JP2957564B1 - 圧電磁器および圧電デバイス - Google Patents

圧電磁器および圧電デバイス

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Abstract

【要約】 【課題】 圧電トランス等の圧電デバイスに用いられる
圧電磁器の圧電特性を向上させる。特に電気機械結合係
数を低下させずに機械的品質係数を向上させる。また、
同時に機械的強度を向上させる。また、このような圧電
磁器を、複雑な製造方法を利用することなく安価に提供
する。 【解決手段】 式 (Pb1-aa)(Zn1/3Nb2/3
xTiyZrz3[上記式において、AはCa、Sr、B
aから選ばれる少なくとも1種の金属元素である。ま
た、a、x、yおよびzはモル比を表し、0≦a≦0.
1、x+y+z=1、0.05≦x≦0.4、0.1≦
y≦0.5、0.2≦z≦0.6である]で表される主
成分に対し、0.05〜3重量%のMnO2と、0.0
5〜1.5重量%のTa25とを副成分として含有する
圧電磁器。副成分としてさらに酸化アンチモンおよび酸
化ニオブの少なくとも1種を含有していてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、亜鉛ニオブ酸チタ
ン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電磁器と、この圧電
磁器を利用した圧電デバイスとに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電トランスは古くから研究されている
が、電磁式トランスに比べて小型化(特に薄型化)、軽
量化が可能であり、また、高効率で低ノイズであるとい
う特徴から、近年、特に注目を集めている。
【0003】圧電トランスは、長方形の圧電磁器板の一
方の側が厚み方向に分極されて一次(入力)側となり、
他方の側が長さ方向に分極されて二次(出力)側となる
構造が一般的である。この構造の圧電トランスに1波長
または1/2波長共振の交流電界を加えることにより、
低インピーダンスの一次側で電気エネルギーが振動エネ
ルギーに変換される。そして、この振動エネルギーが高
インピーダンスの二次側に伝搬されて、ここで電気エネ
ルギーへ変換されて高電圧が発生する。
【0004】圧電トランスに用いる圧電磁器には、電気
機械結合係数(k31)が大きく、かつ機械的品質係数
(Qm)が大きいことが要求される。これらが大きくな
いと、損失が大きくなって変換効率が低くなってしま
う。具体的には、ハイパワー駆動時に発熱が多くなり、
それによりさらに変換効率が低下し、また、昇圧比の低
下が生じてしまう。また、圧電磁器では、空孔等の欠陥
と機械的強度とに大きな相関がある。空孔等の欠陥が多
数存在する圧電磁器を、圧電トランスのような大振幅で
駆動するデバイスに用いると、衝撃により破壊するのは
もちろん、入力電圧を高くして大振幅で励振させると、
ノード点と呼ばれる応力が集中する点で破壊する。した
がって、圧電トランスに用いる圧電磁器には、機械的強
度の高いことが要求される。
【0005】圧電トランス用の圧電磁器としては、例え
ば特公昭54−18400号公報に、Pb(Zn1/3
2/3xTiyZrz3(ただし、x+y+z=1、
0.01≦x≦0.5、0<y≦0.75、0<z≦
0.75)で示される亜鉛ニオブ酸チタン酸ジルコン酸
鉛系組成を主成分とし、0.01〜5重量%の酸化マン
ガン(MnO2)と0.1〜5重量%の酸化コバルト
(CoO)とを含有するものが記載されている。また、
特開平6−112542号公報には、PbO、ZrO2
およびTiO2を含有するジルコン酸チタン酸鉛系セラ
ミックスと、このセラミックスにおいてジルコンとチタ
ンの一部をアンチモンとニオブで置換したセラミックス
とが記載されている。
【0006】しかし、上記特公昭54−18400号公
報に記載された組成の圧電磁器では、電気機械結合係数
(k31)と機械的品質係数(Qm)とを共に大きくする
ことはできず、十分に高い変換効率が得られない。ま
た、機械的強度の向上も期待できない。
【0007】上記特開平6−112542号公報では、
圧電磁器の機械的強度の向上をはかるために、原料粉の
粒子径を細かくして比表面を10m2/g以上にするととも
