JP2007078363A - 検体前処理システム及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 元検体や子検体に処理エラーが発生した場合でも、稼動を一次停止することなく、オペレータを手間取らせることなく、オペレータが容易且つ正確にエラー対象検体を把握することができ、その後工程を簡易に行うことを可能とする。
【解決手段】 検体移載ユニット10−1において、当該検体前処理システムに各種エラー発生のない場合には、循環ラック113から各子検体120を移動させ、収容ラック10c−1に収容する。各種エラーが発生した場合には、当該エラーに応じて、元検体ラック111から元検体101を、子検体ラック112から子検体110を、循環ラック113から各子検体120をそれぞれ適宜移動させ、収容ラック10c−2〜10c−5に適宜収容する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、検体(被検査対象)となる液体試料が収容されてなる容器から他の容器へ液体試料を分注して仕分けする検体前処理システム及び方法に関する。
従来より、例えば被検者から採取した血液等の液体試料を検体とする検体前処理システムが開発されている。この検体前処理システムは、当該液体試料が収容された容器(元検体)を排出するユニット、元検体を供給するユニット、元検体の容器に関する各種情報を取得するユニット、元検体を開栓するユニット、元検体から液体試料が分注される子検体の容器を供給するユニット、子検体の容器に所定のラベルングを行うユニット、元検体の容器をラベリングに従って仕分けしておき、元検体から対応する子検体の容器へ液体試料を分注するユニット、分注処理の終了した元検体を当初の元検体排出ユニットへ帰還させるユニット等が直列するように設けられて構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2001−159635号公報
上記のような検体前処理システムにおいて、システム稼動中に元検体に処理エラーが発生した場合には、以下のように対処している。
(1)処理エラーが発生した時点で、システムの稼動を一次停止させ、当該処理エラーが 発生した元検体の状態を操作者(オペレータ)が確認し、当該元検体について処理 エラーの発生した作業を再度行うか、又は次工程の作業を行う。
(2)処理エラーが発生した時点で、当該処理エラーを自動的に記録しておき、処理エラ ーの発生した元検体を後工程として処理する。
しかしながら、上記のような対処法では、以下のような問題が生じる。
(1)の対処法では、元検体に処理エラーが発生する度にシステム全体の稼動を一次停止させなければならないため、システムの稼動状況が極めて悪化する。
また、(2)の対処法では、再び元検体を処理する後工程時には、元検体は当初の元検体排出ユニットへ帰還し、子検体は分注ユニットのラック内に留まることになる。検体前処理システムは、上記のような多くの各ユニットが直列してなるものであるため、略一端に設けられた元検体排出ユニットと、略他端に設けられた分注ユニットとの間はかなり距離が離れている(例えば10m程度)。従って、処理エラーが発生した元検体とこれに対応する子検体を集める作業がオペレータにとって煩わしいものとなる。更にこの場合、処理エラーが発生した元検体に対応する子検体を分注ユニットのラック内から見つける作業が決して簡易なものではなく、オペレータにとって長時間を費やす煩雑な作業であり、作業効率は極めて悪い。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、第1の容器(元検体)や第2の容器(子検体)に処理エラーが発生した場合でも、稼動を一次停止することなく、オペレータを手間取らせることなく、オペレータが容易且つ正確にエラー対象検体を把握することができ、その後工程を簡易に行うことを可能とする検体前処理システム及び方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
本発明の検体前処理システムは、液体試料が収容されてなる複数の第1の容器を分注作業に供するための第1の容器移動手段と、前記液体試料が分注される複数の第2の容器を分注作業に供するための第2の容器移動手段と、前記各第1の容器内から前記液体試料を吸引し、前記第2の容器内に前記液体試料を分注する分注手段とを有する分注ユニットと、前記第1の容器移動手段から搬送された前記第1の容器を移載作業に供するための第3の容器移動手段と、前記第2の容器移動手段から搬送された前記第2の容器を移載作業に供するための第4の容器移動手段と、前記第2の容器が第1の収納規則に従って収容される容器収容手段と、前記第2の容器を前記第1の収納規則に従って前記容器収容手段に収容する移載手段とを有する移載ユニットとを含み、前記第1の容器及び前記第2の容器の少なくとも一方に処理エラーが発生した場合に、前記移載手段は、第2の収納規則に従って、前記処理エラーが発生した容器を前記容器収容手段に収容する。
