JP2004238660A - クロム含有超硬合金 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋼、鋳鉄、耐熱合金、非鉄金属など各種被削材を切削加工する切削工具、または、金型などの耐摩耗工具に最適な遊離炭素粒子を含有するサーメットを提供することを目的とする。
【解決手段】サーメットにおいて、残留した遊離炭素粒子を均一に特定量以上分散させると、切削工具として用いた場合、被削材との摩擦抵抗が低減するとともに、被削材の工具への溶着が軽減され、工具寿命が向上する。本発明のサーメットは、断面研磨組織において遊離炭素粒子の断面積の合計が観察面全体に対して1.1〜8面積%である。その中でも遊離炭素粒子の1粒子の面積が0.005〜10平方μm、粒子個数が1平方mm当たり15000〜100000個であると特に好ましい。
【解決手段】サーメットにおいて、残留した遊離炭素粒子を均一に特定量以上分散させると、切削工具として用いた場合、被削材との摩擦抵抗が低減するとともに、被削材の工具への溶着が軽減され、工具寿命が向上する。本発明のサーメットは、断面研磨組織において遊離炭素粒子の断面積の合計が観察面全体に対して1.1〜8面積%である。その中でも遊離炭素粒子の1粒子の面積が0.005〜10平方μm、粒子個数が1平方mm当たり15000〜100000個であると特に好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切削工具,耐摩耗性工具,耐食性耐摩耗性部品などに用いられるクロムを含有する超硬合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
切削工具,耐摩耗工具および部品などの各用途で必要となる硬さ,強度,靱性,耐熱性,耐酸化性,耐食性を得るため超硬合金にクロムを添加することはよく知られている。
【0003】
クロム含有超硬合金の従来技術として、6〜20wt%のCo及び/又はNiと、該Co及び/又はNiに対して3〜10wt%の炭化クロムと、残りが平均粒子径0.8μm以下の炭化タングステンと不可避不純物とでなる超硬合金であって、少なくとも該炭化クロムの全量を固溶した該Co及び/又はNiでなる結合相の格子定数が3.558Å〜3.569Åであることを特徴とする切削又は切断工具部材用超硬合金がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、3〜25重量%のCoおよびNiと、CoおよびNiに対して0.1〜3重量%の炭化クロムとを含み、残部が炭化タングステンおよび不可避不純物からなる超硬合金がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
また、3〜25重量%のCoおよびNiの総量と、CoおよびNiに対してCrを炭化クロム換算で10〜30重量%含み、残部が炭化タングステンおよび不可避不純物からなる超硬合金と、この超硬合金を母材とする被覆合金および被覆切削工具がある(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開平1−215947号公報
【特許文献2】特開平10−298698号公報
【特許文献3】特開平11−6025号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のクロム含有超硬合金は、用途に応じて最適なクロム含有量およびコバルト/ニッケル比,炭化タングステンの粒度を限定したものではあるが、クロムは金属結合相中に固溶し、炭化タングステン結晶中には固溶していないので、クロム添加の効果が十分に発揮されていないという問題がある。本発明は、上述のような問題点を解決するもので、具体的には、炭化タングステン結晶中にクロムを固溶させた六方晶複合化合物を原料粉末に使用することによって、超硬合金の硬さ,強度,靱性,耐酸化性,耐食性、特に靱性を大幅に向上させたクロム含有超硬合金の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、長年に亘り、クロム添加超硬合金の更なる特性向上について検討していた所、クロムを炭化タングステン結晶中に固溶させると炭化タングステンの特性が改善できること、炭化タングステンにクロムを固溶させた六方晶複合化合物粉末を使用した超硬合金は合金特性、特に靱性に優れるという知見を得て、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