に650℃以下で仮焼し、素子の結晶粒子径を1μm 以
下とする方法が提案されている。しかし、微粉化した原
料粉は取り扱いが難しくなり、また微粉化の工程が新た
に加わることになり、コストアップを招く。また、同公
報に記載された組成の圧電磁器では、電気機械結合係数
(k31)と機械的品質係数(Qm)とがいずれも小さく
なるので、変換効率が低くなってしまう。
【0008】なお、ホットプレスを用いることにより圧
電磁器の機械的強度を向上させることも知られている
が、ホットプレスを利用する場合、製造工程が通常の焼
成の場合よりも長くなり、また、高価な設備が必要とな
るので、コストアップを招く。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、圧電
デバイス、特に圧電トランスに用いられる圧電磁器の圧
電特性を向上させること、特に電気機械結合係数を低下
させずに機械的品質係数を向上させることであり、ま
た、同時に機械的強度を向上させることであり、また、
このような圧電磁器を、複雑な製造方法を利用すること
なく安価に提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(3)のいずれかの構成により達成される。 (1) 式 (Pb1-aa)(Zn1/3Nb2/3xTiyZrz3 [ただし、上記式において、Aはカルシウム(Ca)、
ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)から選ばれ
る少なくとも1種の金属元素である。また、a、x、y
およびzはモル比を表し、 0≦a≦0.1、 x+y+z=1、 0.05≦x≦0.4、 0.1≦y≦0.5、 0.2≦z≦0.6 である]で表される主成分と、 MnO2に換算して0.05〜3重量%の酸化マンガン
と、Ta25に換算して0.05〜1.5重量%の酸化
タンタルとを含む副成分とからなる圧電磁器。 (2) 副成分としてさらに酸化アンチモンおよび酸化
ニオブの少なくとも1種を含有し、酸化タンタル、酸化
アンチモンおよび酸化ニオブをそれぞれTa25、Sb
23およびNb25に換算したときの合計含有量が、前
記主成分に対し5重量%以下である上記(1)の圧電磁
器。 (3) 上記(1)または(2)の圧電磁器を用いた圧
電デバイス。
【0011】
【作用および効果】本発明の圧電磁器は、亜鉛ニオブ酸
チタン酸ジルコン酸鉛系の主成分に加え、少なくとも酸
化マンガンと酸化タンタルとを含む副成分を所定量含有
する。この副成分の添加により、本発明の圧電磁器で
は、電気機械結合係数(k31)を低下させることなく高
い機械的品質係数(Qm)が得られる。また、ハイパワ
ー特性が良好となる。具体的には、変換効率が高く、昇
圧比が高く、駆動時の発熱が少なくなる。また、高い機
械的強度が得られる。そして、このような効果が、上記
副成分を添加するだけで実現し、原料粉を微細化した
り、製造工程を変更したりする必要がないので、原料粉
の取り扱いにくさやコストアップを招くことがない。
【0012】なお、特開平2−149427号公報、同
3−256380号公報、同3−256382号公報に
は、亜鉛ニオブ酸チタン酸ジルコン酸鉛系の主成分を有
し、Ta25を添加した圧電磁器が記載されている。し
かし、これら各公報には、Ta25とMnO2とを複合
添加する旨の記載はない。また、これら各公報には、圧
電磁器の用途として圧電ブザー等の音響変換器やアクチ
ュエータが挙げられているが、圧電トランスについての
記載はない。音響変換器やアクチュエータに圧電磁器を
適用する場合に要求される特性は、圧電トランスに適用
する場合に要求される特性とは異なる。例えば、圧電ブ
ザー等の音響変換器に適用する場合には、上記特開平3
−256382号公報にも記載されているように、急峻
な共振を防ぐため機械的品質係数(Qm)は小さいこと
が好ましい。また、アクチュエータにおいても同様であ
る。したがって、音響変換器やアクチュエータへの適用
を目的とする場合と圧電トランスへの適用を目的とする
場合とでは、そもそも設計思想が異なることになる。実
際、MnO2を添加せずにTa25を添加しても、高い
機械的品質係数(Qm)を得ることはできない。なお、
上記特開平3−256380号公報には、Ta25添加