本発明の検体前処理システムの一態様では、前記分注ユニットにおいて、前記分注手段により前記液体試料を分注する際に前記第1の容器に前記処理エラーが発生した場合に、前記移載手段は、前記第2の収納規則に従って、前記処理エラーが発生した前記第1の容器及び当該第1の容器に対応する前記第2の容器を前記容器収容手段に収容する。
本発明の検体前処理システムの一態様では、前記容器収容手段は、複数の各収容ラックを着脱自在に並設して構成し、前記処理エラーが発生した場合に、前記移載手段は、前記第2の収納規則に従って、前記処理エラーが発生した容器を前記処理エラーの内容に応じた前記収容ラックに収容する。
本発明の検体前処理システムの一態様では、当該処理エラーの発生対象である処理を所定回数繰り返し、前記所定回数目の前記所定回数の処理においても前記処理エラーが発生した場合に、前記エラー対象の前記第1の容器を前記移載ユニットに搬送する。
本発明の検体前処理方法は、液体試料が収容されてなる複数の第1の容器から前記液体試料を吸引し、当該第1の容器に対応する第2の容器内に前記液体試料を分注する分注工程と、前記第2の容器を第1の収納規則に従って容器収容手段に収容する収容工程とを含み、前記第1の容器及び前記第2の容器の少なくとも一方に処理エラーが発生した場合に、前記収容工程において、第2の収納規則に従って、前記処理エラーが発生した前記容器を前記容器収容手段に収容する。
本発明の検体前処理システム及び方法によれば、第1の容器(元検体)や第2の容器(子検体)の処理エラーが発生した場合でも、稼動を一次停止することなく、オペレータを手間取らせることなく、オペレータが容易且つ正確にエラー対象検体を把握することができ、その後工程を簡易に行うことが可能となる。特に、例えば元検体の吸引エラーが発生した場合に、オペレータが容易且つ正確にエラー対象の元検体とこれに対応する子検体とを認識し、これら検体の後工程を簡易に行うことが可能となる。
以下、本発明を適用した好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、検体液が収容された採血管を示す概略図であり、図2は、本実施形態による検体前処理システムの全体構成を示す概略図、図3,図5,図7は、本実施形態による検体前処理システムを構成する各ユニットのうち、主要なものの構成を示す概略斜視図である。
−被検査対象−
本実施形態では、図1に示すように、検体(被検査対象)として被検者から採取した血液を対象とする。血液は、図1に示すように、分離剤103を介して上下に血清104と血餅105とが分離してなる検体液102が採血容器107内に収容され、元検体101とされる。この検体液102については、採取した血液を分離剤103と共に採血容器107内に収容し、遠心分離機(不図示)にかけて遠心分離が実行される。この遠心分離により、血餅105、分離剤103及び血清104の順に比重が大きいことから、分離剤103を介して上下に血清104と血餅105とに分離する。採血容器107は栓108で封止され、血清104の上部には空気106が充填されている。また、元検体101には、採血容器107の側面に当該元検体101を識別するためのバーコード109が貼付されている。
−本実施形態による検体前処理システムの構成−
本実施形態の検体前処理システムは、図2に示すように、コントロールユニット1、元検体排出ユニット2、元検体供給ユニット3、元検体情報取得ユニット4、開栓ユニット5、子検体ラック供給ユニット6、第1の子検体分注ユニット7、子検体容器供給ユニット8、第2の子検体分注ユニット9、検体移載ユニット10−1,10−2、元検体リターンユニット11とが組み合わされて構成されている。
この検体前処理システムにおいては、システム全体を通して元検体及び子検体の通路を構成する検体レーン12が設けられている。この検体レーン12は、上記の各ユニット毎に設けられたレーン部2a,3a,4a,5a.6a,7a,8a,9a,10−1a,10−2a,11aから構成されている。
コントロールユニット1は、当該検体前処理システムの全体を統括制御し、且つ上位ホストコンピュータとの各種情報のやり取りを行うユニットである。このコントロールユニット1により、操作者(オペレータ)の操作に基づいて当該検体前処理システムが駆動される。
