JP2007098405A - 突合せ溶接方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接装置の稼働率を低下させることなく、複数枚のワークからラダー状の枠体を形成することができる突合せ溶接方法および装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る突合せ溶接方法は、第一横ワークと第二横ワークと複数の縦ワークとを突合せ溶接する際、受け台24上に、第一横ワークWS1と各縦ワークWL1、WL2とを配置した後、それら第一横ワークWS1と複数の縦ワークWL1、WL2とを突き合わせて溶接して半枠体HFを形成し、その後、半枠体Pを移送すると共に、受け台上に第二横ワークWS2を配置し、半枠体HFと第二横ワークWS2とを突き合わせて溶接してラダー状の枠体Pを形成するものである。
【選択図】図23

Description

本発明は、ワーク同士を突き合わせて溶接する突合せ溶接方法およびその装置に関するものである。
近年、自動車用パネル部品などの成形用素材として、板厚が同じか、あるいは板厚が異なる複数枚の鋼板を突合せ溶接して一体化したテーラードブランク材と称されるものが用いられる。そのテーラードブランク材をプレス成形してパネル部品など製造する場合、個々の鋼板をプレス成形した後に溶接する場合に比べてプレス工程を減少させることができる。
従来、鋼板などのワークを突合せ溶接してテーラードブランク材などの生産ワークを形成する溶接装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。その溶接装置は、2つに分割され接離可能なテーブルを備え、突合せ溶接をする際には、各テーブルにワークを一枚ずつ配置し、それらテーブルを離間させた状態で一方のテーブルのワークを位置決めし、テーブルを接近させた後、他方のテーブルのワークを位置決めして、それらワークの突合せ部を溶接するようにしている。
特開2001−287090号公報
ところで、自動車のルーフパネルなどは、”ロ”字状や”日”字状などラダー状の外形形状を有している。そのルーフパネルなどの成形用素材として、テーラードブランク材を用いる場合には、”ロ”字状の場合は4枚のワークを、”日”字状の場合5枚のワークを突合せ溶接する必要がある。
しかしながら、上述した溶接装置は、各テーブルで一度に一枚のワークしか位置決めすることができない。つまり、溶接加工1回当たり2枚のワークをハンドリングするのみであり、上述のようなラダー状の生産ワークを形成することが困難であった。
また、ラダー状の生産ワークを形成するために、生産ワークの形状に対応させて位置決め治具が設けられた専用型を使用する溶接装置が知られているが、専用型を用いるため、生産ワークを変更する時に型を交換する必要があった。その型交換には数十分の装置停止が必要であり、溶接装置の稼働率が低下してしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、稼働率を低下させることなく、複数枚のワークからラダー状の枠体を形成することができる突合せ溶接方法およびその装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、第一横ワークと第二横ワークとの間に、複数の縦ワークを位置させ、これらワークを突合せ溶接してラダー状の枠体を形成する突合せ溶接方法において、(a)受け台上に基準ラインを設定すると共に、その基準ラインを境にして、一方をフロント側、他方をリア側に区画し、上記第一横ワークをリア側に、上記複数の縦ワークをフロント側に、間隔を隔てて配置するステップと、(b)リア側の第一横ワークをフロント側に向けて移動して、上記複数の縦ワークと溶接する上記第一横ワークの溶接辺部を、上記基準ライン上に位置決めするステップと、(c)位置決めした上記第一横ワークを上記受け台に保持するステップと、(d)フロント側の各縦ワークを、保持された第一横ワークの方に移動して、上記第一横ワークと溶接する各縦ワークの溶接辺部を、上記第一横ワークの溶接辺部に位置決めするステップと、(e)上記複数の縦ワークを上記受け台に保持するステップと、(f)突き合わされ、保持された第一横ワークと複数の縦ワークとの突合せ部を溶接して半枠体を形成するステップと、(g)保持を解除し、上記半枠体をリア側に移送して、上記半枠体の縦ワークの上記第二横ワークと溶接する溶接辺部を基準ラインから所定距離離すように配置するステップと、(h)上記受け台上に上記第二横ワークを搬送し、その第二横ワークを上記受け台上の基準ラインを境にして、上記半枠体と間隔を隔てて配置するステップと、(i)リア側の上記半枠体をフロント側に向けて移動して、上記半枠体の縦ワークの上記第二横ワークと溶接する溶接辺部を上記基準ラインに位置決めするステップと、(j)上記半枠体を上記受け台に保持するステップと、(k)上記第二横ワークを上記半枠体の方に移動して、上記複数の縦ワークと溶接する上記第二横ワークの溶接辺部を、上記半枠体の縦ワークの位置決めされた溶接辺部に位置決めをするステップと、(l)上記第二横ワークを上記受け台に保持するステップと、(m)突き合わされ、保持された上記半枠体と上記第二横ワークとの突合せ部を溶接して上記ラダー状の枠体を形成するステップとを備えたものである。
上記第一横ワークおよび第二横ワークが、横長の長方形や台形などの板材からなり、上記複数の縦ワークが、縦長で少なくとも平行な溶接辺部を有する板材からなるものでもよい。
上記複数の縦ワークが、上記第一横ワークおよび第二横ワークの間で、かつその両側に各々位置する第一縦ワークおよび第二縦ワークからなるものでもよい。
上記第一横ワークおよび第二横ワークの板厚が、上記第一縦ワークおよび第二縦ワークの板厚と異なる、或いは同じであるものでもよい。
上記複数の縦ワークが、上記第一横ワークおよび第二横ワークの間で、かつその両側に各々位置する第一縦ワークおよび第二縦ワークと、それら第一縦ワークおよび第二縦ワークの中間に位置する第三縦ワークとからなるものでもよい。
好ましくは、上記ステップ(a)において、上記第一横ワークと複数の縦ワークとは、予め他のステーションで所定間隔を置くように配置され、マニピュレータ等にてその配置状態を保持したまま、上記他のステーションから移送され、上記受け台の基準ラインを境に対向するよう配置されるものである。
好ましくは、上記ステップ(b)および上記ステップ(i)は、(n)リア側ワークの溶接辺部を上記基準ラインに合わせるステップと、(o)その溶接辺部を上記基準ラインに合わせた状態で、上記リア側ワークの横方向位置を合わせるステップとを備えたものである。
好ましくは、上記ステップ(n)において、上記受け台には、上記基準ライン上に出没自在な複数の基準ピンが設けられ、それら基準ピンを上記基準ライン上に突出させた状態で、上記リア側ワークをフロント側に向けて移動させて、そのリア側ワークの溶接辺部を、上記基準ピンに突き合わせて、上記基準ラインに合わせるものである。
好ましくは、上記ステップ(o)は、上記基準ピンに上記リア側ワークが突き合わされた状態で、そのリア側ワークの横方向両側の受け台から突出したリアサイド押し子を所定位置まで横方向に移動させて、上記リア側ワークの横方向位置を合わせるものである。
好ましくは、上記ステップ(n)において、上記リア側ワークのフロント側に向けた移動は、上記リア側の受け台から突出したリア押し子を、上記リア側ワークの辺部に押し当てながらフロント側に向けて移動させて行うものである。
好ましくは、上記ステップ(c)、上記ステップ(e)、上記ステップ(j)および上記ステップ(l)において、上記ワークの保持は、該ワークの上面を、横方向に沿って均一な圧力で押圧して行うものである。
好ましくは、上記ステップ(d)および上記ステップ(k)は、(p)フロント側ワークの溶接辺部をリア側ワークの溶接辺部に突き合わせるステップと、(q)フロント側ワークの溶接辺部を上記リア側ワークの溶接辺部に突き合わせた状態で、そのフロント側ワークの横方向位置を合わせるステップとを備えたものである。
好ましくは、上記ステップ(p)において、上記フロント側ワークの上記リア側ワークの方への移動は、上記フロント側の受け台から突出したフロント押し子を、上記フロント側ワークの辺部に押し当てながら上記リア側ワークの方に移動させて行うものである。
好ましくは、上記ステップ(q)は、上記フロント側ワークの溶接辺部を上記リア側ワークの溶接辺部に突き合わせた状態で、そのフロント側ワークの横方向両側の受け台から突出したフロントサイド押し子を横方向に所定位置まで移動させて、上記フロント側ワークの横方向位置を合わせるものである。
好ましくは、上記ステップ(f)および上記ステップ(m)は、突き合わされたワークに溶接熱源を照射し、それらワークの突合せ部を溶融させて、上記ワーク同士を溶接するものである。
好ましくは、上記溶接は、溶接加工ヘッドを上記突合せ部に沿って移動させつつ、その溶接加工ヘッドから溶接熱源を照射して、上記ワーク同士を溶接するものである。
上記溶接を行うに際し、上記突き合わされたワークの板厚が異なる場合には、それら突き合わされたワークの当接位置よりも、板厚が厚いワークの方にオフセットした位置に溶接熱源を照射して、上記突合せ部に、板厚が厚いワークから板厚が薄いワークに至るにつれ下方に傾斜する傾斜部を形成して、上記ワーク同士を溶接するものでもよい。
上記ステップ(g)は、上記ワークの辺部をクランパーにより把持し、そのクランパーを移動させて、上記半枠体を上記受け台上でスライドさせるものでもよい。
