JP3810701B2 - レーザー溶接装置及びその溶接方法 - Google Patents

レーザー溶接装置及びその溶接方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の板状被溶接材をトーチから照射されるレーザー光線で突き合わせ溶接するためのレーザー溶接装置及びその溶接方法に関する。
【0002】
【背景技術】
トーチから照射されるレーザー光線で溶接するためのレーザー溶接装置は、辺同士が突き合わせられた2枚の板状被溶接材を溶接するために利用できる。従来の突き合わせ溶接するためのレーザー溶接装置は、突き合わせ溶接される2枚の板状被溶接材の辺に沿ってトーチが直線移動するだけのものとなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これによると、突き合わせ溶接できる板状被溶接材の枚数やそれぞれの板状被溶接材の配置関係は限定され、トーチの移動だけでは、直列的に並べられた3枚以上の板状被溶接材の突き合わせられたそれぞれの箇所を溶接することや、1枚の板状被溶接材と、この板状被溶接材に対して角度をなして突き合わせられる2枚以上の板状被溶接材とを溶接すること、さらには、1枚の板状被溶接材の角度をなす2つの辺に他の1枚の板状被溶接材の2つの辺を突き合わせて溶接すること、井桁状に配置された複数の板状被溶接材のそれぞれの突き合わせ箇所を溶接すること等はできず、また、2枚の板状被溶接材の突き合わせ箇所が曲線となっている場合も溶接することはできない。
【0004】
本発明の目的は、レーザー光線を照射するトーチが突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材と平行をなす平面内を移動できるようにし、これにより、レーザー光線によって溶接される板状被溶接材の枚数や配置位置関係を多様化できるようになるレーザー溶接装置及びその溶接方法を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るレーザー溶接装置は、レーザー光線を照射するトーチと、このトーチを、前記レーザー光線で突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材と平行をなす少なくとも平面内を移動させる移動機構とを有することを特徴とするものである。
【0006】
このレーザー溶接装置によると、レーザー光線を照射するトーチは、移動機構により、レーザー光線で互いに突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材と平行をなす少なくとも平面内を移動するため、溶接される2枚の板状被溶接材の辺に沿ってトーチを直線移動させて溶接することは勿論のこと、直列的に並べられた3枚以上の板状被溶接材の突き合わせられたそれぞれの箇所を溶接すること、1枚の板状被溶接材と、この板状被溶接材に対して角度をなして突き合わせられる2枚以上の板状被溶接材とを溶接すること、1枚の板状被溶接材の角度をなす2つの辺に他の1枚の板状被溶接材の2つの辺を突き合わせて溶接すること、井桁状に配置された複数の板状被溶接材のそれぞれの突き合わせ箇所を溶接すること、2枚の板状被溶接材の曲線となっている突き合わせ箇所を溶接すること等の各種の溶接作業を行えることになり、突き合わせ溶接される板状被溶接材の枚数やこれらの板状被溶接材の配置位置関係を多様化できるようになる。
【0007】
なお、トーチを、レーザー光線で突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材と平行をなす少なくとも平面内を移動させることとは、トーチの移動がこの平面内だけの移動でもよいとの意味でもあり、この平面内の移動と板状被溶接材の厚さ方向の移動との組み合わせの移動でもよいとの意味でもある。後者の場合には、トーチが溶接する溶接箇所は1箇所でもよく、複数箇所でもよい。
【0008】
以上のように、トーチをレーザー光線で突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材と平行をなす少なくとも平面内を移動させるための移動機構は、トーチが取り付けられるアームが複数の軸(関節)を中心に回動自在となったロボットでもよいが、この移動機構を、前記平面における直角2軸方向のうちの一方の方向に延びる第1ガイドレールと、前記平面における直角2軸方向のうちの他方の方向に延び、第1ガイドレールに案内されて移動自在となった第2ガイドレールとを有するものとし、この第2ガイドレールに案内されてトーチを移動自在とすることが好ましい。
【0009】
これによると、前記平面内でのトーチの移動を、第1ガイドレールに案内された第2ガイドレールの移動と、第2ガイドレールに案内されたトーチの移動との合成運動とすることができ、移動機構を、複数の軸を中心に回動するアームを備えたロボットとした場合よりも、トーチの移動精度を高精度とすることができる。
【0010】
また、第1ガイドレールを第2ガイドレールの延設方向の両側に設け、これらの第1ガイドレールを第1梁部材に配置し、第2ガイドレールを第1ガイドレールで案内されて移動する第2梁部材に配置することにより、この第2梁部材を第1ガイドレールを介して2本の前記第1梁部材によって両持ち支持する構造とすることが好ましい。
【0011】
これによると、第2梁部材を1本の第1梁部材で片持ち支持した場合と異なり、第2梁部材に大きな撓みが生ずるのを防止できるため、トーチと板状被溶接材との距離を正確な距離に設定できる。
【0012】
また、トーチから照射されるレーザー光線で複数の板状被溶接材を突き合わせ溶接するための溶接エリアの他に、複数の板状被溶接材をこの溶接エリアに供給するための板状被溶接材供給エリアと、複数の板状被溶接材の溶接で生産された製品が溶接エリアから払い出される製品払い出しエリアとが設けられ、溶接エリアが板状被溶接材供給エリア及び製品払い出しエリアから離間して配置される場合には、溶接エリアの周囲にこの溶接エリアを囲む遮光柵を配置するとともに、この遮光柵を、溶接エリアと板状被溶接材供給エリア及び製品払い出しエリアとの間に配置することが好ましい。
