JP2007095331A - 導電性材料前駆体 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性材料の製造方法において、透明性と導電性が共に高く、かつ生産性の良い導電性材料が得られるための製造方法を提供する。
【解決手段】支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を含有する導電性材料前駆体において、該ハロゲン化銀乳剤層中の総親水性バインダーのうちゾルフラクションが10質量%以上であることを特徴とする導電性材料前駆体を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子回路、アンテナ回路、電磁波シールド材、タッチパネル等の用途に用いることができる導電性材料、特に金属部と光透過部を有する透明導電性材料の製造方法に関するものである。
近年、情報化社会が急速に発達するに伴って、情報関連機器に関する技術が急速に進歩し普及してきた。この中で、ディスプレイ装置は、テレビジョン用、パーソナルコンピューター用、駅や空港などの案内表示用、その他各種情報提供用に用いられている。特に、近年プラズマディスプレイが注目されている。
このような情報化社会の中にあって、これらのディスプレイ装置から放射される電磁波の影響が心配されている。例えば、周辺の電子機器への影響や人体への影響が考えられている。特に、人体の健康に及ぼす影響は無視することができないものになっており、人体に照射される電磁界の強度の低減が求められ、このような要求に対して様々の透明導電性材料が開発されている。例えば、特開平9−53030号、特開平11−126024号、特開2000−294980号、特開2000−357414号、特開2000−329934号、特開2001−38843号、特開2001−47549号、特開2001−51610号、特開2001−57110号、特開2001−60416号公報等に開示されている。
これらの透明導電性材料の製造方法としては、銀、銅、ニッケル、インジウム等の導電性金属をスパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、真空蒸着法、湿式塗工法によって透明樹脂フィルム上に金属薄膜を形成させる方法が一般的に用いられているが、これら従来方法では工法が極めて複雑になるため、高コストで生産性が悪いという問題が発生していた。
また、透明導電性材料に求められる別の性能として導電性と光透過率がある。導電性を高くするにはある程度の幅と厚みを持った金属薄膜微細パターンを作る必要があるが、同時に光を遮断する金属からなるパターンの線幅を太くすると透過率が低下するので、この両者を満足させるには十分な導電性を持った微細な金属パターン、特に必要最小限の幅で均一なパターンを製造する必要があるが、従来の方法ではこれは満足できなかった。
均一なパターンを作ると言う観点において、近年透明導電性材料前駆体としてハロゲン化銀乳剤層を含有する銀塩写真感光材料を使用する方法が提案されている。例えば国際公開特許WO01/51276号公報(特許文献1)では銀塩写真感光材料を像露光、現像処理した後、金属めっき処理を施すことで透明導電性材料を製造する方法の提案がなされている。すなわち、通常の写真処理である、像露光、現像定着のみでは全く導電性は得られずに、どうしてもめっきと言うもう一つの工程を使うという問題が存在する。しかも、めっき時の触媒としては現像銀を用いるのだが、該現像銀がバインダーであるゼラチンの中に埋没しており、めっき液との接触がし難く、非常にめっきがし難いという問題を抱えている。特開2004−221564号公報(特許文献2)においてはめっき効率を上げようとすべく、ハロゲン化銀乳剤層中の銀/ゼラチンの比を変化させて銀の比率を高くすることで効率を上げようとしている。しかしながら、この発明においてもめっき工程は不可欠であり、なおかつこのようなハロゲン化銀乳剤を作ろうとすると、極少量の保護バインダーしか使えず、比重の重い銀をこのように少ないバインダーで保持することは困難であったり、製造中にかかる圧力などでカブリが発生しやすいなど生産上問題を抱えていた。
また、同じく銀塩感光材料を使う方法として銀塩拡散転写法を用いる方法も提案されており、例えば国際公開特許WO2004−007810号公報(特許文献3)などがある。この方法は銀は極微量のバインダーに、あるいは実質的にバインダーに覆われていないため、めっきなしでもある程度の導電性が得られる手法である。またバインダーがないためめっき液と現像銀との接触がし易いため、めっきにも有利な手法でもある。しかしながら、非常に薄い物理現像核層の上に厚く重いハロゲン化銀乳剤層が塗布されているため、同時多層塗布は困難であり、生産性が悪くなるという問題が存在した。