上記目的を達成するために本発明は、第一横ワークと第二横ワークとの間に、複数の縦ワークを位置させ、これらワークを突合せ溶接してラダー状の枠体を形成する突合せ溶接装置において、突合せ溶接を行うワークが載置され、これらワークを位置決めするための基準ラインを備えると共に、その基準ラインによりフロント側とリア側とに区画された受け台と、その受け台に出没自在な基準ピンを有し、その基準ピンが突出したとき、上記リア側の受け台上をフロント側に向けて移動されるワークと当接し、そのワークを基準ラインに合わせるための基準ピン装置と、上記リア側の受け台から突出する複数のリア押し子を有し、それらリア押し子を、上記リア側の受け台上に配置されるリア側ワークの辺部に押し当てながらフロント側に向けて移動させて、そのリア側ワークをフロント側に向けて移動するリアガイドと、上記リア側の受け台から突出する複数のリアサイド押し子を有し、それらリアサイド押し子を、上記リア側ワークの側辺部に押し当ながら横方向に移動させて、上記リア側ワークを横方向に移動するリアサイドガイドと、上記リア側ワークの上面を押圧して、上記リア側ワークを上記受け台上に保持するリア側保持手段と、上記フロント側の受け台から突出する複数のフロント押し子を有し、それらフロント押し子を、上記フロント側の受け台上に配置されるフロント側ワークの辺部に押し当てながらリア側に向けて移動させて、そのフロント側ワークをリア側に向けて移動するフロントガイドと、上記フロント側の受け台から突出する複数のフロントサイド押し子を有し、それらフロントサイド押し子を、上記フロント側ワークの側辺部に押し当ながら横方向に移動させて、上記フロント側ワークを横方向に移動するフロントサイドガイドと、上記フロント側ワークの上面を押圧して、上記フロント側ワークを上記受け台上に保持するフロント側保持手段と、上記基準ラインに沿って移動自在に設けられ、上記基準ライン上で突き合わされたフロント側ワークおよびリア側ワークを、それらの突合せ部に沿って溶接する溶接手段と、その溶接手段により溶接されたワークをリア側に移送する移送手段とを備えたものである。
好ましくは、上記受け台は、上記フロント押し子および上記リア押し子が移動するための縦開口部と、上記フロントサイド押し子および上記リアサイド押し子が移動するための横開口部とが形成されたものである。
好ましくは、上記基準ピン装置は、上記受け台に出没自在に設けられた複数の基準ピンと、それら基準ピンを作動する基準ピン駆動手段とを備えたものである。
好ましくは、上記基準ピンは、フロント側からリア側に向けて斜めに出没するように上記受け台に設けられると共に、その基準ピンがリア側に向けて斜めに突出したときに、上記リア側ワークを基準ラインに合わせるための基準面を備えるものである。
好ましくは、上記基準ラインに沿った受け台には、溶接のための受け溝が形成され、上記基準ピンは、その受け溝の上縁から中央部に突出するように設けられるものである。
好ましくは、上記リアガイドは、上記リア側の縦開口部から突出可能に設けられた複数のリア押し子と、各リア押し子を受け台の下方に退避させるリア押し子昇降手段と、そのリア押し子昇降手段を介して、各リア押し子を移動させるリア押し子移動手段と備えたものである。
好ましくは、上記リアサイドガイドは、上記リア側の横開口部から突出可能に設けられた複数のリアサイド押し子と、各リアサイド押し子を受け台の下方に退避させるリアサイド押し子昇降手段と、そのリアサイド押し子昇降手段を介して、各リアサイド押し子を横方向に移動させるリアサイド押し子移動手段とを備えたものである。
好ましくは、上記フロントガイドは、上記フロント側の縦開口部から突出可能に設けられた複数のフロント押し子と、各フロント押し子を受け台の下方に退避させるフロント押し子昇降手段と、そのフロント押し子昇降手段を介して、各フロント押し子を前後方向に移動させるフロント押し子移動手段と備えたものである。
好ましくは、上記フロントサイドガイドは、上記フロント側の横開口部から突出可能に設けられた複数のフロントサイド押し子と、各フロントサイド押し子を受け台の下方に退避させるフロントサイド押し子昇降手段と、そのフロントサイド押し子昇降手段を介して、各フロントサイド押し子を横方向に移動させるフロントサイド押し子移動手段とを備えたものである。
好ましくは、上記リア側保持手段および上記フロント側保持手段は、上記受け台を跨いで横方向に延びる横梁と、その横梁に昇降自在に設けられた支持部材と、その支持部材の下面に間隔を隔てて設けられた複数のワーク押さえコマとを備え、上記支持部材が下降して、上記ワーク押さえコマが上記ワークの上面を押圧するものである。
好ましくは、上記リア側保持手段および上記フロント側保持手段は、各ワーク押さえコマと支持部材との間に設けられ各ワーク押さえコマを上下方向に付勢する複数の弾性部材を備え、上記複数の弾性部材は、各ワーク押さえコマが上記ワークを押圧したとき、上記支持部材の撓みによるワーク押さえコマの押圧力の変化を矯正するように、各弾性係数が設定されたものである。
好ましくは、上記溶接手段は、上記ワークに溶接熱源を照射する溶接加工ヘッドと、その溶接加工ヘッドを上記ワークの突合せ部に沿って移動するヘッド移動手段とを備えたものである。
好ましくは、上記移送手段が、上記受け台から突出し上記溶接されたワークを把持するためのクランパーと、そのクランパーを移動させて、上記溶接されたワークを上記受け台上でスライドさせるクランパー移動手段とを備えたものである。
本発明によれば、溶接装置の稼働率を低下させることなく、複数枚のワークからラダー状の枠体を形成することができるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に基づき本実施形態の突合せ溶接装置の概略構造を説明する。
図1に示すように、突合せ溶接装置1は、ワーク(被溶接部材、ブランク材)を突合せ溶接する溶接ステーション2と、その溶接ステーション2にワークを供給する搬入ステーション4と、溶接された溶接品(枠体、生産ワーク)を回収する搬出ステーション5と、それらステーション2、4,5間で、ワークまたは溶接品を搬送する搬送ロボット6とを備える。なお、ワークとは、溶接ステーション2での溶接対象物のことであり、後述する半枠体もワークに含まれる。
搬入ステーション4は、レール上を移動可能な二台の台車9、9を備え、各台車9には、ワークを積載するパレット10が載置される。そのパレット10には、複数のワークが、プリアライメントされた状態で配置される。つまり、複数のワークが、パレット10に所定の位置関係で配置される。
搬出ステーション5は、搬入ステーション4と同様に、二台の台車12、12を備え、各台車12には、溶接品を積載するためのパレット13が載置される。
搬送ロボット6は、溶接ステーション2と搬入ステーション4および搬出ステーション5間とに各々設けられる。各搬送ロボット6は、溶接ステーション2と各ステーション4、5との間を往復すべく旋回可能なマニュピュレータ15を有し、そのマニュピュレータ15の先端には、ワークを吸着する吸着手段(具体的には、吸着パッド)16が水平方向に位置調整自在に設けられる。
搬入側の搬送ロボット6は、プリアライメントされた複数のワークを配置状態のまま吸着して、溶接ステーション2に搬送する。また、ワークが密着しており、搬送ロボット6がワークを二枚取りした場合には、そのワーク(ダブルブランク材)は、溶接ステーション2に搬送されることなく、ローラコンベアー18を介してDB材バスケット19に運ばれる。
搬出側の搬送ロボット6は、溶接ステーション2の溶接品を搬出ステーション5のパレットに搬送し、搬送する溶接品が不良品の場合には、ローラコンベアー20を介して不良材バスケット21に運ぶ。
図2に示すように、溶接ステーション2は、突合せ溶接を行うワークが載置される受け台24と、ワークを受け台24上に保持するための保持手段26と、保持されたワークを溶接するための溶接手段27と、溶接されたワークまたは溶接品を受け台24上で移送する移送手段28とを備える。
受け台24は、上面視略長方形の外形形状を有する。その受け台24には、ワークを位置決めするための基準ラインSが受け台24の幅方向(図2において左右方向)に延出して設けられる。受け台24は、その基準ラインにより長手方向(図2において上下方向)にフロント側とリア側とに区画される。以下、受け台24の長手方向を前後方向、幅方向を横方向とすると、受け台24には、前後方向に延出し、後述するフロント押し子101およびリア押し子130が前後方向に移動するための縦開口部と、横方向に延出し、フロントサイド押し子141およびリアサイド押し子161が横方向に移動するための横開口部とが形成される。これら、縦開口部と横開口部とについては、後述する。
図3および図4に示すように、受け台24は、基準ラインSから前後に延びる中央受け台31と、その中央受け台31の前方および後方に各々設けられた前方受け台32および後方受け台34とからなる。中央受け台31と前方受け台32および後方受け台34とは、前後に隙間Gf、Grを介して配置される。
中央受け台31には、基準ラインSに沿って、溶接時にシールドガスを滞留させるための受け溝35が形成される。また、フロント側の中央受け台31には、横方向に延出する長孔部36が形成される。それら長孔部36により、フロントサイド押し子141のための上記横開口部が形成され、後方受け台34側の隙間Grにより、リアサイド押し子161のための上記横開口部が形成される。さらに、リア側の中央受け台31には、前縁部から後方に延出する切り欠き部38が形成される。
前方受け台32および後方受け台34は、横方向に所定間隔を隔てて配置された複数の中実の棒材41からなり、それら棒材41間の隙間Gbと、中央受け台31の切り欠き部38とにより、フロント押し子101およびリア押し子130のための上記縦開口部が形成される。なお、本実施形態の棒材41は中実であるが、中空でもよい。
以上のように構成された受け台24のフロント側とリア側とに、ワークが各々配置され、それらワークが位置決め手段により位置決めされる。