により機械的品質係数(Qm)が向上し、かつ、B23
添加により機械的強度が向上する旨の記載があるが、M
nO2を添加せずにTa25を添加しても、本発明と同
等の効果は得られない。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の圧電磁器は、 式 (Pb1-aa)(Zn1/3Nb2/3xTiyZrz3 で表される主成分と、酸化マンガンおよび酸化タンタル
とを含む副成分からなる。
【0014】主成分を表す上記式において、Aはカルシ
ウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(B
a)から選ばれる少なくとも1種の金属元素である。ま
た、a、x、yおよびzはモル比を表し、 0≦a≦0.1、 x+y+z=1、 0.05≦x≦0.4、 0.1≦y≦0.5、 0.2≦z≦0.6 である。主成分の組成が上記範囲を外れると、圧電磁器
としての特性が不十分となり、特にハイパワー特性が悪
くなる。上記Aは、温度−周波数特性などを改善するた
め必要に応じて添加される元素である。A中におけるC
a、Sr、Baの量比は、任意である。
【0015】上記主成分に対する副成分の含有量は、酸
化マンガンがMnO2に換算して0.05〜3重量%、
好ましくは0.1〜1.5重量%であり、酸化タンタル
がTa25に換算して0.05〜1.5重量%、好まし
くは0.3〜1.2重量%である。酸化マンガンの含有
量が少なすぎると、電気特性が低下する。一方、酸化マ
ンガンの含有量が多すぎると、機械的強度が低下する。
また、酸化タンタルの含有量が少なすぎると、電気特性
の改善および機械的強度の改善が不十分となる。一方、
酸化タンタルの含有量が多すぎると、電気特性が低下す
る。
【0016】本発明の圧電磁器は、酸化マンガンおよび
酸化タンタルのほかに、副成分としてさらに酸化アンチ
モンおよび酸化ニオブの少なくとも1種を含有してもよ
い。酸化アンチモンおよび酸化ニオブを含有することに
より、電気特性および機械的強度がさらに改善される。
酸化アンチモンおよび酸化ニオブは、上記酸化タンタル
と合わせて主成分に対し好ましくは5重量%以下、より
好ましくは3重量%以下である。なお、酸化アンチモン
と酸化ニオブとの量比は、任意である。これら副成分の
合計含有量が多すぎると、圧電特性が低下するととも
に、機械的強度も低下する傾向が生じる。なお、これら
の副成分の合計含有量は、酸化アンチモンをSb2
3に、酸化ニオブをNb25に、酸化タンタルをTa2
5にそれぞれ換算して求めた値である。
【0017】なお、上記説明において、例えばMnO2
に換算して求めた酸化マンガンの含有量とは、原料中の
MnがすべてMnO2になったとして求めたMnO2量を
意味する。他の酸化物についても同様である。また、上
記式では、(Pb1-aa):Oを1:3としてあるが、
この比は、例えば0.9:3〜1:3の範囲内において
任意の値であってよい。ただし、副成分の含有量は、常
に、(Pb1-aa):O=1:3として算出する。
【0018】本発明の圧電磁器は、ペロブスカイト構造
の主相を有する。本発明の圧電磁器における平均結晶粒
径は特に限定されないが、通常、0.5〜10μm であ
ることが好ましい。
【0019】次に、本発明の圧電磁器を製造する方法の
例を説明する。
【0020】まず、出発原料を混合する。出発原料とし
ては、通常、上記した主成分および副成分の酸化物を用
いるが、例えばアルカリ土類元素酸化物および酸化マン
ガンの原料には、焼成により酸化物となる化合物(炭酸
塩等)を用いることもある。
【0021】出発原料の混合物は、空気中等の酸化性雰
囲気中において仮焼する。仮焼温度は一般に800〜9
00℃とし、仮焼時間は一般に1〜4時間とすることが
好ましい。次に、得られた仮焼物を粉砕ないし解砕し、
必要に応じて少量の結合剤を添加した後、4〜6t/cm2
程度の圧力で成形する。次いで、空気中等の酸化性雰囲
気中において焼成することにより、圧電磁器を得る。焼
成温度は一般に900〜1100℃とし、焼成時間は一
般に1〜4時間とすることが好ましい。
【0022】本発明の圧電磁器は、圧電トランスに特に
好適であるが、超音波モータなどの他の圧電デバイスに
も好適である。
【0023】圧電トランスの例として、ローゼン型圧電
