JPH0955549A - 圧電素子及びその駆動方法 - Google Patents

圧電素子及びその駆動方法

Info

Publication number
JPH0955549A
JPH0955549A JP8144212A JP14421296A JPH0955549A JP H0955549 A JPH0955549 A JP H0955549A JP 8144212 A JP8144212 A JP 8144212A JP 14421296 A JP14421296 A JP 14421296A JP H0955549 A JPH0955549 A JP H0955549A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
piezoelectric
crystal
piezoelectric element
displacement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8144212A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuhiko Nishimura
哲彦 西村
Junji Sato
順次 佐藤
Hitoshi Aihara
仁志 相原
Takashi Ichihara
高史 市原
Takashi Akiba
高志 秋葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kasei Optonix Ltd filed Critical Kasei Optonix Ltd
Priority to JP8144212A priority Critical patent/JPH0955549A/ja
Publication of JPH0955549A publication Critical patent/JPH0955549A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子の変位や誘電率の温度依存性を少な
くし、かつ、高温下での抗電界の低下が抑制された圧電
素子、及び、その駆動方法を提供しようとするものであ
る。 【解決手段】 圧電体の結晶構造が、特定の温度域にお
いては正方晶と菱面晶との結晶相境界(MPB)近傍の
状態にあり、前記特定の温度域より高い温度域まで加熱
されると、少なくとも大部分が正方晶に相変態する圧電
体結晶を用いた圧電素子及び、該圧電素子を前記特定の
温度域以上の温度域で駆動させる方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電素子及びその駆動
方法に関し、詳しくは、電界印加によって発生する誘電
率、圧電歪定数、機械的変位などの圧電特性の温度依存
性が少なく、かつ、温度に対する前記の圧電特性の耐久
性に優れ、特に、超音波振動子、超音波探傷子、医療用
超音波探触子、魚群探知機、圧電アクチュエータなどの
ように、高電界を印加する用途に適した圧電素子及びそ
の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電素子は、着火素子、超音波振
動子、超音波探傷子、医療用超音波探触子、魚群探知
機、周波数フィルター、音響素子、圧電アクチュエータ
等の用途に用いられてきた。ここで、超音波振動子と
は、圧電素子を高い周波数、超音波領域の周波数を持つ
電界で駆動・振動させるデバイスであって、超音波モー
タ、洗浄用振動子などがある。
【0003】超音波探傷子とは、超音波振動子と同様に
して得られる超音波振動を鉄板等の被検査物に送信し、
傷から帰ってくる反射エコーの情報から被検査物中の傷
等の欠陥を調べるものである。医療用超音波探触子は、
同様の原理を生体に対して応用し、人体の組織を調べる
ものである。魚群探知機は、超音波を水中に送信し、魚
に反射して帰ってくる情報により魚の探知を行うもので
ある。
【0004】また、アクチュエータとは、電圧の印加に
よりミクロンあるいはミクロンアンダーの微少変位を正
確に発現させるものであり、ブザー等の音響や、ポン
プ、バルブ等の流量の精密制御、VTRヘッドのオート
トラッキングやオートフォーカス、さらにはミクロン領
域の機械的切削バイトの正確な位置決め装置や半導体製
造用の微少位置決め装置等への応用開発が近年急速に進