元検体排出ユニット2は、後述する各種処理を正常に終了した元検体をラック単位で排出するユニットである。当該ラックは元検体リターンユニット11から送出される。この元検体排出ユニット2は、例えば5本の元検体101を収容する元検体ラックを排出するものである。元検体排出ユニット2は、検体レーン12の一部を構成するレーン部2aと、元検体ラックを排出するための排出通路とにより構成されている。
元検体供給ユニット3は、元検体をラック単位で供給するユニットであり、検体レーン12の一部を構成するレーン部3aと、元検体ラックを供給するための供給通路とにより構成され、元検体の収容された元検体ラックを検体情報取得ユニット4へ供給するものである。
元検体情報取得ユニット4は、元検体供給ユニット3から送出されてきた元検体101の容器に貼付したバーコード情報と元検体ラックに貼付したバーコード情報とを認識するユニットである。容器の情報としては、容器サイズ(長さ・太さ)、栓の有無、栓の種類、元検体101に貼付された当該元検体101を識別するための情報、元検体ラックに貼付された当該元検体ラックを識別するための情報が挙げられる。ここで、容器の長さについては、元検体情報取得ユニット4に設けられた容器の移動機構(不図示)において、容器を持ち上げる際に光学センサを用いて測定する。容器の太さについては、前記移動機構(不図示)において、例えば一対の爪で容器を把持する際に当該容器の幅を測定することにより認識される。栓の有無については、光学センサにより栓を検知することで認識される。栓の種類については、用いる栓が金属製の場合には、例えば金属用センサにより導電状態を検知することにより認識する。また、用いる栓が金属製以外のもの、例えばゴム製、プラスチック製の場合には、光学センサにより栓を検知することで認識される。元検体101に貼付されたバーコード109及び元検体ラックに貼付されたバーコードの内容は、それぞれ所定部位に備え付けられたバーコードリーダ(不図示)により読み取られる。バーコードの読み取りエラーについては、元検体101及び元検体ラックのバーコードには例えば桁及びコード等が予め規定されており、バーコードリーダで読み取られた内容と一致していなければエラーであると認識される。
開栓ユニット5は、元検体ラックに収容された各元検体101の栓108を開栓するユニットである。
本実施形態では、後述するように、各種エラー発生対応の一環として、開栓ユニット5において発生する可能性のある開栓エラー(開栓ができない場合、又は元検体101が栓108で封止されていない場合等に認知されるエラー)に対応した構成を開示する。開栓エラーは、光学センサにより栓の状態(栓の有無、容器の先端部からの栓の長さ等)を測定することにより認識される。
子検体ラック供給ユニット6は、第1の子検体分注ユニット7において分注するための専用容器をラック単位で供給するユニットである。この子検体ラック供給ユニット6は、子検体ラックトレイと、検体レーン12の一部を構成するレーン部6aとにより構成されている。子検体ラックトレイは、例えば4段構成とされており、各々例えば5本の子検体(正確には、ここでは子検体の容器)を収容する子検体ラックが複数設置されている。
第1の子検体分注ユニット7は、生化学的事項専用の分注を行うユニットである。ここで分注された子検体は、当該検体前処理システム外に設置された分析装置へ搬送される。この第1の子検体分注ユニット7は、図3に示すように、分注機構7bと、駆動機構7dと、チップラックチェンジャーと、レーン部7aとを有して構成されている。
分注機構7bは、元検体ラック111(図5)に収容された被分注対象である元検体101から液体試料、ここでは血清を所定量吸引採取し、子検体ラック112に収容された子検体110(図5)の容器内へ当該血清を分注する。
駆動機構7dは、分注機構7bを移動させる機構である。この駆動機構7dは、分注機構7bを図中X方向へ移動させるX方向駆動機構7d−1と、分注機構7bを図中Y方向へ移動させる一対のY方向駆動機構7d−2と、分注機構7bを図中Z方向へ移動させるZ方向駆動機構7d−3とを有して構成されており、その駆動は、例えばステッピングモータ等により実現される。
チップラックチェンジャーは、分注機構7bに装着されるノズルチップを複数収容するチップラック7eを供給・交換する。レーン部7aは、検体レーン12の一部を構成する。
レーン部7aは、元検体ラック供給レーン7a−1と、子検体ラック供給レーン7a−2と、元検体ラック帰還レーン7a−3と、元検体ラック引込レーン7a−4とを有して構成されている。
元検体ラック供給レーン7a−1は、元検体101を収容する元検体ラック111が供給される通路となる。子検体ラック供給レーン7a−2は、子検体ラック供給ユニット6から子検体ラック112が供給される通路となる。元検体ラック帰還レーン7a−3は、子検体容器供給ユニット8側から送出されてきた元検体ラック111を帰還させるための通路となる。元検体ラック引込レーン7a−4は、元検体供給レーン7a−1に供給された元検体ラック111を所定位置へ引き込むための通路となる。