【0013】
これによると、トーチから照射されるレーザー光線で複数の板状被溶接材を溶接する際にレーザー光線が溶接エリアを越えて外部へ漏れるのを遮光柵で防ぐことができるとともに、この遮光柵を、溶接エリアから離間して設けられている板状被溶接材供給エリアと製品払い出しエリアまでをも囲む大型のものにしなくてもよくなる。
【0014】
また、このように溶接エリアを遮光柵で囲む場合には、トーチから照射されるレーザー光線による複数の板状被溶接材の溶接高さ位置を、遮光柵の下端の高い位置よりも高くすることが好ましい。
【0015】
このように複数の板状被溶接材の溶接高さ位置を遮光柵の下端の高い位置よりも高くすると、レーザー光線の漏れを遮光柵でより確実に遮断できるようになる。
【0016】
また、複数の板状被溶接材を溶接エリアへ搬送するための移送台が設けられている場合には、溶接エリアにはこの移送台を昇降させる移送台昇降装置を配置し、この移送台昇降装置で移送台が上昇したときにおける複数の板状被溶接材の溶接高さ位置が遮光柵の下端の高い位置よりも高くなるようにすることが好ましい。
【0017】
これによると、上昇する前の移送台に複数の板状被溶接材を載せて溶接エリアに送ることにより、これらの板状被溶接材を遮光柵の下を通過させて溶接エリアへ送り込むことができるとともに、溶接エリアで移送台を移送台昇降装置によって上昇させることにより、複数の板状被溶接材の溶接高さ位置を遮光柵の下端の高い位置よりも高くすることができる。
【0018】
さらに、トーチには、複数の板状被溶接材の突き合わせ溶接すべき溶接箇所を検出し、この検出信号を、前記移動機構を制御する制御装置に送信してトーチを溶接箇所にしたがって追尾移動させるトラッキング装置と、トーチから照射されるレーザー光線で突き合わせ溶接された複数の板状被溶接材の溶接ビードの仕上がり形状を検出し、この検出信号を、溶接ビードの良好な仕上がり形状が予め記憶されている記憶装置に比較用の検出信号として送るためのモニタリング装置とを取り付けることが好ましい。
【0019】
これによると、トラッキング装置からの検出信号で制御装置が移動機構を制御することにより、トーチを突き合わせ溶接箇所にしたがって追尾移動させことと、モニタリング装置からの検出信号を利用して、突き合わせ溶接された複数の板状被溶接材の溶接ビードの仕上がり形状と、記憶装置に予め記憶されている溶接ビードの良好な仕上がり形状とを比較することとを行え、これにより、トラッキング装置で溶接精度の向上を図りながら、モニタリング装置により、溶接ビードの仕上がり形状についての良否を判定することができ、仕上がり形状が不良である場合にその製品を排除する作業を行えるようになる。
【0020】
本発明に係るレーザー溶接方法は、レーザー光線を照射するトーチを、前記レーザー光線で突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材と平行をなす少なくとも平面内において移動させて前記複数の板状被溶接材を溶接することを特徴とするものである。
【0021】
このレーザー溶接方法によると、トーチはレーザー光線で突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材と平行をなす少なくとも平面内において移動してこれらの板状被溶接材を溶接するため、前述したレーザー溶接装置と同様な作用効果を得られる。
【0022】
このレーザー溶接方法は、複数の板状被溶接材のうちの1枚の板状被溶接材の同じ辺に2個のV字欠部が設けられ、これらのV字欠部のそれぞれに位置決め部材を係合させる工程と、この板状被溶接材における2個のV字欠部が形成された辺と直角をなす辺に、複数の板状被溶接材のうちの残りの板状被溶接材を当接させることにより、これらの板状被溶接材を2個のV字欠部が形成された辺の延び方向に位置決めする工程と、これらの板状被溶接材の当接された辺同士をトーチから照射されるレーザー光線で突き合わせ溶接する工程とを有するものとしてもよい。
【0023】
これによると、突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材を、2個のV字欠部とこれらのV字欠部に係合させた位置決め部材とにより、2個のV字欠部が形成されている辺の延び方向へ位置決めすることができるため、この方向における溶接箇所の位置を正確に設定できることになり、高精度の溶接を行える。
【0024】
また、複数の板状被溶接材を、これらの板状被溶接材をトーチから照射されるレーザー光線で突き合わせ溶接するための溶接エリアへ移送台に載せて送る場合には、この溶接エリアに2個の前記位置決め部材を昇降自在に配置し、移送台によって溶接エリアへ複数の板状被溶接材が送られた後、2個の位置決め部材が上昇して2個のV字欠部に係合し、次いで、移送台に配置されている押圧装置により、複数の板状被溶接材のうちの前記2個のV字欠部が形成されていない板状被溶接材を2個のV字欠部が形成されている板状被溶接材に押圧当接させるようにしてもよい。
【0025】
これによると、溶接エリアにおける位置決め部材の昇降位置を正確に設定することにより、これらの位置決め部材が係合する2個のV字欠部が形成されている板状被溶接材と、2個のV字欠部が形成されていない板状被溶接材との突き合わせ溶接箇所を溶接エリアの正確な位置に設定できるようになる。
【0026】
また、本発明に係るレーザー溶接装置及びその溶接方法は、任意な用途のための板状被溶接材をレーザー溶接するために用いることができ、そして、互いに突き合わせ溶接される板状被溶接材の厚さは同じでもよく、相違していてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態に係るレーザー溶接装置は、四輪車両の車体の材料となるテーラードブランクを複数のブランク材の突き合わせ溶接で製造するためのものである。したがって、本実施形態において、レーザー溶接される板状被溶接材はブランク材である。
【0028】
図1には、本実施形態に係るレーザー溶接装置の全体平面図が示されている。このレーザー溶接装置は、記憶装置を備えたコンピュータによる制御装置1によって自動制御されるものとなっている。