められている。
【0005】これらの圧電素子用の材料としては、一般
には鉛、ジルコニウム、チタン等を含有し、Aサイトは
鉛等の2価イオン、BサイトはZr,Ti等の4価イオ
ンで構成されるABO3 型ペロブスカイト化合物である
PZT(PbZrx Tiy 3 :x+y=1,x≧0,
y≧0)系材料が用いられている。具体的には、Bサイ
トを平均的に4価としたPb( Ni1/2 1/2 )O3
Pb( Co1/3 Nb2/ 3 )O3 、Pb( Ni1/3 Nb
2/3 )O3 などの複合ペロブスカイト化合物と前記PZ
Tとの固溶体が既に知られている。
【0006】圧電材料の選定は、誘電率、電気機械結合
係数、圧電歪定数や、電界誘起による機械的変位の大き
な組成物を探索することによって行われる。一般的に
は、上記PZT系化合物において、誘電率、電気機械結
合係数、圧電歪定数や、電界誘起による機械的変位が最
大の値を示すのは、菱面晶と正方晶の結晶相境界(モロ
フォトロピック・フェイズ・バウンダリーと呼ばれてい
る。以下、「MPB」と略称する。)近傍の状態にある
ことが明らかにされ、MPBを探索することによって材
料開発が行われている。
【0007】例えば、純粋なPZTの場合、室温付近の
結晶系は、X線回折測定による結晶相同定の結果、ペロ
ブスカイト構造におけるBサイトの構成元素比、Zr/
Tiのモル比が0/1以上で、0. 53/0. 47未満
の範囲にあるときは正方晶系であり、0. 53/0. 4
7を超えて0. 90/0. 10以下の範囲にあるときは
菱面晶系であって、Zr/Tiのモル比が0. 53/
0. 47近傍においては正方晶/菱面晶の結晶相境界、
即ち、MPBが存在することが結晶学的に判明してい
る。一方、MPB組成物の近傍において、誘電率、電気
機械結合係数、圧電歪定数などの圧電特性が最大になる
ことが知られている。
【0008】従来、圧電素子は、常温(例えば、10〜
30℃)付近で使用されるため、その温度で優れた特
性、例えば、大きな誘電率、大きな電気機械結合係数、
大きな圧電歪定数や電界誘起による大きな変位を示す組
成物を探索すればよく、広い温度範囲で使用に適した圧
電素子の駆動方法については未だ開発されていない。
【0009】しかし、使用温度域が常温〜100℃又は
それ以上の温度(例えば150℃)の場合や、−50℃
〜常温、又は−50〜100℃もしくはそれ以上の温度
(例えば150℃)のように使用温度域が広い場合は、
例えば、電界誘起による変位についてみると、常温付近
で印加した電圧によって発生する変位量が温度と共に大
きく変化するため、低温域では著しく変位が小さくなっ
たり、逆に高温域では著しく変位量が増加するため、使
用温度の全域で所望の変位を安定的に得ることが困難で
あった。
【0010】そのため、所望の一定の変位を広い温度全
域で安定的に得るために、低温域では、大きな電圧を印
加し、高温域では小さな電圧を印加するなど、駆動温度
に対応して印加電圧を変化させる方法が考えられるが、
そのために高価な駆動装置を必要とする。
【0011】次に、圧電体に対する分極処理と逆方向の
電界の下における脱極し難さに関連した耐久性について
みる。図1は、分域の動き易さの尺度である抗電界につ
いて説明するための図であり、圧電体の分極(D)と電
界(E)の関係を示したものである。同図より明らかな
ように、分極された圧電体〔状態(0)〕に、その分極
方向と逆の電界を加えると圧電体の分極の大きさが低下
して行く。これは、逆方向即ち電界方向に向きを変えて
行くためであり、脱分極を生ずることになる。逆方向の
電界を非常に強めて行くと図1の〔状態(1)〕を経由
して〔状態(2)〕のように逆方向の分極が飽和する。
その間に、圧電体の分極の大きさがゼロになる状態があ
り、その状態では、圧電体の分極の方向がバラバラに向
き、分極=0となっている。この分極がゼロになる電界
の大きさ(Ec)を抗電界という。抗電界が大きい材料
は、分極処理と逆方向の電界に対する耐久力のある、脱
極しにくい材料といえる。
【0012】一般に圧電アクチュエータや超音波探傷
子、医療用探触子などに用いられる材料は、いわゆるソ
フト系の材料であるため、上記の抗電界が小さく、しか
も高温下では抗電界が一層小さくなるので、80℃を超
えるような高温で駆動させる場合、電圧未印加の状態
で、長期に渡って高温にさらされると脱極したり、ま
