JP2007088444A - 圧電体、圧電体素子、それを用いた液体吐出ヘッド、液体吐出装置 - Google Patents

圧電体、圧電体素子、それを用いた液体吐出ヘッド、液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた圧電特性を持ち、かつ、高周波数領域での駆動レスポンスの良好な圧電体及び圧電体素子を提供すること。
【解決手段】単結晶または1軸配向結晶の圧電体であって、前記圧電体が、一般式ABO3で記述され、Aサイトの主成分がPbであり、Bサイトの主成分がMg、Zn、Sc、In、Yb、Ni、Nb、Ti、及びTaの中から選ばれる少なくとも3種類の元素を含むペロブスカイト型酸化物を有し、前記圧電体の、25℃、1kHzにおける比誘電率をεRT、並びに200℃以下、1kHzにおける比誘電率の最大値をεMAX、及び該比誘電率の最大値を示す温度をtMAXとしたとき、10>(εMAX−εRT)/(tMAX−25)>0.1を満たすことを特徴とする圧電体。
【選択図】図10

Description

本発明は、圧電体、圧電素子、それを用いたアクチュエータ及び液体吐出ヘッド(インクジェットヘッド)、並びに液体吐出装置に関するものである。
圧電体として、一般にPZT(Pb(Zr,Ti)O3)系よりなる金属酸化物セラミックスが知られている。このPZT系セラミックスは、優れた圧電特性をもち、圧電アクチュエータ、圧電着火素子、圧電ブザー、圧電トランスなど広く用いられている。しかしながらその歪量は最大でも0.1〜0.15%程度であり圧電アクチュエータとして用いる場合などにおいては充分であるとはいえない。
近年、更なる圧電特性、特に大きな歪量を獲得する目的で、リラクサ系材料の検討されており、例えば、特許文献1においては、PZN−PT、PMN−PTをフラックス溶融に合成する方法が示されている。このような合成法によりバルク状単結晶物が得られ、1%を超える大きな歪量の材料が報告されている。
また、リラクサ系材料をゾルゲル法、水熱合成法、スパッタ法、MBE法、PLD法、CVD法、MO−CVD法などの薄膜形成方法により、基板上に直接薄膜を成膜することが、検討されている。例えば非特許文献1においては、PLD法によりPMN-PT薄膜を成膜したことが報告されている。
特許3397538号公報 Applications of Ferroelectrics, 2002. ISAF 2002. Proceedings of the 13th IEEE International Symposium P133-136
しかしながら、例えば近年盛んに開発が進められている、MEMSの圧電アクチュエータは微細な構造の為、特許文献1に記載のようなバルク状に成長させた単結晶材料を用いる場合には、単結晶を薄片化して接合することが必要であり、製造が非常に困難である。
また、リラクサ系材料は比誘電率が大きく、薄膜化していくことで、圧電体素子の静電容量が大きくなる。したがって、それを駆動する電力を供給するとき、配線抵抗との関係による供給電力の位相遅れ、それに伴う高周波の駆動に対する駆動レスポンスの遅れの問題、駆動電源容量の大容量化などの問題点がある。
特に圧電体素子がアクチュエータとして利用されているインクジェットプリンタのインクジェットヘッドにおいては、近年、その形成画像の高画質化のための吐出インクドロップレットの微小化が進められている。また、それに伴う画像形成に必要な吐出インクドロップレット数が増大する方向にある。また、高速化のためには、供給駆動電力の高周波数化、インクジェットヘッドノズルの高密度化及び、長尺化の方向で開発が進められている。つまり、インクジェットヘッドに対しては、微小なインクドロップレットを高駆動周波数で多数のインクジェットヘッドノズルから安定して吐出することが求められている。そのため高周波の駆動に対する駆動レスポンスの遅れの問題、駆動電源容量の大容量化の問題は、非常に大きな課題である。
さらに、一般にリラクサ系材料は、温度変化に対する比誘電率の緩和現象があり、かつPZTなどの圧電材料に比べ、そのキュリー温度Tcが低いため、圧電体素子の実使用領域の温度範囲において、温度変化に対する比誘電率の変動が大きくなる。したがって、インクジェットヘッドに適用した場合、様々な使用環境、連続使用による圧電体素子の温度上昇してしまう環境下において、安定した吐出性能を維持することができないという問題がある。
本発明の目的は、上記課題に対してなされたものであり、優れた圧電特性を持ち、かつ、高周波数領域での駆動レスポンスの良好な圧電体及び圧電体素子を提供することにある。また、圧電体素子の配線抵抗制限値、駆動電源容量などの回路設計への負荷の低減が可能となると共に、いかなる使用環境化においても安定した圧電性能を維持できる圧電体の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成させるため、本発明者らが検討した結果、比誘電率の緩和現象があるバルク状圧電体を薄膜形成手段によって成膜しその誘電現象を評価、検証することによって、以下の発明に想到した。
上記目的は、単結晶または1軸配向結晶の圧電体であって、前記圧電体が、一般式ABO3で記述され、Aサイトの主成分がPbであり、Bサイトの主成分がMg、Zn、Sc、In、Yb、Ni、Nb、Ti、及びTaの中から選ばれる少なくとも3種類の元素からなるペロブスカイト型酸化物を有し、下記(1)または(2)を満たすことで達成される。
(1)前記圧電体の、25℃、1kHzにおける比誘電率をεRT、並びに200℃以下、1kHzにおける比誘電率の最大値をεMAX、及び該比誘電率の最大値を示す温度をtMAXとしたとき、
10>(εMAX−εRT)/(tMAX−25)>0.1
を満たす圧電体。
(2)前記圧電体の膜厚が1μm以上10μm以下であり、前記圧電体のキュリー温度をTcthin、前記圧電体とPb以外の金属原子数比が同じバルク状圧電体のキュリー温度をTcbulk、としたとき、
Tcthin>Tcbulk+50
を満たす圧電体。
また、上述の圧電体と、一対の電極と、を有する圧電体素子に関する。
また、吐出口に連通する個別液室と、該個別液室に対応して設けられた圧電体素子を有し、前記個別液室内の液体を前記吐出口から吐出する液体吐出ヘッドであって、前記圧電体素子として上述の圧電体素子を用いる液体吐出ヘッドに関する。
本発明によれば、優れた圧電性を持ち、かつ、高周波数領域での駆動レスポンスの良好な圧電体及び圧電体素子を提供できる。また、圧電素子の配線抵抗制限値、駆動電源容量などの回路設計への負荷の低減が可能となると共に、いかなる使用環境化においても安定した圧電性能を維持できる圧電体の製造方法を提供できる。
[圧電体・圧電体素子]
本発明の圧電体素子は、圧電体(薄膜圧電体と称することもある)と、該圧電体に接する一対の電極と、を有する。そして、前記圧電体は、単結晶または1軸配向結晶の圧電体であり、前記圧電体は一般式ABO3で記述されるペロブスカイト型酸化物を有する。ここで、Aサイトの主成分はPbであり、Bサイトの主成分はMg、Zn、Sc、In、Yb、Ni、Nb、Ti、及びTaの中から選ばれる3種類以上の元素を含む。さらに、以下の(1)または(2)に該当するものである。