本発明のクロム含有超硬合金は、炭化タングステンにクロムを固溶させた六方晶複合化合物を含むクロム含有超硬合金であって、該クロム含有超硬合金は、該クロム含有超硬合金全体に対してクロムを0.1〜10重量%含有し、かつ、該六方晶複合化合物は、クロムを該六方晶複合化合物全体に対して0.1〜2重量%含有することを特徴とするクロム含有超硬合金である。
【0010】
本発明のクロム含有超硬合金は、炭化タングステンに、クロムを0.1〜2重量%固溶させた六方晶複合化合物からなる硬質相と、鉄族金属を主成分とする金属結合相とを必須成分する焼結合金である。クロム含有超硬合金は、必須成分である硬質相と金属結合相に加えて、周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の中から選ばれた少なくとも1種からなる立方晶化合物相、および/または、炭化クロムからなる分散相を任意成分として含んでも良い。
【0011】
六方晶複合化合物は、炭化タングステンにクロムが固溶したもので、炭化タングステンとクロムで構成される。クロム固溶量が六方晶複合化合物全体に対して0.1重量%未満では、炭化タングステンに比較して、硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性など改善効果が少なく、また逆に2重量%を超えて固溶させることは非常に困難であるために、六方晶複合化合物のクロム固溶量を六方晶複合化合物全体に対して0.1〜2重量%とした。
【0012】
クロム含有超硬合金のクロム含有量は、クロム含有超硬合金全体に対して0.1〜10重量%とした。クロム含有量が0.1重量%未満では、六方晶複合化合物中のクロム固溶量が相対的に少なくなると共に、金属結合相中のクロム固溶量も少なくなるために、クロム含有超硬合金への硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性など改善効果が少なく、また逆に10重量%を超えると、六方晶複合化合物中および金属結合相中へのクロム固溶が飽和し、クロム含有超硬合金の内部に多量の炭化クロムが析出して硬さ、強度、靱性が著しく低下する。これらの理由から、クロム含有超硬合金に含まれるクロム含有量を、クロム含有超硬合金全体に対して0.1〜10重量%と定めた。
【0013】
金属結合相は、鉄族金属を主成分とし、金属結合相全体に対して15重量%以下のクロム、および/または、金属結合相全体に対して20重量%以下のタングステンを固溶した合金である。具体的には、Co−Cr合金,Ni−Cr−W合金,Co−Ni−Cr−W合金,Fe−Ni−Cr合金,Fe−Ni−Mo−Cr合金などを挙げることができる。クロム含有超硬合金の金属結合相量としては、クロム含有超硬合金全体に対して5体積%未満であると、超硬合金の内部に巣孔が残留して硬さ,強度,靱性や耐欠損性が低下させる傾向がみられ、逆に50体積%を超えて多くなると、硬さや耐摩耗性が低下する傾向がみられることから、クロム含有超硬合金の金属結合相量は、クロム含有超硬合金全体に対して5〜50体積%であると好ましい。また、金属結合相中のクロム固溶量は、金属結合相全体に対して2重量%以上であると金属結合相への硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性などの改善効果が高く、炭化タングステン中へのクロム固溶と相乗効果を発揮する。しかし、金属結合相中へのクロムの固溶は、15重量%で飽和することから、金属結合相中のクロム固溶量は、金属結合相全体に対して2〜15重量%であること好ましい。さらに、金属結合相として、コバルトは硬さ,強度,靱性に優れ、ニッケルは耐食性,耐酸化性に優れるので、金属結合相の主成分としては、コバルトおよび/またはニッケルが好ましい。
【0014】
立方晶化合物相は、周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の中から選ばれた少なくとも1種からなる。具体的には、VC,TaC,NbC,TiN,HfN,(W,Ti)C,(W,Ti,Ta)C,(W,Ti,Ta)(C,N),(W,Zr)C,(Ti,W,Cr)C,(Ti,W,Mo)(C,N)などを挙げることができる。クロム含有超硬合金に含まれる立方晶化合物相は、クロム含有超硬合金全体に対して40体積%を超えて多くなると、相対的に六方晶複合化合物量が減少し、その改善効果が少なくなる。クロム含有超硬合金に含まれる立方晶化合物相は、クロム含有超硬合金全体に対して0〜40重量%が好ましい。
【0015】