た、分極と逆方向の電界を印加した場合、圧電素子がよ
り脱極し易くなり、変位の耐久性に問題があった。
【0013】他方、圧電素子の誘電率は、温度とともに
一般的には増加するが、圧電体を交番的に駆動する際
に、誘電率が温度の上昇により、一層大きくなり、その
ため誘電損が増加してさらに発熱し易い状態に陥り脱分
極してしまうといった耐久性の問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解消し、圧電素子の変位や誘電率の温度依存性を少な
くし、かつ、高温下での抗電界の低下が抑制された圧電
素子、及び、その駆動方法を提供しようとするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来の圧
電材料が有する、誘電率、変位及び抗電界の温度依存性
の問題を解決すべく、圧電素子及びその駆動方法につい
て鋭意検討した結果、特定組成のPZT系セラミック組
成物中には、その結晶相が特定温度域ではMPB近傍の
状態にあり、上記特定温度より高い温度域においてはM
PBから正方晶へと相転移するものがあり、そのような
セラミック組成物を用いた圧電素子は、前記特定の温度
域において、これを駆動するときに、前記特定温度域よ
り駆動温度が上昇した場合にも圧電素子の誘電率、変位
量の変動が極めて小さくなり、上記のような特別の駆動
装置を用いずに、広い温度範囲で駆動させることができ
る圧電素子及びその駆動方法を提供することを可能に
し、本発明を完成するに至った。本発明は以下の構成か
らなるものである。
【0016】(1) 圧電体の結晶構造が、特定の温度域に
おいては正方晶と菱面晶との結晶相境界(MPB)近傍
の状態にあり、前記特定の温度域より高い温度域まで加
熱されると、少なくとも大部分が正方晶に相変態する圧
電体結晶を用いたことを特徴とする圧電素子。
【0017】(2) 圧電体の結晶構造が、特定の温度域に
おいては正方晶と菱面晶との結晶相境界(MPB)近傍
の状態にあり、前記特定の温度域より高い温度域まで加
熱されると、少なくとも大部分が正方晶に相変態する圧
電体結晶を用いた圧電素子を、前記特定の温度域以上の
温度域で駆動させることを特徴とする圧電素子の駆動方
法。
【0018】(3) 前記圧電素子を駆動する温度範囲が−
50〜200℃の範囲であることを特徴とする上記(2)
記載の圧電素子の駆動方法。
【0019】
【発明の実施の態様】ところで、従来の駆動方法に使用
されている圧電体は、後述の図3aに示すように、温度
を常温から高温側に変化させても結晶系はほとんど変化
しない。これに対し、本発明の圧電素子の駆動方法に使
用される圧電体結晶は、ある温度で正方晶/菱面晶のM
PB付近の状態にあり、その温度が変わると結晶系が正
方晶に変化するような圧電素子である。その圧電素子
は、MPBの状態を示す温度以上の温度範囲で駆動させ
ることにより、即ち、MPBを示す温度が駆動温度の最
低温度となるようにすることにより、温度依存性を低く
抑えることができる。
【0020】図2は、正方晶/菱面晶のMPBの状態か
ら正方晶に相変態する、下記実施例に例示した圧電体結
晶の特性を示したものであり、図2aはその圧電体結晶
のMPBの状態を示す温度がその組成(ZrとTiのモ
ル比)によって変化する状況を示したグラフである。こ
こで、特定温度、例えば、最低使用温度がMPBの状態
を示す温度t1 となるように組成m1 を選択する。この
圧電体結晶は温度t1(図のA点)より温度が低いと菱
面晶となり、逆に温度がt2 、t3 (t1 < t 2 <
3 )へと上昇するにしたがって図のB点及びC点へと
移行して、結晶系は正方晶に相変態してゆく。
【0021】図2b及び図2cは、下記実施例に例示し
た圧電体結晶の組成(ZrとTiのモル比)と変位量及
び誘電率の関係を示すグラフである。図2b及び図2c
から分かるように、この圧電体結晶は変位量及び誘電率
がそれぞれ極大となる組成(ZrとTiの比率)は温度
と共に変化し、温度が高くなるほどこの極大点はZrの
量の多い方にシフトする。そして、この圧電体結晶は、
例えば温度t1 において結晶系がMPBの状態にある組
成(m1)のときの変位量及び誘電率(それぞれ図中の点
A)は温度がt2 、t3 (t1 < t2 < t3 )へと変化
すると共に変位量及び誘電率がそれぞれ図の点B及び点