特開2005−15068号公報(特許文献4)においては無電解めっき触媒、及びアルカリ可溶性樹脂を含有する紫外線硬化樹脂を透明基材に印刷しパターンを形成させ、紫外線を照射して樹脂を硬化させ、無電解めっきし導電性材料とする方法が提案されている。この方法によればアルカリ可溶性樹脂がアルカリ性の無電解めっき液に溶解するために、樹脂の内部に埋もれているめっき触媒が表面に現れ、めっきがし易くなるというものである。この方法では水膨潤性のほとんどない紫外線樹脂を用いるために、特許文献4の図eに記載されている様に、導電性金属膜は樹脂パターンの上に形成されるのに対し、本願ではゼラチン等水膨潤性バインダー中に形成された金属に関するものであり、かつ、この方法では無電解めっきが絶対的に必要である点で、本願とは基本的に異なるものである。なお、この方法では熱力学的に不安定なめっき液に次々とアルカリ可溶性樹脂が溶解してくるので、めっき液の疲労を極端に早くする欠点を有していた。
国際公開特許WO01/51276号公報(1頁) 特開2004−221564号公報(1〜5頁) 国際公開特許WO2004/221565号公報(1頁) 特開2005−15068号公報(1頁、図e)
従って、本発明の目的は、透明性と導電性が共に高く、かつ生産性の良い導電性材料が得られるための製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を含有する導電性材料前駆体において、該ハロゲン化銀乳剤層中の総親水性バインダーのうちゾルフラクションが10質量%以上であることを特徴とする導電性材料前駆体を用いることによって達成された。
本発明の透明導電性材料の製造方法により、透明性と導電性が共に高く、かつ生産性の良い導電性材料が得られるための製造方法を提供することができた。
本発明者等は、導電性材料の前駆体としてハロゲン化銀乳剤層を有する銀塩写真感光材料を用いて製造する際に、公知の銀塩写真感光材料を用い、通常の現像処理で形成された現像銀ではバインダーにより互いが孤立させられているために導電性を得られないという欠点を改良すべく鋭意検討した結果、現像工程の段階でバインダーの一部を除去させ、現像銀を互いに接触させるようにすることでこの問題を解決できる事を見出し、本発明に至った。また、未露光部においては本発明の手法で特に影響を受けず、銀塩写真感光材料を導電性前駆体として用いる導電性材料の特徴である高い透明性も同時に得られる事を見出した。さらにこの方法においては無電解めっきの効率もあげられるので、より高い導電性を得ることもできる。
本発明の導電性材料前駆体に用いられる透明支持体としては、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、セロハン、セルロイド等のプラスチック樹脂フィルム、ガラス板などが挙げられる。さらに本発明においては支持体上にハロゲン化銀写真乳剤層との接着性を向上させるための下引き層や帯電防止層などを必要に応じて設けることもできる。
本発明の導電性材料前駆体においては光センサーとして感光性ハロゲン化銀乳剤層が支持体上に設けられる。ハロゲン化銀に関する銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等で用いられる技術は、本発明においてもそのまま用いることもできる。
該感光性ハロゲン化銀の結晶の好ましいハロゲン化銀乳剤粒子の平均粒径は0.25μm以下、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。本発明におけるハロゲン化銀粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、立方体状、平板状(6角平板状、三角形平板状、4角形平板状など)、八面体状、14面体状など様々な形状であることができる。
本発明における感光性ハロゲン化銀粒子に含有されるハロゲン元素は、塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素のいずれであっても良く、これらを組み合わせでも良いが、特に塩素を含有することが好ましい。ハロゲン化銀乳剤粒子の形成には、順混合、逆混合、同時混合等の、当業界では周知の方法が用いられる。なかでも同時混合法の1種で、粒子形成される液相中のpAgを一定に保ついわゆるコントロールドダブルジェット法を用いることが、粒径のそろったハロゲン化銀乳剤粒子が得られる点において好ましい。本発明においては、好ましいハロゲン化銀乳剤粒子の平均粒径は0.25μm以下、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。
本発明における感光性ハロゲン化銀粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、立方体状、平板状(6角平板状、三角形平板状、4角形平板状など)、八面体状、14面体状など様々な形状であることができる。