本発明のクロム含有超硬合金において任意成分である炭化クロムの分散相は、具体的には、おもに少量の鉄族金属が固溶したCr7C3として存在し、その他、Cr3C2,Cr23C6,Cr7C3−Fe3C系化合物なども挙げることができる。ここで、これらの炭化クロムは、金属結合相中あるいは六方晶複合化合物の粒子間に微細な析出粒子となって存在し、その分散効果によって超硬合金の硬さと靱性を更に改善しているものである。炭化クロム量は、クロム含有超硬全体に対しては5体積%を超えて大きくなると個々の粒子が粗粒化すると共に、連続体(デンドライト状)を形成するために、強度が急激に低下する。したがって、炭化クロム量は、クロム含有超硬合金全体に対しては0〜5体積%が好ましい。なお、金属結合相の体積に対して2〜30%が最も好ましい。
【0016】
本発明のクロム含有超硬合金における六方晶複合化合物には、炭化タングステン結晶中に第1固溶元素として0.1〜2重量%のクロムが固溶しているが、さらにチタン,ジルコニウム,ハフニウム,バナジウム,ニオブ,タンタル,モリブデンの中から選ばれた少なくとも1種の第2固溶元素が0.1〜3重量%固溶されていると、クロム固溶と相加的あるいは相乗的な効果を発揮するので好ましい。具体的には、チタン,ジルコニウム,ハフニウムの添加は硬さ,耐溶着性,耐酸化性を、バナジウム,ニオブ,タンタルの添加は靱性,耐熱変形性を、モリブデンの添加は耐食性,靱性を向上させる。第2固溶元素の固溶量は、0.1重量%未満ではその効果が小さく、逆に3重量%を超えて固溶させることが困難であるため、六方晶複合化合物全体に対して0.1〜3重量%固溶することが好ましい。
【0017】
本発明のクロム含有超硬合金は、炭化タングステン結晶中に固溶させたクロムが炭化タングステン結晶の硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性を改善する作用をし、金属結合相に固溶したクロム、分散相の炭化クロムも同様の作用をし、結果として種々の合金特性、特に靱性を相乗的に向上させる作用をしているものである。
【0018】
【実施例1】まず、市販されている平均粒子径が0.5μmのW,0.02μmのカーボンブラック(Cと記す),0.1μmのCr2O3,1.1μmのCr3C2,0.5μmのWC(WC/Fと記す),0.05〜0.1μmのTiO2,V2O5,Ta2O5および1.0μmのMo2Cの各粉末を用い、表1に示した配合組成に秤量して、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボールとともに挿入し、24時間混合粉砕後、乾燥して混合粉末を得た。そして、これらの混合粉末をカーボン坩堝に充填した後、真空雰囲気炉に挿入して加熱した。1400℃までは20Paの真空中とした後、Crの気化を防止するために10kPaのArガスを導入し、表1に併記した温度で1.0時間保持することによってSA〜SIの加熱処理粉末を得た。
【0019】
【表1】
【0020】
こうして得たSA〜SIの加熱処理粉末を解砕し、100#の篩を通過させて評価用試料粉末とした。これについてX線回折(管球:Cu,管電圧;50kV,管電流;250mA)を行い、粉末中の成分を同定した。その結果を表1に併記した。なお、炭化タングステンにクロムが固溶した六方晶複合化合物は、六方晶の炭化タングステンとほぼ同じ位置に回折ピークが存在するため、炭化タングステンと同様にWCと表わした。また、W2CはCrを固溶した(W,Cr)2Cであり、Cr量が多いほどピーク位置が高角度側にシフトしていた。
【0021】
そして、各試料粉末に30重量%の銅粉末(市販の電解銅粉:2.5μm)を添加して乳鉢中で混合し、200MPaの圧力でもって金型成形した後、真空中で1150℃−20分の加熱・焼結により分析用試料合金を得た。この試料合金をダイヤモンド砥石で研削し0.3μmのダイヤモンドペーストでラップ加工した後、電界放射型走査電子顕微鏡による観察・分析に供した。まず、各試料粉末を構成するWC,W2C,Cr3C2粒子の存在と分布とを、組成像コントラストと元素マッピングにより確認した。そして、写真撮影と画像処理装置によって、各粒子の含有量と平均粒子径を求めた。さらに、WC粒子については、比較的大きい粒子の中央に電子ビームを絞ることによって、Crおよび第2固溶元素の固溶量を測定した。これらの結果を表2に示す。この分析結果から、高温での加熱処理によりWC中にはCrが1重量%程度まで固溶され(過剰なCrはCr3C2として残留)、また少量のTi,V,Ta,Moも同時に固溶されることが確認できる。