また、元検体ラック供給レーン7a−1の近傍には、当該第1の子検体分注ユニット7へ供給される元検体ラック111に貼付されたバーコードの内容を読み取るためのバーコードリーダ7cが設けられている。同様に、子検体ラック供給レーン7a−2の近傍には、当該第1の子検体分注ユニット7へ供給される子検体ラック112に貼付されたバーコードの内容を読み取るためのバーコードリーダ(不図示)が設けられている。
チップラックチェンジャーは、供給部7fからチップラック7eが供給され、左端部7g、中央部7h、右端部7iを通って、排出部7jからノズルチップのなくなった(或いは不足する)チップラック7eが排出される。
分注機構7bは、5本の分注部210(図4)が並設され、各分注部210は、図4に示すように、ノズル201と、先細り形状を有するノズルチップ202と、シリンジポンプ205と、ノズル201とシリンジポンプ205とを接続する配管204と、圧力センサ203とにより構成されている。
シリンジポンプ205は、シリンダ205a内でピストン205bを動かすことにより、ノズル201、ノズルチップ202、及び配管204内のエア圧力を変化させる。圧力センサ203は、ノズル201、ノズルチップ202、及び配管204内のエア圧力を検出する。
シリンジポンプ205は、不図示のシリンジポンプ駆動部により、不図示の制御部からの制御信号に従ってピストン205bが駆動される。ノズル201の先端部位には、ノズルチップ202が取り外し可能に装着される。このノズルチップ202は、図3に示したように、上記のチップラック7eに収容されており、X,Y,Z方向駆動機構7d−1〜7d−3の駆動により、ノズル201の先端部位に装着される。使用済みのノズルチップ202は、図3に示したチップ排出機構7kにおいてノズル201から取り外される。
第1の子検体分注ユニット7においては、先ず、元検体101を収容する元検体ラック111は元検体ラック供給レーン7a−1を通って供給される。次に、バーコードリーダ7cは、元検体ラック111のバーコードの内容を読み取って当該内容を確認する。次に、当該元検体ラック111は元検体ラック引込レーン7a−4へ引き込まれる。
次に、分注機構7bは、X,Y,Z方向駆動機構7d−1〜7d−3の駆動により、チップラック7eから各分注部210のノズル201にノズルチップ202を装着する。次に、分注機構7bは、元検体ラック引込レーン7a−4の所定位置に引き込まれた元検体ラック111の各元検体101から血清を所定量吸引する。次に、分注機構7bは、子検体ラック供給レーン7a−2を通って供給された、子検体110の容器を収容する子検体ラック112の当該子元検体110の容器内に、吸引した血清を分注する。分注処理が終了した元検体ラック111は、元検体ラック供給レーン7a−1を通って子検体容器供給ユニット8側へ送出される。一方、分注処理が終了して空となった子検体ラック112は、子検体ラック供給レーン7a−2を通って子検体容器供給ユニット8側へ送出される。
本実施形態では、後述するように、各種エラー発生対応の一環として、第1の子検体分注ユニット7において発生する可能性のある元検体101の血清の吸引エラーに対応した構成を開示する。吸引エラーは、分注機構7bにおいて、元検体101から液体試料、ここでは血清を吸引する際に、圧力センサ203の圧力状態をモニタし、その圧力変化から認識する。例えば、吸引する血清に空気が混入すれば、圧力状態に乱れが生じるため、吸引エラーが生じたことが認識できる。
子検体容器供給ユニット8は、続く第2の子検体分注ユニット9で分注するための容器にラベリングし、当該容器を専用の循環ラックへ供給するユニットである。この子検体容器供給ユニット8は、図5に示すように、チューブフィーダ8d−1,8d−2と、ラベラー8eと、第1の供給機構8fと、第2の供給機構8gと、駆動機構8bと、レーン部8aとにより構成されている。
チューブフィーダ8d−1,8d−2は、続く第2の子検体分注ユニット9で分注するための子検体120の容器が供給されるものである。チューブフィーダ8d−1,8d−2は、例えばサイズの相異なる容器を供給する。ラベラー8eは、チューブフィーダ8d−1,8d−2から供給された子検体120(図6)の容器にラベリング、ここでは当該子検体120を識別するためのバーコードを貼付する。第1の供給機構8fは、チューブフィーダ8d−1,8d−2から供給された子検体120の容器をラベラー8eへ供給する。第2の供給機構8gは、ラベラー8eでバーコードが貼付された子検体120の容器を循環ラック113へ供給して収容する。駆動機構8bは、第1の供給機構8f及び第2の供給機構8gをそれぞれ移動する。レーン部8aは、検体レーン12の一部を構成する。