(1)圧電体の、25℃、1kHzにおける比誘電率をεRT、並びに200℃以下、1kHzにおける比誘電率の最大値をεMAX、及び該比誘電率の最大値を示す温度をtMAXとしたとき、
10>(εMAX−εRT)/(tMAX−25)>0.1
を満たす。このとき、前記圧電体の膜厚が1μm以上10μm以下であルことが好ましい。
(2)前記圧電体の膜厚が1μm以上10μm以下であり、前記圧電体のキュリー温度をTcthin、前記圧電体とPb以外の金属原子数比が同じバルク状圧電体のキュリー温度をTcbulk、としたとき、
Tcthin>Tcbulk+50
を満たす。
なお、圧電体素子とは、圧電体が電極で挟まれており、電界をかけることにより、伸縮する素子のことである。
本発明の圧電体を成膜するのに好適な成膜方法としては、ゾルゲル法、水熱合成法、スパッタ法、MBE法、PLD法、CVD法、MO−CVD法などの一般に言われる薄膜成膜方法が挙げられる。これらの薄膜成膜方法は、数nm〜10μmオーダーの膜厚を成膜することに好適な成膜方法である。
バルク状圧電体とは、セラミックスの製造方法として一般的に用いられる、焼結法、加圧焼結法、または、単結晶材料の製法として用いられる、溶融フラックス法などの製法により作製された、作製時に少なくとも厚みが10μmより大きい圧電体をいう。
1軸配向結晶とは、膜厚方向に単一の結晶方位をもつ結晶のことを指し、結晶の膜面内方位は特には問わない。例えば<100>1軸配向結晶とは、膜厚方向が<100>方位のみの結晶により構成された膜である。圧電膜が1軸配向結晶であるかはX線回折を用いて確認することができる。例えば、PZTペロブスカイト型構造の<100>1軸配向結晶の場合、X線回折の2θ/θ測定での圧電膜に起因するピークは{100}、{200}等の(L00)面(L=1,2,3・・・n:nは整数)のピークのみが検出される。また、{110}非対称面の極点測定をした際に、図9(A)のように中心から約45°の傾きを表す同じ半径位置にリング状のパターンが得られる。
単結晶とは、膜厚方向及び膜面内方向に単一の結晶方位を持つ結晶のことを指す。例えば<100>単結晶とは、膜厚方向が<100>方位のみとなり、かつ、膜面内方向のある一方向が<110>方位のみの結晶により構成された膜である。圧電膜が1軸配向結晶であるかはX線回折を用いて確認することができる。例えば、PZTペロブスカイト型構造の<100>単結晶の場合、X線回折の2θ/θ測定での圧電膜に起因するピークは{100}、{200}等の(L00)面(L=1,2,3・・・n:nは整数)のピークのみが検出される。また、{110}非対称面の極点測定をした際に、図9(B)のように中心から約45°の傾きを表す同じ半径位置に90°毎に4回対称のスポット状のパターンが得られる。
また、例えば<100>配向のPZTペロブスカイト型構造で、{110}非対称面の極点測定をした際に、中心から約45°の傾きを表す同じ半径位置に8回対称や12回対称のパターンが得られる結晶もある。もしくは、パターンがスポットではなく楕円である結晶もある。これらの結晶も、本発明の単結晶と1軸配向結晶の中間の対称性を有する結晶であるため、広義に単結晶および1軸配向結晶とみなす。同様に、例えば単斜晶と正方晶、単斜晶と菱面体晶、正方晶と菱面体晶、そのすべてなどの複数結晶相が混在(混相)する場合や、双晶に起因する結晶が混在する場合や、転位や欠陥等がある場合も、広義に単結晶および1軸配向結晶とみなす。ここでいう、数結晶相が混在(混相)とは、複数の結晶相が結晶軸方向をそれぞれ異にして多結晶の状態で粒界が存在して含まれるものではない。つまり、一つのペブロスカイト型酸化物の粒子中に複数の結晶相が存在するものであって、一体となって単結晶または一軸配向を成しているものである。
ここで、本発明の圧電体素子が有する薄膜圧電体とPb以外の金属原子数比が同じ組成のバルク状圧電体は、比誘電率の温度変化に対する緩和現象特性をもつことから、一般にリラクサ系圧電体材料と呼ばれている。本発明者らは、薄膜形成手段を用いて、上記のような組成の薄膜圧電体を、単結晶または1軸配向結晶の状態に成膜したとき、バルク状圧電体とその比誘電率の温度変化に対する緩和現象特性が大きく異なることを見出した。
本発明者らは薄膜圧電体が、基板上に成膜されているため、基板から薄膜圧電体が拘束(応力)を受けやすいことに起因していると考えている。薄膜圧電体が基板から応力を受けることによって誘電緩和現象の凍結が引き起こされ、比誘電率絶対値の低下、緩和現象が低く抑えられると考えられる。
本発明においては、成膜後の基板の温度変化に注目し、基板からの応力のかかり方を積極的に調整し、圧電素子使用時に有効な、比誘電率の調整、比誘電率の温度変化量を調整することを見出した。
1kHzの比誘電率を測定比較する理由は、次のとおりである。1kHzという低周波数領域では、測定系の配線抵抗及び測定プローバー/サンプル間の接触抵抗などの測定系の抵抗成分がある場合においても、薄膜圧電体の比誘電率を求めるための、インピーダンス及び位相測定において、測定系の抵抗成分の影響を受けづらい。したがって、薄膜圧電体の静電容量(比誘電率)を正確に見積もることができる。特に、測定系の温度を変化させた時においては、測定系の抵抗成分の値も変化することとなり、薄膜圧電体の静電容量(比誘電率)を正確に見積もることができにくくなることを防止できる。以上のように、薄膜圧電体の静電容量(比誘電率)の温度に対する変化を正確に見積もることができるためである。
また、薄膜圧電体の静電容量(比誘電率)の温度変化の測定範囲を室温25℃から、200℃としたのは、本発明の薄膜圧電体素子としての実使用温度範囲を考慮して設定した温度範囲である。
10≦(εMAX−εRT)/(tMAX−25)となる場合には、例えば本発明の薄膜圧電体素子の好適な使用方法の一例としてのインクジェットヘッドに適用した場合、次のようなことが発生する。すなわち、インクジェットヘッド使用時において、使用環境に温度変化が生じた場合、圧電特性の変化が大きく、さらに比誘電率の増加による、圧電体素子の静電容量変化が大きくなり、入力駆動波形に対して、変位量の変化、変位の遅延が起こる。このため、同一駆動方法(駆動電圧、駆動波形)において、吐出液量の変動が引き起こされることとなる。また、(εMAX−εRT)/(tMAX−25)≦0.1となる場合には、本来の比誘電率の緩和現象に起因する圧電体の圧電特性を決める相変化が凍結される結果を示すものであり、優れた圧電特性を得ることができない。さらに好ましくは、5>(εMAX−εRT)/(tMAX−25)>0.2である。