本発明において感光性ハロゲン化銀粒子はハロゲン化銀乳剤層中に銀で換算して0.15〜5g/m2、好ましくは0.3〜1g/m2含有される。
本発明の導電性材料前駆体におけるハロゲン化銀乳剤層中の総親水性バインダーのゾルフラクションとはハロゲン化銀乳剤層を構成する親水性バインダーのうち、水溶出性バインダー成分の割合を意味する。本発明においてゾルフラクションは透明支持体上にハロゲン化銀乳剤層のみを導電性材料前駆体と同じ塗布量で塗布し、同じ乾燥条件で乾燥させたゾルフラクション測定用試料を作製し、これを40℃温水中に1時間浸漬させ、乾燥させた後、その前後の重量変化を測定することで求める。また、オーバー層、下塗層の設けていない導電性材料前駆体の場合、裏塗層を除去することでゾルフラクション用試料として用いることもできる。測定誤差を少なくするためゾルフラクション測定には少なくとも0.05m2以上、好ましくは0.1m2以上の試料を用いることが好ましい。なお、ゾルフラクション測定用試料として用いる支持体としては、水浸透性の無い支持体であれば良く、好ましくは本発明の導電性材料前駆体の支持体として用いる透明支持体と同じものを用いる。
本発明においてゾルフラクションが10質量%以下のハロゲン化銀乳剤層を得るには(1)架橋剤の量、及び架橋条件の調整、(2)架橋剤に反応する親水性バインダーと、反応しない親水性バインダーを混合させる、(3)架橋剤と反応しても水可溶性のままで存在しうるだけの分子量の小さな親水性バインダーを用いる、の以上3つの方法でその量をコントロールすることができるが、1の方法は生産安定性に問題があり、本発明において好ましくは2若しくは3の方法を用いる。いずれの方法を用いても本発明において導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層中の総親水性バインダーはゾルフラクションを10%以上、好ましくは20〜70%、さらに好ましくは40〜60%含有する。
本発明において架橋剤とは複数の水溶性バインダーと反応し、水溶性バインダーの分子量を大きくして水溶性から水不溶性にするものである。本発明における導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層は架橋剤で架橋される。架橋されることにより、ハロゲン化銀乳剤層に含有される親水性バインダー、すなわち水溶性バインダーが不溶性となって現像処理やめっき処理時にハロゲン化銀乳剤層が残存できるようになる。本発明における架橋剤としては、例えば「高分子の化学反応」(化学同人、1972 大河原 信 著)2.6.7章や5.2章に記載されているような公知の水溶性バインダーの架橋剤を用いることができる。本発明における水溶性バインダーの架橋剤の具体例としては、例えばホルムアルデヒド、N−メチロール化合物(例えばN−メチロール尿素、N−メチロールメラミン、N−メチロールエチレン尿素やこれらの初期縮号物など)、ジアルデヒド(例えばグリオキサール、グルタルアルデヒド、スクシンアルデヒドなど)、各種エポキシ化合物(例えばグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル)、活性化ビニル化合物(例えばビス(ビニルスルホニル)メタン、ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル、あるいは特公昭44−29622号、特公昭47−8736号、特開昭48−74832号、特開昭49−24435号、特開昭51−44164号、特開昭53−41221号、米国特許4,173,481、米国特許4,323,646等に記載の化合物など)、キノン類(例えばp−キノンなど)、s−トリアジン(例えば2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシーsトリアジンなど)などが挙げられる。またこの他にも「The theory of Photographic Process 第4版(Eastman Kodak Company 1977 T.H.James編)第2章記載の化合物なども用いることができる。
本発明において用いる導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層中の親水性バインダーとしては親水性バインダーの架橋剤が反応しうる親水性バインダーを用いる。架橋剤が反応しうる親水性バインダーとしては用いる架橋剤によって異なるが、例えば、ゼラチン、カゼイン、アルブミンなどの蛋白質、ポリビニルアルコール(PVA)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、無水マレイン酸とビニルスルホン酸の共重合物、無水マレイン酸とスチレンの共重合物、イタコン酸とビニルスルホン酸の共重合物、イタコン酸とスチレンの共重合物、アルギン酸等が挙げられるが、特にゼラチンを用いることが好ましい。またこれら架橋剤が反応し得る親水性バインダーは複数の種類を混ぜて使用することも可能である。なお、架橋剤はこれらと反応する親水性バインダーの乾燥総重量に対して0.1〜10重量%の範囲で好ましく用いられる。