Cへと変化し、その変位量及び誘電率の変化は小さい。
【0022】一方、図3は、下記比較例に例示した圧電
体結晶の特性を示したものであり、図3aより明らかな
ようにその圧電体結晶のMPBの状態を示す温度がその
組成(ZrとTiのモル比)によって実質的に変化しな
い。即ち、MPBの状態を示す温度がt1 となる特定の
組成(m2)を有する圧電体の結晶系(図のA点)はこれ
より温度が低くても逆に温度がt2 、t3 (t1 < t2
< t3 )へと変化すると(図のB点及びC点)その結晶
系は変わらないか、無視できる程度に小さい。
【0023】図3b及び図3cは、上記比較例の圧電体
結晶の組成(ZrとTiのモル比)と変位量及び誘電率
の関係を示すグラフである。図3b及び図3cから分か
るように、この圧電体結晶は変位量及び誘電率がそれぞ
れ極大となる組成(ZrとTiの比率)は温度が変わっ
ても変化せず、温度が高くなってもこの極大点はシフト
しない。そして、この圧電体結晶は、例えば温度t1
おいて結晶系がMPBの状態にある組成(m2 )のとき
の変位及び誘電率(それぞれ図中の点A)は温度が
2 、t3 (t1 < t2 < t3 )へと変化すると変位量
及び誘電率はそれぞれが点B及び点Cへと変化するが、
その変化量は図2b及び図2cに示した本発明の圧電体
結晶の場合より大きい。即ち、変位量及び誘電率の温度
依存性は大である。
【0024】次に、本発明の圧電素子の駆動方法につい
て図2を用いて説明する。本発明の駆動方法により圧電
素子を駆動させるには、前記のように、ある特定の温度
においては結晶構造が図2aのA点、即ち、温度t1
おいて菱面晶/正方晶の相境界(MPB)付近の状態と
なり、この温度より高温になると正方晶へと相変態する
ような結晶を選択する。この場合、圧電素子を駆動させ
るときの最低温度(使用環境下における最低温度)t1
を推測し、その最低温度t1 において、正方晶/菱面晶
のMPB付近になるような結晶が圧電素子に用いられる
ので、その温度において、圧電素子の変位特性及び誘電
率の値は極大になる。
【0025】本発明の圧電素子は、前記最低温度に対応
する図2aのA点から温度の上昇と共にB点及びC点へ
と移動し、図2aの圧電体結晶は正方晶の方向へ相転移
する。圧電素子を駆動させる場合は、温度の上昇ととも
に結晶構造が正方晶/菱面晶のMPB付近から正方晶域
(図2a)へと相変態し、MPBから離れるにしたがっ
て、図2bから分かるように、変位量の極大点から外
れ、温度の上昇にもかかわらず圧電素子の変位量が抑制
されるので、変位量の温度依存性を著しく低減させるこ
とができる。その結果、一定電圧の印加によりほぼ一定
の変位を発現できる理想的な圧電素子を提供することが
できる。
【0026】これに対して、従来の方法において圧電素
子を駆動させる場合は、駆動時の温度が変化しても、結
晶構造が変化しない結晶を圧電素子として使用していた
ので、MPB付近で圧電特性が最大であって、使用温度
の変化に伴ってその変位量が大幅に変化する。このよう
に、使用温度の上昇により、結晶は一般に電界に対して
柔らかくなり、大きな変位量を示す。即ち、図3aに見
られるように、MPBの温度依存性がないか、影響を与
えない程度に小さく、結晶構造が変化しないときには、
図3bのように温度により変位量が大きく変化する。こ
れは、温度の上昇による結晶の弾性率の低下及び電界に
対する原子自体の動き易さの複合作用(相乗作用)の結
果と考えられるが、この場合、MPBの温度依存性がな
いか、特性に影響を与えない程度に小さいため(その結
晶相変化の効果がなく)、圧電素子の変位量の温度依存
性が大きくなるので好ましくない。
【0027】また、圧電素子は誘電率の温度依存性が低
いことも重要な要求特性である。圧電素子は一般にある
温度において、その結晶相のMPB付近で誘電率が極大
になることが知れており、また、温度が上昇することに
よって、変位量と同様に誘電率も大きくなることも知ら
れている。図3cより明らかなように、温度による結晶
相の相変化が実質的にない従来の圧電素子は、前記のよ
うに誘電率の温度依存性が大きいが、本発明に係る圧電
体結晶は、図2cより明らかなように、誘電率の温度依
存性も前記の変位量と同様な挙動を示す。即ち、結晶相
が温度の上昇に伴ってMPBから離れるため、誘電率の
温度依存性を小さくすることができる。