その位置決め手段は、受け台24に出没自在な基準ピン52を有する基準ピン装置51と、その基準ピン52(フロント側)に向けてリア側ワークを前方に移動するリアガイド54(図2参照)と、リア側ワークの横方向の位置決めを行うリアサイドガイド55(図2では、リアサイド押し子161のみを示す)と、フロント側ワークをリア側に向けて後方に移動するフロントガイド56と、フロント側ワークの横方向の位置決めを行うフロントサイドガイド58(図2では、フロントサイド押し子141のみを示す)とを備える。また、本実施形態の位置決め手段は、フロントサイドガイド58およびリアサイドガイド55を補助するためのフロント側補助ガイド59およびリア側補助ガイド60を備える。
図5および図6に示すように、本実施形態の基準ピン装置51は、フロント側からリア側に向けて斜めに出没するように受け溝35に設けられた基準ピン52を備え、その基準ピン52が受け溝35のフロント側上縁から中央部に突出する。
具体的には、基準ピン装置51は、フロント側の受け台24の下方に配置され前方から後方に所定の角度(本実施形態では、略45°)で傾斜して設けられた基部61と、その基部61上をリニアガイド62により案内される可動板64と、その可動板64の上端に取り付けられ、横方向に所定間隔を隔てて配置された複数(図例では、8つ)の基準ピン52と、可動板64の下端に接続され可動板64を介して基準ピン52を作動する基準ピン駆動手段をなすエアシリンダ65とを備える。なお、基準ピン52の数は、対象とするワークにより適宜設定される。
図7および図8に示すように、エアシリンダ65が伸長すると、基準ピン52が、受け台24の上面から突出し、突出位置に位置する(図7参照)。一方、エアシリンダ65が縮退すると、基準ピン52が、受け台24の受け溝35に設けられたピン穴(図示せず)内に格納され、格納位置に位置する(図8参照)。
基準ピン52は、先端部が垂直面72と水平面74とから構成され、基準ピン52が格納位置に位置すると、垂直面72が受け溝35の側壁面と面一となると共に、水平面74が受け台24の上面と面一となる(図8参照)。一方、基準ピン52が突出位置に位置すると、リア側ワーク(図7中仮想線で示す)Wrと当接するように、垂直面72が受け溝35の中央部に突出する。つまり、この垂直面72が、基準ピン52がリア側に向けて斜めに突出したときに、リア側ワークWrを基準ラインSに合わせるための基準面をなす。
図2に戻り、本実施形態では、受け台24の横方向両側に、フロントガイド56およびフロント側補助ガイド59を横方向に移動させるスライダー装置81が各々設けられる(図2では一側のみを示す)。
図9に示すように、スライダー装置81は、リニアガイドにより横方向に案内される可動台84と、その可動台84を移動するための可動台移動手段とを備える。その可動台移動手段は、リニアガイドのガイドレール86と並列して設けられたラック88と、そのラック88と噛合するピニオンギア89(図10参照)が回転軸に取り付けられたモータ(具体的には、ACサーボモータ)91とを備える。ACサーボモータ91が作動することで、可動台84が横方向に移動する。
スライダー装置81の可動台84上には、後方に指向してフロントガイド56が配置され、そのフロントガイド56の下方に、横方向内側に指向してフロント側補助ガイド59が配置される。
図11に示すように、フロントガイド56は、受け台24の棒材41間から突出可能なフロント押し子101と、そのフロント押し子101を受け台24の下方に退避させるフロント押し子昇降手段102と、そのフロント押し子昇降手段102を介して、フロント押し子101を前後方向に移動させるフロント押し子移動手段104とを備える。
フロント押し子移動手段104は、上方が開放した断面コ字状で前後方向に延出するガイド部105と、そのガイド部105内を延出するボールねじ106と、そのボールねじ106と噛合するボールねじナットを有しガイド部105により案内される移動ブロック109と、ボールねじ106を駆動するモータ(具体的には、ACサーボモータ)110とを備える。そのACサーボモータ110の回転軸には駆動側プーリ112が取り付けられ、その駆動側プーリ112が、ボールねじ106の一端にカップリング114を介して連結された従動側プーリ115に、タイミングベルト116により接続される。このフロント押し子移動手段104により、フロント押し子101をフロント側ワークの前辺部に押し当てながら後方に移動させることで、フロント側ワークが後方に移動する。
フロント押し子昇降手段102は、移動ブロック109の上部から後方に延出するアーム118と、そのアーム118の先端に角部Cが回転可能に支持されたL字状レバー119と、そのL字状レバー119の一端に接続されたエアシリンダ120とを備え、L字状レバー119の他端部の上面にフロント押し子101が固定される。エアシリンダ120が伸長すると、L字状レバー119の他端部側が受け台24の上面と略平行となり、フロント押し子101が、受け台24の棒材41間から突出する。一方、エアシリンダ120が縮退すると、L字状レバー119の他端部が角部Cを中心に下方に回動して、フロント押し子101が受け台24の下方に退避する。
このフロント押し子昇降手段102によりフロント押し子101を横方向に移動させることが可能となる。すなわち、フロント押し子101を受け台24の下方に退避させた後、その退避した状態で、上述したスライダー装置81を横方向に移動させることで、フロント押し子101が、受け台24と干渉することなく、横方向に移動する。
その為、フロント押し子101の横方向の配置自由度が高まり、形状やサイズなどの異なるワークに対しても汎用的な位置決めが可能となる。さらに、フロント押し子101をACサーボモータ110により駆動すると共に、スライダー装置81をACサーボモータ91により駆動しているので、例えば、油圧ジャッキを用いる場合に比べて、フロント押し子101を前後方向および横方向に迅速に移動させることが可能となる。これにより、例えば、ワーク変更時の段替え作業を迅速に実施することができる。
本実施形態では、L字状レバー119が横方向にアーム118を挟み二つ設けられ(図9参照)、一方(図例では、横方向内側)のL字状レバー119には、そのフロント押し子101を前方に移動させる伸長手段が設けられる。その伸長手段は、フロント押し子101にピストンが接続されたエアシリンダ123を有し、そのエアシリンダ123が伸長することで、一方のフロント押し子101が他方のフロント押し子101よりも後方に移動する。
図11に戻り、フロント押し子101は、フロント側ワークと当接する回転体122と、その回転体122のワークに対する押圧力を調整するための弾性部材124とを備える。具体的には、L字状レバー119に固定されたケーシング125に、前後方向に移動可能な可動部材126が設けられ、そのケーシングと可動部材との間に、前後方向に延出させて弾性部材124をなすコイルバネが設けられる。また、本実施形態の回転体122は、ラジアル玉軸受からなり、そのラジアル玉軸受は、内輪部が可動部材126に設けられた垂直軸(図示せず)に固定され、外輪部がケーシング125から後方に突出する。ラジアル玉軸受が可動部材126を介してコイルバネ124により前後方向に付勢される。
以上のように構成されたフロントガイド56が、受け台24の横方向両側に各々設けられる(図2参照)。また、横方向中央部にも、同様の概略構造を有するフロントガイド56が設けられる。その横方向中央部のフロントガイド56では、アーム118に、上記伸長手段(エアシリンダ123)が省略されたL字状レバー119が一つ取り付けらる。このように、本実施形態では、最大3つの縦ワークを同時に位置決め可能なように、受け台24の横方向両側と中央部とにフロントガイド56が各々設けられる。また、横方向両側のフロントガイド56は、横方向に移動可能なように、スライダー装置81上に配置される。これにより、フロントガイド56のフロント押し子101が、各縦ワークの後方に配置可能、かつ前後方向に移動可能に構成される。なお、フロント押し子101の数は、位置決めする縦ワークの数に応じてさらに増やすことも考えられる。
図12に示すように、フロント側補助ガイド59は、フロントガイド56と同様の概略構造を有し、フロントガイド56からフロント押し子昇降手段が省略されている。フロント側補助ガイド59では、補助押し子128が、移動ブロック109の上部に設けられたアーム118に固定される。その補助押し子128は、ケーシング125内に横方向移動可能に設けられワークと当接する当接ブロック127を備え、その当接ブロック127とケーシング125との間に、弾性部材124をなすコイルばねが設けられる。また、フロント側補助ガイド59では、押し子移動手段104のボールねじ106がカップリング114を介してACサーボモータ110の回転軸に直接、連結される。
以上のように構成されたフロント側補助ガイド59が、受け台24の横方向両側に各々設けられる(図2参照)。
図2に示すように、受け台24のリア側には、フロント側と同様の概略構造を有するスライダー装置81が、前後を反転して配置される。そのリア側のスライダー装置81の可動台129は、フロント側の可動台84よりも前後方向に長く形成される。その可動台129上には、前方に指向してリアガイド54が配置され、横方向内側に指向してリア側補助ガイド60が配置される。
リアガイド54は、フロントガイド56と同様の概略構造を有し、受け台24の横方向両側に各々配置され、合計2つ配置される。各リアガイド54は、リア押し子130と、リア押し子昇降手段131と、リア押し子移動手段132とを備え、リア押し子昇降手段131のアーム136には、フロントガイド56のL字状レバー119によりも前後方向に長いL字状レバー138が一つ取り付けられ、そのL字状レバー138では上記伸長手段(エアシリンダ123)が省略される。
リア側補助ガイド60は、フロント側補助ガイド59と同様の概略構造を有し、受け台24の横方向両側に各々配置され、合計2つ配置される。
