JP4905618B2 - 配線形成用材料、配線形成用スパッタリングターゲット、配線薄膜及び電子部品 - Google Patents

配線形成用材料、配線形成用スパッタリングターゲット、配線薄膜及び電子部品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線形成用材料、配線形成用スパッタリングターゲット,配線薄膜及び電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、非晶質シリコン(以下「a−Si」という)膜を用いて形成された薄膜トランジスタ(以下「TFT」という)をスイッチング素子として構成されたアクティブマトリックス型液晶表示装置が注目されている。
【0003】
これは、安価なガラス基板上に低温成膜ができるa−Si膜を用いてTFTアレイを構成することにより、大面積,高精細,高画質かつ安価なパネルディスプレイ、すなわちフラット型テレビジョンが実現できる可能性があるからである。
【0004】
しかし、大面積でかつ高精細のディスプレイを構成する場合、必然的にアドレス配線の総延長が飛躍的に増加するので、アドレス配線の有する抵抗分が増加して、スイッチ素子に与えられるゲートパルスのアドレス配線の抵抗分に起因する遅延が顕著になり、液晶の制御が困難になるという問題点がある。
【0005】
少なくとも、配線幅などのパラメータを維持したままで、このゲートパルスの遅延を回避するための1つの手段としては、より低い抵抗率を有する配線材料を用いて形成されたアドレス配線を備える液晶表示素子の開発が考えられる。
具体的には、現在このアドレス配線材料として、例えば国際公開WO95/16797等に記載されているようなタングステンを所定量含有したモリブデン合金(Mo−W合金)薄膜が使用されている。
【0006】
このような配線材料に要求される特性は低抵抗率のみではなく、これに加えて、アドレス配線上に形成する層間絶縁膜のステップカバレッジを良好にして層間絶縁膜上に形成される配線とこのアドレス配線との絶縁性を高めることの必要性から、テーパ加工が良好に施せる性質を有することも要求される。近年の更なる大型化の要求に伴い、上記低抵抗化さらにはテーパー加工への要求もさらに厳しくなっている。
【0007】
上記構造及び要求を実現するために、例えば配線膜を四フッ化炭素(CF)及び酸素(O)の混合ガスでのエッチング、すなわちドライエッチングによって形成することが検討されており、このドライエッチングにおいてもテーパー加工が良好に施せることが可能であることが要求されている。
【0008】
これら大面積ディスプレイに限らず、ディスプレイの高精細化に伴う配線および配線間隔の狭小化、あるいは配線幅を細くして開口率を向上するという要求においても同様の要求がなされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、例えば、アクティブマトリックス型液晶表示装置の表示領域を大面積化、さらにはディスプレイの高精細化に伴う配線および配線間隔の狭小化、あるいは配線幅を細くして開口率を向上するという要求に対応し低抵抗であり、かつドライエッチングにおいてもテーパー加工が良好に施せることが可能である配線形成用材料、配線形成用ターゲット、配線薄膜、及び電子部品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的について液晶表示装置に適用する場合の配線材料として種々の金属,合金について系統的に実験,検討を重ねた結果、本発明のようにモリブデン(Mo)にクロム(Cr),タングステン(W),コバルト(Co),ロジウム(Rh),イリジウム(Ir),ニッケル(Ni),パラジウム(Pd)及び白金(Pt)から選ばれる少なくとも1種の元素を所定量含有させることにより低抵抗で、かつドライエッチングにおいてもテーパー加工が良好に施すことが可能であることを見出し、本発明に至ったのである。
【0011】