【0029】
このレーザー溶接装置の中央は、複数のブランク材を突き合わせ溶接するための溶接エリアAとなっており、外周部には、溶接エリアAに複数のブランク材を供給するためのブランク材供給エリアB,Cと、複数のブランク材の突き合わせ溶接で生産された製品が溶接エリアAから払い出される製品払い出しエリアD,Eとが設けられている。ブランク材供給エリアBでは、2枚で一組をなすブランク材W1,W2が二組用意され、製品払い出しエリアDへは、これらのブランク材W1,W2で生産された2個の製品T1が払い出される。また、ブランク材供給エリアCでは、3枚で一組をなすブランク材W3,W4,W5が二組用意され、製品払い出しエリアEへは、これらのブランク材W3,W4,W5で生産された2個の製品T2が払い出される。
【0030】
2つあるブランク材供給エリアBは、ブランク材W1,W2を二組に分けて多数積載する2台の台車2の後退エリアとなっており、これらの台車2は、交互に同じ前進エリアFまで前進する。また、2つある製品払い出しエリアDは、2個の製品T1が載せられる2台の台車3の後退エリアとなっており、これらの台車3は、交互に同じ前進エリアGへ前進する。エリアFに達した台車2からはブランク材W1,W2が後述する移載装置や移送台等によって溶接エリアAに送られ、これらのブランク材から溶接エリアAで製品T1が生産され、この後、移送台や移載装置で製品T1はエリアGの台車3に送られ、台車3がエリアDに達することにより、製品T1は台車3から取り出される。
【0031】
台車2がエリアFからエリアBへ後退することは、この台車2に積載されていた全部のブランク材W1,W2が溶接エリアAに送られたときになされ、多数のブランク材W1,W2をエリアBで積載した2台の台車2が交互にエリアFへ前進する。また、台車3がエリアGからエリアDへ後退することは、この台車3に所定数の製品T1が積載されたときになされ、エリアDで製品T1が取り出されて空となった2台の台車3が交互にエリアGへ前進する。
【0032】
これにより、2枚で一組をなすブランク材W1,W2が、台車2と移載装置と移送台と台車3等により、エリアBからエリアFへ、さらに溶接エリアAへと送られることによって製品T1が生産され、この製品T1は溶接エリアAからエリアGへ、さらにエリアDへ送られる。
【0033】
以上と同様にして、2つあるブランク材供給エリアCは、ブランク材W3,W4,W5を二組に分けて多数積載する2台の台車4の後退エリアとなっており、これらの台車4は、交互に同じ前進エリアHまで前進する。また、2つある製品払い出しエリアEは、2個の製品T2が載せられる2台の台車5の後退エリアとなっており、これらの台車3は、交互に同じ前進エリアIへ前進する。
【0034】
このため、3枚で一組をなすブランク材W3,W4,W5についても、台車4と移載装置と移送台と台車5等により、エリアCからエリアHへ、さらに溶接エリアAへと送られることよって製品T2が生産され、この製品T2は溶接エリアAからエリアIへ、さらにエリアEへ送られる。
【0035】
図1において、水平面における直角2軸方向はX方向とY方向になっている。2本のX軸レール6に1本のY軸レール7がスライド自在に架設され、図示しないサーボモータでX軸レール6に案内されてX方向に移動するようになっているY軸レール7には、移載装置8が配置され、この移載装置8は図示しないサーボモータでY軸レール7に案内されて移動する。このため、移載装置8は、X方向とY方向の合成移動を行う。また、移載装置8には上下動する吸着具が設けられている。
【0036】
エリアFとエリアGの間は移送台9の後退エリアJとなっており、エリアHとエリアIの間は移送台10の後退エリアKとなっている。エリアFに達した台車2からブランク材W1,W2が移載装置8の吸着具でエリアJの移送台9へ移載され、この移送台9で溶接エリアAに送られたブランク材W1,W2は突き合わせ溶接により製品T1となる。この製品T1は、移送台9がエリアJへ後退することにより移載装置8の吸着具でエリアGの台車3へ移載される。また、エリアHに達した台車4からはブランク材W3,W4,W5が移載装置8の吸着具でエリアKの移送台10へ移載され、この移送台10で溶接エリアAに送られたブランク材W3,W4,W5は突き合わせ溶接により製品T2となる。この製品T2は、移送台10がエリアKへ後退することにより移載装置8の吸着具でエリアIの台車4へ移載される。
【0037】
以上のように、溶接エリアAへ2枚で一組をなすブランク材W1,W2と3枚で一組をなすW3,W4,W5を送る2台の移送台9と10は、エリアJ,Kと溶接エリアAとの間を交互に往復し、これにより、溶接エリアAにおいて製品T1と製品T2が交互に生産される。
【0038】
また、図1で示されているように、溶接エリアAの周囲は、レーザー光線を遮断する4枚の遮光部材11Aを平面四角に配置した遮光柵11によって囲まれている。この遮光柵11は、溶接エリアAと、前述したブランク材供給エリアB,C及びブランク材払い出しエリアD,Eとの間であって、溶接エリアAと、エリアF〜Iとの間に配置されている。
【0039】
図2は、溶接エリアAに配置されている装置を示す拡大平面図である。移送台9と10は、溶接エリアAを貫通してX方向へ延びる2本のレール12に沿って移動する。また、溶接エリアAには、X方向に延びる第1ガイドレール13が第1梁部材14に取り付けられて配置され、この第1梁部材14はレール12の外側に2本ある。これらの第1梁部材14の間には、Y方向へ延びる第2ガイドレール15が取り付けられた第2梁部材16が架設され、第1ガイドレール13を介して2本の第1梁部材14で両持ち支持されたこの第2梁部材16は、サーボモータ17で回転するボールねじ18の送り作用でX方向へ移動する。
【0040】
図3は第2梁部材16の正面図であり、上下方向をZ方向としている。第2梁部材16の上部にはサーボモータ19で回転するボールねじ20が配置され、ブランク材を溶接するためのレーザー光線を照射するトーチ21を備えているスライダ22は、第2梁部材16の上下端に設けられた2本の第2ガイドレール15で案内されながらボールねじ20の送り作用によりY方向へ移動する。