また、Tcを比較する薄膜圧電体とバルク状圧電体との組成を、Pb以外の金属原子数比が同じとした理由は、次のとおりである。薄膜形成方法により成膜された薄膜圧電体の、本明細書で定義している、単結晶及び1軸配向結晶において、Aの主成分であるPbは、X線構造解析で構造を決定できる結晶部分以外に、結晶間に偏在する場合がある。これはセラミック多結晶材料で一般に言われている粒界に比べて、非常に微細な領域であり、結晶の欠陥と考えている。一方、圧電特性はX線構造解析で構造を決定できる結晶部分が支配的に特性を決めると考えている。それに対し、バルク状圧電体は、前述した溶融フラックス法などの、単結晶を製造する方法において製造されるので、その製法上Aサイトの主成分であるPbにおいても、ほぼ量論比で構成されている。以上の状況を鑑みて、Pbを除いた組成で規定された組成で、バルク状圧電体と比較することは妥当であると考えている。
Tcthin≦Tcbulk+50においては、圧電体素子の使用環境における想定される温度変化に対して、圧電特性の変化、比誘電率の変化が大きく、圧電体素子の変位挙動が、安定しない。さらに好ましくは、Tcthin>Tcbulk+100である。
上記のような本発明の圧電体素子において、前記薄膜圧電体の、25℃、1kHzにおける比誘電率をεRTとしたとき、
εRt<1200
を満たすことが好ましい。εRt≧1200であったときには、特に高周波数駆動時に、圧電体素子の駆動信号に対して、変位挙動の遅延が大きくなり、安定した性能を得ることができない場合がある。
本発明の圧電体素子が有する薄膜圧電体の組成として好適な第一の実施形態は、前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Mgm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができる。ただし、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.3, 0.3<n<0.5, 0.2<o<0.4, 0≦p<0.3を満たす。且つ、αがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, In, Yb, Ni, Ta, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むものである。
本発明の圧電体素子が有する薄膜圧電体の組成として好適な第二の実施形態は、前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Znm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができる。ただし、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.2<m<0.4, 0.5<n<0.7, 0.05<o<0.2, 0≦p<0.3を満たす。且つ、αがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, Yb, Ta, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びInのいずれかの元素を含むものである。
本発明の圧電体素子が有する薄膜圧電体の組成として好適な第三の実施形態は、前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Nim,Nbn,Tiop)yO3で表すことができる。ただし、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.3, 0.3<n<0.5, 0.3<o<0.5, 0≦p<0.3を満たす。且つ、αがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, In, Yb, Mg, Ta, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むものである。
本発明の圧電体素子が有する薄膜圧電体の組成として好適な第四の実施形態は、前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Scm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができる。ただし、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.4, 0.1<n<0.4, 0.3<o<0.5, 0≦p<0.3を満たす。且つ、αがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Ta, In, Yb, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含ものである。
本発明の圧電体素子が有する薄膜圧電体の組成として好適な第五の実施形態は、前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Scm,Tan,Tiop)yO3で表すことができる。ただし、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.4, 0.1<n<0.4, 0.3<o<0.5, 0≦p<0.3を満たす。且つ、αがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Nb, In, Yb, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むものである。
本発明の圧電体素子が有する薄膜圧電体の組成として好適な第六の実施形態は、前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Ybm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができる。ただし、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.4, 0.1<n<0.4, 0.4<o<0.6, 0≦p<0.3を満たす。且つ、αがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, In, Ta, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含ものである。
本発明の圧電体素子が有する薄膜圧電体の組成として好適な第七の実施形態は、前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Inm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができる。ただし、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.2<m<0.4, 0.2<n<0.4, 0.2<o<0.5, 0≦p<0.3を満たす。且つ、αがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, Yb, Ta, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むものである。