また、受け台24には、基準ラインSを境に、フロントサイドガイド58(図2では、フロンサイド押し子141のみを示す)と、リアサイドガイド55(図2では、リアサイド押し子161のみを示す)が配置される。
図13に示すようにフロントサイドガイド58は、中央受け台31の長孔部36(図3参照)から突出可能に設けられた複数のフロントサイド押し子141と、各フロントサイド押し子141を中央受け台31の下方に退避させるフロントサイド押し子昇降手段142と、そのフロントサイド押し子昇降手段142を介して、フロントサイド押し子141を横方向に移動するフロントサイド押し子移動手段144とを備える。
具体的には、フロントサイド押し子移動手段144は、上下方向に延出すると共にリニアガイド145により横方向に案内される3つの移動ブロック146a〜146cと、上下方向に間隔を隔てて設けられそれら移動ブロック146a〜146cを貫通する3つのボールねじ148a〜148cと、各ボールねじ148a〜148cの一端部にカップリング149を介して連結され、ボールねじ148a〜148cを回転駆動する3つのモータ(具体的には、ACサーボモータ)150a〜150cとを備える。移動ブロック146a〜146cとボールねじ148a〜148cおよびACサーボモータ150a〜150cとは一対一に対応し、各移動ブロック146a〜146cには、対応するボールねじ148a〜148cと噛合するボールねじナット151a〜151cが設けられる。図例では、下段のACサーボモータ151aが作動することで左側の移動ブロック146aがリニアガイド145により案内されて横方向に移動する。また、中段のACサーボモータ151bにより中央の移動ブロック146bに移動し、上段のACサーボモータ151cにより右側の移動ブロック146cが移動する。このフロントサイド押し子移動手段144により、フロントサイド押し子141をフロント側ワークの側辺部に押し当てながら横方向に移動させることで、フロント側ワークが横方向に移動する。
フロントサイド押し子昇降手段142は、各移動ブロック146a〜146cの上部に設けられたエアシリンダ156からなり、そのエアシリンダ156のピストンの上端面に、フロントサイド押し子141が取り付けられる。そのフロントサイド押し子141は、前後方向に間隔を隔てて配置された複数(図例では3つ)のピン部材からなる(図2参照)。
エアシリンダ156が伸長するとフロントサイド押し子141が受け台24の上面から突出し、エアシリンダ156が縮退するとフロントサイド押し子141が受け台24の下方に退避する。
図2に示すように、以上のフロントサイド押し子141が、横方向に並べて複数(図例では6つ)設けられる。本実施形態では、最大3つの縦ワークを同時に位置決め可能なように、6つのフロントサイド押し子141が設けられており、それらフロントサイド押し子141は、各縦ワークの両側に配置可能、かつ横方向に移動可能に構成される。なお、フロントサイド押し子141の数は、これに限定されず、位置決めする縦ワークの数に応じてさらに増やすことも考えられる。
リアサイドガイド55は、フロントサイドガイド58と同様の概略構造を有する。リアサイドガイド55では、リアサイド押し子161(図2参照)が横方向に並べて複数(図例では4つ)設けられる。
図14に示すように、リアサイド押し子移動手段167は、リニアガイド164により横方向に案内される二つの移動ブロック165a、165bと、各移動ブロック165a、165bに対応する二つのボールねじ166a、166bおよびモータ(具体的には、ACサーボモータ)168a、168bとを備える。また、リアサイド押し子昇降手段をなすエアシリンダ169が、横方向内側の移動ブロック165bにのみ設けられ、横方向外側の移動ブロック165aでは省略される。横方向内側のリアサイド押し子161bには、横方向両側部にワークと当接する当接部材170、170が設けられ、横方向外側のリアサイド押し子161aには、横方向内側にのみ当接部材170が設けられる。
以上のフロントガイド56、フロントサイドガイド58、リアガイド54、リアサイドガイド55、フロント側補助ガイド59、およびリア側補助ガイド60は、各押し子の数やサイズなどが、対象とするワークの形状やサイズに合わせて適宜設定される。
図2に戻り、受け台24の基準ラインS近傍には、保持手段26が前後方向移動自在に設けられる。
図15から図17に示すように、保持手段26は、フロント側ワークの上面を押圧してフロント側ワークを受け台24上に保持するフロント側保持手段(以下、フロントワーク押さえと云う)171fと、リア側ワークの上面を押圧してリア側ワークを受け台24上に保持するリア側保持手段(以下、リアワーク押さえと云う)171rと、それらフロントワーク押さえ171fおよびリアワーク押さえ171rを前後方向に移動させるワーク押さえ移動手段とを備える。
具体的には、受け台24の上方に配置され前後方向に延出する一対の架構175、175が、横方向に間隔を隔てて設けられ、各架構175上に、フロントワーク押さえ171fおよびリアワーク押さえ171rを一体的に支持する可動フレーム176が、前後方向に移動可能に設けられる。その可動フレーム176は、各架構175上に配置され断面L字状で前後方向に延出する一対の縦梁178、178と、それら縦梁178、178の間に位置され、受け台24を跨いで横方向に延びる一対の横梁179、179とからなる。
ワーク押さえ移動手段は、各架構175の上面に敷設されたガイドレール181を有し可動フレーム176を前後方向に案内するリニアガイド182と、各架構175の横方向内側の側面に沿って設けられた一対のラック184、184と、それらラック184、184の一方と噛合するピニオンが回転軸に取り付けられたモータ(具体的には、ACサーボモータ)188とを備える。このワーク押さえ移動手段174により、フロントワーク押さえ171fおよびリアワーク押さえ171rが、搬入側の搬送ロボットと干渉しない退避位置と、フロント側およびリア側のワークを各々保持する保持位置とに配置される。
また、可動フレーム176の縦梁178、178間には、カップリング189を介して延出する軸190が設けられ、その軸190の両端部には、各ラック184と噛合するピニオン191、191(図16参照)が各々固定される。この軸190により、ACサーボモータ188の駆動力が両方の縦梁178、178に均等に伝達される。
図17に示すように、フロントワーク押さえ171fおよびリアワーク押さえ171rは、横梁179と、その横梁179に昇降自在に設けられた支持部材194と、その支持部材194に間隔を隔てて設けられた複数のワーク押さえコマ195とを備える。また、フロントワーク押さえ171fおよびリアワーク押さえ171rは、各ワーク押さえコマ195と支持部材194との間に設けられ各ワーク押さえコマ195を上下方向に付勢する複数の弾性部材196を備える。
支持部材194は、横梁179間を延出する断面L字状の板材からなり、その板材の下面に、弾性部材196を介してワーク押さえコマ195が取り付けられる。
また、横梁179の下面には、前後方向に延出し中央部で回動自在に支持されたレバー198が、横方向両側に各々設けられる。そのレバー198の一端には、支持部材194が回転可能に結合され、他端にエアシリンダ200のピストン201が回転可能に結合される。エアシリンダ200がピストン201を上方に縮退させると、レバー198が中央部を中心に回動して、支持部材194が下降する。これにより、ワーク押さえコマ195がワークを上方から押圧する。
本実施形態の弾性部材196は皿バネからなり、その皿バネは、各ワーク押さえコマ195がワークを押圧したとき、支持部材194の撓みによるワーク押さえコマ195の押圧力の変化を矯正するように、各弾性係数が設定される。本実施形態では、皿バネの弾性係数が横方向内側に至るにつれ、順次大きく設定される。なお弾性部材196は、皿バネが好ましいが、これに限定されない。
図2に戻り、後方受け台34の横方向中央部には、溶接されたワークをリア側の所定の搬出位置まで移送する移送手段をなすエジェクター28が設けられる。
図18に示すように、エジェクター28は、受け台24の棒材41間から突出しワークW(図19中破線で示す)を把持するクランパー205と、そのクランパー205を前後方向に移動させるクランパー移動手段をなすガントリーロボット206とを備える。
ガントリーロボット206は、受け台24の下方に設けられ前後方向に延出するガイド部208と、そのガイド部208により案内される台座209と、その台座209に両端部が各々取り付けられたタイミングベルト210と、そのタイミングベルト210を回転駆動するモータ(具体的には、ACサーボモータ)211とを備える。ガイド部208の両端部には、タイミングベルト210と係合するプーリが各々設けられ、リア側のプーリがACサーボモータ211の回転軸に結合される。台座209には、上方に延出し受け台24から突出するアーム212が設けれ、そのアーム212の上端部には、クランパー205が前方に指向して取り付けられる。このガントリーロボット206が、溶接されたワークを把持したクランパー205を移動させることで、溶接されたワークが受け台24上をスライドする。
図19に示すように、クランパー205は、上下方向に間隔を隔てて設けられた上側および下側ブロック215、216と、上側ブロック215に設けられたエアシリンダ218とを備える。エアシリンダ218は、前後方向に並べて複数(図例では2つ)配置される。各エアシリンダ218のピストン219は、上側ブロック215に各々形成された貫通孔(図示せず)を通り下方に延出する。また、各エアシリンダ218は、エアチューブ220を介して図示しない圧力供給源に接続される。エアシリンダ218が伸長すると、ピストン219が下側ブロック216まで伸長し、上側ブロック215および下側ブロック216間に位置されるワークを把持する。