【0041】
このため、トーチ19は、第1ガイドレール13と第2ガイドレール16によってX方向とY方向からなる水平面における直角2軸方向の合成移動を行い、この水平面は、移送台9、10におけるブランク材W1〜W5と平行をなす平面である。
【0042】
また、図3に示されているとおり、トーチ21は、スライダ22に設けられたZ方向のガイド部材23に沿って移動自在にであり、サーボモータ24でボールねじ25が回転することにより、トーチ21はZ方向に移動する。
【0043】
以上説明した第1,第2ガイドレール13,15、第1、第2梁部材14,16やサーボモータ17,19、さらにはガイド部材23、サーボモータ24等により、ブランク材の溶接作業のためにトーチ21をX方向、Y方向及びZ方向へ移動させるための移動機構が形成されている。
【0044】
図3で示すとおり、トーチ19のY方向前後には、トラッキング装置であるトラッキングカメラ26と、モニタリング装置であるモニタリングカメラ27が取り付けられている。トラッキングカメラ26は、トーチ21がブランク材を溶接する際におけるトーチ21の移動方向前側に配置され、モニタリングカメラ27はトーチ21の移動方向後側に配置されている。
【0045】
そして、これらのトーチ21とトラッキングカメラ26とモニタリングカメラ27には遮光カバー28が被せられている。このカバー28は上面と下面だけが開口し、Y方向の両側の面とX方向の両側の面とを遮蔽するものである。
【0046】
図2に示すように、溶接エリアAには、Y方向へ延びるクランプ装置30,31が配置されており、これらのクランプ装置30,31は、移送台9,10の移動を案内する前記2本のレール12を跨いでいる。図4には、X方向に離間して配置されたこれらのクランプ装置30,31の側面図が示されている。それぞれのクランプ装置30,31は、X方向の間隔を開けてY方向へ延びる一対の桁部材32と、これらの桁部材32の長さ方向両側に配置され、桁部材32を上下動させるシリンダ33と、これらのシリンダ33で桁部材32と共に上下動し、それぞれの桁部材32にY方向へ並設されて取り付けられた多数のクランプ部材34とを含むものとなっている。また、桁部材32には遮光カバー35が取り付けられている。このカバー35は上面と下面が開口し、Y方向の両側の面とX方向の両側の面とを遮蔽するものである。
【0047】
クランプ装置30,31は、移送台9,10に搭載されて溶接エリアAに達したブランク材W1〜W5をクランプ部材34で移送台9,10に押圧してクランプするためのものである。一方のクランプ装置30は、移送台9におけるブランク材W1とW2を溶接するときと、移送台10におけるブランク材W3とW4を溶接するときに、これらのブランク材をクランプする。他方のクランプ装置31は、移送台10におけるブランク材W4とW5を溶接するときに、これらのブランク材をクランプする。
【0048】
クランプ装置31は、ガイド部材36に案内されてシリンダ37でX方向へ移動自在である。この移動により2個のクランプ装置30と31の間隔は変更される。これにより、ブランク材W4が、X方向の寸法が異なる別のブランク材に変更されたときに対処できるようになっている。
【0049】
図5は、2枚で一組をなすブランク材W1,W2の二組を溶接エリアAに移送するための図1及び図2で示された移送台9の平面図である。この移送台9が溶接エリアAに達したときに、ブランク材W1,W2の互いに対向する辺同士が突き合わせられ、これにより、これらの辺同士からなる溶接箇所40のX方向の位置決めがなされるようになっている。
【0050】
このために移送台9には、ブランク材をX方向へ押圧するためのX方向押圧装置41と、ブランク材をY方向へ押圧するためのY方向押圧装置42と、ブランク材W1を当接させるための当接部材43とが設置されている。X方向押圧装置41は、ブランク材をローラ44で押圧するシリンダ45と、このシリンダ45をガイド部材46に沿って移動させる長ストロークシリンダ47とを有する。Y方向押圧装置42も、ブランク材をローラ48で押圧するシリンダ49と、このシリンダ49をガイド部材50に沿って移動させる長ストロークシリンダ51とを有する。
【0051】
これらの押圧装置41と42はそれぞれ1枚のブランク材W1,W2について1個ずつあり、合計4枚となっていて二組あるブランク材W1,W2のうち、同じ組みのブランク材W1,W2のためのX方向押圧装置41は、逆向きになっているとともに、同じ組みのブランク材W1,W2のためのY方向押圧装置42は、同じ向きになっている。
【0052】
また、ブランク材W2の一つの辺、具体的には、異なる組みにおける2枚のブランク材W2の互いに対向する辺のそれぞれには、2個のV字欠部52が予め形成されている。
【0053】
図1で示したエリアJにおいて、移送台9に前記移載装置8によって2枚で一組をなす合計4枚のブランク材W1,W2が移載されるときには、それぞれの押圧装置41,42のローラ44,48は長ストロークシリンダ47,51によって大きく後退した位置にある。このため、それぞれのブランク材W1,W2は、移載装置8によって移送台9の正確な位置決め位置からずれている位置に搭載され、その位置に、これらのブランク材W1,W2は移送台9に配置されている図示しない弱い磁力の磁石で吸着される。
【0054】
移送台9が溶接エリアAに達すると、この溶接エリアAに昇降自在に配置されている後述の合計4個の位置決め部材53が移送台9を貫通して上昇する。この後、それぞれのY方向押圧装置42の長ストロークシリンダ51の作動及びシリンダ49の作動によってブランク材W2がローラ48で押圧されることで、このブランク材W2のV字欠部52と位置決め部材53とが係合してブランク材W2はY方向の所定位置に達するとともに、ブランク材W1は、ローラ48で押圧されることにより当接部材43に当接してY方向の所定位置に達する。
【0055】
また、ブランク材W2の2個のV字欠部52と2個の位置決め部材53とが係合したときには、ブランク材W2は、これらのV字欠部52が形成されている辺の延び方向であるX方向に位置決めされている。