すなわち、本発明の第1の発明の配線形成用材料は、Cr,W,Co,Rh,Ir,Ni,Pd及びPtから選ばれる少なくとも1種の元素を0.1〜20重量%含有し、残部モリブデン及び不可避不純物よりなることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の第2の発明である配線形成用スパッタリングターゲットは、Cr,W,Co,Rh,Ir,Ni,Pd及びPtから選ばれる少なくとも1種の元素を0.1〜20重量%含有し、残部モリブデン及び不可避不純物よりなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第3の発明の配線薄膜は、、Cr,W,Co,Rh,Ir,Ni,Pd及びPtから選ばれる少なくとも1種の元素を0.1〜20重量%含有し、残部モリブデン及び不可避不純物よりなることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の第4の発明の電子部品は、本発明の第3の発明である配線薄膜を有することを特徴とする。
【0015】
上記構成により、本発明は低抵抗で、かつドライエッチングにおいてもテーパー加工が良好に施すことが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本各発明を詳細に説明する。
【0017】
本各発明において、配線形成用材料,配線形成用スパッタリングターゲット及び配線薄膜に使用される、Moに含有されるCr,W,Co,Rh,Ir,Ni,Pd及びPtから選ばれる少なくとも1種の元素は、低抵抗化及びドライエッチングにおけるテーパー加工性を良好にするために添加されるものである。これらの元素は、ドライエッチングで使用されるCFのフッ素(F)と蒸気圧が比較的高いフッ化物を形成し、そのフッ化物がテーパー加工に対して良好に作用するのである。これらの元素は、あまり少ないとテーパー加工性の改善に対する効果が小さく、逆にあまり多いと、テーパー角度が大きくなる傾向となり、例えばテーパー部において配線膜上に形成される絶縁膜との密着性が低下し空隙を生じる場合があるため、それらの元素の含有量を0.1〜20重量%とした。これらの元素の好ましい量は0.1〜15重量%であり、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。
【0018】
本発明における上記各元素の含有量は、誘導結合プラズマ発光分光装置により測定することが可能である。
【0019】
さらに、本発明の配線形成用スパッタリングターゲットにおいては、上記組成と共に、相対密度98%以上であり、かつ酸素含有量が100ppm以下であることが好ましい。これは、まず相対密度があまり低いと、スパッタリング時にパーティクル(ダスト)の発生が増加、あるいは異常放電の原因となり得るため、上記値以上が好ましい。この密度のより好ましい範囲は99%以上であり、さらに好ましくは99.5%以上である。
【0020】
また、酸素含有量があまり多いと、配線薄膜中に取り込まれる酸素量が増加し、膜抵抗が上昇するため、上記値以下が好ましい。この酸素含有量のより好ましい範囲は50ppm以下であり、さらに好ましくは20ppm以下である。
【0021】
なお、本発明におけるスパッタリングターゲットの相対密度は、常法のアルキメデス法により測定される。
【0022】
さらに、本発明の配線形成用スパッタリングターゲットにおいては、上記酸素含有量のバラツキが30%以下であることが好ましい。
【0023】
これは、スパッタリングターゲット表面での酸素含有量が表面の部位により異なっていると(バラツキが大きいと)、そのスパッタリングターゲットにより得られたす配線薄膜の面内均一性にばらつきを生じるためであり、配線薄膜の面内均一性を向上するためには、バラツキを上記範囲内にすることが好ましい。この酸素含有量のバラツキのより好ましい範囲は25%以下であり、さらに好ましくは20%以下である。
【0024】
ここで、本発明の酸素含有量のバラツキは、以下に示す方法により測定された値を示すものとする。
すなわち、図1に示す様に、例えば円盤状のターゲットの中心部(位置1)と、中心部を通り円周を均等に分割した4本の直線状の中心から外周部に向かって90%の距離の位置(位置2〜9)及び中心から50%の距離の位置(位置10〜17)とから、それぞれ長さ15mm、幅15mm、の試験片を採取する。これら17点の試験片の酸素含有量をそれぞれ不活性ガス融解・赤外線吸収装置(LECO社製)により測定し、これらの平均値を本発明の酸素含有量とする。