上述の組成範囲においては、結晶構造が変化しやすい不安定な状態となるので電界を加えた時、相変化を生じやすい為、大きな圧電定数が得られると考えられる。
なお、上記のABO3で表される単結晶ペロブスカイト型酸化物材料に、Pb元素はA成分としてもB成分としても含有することができるが、A成分として含有する場合は2価の金属、B成分として含有する場合は4価の金属として含有する。
さらに、前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が、B成分としてZrを全B成分に対して5mol%を超えない量で含有することが好ましく、2mol%を超えない量で含有することがより好ましい。
電極材料としては、金属材料あるいは酸化物材料を用いることができる。金属材料としては、Au, Pt, Ni, Cr, Ir等が挙げられる。また、例えばTi, Pbの積層構造でも良い。酸化物材料としては、LaあるいはNbでドープされたSrTiO3, SrRuO3, IrO2, RuO2, Pb2Ir2O7等が挙げられる。これらの少なくとも上下電極のどちらか一方は、結晶構造を有することが望ましい。上下電極の材料、構成は、同じであっても異なっていても良く、片方が共通電極、他方が駆動電極となる。
[圧電体の製造方法]
本発明の圧電体は、一般式ABO3で記述され、Aサイトの主成分がPbであり、Bサイトの主成分がMg、Zn、Sc、In、Yb、Ni、Nb、Ti、及びTaの中から選ばれる3種類以上の元素を含むペロブスカイト型金属酸化物を有する。そして、単結晶または1軸配向結晶である。この圧電体の薄膜をスパッタ法により基板上に成膜する。具体的には、最終的に得られる圧電体が目的の組成となるような原料焼結体を用いて、薄膜形成手段であるRFマグネトロンスパッタ法により基板上に成膜することが好ましい。この製法は、下記のステップを有する。
(ステップ1)得られる圧電体とPb以外の金属原子数比が同じバルク状の圧電体のキュリー温度をTcbulkとした際に、前記基板上に成膜された膜を、成膜温度からTcbulk+100℃程度の所定の温度まで降温させる。Tcbulk+100℃程度とは、Tcbulk+(80℃〜120℃)の範囲であれば良い。この温度領域においては、圧電体薄膜材料原子の再配列が可能であり成膜中の膜厚方向の組成分布も排除できる領域である。つまり、RFマグネトロンスパッタ電力電源を停止して基板温度を所定の温度まで降温させる。
(ステップ2)前記膜を、前記所定の温度で定温状態を保つ。この時間は1分以上であることが好ましい。
(ステップ3)前記膜を、50℃以下の温度まで降温させる。ここでの、降温時の冷却速度が30℃/min以上であることが好ましい。
具体的な方法については後述する実施例で詳細に説明する。
[液体吐出ヘッド]
本発明の液体吐出ヘッドは、吐出口に連通する個別液室と、該個別液室に対応して設けられた圧電体素子を有し、前記個別液室内の液体を前記吐出口から吐出する液体吐出ヘッドである。より具体的な構成としては、吐出口と、吐出口に連通する個別液室と、該個別液室に対応して設けられた圧電体素子と、前記個別液室と前記圧電体素子との間に設けられた振動板と、を有している。そして、前記振動板により生じる前記個別液室内の体積変化によって前記個別液室内の液体を前記吐出口から吐出する液体吐出ヘッドであって、前記圧電体素子として前記の圧電体素子を用いたものである。本発明の圧電体素子を適用した液体吐出ヘッドの概略を、図3を用いて説明する。図3は、液体吐出ヘッドであるインクジェットヘッドの構造の一例を示す概略図である。301は吐出口、302は個別液室、303は個別液室302と吐出口301をつなぐ連通孔、304は共通液室、306は個別液室302と共通液室304とのインク流を制限する絞り部である。また、305は振動板、307は下部電極、308は薄膜圧電体、309は上部電極である。これらの形状は本図面によって特に限定されるものではなく、本発明の圧電体素子をインクジェットヘッドに適用した場合の一例である。なお、この例における圧電体素子は、薄膜圧電体308が下部電極307及び上部電極309で挟まれた部分である。
本発明の薄膜圧電体308に係わる部分について、更に詳細に図4を用い説明する。図4は、図3の圧電体308の幅方向での断面図である。308は、薄膜圧電体であり、305は振動板、307は下部電極、309は上部電極である。振動板305と下部電極307との間に、例えば結晶性を制御するバッファ層などの機能を持った中間層310を有していてもよく、中間層310は複数の層構造を有していてもかまわない。また下部電極307、上部電極309においても密着性改善のための層などの機能を持った複数の層構造を有していてもかまわない。薄膜圧電体308の断面形状は矩形で表示されているが、形状についてもこれに限定されるものではない。
下部電極307は薄膜圧電体308が存在しない部分まで引き出されており、上部電極309は、下部電極307と反対側(不図示)に引き出され駆動電源に繋がれる。図3及び図4では下部電極はパターニングされた状態を示しているが、圧電膜がない部分にも存在するものであっても良い。
インクジェットヘッドの振動板305の厚みは1.0〜10μmが好ましく、より好ましくは1.0〜6.0μmである。この厚みには、上記バッファ層(中間層)310がある場合は、バッファ層の厚みも含まれるものとする。下部電極307、上部電極309の膜厚は0.05〜0.4μmが好ましく、より好ましくは0.08〜0.2μmである。
図5は、インクジェットヘッドの1ユニットの構造を示す図である。個別液室302の幅Waは、30〜180μmが好ましい。個別液室302の長さWbは、吐出液滴量にもよるが、0.3〜6.0mmが好ましい。吐出口301の形は、円形あるいは星型が好ましく、径は、7〜30μmが好ましい。連通孔303方向に拡大されたテーパー形状を有するのが、好ましい。連通孔303の長さは、0.05mmから0.5mmが好ましい。これを超える長さであると、液滴の吐出スピードが小さくなる恐れがある。また、これ未満であると各吐出口から吐出される液滴の吐出スピードのばらつきが大きくなる恐れがある。
(振動板材料)
振動板305として用いられる主な材料は、ScおよびYを含む希土類元素でドープされたZrO2、BaTiO3、MgO、SrTiO3、MgAl2O4等の酸化物及び/あるいはSiを用いることができる。SiはB元素等のドーパント元素を含んでいても良い。これらの材料を主成分とする振動板305は、ある特定制御された結晶構造を有し、好ましくは(100)、(110)あるいは(111)の結晶構造が80%以上の強度で配向している場合が良く、好ましくは99%以上から100%である。ここで、「99%」とは、XRD強度で1%主たる配向と異なる配向が存在する事を意味する。