本発明においてゾルフラクションをコントロールする2の方法においては親水性バインダーとして親水性バインダーの架橋剤と反応し得る親水性バインダー以外に、該架橋剤と反応しない親水性バインダーも用いる。親水性バインダーの架橋剤が反応しない親水性バインダーとしては架橋剤の種類に応じて変化するが(例えば架橋剤としてエポキシ化合物を用いる場合はポリアクリル酸などカルボン酸基を有する親水性バインダーはエポキシ化合物と反応するが、ジアルデヒド類を用いると反応しない)、例えばポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニル硫酸、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−二酸化硫黄共重合物など、反応性基を持たない親水性バインダーやフタル化ゼラチンの様に反応性基を封鎖した親水性バインダーなどが挙げられる。本発明において、これら架橋剤に反応しない親水性バインダーは好ましいゾルフラクションを得るだけの量を架橋剤に反応する親水性バインダーに混合させて用いる。好ましいその使用量としては、架橋剤の種類、量、その架橋剤と反応する親水性バインダーの種類などに応じて変動するが、好ましくは親水性バインダーのうち7%以上、さらに好ましくは15〜75%含有する。また、本発明の目的を達するのには架橋剤に反応しない親水性バインダーの分子量は80000以下が好ましい。
本発明においてゾルフラクションをコントロールする3の方法では比較的低分子の親水性バインダーを用いる。低分子親水性バインダーの種類としてはゼラチンの他、架橋剤が反応する親水性バインダーでも反応しない親水性バインダーでも何れでも使用できるが、本発明の目的を達するには分子量は20000以下、好ましくは12000以下の親水性バインダーを用いることが好ましい。これら分子量20000以下の親水性バインダーも、好ましいゾルフラクションを得るだけの量を分子量の大きい親水性バインダーに混合させて用いる。好ましい使用量は、架橋剤と反応しない親水性バインダーと同様、架橋剤の種類、量、その架橋剤と反応する親水性バインダーの種類などに応じて変動するが、好ましくは親水性バインダーのうち7%以上、さらに好ましくは15〜60%含有する
本発明においてハロゲン化銀乳剤層に含有する親水性ポリマーの総バインダー量が少ないと塗布性に悪影響を及ぼし、また安定したハロゲン化銀粒子も得られなくなる、一方、多過ぎるとめっき時の処理性が低下する。感光性ハロゲン化銀と非感光性銀塩との合計総銀量(銀換算)に対し、好ましい総親水性バインダーとの質量比(総銀量/総親水性バインダー量)は0.8以上、より好ましくは1.2〜3である。
本発明において用いる導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層には親水性バインダー以外に非水溶性ポリマーとしての高分子ラテックスも含有させることもできる。高分子ラテックスとしては単独重合体や共重合体など各種公知のラテックスを用いることができる。単独重合体としては酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メタクリロニトリル、ブタジエン、イソプレンなどがあり、共重合体としてはエチレン・ブタジエン、スチレン・ブタジエン、スチレン・p−メトオキシスチレン、スチレン・酢酸ビニル、酢酸ビニル・塩化ビニル、酢酸ビニル・マレイン酸ジエチル、メチルメタクリレート・アクリロニトリル、メチルメタクリレート・ブタジエン、メチルメタクリレート・スチレン、メチルメタクリレート・酢酸ビニル、メチルメタクリレート・塩化ビニリデン、メチルアクリレート・アクリロニトリル、メチルアクリレート・ブタジエン、メチルアクリレート・スチレン、メチルアクリレート・酢酸ビニル、アクリル酸・ブチルアクリレート、メチルアクリレート・塩化ビニル、ブチルアクリレート・スチレン等がある。本発明で用いる高分子ラテックスの平均粒径は0.01〜1.0μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.8μmである。また、高分子ラテックスを用いる場合でも、親水性バインダーの20%以下、好ましくは10%以下の使用量が好ましい。
ハロゲン化銀乳剤層には、さらに種々の目的のために、公知の写真用添加剤を用いることができる。これらは、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)308119(1989年12月)に記載、あるいは引用された文献に記載されている。
