JP4720326B2 - スパッタリング用Ti−Wターゲット - Google Patents

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Description

この発明は、半導体チップを基板に実装するためのAuバンプ電極の下部に形成するAu膜とAl電極の間に形成し、AuとAlの拡散および反応を防止する拡散防止膜を形成するためのスパッタリング用Ti−Wターゲットに関するものである。
一般に、Ti−W(Ti:10質量%、残部Wの組成)からなる膜が拡散防止膜として使用されることが知られている。例えば、液晶の駆動回路を基板に実装する際、回路側のAl電極上にメッキによりAuバンプを作製し、これを基板に熱圧着する手法がとられており、AuバンプとAl電極との間に拡散バリア膜としてTi−W膜が用いられている。このTi−W膜が拡散バリア膜としての機能が十分でないと圧着のための加熱時にAuとAlがTi−W膜中を拡散し、相互に反応して金属間化合物を生成し、金属間化合物が生成するとその部分の電気抵抗が上昇したり密着性が低下したりするので好ましくない。
このTi−W膜は一般にTi−Wターゲットを用いてスパッタリングすることにより形成され、このTi−Wターゲットは熱間静水圧プレス(HIP)または真空ホットプレスなどの方法により製造されることが知られている。
この従来のTi−W膜を形成するためのTi−Wターゲットには酸素が多く含まれており、酸素を多く含むターゲットを用いてスパッタリングすることによりTi−W膜を形成しようとすると、スパッタリング中の酸素の放離によりターゲットに割れが発生し、生成被膜の酸化、被膜品質のバラツキなどが生じて好ましくない。そのために、水素化したTiを原料としてターゲットを製造する方法も提案されているが、水素を多く含むターゲットを用いてスパッタリングを行うと、スパッタ時にターゲット表面が高温になり、水素が解離してパーティクルが発生し、半導体デバイスの歩留低下の原因となるので好ましくない。したがって、水素および酸素含有量の少ない水素:5ppm以下、酸素:1000ppm以下を含むTi−Wターゲットが好ましいとされている(特許文献1参照)。
さらに、Al(ボンドパッド)/TiW/Au被膜においてTiW(N,O)の反応スパッタリングされた膜がかなりの大きさで拡散バリアの性質を改善することも知られている(特許文献2参照)。
特開平7−70744号公報 特表平8−512435号公報
特許文献2に示されるようにAl(ボンドパッド)とAu膜の間の拡散防止膜として酸素を含有したTi−W膜が一層好ましいことが知られているが、特許文献1に記載されているように酸素を多く含むTi−Wターゲットを用いてスパッタリングによりTi−W膜を形成しようとすると、スパッタリング中に割れが発生して歩留良く酸素を多く含むTi−W膜を形成することができない。一方、酸素含有量の少ないTi−Wターゲットはスパッタリング中に割れが発生することはないが、酸素含有量の少ないTi−W膜が形成され、酸素含有量の少ないTi−W膜はAlとAuの間の拡散防止膜として十分に機能しないという問題点があった。
そこで、本発明者らは、酸素を多く含んでもスパッタリング中に割れが発生するとのないTi−Wターゲットを作製し、このTi−Wターゲットを用いてAlとAuの間の拡散防止膜として有効な酸素を多く含むTi−W膜を得るべく研究を行なった。その結果、酸素を0.1質量%を越えて多く含有させたターゲットであっても、ターゲットに含まれる酸素をチタンの酸化物として素地中に分散させて含有させたターゲットは、スパッタリングに際しても割れが発生することがなく、拡散防止機能の優れた酸素を多く含むTi−W膜を形成することができる、という知見を得たのである。
この発明は、かかる知見に基づいて成されたものであり、Ti粉末、Ti酸化物粉末及びW粉末を原料粉末とし、これを混合、ホットプレスすることにより作製された焼結体からなるスパッタリング用Ti−Wターゲットであって、質量%で、Ti:5〜20%、酸素:0.48〜0.79%を含有し、残部がWおよび不可避不純物からなる組成を有し、前記酸素はチタンの酸化物として素地中に均一分散しているスパッタリング用Ti−Wターゲット、に特徴を有するものである。
この発明のスパッタリング用Ti−Wターゲットにおいて、Ti:5〜20質量%に限定した理由は、Tiが5質量%未満ではAl配線や周囲の保護膜との密着性が十分でなく好ましくないからであり、一方、Tiが20質量%を越えて含有すると、電気抵抗が高くなりすぎる上にさらにバリア性も低下するようになるので好ましくないことによるものである。この発明のスパッタリング用Ti−WターゲットにおいてTi含有量の一層好ましい範囲は8〜15質量%である。
この発明のスパッタリング用Ti−Wターゲットにおいて、酸素:0.48〜0.79%に限定した理由は、酸素が0.1質量%以下含まれてもAlとAuの間の十分な拡散バリア性を有するTi−W膜が得られないので好ましくなく、一方、1.0質量%を越えて含有させると、酸素含有量が多過ぎてスパッタリング中に異常放電やパーティクルが異常に多く発生するようになったり、得られるTi−W膜の電気抵抗が高くなったりするので好ましくないことを考慮したものである。