【0028】なお、図2の圧電体結晶は、変位量及び誘
電率の温度依存性を著しく低減させる外、温度の上昇に
伴って結晶が正方晶に相変態し、そのため結晶の抗電界
の低下を抑制することができる。その結果、高温での変
位特性の耐久性を改善することができる。
【0029】図4は、一般的なPZT系圧電体結晶の組
成(Zr/Tiモル比)と抗電界及び結晶相との相関を
例示したグラフであるが、図4から明らかなように、圧
電体結晶の抗電界は、MPB領域を挟んで正方晶側(T
iリッチ側)になるにつれて大きくなり、菱面晶側(Z
rリッチ側)になるにつれて小さくなる。
【0030】また、一般的にその結晶体の抗電界は温度
が上昇すると小さくなるが、抗電界が小さくなると、一
定の方向に分極した個々の粒子が小さな電界の変化によ
って分極が図1に示すように圧電体結晶内でバラバラに
なり易く、変位等の圧電性の耐久性が低下する。図3a
に例示したように従来の駆動方法に使用される圧電体結
晶のように、結晶相変化(変態)の温度依存性が小さい
材料の場合、MPB付近の結晶はその使用温度が変化し
ても相転移がないので、温度の上昇と共に電界に対して
柔らかく、分域が動きやすくなり、抗電界が小さくなっ
て、変位等の圧電性の耐久性が低下するおそれがある。
また、分極方向と逆の電圧を印加する駆動を行った場
合、脱極の危険性が増すので好ましくない。
【0031】これに対し、結晶相が温度の上昇と共に正
方晶に向かう、本発明の駆動方法に使用される圧電体結
晶(図2)は、温度の上昇と共に正方晶の方向に相変態
が進むため、変位量や誘電率の温度依存生を抑えること
ができるとともに、高温での使用時のMPB近傍の結晶
系をとる従来のものに比べて、高温時の耐久性、より具
体的には脱分極を改善できる。
【0032】本発明の圧電素子に使用する圧電体結晶と
しては、PZT系のABO3 型ペロブスカイト化合物
で、該化合物のAサイトの一部をアルカリ土類金属など
の2価金属やLa,Bi等の3価金属で置換したもの、
該化合物のBサイトの一部を他のSn,Si,Mn等の
4価金属、Al,Fe,In,Sb等の3価金属、N
b,Ta,Sb等の5価金属、W等の6価金属の少なく
とも1つで置換したもの、さらには、これらPZT系圧
電体とBサイトを平均的に4価とした、Pb(Ni 1/2
1/2 )O3 、Pb(Co1/3 Nb2/3 )O3 、Pb
(Ni1/3 Nb2/3 )O3 、Pb(Mg1/3 Nb2/3
3 等の複合ペロブスカイト化合物との固溶体等、例え
ば、下記一般式で表されるものを使用することができ
る。
【0033】 Pb1-x-m Lax m (Zry Ti1-y 1-(x/4) 3 (但し、AはSr、Ba及びCaの中の少なくとも1種
の元素であり、Laの配合量xは0≦x≦0.07、好
ましくは0.0005≦x≦0.07、より好ましく
は、0.005≦x≦0.07の範囲が適しており、ま
た、Zrの配合量yは0.45≦y≦0.65、好まし
くは、0.47≦y≦0.63の範囲が適しており、さ
らに、A元素の配合量mは0≦m≦0.15、好ましく
は、0.0005≦m≦0.10、より好ましくは、
0.005≦m≦0.10の範囲が適している。)
【0034】また、前記Pb1-x-m Lax m (Zry
Ti1-y 1-(x/4) 3 に対し、必要に応じてSb、N
b及びTaの中の少なくとも1種の元素を固溶させたも
のを使用することができ、その酸化物に換算した総量は
0.005〜3重量%、好ましくは0.05〜3重量%
の範囲で固溶させることができる。
【0035】さらに、前記圧電体は、前記酸化物固溶体
組成物に対し、必要に応じてIn、Te、Ce及びWの
中の少なくとも1種の元素を配合することができ、その
酸化物に換算した総量は0.005〜 0.5重量%、
好ましくは0.025〜0.5重量%の範囲が適してい
る。
【0036】さらにまた、前記圧電体は、前記酸化物固
溶体組成物に対し、In、Te及びCeの中の少なくと
も1種の元素、及び、Al、Si、Fe及びVの中の少
なくとも1種の元素を同時に配合することができ、I
n、Te、Ce及びWの中の少なくとも1種の酸化物に
換算した総量は0.005〜0.5重量%、好ましくは
0.025〜0.5重量%の範囲であり、かつ、Al、
Si、Fe及びVの中の少なくとも1種の酸化物に換算
した総量は0.005〜0.2重量%、好ましくは0.