本実施形態の溶接手段27は、突き合わされたワークに溶接熱源としてレーザ光を照射し、それらワークの突合せ部を溶融させて、ワーク同士を溶接するレーザ溶接手段27であり、ワークにレーザ光を照射する溶接加工ヘッドをなすレーザヘッド221(図8参照)と、そのレーザヘッド221をワークの突合せ部に沿って移動するヘッド移動手段とを備える。
図2に示すように、ヘッド移動手段は、受け台24を跨ぎ設けられたガントリー220(図2では、柱部のみを示す)を備え、そのガントリー220に、レーザヘッド221が基準ラインSに沿って移動自在に、かつ前後方向に位置調整可能に設けられる。
そのレーザヘッド221には、シールドガスを溶接部位に噴射する噴射ノズルと溶接不良を検出するための不良検出装置(図示せず)とが設けられる。
さらに、本実施形態の突合せ溶接装置1は、位置決め手段、保持手段26、溶接手段27および移送手段などを制御する制御手段(図示せず)を備える。その制御手段には、各ワークを位置決めするための位置情報が、予め記憶され、その位置情報に基づいて、位置決め手段の各ACサーボモータなどが適宜駆動される。
次に、本実施形態の突合せ溶接装置1を用いた突合せ溶接方法を説明する。
まず、図20から図23に基づき、第一横ワークWS1と第二横ワークWS2との間に複数の縦ワークWL1、WL2を位置させ、それらワークWS1、WS2、WL1、WL2を突合せ溶接してラダー状の枠体を形成する突合せ溶接方法の概略を説明する。
まず、図20に示すように、受け台24上に基準ラインSを設定すると共に、その基準ラインSを境にして、一方をフロント側、他方をリア側に区画し、第一横ワークWS1をリア側に、複数の縦ワークWL1、WL2をフロント側に、間隔を隔てて配置する。
次に、図21に示すように、リア側の第一横ワークWS1をフロント側に向けて移動して、複数の縦ワークWL1、WL2と溶接する第一横ワークWS1の溶接辺部を、基準ラインS上に位置決めする。さらに、位置決めした第一横ワークWS1を受け台24に保持する(保持部分を図中網がけで示す)。その後、フロント側の各縦ワークWL1、WL2を保持された第一横ワークWS1の方に移動して、第一横ワークWS1と溶接する各縦ワークWL1、WL2の溶接辺部を、第一横ワークWS1の溶接辺部に突き合わせて位置決めする。さらに、位置決めした複数の縦ワークWL1、WL2を受け台24に保持する。
次に、突き合わされ保持された第一横ワークWS1と複数の縦ワークWL1、WL2との突合せ部を溶接して半枠体(ワーク)HFを形成する。
次に、図22に示すように、保持を解除し、半枠体HFをリア側に移送して、半枠体HFの縦ワークの前端の溶接辺部(第二横ワークと溶接する溶接辺部)を基準ラインSから所定距離離すように配置する。さらに、第二横ワークWS2を、受け台24上の基準ラインSを境にして、半枠体HFと間隔を隔てて配置する。
次に、図23に示すように、半枠体HFをフロント側に向けて移動して、半枠体HFの縦ワークの前端の溶接辺部(第二横ワークと溶接する溶接辺部)を基準ラインSに位置決めする。さらに、半枠体HFを受け台24に保持する。その後、第二横ワークWS2を半枠体HFの方に移動して、複数の縦ワークと溶接する第二横ワークWS2の溶接辺部を、半枠体HFの縦ワークの位置決めされた前端の溶接辺部に突き合わせて位置決めする。さらに、第二横ワークWS2を受け台24に保持する。
最後に、突き合わされ保持された半枠体HFと第二横ワークWS2との突合せ部を溶接してラダー状の枠体を形成する。
次に、本実施形態の突合せ溶接装置1を用いて、4枚のワークから”ロ”字状の枠体を形成する方法の詳細を説明する。
本実施形態により形成される”ロ”字状の枠体は、図30に示すように、横長の長方形の板からなる第一横ワークWS1および第二横ワークWS2と、縦長の長方形の板からなる第一縦ワークWL1と第二縦ワークWL2とを有する。それら第一縦ワークWL1と第二縦ワークWL2とが、第一横ワークWS1と第二横ワークWS2との間で、かつその両側に各々位置されて、枠体は全体として”ロ”字状をなす。本実施形態では、第一横ワークWS1および第二横ワークWS2の板厚が、第一縦ワークWL1および第二縦ワークWL2の板厚よりも厚い。また、第一横ワークWS1は、第二横ワークWS2よりも長い。
以下の説明では、フロント押し子101を、図24から図29において左側から右側に順に、第一フロント押し子101a、第二フロント押し子101b・・・第五フロント押し子101eといい、リア押し子130a、130b、フロントサイド押し子141a〜141fおよびリアサイド押し子161a〜161dも同様にいう。
まず、図24に示すように、第一横ワークWS1と第一および第二縦ワークWL2を受け台24に受け入れる準備工程として、以下の工程(1)から(4)を行う。
(1)フロントワーク押さえ171fおよびリアワーク押さえ171rを、退避位置まで移動させる。
(2)第一横ワークWS1が配置される予定位置(図24中、仮想線で示す)の周りに、リア押し子130およびリアサイド押し子161を突出させる。
具体的には、第一および第二リア押し子130a、130bを予定位置の後方(図中下方)に、所定間隔を隔てて位置させると共に、受け台24から突出させる。
また、第一リアサイド押し子161aを予定位置の左方に、かつ第四リアサイド押し子161dを予定位置の右方に各々所定間隔を隔てて位置させて、それら第一および第四リアサイド押し子161a、161dを受け台24から突出させる。また、第二および第三リアサイド押し子161b、161cは、予め受け台24の下方に退避させる。
(3)同様に、第一、第二縦ワークWL1、WL2が配置される予定位置の周りに、フロント押し子101およびフロントサイド押し子141を突出させる。
具体的には、第一および第二フロント押し子101a、101bを、第一縦ワークWL1の予定位置の前方に所定間隔を隔てて位置させる。第四および第五フロント押し子101d、101eを、第二縦ワークWL2の予定位置の前方に所定間隔を隔てて位置させる。それら第一、第二、第四、および第五フロント押し子101a、101b、101d、101eを受け台24から突出させる。
また、第一フロントサイド押し子141aを、第一縦ワークWL1の予定位置の左方に所定間隔を隔てて位置させ、その予定位置の右端に、第二フロントサイド押し子141bを位置させる。第五フロントサイド押し子141eを第二縦ワークWL1の予定位置の左端に位置させ、その予定位置の右方に、第六フロントサイド押し子141fを所定間隔を隔てて位置させる。また、第三および第四フロントサイド押し子141c、141dは、予め受け台24の下方に退避させる。
(4)基準ラインSに設けた基準ピン52(図7参照)を突出させる。
以上の準備工程が終了したならば、搬入側の搬送ロボット6により、第一横ワークWS1と、第一および第二縦ワークWL1、WL2とを受け台24のリア側とフロント側との予定位置に配置する。第一横ワークWS1と第一および第二縦ワークWL2とは、予め搬入ステーション4のパレット10上に所定間隔を置くように配置されており、搬入側の搬送ロボット6のマニピュレータ15によりその配置状態を保持したまま、搬入ステーション4から移送されて、受け台24に基準ラインSを境に対向するよう配置される。
次に、図25に示すように、第一横ワークWS1と第一、第二縦ワークWL1、WL2との位置決め工程として、以下の工程(5)から(12)を行う。
(5)まず、ワークの位置決めの前に、予めフロントワーク押さえ171fおよびリアワーク押さえ171rを、前方(図中上方)に保持位置まで移動する。
次に、第一横ワークWS1の位置決めを行う。
(6)第一および第二リア押し子130a、130bを前方に移動して、第一横ワークWS1の溶接辺部(前辺部)を基準ピン52に突き合わせる。これにより、第一横ワークWS1の溶接辺部が基準ラインSに合わされる。
(7)第一横ワークWS1の溶接辺部を基準ピン52に突き合わせた状態で、第一リアサイド押し子161aを右方に、かつ第二リアサイド押し子161bを左方に、各々所定位置まで横方向に移動して第一横ワークWS1の横方向位置を合わせる。これら(6)と(7)により、第一横ワークWS1の溶接辺部が、基準ラインS上に位置決めされる。
(8)リアワーク押さえ171rにより第一横ワークWS1を保持する。上述したように、皿バネの弾性係数を調整しているので、第一横ワークWS1は、横方向に沿って均一な圧力で押圧される。
(9)基準ピン52を受け台24の下方に退避させる。
次に、第一および第二縦ワークWL1、WL2の位置決めを行う。
(10)第一および第二フロント押し子101a、101bを後方に(第一縦ワークWL1の方に)移動して、第一縦ワークWL1の溶接辺部(後辺部)を第一横ワークWS1の溶接辺部に突き合わせる。同時に、第四および第五フロント押し子101d、101eを後方に移動して、第二縦ワークWL2の溶接辺部(後辺部)を第一横ワークWS1の溶接辺部に突き合わせる。
(11)第一縦ワークWL1の溶接辺部を第一横ワークWS1の溶接辺部に突き合わせた状態で、第一フロントサイド押し子141aを右方に所定位置まで移動して、第一縦ワークWL1の右辺部を第二フロントサイド押し子141bに突き合わせる。同時に、第二縦ワークWL2の溶接辺部を第一横ワークWS1の溶接辺部に突き合わせた状態で、第六フロントサイド押し子141fを左方に所定位置まで移動して、第二縦ワークWL2の左辺部を第五フロントサイド押し子141eに突き合わせる。これにより、第一および第二縦ワークWL1、WL2の横方向位置が合わせられる。以上(10)と(11)により、第一および第二縦ワークWL1、WL2の溶接辺部が、第一横ワークWS1の溶接辺部に位置決めされる。
(12)フロントワーク押さえ171fにより第一および第二縦ワークWL1、WL2を保持する。工程(8)と同様に、第一および第二縦ワークWL1、WL2は、横方向に沿って均一な圧力で押圧される。