トランスの構成例を図1に示す。図示する圧電トランス
10は、本発明の圧電磁器で構成された長方形の板状の
トランス本体12を有する。このトランス本体12の寸
法は特に限定されないが、通常、長さLは15〜40m
m、幅Wは3〜7mm、厚さTは0.7〜1.5mmとされ
る。なお、圧電トランス以外の圧電デバイスも、一般に
厚さ2mm以下と薄く、特に超音波モータでは厚さ0.0
5〜1mmと薄型化されることが多いが、本発明の圧電磁
器は機械的強度が高いので、このように薄型化された場
合でも充分な強度を示す。
【0024】トランス本体12の一方の端面には、出力
電極14が設けられており、トランス本体12の上記出
力電極14から遠い側の半部の上下面には、入力電極1
6、18が設けられている。これらの出力電極14およ
び入力電極16、18は、銀等の導体で形成され、厚さ
は1〜20μm 程度とされる。トランス本体12の入力
電極16、18が設けられた部分、すなわち一次側部分
12aは、厚み方向にあらかじめ分極されており、残り
の部分、すなわち二次側部分12bは、長さ方向に分極
されている。一次側部分12aの長さL1は、7〜20m
m程度とされる。
【0025】この圧電トランス10において、入力電極
16、18から一次側部分12aに印加された1波長ま
たは1/2波長共振の交流電界は、振動エネルギーに変
換された後、再び電気エネルギーに変換され、昇圧され
て出力電極14から取り出される。図1に示すようにト
ランス本体12を単板の圧電磁器から構成した場合、昇
圧比を例えば5〜15とすることができる。昇圧比を上
げるためには、トランス本体12の一次側部分12a
を、磁器層と電極層とが交互に積層された構造とすれば
よい。このような積層構造では、積層数に応じた昇圧比
が得られる。積層構造の例を図2に示す。図2では、一
次側部分12aにおいて、磁器層12a−1〜12a−
nのそれぞれ両側に、電極層16、18が存在する。な
お、このような積層構造とした場合でも、外形寸法は図
1に示す単板の圧電磁器を用いた場合と同等である。
【0026】本発明の圧電デバイスは、常法により作製
することができる。なお、図2に示すような積層構造の
圧電トランスでは、磁器と電極(特に磁器内に配置され
るもの)とが同時焼成されることが望ましい。この時の
焼成温度は、1000〜1150℃とすることが好まし
い。
【0027】
【実施例】主成分の出発原料として、酸化鉛(Pb
O)、酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコニウム(Z
rO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb
25)、炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸ストロン
チウム(SrCO3)および炭酸バリウム(BaCO3
を用意し、副成分の出発原料として、炭酸マンガン(M
nCO3)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アンチモ
ン(Sb23)および酸化ニオブ(Nb25)を用意
し、これらの粉末を、主成分のモル比(酸化物換算)が
(Pb0.9950.05)(Zn1/3Nb2/30.20Ti0.40
Zr0.403となり、主成分に対する副成分の重量比
(酸化物換算)が表1に示す値となるように配合した。
なお、A中における原子比は、Ca:Sr:Ba=1:
2:2とした。
【0028】各配合物をボールミルにより湿式混合し、
空気中において混合物を800〜900℃で2時間仮焼
した後、仮焼物をボールミルで湿式粉砕した。次いで、
仮焼物に少量の結合剤を添加し、約5t/cm2の圧力で成
形し、平面寸法50mm×50mm、厚さ10mmの板状成形
体を得た。
【0029】次に、これらの成形体を空気中において1
000〜1100℃で2時間焼成して、圧電磁器試料を
得た。これらの圧電磁器試料について密度測定を行った
ところ、すべての試料の密度が、理論密度に対し95%
以上であることがわかった。
【0030】これらの圧電磁器試料を、12mm×3mm、
厚さ1mmとなるように加工し、両面に銀電極を焼き付け
た。次いで、120℃のシリコンオイル中において、2
kV/mmの電界により厚み方向に30分間分極を行い、電