本発明における導電性材料前駆体には必要に応じて支持体のハロゲン化銀乳剤層と反対面に裏塗層やハロゲン化銀乳剤層の上にオーバー層などを設けることができる。
導電性材料前駆体にはハロゲン化銀乳剤層の感光波長域に吸収極大を有する非増感性染料又は顔料を、画質向上のためのハレーション、あるいはイラジエーション防止剤として用いることは好ましい。ハレーション防止剤としてはハロゲン化銀乳剤層と支持体の間の下引き層やあるいは裏塗層に含有させることができる。イラジエーション防止剤としては、ハロゲン化銀乳剤層に含有させるのが良い。添加量は、目的の効果が得られるのであれば広範囲に変化しうるが、例えばハレーション防止剤として裏塗層に含有させる場合、1平方メートル当たり、約20mg〜約1gの範囲が望ましく、好ましくは、極大吸収波長における光学濃度として、0.5以上である。
本発明に用いる導電性材料前駆体は、網目状パターンのような任意の細線パターンの透過原稿と該導電性材料前駆体を密着して露光、あるいはアルゴンレーザー、He−Neレーザー、赤色半導体レーザー、発光ダイオード、赤外半導体レーザー等を用いたイメージセッターで任意の細線パターンを走査露光することで、画像を形成する。
本発明では、導電性材料前駆体を露光した後、現像処理を行う。本発明において現像処理は、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。現像液については特に限定はしないが、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもでき、例えば三菱製紙社製のGekkol、MRA−CD1001、富士フイルム社製のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、LD745、LD835、KODAK社製のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72、RA2000などの現像液、また、D−85などのリス現像液を用いることができる。
本発明において現像処理の後、停止処理を行ことが好ましい。停止処理は水洗のみでも不可能では無いが、好ましくは酸性の停止液を用いる。好ましい停止液としては「写真の化学」(笹井著、写真工業出版社(株))p305記載の停止液が挙げられる。
本発明において現像、停止処理の後,定着処理を行う。定着とは未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる。本発明における定着液としては公知の銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。好ましい定着液としては前述の「写真の化学」(笹井著、写真工業出版社(株))p321記載の定着液などが挙げられる。また、チオ硫酸塩を含有しない、例えば脱銀剤としてアルカノールアミン類を用いた定着液で定着処理する事も好ましい。また、定着液に硬膜剤、例えばアルミニウム塩などを含有する硬膜定着液を用いる事もできる。さらに酸化剤、例えばEDTA第2鉄塩の入った漂白定着剤を用いても良い。
本発明では、前記露光及び現像処理により形成された現像銀部にさらに高い導電性を付与する目的で、めっき処理を行うことこともできる。本発明において、めっき処理は、無電解めっき(化学還元めっきや置換めっき)、電解めっき、又は無電解めっきと電解めっきの両方を用いることができる。
本発明における無電解めっきは、公知の無電解めっき技術、例えば無電解ニッケルめっき,無電解コバルトめっき、無電解金めっき、銀めっきなどを用いることができるが、低コストにて十分な導電性と透明性を得るためには無電解銅めっきを行うことが好ましい。
本発明における無電解銅めっき液には硫酸銅や塩化銅など銅の供給源、ホルマリンやグリオキシル酸、テトラヒドロホウ酸カリウム、ジメチルアミンボランなど還元剤、EDTAやジエチレントリアミン5酢酸、ロシェル塩、グリセロール、メソーエリトリトール、アドニール、D−マンニトール、D−ソルビトール、ズルシトール、イミノ2酢酸、t−1,2−シクロヘキサンジアミン4酢酸、1,3−ジアミノプロパン−2−オール,グリコールエーテルジアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の銅の錯化剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのpH調整剤などが含有される。さらにその他に浴の安定化やめっき皮膜の平滑性を向上させるための添加剤としてポリエチレングリコール、黄血塩、ビピリジル,o−フェナントロリン、ネオクプロイン、チオ尿素、シアン化物などを含有させることもできる。めっき液は安定性を増すためエアレーションを行う事が好ましい。