(電極材料)
電極材料としては、前記圧電体素子の電極と同様のものを用いることができる。
特に、バッファ層上に設けられる下部電極307としては、次のものが例示される。10%Y2O3-ZrO2(111)上には、Pt(100)、Ir(100)、SrRuO3(100)、Sr0.96La0.04TiO3(100)、Sr0.97Nb0.03TiO3(100)、BaPbO3(100)等が挙げられる。SrTiO3(100)上には、Pt(100)、Ir(100)、SrRuO3(100)、Sr0.97La0.03TiO3(100)、Sr0.97Nb0.03TiO3(100)、BaPbO3(100)等の(100)膜が挙げられる。BaTiO3(001)およびMgAl2O4(100)上には(100)膜が挙げられる。
振動板305上にバッファ層なしで設けられる下部電極307としては、例えばSrRuO3(100)/SrTiO3(100)、Pt(100)/MgO(100)、Ir(100)/MgO(100)、Ru(100)/MgO(100)等が挙げられる。
(バッファ層材料)
バッファ層の材料としては、格子定数が基板の格子定数と8%以下の違いの範囲で合致する材料が好ましい。また、バッファ層としては、スパッタ法、MO-CVD法、レーザーアブレーション法で成膜できる酸化物が好ましく、立方晶あるいは擬似立法晶で格子定数が3.6Åから6.0Åの結晶構造を有するものが好ましい。
具体的な構成としては、例えば、10%Y2O3-ZrO2(100)/Si(100)、10%Y2O3-ZrO2(111)/Si(111)、SrTiO3(100)/MgO(100)、MgAl2O4(100)/MgO(100)、BaTiO3(001)/MgO(100)等が挙げられる。ここで、10%Y2O3-ZrO2の格子定数は5.16Å、SrTiO3は3.91Å、MgOは4.21Å、MgAl2O4は4.04Å、BaTiO3は3.99Å、Siは5.43Åである。格子定数の整合性を算出すると、例えば、10%Y2O3-ZrO2(111)/Si(111)を例に採ると次のようになる。10%Y2O3-ZrO2(111)は5.16×√2=7.30Å、Si(111)は5.43×√2=7.68Åで、整合性の違いは4.9%となり、良好であることが判る。
本発明は、上記いずれの構成を採っても良い。
[液体吐出装置]
本発明の液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置について、インクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置を例に挙げて説明する。
図1に本発明の圧電体素子を好適に適用できるインクジェットヘッドを用いたインクジェット記録装置の概略図を示す。また、図1のインクジェット記録装置の外装をはずした動作機構部概略図を図2に示す。
記録媒体としての記録紙を装置本体内へ自動給送する自動給送部101と、自動給送部101から送出される記録紙を所定の記録位置へと導くとともに、記録位置から排出口102へと記録紙を導く搬送部103とを有する。さらに、記録位置に搬送された記録紙に記録を行う記録部と、記録部に対する回復処理を行う回復部104とから構成されている。本発明のインクジェットヘッドは、キャリッジ105に配置され使用される。
本実施例においては、プリンターとしての例を示したが、本発明は、Faxや複合機、複写機あるいは、産業用吐出装置に使用されても良い。以下の実施例において、組成は原子数比を表す。
[実施例1]
図6は、薄膜圧電体を基板上に成膜したものの構成断面図である。
600が薄膜圧電体を成膜する基板である。601はSi(100)基板(t=200μm)であり、その上に安定化ジルコニア(YSZ)をAr/O2雰囲気中、基板温度800℃で反応性スパッタ成膜を行い、3μmの(100)YSZエピタキシャル膜の振動板602を成膜した。次に下部電極603として、ルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO3(=SRO))をAr/O2雰囲気中、基板温度600℃で反応性スパッタ成膜を行い、300nmの(001)SROエピタキシャル膜の下部電極603を成膜した。そうすることで、薄膜圧電体をエピタキシャル成長可能な基板600を用意した。
次に、薄膜圧電体604の成膜方法について説明する。
図7は、薄膜圧電体604を上記基板上に成膜するためのRFマグネトロンスパッタ装置概略図である。701は成膜チャンバー、702は原料ターゲット、703は加熱機構であり、成膜時に基板600を加熱し基板温度を平衡状態に保つことが出来る構成となっている。
本実施例1において、原料ターゲット702として、組成比がPb/Mg/Nb/Ti=120/23.3/46.7/30の焼結体を用意した。原料ターゲット702は、目的の膜組成に対して、Mg、Nb、Tiはほぼ同組成で成膜できるが、Pbについては、成膜中に他の金属元素に対して、入りづらいので、所望の膜組成に対して過剰な量のものを用いている。
基板ホルダ704に、振動板602、下部電極603を成膜した基板600を固定し、薄膜圧電体604のスパッタ成膜をおこない、2.5μmの薄膜圧電体を得た。
成膜時の基板温度は600℃であり、成膜終了後、まずパージ用ガス流入口705より、N2を流入させると同時に、基板温度が380℃となるように加熱機構703の出力を落とし、380℃平衡状態を2分間保持した。このとき、基板温度が600℃から380℃になるまでにかかった時間は、1分程度であった。
成膜時の基板温度の決定は、圧電体薄膜がエピタキシャル膜または1軸配向膜に成膜可能かどうかの判断で、その必要最低温度が決定できる。圧電体薄膜においては、一般に400℃以上で可能となっている場合が多い。この温度以上では、基板上に配置された原子が基板上に付着した位置から、近傍の最も安定の位置に再配列しうるために必要な熱エネルギーを持ち得るためと考えられる。
また、最高温度については、必要最低温度を大きく超えた範囲では、他の構成原子に比べて飽和蒸気圧の低いPbが成膜中に再蒸発するおそれがあり、そのことは成膜中の膜のPb量を減少させてしまうこととなる。そのため成膜可能な最高温度は、成膜した膜の構造評価、Pb量を確認することで、決定することができる。
また、成膜終了後、降温時に基板温度を一時保持する温度としては、Tcbulk+100℃程度であることが好ましい。Tcbulk+100℃程度とは、Tcbulk+(80℃〜120℃)の範囲であれば良い。この温度領域においては、圧電体薄膜材料原子の再配列が可能であり成膜中の膜厚方向の組成分布も排除できる領域である。
一方、降温時に基板温度を一時保持する温度の最高値については、本発明の圧電体薄膜材料原子の中で、Pb原子が成膜された膜中より抜けてしまう可能性がある。成膜を終了した状態では、新たに原料Pb原子を基板上に供給されなくなるので、その最高温度は、成膜中最高温度より低くなる。この基板温度を一時保持する温度についても、成膜されたPb量を確認することで、最高温度を決めることができる。