駆動機構8bは、第1のX方向駆動機構8b−1と、第2のX方向駆動機構8b−2と、一対のY方向駆動機構8b−3と、第1のZ方向駆動機構8b−4と、第2のZ方向駆動機構8b−5とを有して構成されており、その駆動は、例えばステッピングモータ等により実現される。
第1のX方向駆動機構8b−1は、第1の供給機構8fを図中X方向へ移動させる。第2のX方向駆動機構8b−2は、第2の供給機構8gを図中X方向へ移動させる。一対のY方向駆動機構8b−3は、第1の供給機構8f及び第2の供給機構8gをそれぞれ図中Y方向へ移動させる。第1のZ方向駆動機構8b−4は、第1の供給機構8fを図中Z方向へ移動させる。第2のZ方向駆動機構8b−5は、第2の供給機構8gを図中Z方向へ移動させる。
第1の供給機構8fは、図6に示すように、一対の爪22a,22bと、これらの爪22a,22bを用いて子検体120の容器120aの上端部を把持する支持部21とにより構成されている。また、第2の供給機構8gは、第1の供給機構8fと同様に構成されている。
レーン部8aは、元検体ラック供給レーン8a−1と、子検体ラック供給レーン8a−2と、循環ラック供給レーン8a−3と、元検体ラック帰還レーン8a−4とを有して構成されている。
元検体ラック供給レーン8a−1は、元検体ラック111を第2の子検体分注ユニット9へ供給する通路となる。子検体ラック供給レーン8a−2は、第1の子検体分注ユニット7で分注された子検体ラック112を、システム外の分析装置へ搬送するために、第2の子検体分注ユニット9側へ供給する通路となる。循環ラック供給レーン8a−3は、バーコードが貼付された子検体120の容器が収容された循環ラック113を第2の子検体分注ユニット9へ供給する通路となる。元検体ラック帰還レーン8a−4は、第2の子検体分注ユニット9側から搬送されてきた元検体ラック111を帰還させるための通路となる。循環ラック供給レーン8a−3の近傍には、当該子検体容器供給ユニット8へ供給される循環ラック113に貼付されたバーコードの内容を読み取るためのバーコードリーダ8hが設けられている。
子検体容器供給ユニット8においては、第1の供給機構8fは、第1のX方向駆動機構8b−1、Y方向駆動機構8b−3及び第1のZ方向駆動機構8b−4の駆動により、チューブフィーダ8d−1(8d−2)から子検体120の容器を把持してラベラー8eへ供給する。ラベラー8eで子検体120の容器にバーコードが貼付された後、第2の供給機構8gは、第2のX方向駆動機構8b−2、Y方向駆動機構8b−3及び第2のZ方向駆動機構8b−5の駆動により、循環ラック供給レーン8a−3を通って供給された循環ラック113に、バーコードが貼付された子検体120の容器を収容する。この循環ラック113は、循環ラック供給レーン8a−3を通って第2の子検体分注ユニット9へ供給される。
第2の子検体分注ユニット9は、生化学的事項以外、例えば免疫や感染症等の各種検査、保存等に供するための分注を行うユニットである。ここで分注された子検体は、続く検体移載ユニット10−1,10−2へ搬送される。この第2の子検体分注ユニット9は、図3の第1の子検体分注ユニット7とほぼ同様に構成されており、循環ラック113に収容された子検体120の容器内へ当該血清を分注するものである。第2の子検体分注ユニット9では、第1の子検体分注ユニット7の構成に元検体ラック引込レーンが付加形成されている。元検体ラック引込レーンは、元検体ラック供給レーン7a−1に供給された元検体ラック111を所定位置へ引き込むための通路である。
検体移載ユニット10−1,10−2は、第2の子検体分注ユニット9において分注された子検体120を項目別に各収容ラックに移載するユニットである。なお、検体移載ユニット10−1,10−2は共に同一構成であり、設置される収容ラック数等に応じて検体移載ユニットが複数設けられる。以下、図7に示す検体移載ユニット10−1を例に採って説明する。
この検体移載ユニット10−1は、移載機構10bと、収容ラック部10cと、駆動機構10dと、レーン部10aとにより構成されている。
駆動機構10bは、元検体101及び子検体120を収容ラック部10cへ移載する。収容ラック部10cは、元検体101及び子検体120が移載収容されるものである。駆動機構10dは、移載機構10bを移動させる。レーン部10aは、検体レーン12の一部を構成する。
収容ラック部10cは、各項目別に元検体101及び子検体120が移載収容される収容ラック10c−1〜10c−5を有して構成されている。