【0022】
【表2】
【0023】
次に、得られたSA〜SIの加熱処理粉末と前記のW,C,Cr3C2,Mo2Cおよび市販されている平均粒子径が1.0μmのCo,1.1μmのTaC,1.2μmの(W,Ti,Ta)C(重量比でWC/TiC/TaC=50/20/30),1.2μmのNi,1.2μmのWC(WC/Mと記す),2.7μmのWC(WC/Cと記す),1.1μmのTiC,1.7μmのVCの各粉末を用いて、表3に示す配合組成に秤量し、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボールとともに挿入し、48時間混合粉砕後、乾燥して混合粉末を得た。ここで、配合炭素量は、焼結後に中炭素合金(遊離炭素あるいはCo3W3C,Ni2W4Cを析出しない健全相領範囲の中央)となるように、CあるいはWの添加により調整した。そして、これらの粉末を金型に充填し、196MPaの圧力でもって5.5×9.5×29mmの圧粉成形体を作製し、アルミナとカーボン繊維からなるシート上に設置し、1300℃までは10Paの真空中で加熱した後、Crの気化を防止するために1kPaのArガスを導入し、表3に併記した温度でもって1時間加熱保持して、本発明品1〜13及び比較品1〜13の超硬合金を得た。
【0024】
【表3】
【0025】
こうして得られた超硬合金試片を#230のダイヤモンド砥石で湿式研削加工し、4.0×8.0×25.0mmの形状に作製し、JIS法による抗折力を測定した。また、同試料の1面を1μmのダイヤモンドペーストでラップ加工した後、ビッカース圧子を用いた荷重:490Nでの硬さおよび破壊靱性値K1C(IM法)を測定した。これらの結果を表4に示す。
【0026】
【表4】
【0027】
さらに、各試料のラップ面について電子顕微鏡にて組織写真を撮り、画像処理装置を使用してWC,金属結合相,立方晶化合物,炭化クロム(Cr7C3)の含有体積と平均粒径(但し、金属結合相は除く)を求めた。尚、Cr7C3相の存在は、X線回折と光学顕微鏡(希硝酸による金属結合相の腐食後)で確認した。これらの結果を表5に示す。この組織解析から、混合添加法による比較合金に比べ、Cr固溶WC粉を使用した本発明合金では、Cr7C3の析出量が少なく、また同時に固溶されたTi,V,Taも析出しないことが確認できる。
【0028】
【表5】
【0029】
次には、上記の抗折力試験片を超硬合金製乳鉢中で100#以下に粉砕し、これの所定量を白金皿に入れ、80℃で加熱しながら弗硝酸(HF:HNO3=1:1)を逐次添加し、完全に溶解させた。そして、原子吸光分析装置を用いて超硬合金全体に対するCr含有量をそれぞれ測定した。その結果を配合組成から計算で求めたCrの配合値と共に表6に示す。一方、上記の粉砕粉を5Nの塩酸と共にビーカーに入れて50℃で24時間保持することによって、超硬合金中の金属結合相成分のみを溶解・抽出し、各抽出液から原子吸光分析装置を用いて金属結合相に対するCr含有量を測定した。また、抽出した残査(WC,立方晶化合物,Cr7C3からなる)の重量測定により、金属結合相量も求めた。これらの結果を表6に併記した。
【0030】
【表6】
【0031】
ここで、超硬合金全体に対するCr含有量(表6のCr/全体):▲1▼は、金属結合相中に固溶したCr量:▲2▼と、Cr7C3として析出したCr量:▲3▼と、WC中に固溶したCr量:▲4▼との合計量で表されることから、▲4▼=▲1▼―▲2▼―▲3▼の式に従ってWC中へのCr固溶量を算出した。まず、金属結合相中に固溶したCr量:▲2▼は、金属結合相に対するCr含有量(表6のCr/結合相)と金属結合相量との積から求め、Cr7C3として析出したCr量:▲3▼は、表5に示したCr7C3量(体積%)を基に、合金およびCr7C3の比重からCr7C3の重量%を算出し、Cr含有量を求めた。また、参考値として金属結合相量に対する配合時でのCr7C3量を計算した。これらの結果を表6に併記した。この計算結果より、本発明品はWC中にCrを固溶していることが再確認される。
【0032】
【発明の効果】
本発明のクロム含有超硬合金は、ほぼ同一組成・粒度の従来超硬合金に比べて強度,硬さ,靱性のいずれも高く、特に靱性に優れるという効果がある。これは、おもに炭化タングステン結晶中に固溶させたクロムは、炭化タングステン結晶の硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性を改善する作用をするためである。