【0025】
さらに、スパッタリングターゲット表面の酸素含有量のバラツキは、上記した17点の試験片から求めた結晶面の最大値および最小値から、{(最大値−最小値)/(最大値+最小値)}×100の式に基づいて求めた値を示すものとする。
【0026】
なお、本発明において不可避的に含有される不純物として鉄(Fe)20ppm以下,アルミニウム(Al)10ppm以下,銅(Cu)20ppm以下及び炭素(C)30ppm以下含有することは構わない。
【0027】
本発明においては、上記構成とすることにより、例えば、この材料及びスパッタリングターゲットを用いて形成した液晶表示装置のアドレス配線はゲートパルスに対して低い抵抗分として作用する。そのため、このアドレス配線を伝わるゲートパルスはアドレス配線の配線抵抗に起因する遅延作用を受けないので、液晶を駆動するための所定のスイッチング素子には遅延のないゲートパルスが得られる。
【0028】
その際、本発明の材料はCF及びOの混合ガスでのエッチング、すなわちドライエッチングによってテーパー加工が良好に施すことが可能であり、良好な特性を有する配線薄膜が得られる。
したがって、表示領域を大面積化した場合においても、信頼性のある液晶表示装置等の電子部品を実現することが可能となる。
【0029】
なお、本発明が対象とする電子部品としては、前記液晶表示装置に限らず、表面弾性波素子(SAW)等、本発明で意図する特性が要求される配線薄膜を有する各種電子部品に適用することが可能である。
【0030】
以下に、本発明の配線形成用材料、配線形成用形成用スパッタリングターゲットの製造方法の一例を説明する。
【0031】
まず、Mo粉末及び任意の含有元素粉末をボールミル中にて混合し、均一な混合粉末を得る。この際、ボールミルの内壁および/または使用するボールの材質をMoあるいはWとすることにより、ターゲット中に混入する不純物の混入を低減することが可能となる。
【0032】
次に、この混合粉末をカーボンモールドに充填して真空ホットプレスを用いて加熱温度1700℃以上,面圧200kgf/cm(19.6MPa)以上、好ましくは加熱温度1800℃以上,面圧300kgf/cm以上の条件で焼結させ任意の組成の焼結体を得る。さらに、得られた焼結体の密度を向上するために、得られた焼結体を加熱温度1500℃以上,圧力1500kgf/cm(147MPa)以上、好ましくは加熱温度1800℃以上,圧力1800kgf/cm(177MPa)以上の条件で5時間以上のHIP処理を行うことが好ましい。
【0033】
この後、得られた焼結体を大型化,緻密化の目的など必要により鍛造あるいは圧延などの熱間加工を施し、研削などの機械加工を施して、所定形状のスパッタリングターゲットとする。
【0034】
また、別の製法として、例えば、任意の含有元素を含有するMo焼結体を粉末冶金法により得た後、電子線溶解などの溶解法を用いてインゴットを製造し、その後必要により鍛造あるいは圧延などの熱間加工を施し、研削などの機械加工を施して、所定形状のスパッタリングターゲットとする。
【0035】
上記第1の方法あるいは第2の方法によるターゲットは一体で製造することが薄膜形成時のダストなどのパーティクルの発生を防止する上で好ましいものであるが、ターゲットの大型化の目的で複数の同一組成のターゲットを組み合わせて使用しても良い。この場合、複数の組み合わされるターゲットはバッキングプレートなどへのろう付けにより固定されるが、ターゲット同志の接合部、特にエッジ部からのパーティクルの発生を防止するためにその接合部は拡散接合されることが好ましい。
この拡散接合の方法としては、直接接合する方法、接合部にMo等を介在させ接合する方法、あるいは接合部にMo等のメッキ層を介在させ接合する方法など、種々の方法が採用される。
【0036】
(実施例1)