また、降温時に基板温度を一時保持する時間としては、目的の再配置に必要な拡散現象が可能となる時間が必要だが、これは保持温度との組み合わせの中で最短時間を決定できる。また成膜後Pbなどの原子が膜外に拡散しにくい温度範囲では、長時間保持してもかまわない。成膜完了までのスループットを考慮して適宜決めることができる。
次に、加熱機構703の出力を0にし、パージ用ガス流入口705より流入させるN2の流量を増やし、基板温度を50℃以下まで下げる。本実施例においては略室温(27℃)まで降温させた。このとき降温にかかった時間は5分であった。なお、706はパージ用ガス排出口である。
600℃から380℃まで降温させた時間は、本発明の薄膜圧電体の製造方法におけるステップ1にかかった時間に相当する。380℃で2分間の平衡時間がステップ2にかかった時間に相当する。380℃から室温27℃までの降温させた時間がステップ3にかかった時間に相当する。このときステップ3の降温レートは70.6℃/minである。
ステップ3の降温レートは、基板拘束の状態を積極的に制御するためになるべく、レートを大きくすることが好ましい。この急冷を施すことにより成膜された圧電体の誘電特性を制御できる、大きな因子と考えている。
上記の通り成膜した薄膜圧電体604についてX線構造解析を行ったところ、薄膜圧電体604は、エピタキシャル成長した膜であり、単結晶であることが確認された。
また、ICP発光分析により、組成分析をおこなったところ、薄膜圧電体604の組成は、Pb/Mg/Nb/Ti=110/23.3/46.7/30であった。
次に、薄膜圧電体604を成膜した基板600を用いて、インクジェットヘッドを作製するプロセスについて図8を用いて説明する。
基板600上に成膜されている薄膜圧電体604の上に、インクジェットヘッドの各個別液室に対応する0.15mm×5mmにパターニングされた上部電極605として、Auを200nmの厚みでDCスパッタ法により成膜した(図8(a))。
次に、パターニングされた上部電極605をマスクとして、ドライエッチングプロセスにより、薄膜圧電体604を除去した(図8(b))。
次に、ドライエッチングプロセスにより、Si基板601を2段階エッチングし個別液室801、絞り部802、共通液室803を成型した(図8(c))。
次に、30μmφの吐出口804を持つノズルプレート805を有機接着剤を用いてSi基板601と張り合わせ、インクジェットヘッドを作製した(図8(d))。
薄膜圧電体604の物性評価、それを用いたインクジェットヘッドの性能評価方法について説明する。
前記、基板600上に成膜した薄膜圧電体604を用意し、0.5mmφのAu電極を厚さ200nmでDCスパッタを用いて成膜し、比誘電率測定用圧電体素子として用意した。SRO下部電極603を表面に露出させた部分と0.5mmφのAu電極間で薄膜圧電体604の比誘電率を、加熱プローバを用い、室温25℃から605℃まで昇温しながら10℃毎に測定し、その変化からTcを求めた。
比誘電率の測定は、インピーダンスアナライザを使用して、インピーダンス測定を行い、キャパシタ−抵抗の並列等価回路として求めた静電容量から計算した値を採用した。
インクジェットヘッドの性能評価は、使用環境温度を25℃と40℃とに設定し、その環境下で10kHz駆動時の吐出インク液量を計測し、その使用環境温度による変化量を評価した。
以上の評価結果を表1に示す。
表中、25℃と40℃との吐出量の差が0.7%以下のものを◎、0.7%を超え1.2%以下のものを○、1.2%を超えるものを×とした。
[実施例2]
薄膜圧電体604を成膜後の、降温を600℃から〜25℃になるまで連続的に10分間で行ったこと以外は、実施例1と同様に、比誘電率測定用圧電体素子、インクジェットヘッドを作製し性能評価を行った。その結果を表1に示す。
なお、成膜した薄膜圧電体604は、単結晶であることを、X線構造解析で確認し、ICP発光分析による組成分析の結果は、Pb/Mg/Nb/Ti=110/23.3/46.7/30となった。
[実施例3]
原料ターゲット702として、組成比がPb/Zn/Nb/Ti=120/30.3/60.7/9の焼結体を用意し、薄膜圧電体604の成膜後の降温時の温度を平衡状態に保つ温度を400℃(ステップ2)とした。その他は、実施例1と同様にして、薄膜圧電体604を得た。
上記、X線構造解析を行ったところ、薄膜圧電体604は、エピタキシャル成長した膜であり、単結晶であることが確認された。
また、ICP発光分析により、組成分析をおこなったところ、薄膜圧電体604の組成は、Pb/Zn/Nb/Ti=108/30.3/60.7/9であった。
さらに、実施例1と同様に、インクジェットヘッドを作製し、性能評価を行った。その結果を、表1に示す。
[実施例4]
原料ターゲット702として、組成比がPb/Ni/Nb/Ti=120/20/40/40の焼結体を用意し、薄膜圧電体604の成膜後の降温時の温度を平衡状態に保つ温度を300℃(ステップ2)とした。その他は、実施例1と同様にして、薄膜圧電体604を得た。
上記、X線構造解析を行ったところ、薄膜圧電体604は、エピタキシャル成長した膜であり、単結晶であることが確認された。
また、ICP発光分析により、組成分析をおこなったところ、薄膜圧電体604の組成は、Pb/Ni/Nb/Ti=110/20/40/40であった。
さらに、実施例1と同様に、インクジェットヘッドを作製し、性能評価を行った。その結果を、表1に示す。
[実施例5]
原料ターゲット702として、組成比がPb/Sc/Nb/Ti=120/27.5/27.5/45焼結体を用意し、薄膜圧電体604の成膜後の降温時の温度を平衡状態に保つ温度を350℃(ステップ2)とした。その他は、実施例1と同様にして、薄膜圧電体604を得た。
上記、X線構造解析を行ったところ、薄膜圧電体604は、エピタキシャル成長した膜であり、単結晶であることが確認された。
また、ICP発光分析により、組成分析をおこなったところ、薄膜圧電体604の組成は、Pb/Sc/Nb/Ti=115/27.5/27.5/45であった。
さらに、実施例1と同様に、インクジェットヘッドを作製し、性能評価を行った。その結果を、表1に示す。
[実施例6]
原料ターゲット702として、組成比がPb/Sc/Ta/Ti=120/27.5/27.5/45の焼結体を用意し、薄膜圧電体604の成膜後の降温時の温度を平衡状態に保つ温度を350℃(ステップ2)とした。その他は、実施例1と同様にして、薄膜圧電体604を得た。
上記、X線構造解析を行ったところ、薄膜圧電体604は、エピタキシャル成長した膜であり、単結晶であることが確認された。
また、ICP発光分析により、組成分析をおこなったところ、薄膜圧電体604の組成は、Pb/Sc/Ta/Ti=115/27.5/27.5/45であった。
さらに、実施例1と同様に、インクジェットヘッドを作製し、性能評価を行った。その結果を、表1に示す。
[実施例7]