025〜0.2重量%の範囲が適している。
【0037】本発明に適した圧電セラミック組成物は、
前記組成物に限定されるものではなく、前記組成物及び
前記組成物以外のものの中から、その結晶構造が特定の
温度域では正方晶と菱面晶との結晶相境界(MPB)の
近傍にあり、その温度域より高温になると、その結晶の
全部又は大部分がMPBより正方晶に相変態するような
結晶を選択して圧電素子として使用する。
【0038】このような圧電セラミック組成物は、化学
量論的に上記の一般式で表される配合組成になるように
該組成物原料を秤量し、ボールミル等で湿式混合し、仮
焼した後に粉砕し、得られた粉末を1100〜1300
℃で焼成して焼結することによって得られる。なお、本
発明の圧電セラミック組成物の原料としては必ずしも酸
化物である必要はなく、それぞれの元素の水酸化物、塩
化物、硫酸塩、硝酸塩等の、高温で容易に酸化物に変わ
りうる化合物であれば同様に用いることができる。
【0039】
【実施例】
〔実施例〕ABO3 型ペロブスカイト構造のPLZT結
晶のAサイトにおけるPbの位置をLa=0.05モル
%、Sr=2モル%、Ba=4モル%、Ca=4モル%
置換し、BサイトのTi位置をNb=1モル%置換し、
Zr/Ti(モル比)=55.5/44.5とし、さら
に、このペロブスカイト組成物にFeをFe2 3に換
算して0.05重量%添加し、また、InをIn2 3
に換算して0.03重量%添加してなる圧電材料をボー
ルミルで混合粉砕し1200℃で焼結させ、研磨した
後、φ15mm、厚み0. 5mmの円盤状圧電材料を複
数枚用意した。
【0040】次に、これらの円盤を研磨した後、500
℃でアニール処理し、研磨歪みを取り除いた後、高温X
線回折法により結晶相の温度変化を、25℃、100℃
及び150℃でそれぞれ測定した。この中、25℃及び
150℃で測定したときのX線回折図を図5に示す。得
られた圧電材料の結晶相は、25℃では正方晶と菱面晶
の相境界(MPB)付近にあり(図2a参照)、温度の
増加に伴って正方晶をとり(図5bのX線回折図におけ
る2θ=43〜45°付近のピークの形状から確認でき
る)、図2aのケースの相変態を示すものであった。な
お、得られた圧電材料のキューリ温度は、周波数1KH
zで誘電率の温度依存性を測定し、そのデ−タから、最
大の誘電率を示す温度を求めてキューリ温度とした。そ
の結果、キューリ温度Tcは260℃であった。
【0041】この円盤にAg電極をスクリーン印刷法に
より印刷し、550℃で焼き付けた後、70〜140℃
の温度範囲において、3Kv/mmの直流電圧を10分
間印加して分極した。得られた圧電素子の厚み方向の変
位を正負280Vの電圧を印加し、0.1Hz、20〜
100℃で変位の温度依存性を測定し、図7aに示し
た。また、誘電率の温度依存性を1kHz、20〜10
0℃で測定し、図8aに示した。
【0042】〔比較例〕ABO3 型ペロブスカイト構造
のPLZT結晶のAサイトにおけるPbの位置をLa=
5モル%置換し、Zr/Ti=56.5/42.5とし
た圧電材料を実施例と同様にして焼結させ、円盤状圧電
材料を複数枚用意した。得られた圧電材料を実施例の圧
電材料と同様にしてこれの結晶相変化を測定した。この
中、25℃及び150℃におけるX線回折図を図6に示
す。結晶相は25℃において正方晶と菱面晶のMPB付
近であり(図6a参照)、温度を上げてもMPB→正方
晶への相変態は実質的に示さず(図6b参照)、図3a
のケースに対応していた。
【0043】また、電気特性を評価するために、実施例
と同様にしてこの円盤を分極処理して圧電素子を得た。
この材料のキューリ温度を同様に測定したところ、Tc
=258℃であった。また、得られた圧電素子の厚み方
向の変位を正負280Vの電圧を印加し、0.1Hzで
20〜100℃で同様にして変位の温度依存性を測定
し、図7bに比較例として示した。
【0044】(変位量及び誘電率の温度依存性の評価)
実施例の圧電材料は、温度を上げると、MPB状態から
正方晶に相変態を示したが、比較例の圧電材料は実質的
に相変化を確認することができなかった。また、実施例
の圧電材料は、図2aに示す結晶変化を示し、温度の上
昇に伴い結晶相が、変位量の最大値をとるMPBの領域
から遠ざかることにより(図2b参照)、図7aに示す
ように圧電材料に生ずる電界誘起変位(歪み)の増加が
抑制され、比較例の圧電材料の変位量(図7b)と比べ
て、温度依存性が大幅に改善され、ほとんど温度依存性
がない状態が実現された。
【0045】また、図8は、実施例と比較例の圧電材料
についての誘電率の温度依存性を示したものである。図
2cで説明したように、実施例の圧電材料は温度上昇に
ともない、誘電率の最大値をとるMPBの領域から遠ざ
かることにより、誘電率の増加が抑制され、誘電率の温
度依存性が大幅に改善されたことが分かる。
【0046】(抗電界及び高温耐久性の評価)実施例及
び比較例の圧電材料について、抗電界の測定を行うと共
に高温における耐久性を調べた。抗電界は、厚み0.5
mmの素子に、100℃で、─400〜400Vの電圧
を印加し、1Hzで測定した。高温での耐久性評価は、
厚み0.5mmの素子に、まず、常温で0.1Hz正負
280Vを印加し、変位量を測定した。その後、80
℃、50HzでAC200V、2000時間連続駆動し
た後、室温に戻して同じ0.1Hz正負280Vの電圧
を印加して変位量を測定した。その結果を表1に示し
た。
【0047】
【表1】
【0048】実施例及び比較例で用いた圧電材料につい
て、100℃における抗電界を測定をすると、キューリ
温度がほぼ同じ圧電材料であるにもかかわらず、実施例
の圧電材料の抗電界は比較例のものに比べて大きいこと
が分かった。このこと及び誘電率の温度依存性が小さい
ことから、実施例の圧電材料の高温での耐久性が優れて