【発明の属する技術分野】本発明は、切削工具,耐摩耗性工具,耐食性耐摩耗性部品などに用いられるクロムを含有する超硬合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
切削工具,耐摩耗工具および部品などの各用途で必要となる硬さ,強度,靱性,耐熱性,耐酸化性,耐食性を得るため超硬合金にクロムを添加することはよく知られている。
【0003】
クロム含有超硬合金の従来技術として、6〜20wt%のCo及び/又はNiと、該Co及び/又はNiに対して3〜10wt%の炭化クロムと、残りが平均粒子径0.8μm以下の炭化タングステンと不可避不純物とでなる超硬合金であって、少なくとも該炭化クロムの全量を固溶した該Co及び/又はNiでなる結合相の格子定数が3.558Å〜3.569Åであることを特徴とする切削又は切断工具部材用超硬合金がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、3〜25重量%のCoおよびNiと、CoおよびNiに対して0.1〜3重量%の炭化クロムとを含み、残部が炭化タングステンおよび不可避不純物からなる超硬合金がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
また、3〜25重量%のCoおよびNiの総量と、CoおよびNiに対してCrを炭化クロム換算で10〜30重量%含み、残部が炭化タングステンおよび不可避不純物からなる超硬合金と、この超硬合金を母材とする被覆合金および被覆切削工具がある(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開平1−215947号公報
【特許文献2】特開平10−298698号公報
【特許文献3】特開平11−6025号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のクロム含有超硬合金は、用途に応じて最適なクロム含有量およびコバルト/ニッケル比,炭化タングステンの粒度を限定したものではあるが、クロムは金属結合相中に固溶し、炭化タングステン結晶中には固溶していないので、クロム添加の効果が十分に発揮されていないという問題がある。本発明は、上述のような問題点を解決するもので、具体的には、炭化タングステン結晶中にクロムを固溶させた六方晶複合化合物を原料粉末に使用することによって、超硬合金の硬さ,強度,靱性,耐酸化性,耐食性、特に靱性を大幅に向上させたクロム含有超硬合金の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、長年に亘り、クロム添加超硬合金の更なる特性向上について検討していた所、クロムを炭化タングステン結晶中に固溶させると炭化タングステンの特性が改善できること、炭化タングステンにクロムを固溶させた六方晶複合化合物粉末を使用した超硬合金は合金特性、特に靱性に優れるという知見を得て、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
本発明のクロム含有超硬合金は、炭化タングステンにクロムを固溶させた六方晶複合化合物を含むクロム含有超硬合金であって、該クロム含有超硬合金は、該クロム含有超硬合金全体に対してクロムを0.1〜10重量%含有し、かつ、該六方晶複合化合物は、クロムを該六方晶複合化合物全体に対して0.1〜2重量%含有することを特徴とするクロム含有超硬合金である。
【0010】
本発明のクロム含有超硬合金は、炭化タングステンに、クロムを0.1〜2重量%固溶させた六方晶複合化合物からなる硬質相と、鉄族金属を主成分とする金属結合相とを必須成分する焼結合金である。クロム含有超硬合金は、必須成分である硬質相と金属結合相に加えて、周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の中から選ばれた少なくとも1種からなる立方晶化合物相、および/または、炭化クロムからなる分散相を任意成分として含んでも良い。
【0011】
六方晶複合化合物は、炭化タングステンにクロムが固溶したもので、炭化タングステンとクロムで構成される。クロム固溶量が六方晶複合化合物全体に対して0.1重量%未満では、炭化タングステンに比較して、硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性など改善効果が少なく、また逆に2重量%を超えて固溶させることは非常に困難であるために、六方晶複合化合物のクロム固溶量を六方晶複合化合物全体に対して0.1〜2重量%とした。
【0012】