【0056】
そして、それぞれのX方向押圧装置41の長ストロークシリンダ47の作動及びシリンダ45の作動により、ブランク材W1とブランク材W2の互いに対向する辺同士、すなわち、ブランク材W2のV字欠部52が形成されている辺と直角をなす辺同士が押圧当接される。
【0057】
これにより、これらの辺同士からなる前記溶接箇所40は、ブランク材W2のV字欠部52が形成されている辺の延び方向であるX方向の所定位置に位置決めされたことになる。
【0058】
なお、この溶接箇所40のX方向における位置決めはブランク材W2のためのX方向押圧装置41を省略しても行えるが、この押圧装置41を使用することにより、ブランク材W1,W2が前記クランプ装置30でクランプされるときまで、確実にX方向に不動としておくことができる。また、X方向押圧装置41とY方向押圧装置42に長ストロークシリンダ47,51を設けておくことにより、ブランク材W1,W2が、X方向の寸法、Y方向の寸法が異なる別のブランク材に変更されても対処できる。
【0059】
図6は、3枚で一組をなすブランク材W3,W4,W5の二組を溶接エリアAに移送するための図1及び図2で示された移送台10の平面図である。この移送台10が溶接エリアAに達したときに、ブランク材W3とW4の互いに対向する辺同士及びブランク材W4とW5の互いに対向する辺同士が突き合わせられ、これにより、これらの辺同士からなる溶接箇所60,61のX方向の位置決めがなされるようになっている。
【0060】
この位置決めを行うために移送台10に配置されている装置は、移送台9に配置されている前述の装置と基本的には同じある。すなわち、移送台10には、1枚のブランク材W3について各1個のX方向押圧装置41、Y方向押圧装置42と、1枚のブランク材W4について1個のY方向押圧装置42と、1枚のブランク材W5について各1個のX方向押圧装置41、Y方向押圧装置42とが配置されている。ブランク材W4のX方向に延びる辺には2個のV字欠部52が形成され、移送台10が溶接エリアAに達すると、移送台10を上下に貫通して上昇した位置決め部材53に、ブランク材W4がY方向押圧装置42で押圧されることによってV字欠部52が係合し、また、ブランク材W3とW5は、それぞれのY方向押圧装置42により移送台10に設けられている当接部材43に当接する。
【0061】
そして、それぞれのX方向押圧装置41によってブランク材W3とW5はブランク材W4に押圧当接され、これにより、溶接箇所60,61はX方向の所定位置に位置決めされる。
【0062】
なお、ブランク材W5のためのY方向押圧装置42は、ガイド部材62に案内されて長ストロークシリンダ63でX方向へ移動自在となっているスライダ64に設置されており、このスライダ64に連結されている連結部材65にブランク材W5のためのX方向押圧装置41が設置され、ブランク材W5のための当接部材43はスライダ64に設けられている。
【0063】
このため、長ストロークシリンダ63によるスライダ64と連結部材65のX方向移動により、ブランク材W4が、X方向の寸法が異なる別のブランク材に変更されても対処できるようになっている。
【0064】
図7は、溶接エリアAに配置されている4個の位置決め部材53を昇降させるための位置決め部材昇降装置70と、溶接エリアAで移送台9,10を昇降させるための移送台昇降装置71とを示す側面図であり、図8は、これらの装置70,71の平面図である。
【0065】
位置決め部材昇降装置70は、それぞれの上端に平面円形のローラによる位置決め部材53が取り付けられ、ガイド部材72に案内されて昇降自在となっている4本のロッド73と、これらのロッド73の下端同士を連結する連結部材74を昇降させ、これによって全部の位置決め部材53を昇降させる下向きのシリンダ75とを有する。
【0066】
移送台昇降装置71は、下部のスライダ76と、上部の昇降台77とを有する。スライダ76は、ガイドレール78に案内されてシリンダ79でX方向へ一定距離だけ移動する。昇降台77には、X方向及びY方向の位置が固定されて昇降だけを行えるロッド80の上端が結合されているため、昇降台77はX方向及びY方向には不動であり、上下動のみ可能である。スライダ76に回転自在なローラ81が複数設けられ、昇降台77の下面には、これらのローラ81に載せられた傾斜カム82が取り付けている。
【0067】
このため、シリンダ79でスライダ76が往復動することにより、傾斜カム82の作用で昇降台77は昇降する。図7は、昇降台77が所定高さまで上昇したときを示している。
【0068】
図9は、移送台9,10の構造を示す正面図である。それぞれの移送台9,10は、基台車85の上に載せられている。基台車85は、図2で示したレール12に設けられた突条12Aの上面に乗った車輪86と、突条12Aの内側面に当接したローラ87とを有し、車輪86がサーボモータ88で回転することにより、基台車85と移送台9,10はレール12に沿って移動する。
【0069】
また、基台車85に対して移送台9,10は、一方がガイド部89Aを有しているガイド部材89と90によって昇降自在となっている。これらのガイド部材89,90の組みは基台車85の四隅に4個設けられている。ガイド部89Aは、これらの全部の組みに設けてもよく、対角線位置の2つの組みに設けてもよい。
【0070】
基台車85には、基台車85及び移送台9,10が溶接エリアAに達したときに、図9で示した昇降台77が侵入できるスペース85Aが形成されている。
【0071】
基台車85の走行により移送台9,10が溶接エリアAに達すると、スペース85Aに昇降台77が侵入するとともに、この昇降台77は上昇する。これにより、移送台9,10は基台車85から昇降台77で持ち上げられ、移送台9,10は所定高さまで上昇する。この結果、移送台9,10に搭載されているブランク材W1〜W5は、前述したトーチ21の溶接時における予め設定されている高さ位置と、このトーチ21から集光されて照射されるレーザー光線の焦点距離との関係に基づく正確な溶接高さ位置に達する。
【0072】
このときの正確なブランク材W1〜W5の溶接高さ位置は、図7と図9で示したH1である。このH1は、図1と図2で示した遮光柵11の図7と図9で示されている下端11Bの高さ位置H2よりも高い。