原料ターゲット702として、組成比がPb/Yb/Nb/Ti=120/25/25/50の焼結体を用意し、薄膜圧電体604の成膜後の降温時の温度を平衡状態に保つ温度を450℃(ステップ2)とした。その他は、実施例1と同様にして、薄膜圧電体604を得た。
上記、X線構造解析を行ったところ、薄膜圧電体604は、エピタキシャル成長した膜であり、単結晶であることが確認された。
また、ICP発光分析により、組成分析をおこなったところ、薄膜圧電体604の組成は、Pb/Yb/Nb/Ti=110/25/25/50であった。
さらに、実施例1と同様に、インクジェットヘッドを作製し、性能評価を行った。その結果を、表1に示す。
[実施例8]
原料ターゲット702として、組成比がPb/In/Nb/Ti=120/33/33/34の焼結体を用意し、薄膜圧電体604の成膜後の降温時の温度を平衡状態に保つ温度を350℃(ステップ2)とした。その他は、実施例1と同様にして、薄膜圧電体604を得た。
上記、X線構造解析を行ったところ、薄膜圧電体604は、エピタキシャル成長した膜であり、単結晶であることが確認された。
また、ICP発光分析により、組成分析をおこなったところ、薄膜圧電体604の組成は、Pb/In/Nb/Ti=105/33/33/34であった。
さらに、実施例1と同様に、インクジェットヘッドを作製し、性能評価を行った。その結果を、表1に示す。
[実施例9]
圧電体成膜用の基板として、熱酸化膜のSiO2層が100nm厚で形成されているSi(100)基板を用意する。その上にスパッタ法によりTiを4nmの厚みで成膜した後、下電極層として、基板温度を300℃にしてスパッタ法によりPtを200nmの厚みで成膜した。このときPtは、(100)1軸配向膜であった。そうすることで、薄膜圧電体を1軸配向結晶膜の状態で作製可能な基板600を用意した。
その他は、実施例1と同様にして、薄膜圧電体604を得た。
上記、X線構造解析を行ったところ、薄膜圧電体604は、1軸配向結晶であることが確認された。
また、ICP発光分析により、組成分析をおこなったところ、薄膜圧電体604の組成は、Pb/Mg/Nb/Ti=110/23.3/46.7/30であった。
さらに、実施例1と同様に、インクジェットヘッドを作製し、性能評価を行った。その結果を、表1に示す。
[比較例1]
バルク状(10mm×10mm×0.5mm)のPMN−PTを用意し、実施例1と同様にして比誘電率の温度変化を測定し、Tcを求めた。結果を表1に示す。なお、バルク状のPMN−PTではインクジェットヘッドを作製することは困難であったので、インクジェットヘッドとしての評価はできなかった。
[比較例2]
原料ターゲット702として、組成比がPb/Ni/Nb/Ti=120/20/40/40の焼結体を用意した。薄膜圧電体604の成膜後において、スパッタ成膜用のガスの供給を止め、真空状態を保ったまま基板加熱を止め、薄膜圧電体を成膜した基板を自然冷却した。
その他は、実施例1と同様にして、薄膜圧電体604を得た。
上記、X線構造解析を行ったところ、薄膜圧電体604は、エピタキシャル成長した膜であり、単結晶であることが確認された。
また、ICP発光分析により、組成分析をおこなったところ、薄膜圧電体604の組成は、Pb/Ni/Nb/Ti=110/20/40/40であった。
さらに、実施例1と同様に、インクジェットヘッドを作製し、性能評価を行った。その結果を、表1に示す。
[本実施例と比較例の物性値及び評価]
下記の表1には、上述の各実施例および比較例の圧電体の物性値と、該圧電体を用いたヘッドの評価を示す。
Figure 2007088444
図10に、本実施例の圧電体及び従来のバルク状の圧電体との比誘電率の温度依存性を示す。グラフの横軸は温度で、縦軸は対数で比誘電率を示す。Aは実施例1の薄膜圧電体PMNTの測定値、Bは実施例3の薄膜圧電体PZNTの測定値、Cは比較例1に示したバルク状の圧電体PMNTの測定値を示す。
図10のグラフに示すように、本実施例の薄膜圧電体における比誘電率の温度依存性は、既知のバルク状の圧電体と比較して明らかに抑えられている。この結果、温度変化に対して安定的な性能を有し、様々な環境下で使用された場合においても信頼性の高い圧電素子を得ることができる。
本発明の圧電体素子を好適に適用できるインクジェットヘッドを用いたインクジェット記録装置の概略図である。 図1のインクジェット記録装置の外装をはずした状態の動作機構部概略図である。 インクジェットヘッドの構造の一例を示す概略図である。 図3の薄膜圧電体を含む部分の幅方向での断面図である。 インクジェットヘッドの1ユニットの構造を示す図である。 薄膜圧電体を基板上に成膜したものの構成断面図である。 RFマグネトロンスパッタ装置概略図である。 インクジェットヘッドを作製するプロセスを説明する図であり、各図は次の状態を示す。(a)は圧電体上に上部電極を形成した状態。(b)はドライエッチングプロセスにより薄膜圧電体を除去した状態。(c)はドライエッチングプロセスによりSi基板を2段階エッチングした状態。(d)はノズルプレートをSi基板と張り合わせてインクジェットヘッドとなった状態。 X線回折により得られるパターンを説明する図であり、(A)は<100>1軸配向結晶の場合のパターン、(B)は<100>単結晶の場合のパターン、を示す。 本実施例とバルク状圧電体の比誘電率の温度依存性を示すグラフである。
符号の説明
105 キャリッジ
301、804 吐出口
302、801 個別液室
303 連通孔
304、803 共通液室
305、602 振動板
307、603 下部電極
308、604 薄膜圧電体
309、605 上部電極
310 中間層
600 基板
601 Si基板
805 ノズルプレート

Claims (15)

  1. 単結晶または1軸配向結晶の圧電体であって、
    前記圧電体が、一般式ABO3で記述され、Aサイトの主成分がPbであり、Bサイトの主成分がMg、Zn、Sc、In、Yb、Ni、Nb、Ti、及びTaの中から選ばれる少なくとも3種類の元素を含むペロブスカイト型酸化物を有し、
    前記圧電体の、25℃、1kHzにおける比誘電率をεRT、並びに200℃以下、1kHzにおける比誘電率の最大値をεMAX、及び該比誘電率の最大値を示す温度をtMAXとしたとき、
    10>(εMAX−εRT)/(tMAX−25)>0.1
    を満たすことを特徴とする圧電体。
  2. 前記圧電体の膜厚が1μm以上10μm以下である請求項1に記載の圧電体。
  3. 前記圧電体のキュリー温度をTcthin、前記圧電体とPb以外の金属原子数比が同じバルク状圧電体のキュリー温度をTcbulk、としたとき、
    Tcthin>Tcbulk+50
    を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の圧電体。
  4. 単結晶または1軸配向結晶の圧電体であって、