クロム含有超硬合金のクロム含有量は、クロム含有超硬合金全体に対して0.1〜10重量%とした。クロム含有量が0.1重量%未満では、六方晶複合化合物中のクロム固溶量が相対的に少なくなると共に、金属結合相中のクロム固溶量も少なくなるために、クロム含有超硬合金への硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性など改善効果が少なく、また逆に10重量%を超えると、六方晶複合化合物中および金属結合相中へのクロム固溶が飽和し、クロム含有超硬合金の内部に多量の炭化クロムが析出して硬さ、強度、靱性が著しく低下する。これらの理由から、クロム含有超硬合金に含まれるクロム含有量を、クロム含有超硬合金全体に対して0.1〜10重量%と定めた。
【0013】
金属結合相は、鉄族金属を主成分とし、金属結合相全体に対して15重量%以下のクロム、および/または、金属結合相全体に対して20重量%以下のタングステンを固溶した合金である。具体的には、Co−Cr合金,Ni−Cr−W合金,Co−Ni−Cr−W合金,Fe−Ni−Cr合金,Fe−Ni−Mo−Cr合金などを挙げることができる。クロム含有超硬合金の金属結合相量としては、クロム含有超硬合金全体に対して5体積%未満であると、超硬合金の内部に巣孔が残留して硬さ,強度,靱性や耐欠損性が低下させる傾向がみられ、逆に50体積%を超えて多くなると、硬さや耐摩耗性が低下する傾向がみられることから、クロム含有超硬合金の金属結合相量は、クロム含有超硬合金全体に対して5〜50体積%であると好ましい。また、金属結合相中のクロム固溶量は、金属結合相全体に対して2重量%以上であると金属結合相への硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性などの改善効果が高く、炭化タングステン中へのクロム固溶と相乗効果を発揮する。しかし、金属結合相中へのクロムの固溶は、15重量%で飽和することから、金属結合相中のクロム固溶量は、金属結合相全体に対して2〜15重量%であること好ましい。さらに、金属結合相として、コバルトは硬さ,強度,靱性に優れ、ニッケルは耐食性,耐酸化性に優れるので、金属結合相の主成分としては、コバルトおよび/またはニッケルが好ましい。
【0014】
立方晶化合物相は、周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の中から選ばれた少なくとも1種からなる。具体的には、VC,TaC,NbC,TiN,HfN,(W,Ti)C,(W,Ti,Ta)C,(W,Ti,Ta)(C,N),(W,Zr)C,(Ti,W,Cr)C,(Ti,W,Mo)(C,N)などを挙げることができる。クロム含有超硬合金に含まれる立方晶化合物相は、クロム含有超硬合金全体に対して40体積%を超えて多くなると、相対的に六方晶複合化合物量が減少し、その改善効果が少なくなる。クロム含有超硬合金に含まれる立方晶化合物相は、クロム含有超硬合金全体に対して0〜40重量%が好ましい。
【0015】
本発明のクロム含有超硬合金において任意成分である炭化クロムの分散相は、具体的には、おもに少量の鉄族金属が固溶したCr7C3として存在し、その他、Cr3C2,Cr23C6,Cr7C3−Fe3C系化合物なども挙げることができる。ここで、これらの炭化クロムは、金属結合相中あるいは六方晶複合化合物の粒子間に微細な析出粒子となって存在し、その分散効果によって超硬合金の硬さと靱性を更に改善しているものである。炭化クロム量は、クロム含有超硬全体に対しては5体積%を超えて大きくなると個々の粒子が粗粒化すると共に、連続体(デンドライト状)を形成するために、強度が急激に低下する。したがって、炭化クロム量は、クロム含有超硬合金全体に対しては0〜5体積%が好ましい。なお、金属結合相の体積に対して2〜30%が最も好ましい。
【0016】
本発明のクロム含有超硬合金における六方晶複合化合物には、炭化タングステン結晶中に第1固溶元素として0.1〜2重量%のクロムが固溶しているが、さらにチタン,ジルコニウム,ハフニウム,バナジウム,ニオブ,タンタル,モリブデンの中から選ばれた少なくとも1種の第2固溶元素が0.1〜3重量%固溶されていると、クロム固溶と相加的あるいは相乗的な効果を発揮するので好ましい。具体的には、チタン,ジルコニウム,ハフニウムの添加は硬さ,耐溶着性,耐酸化性を、バナジウム,ニオブ,タンタルの添加は靱性,耐熱変形性を、モリブデンの添加は耐食性,靱性を向上させる。第2固溶元素の固溶量は、0.1重量%未満ではその効果が小さく、逆に3重量%を超えて固溶させることが困難であるため、六方晶複合化合物全体に対して0.1〜3重量%固溶することが好ましい。