ここで、収容ラック10c−1は、エラーが発生することなく第2の子検体分注ユニット9で分注された子検体120が循環ラック113から移載収容される、即ち第1の収納規則に従って移載収容処理がなされるラックである。ここで、第1の収納規則とは、当該検体前処理システムにおいて、各種処理が正常に行われた場合に、子検体120を収容ラック10c−1に収納するための収納規則(子検体120を収容ラック10c−1に収納する際の収納箇所及び収納順序等)である。
一方、収容ラック10c−2〜10c−5は、当該検体前処理システムにおける各種エラーが発生した場合に、エラー対象の元検体101や子検体120が移載収容される、即ち第2の収納規則に従って移載収容処理がなされるラックである。ここで、第2の収納規則とは、当該検体前処理システムにおいて、所定の処理にエラーが発生した場合に、元検体101及び子検体120を収容ラック10c−2〜10c−5に以下に説明するように収納するための収納規則(元検体101及び子検体120を収容ラック10c−2〜10c−5に収納する際の収納箇所及び収納順序等)である。
収容ラック10c−2は、第1の子検体分注ユニット7による分注処理で発生した吸引エラーによる移載収容対象となるラックである。ここで、吸引エラーとは、分注機構7bで元検体ラック111の各元検体101から血清を所定量吸引する際に、当該所定量の吸引がなされないエラーである。
即ち、収容ラック10c−2は、第1の子検体分注ユニット7による分注処理において吸引エラーが発生した場合に、当該吸引エラー対象の元検体101が元検体ラック111から移載収容されるものである。
ここで、第1の子検体分注ユニット7による分注処理の段階では、子検体110の容器にはラベリングによる特定がされていない。そのため、元検体101に吸引エラーが発生した際には、吸引エラー対象の元検体101に対応する子検体110の容器を、続く元検体101に対応させる。従ってこの場合、子検体110の容器には吸引エラーによる空き容器が生じることがないため、吸引エラー対象の元検体101のみを収容ラック10c−2に移載収容させる構成を採る。
収容ラック10c−3は、第2の子検体分注ユニット9による分注処理で発生した吸引エラーに関する移載収容対象となるラックである。ここで、吸引エラーとは、分注機構9bで元検体ラック111の各元検体101から血清を所定量吸引する際に、当該所定量の吸引がなされないエラーである。
即ち、収容ラック10c−3は、第2の子検体分注ユニット9による分注処理において吸引エラーが発生した場合に、元検体101及び子検体120が移載収容されるものである。具体的には、当該吸引エラー対象の元検体101と、この(これらの)元検体101に対応した子検体120とがセットとされて子検体ラック112及び元検体ラック111から収容ラック10c−3に移載収容される。
収容ラック10c−4は、バーコードの読み取りエラーに関する移載収容対象となるラックである。ここで、バーコードの読み取りエラーには、元検体101に貼付されたバーコード109又は(及び)元検体ラック111に貼付されたバーコードの読み取りエラーと、循環ラック113に貼付されたバーコードの読み取りエラーとがある。
即ち、例えば元検体情報取得ユニット4による元検体101の情報取得処理において、前者の読み取りエラーが発生した場合が考えられる。このとき、収容ラック10c−4では、当該バーコードエラー対象の元検体101が元検体ラック111から移載収容される。
また、例えば子検体容器供給ユニット8により循環ラック113へ子検体120の容器を供給する処理において、後者の読み取りエラーが発生した場合が考えられる。このとき、収容ラック10c−4では、当該バーコードエラー対象の循環ラック113に収容されている子検体120の容器と、これらの子検体120の容器と対応した元検体101とがセットとされて循環ラック113及び元検体ラック111から移載収容される。
収容ラック10c−5は、開栓エラーに関する移載収容対象となるラックである。ここで、開栓エラーとは、開栓ユニット5による元検体101の開栓処理において、元検体101を封止する栓108が開栓できない、又は栓108が存しない等のエラーである。
即ち、収容ラック10c−5は、開栓エラーが発生した場合に、当該開栓エラー対象の元検体101が元検体ラック111から移載収容されるものである。ここで、第1の子検体分注ユニット7による分注処理時と同様に、開栓ユニット5による開栓処理の段階では子検体110の容器にはラベリングによる特定がされていないため、開栓エラー対象の元検体101のみを収容ラック10c−5に移載収容させる構成を採る。
収容ラック部10cの近傍には、並列配置された収容ラック10c−1〜10c−5にそれぞれ貼付されたバーコード(不図示)の内容を読み取るためのバーコードリーダ10fが設けられている。このバーコードリーダ10fは、収容ラック10c−1〜10c−5間を移動自在とされており、各収容ラック10c−1〜10c−5の情報を必要に応じて読み取ることができる。