【0073】
また、移送台9,10が昇降台77で基台車85から上昇する前におけるブランク材W1〜W5及びこれらのブランク材から生産される前記製品T1、T2の高さ位置は、H2よりも低いため、移送台9、10の移動により、ブランク材W1〜W5及び製品T1、T2を遮光柵11の下端11Bの下を通過させて溶接エリアAに対し進入、退出させることができる。
【0074】
2枚で一組をなすブランク材W1,W2を二組載せた移送台9が溶接エリアAへ移動して所定位置に停止すると、移送台9は昇降台77によって上昇し、次いで、前述のとおり、4個の位置決め部材53の上昇と、移送台9に配置されているそれぞれ押圧装置41,42の作動とにより、ブランク材W1とW2の突き合わせられた溶接箇所40はX方向に位置決めされ、この位置決めされた位置は、図4で示したクランプ装置30が配置されている位置である。この後、クランプ装置30によりブランク材W1,W2は移送台9に押圧されてクランプされる。
【0075】
そして図2及び図3で示したトーチ21が、前述した移動機構により、溶接箇所40の真上に達してからブランク材W1、W2までの所定高さ位置まで下降する移動を行い、この後、トーチ21はレーザー光線を照射しながら溶接箇所40に沿って移動するY方向の移動を行い、この溶接箇所40を突き合わせ溶接する。
【0076】
溶接箇所40の溶接が終了してブランク材W1,W2から製品T1が移送台9上において生産されると、トーチ21の上昇、クランプ装置30によるクランプ解除、昇降台77の下降による移送台9の下動、位置決め部材53の下降、押圧装置41,42の作動解除がなされ、移送台9は図1及び図2で示したエリアJへ後退する。
【0077】
この移送台9に代わり、3枚で一組をなすブランク材W3,W4,W5を二組載せた移送台10が溶接エリアAへ前進して所定位置に停止する。そして、移送台10は昇降台77によって上昇し、次いで、位置決め部材53の上昇と、移送台10に配置されているそれぞれ押圧装置41,42の作動とにより、ブランク材W3とW4の突き合わせられた溶接箇所60及びブランク材W4とW5の突き合わせられた溶接箇所61はX方向に位置決めされ、このときの溶接箇所60の位置決めされた位置はクランプ装置30が配置されている位置であり、溶接箇所61の位置決めされた位置はクランプ装置31が配置されている。この後、クランプ装置30,31によりブランク材W3,W4,W5は移送台9に押圧されてクランプされる。
【0078】
次いで、溶接箇所60は、この溶接箇所60に沿ってY方向へ移動するトーチ21から照射されるレーザー光線で溶接される。この溶接が終了すると、トーチ21は一旦上昇してから溶接箇所61の真上に達し、この後、トーチ21が下降して所定高さ位置まで達すると、トーチ21は溶接箇所61に沿ってY方向へ移動してこの溶接箇所61の溶接を行う。
【0079】
このようにして溶接箇所60,61の溶接が終了してブランク材W3,W4,W5から製品T2が移送台10において生産されると、トーチ21の上昇、クランプ装置30,31によるクランプ解除、昇降台77の下降による移送台10の下動、位置決め部材53の下降、押圧装置41,42の作動解除がなされ、移送台10は図1及び図2で示したエリアKへ後退する。
【0080】
この後、新たな2枚で一組をなすブランク材W1,W2の二組が載せられた移送台9は溶接エリアAへ前進し、そして、前述した溶接作業が繰り返される。
【0081】
以上のようにトーチ21から照射されるレーザー光線で溶接箇所40,60,61が溶接されるとき、トーチ21に取り付けられている図3のトラッキングカメラ26は溶接箇所の位置を検出し、この検出信号は図1で示した制御装置1に送られる。これにより、トラッキングカメラ26からの検出信号に基づき、トーチ21は、制御装置1で制御される前記移動機構によって溶接箇所を正確に追尾して移動することになる。このため、溶接エリアAにおける移送台9,10の停止位置に誤差が生ずる等の理由により、トーチ21が溶接箇所に沿ってY方向へ移動する際における予め設定されたトーチ21のX方向における位置に誤差が発生していても、この誤差を解消しながらトーチ21は、正確に溶接箇所を追尾して溶接を行う。
【0082】
また、トーチ21に取り付けられているモニタリングカメラ27は、溶接された溶接箇所についての溶接ビードの仕上がり形状を検出し、この検出信号を制御装置1に送信する。この制御装置1には、溶接ビードの良好な仕上がり形状を予め記憶している記憶装置が設けられており、モニタリングカメラ27で検出された溶接ビードの仕上がり形状は、この良好な仕上がり形状と比較される。
【0083】
この比較により、モニタリングカメラ27で検出された溶接ビードの仕上がり形状が制御装置1に設けられている判定装置で不良と判定された場合には、移送台9,10が図1で示したエリアJ,Kへ後退したとき、溶接ビードが不良となっている製品T1、T2は、前記移載装置8によって図1で示した不良製品払い出し台車95へ送られる。
【0084】
また、トーチ21が溶接箇所40,60,61について溶接を行う際、トラッキングカメラ26とモニタリングカメラ27を含むトーチ21は図3で示した遮光カバー28で覆われ、トーチ21が下向きに臨む図4で示したクランプ装置30,31にも遮光カバー35が設けられているため、トーチ21から照射されるレーザー光線がこれらのカバー28,35で外部に漏れるのを防止されながら溶接作業が行われる。また、レーザー光線がカバー28,35の外部へ漏れても、図1及び図2で示した遮光柵11によって溶接エリアAの外部へ漏れるのを防止される。
【0085】
以上説明した本実施形態によると、ブランク材同士を突き合わせ溶接するためのレーザー光線を照射するトーチ21は、前記移動機構により、上下動だけではなく、ブランク材と平行をなす水平面内を移動できるようになっているため、図10で示すように、3枚のブランク材W3,W4,W5が直列に配置され、ブランク材W3とW4の突き合わせ溶接箇所60と、ブランク材W4とW5の突き合わせ溶接箇所61とが、これらの溶接箇所60,61の延び方向と直角をなす方向に離れていても、溶接エリアでブランク材W3,W4,W5を移動させることなく、溶接箇所60,61を溶接でき、溶接作業の多様化を図ることができる。