以上の位置決め工程が終了したならば、第一横ワークWS1と第一および第二縦ワークWL1、WL2とを保持したままで、レーザヘッドを突合せ部に沿って横方向に移動させつつ、突合せ部にレーザを照射して、第一横ワークWS1と第一および第二縦ワークWL1、WL2とを溶接する。本実施形態では、第一横ワークWS1と第一および第二縦ワークWL1、WL2との当接位置よりも、板厚が厚いワークの方にオフセットした位置にレーザを照射する。具体的には、第一横ワークWS1の前辺部にレーザを照射して、突合せ部に、第一横ワークWS1から第一および第二縦ワークWL1、WL2に至るにつれ下方に傾斜する傾斜部を形成する。このように突合せ部に傾斜部を形成することで、第一横ワークWS1と、第一および第二縦ワークWL1、WL2との段差がなくなるので、接合部(突合せ部)に対する応力集中を緩和することができる。
その溶接中に、図26に示すように、溶接により形成される半枠体HFと第二ワークとを受け入れる準備工程として、以下の工程(13)から(15)を行う。
(13)半枠体HFを搬送する準備として、エジェクター28のクランパー205を、前方に第一横ワークWS1まで移動させた後、そのクランパー205により第一横ワークWS1の後辺部を把持する。
(14)その搬送される半枠体HFと干渉しないように各押し子を移動させる。具体的には、第一および第六フロントサイド押し子141a、141fを横方向外側に移動させる。また、第一および第二リア押し子130a、130bを後方に移動させる。第一および第四リアサイド押し子161a、161dを各々横方向外側に移動する。
(15)配置される第二横ワークWS2と干渉しないように各押し子を移動させる。具体的には、第一、第二、第四、および第五フロント押し子101a、101b、101d、101eを、第二横ワークWS2の予定位置(図27中仮想線で示す)の後方に移動させる。第二および第五フロントサイド押し子141b、141eを受け台24の下方に退避させる。
以上の準備工程を溶接中に行う。溶接終了すると、第一横ワークWS1、第一および第二縦ワークWL1、WL2が接合されてコ字状の半枠体HF(ワーク)が形成される。
溶接後、図27に示すように、第二横ワークWS2と半枠体HFとを受け入れる準備工程として、以下の工程(20)から(24)を行う。
(20)まず、半枠体HFを後方に移送して、リア側の受け台24上に配置する。具体的には、フロントワーク押さえ171f、およびリアワーク押さえ171rによる半枠体HFの保持を解除する。その後、工程(13)で予め第一横ワークWS1を把持させたクランパー205を後方に移動させて、半枠体HFを後方に移動させる。半枠体HFは、第一および第二縦ワークWL1、WL2の前端の溶接辺部が、基準ラインSから後方に所定距離離れるまで移動させる。
(21)フロントワーク押さえ171f、およびリアワーク押さえ171rを退避位置まで移動する。
(22)移送された半枠体HFの周りに、リア押し子130およびリアサイド押し子161を突出させる。
具体的には、第一および第二リア押し子130a、130bを半枠体HFの後方に、所定間隔を隔てて位置させる。第一リアサイド押し子161aを半枠体HFの第一縦ワーク部分の左方に、かつ第二リアサイド押し子161bを上記第一縦ワーク部分の右方に各々所定間隔を隔てて位置させる。第三リアサイド押し子161cを第二縦ワーク部分の左方に、かつ第四リアサイド押し子161dを第二縦ワーク部分の右方に各々所定間隔を隔てて位置させる。さらに、第二および第三リアサイド押し子161b、161cを受け台24から突出させる。
(23)第二横ワークWS2が配置される予定位置(図27中仮想線で示す)の周りに、フロント押し子101およびフロントサイド押し子141を突出させる。
具体的には、第二および第四フロント押し子101b、101dを、上記伸長手段により、予定位置の後方に所定間隔を隔てて位置させる。また、第一フロントサイド押し子141aを予定位置の左方に所定間隔を隔てて位置させ、第六フロントサイド押し子141fを予定位置の右方に所定間隔を隔てて位置させる。
(24)基準ピン52を突出させる。
以上が準備工程から終了したならば、搬入側の搬送ロボット6により、第二横ワークWS2を受け台24の予定位置に配置する。
次に、図28に示すように、半枠体HFおよび第二横ワークWS2の位置決め工程として、以下の工程を行う。
基本的には、上述した第一および第二縦ワークWL1、WL2の位置決め工程と同様に行う。
(25)まず、ワークの位置決めの前に、予めフロントワーク押さえ171fおよびリアワーク押さえ171rを、前方に保持位置まで移動する。
次に、半枠体HFの位置決めを行う。
(26)第一および第二リア押し子130a、130bを前方に移動して、半枠体HFの溶接辺部(第一および第二縦ワークWL1、WL2の前端の溶接辺部)を基準ラインSに合わせる(基準ピン52に突き合わせる)。
(27)半枠体HFを突き合わせた状態で、第一および第三リアサイド押し子161a、161cを右方に、かつ第二および第四リアサイド押し子161b、161dを左方に、各々所定位置まで横方向に移動して半枠体HFの横方向位置を合わせる。
(28)リアワーク押さえ171rにより半枠体HFを保持する。
(29)基準ピン52を受け台24の下方に退避させる。
次に、第二横ワークWS2の位置決めを行う。
(30)第二および第四フロント押し子101b、101dを後方に(図中下方)移動して、第二横ワークWS2の溶接辺部(後辺部)を半枠体HFの溶接辺部に突き合わせる。このとき、第二および第四フロント押し子101b、101dが切り欠き部38(図3参照)内を移動する。
(31)第二横ワークWS2を突き合わせた状態で、第一フロントサイド押し子141aを右方に、かつ第六フロントサイド押し子141fを左方に所定位置まで移動して、第二横ワークWS2の横方向位置を合わせる。
(32)フロントワーク押さえ171fをにより第二横ワークWS2を保持する。
以上の位置決め工程が終了したならば、半枠体HFを形成する場合と同様に、半枠体HFの溶接辺部と第二横ワークWS2の溶接辺部とをレーザ溶接する。
さらに、溶接中に、図29に示すように、溶接により形成される枠体(溶接品)Pの搬送と、次回のワークの受け入れとの準備工程として、以下の工程を行う。
(33)枠体Pを搬送する準備として、クランパー205を、前方に半枠体HFまで移動させた後、そのクランパー205により半枠体HFの後辺部を把持する。
(34)その搬送される枠体Pと干渉しないように各押し子を移動させる。具体的には、第一および第六フロントサイド押し子141a、141fを横方向外側に移動させる。また、第一および第二リア押し子130a、130bを受け台24の下方に退避させる。第一および第四リアサイド押し子161a、161dを各々横方向外側に移動する。第二および第三リアサイド押し子161b、161cを受け台24の下方に退避させる。
(35)次回配置される第一および第二縦ワークWL1、WL2と干渉しないように各押し子を移動させる。具体的には、工程(23)で伸長させた伸長手段を縮退させて、第二および第四フロント押し子101b、101dを後方に移動する。
以上の準備工程を溶接中に行う。溶接終了すると、半枠体HFと第二横ワークWS2とが接合されてロ字状の枠体Pが形成される。
さらに溶接後、以下の工程(36)、(37)により枠体Pを所定の搬出する。
(36)フロントワーク押さえ171f、およびリアワーク押さえ171rによる枠体Pの保持を解除する。その後、工程(33)で予め半枠体HFを把持させたクランパー205を後方に移動させて、枠体Pを後方に移動させる。枠体Pは、所定の搬出位置まで移動する。
(37)最後に、搬出位置に配置された枠体Pを、搬出側の搬送ロボット6により搬出ステーション5に搬送する。
以上の工程(1)から(37)を繰り返し行うことで、ロ字状の枠体Pが順次得られる。
このように、本実施形態では、溶接後の形状を”口”字状などラダー状とすべく、複数枚のワークの位置決めが可能となるように、フロントガイド56、リアガイド54、フロントサイドガイド58、およびリアサイドガイド55の数量を見直し、受け台24に適宜配置した。
つまり、本実施形態の突合せ溶接装置1では、ワークの側方位置決めを実施するフロントサイド押し子141を、ワークに対応させて複数、増加させることで、一回の溶接加工にて、3枚〜4枚のワークを扱うことができる。
また、その増加させたフロントサイド押し子141の内、受け台24の横方向内側に位置するフロントサイド押し子141を受け台24から出没可能とすることにより、ラダー状の生産ワークに加えて、2枚のワークから形成される従来の生産ワークにも対応可能とした。
また、各押し子をサーボモータにより駆動して、その位置を制御することで、生産ワークの変更時に押し子を制御装置内に予め記憶させてある位置に移動するだけで、生産ワーク変更のための段取り替え作業が終了する。この段取り替え作業に要する時間は数分程度であり、専用型を用いる従来の溶接装置と比較して、装置稼働率の大幅な改善を図ることが出来る。
また、各ワークの位置決めを実施する各押し子と、フロント押し子およびリア押し子の横方向の配置を変更するスライダー装置とをサーボモータにより各々駆動することで、ワーク変更時の段替え作業をより迅速に実施することができる。
次に、5枚のワークを突合せ溶接して”日”字状の枠体Pを形成する他の実施形態を説明する。
本実施形態により形成される”日”字状の枠体Pは、図31に示すように、横長の長方形の板からなる第一横ワークWS1および第二横ワークWS2と、縦長の長方形の板からなる第一縦ワークWL1と第二縦ワークWL2と第三縦ワークWL3を有する。第一縦ワークWL1と第二縦ワークWL2とが、第一横ワークWS1と第二横ワークWS2との間で、かつその両側に各々位置され、第三縦ワークWL3が第一縦ワークWL1と第二縦ワークWL2との間に位置され、枠体Pは全体として”日”字状をなす。本実施形態では、第一横ワークWS1および第二横ワークWS2の板厚が、第一から第三縦ワークWL1〜WL3の板厚よりも厚い。