いることが分かる。具体的には、実施例の劣化率が2%
と低いのに対して、比較例の劣化率は52%で、半分以
下の変位しか示さず、高温状態での耐久性が大幅に改善
されたことが分かる。
【0049】
【発明の効果】本発明は、特定の温度域において、その
結晶構造が正方晶と菱面晶の結晶相境界(MPB)近傍
の構造をとり、該特定温度域よりも温度が上昇した時に
正方晶の方向へ相変化し得る圧電素子を使用し、該圧電
体結晶がMPB近傍の結晶構造をとり得る温度域が最低
の使用温度域となるように駆動させることによって、圧
電素子の誘電率や電界誘起歪みなどの圧電特性の温度依
存性を大幅に低減させることができ、高温時における圧
電素子の抗電界の低減を抑制させ、高温使用時の圧電素
子の耐久性を向上させることができた。それ故、高価で
複雑な電圧調整回路を用いることなく、幅広い使用温度
範囲で所定の変位を安定に得ることができるので、産業
上の有用性は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】分域の動き易さの指標である抗電界を説明する
ための図であり、圧電体の分極と電界の関係を示したグ
ラフである。
【図2】本発明の圧電駆動方法で使用される圧電体結晶
について、温度と結晶相の相関を表すグラフ(2a)、
温度をパラメ−タする組成と変位量との相関を表すグラ
フ(2b)及び温度をパラメ−タする組成と誘電率との
相関を表すグラフ(2c)である。
【図3】従来の圧電駆動方法で使用される圧電体結晶に
ついて、温度と結晶相の相関を表すグラフ(3a)、温
度をパラメ−タする組成と変位量との相関を表すグラフ
(3b)及び温度をパラメ−タする組成と誘電率との相
関を表すグラフ(3c)である。
【図4】図2、図3の圧電体結晶における組成と抗電界
の相関を示したグラフである。
【図5】実施例の圧電体結晶の、25℃及び150℃に
おけるX線回折図である。
【図6】比較例の圧電体結晶の、25℃及び150℃に
おけるX線回折図である。
【図7】実施例及び比較例の圧電体について、変位の温
度依存性を示したグラフである。
【図8】実施例及び比較例の圧電体について、誘電率の
温度依存性を示したグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04R 17/00 330 H01L 41/18 101D (72)発明者 市原 高史 神奈川県小田原市成田1060番地 化成オプ トニクス株式会社内 (72)発明者 秋葉 高志 神奈川県小田原市成田1060番地 化成オプ トニクス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体の結晶構造が、特定の温度域にお
    いては正方晶と菱面晶との結晶相境界(MPB)近傍の
    状態にあり、前記特定の温度域より高い温度域まで加熱
    されると、少なくとも大部分が正方晶に相変態する圧電
    体結晶を用いたことを特徴とする圧電素子。
  2. 【請求項2】 圧電体の結晶構造が、特定の温度域にお
    いては正方晶と菱面晶との結晶相境界(MPB)近傍の
    状態にあり、前記特定の温度域より高い温度域まで加熱
    されると、少なくとも大部分が正方晶に相変態する圧電
    体結晶を用いた圧電素子を、前記特定の温度域以上の温
    度域で駆動させることを特徴とする圧電素子の駆動方
    法。
  3. 【請求項3】 前記圧電素子を駆動する温度範囲が−5
    0〜200℃の範囲であることを特徴とする請求項2記
    載の圧電素子の駆動方法。
JP8144212A 1995-06-06 1996-06-06 圧電素子及びその駆動方法 Pending JPH0955549A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8144212A JPH0955549A (ja) 1995-06-06 1996-06-06 圧電素子及びその駆動方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13948695 1995-06-06
JP7-139486 1995-06-06
JP8144212A JPH0955549A (ja) 1995-06-06 1996-06-06 圧電素子及びその駆動方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0955549A true JPH0955549A (ja) 1997-02-25

Family

ID=26472288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8144212A Pending JPH0955549A (ja) 1995-06-06 1996-06-06 圧電素子及びその駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0955549A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003023187A (ja) * 2001-07-10 2003-01-24 Murata Mfg Co Ltd 高耐熱圧電素子およびそれを用いた圧電装置
US6664715B2 (en) 2001-06-11 2003-12-16 Denso Corporation Piezoelectric actuator and method for driving the same
JP2007013096A (ja) * 2005-05-31 2007-01-18 Kyocera Corp 圧電アクチュエータおよびその駆動方法、並びに印刷ヘッド