無電解銅めっきでは前述の通り種々の錯化剤を用いることができるが、錯化剤の種類により酸化銅が共析し、導電性に大きく影響したり、あるいはトリエタノールアミンなど銅イオンとの錯安定定数の低い錯化剤は銅が沈析しやすいため、安定しためっき液やめっき補充液が作り難いなどということが知られている。従って工業的に通常用いられる錯化剤は限られており、本発明においても同様の理由でめっき液の組成として特に錯化剤の選択は重要である。特に好ましい錯化剤としては銅錯体の安定定数の大きいEDTAやジエチレントリアミン5酢酸などが挙げられ、このような好ましい錯化剤を用いためっき液としては例えばプリント基板の作成に使用される高温タイプの無電解銅めっきがある。高温タイプの無電解銅めっきの手法については「無電解めっき 基礎と応用」(電気鍍金研究会編)p105などに詳しく記載されている。高温タイプのめっきでは通常60〜70℃で処理し、処理時間は無電解めっき後に電解めっきを施すかどうかで変わってくるが、通常1〜30分、好ましくは3〜20分無電解めっき処理を行うことで本発明の目的を達することができる。
本発明において銅以外の無電解めっき処理を行う場合は例えばめっき技術ガイドブック」(東京鍍金材料協同組合技術委員会編、1987年)p406〜432記載の方法などを用いる事ができる。
本発明においては無電解めっき以外にも電解めっきを施すこともできる。電解めっきとしては銅めっきやニッケルめっき、亜鉛めっき、カドミウムめっき、錫めっき、合金めっきなど種々のめっき法が知られている、無電解めっき同様低コストで透明性、導電性を確保するためには銅めっきを用いる事が好ましい。銅めっき法としては公知の硫酸銅めっき、ホウフッ化銅めっき、シアン化銅めっき、ピロリン酸銅めっきなどいずれの方法でも用いる事ができるが、廃液の簡便さから硫酸銅めっき、特にハイスロ−硫酸銅めっきを用いることが好ましい。これら電解めっき法の詳細は例えば「めっき技術ガイドブック」(東京鍍金材料協同組合技術委員会編、1987年)p75〜112などに記載されている。
本発明では、めっき処理の前に金属銀部を無電解めっきを促進させる目的でパラジウムを含有する溶液で活性化処理することもできる。パラジウムとしては2価のパラジウム塩あるいはその錯体塩の形でも良いし,また金属パラジウムであっても良い。しかし、液の安定性、処理の安定性から好ましくはパラジウム塩あるいはその錯塩を用いることが良い。
本発明においてはめっき処理後、酸化処理を行う事も可能である。酸化処理としては、種々の酸化剤を用いた公知の方法を用いる事ができる。酸化処理液には酸化剤としてEDTA鉄塩、DTPA鉄塩、1,3−PDTA鉄塩、β−ADA鉄塩、BAIDA鉄塩などの各種アミノポリカルボン酸鉄塩、重クロム酸塩、過硫酸塩、過マンガン酸塩、赤血塩などを用いることができるが、環境負荷が少なく、安全なアミノポリカルボン酸鉄を用いる事が好ましい。酸化剤の使用量は0.01〜1モル/L、好ましくは0.1〜0.3モル/Lである。その他に促進剤として臭化物、ヨウ化物、グアニジン類、キノン類、ヴァイツラジカル、アミノエタンチオール類、チアゾール類、ジスルフィド塁、へテロ環メルカプト類など公知のものを用いる事もできる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、無論この記述により本発明が制限されるものではない。なお、特に記載の無い限り、%は質量%を意味する。
本発明に使用される前駆体を作製するために、透明支持体として、厚み100μmの、塩化ビニリデンを含有する下引き層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。この支持体上に下記組成の裏塗層を塗布した。
<裏塗層組成/1m2あたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
界面活性剤(S−1) 400mg
Figure 2007095331
ハロゲン化銀乳剤は写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀40モル%と臭化銀60モル%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀3gあたり1gのゼラチンを含む。
続いて、裏塗層塗布済み支持体上に裏塗層と反対側に得られた上記ハロゲン化銀乳剤に親水性バインダーを加えて下記処方a〜h及び比較ハロゲン化銀乳剤i〜kにてハロゲン化銀乳剤層を塗布した。
<ハロゲン化銀乳剤層組成a/1m2あたり>
ゼラチン 2.7g
PVP K30(平均分子量60000) 0.3g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成b/1m2あたり>
ゼラチン 2.4g
PVP K30 0.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成c/1m2あたり>