本実施形態は、基本的に、上述した実施形態と略同様の工程を実行するが、第三縦ワークWL3の位置決めを行う点が、上述した実施形態と主に異なる。
以下、その点を説明する。
本実施形態の工程(3)’では、第一から第三縦ワークWL1〜WL3が配置される予定位置の周りに、フロント押し子101およびフロントサイド押し子141を突出させる。
具体的には、第三フロント押し子101cを第三縦ワークWL3の予定位置の前方に所定間隔を隔てて位置させて突出させる。第一、第二、第四、第五フロント押し子101a、101b、101d、101eは、上述した実施形態の工程(3)と同様に突出させる。
また、第三フロントサイド押し子141cを第三縦ワークWL3の予定位置の左方に所定間隔を隔てて位置させ、第四フロントサイド押し子141dを予定位置の右方に、所定間隔を隔てて位置させる。第一、第二、第五、第六フロントサイド押し子141a、141b、141e、141fは、上述した実施形態工程(3)と同様に突出させる。
また、本実施形態のでは、第一から第三縦ワークWL1〜WL3の位置決めを以下の工程(10)’および工程(11)’により行う。
(10)’第三フロント押し子101cを後方に(第三縦ワークWL3の方に)移動して、第三縦ワークWL3の溶接辺部(後辺部)を第一横ワークWS1の溶接辺部に突き合わせる。第一、第二、第四、第五フロント押し子101a、101b、101d、101eは、上述した実施形態の工程(10)と同様に後方に移動して、第一および第二縦ワークWL1、WL2の溶接辺部を第一横ワークWS1の溶接辺部に突き合わせる。
(11)’第三縦ワークWL3の溶接辺部を第一横ワークWS1の溶接辺部に突き合わせた状態で、第三フロントサイド押し子141cを右方に、かつ第四フロント押し子141dを左方に各々所定位置まで移動して、第三縦ワークWL3の横方向位置を合わせる。第一、第二、第五、第六フロントサイド押し子141a、141b、141e、141fは、上述した実施形態の工程(11)と同様に、各々所定位置まで移動させて、第一および第二縦ワークWL1、WL2の横方向位置を合わせる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
例えば、フロント側ワークを基準ラインS上に位置決めして保持した後、その保持されたフロント側ワークの溶接辺部に、リア側ワークの溶接辺部を位置決めするようにしてもよい。その場合、基準ピン52を前後反転させて、後方から斜め前方に出没するように受け台に設けられることが好ましい。
また、リア側ワークの溶接辺部を、基準ラインS上に位置決めするに際して、リア側ワークの横方向位置を合わせた後、リア側ワークの溶接辺部を基準ラインに合わせるようにすることも考えられる。
また、フロント側ワークの溶接辺部を、リア側ワークの溶接辺部に位置決めするに際して、フロント側ワークの横方向位置を合わせた後、フロント側ワークの溶接辺部をリア側ワークの溶接辺部に突き合わせるようにすることも考えられる。
また、第一横ワークおよび第二横ワークは、横長の長方形の板材に限定されず、例えば、少なくとも一つの直線状に形成された溶接辺部を有する板材が考えられ、矩形や台形など、様々な形状の板材が考えられる。
また、上記複数の縦ワークは、縦長の長方形の板材に限定されず、例えば、少なくとも平行な二つの溶接辺部を有する板材が考えられ、溶接辺部以外の辺部が曲線状や複数の直線から構成された板材や、台形の板材や、平行な二つの溶接辺部を有する矩形の板材など、様々な形状の板材が考えられる。
また、第一横ワークおよび第二横ワークの板厚は、第一縦ワークおよび第二縦ワークの板厚と同じでもよい。
また、溶接は、レーザ溶接に限定されず、例えば、プラズマ溶接などが考えられる。
本発明に係る一実施形態による突合せ溶接装置の概略図である。 本実施形態の溶接ステージの概略図であり、仮想線より右側では受け台を省略して示す。 図2の部分詳細図であり、本実施形態の受け台を示す。 図3のIV−IV矢視図である。 図4の部分詳細図であり、本実施形態の基準ピン装置を示す。 図5のIV−VI矢視図である。 図5の部分拡大図であり、基準ピンが突出した状態を示す。 図5の部分拡大図であり、基準ピンが格納された状態を示す。 図2の部分詳細図であり、本実施形態のスライダー装置を示す。 図9のX−X矢視図である。 図9のXI−XI断面図であり、本実施形態のフロントガイドを示す。 図9のXII−XII断面図であり、本実施形態のフロント側補助ガイドを示す。 本実施形態のフロントサイドガイドの正面図である。 本実施形態のリアサイドガイドの正面図である。 本実施形態の保持手段の平面図である。 図15のXVI−XVI矢視図である。 図15のXVII−XVII矢視図である。 図2のXVIII−XVIII矢視図である。 図18の部分拡大図であり、本実施形態のクランパーを示す。 本実施形態の突合せ溶接の概略を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接の概略を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接の概略を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接の概略を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接の一例を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接の一例を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接の一例を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接の一例を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接の一例を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接の一例を説明するための図である。 本実施形態の突合せ溶接により形成する枠体の平面図である。 他の実施形態の突合せ溶接により形成する枠体の平面図である。
符号の説明
1 突合せ溶接装置
24 受け台
27 溶接手段
28 移送手段
52 基準ピン
51 基準ピン装置
54 リアガイド
55 フロントガイド
56 リアサイドガイド
58 フロントサイドガイド
171r リア側保持手段
171f フロント側保持手段
S 基準ライン
WS1 第一横ワーク
WS2 第二横ワーク
WL1、WL2、WL3 縦ワーク
HF 半枠体
P 枠体

Claims (31)

  1. 第一横ワークと第二横ワークとの間に、複数の縦ワークを位置させ、これらワークを突合せ溶接してラダー状の枠体を形成する突合せ溶接方法において、
    (a)受け台上に基準ラインを設定すると共に、その基準ラインを境にして、一方をフロント側、他方をリア側に区画し、上記第一横ワークをリア側に、上記複数の縦ワークをフロント側に、間隔を隔てて配置するステップと、
    (b)リア側の第一横ワークをフロント側に向けて移動して、上記複数の縦ワークと溶接する上記第一横ワークの溶接辺部を、上記基準ライン上に位置決めするステップと、
    (c)位置決めした上記第一横ワークを上記受け台に保持するステップと、
    (d)フロント側の各縦ワークを、保持された第一横ワークの方に移動して、上記第一横ワークと溶接する各縦ワークの溶接辺部を、上記第一横ワークの溶接辺部に位置決めするステップと、
    (e)上記複数の縦ワークを上記受け台に保持するステップと、
    (f)突き合わされ、保持された第一横ワークと複数の縦ワークとの突合せ部を溶接して半枠体を形成するステップと、
    (g)保持を解除し、上記半枠体をリア側に移送して、上記半枠体の縦ワークの上記第二横ワークと溶接する溶接辺部を基準ラインから所定距離離すように配置するステップと、
    (h)上記受け台上に上記第二横ワークを搬送し、その第二横ワークを上記受け台上の基準ラインを境にして、上記半枠体と間隔を隔てて配置するステップと、
    (i)リア側の上記半枠体をフロント側に向けて移動して、上記半枠体の縦ワークの上記第二横ワークと溶接する溶接辺部を上記基準ラインに位置決めするステップと、
    (j)上記半枠体を上記受け台に保持するステップと、
    (k)上記第二横ワークを上記半枠体の方に移動して、上記複数の縦ワークと溶接する上記第二横ワークの溶接辺部を、上記半枠体の縦ワークの位置決めされた溶接辺部に位置決めをするステップと、
    (l)上記第二横ワークを上記受け台に保持するステップと、
    (m)突き合わされ、保持された上記半枠体と上記第二横ワークとの突合せ部を溶接して上記ラダー状の枠体を形成するステップと
    を備えたことを特徴とする突合せ溶接方法。
  2. 上記第一横ワークおよび第二横ワークが、横長の長方形や台形などの板材からなり、上記複数の縦ワークが、縦長で少なくとも平行な溶接辺部を有する板材からなる請求項1記載の突合せ溶接方法。
  3. 上記複数の縦ワークが、上記第一横ワークおよび第二横ワークの間で、かつその両側に各々位置する第一縦ワークおよび第二縦ワークからなる請求項2記載の突合せ溶接方法。
  4. 上記第一横ワークおよび第二横ワークの板厚が、上記第一縦ワークおよび第二縦ワークの板厚と異なる、或いは同じである請求項3記載の突合せ溶接方法。
  5. 上記複数の縦ワークが、上記第一横ワークおよび第二横ワークの間で、かつその両側に各々位置する第一縦ワークおよび第二縦ワークと、それら第一縦ワークおよび第二縦ワークの中間に位置する第三縦ワークとからなる請求項2記載の突合せ溶接方法。