平均粒径3μmのMo粉末と、平均粒径40μmのIr粉末を、重量%で、0,0.1,10,15,20,30,50,70となるように配合した後、内壁がMoにて被覆されたボールミルに投入し、Mo製のボールを用いて50時間混合し、均一な混合粉末を得た。得られた混合粉末をカーボンモールドに充填し、真空ホットプレス(HP)により加熱温度1200℃で8時間,面圧200kgf/cm(19.6MPa)の条件で仮焼結を行い相対密度70%の仮焼結体を得た後、さらに水素還元雰囲気中で加熱温度1800℃で8時間の条件で本焼結を行い、さらに得られた焼結体をタンタル(Ta)製の金属缶内に配置し、加熱温度1800℃,面圧1800kgf/cm(177MPa)の条件で熱間静水圧プレス(HIP)することにより相対密度99%の焼結体を得た。この後、得られた焼結体を切削加工、研削の機械加工を施し、縦127mm,横635mm,厚さ10mmの各種組成を有するスパッタリングターゲットを得た。
【0037】
これらのスパッタリングターゲットを無酸素銅製バッキングプレートにインジウム(In)系ろう材によりボンディングし、スパッタリング装置横方向に2個並置して取り付け、ガラス基板上(縦300mm,横400mm)に、ターゲットとガラス基板間距離を70mmとし、ガラス基板加熱後、DC電源にて入力Power 1kW、Ar圧力0.5Paの条件でスパッタリングを行い厚さ0.1μmのMo−Ir合金薄膜を得た。
【0038】
得られたMo−Ir合金薄膜のドライエッチングに対するテーパー加工性を測定するため、CH及びOの混合ガスでテーパー加工を施し、テーパー加工部のテーパー角度をFE−SEM写真から目視により測定した。得られた結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0004905618
【0040】
表1より明らかなように、本発明のスパッタリングターゲットにより得られた配線薄膜(本発明の配線薄膜)は、ドライエッチングによるテーパー加工性も優れている。
【0041】
(実施例2)
実施例1のIr含有量が10重量%のスパッタリングターゲットを無酸素銅製バッキングプレートにIn系ろう材によりボンディングし、スパッタリング装置に取り付け、ガラス基板上(縦300mm,横400mm)に、ターゲットとガラス基板間距離を70mmとし、ガラス基板加熱後、DC電源にて入力Power 1kW、Ar圧力0.5Paの条件でスパッタリングを行い厚さ0.1μmのMo−Ir合金薄膜を得た。
【0042】
得られたスパッタリングターゲットの酸素含有量を不活性ガス融解・赤外線吸収装置により測定し、そのバラツキを求めた。その結果を表2に示す。
【0043】
また、得られたMo−Ir薄膜中の1μm以上のパーティクル数をパーティクルカウンター装置にて測定した。測定結果は、15枚の基板を測定した平均値とした。その結果を併せて表2に示す。
【0044】
比較例1として、平均粒径3μmのMo粉末と、平均粒径40μmのIr粉末を、10重量%となるように配合した後、内壁がMoにて被覆されたボールミルに投入し、Mo製のボールを用いて50時間混合し、均一な混合粉末を得た。得られた混合粉末をカーボンモールドに充填し、真空ホットプレス(HP)により加熱温度1200℃で8時間,面圧200kgf/cm(19.6MPa)の条件で焼結を行い、相対密度85%の焼結体を得た。この後、得られた焼結体を切削加工、研削の機械加工を施し、縦127mm,横635mm,厚さ10mmの各種組成を有するスパッタリングターゲットを得た。
【0045】
比較例2として、平均粒径3μmのMo粉末と、平均粒径40μmのIr粉末を、10重量%となるように配合した後、内壁がMoにて被覆されたボールミルに投入し、Mo製のボールを用いて50時間混合し、均一な混合粉末を得た。得られた混合粉末をカーボンモールドに充填し、真空ホットプレス(HP)により加熱温度1050℃で8時間,面圧200kgf/cm(19.6MPa)の条件で仮焼結を行い相対密度70%の仮焼結体を得た後、さらに水素還元雰囲気中で加熱温度1800℃,面圧1800kgf/cm(177MPa)の条件で本焼結を行い相対密度90%の焼結体を得た。この後、得られた焼結体を切削加工、研削の機械加工を施し、縦127mm,横635mm,厚さ10mmの各種組成を有するスパッタリングターゲットを得た。
【0046】