    前記圧電体が、一般式ABO3で記述され、Aサイトの主成分がPbであり、Bサイトの主成分がMg、Zn、Sc、In、Yb、Ni、Nb、Ti、及びTaの中から選ばれる少なくとも3種類の元素を含むペロブスカイト型酸化物を有し、
    前記圧電体の膜厚が1μm以上10μm以下であり、
    前記圧電体のキュリー温度をTcthin、前記圧電体とPb以外の金属原子数比が同じバルク状圧電体のキュリー温度をTcbulk、としたとき、
    Tcthin>Tcbulk+50
    を満たすことを特徴とする圧電体。
  5. 前記圧電体の、25℃、1kHzにおける比誘電率をεRTとしたとき、
    εRT<1200
    を満たすことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電体。
  6. 前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Mgm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができ、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.3, 0.3<n<0.5, 0.2<o<0.4, 0≦p<0.3を満たし、且つαがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, In, Yb, Ni, Ta, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電体。
  7. 前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Znm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができ、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.2<m<0.4, 0.5<n<0.7, 0.05<o<0.2, 0≦p<0.3を満たし、且つαがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, Yb, Ta, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びInのいずれかの元素を含むこと特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電体。
  8. 前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Nim,Nbn,Tiop)yO3で表すことができ、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.3, 0.3<n<0.5, 0.3<o<0.5, 0≦p<0.3を満たし、且つαがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, In, Yb, Mg, Ta, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電体。
  9. 前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Scm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができ、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.4, 0.1<n<0.4, 0.3<o<0.5, 0≦p<0.3を満たし、且つαがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Ta, In, Yb, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電体。
  10. 前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Scm,Tan,Tiop)yO3で表すことができ、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.4, 0.1<n<0.4, 0.3<o<0.5, 0≦p<0.3を全て満たし、且つαがLa, Ca, Ba, Sr, Bi, 及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Nb, In, Yb, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電体。
  11. 前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Ybm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができ、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.1<m<0.4, 0.1<n<0.4, 0.4<o<0.6, 0≦p<0.3を満たし、且つαがLa, Ca, Ba, Sr, Bi,及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, In, Ta, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電体。
  12. 前記ペロブスカイト型酸化物ABO3が(Pbklx(Inm,Nbn,Tiop)yO3で表すことができ、1≦x/y<1.5, k+l=1, 0.7≦k≦1, 0≦l≦0.3, m+n+o+p=1, 0.2<m<0.4, 0.2<n<0.4, 0.2<o<0.5, 0≦p<0.3を満たし、且つαがLa, Ca, Ba, Sr, Bi,及びSbのいずれかの元素を含み、βがPb, Sc, Yb, Ta, Mg, Ni, Co, W, Fe, Sn, 及びZnのいずれかの元素を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電体。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の圧電体と、該圧電体に接する一対の電極と、を有することを特徴とする圧電体素子。
  14. 吐出口に連通する個別液室と、該個別液室に対応して設けられた圧電体素子を有し、前記個別液室内の液体を前記吐出口から吐出する液体吐出ヘッドであって、前記圧電体素子として請求項13に記載の圧電体素子を用いることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  15. 請求項14に記載の液体吐出ヘッドを有することを特徴とする液体吐出装置。
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