なお、収容ラック部10cについては、上記の収容ラック10c−1〜10c−5からなる構成に限定されるものではなく、その収容対象やレイアウトは適宜の変更を自在に行うことができる。
例えば、エラー対応の収容ラックの収容部を4つに分け、第1の部位を第1の子検体分注ユニット7による分注処理で発生した吸引エラーに関する移載収容対象、第2の収容部を第2の子検体分注ユニット9による分注処理で発生した吸引エラーに関する移載収容対象、第3の収容部をバーコードの読み取りエラーに関する移載収容対象、第4の収容部を開栓エラーに関する移載収容対象とすること等が考えられる。
移載機構10bは、各検体を、正常動作及び各種エラー発生に応じて、収容ラック部10cの収容ラック10c−1〜10c−5に適宜収容するものである。収容対象である各検体は、循環ラック113に収容された各子検体120や、元検体ラック111に収容された各元検体101、子検体ラック112に収容された各子検体110である。ここで、各子検体120としては、第2の子検体分注ユニット9において吸引エラーが生じて分注が正常になされていない場合には、各子検体120の容器のみが移載収容される。この移載機構10bは、図6の第1の供給機構8fと同様に構成されている。
駆動機構10dは、X方向駆動機構10d−1と、一対のY方向駆動機構10d−2と、Z方向駆動機構10d−3とを有して構成されており、例えばステッピングモータ等により実現される。
X方向駆動機構10d−1は、移載機構10bを図中X方向へ移動させる。一対のY方向駆動機構10d−2は、分注機構10bを図中Y方向へ移動させる。Z方向駆動機構10d−3は、分注機構10bを図中Z方向へ移動させる。
レーン部10aは、元検体ラック供給レーン10a−1と、循環ラック供給レーン10a−2と、元検体ラック帰還レーン10a−3と、子検体ラック供給レーン10a−4と、元検体ラック引込レーン10a−5とを有して構成されている。
元検体ラック供給レーン10a−1は、元検体101を収容する元検体ラック111が搬送される通路となる。循環ラック供給レーン10a−2は、第2の子検体分注ユニット9から循環ラック113が搬送される通路となる。元検体ラック帰還レーン10a−3は、元検体リターンユニット11から送出されてきた元検体ラック111を帰還させるための通路となる。子検体ラック供給レーン10a−4は、第1の子検体分注ユニット7で分注された子検体ラック112を、システム外の分析装置へ搬送するために、元検体リターンユニット11側へ送出する通路となる。元検体ラック引込レーン10a−5は、子検体ラック供給レーン10a−2に供給された循環ラック113を所定位置へ引き込むための通路となる。元検体ラック供給レーン10a−1の近傍には、当該検体移載ユニット10−1へ供給される元検体ラック111に貼付されたバーコードの内容を読み取るためのバーコードリーダ10eが設けられている。同様に、循環ラック供給レーン10a−2の近傍には、当該検体移載ユニット10−1へ供給される循環ラック113に貼付されたバーコードの内容を読み取るためのバーコードリーダ(不図示)が設けられている。
検体移載ユニット10−1は、当該検体前処理システムに各種エラー発生のない場合には、以下のように稼動する。即ち、移載機構10bは、X,Y,Z方向駆動機構10d−1〜10d−3の駆動により、元検体ラック引込レーン10a−5の所定位置に引き込まれた循環ラック113から各子検体120を移動させ、収容ラック10c−1に収容する。
一方、当該検体前処理システムに各種エラーが発生した場合、例えば第1の子検体分注ユニット7による分注処理で吸引エラーが発生した場合には、以下のように稼動する。即ち、移載機構10bは、X,Y,Z方向駆動機構10d−1〜10d−3の駆動により、元検体ラック供給レーン10a−1に搬送された元検体ラック111から吸引エラー発生対象の元検体101を移動させ、収容ラック10c−2に収容する。
また、第2の子検体分注ユニット9による分注処理で吸引エラーが発生した場合には、以下のように稼動する。即ち、移載機構10bは、X,Y,Z方向駆動機構10d−1〜10d−3の駆動により、元検体ラック供給レーン10a−1に搬送された元検体ラック111から吸引エラー発生対象の元検体101を移動させ、収容ラック10c−3に収容する。更に移載機構10bは、吸引エラー発生対象の元検体101に対応する子検体120を、循環ラック供給レーン10a−2に搬送された循環ラック113から移動させ、収容ラック10c−3に収容する。ここで、吸引エラー発生対象の元検体101とこれに対応する子検体120とは、セットとして収容ラック10c−3の所定の収納部へ収容される。