【0017】
本発明のクロム含有超硬合金は、炭化タングステン結晶中に固溶させたクロムが炭化タングステン結晶の硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性を改善する作用をし、金属結合相に固溶したクロム、分散相の炭化クロムも同様の作用をし、結果として種々の合金特性、特に靱性を相乗的に向上させる作用をしているものである。
【0018】
【実施例1】まず、市販されている平均粒子径が0.5μmのW,0.02μmのカーボンブラック(Cと記す),0.1μmのCr2O3,1.1μmのCr3C2,0.5μmのWC(WC/Fと記す),0.05〜0.1μmのTiO2,V2O5,Ta2O5および1.0μmのMo2Cの各粉末を用い、表1に示した配合組成に秤量して、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボールとともに挿入し、24時間混合粉砕後、乾燥して混合粉末を得た。そして、これらの混合粉末をカーボン坩堝に充填した後、真空雰囲気炉に挿入して加熱した。1400℃までは20Paの真空中とした後、Crの気化を防止するために10kPaのArガスを導入し、表1に併記した温度で1.0時間保持することによってSA〜SIの加熱処理粉末を得た。
【0019】
【表1】
【0020】
こうして得たSA〜SIの加熱処理粉末を解砕し、100#の篩を通過させて評価用試料粉末とした。これについてX線回折(管球:Cu,管電圧;50kV,管電流;250mA)を行い、粉末中の成分を同定した。その結果を表1に併記した。なお、炭化タングステンにクロムが固溶した六方晶複合化合物は、六方晶の炭化タングステンとほぼ同じ位置に回折ピークが存在するため、炭化タングステンと同様にWCと表わした。また、W2CはCrを固溶した(W,Cr)2Cであり、Cr量が多いほどピーク位置が高角度側にシフトしていた。
【0021】
そして、各試料粉末に30重量%の銅粉末(市販の電解銅粉:2.5μm)を添加して乳鉢中で混合し、200MPaの圧力でもって金型成形した後、真空中で1150℃−20分の加熱・焼結により分析用試料合金を得た。この試料合金をダイヤモンド砥石で研削し0.3μmのダイヤモンドペーストでラップ加工した後、電界放射型走査電子顕微鏡による観察・分析に供した。まず、各試料粉末を構成するWC,W2C,Cr3C2粒子の存在と分布とを、組成像コントラストと元素マッピングにより確認した。そして、写真撮影と画像処理装置によって、各粒子の含有量と平均粒子径を求めた。さらに、WC粒子については、比較的大きい粒子の中央に電子ビームを絞ることによって、Crおよび第2固溶元素の固溶量を測定した。これらの結果を表2に示す。この分析結果から、高温での加熱処理によりWC中にはCrが1重量%程度まで固溶され(過剰なCrはCr3C2として残留)、また少量のTi,V,Ta,Moも同時に固溶されることが確認できる。
【0022】
【表2】
【0023】
次に、得られたSA〜SIの加熱処理粉末と前記のW,C,Cr3C2,Mo2Cおよび市販されている平均粒子径が1.0μmのCo,1.1μmのTaC,1.2μmの(W,Ti,Ta)C(重量比でWC/TiC/TaC=50/20/30),1.2μmのNi,1.2μmのWC(WC/Mと記す),2.7μmのWC(WC/Cと記す),1.1μmのTiC,1.7μmのVCの各粉末を用いて、表3に示す配合組成に秤量し、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボールとともに挿入し、48時間混合粉砕後、乾燥して混合粉末を得た。ここで、配合炭素量は、焼結後に中炭素合金(遊離炭素あるいはCo3W3C,Ni2W4Cを析出しない健全相領範囲の中央)となるように、CあるいはWの添加により調整した。そして、これらの粉末を金型に充填し、196MPaの圧力でもって5.5×9.5×29mmの圧粉成形体を作製し、アルミナとカーボン繊維からなるシート上に設置し、1300℃までは10Paの真空中で加熱した後、Crの気化を防止するために1kPaのArガスを導入し、表3に併記した温度でもって1時間加熱保持して、本発明品1〜13及び比較品1〜13の超硬合金を得た。
【0024】
【表3】
【0025】