【0086】
また、ブランク材と平行をなす水面内におけるトーチ21の移動は、図2及び図3で示した第1ガイドレール13と第2ガイドレール15とにより行われ、ロボットの複数の軸を中心に回動自在となっているアームにトーチを取り付けて行うのではないため、第1ガイドレール13の延び方向及び第2ガイドレール15の延び方向におけるトーチの位置を正確に設定でき、溶接作業の高精度化を達成できる。
【0087】
また、第1ガイドレール13は第1梁部材14に取り付けられ、この第1梁部材14は第2ガイドレール15の延設方向の両側にあり、第2ガイドレール15は第2梁部材16に取り付けられ、この第2梁部材16は第1ガイドレール13を介して2本の第1梁部材14に両持ち支持されているため、トーチ21の移動を案内する第2ガイドレール15及び第2梁部材16の撓み量を小さくできる。このため、トーチ21とブランク材との距離を正確に維持し、高精度溶接を実現できる。
【0088】
さらに、トーチ21から照射されるレーザー光線の外部への漏れを防止する遮光柵11は、溶接エリアAの周囲だけを囲むものとなっており、溶接エリアAの外部に設けられているブランク材供給エリアB,Cや製品払い出しエリアD,Eを囲むものとはなっていないため、遮光柵11を小型化でき、遮光柵11についてのコストを低減できる。
【0089】
また、このように遮光柵11が溶接エリアAだけを囲む小型化されたものとなっていても、ブランク材の溶接高さ位置H1は遮光柵11の下端11Bの高さ位置H2よりも高いため、遮光柵11によるレーザー光線の溶接エリアAからの漏れ防止を有効に図ることができる。
【0090】
さらに、トーチ21には遮光カバー28が設けられ、このトーチ21から照射されるレーザー光線で溶接されるときのブランク材をクランプするためのクランプ装置30,31にも遮光カバー35が設けられているため、レーザー光線の漏れ防止を一層有効に達成できる。
【0091】
また、本実施形態では、ブランク材は移送台9,10に載せられて溶接エリアAへ搬送され、この溶接エリアAで移送台9,10は移送台昇降装置71の昇降台77で上昇するようになっており、移送台9,10が上昇したときにおけるブランク材の溶接高さ位置H1が遮光柵11の下端11Bの高さ位置H2よりも高くなる。このため、溶接エリアAにおけるブランク材の溶接高さ位置H1を、溶接作業時におけるトーチ21の高さ位置やレーザー光線の焦点距離の関係から設定される所定の高さ位置であって、遮光柵11の下端11Bよりも高い位置としながらも、移送台9,10によってブランク材及びブランク材から生産された製品を溶接エリアAに対して進入、退出される際、これらのブランク材及び製品を遮光柵11の下端11Bの下を通過させることができる。
【0092】
さらにトーチ21には、ブランク材の突き合わせ溶接すべき溶接箇所40,60,61を検出し、この検出信号を、前記移動機構を制御する制御装置1に送信してトーチ21を溶接箇所40,40,61にしたがって追尾移動させるトラッキングカメラ26が取り付けられているため、移送台9,10の溶接エリアAにおける停止位置等に誤差があっても、溶接箇所40,40,61を正確に溶接できる。また、トーチ21には、突き合わせ溶接された溶接箇所の溶接ビードの仕上がり形状を検出し、この検出信号を、溶接ビードの良好な仕上がり形状が予め記憶されている記憶装置に比較用の検出信号として送るためのモニタリングカメラ27が取り付けられているため、溶接ビードの仕上がり形状についての良否を判定することができ、仕上がり形状が不良である場合にその製品を排除する作業を行える。
【0093】
また、本実施形態では、溶接エリアAで突き合わせ溶接される複数のブランク材のうちの1枚のブランク材における同じ辺に2個のV字欠部52を設け、これらのV字欠部52のそれぞれに位置決め部材53を係合させ、このブランク材における2個のV字欠部が形成された辺と直角をなす辺に、複数のブランク材のうちの残りのブランク材を当接させるようにしている。このため、これらのブランク材を2個のV字欠部が形成された辺の延び方向に正確に位置決めでき、突き合わせ溶接箇所40,60,61を、クランプ装置30,31でクランプされ、トーチ21を移動させる位置と正確に一致させることができる。
【0094】
さらに、突き合わせ溶接されるブランク材は移送台9,10に載せられて溶接エリアAに送られ、この溶接エリアAに位置決め部材53が移送台9,10を貫通して昇降するように配置されている。このため、移送台9,10によりブランク材が溶接エリアAに送られたときに、ブランク材のV字欠部52に位置決め部材53を係合させることができ、そして、複数のブランク材同士を移送台9,10に配置されている押圧装置で押圧当接させることができ、これより、突き合わせ溶接箇所の正確な位置決めを行える。
【0095】
図11〜図13は、以上説明したように、トーチ21がブランク材と平行をなす平面内を移動できるようになっている本実施形態に係るレーザー溶接装置により、突き合わせ溶接できるブランク材についての枚数と配置位置関係の各種形態を示す。
【0096】
図11では、ブランク材W6の角度をなす2つの辺に2枚のブランク材W7,W8を突き合わせ、角度をなす2つの溶接箇所100,101を設けている。
【0097】
図12では、ブランク材W9に形成されている切欠部103の角度をなす2つの辺に、ブランク材W10の2つの辺を突き合わせ、これにより、2枚のブランク材W9,W10で角度をなす2つの溶接箇所110,111を設けている。
【0098】
図13では、井桁状に配置された4枚のブランク材W11〜W14を突き合わせ、これにより、水平面内で互いに離間した4つの溶接箇所121〜124を設けている。
【0099】
このように、本実施形態に係るレーザー溶接装置によると、突き合わせ溶接されるブランク材の枚数及びブランク材の配置位置関係を多様化できることになる。
【0100】
【発明の効果】