気特性測定用試料を得た。
【0031】これらの電気特性測定用試料について、I
RE標準回路により共振周波数fr、反共振周波数fa
および共振抵抗を測定し、電気機械結合係数(k31)お
よび機械的品質係数(Qm)を求めた。なお、測定は、
分極後、24時間経過してから行った。結果を表1に示
す。
【0032】次に、ハイパワー駆動特性を調べるため、
上記圧電磁器試料を、4.5mm×32mm、厚さ1mmとな
るように加工し、一般的な2次ローゼン型の圧電トラン
スとなるように銀電極を形成し、厚み方向(一次側部
分)、長さ方向(二次側部分)の順に、120℃のシリ
コンオイル中において2kV/mmの電界で30分間分極を
行って、圧電トランス試料を得た。これらの圧電トラン
ス試料を、ノード点と呼ばれる振動しない位置(応力が
最大となる位置)および出力電極の位置においてコンタ
クトプローブ20(図3参照)により保持し、この状態
で入出力を行ってトランス特性を評価した。なお、図3
は、図1に示す構成の圧電トランスの正面図である。評
価結果として、駆動時の発熱によって温度が15℃上昇
するまでに投入した電力量(Pin)と、温度が15℃上
昇したときの変換効率および昇圧比とを表1に示す。な
お、特性測定を15℃昇温時に行ったのは、使用時の温
度上昇が一般に15℃程度以下であると考えられるから
である。
【0033】また、上記圧電磁器試料を4mm×2mm、厚
さ0.9mmとなるように加工して試験片を作製し、これ
らの試験片に対し、JIS R 1601に従い3点曲げ抗折強度
試験を行い、抗折強度を測定した。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1から、酸化マンガンと酸化タンタルと
を含有する試料、および、さらに酸化アンチモンや酸化
ニオブを含有する試料では、電気機械結合係数(k31
と機械的品質係数(Qm)とが共に向上し、同時に、機
械的強度も向上することがわかる。
【0036】これに対し、酸化マンガンと酸化コバルト
とを含有する比較試料では、Qm、Pin、効率および抗
折強度がすべて本発明試料よりも劣っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電デバイスの一例である圧電トラン
スの構成例を示す斜視図である。
【図2】本発明の圧電デバイスの一例である圧電トラン
スの構成例を示す斜視図である。
【図3】図1に示す圧電トランスの正面図である。
【符号の説明】
10 圧電トランス 12 トランス本体 12a 一次側部分 12b 二次側部分 14 出力電極 16 入力電極 18 入力電極 20 コンタクトプローブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/49 H01L 41/187 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 (Pb1-aa)(Zn1/3Nb2/3xTiyZrz3 [ただし、上記式において、Aはカルシウム(Ca)、
    ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)から選ばれ
    る少なくとも1種の金属元素である。また、a、x、y
    およびzはモル比を表し、 0≦a≦0.1、 x+y+z=1、 0.05≦x≦0.4、 0.1≦y≦0.5、 0.2≦z≦0.6 である]で表される主成分と、 MnO2に換算して0.05〜3重量%の酸化マンガン
    と、Ta25に換算して0.05〜1.5重量%の酸化
    タンタルとを含む副成分とからなる圧電磁器。
  2. 【請求項2】 副成分としてさらに酸化アンチモンおよ
    び酸化ニオブの少なくとも1種を含有し、酸化タンタ
    ル、酸化アンチモンおよび酸化ニオブをそれぞれTa2
    5、Sb23およびNb25に換算したときの合計含
    有量が、前記主成分に対し5重量%以下である請求項1
    の圧電磁器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の圧電磁器を用いた圧
    電デバイス。
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