こうして得られた超硬合金試片を#230のダイヤモンド砥石で湿式研削加工し、4.0×8.0×25.0mmの形状に作製し、JIS法による抗折力を測定した。また、同試料の1面を1μmのダイヤモンドペーストでラップ加工した後、ビッカース圧子を用いた荷重:490Nでの硬さおよび破壊靱性値K1C(IM法)を測定した。これらの結果を表4に示す。
【0026】
【表4】
【0027】
さらに、各試料のラップ面について電子顕微鏡にて組織写真を撮り、画像処理装置を使用してWC,金属結合相,立方晶化合物,炭化クロム(Cr7C3)の含有体積と平均粒径(但し、金属結合相は除く)を求めた。尚、Cr7C3相の存在は、X線回折と光学顕微鏡(希硝酸による金属結合相の腐食後)で確認した。これらの結果を表5に示す。この組織解析から、混合添加法による比較合金に比べ、Cr固溶WC粉を使用した本発明合金では、Cr7C3の析出量が少なく、また同時に固溶されたTi,V,Taも析出しないことが確認できる。
【0028】
【表5】
【0029】
次には、上記の抗折力試験片を超硬合金製乳鉢中で100#以下に粉砕し、これの所定量を白金皿に入れ、80℃で加熱しながら弗硝酸(HF:HNO3=1:1)を逐次添加し、完全に溶解させた。そして、原子吸光分析装置を用いて超硬合金全体に対するCr含有量をそれぞれ測定した。その結果を配合組成から計算で求めたCrの配合値と共に表6に示す。一方、上記の粉砕粉を5Nの塩酸と共にビーカーに入れて50℃で24時間保持することによって、超硬合金中の金属結合相成分のみを溶解・抽出し、各抽出液から原子吸光分析装置を用いて金属結合相に対するCr含有量を測定した。また、抽出した残査(WC,立方晶化合物,Cr7C3からなる)の重量測定により、金属結合相量も求めた。これらの結果を表6に併記した。
【0030】
【表6】
【0031】
ここで、超硬合金全体に対するCr含有量(表6のCr/全体):▲1▼は、金属結合相中に固溶したCr量:▲2▼と、Cr7C3として析出したCr量:▲3▼と、WC中に固溶したCr量:▲4▼との合計量で表されることから、▲4▼=▲1▼―▲2▼―▲3▼の式に従ってWC中へのCr固溶量を算出した。まず、金属結合相中に固溶したCr量:▲2▼は、金属結合相に対するCr含有量(表6のCr/結合相)と金属結合相量との積から求め、Cr7C3として析出したCr量:▲3▼は、表5に示したCr7C3量(体積%)を基に、合金およびCr7C3の比重からCr7C3の重量%を算出し、Cr含有量を求めた。また、参考値として金属結合相量に対する配合時でのCr7C3量を計算した。これらの結果を表6に併記した。この計算結果より、本発明品はWC中にCrを固溶していることが再確認される。
【0032】
【発明の効果】
本発明のクロム含有超硬合金は、ほぼ同一組成・粒度の従来超硬合金に比べて強度,硬さ,靱性のいずれも高く、特に靱性に優れるという効果がある。これは、おもに炭化タングステン結晶中に固溶させたクロムは、炭化タングステン結晶の硬さ,靱性,耐熱変形性,耐食性,耐酸化性を改善する作用をするためである。
Claims (6)
- 炭化タングステンにクロムを固溶させた六方晶複合化合物を含むクロム含有超硬合金であって、該クロム含有超硬合金は、該クロム含有超硬合金全体に対してクロムを0.1〜10重量%含有し、かつ、該六方晶複合化合物は、クロムを該六方晶複合化合物全体に対して0.1〜2重量%含有するクロム含有超硬合金。
- 前記クロム含有超硬合金は、鉄族金属を主成分とする金属結合相:5〜50体積%と、周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の中から選ばれた少なくとも1種からなる立方晶化合物相:0〜40体積%と、炭化クロムからなる分散相:0〜5体積%と、前記六方晶複合化合物からなる硬質相:残部とで構成された請求項1に記載のクロム含有超硬合金。
- 前記金属結合相は、該金属結合相全体に対して2〜15重量%のクロムを固溶する合金である請求項2に記載のクロム含有超硬合金。
- 前記炭化クロム含有量は、前記金属結合相含有量に対して2〜30%である請求項2または3に記載のクロム含有超硬合金。
- 前記六方晶複合化合物結晶中に、チタン,ジルコニウム,ハフニウム,バナジウム,ニオブ,タンタル,モリブデンの中から選ばれた少なくとも1種の第2固溶元素が、該六方晶複合化合物全体に対して0.1〜3重量%固溶された請求項1〜4のいずれか1項に記載のクロム含有超硬合金。
- 前記鉄族金属がコバルトおよび/またはニッケルである請求項2〜5のいずれか1項に記載のクロム含有超硬合金。
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