比較例3として、平均粒径3μmのMo粉末と、平均粒径40μmのIr粉末を、10重量%となるように配合した後、内壁がMoにて被覆されたボールミルに投入し、Mo製のボールを用いて50時間混合し、均一な混合粉末を得た。得られた混合粉末をカーボンモールドに充填し、真空ホットプレス(HP)により加熱温度1200℃で8時間,面圧200kgf/cm(19.6MPa)の条件で焼結を行い相対密度85%の焼結体を得た後、さらに得られた焼結体をTa製の金属缶内に配置し、加熱温度1800℃,面圧1800kgf/cm(177MPa)の条件で熱間静水圧プレス(HIP)することにより相対密度98%の焼結体を得た。この後、得られた焼結体を切削加工、研削の機械加工を施し、縦127mm,横635mm,厚さ10mmの各種組成を有するスパッタリングターゲットを得た。
【0047】
上記比較例1〜比較例3のスパッタリングターゲットについて実施例2と同様に酸素量及びそのばらつきを測定すると共に、同様の条件でスパッタリングを行い、得られたMo−Ir薄膜中の1μm以上のパーティクル数をパーティクルカウンター装置にて測定した。得られた結果を併せて表2に示す。また、実施例1と同条件でドライエッチングを行いテーパー加工性についても評価し、併せて表2に示す。
【0048】
【表2】
Figure 0004905618
【0049】
上記表2より明らかなように、本発明で規定する相対密度、酸素量及びそのバラツキを有するスパッタリングターゲットは、テーパー加工性が良好であり、かつパーティクルの発生を低減することができる。
【0050】
上記本発明の実施例は1つの例であり、各層の厚みや成膜方法は適宜変更して実施することが可能である。その場合であっても本実施例と同様の効果が得られる。
【0051】
上記本発明の配線形成用スパッタリングターゲットを用いて形成された配線薄膜を用いて液晶表示装置を製造した結果、信頼性の高い液晶表示装置を製造することができた。
【0052】
本発明は、上記実施例に限らず、配線を形成するために本発明の材料,スパッタリングターゲットを使用する、あるいは本発明の配線薄膜を用いているものであればすべてに適用される。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、低抵抗で、かつドライエッチングにおいてもテーパー加工が良好に施すことが可能となる配線形成用材料、配線形成用スパッタリングターゲット、配線薄膜、さらには信頼性の高い電子部品を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のターゲットの半値幅及びそのバラツキを測定する際の試験片の採取箇所を示す概略図である。
【符号の説明】
1〜17・・・試験片採取箇所

Claims (5)

  1. イリジウムを0.1〜20質量%含有し、残部モリブデン及び不可避不純物よりなる配線形成用材料であって、相対密度が98%以上であり、かつ酸素含有量が100ppm以下であり、当該材料の中心部と、中心部を通り外周を均等に分割した4本の直線状の中心から外周部に向かって90%の距離の位置及び中心から50%の距離の位置とから採取した17点の試験片の酸素含有量の
    {(最大値−最小値)/(最大値+最小値)}×100
    の式に基づいて求められるバラツキが30%以下であることを特徴とする配線形成用材料。
  2. イリジウムを0.1〜20質量%含有し、残部モリブデン及び不可避不純物よりなる配線形成用スパッタリングターゲットであって、相対密度が98%以上であり、かつ酸素含有量が100ppm以下であり、当該材料の中心部と、中心部を通り外周を均等に分割した4本の直線状の中心から外周部に向かって90%の距離の位置及び中心から50%の距離の位置とから採取した17点の試験片の酸素含有量の
    {(最大値−最小値)/(最大値+最小値)}×100
    の式に基づいて求められるバラツキが30%以下であることを特徴とする配線形成用スパッタリングターゲット。
  3. 請求項1に記載の配線形成用材料を用いて形成され、イリジウムを0.1〜20質量%含有し、残部モリブデン及び不可避不純物よりなることを特徴とする配線薄膜。
  4. 請求項3記載の配線薄膜を有することを特徴とする電子部品。
  5. 電子部品は液晶表示装置であることを特徴とする請求項4記載の電子部品。
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