JP2007092089A5 - - Google Patents

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次に、この発明により製造した上記高純度モリブデン−タングステン合金粉末を原料粉末として用い、表3に示される従来から通常に行われている焼結条件で、所定の成分組成からなるスパッタリングターゲットを焼結法により作製したところ、相対密度・抗折力はともに高く(相対密度99.62%以上、抗折力284MPa以上)、一方、平均結晶粒径・比抵抗の非常に小さい(平均結晶粒径18.8μm以下、比抵抗39μΩ・cm以下)スパッタリングターゲットが得られた。
Figure 2007092089
表8には、合金粉末の純度、Mo量、W量、O含有量、その他の不純物(Fe,Na,K)含有量、粉末粒径を示したが、従来法2との対比から明らかなように、この発明により製造したモリブデン−タングステン合金粉末1〜9(実施例1〜9)は、99.99%以上の高純度を有し、合金粉末中のMo量、W量は、目標組成とほぼ一致した組成が得られ、O含有量及び不純物(Fe,Na,K)含有量が極めて少なく、粉末粒径も1.91μm以下のきわめて微細な合金粉末であることがわかる。
表9は、モリブデン−タングステン合金粉末1(実施例1)について行ったEDX分布測定による均質性調査デーダであるが、このデータに示されるように、従来法2によるものでは、測定点30箇所における標準偏差値が1.09であるのに対して、モリブデン−タングステン合金粉末1(実施例1)では、標準偏差値は0.35と極めて小さい値であることから、この発明により製造したモリブデン−タングステン合金粉末1(実施例1)は、従来法2による合金粉末に比して、MoとWの濃度分布の変化が極めて少なく、均一に合金化され、均一な固溶体が形成されており、均質な合金粉末となっていることがわかる。
Figure 2007092089
Figure 2007092089
まず、得られたスパッタリングターゲットをダイヤモンド砥石で研削し、その後、ダイヤモンド琢磨を行い鏡面とし、これをダイヤモンドカッターにて切断し、8mm×4mm×24mmの試験片を作製。
「相対密度(%)」については、試験片を、アルキメデス(水中天秤)法で測定。
「比抵抗(μΩ・cm)」については、試験片を、4端子法により24mmの部分を測定。
「坑折力(MPa)」については、試験片を、支点間距離20mmで、JIS(三点曲げ)法により測定。
「平均結晶粒径(μm)」については、光学顕微鏡(倍率×1,000)の観察により、ランダム50結晶粒について測定した結晶粒径の平均値を平均結晶粒径(μm)とした。
「Mo−W薄膜の平均パーティクル数(個/cm)」については、純銅製バッキングプレートにIn系合金ろう材を用いて、ろう付けした状態で、直流マグネトロンスパッタリング装置に取り付け、スパッタガス:Ar、Arガス圧力:0.5Pa、スパッタ出力:2kw、スパッタ時間:5分、の条件でスパッタを行い、直径200mmのSiウエハーの表面に全面に亘って厚さ:0.3μmのMo−W薄膜を形成した。この結果得られたMo−W薄膜について、任意箇所の直径:50mmの円面積内に存在する最大径が0.5μm以上のパーティクル数をパーティクル発生カウンターにて測定し、5ケ所の単位面積当たりの平均値で示した。
Figure 2007092089
表10に示されるスパッタリングターゲット特性の対比から、この発明のモリブデン−タングステン合金粉末1〜9(実施例1〜9)から作製したスパッタリングターゲットは、従来法1、従来法2のものと比較して、相対密度(99.62%以上)と抗折力(284MPa以上)は高く、平均結晶粒径(18.8μm以下)は小さく、非常に均一かつ微細な結晶粒組織となっている。また、比抵抗(39μΩ・cm以下)も小さく、さらに、Mo−W薄膜の平均パーティクル数も極めて小さな値(0.03個/cm以下)となっている。

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