ゼラチン 2.1g
PVP K30 0.9g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成d/1m2あたり>
ゼラチン 1.6g
PVP K30 1.4g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成e/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
PVP K30 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成f/1m2あたり>
ゼラチン 1.2g
PVP K30 1.8g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成g/1m2あたり>
ゼラチン 0.9g
PVP K30 2.1g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成h/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
ポリアクリル酸(平均分子量50000) 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<比較ハロゲン化銀乳剤層組成i/1m2あたり>
ゼラチン 3g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<比較ハロゲン化銀乳剤層組成j/1m2あたり>
ゼラチン 1g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<比較ハロゲン化銀乳剤層組成k/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
ポリアクリル酸(平均分子量50000) 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
EX313(ナガセケムテックス:エポキシ系架橋剤)50mg
このようにして得た導電性材料前駆体のゾルフラクションを測定するため、導電性材料前駆体の裏塗層を温水洗除去し、ゾルフラクション測定用試料を作成し、これを40℃のイオン交換水に1時間浸漬させ、乾燥後、その質量変化よりゾルフラクションを求めた。なお、ゾルフラクション測定には合計0.1m2を試料として用いた。
次に導電性材料を得るため、導電性材料前駆体を水銀灯を光源とする密着プリンターで400nm以下の光をカットする樹脂フィルターを介し、細線幅20μmで格子間隔250μmの網目パタンの透過原稿を密着させて露光した。
続いて、Gekkol現像液(三菱製紙社製)に20℃で90秒間浸漬した後、続いて2%酢酸溶液に20℃で30秒浸漬させ停止処理し、さらにダイヤフィックス定着液(三菱製紙社製)にて20℃180秒定着処理し、導電性材料1〜8及び比較導電性材料9〜11を得た。
上記のようにして得られた網目パターン状銀薄膜が形成された透明導電性材料の表面抵抗率は、(株)ダイアインスツルメンツ製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。また、全光線透過率を測定した。
さらに、得られた導電性材料をA4サイズに裁断し、0.001モル/LのPdCl2水溶液に20℃10秒浸漬した後、下記めっき液を用いて無電解めっきを行った。銅めっき処理は70℃で10分間とし、その間めっき液はエアレーションを行った。こうして得られた透明導電性材料の表面抵抗率を測定した。得られた結果を表1にまとめる。
<銅めっき液>
硫酸銅5水和物 10g
EDTA・2Na 40g
ホルマリン(37%) 3ml
水酸化ナトリウム 9g
ビピリジル 0.01g
ポリエチレングリコール 0.01g
水を加えて1Lとした。
pH=12.2に調整する。
Figure 2007095331
表1より、ゾルフラクションが10%以上の導電性材料前駆体を用いた導電性材料は高い表面抵抗率を得られることが判る。またゾルフラクションは20%以上が好ましく、40〜60%でより好ましい結果を得られることが判る。また親水性バインダーとしてのゼラチンを減らしただけの比較サンプルはめっきの効率も良くなく、またカブリが発生しているせいか、特にめっき前後の全光線透過率の変化が大きいことが判る。ゾルフラクションは逆に増やし過ぎて60%を超えると導電性に悪影響を及ぼすことも判る。また導電性材料8と比較導電性材料11を比較した場合、同じ親水性バインダーの構成でも架橋剤が異なることでゾルフラクションが異なり、その結果表面抵抗率に大きな違いの出ていることが判る。よって、親水性バインダーの種類が重要なわけではなく、好ましいゾルフラクションの範囲内にいれることの重要性が理解できる。