JP2007088444A (ja) * 2005-08-23 2007-04-05 Canon Inc 圧電体、圧電体素子、それを用いた液体吐出ヘッド、液体吐出装置
US7358646B2 (en) 2001-12-10 2008-04-15 Denso Corporation Piezoelectric actuator
JP2009107925A (ja) * 2001-06-13 2009-05-21 Seiko Epson Corp セラミックス、ならびに誘電体キャパシタ、アクチュエータ、光変調器、及び超音波センサ
JP2009239245A (ja) * 2007-10-17 2009-10-15 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 圧電体
JP2014107853A (ja) * 2012-11-30 2014-06-09 Konica Minolta Inc 超音波探触子

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6664715B2 (en) 2001-06-11 2003-12-16 Denso Corporation Piezoelectric actuator and method for driving the same
JP2009107925A (ja) * 2001-06-13 2009-05-21 Seiko Epson Corp セラミックス、ならびに誘電体キャパシタ、アクチュエータ、光変調器、及び超音波センサ
JP2003023187A (ja) * 2001-07-10 2003-01-24 Murata Mfg Co Ltd 高耐熱圧電素子およびそれを用いた圧電装置
US7358646B2 (en) 2001-12-10 2008-04-15 Denso Corporation Piezoelectric actuator
JP2007013096A (ja) * 2005-05-31 2007-01-18 Kyocera Corp 圧電アクチュエータおよびその駆動方法、並びに印刷ヘッド
JP2007088444A (ja) * 2005-08-23 2007-04-05 Canon Inc 圧電体、圧電体素子、それを用いた液体吐出ヘッド、液体吐出装置
JP2009239245A (ja) * 2007-10-17 2009-10-15 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 圧電体
JP2014107853A (ja) * 2012-11-30 2014-06-09 Konica Minolta Inc 超音波探触子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4929522B2 (ja) 圧電磁器組成物
Uchino Introduction to piezoelectric actuators and transducers
EP1943376A1 (en) Piezoelectric single crystal and method of production of same, piezoelectric element, and dielectric element
JP2001151566A (ja) 圧電体セラミックス
KR20140040258A (ko) 압전 재료
US6091183A (en) Piezoelectric element and method for driving the same
JPH0955549A (ja) 圧電素子及びその駆動方法
JP4613032B2 (ja) 圧電単結晶素子およびその製造方法
Jiang et al. The elastic and piezoelectric properties of tungsten bronze ferroelectric crystals (Sr0. 7Ba0. 3) 2NaNb5O15 and (Sr0. 3Ba0. 7) 2NaNb5O15
Wang et al. Beam-Mode Piezoelectric Properties of Ternary Pb (In 1/2 Nb 1/2) O 3-Pb (Mg 1/3 Nb 2/3) O 3-PbTiO 3 Single Crystals for Medical Linear Array Applications
JPWO2005068394A1 (ja) 圧電磁器組成物
Wang The piezoelectric and dielectric properties of PZT–PMN–PZN
JP2010275185A (ja) 圧電特性を有する化合物、圧電素子及びそれを用いた液体吐出ヘッドと超音波モーター
JP2957564B1 (ja) 圧電磁器および圧電デバイス
JP4030135B2 (ja) 高圧電活性および高比誘電率を有する圧電セラミック材料
JP3214055B2 (ja) アクチュエータ用圧電セラミック組成物
JPH0516380B2 (ja)
Oh et al. Piezoelectricity in the Field‐Induced Ferroelectric Phase of Lead Zirconate‐Based Antiferroelectrics
Hentati et al. Intrinsic effect of Mn doping in PZN–12% PT single crystals
JPH0788252B2 (ja) 酸化物圧電材料
JPH107460A (ja) 圧電磁器組成物
JPH08293635A (ja) 圧電磁器
KR920001408B1 (ko) 압전세라믹 조성물
JPH0624841A (ja) アクチュエータ用圧電セラミック組成物
JP3775623B2 (ja) 圧電磁器