  6. 上記ステップ(a)において、上記第一横ワークと複数の縦ワークとは、予め他のステーションで所定間隔を置くように配置され、マニピュレータ等にてその配置状態を保持したまま、上記他のステーションから移送され、上記受け台の基準ラインを境に対向するよう配置される請求項1記載の突合せ溶接方法。
  7. 上記ステップ(b)および上記ステップ(i)は、
    (n)リア側ワークの溶接辺部を上記基準ラインに合わせるステップと、
    (o)その溶接辺部を上記基準ラインに合わせた状態で、上記リア側ワークの横方向位置を合わせるステップと
    を備えた請求項1記載の突合せ溶接方法。
  8. 上記ステップ(n)において、
    上記受け台には、上記基準ライン上に出没自在な複数の基準ピンが設けられ、それら基準ピンを上記基準ライン上に突出させた状態で、上記リア側ワークをフロント側に向けて移動させて、そのリア側ワークの溶接辺部を、上記基準ピンに突き合わせて、上記基準ラインに合わせる請求項7記載の突合せ溶接方法。
  9. 上記ステップ(o)は、
    上記基準ピンに上記リア側ワークが突き合わされた状態で、そのリア側ワークの横方向両側の受け台から突出したリアサイド押し子を所定位置まで横方向に移動させて、上記リア側ワークの横方向位置を合わせる請求項8記載の突合せ溶接方法。
  10. 上記ステップ(n)において、
    上記リア側ワークのフロント側に向けた移動は、
    上記リア側の受け台から突出したリア押し子を、上記リア側ワークの辺部に押し当てながらフロント側に向けて移動させて行う請求項8記載の突合せ溶接方法。
  11. 上記ステップ(c)、上記ステップ(e)、上記ステップ(j)および上記ステップ(l)において、上記ワークの保持は、該ワークの上面を、横方向に沿って均一な圧力で押圧して行う請求項1記載の突合せ溶接方法。
  12. 上記ステップ(d)および上記ステップ(k)は、
    (p)フロント側ワークの溶接辺部をリア側ワークの溶接辺部に突き合わせるステップと、
    (q)フロント側ワークの溶接辺部を上記リア側ワークの溶接辺部に突き合わせた状態で、そのフロント側ワークの横方向位置を合わせるステップと
    を備えた請求項1記載の突合せ溶接方法。
  13. 上記ステップ(p)において、
    上記フロント側ワークの上記リア側ワークの方への移動は、
    上記フロント側の受け台から突出したフロント押し子を、上記フロント側ワークの辺部に押し当てながら上記リア側ワークの方に移動させて行う請求項12記載の突合せ溶接方法。
  14. 上記ステップ(q)は、
    上記フロント側ワークの溶接辺部を上記リア側ワークの溶接辺部に突き合わせた状態で、そのフロント側ワークの横方向両側の受け台から突出したフロントサイド押し子を横方向に所定位置まで移動させて、上記フロント側ワークの横方向位置を合わせる請求項12記載の突合せ溶接方法。
  15. 上記ステップ(f)および上記ステップ(m)は、突き合わされたワークに溶接熱源を照射し、それらワークの突合せ部を溶融させて、上記ワーク同士を溶接する請求項1記載の突合せ溶接方法。
  16. 上記溶接は、溶接加工ヘッドを上記突合せ部に沿って移動させつつ、その溶接加工ヘッドから溶接熱源を照射して、上記ワーク同士を溶接する請求項15記載の突合せ溶接方法。
  17. 上記溶接を行うに際し、上記突き合わされたワークの板厚が異なる場合には、
    それら突き合わされたワークの当接位置よりも、板厚が厚いワークの方にオフセットした位置に溶接熱源を照射して、上記突合せ部に、板厚が厚いワークから板厚が薄いワークに至るにつれ下方に傾斜する傾斜部を形成して、上記ワーク同士を溶接する請求項16記載の突合せ溶接方法。
  18. 上記ステップ(g)は、上記ワークの辺部をクランパーにより把持し、そのクランパーを移動させて、上記半枠体を上記受け台上でスライドさせる請求項1記載の突合せ溶接方法。
  19. 第一横ワークと第二横ワークとの間に、複数の縦ワークを位置させ、これらワークを突合せ溶接してラダー状の枠体を形成する突合せ溶接装置において、
    突合せ溶接を行うワークが載置され、これらワークを位置決めするための基準ラインを備えると共に、その基準ラインによりフロント側とリア側とに区画された受け台と、
    その受け台に出没自在な基準ピンを有し、その基準ピンが突出したとき、上記リア側の受け台上をフロント側に向けて移動されるワークと当接し、そのワークを基準ラインに合わせるための基準ピン装置と、
    上記リア側の受け台から突出する複数のリア押し子を有し、それらリア押し子を、上記リア側の受け台上に配置されるリア側ワークの辺部に押し当てながらフロント側に向けて移動させて、そのリア側ワークをフロント側に向けて移動するリアガイドと、
    上記リア側の受け台から突出する複数のリアサイド押し子を有し、それらリアサイド押し子を、上記リア側ワークの側辺部に押し当ながら横方向に移動させて、上記リア側ワークを横方向に移動するリアサイドガイドと、
    上記リア側ワークの上面を押圧して、上記リア側ワークを上記受け台上に保持するリア側保持手段と、
    上記フロント側の受け台から突出する複数のフロント押し子を有し、それらフロント押し子を、上記フロント側の受け台上に配置されるフロント側ワークの辺部に押し当てながらリア側に向けて移動させて、そのフロント側ワークをリア側に向けて移動するフロントガイドと、
    上記フロント側の受け台から突出する複数のフロントサイド押し子を有し、それらフロントサイド押し子を、上記フロント側ワークの側辺部に押し当ながら横方向に移動させて、上記フロント側ワークを横方向に移動するフロントサイドガイドと、
    上記フロント側ワークの上面を押圧して、上記フロント側ワークを上記受け台上に保持するフロント側保持手段と、
    上記基準ラインに沿って移動自在に設けられ、上記基準ライン上で突き合わされたフロント側ワークおよびリア側ワークを、それらの突合せ部に沿って溶接する溶接手段と、
    その溶接手段により溶接されたワークをリア側に移送する移送手段と
    を備えたことを特徴とする突合せ溶接装置。
  20. 上記受け台は、上記フロント押し子および上記リア押し子が移動するための縦開口部と、上記フロントサイド押し子および上記リアサイド押し子が移動するための横開口部とが形成された請求項19記載の突合せ溶接装置。
  21. 上記基準ピン装置は、上記受け台に出没自在に設けられた複数の基準ピンと、それら基準ピンを作動する基準ピン駆動手段とを備えた請求項19記載の突合せ溶接装置。
  22. 上記基準ピンは、フロント側からリア側に向けて斜めに出没するように上記受け台に設けられると共に、その基準ピンがリア側に向けて斜めに突出したときに、上記リア側ワークを基準ラインに合わせるための基準面を備える請求項21記載の突合せ溶接装置。
  23. 上記基準ラインに沿った受け台には、溶接のための受け溝が形成され、上記基準ピンは、その受け溝の上縁から中央部に突出するように設けられる請求項22記載の突合せ溶接装置。
  24. 上記リアガイドは、上記リア側の縦開口部から突出可能に設けられた複数のリア押し子と、各リア押し子を受け台の下方に退避させるリア押し子昇降手段と、そのリア押し子昇降手段を介して、各リア押し子を移動させるリア押し子移動手段と備えた請求項20記載の突合せ溶接装置。
  25. 上記リアサイドガイドは、上記リア側の横開口部から突出可能に設けられた複数のリアサイド押し子と、各リアサイド押し子を受け台の下方に退避させるリアサイド押し子昇降手段と、そのリアサイド押し子昇降手段を介して、各リアサイド押し子を横方向に移動させるリアサイド押し子移動手段とを備えた請求項20記載の突合せ溶接装置。
  26. 上記フロントガイドは、上記フロント側の縦開口部から突出可能に設けられた複数のフロント押し子と、各フロント押し子を受け台の下方に退避させるフロント押し子昇降手段と、そのフロント押し子昇降手段を介して、各フロント押し子を移動させるフロント押し子移動手段と備えた請求項20記載の突合せ溶接装置。
  27. 上記フロントサイドガイドは、上記フロント側の横開口部から突出可能に設けられた複数のフロントサイド押し子と、各フロントサイド押し子を受け台の下方に退避させるフロントサイド押し子昇降手段と、そのフロントサイド押し子昇降手段を介して、各フロントサイド押し子を横方向に移動させるフロントサイド押し子移動手段とを備えた請求項20記載の突合せ溶接装置。
  28. 上記リア側保持手段および上記フロント側保持手段は、上記受け台を跨いで横方向に延びる横梁と、その横梁に昇降自在に設けられた支持部材と、その支持部材の下面に間隔を隔てて設けられた複数のワーク押さえコマとを備え、
    上記支持部材が下降して、上記ワーク押さえコマが上記ワークの上面を押圧する請求項19記載の突合せ溶接装置。
  29. 上記リア側保持手段および上記フロント側保持手段は、各ワーク押さえコマと支持部材との間に設けられ各ワーク押さえコマを上下方向に付勢する複数の弾性部材を備え、
    上記複数の弾性部材は、各ワーク押さえコマが上記ワークを押圧したとき、上記支持部材の撓みによるワーク押さえコマの押圧力の変化を矯正するように、各弾性係数が設定された請求項28記載の突合せ溶接装置。
  30. 上記溶接手段は、上記ワークに溶接熱源を照射する溶接加工ヘッドと、その溶接加工ヘッドを上記ワークの突合せ部に沿って移動するヘッド移動手段とを備えた請求項19記載の突合せ溶接装置。
  31. 上記移送手段が、上記受け台から突出し上記溶接されたワークを把持するためのクランパーと、そのクランパーを移動させて、上記溶接されたワークを上記受け台上でスライドさせるクランパー移動手段とを備えた請求項19記載の突合せ溶接装置。
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