この発明のスパッタリング用Ti−Wターゲットを製造するには、原料粉末として、平均粒径:1〜40μmのTi粉末、平均粒径:0.5〜20μmのW粉末、平均粒径:0.5〜20μmのTiO粉末、平均粒径:0.5〜20μmのTi粉末、平均粒径:0.5〜20μmのTiO粉末を用意し、これら原料粉末を質量%で、Ti:5〜20%、酸素:0.48〜0.79%を含有し、残部がWおよび不可避不純物からなる組成を有するように秤量し、混合して混合粉末を作製し、得られた混合粉末を炭素を含む型に充填し、圧力:10〜40MPa、温度:1000〜1500℃の条件で真空ホットプレスすることにより焼結体を作製し、得られた焼結体を所定の形状に機械加工することにより製造する。
この発明のTiWターゲットによると、スパッタリング中に割れが発生することなくAlとAuの間の拡散防止膜として優れた機能を有する酸素含有量の多いTi−W膜を形成することができ、半導体産業の発展に大いに貢献し得るものである。
発明を実施するための最良の態様
原料粉末として、平均粒径:15μmのTi粉末、平均粒径:5μmのTiO粉末、平均粒径:1μmのW粉末を用意した。これら原料粉末を表1に示される割合で配合し、ボールミルに充填して混合し、得られた混合粉末をグラファイト製モールドに充填し、圧力:15MPa、温度:1200℃、3時間保持の条件で真空ホットプレスすることによりホットプレス焼結体を作製した。
得られたホットプレス焼結体を機械加工して直径:152.4mm、厚さ:6mmの本発明Ti−Wターゲット(以下、本発明ターゲットという)1〜および比較Ti−Wターゲット(以下、比較ターゲットという)1〜2および従来Ti−Wターゲット(以下、従来ターゲットという)1を作製した。また、本発明ターゲット1〜、比較ターゲット1〜2および従来ターゲット1の成分組成を電子線プローブマイクロアナライザ(EPMA)により組成分析し、その結果を表1に示した。
さらに、走査電子顕微鏡によりターゲットの断面組織を観察した結果、本発明ターゲット1〜および比較ターゲット1〜2の素地中にはチタンの酸化物粒子が均一分散していることが確認できたが、従来ターゲット1の素地中にはチタンの酸化物粒子は観察できなかった。
次に、本発明ターゲット1〜、比較ターゲット1〜2および従来ターゲット1を厚さ:10mmの無酸素銅製冷却板にInはんだを用いてはんだ付けしたのち、通常の高周波マグネトロンスパッタ装置に取り付け、下記の条件、
基板:直径152mmを有する酸化膜(100nm)付きSiウエハー、
基板とターゲットとの距離:60mm、
電力:直流650W、
雰囲気:Ar雰囲気(2.0Pa)、
基板温度:室温、
にてスパッタリングすることにより前記基板であるSiウエハ上に厚さ:300nmのTi−W薄膜を形成し、Siウエハ上の直径:0.5μm以上のパーティクルを異物検査装置により測定し、その結果を表1に示した。前記スパッタリング中に本発明ターゲット1〜および比較ターゲット1〜2には酸素がチタンの酸化物として含まれているのでスパッタリング中に割れが生じることはなく、また従来ターゲット1に含まれる酸素量が極めて少ないのでスパッタリング中に割れが生じることはなかった。
さらに、得られたTi−W薄膜の比抵抗を測定し、その結果を表1に示した。
さらに、本発明ターゲット1〜、比較ターゲット1〜2および従来ターゲット1、並びに市販のAlおよびAuのターゲットを用い、下記の条件で直径152mmを有する酸化膜(100nm)付きSiウエハーの上にAl(500nm)→Ti−W(150nm)→Au(100nm)と真空を破らずに連続して成膜を行い、作製した積層膜付きウエハーを350℃のホットプレートにて10時間放置した後、Au膜の表面を倍率:25倍の光学顕微鏡にて観察し、この25倍の金属顕微鏡の視野中に確認されたAlとAuの反応により生じた金属間化合物の数を計測し、その結果を表1に示した。
Ti−Wスパッタ条件:
基板とターゲットとの距離:60mm、
電力:直流650W、
雰囲気:Ar雰囲気(2.0Pa)、
基板温度:室温、
Alスパッタ条件:
基板とターゲットとの距離:60mm、
電力:直流4000W、
雰囲気:Ar雰囲気(0.2Pa)、
基板温度:室温、
Auスパッタ条件:
基板とターゲットとの距離:60mm、
電力:直流650W、
雰囲気:Ar雰囲気(0.2Pa)、
基板温度:室温、
Figure 0004720326
表1に示される結果から、本発明ターゲット1〜で作製したTi−W薄膜は、従来ターゲット1で作製したTi−W薄膜に比べて比抵抗はほぼ同じであるにもかかわらず、本発明ターゲット1〜で作製したTi−W薄膜は、従来ターゲット1で作製したTi−W薄膜に比べて酸素含有量が多いためにAuとAlの反応により生じた金属間化合物の数が少ないことから、本発明ターゲット1〜で作製したTi−W薄膜は、従来ターゲット1で作製したTi−W薄膜に比べて拡散防止膜として優れた機能を有することがわかる。さらに、この発明の範囲から外れた組成を有する比較ターゲット1〜2は好ましくない結果が現れることが分かる。

Claims (1)

  1. Ti粉末、Ti酸化物粉末及びW粉末を原料粉末とし、これを混合、ホットプレスすることにより作製された焼結体からなるスパッタリング用Ti−Wターゲットであって、質量%で、Ti:5〜20%、酸素:0.48〜0.79%を含有し、残部がWおよび不可避不純物からなる組成を有し、前記酸素はTiの酸化物として素地中に均一分散していることを特徴とするスパッタリング用Ti−Wターゲット。
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