本発明によると、レーザー光線によって溶接される板状被溶接材の枚数や配置位置関係を多様化できるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るレーザー溶接装置の全体を示す平面図である。
【図2】図1で示された溶接エリアに配置されている装置の拡大平面図である
【図3】図2で示されたトーチをY方向へ移動させるための第2ガイドレールを備えている第2梁部材を示す正面図である。
【図4】図2で示されたクランプ装置の側面図である。
【図5】2枚で一組をなす板状被溶接材であるブランク材を溶接エリアに移送するための図1及び図2で示された移送台9の平面図である。
【図6】3枚で一組をなすブランク材を溶接エリアに移送するための図1及び図2で示された移送台の平面図である。
【図7】溶接エリアに配置されている位置決め部材を昇降させるための位置決め部材昇降装置と、溶接エリアで移送台を昇降させるための移送台昇降装置とを示す側面図である。
【図8】図7で示された位置決め部材昇降装置と移送台昇降装置とを示す平面図である。
【図9】移送台が基台車に昇降自在に配置されていることを示す移送台の正面図である。
【図10】図1及び図2で示された2台の移送台のうち、一方の移送台で移送される3枚で一組をなすブランク材の配置位置関係を示す平面図である。図9で示され
【図11】図1〜図9で示されたレーザー溶接装置によって突き合わせ溶接できるブランク材の配置位置関係についての第1番目の変更形態を示す平面図である。
【図12】図1〜図9で示されたレーザー溶接装置によって突き合わせ溶接できるブランク材の配置位置関係についての第2番目の変更形態を示す平面図である。
【図13】図1〜図9で示されたレーザー溶接装置によって突き合わせ溶接できるブランク材の配置位置関係についての第3番目の変更形態を示す平面図である。
【符号の説明】
9,10 移送台
11 遮光柵
11B 遮光柵の下端
13 第1ガイドレール
14 第1梁部材
15 第2ガイドレール
16 第2梁部材
21 トーチ
26 トラッキング装置であるトラッキングカメラ
27 モニタリング装置であるモニタリングカメラ
40,60,61,100,101,110,111,121〜124 ブランク材の当接された辺同士による溶接箇所
41 X方向押圧装置
42 Y方向押圧装置
52 V字欠部
53 位置決め部材
71 移送台昇降装置
A 溶接エリア
B,C ブランク材供給エリア
D,E 製品払い出しエリア
W1〜W14 板状被溶接材であるブランク材
T1,T2 製品
H1 ブランク材の溶接高さ位置

Claims (4)

  1. レーザー光線を照射するトーチと、このトーチを、前記レーザー光線で突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材と平行をなす少なくとも平面内を移動させる移動機構とを有し、
    前記トーチから照射されるレーザー光線で前記複数の板状被溶接材を突き合わせ溶接するための溶接エリアは、前記複数の板状被溶接材をこの溶接エリアに供給するための板状被溶接材供給エリアと、前記複数の板状被溶接材の溶接で生産された製品が前記溶接エリアから払い出される製品払い出しエリアとから離間して配置され、前記溶接エリアの周囲にこの溶接エリアを囲む遮光柵が配置されているとともに、この遮光柵は、前記溶接エリアと前記板状被溶接材供給エリア及び前記製品払い出しエリアとの間に配置され、
    前記トーチから照射されるレーザー光線による前記複数の板状被溶接材の溶接高さ位置は、前記遮光柵の下端の高い位置よりも高くなっており、
    前記複数の板状被溶接材を前記溶接エリアへ搬送するための移送台を有し、前記溶接エリアにはこの移送台を昇降させる移送台昇降装置が配置され、この移送台昇降装置で前記移送台が上昇したときにおける前記複数の板状被溶接材の溶接高さ位置が前記遮光柵の下端の高さ位置よりも高くなることを特徴とするレーザー溶接装置。
  2. 請求項1に記載のレーザー溶接装置において、前記トーチには、前記複数の板状被溶接材の突き合わせ溶接すべき溶接箇所を検出し、この検出信号を、前記移動機構を制御する制御装置に送信して前記トーチを前記溶接箇所にしたがって追尾移動させるトラッキング装置と、前記トーチから照射されたレーザー光線で突き合わせ溶接された前記複数の板状被溶接材の溶接ビードの仕上がり形状を検出し、この検出信号を、溶接ビードの良好な仕上がり形状が予め記憶されている記憶装置に比較用の検出信号として送るためのモニタリング装置とが取り付けられていることを特徴するレーザー溶接装置。
  3. レーザー光線を照射するトーチを、前記レーザー光線で突き合わせ溶接される複数の板状被溶接材と平行をなす少なくとも平面内において移動させて前記複数の板状被溶接材を溶接するレーザー溶接方法であって、
    前記複数の板状被溶接材のうちの1枚の板状被溶接材における同じ辺に2個のV字欠部が設けられ、これらのV字欠部のそれぞれに位置決め部材を係合させる工程と、この板状被溶接材における前記2個のV字欠部が形成された辺と直角をなす辺に、前記複数の板状被溶接材のうちの残りの板状被溶接材を当接させることにより、これらの板状被溶接材を前記2個のV字欠部が形成された辺の延び方向に位置決めする工程と、これらの板状被溶接材の当接された辺同士を前記トーチから照射されるレーザー光線で突き合わせ溶接する工程とを有することを特徴とするレーザー溶接方法。
  4. 請求項3に記載のレーザー溶接方法において、前記複数の板状被溶接材は、これらの板状被溶接材を前記トーチから照射されるレーザー光線で突き合わせ溶接するための溶接エリアへ移送台に載せられて送られ、この溶接エリアには前記位置決め部材が昇降自在に配置され、前記移送台によって前記溶接エリアへ前記複数の板状被溶接材が送られた後、2個の前記位置決め部材が上昇して前記V字欠部に係合し、次いで、前記移送台に配置されている押圧装置により、前記複数の板状被溶接材のうちの前記2個のV字欠部が形成されていない板状被溶接材を前記2個のV字欠部が形成されている板状被溶接材に押圧当接させることを特徴とするレーザー溶接方法。
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