ハロゲン化銀乳剤層として下記ハロゲン化銀乳剤処方l〜nを用いる以外は実施例1同様に行い、導電性材料12〜14を得た。これを実施例1同様に評価して表2のような結果を得た。
<ハロゲン化銀乳剤層組成l/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
PVP K60(平均分子量350000) 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成m/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
ポリビニルアクリル酸(平均分子量100000) 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成n/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
ガントレッツES425(ビニルメチルエーテルと無水マレイン酸エステルの共重合体平均分子量120000:ISP社製) 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
Figure 2007095331
表2より架橋剤に反応しない親水性バインダーに関しては分子量が低い方が好ましく、分子量100000以上のバインダーでは表面抵抗率が比較的低くなることが判る。
実施例1で使用したハロゲン化銀乳剤処方の代わりに下記ハロゲン化銀乳剤処方o〜rq及び比較ハロゲン化銀乳剤処方s、tを用いる以外は実施例1同様に行い、これを実施例1同様評価した結果、表3のようになった。
<ハロゲン化銀乳剤層組成o/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
低分子ゼラチン(平均分子量3000) 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成p/1m2あたり>
ゼラチン 2.7g
低分子ゼラチン(平均分子量3000) 0.3g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成q/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
低分子ゼラチン(平均分子量10000) 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成r/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
ポリアクリル酸(平均分子量15000) 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
EX313(ナガセケムテックス) 50mg
<比較ハロゲン化銀乳剤層組成s/1m2あたり>
ゼラチン 2.85g
低分子ゼラチン(平均分子量3000) 0.15g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
グリオキサール(40%水溶液) 50mg
<比較ハロゲン化銀乳剤層組成t/1m2あたり>
ゼラチン 1.4g
ポリアクリル酸(平均分子量30000) 1.6g
ハロゲン化銀乳剤 3g銀相当
界面活性剤(S−1) 20mg
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
EX313(ナガセケムテックス) 50mg
Figure 2007095331
表3より分子量20000以下の親水性バインダーを用いた場合、ゼラチンに対する架橋剤と反応するような親水性バインダーであっても、ゾルフラクションを高く保つことはでき、高い表面抵抗率を得ることができることが判る。

Claims (4)

  1. 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を含有する導電性材料前駆体において、該ハロゲン化銀乳剤層中の総親水性バインダーのうちゾルフラクションが10質量%以上であることを特徴とする導電性材料前駆体。
  2. ハロゲン化銀乳剤層が架橋剤によって架橋されており、かつ、該ハロゲン化銀乳剤層に含有される親水性バインダーが該架橋剤に対して反応性のある親水性バインダーと反応性のない親水性バインダーの混合物であることを特徴とする請求項1記載の導電性材料前駆体。
  3. 該親水性バインダーの架橋剤に対して反応性を持たない親水性バインダーが分子量80000以下であることを特徴とする請求項2記載の導電性材料前駆体。
  4. ハロゲン化銀乳剤層中に分子量20000以下の親水性バインダーが含有されることを特徴とする請求項1に記載の導電性材料前駆体。
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