状切刃、もしくは円弧、放物線又は楕円の一部のうちいずれか1つの曲線で近似したねじれ状切刃で構成され、これら直線状切刃及びねじれ状切刃の前記工具軸心を中心とした回転半径がほぼ等しくなるように、前記スローアウェイチップが前記工具本体に配設されていることを特徴とする請求項5又は6記載のスローアウェイ式エンドミル。



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