また、例えば元検体情報取得ユニット4による元検体101の情報取得処理でバーコードの読み取りエラーが発生した場合には、以下のように稼動する。即ち、移載機構10bは、X,Y,Z方向駆動機構10d−1〜10d−3の駆動により、元検体ラック供給レーン10a−1に搬送された元検体ラック111からバーコードの読み取りエラー発生対象の元検体101を移動させ、収容ラック10c−4に収容する。
また、例えば子検体容器供給ユニット8による循環ラック113の情報取得処理でバーコードの読み取りエラーが発生した場合には、以下のように稼動する。即ち、移載機構10bは、X,Y,Z方向駆動機構10d−1〜10d−3の駆動により、循環ラック供給レーン10a−2に搬送された循環ラック113からバーコードの読み取りエラー発生対象の子検体120を移動させ、収容ラック10c−4に収容する。更に移載機構10bは、バーコードの読み取りエラー発生対象の子検体120に対応する元検体101を、元検体ラック供給レーン10a−1に搬送された元検体ラック111から移動させ、収容ラック10c−4に収容する。ここで、バーコードの読み取りエラー発生対象の子検体120とこれに対応する元検体101とは、セットとして収容ラック10c−4の所定の収納部へ収容される。
また、例えば開栓ユニット5による元検体101の開栓処理で開栓エラーが発生した場合には、以下のように稼動する。即ち、移載機構10bは、X,Y,Z方向駆動機構10d−1〜10d−3の駆動により、元検体ラック供給レーン10a−1に搬送された元検体ラック111から開栓エラー発生対象の元検体101を移動させ、収容ラック10c−5に収容する。
上記のように、本実施形態では、生化学的事項以外に関する分注を行い、分注された子検体を仕分けする一連の処理を、第2の子検体分注ユニット9と検体移載ユニット10−1とで分離して行う構成を採る。この分離構成を採用することにより初めて、検体移載ユニット10−1において、当該検体前処理システムが正常に稼動した場合の子検体と、各種エラーが発生した場合の検体(元検体及び子検体)を各収容ラックへ所望の収容状態で収容することが可能となる。当該分離構成によれば、各種エラーが発生した場合でも当該検体前処理システムの稼動を停止することなく、オペレータは各収容ラックが一箇所に集合してなる収容ラック部から、所望の収容状態でエラー発生対象の検体が収容された収容ラックを確実に認識し、これを例えば所定の搬送台を用いて容易且つ迅速に搬出することができる。特に、第2の子検体分注ユニット9で吸引エラーが発生した場合等では、当該吸引エラー対象の元検体101とこれに対応する子検体113とがセットで収容ラック10c−3に収容される。そのため、オペレータは、吸引エラーに起因して発生する分注の誤り等が可及的に防止された環境で、容易且つ迅速に所期のエラー対応を行うことが可能となる。
元検体リターンユニット11は、当該検体前処理システムにおける各種処理を正常に終了した元検体101を収容する元検体ラック111及び循環ラック113を帰還させるユニットである。
この元検体リターンユニット11は、検体レーン12の一部を構成するレーン部11aを有して構成されている。ここでは、一例として、各種処理を正常に終了した4本の元検体101を収容した状態の元検体ラック111を、元検体排出ユニット2へ帰還させる。残りの1本の元検体101については、例えば第2の子検体分注ユニット9において吸引エラーが生じ、検体移載ユニット10−1,10−2において、対応する子検体120と共に収容ラック10c−3に移載収容されている。
−本実施形態による検体前処理システムを用いた検体供給方法−
以下、本実施形態による検体前処理システムを用いた検体供給方法について説明する。
図8は、本実施形態による検体供給方法をステップ順に説明するフロー図であり、図9〜図13は各種のエラー発生時に応じた対処方法をステップ順に説明するフロー図である。
(基本処理フロー)
図8に示すように、先ず、ステップS1において、元検体供給ユニット3は、元検体101の収容された元検体ラック111を検体情報取得ユニット4へ供給する。
続いて、ステップS2において、元検体情報取得ユニット4は、元検体供給ユニット3から送出されてきた元検体の容器状態を認識する。容器状態としては、容器サイズ(長さ・太さ)、栓の有無、栓の種類、元検体101に貼付された当該元検体101を識別するためのバーコード109の内容、元検体ラック111に貼付された当該元検体ラック111を識別するためのバーコード(不図示)の内容がある。
ここで、ステップS3において、コントロールユニット1は、元検体情報取得ユニット4において、元検体101又は(及び)元検体ラック111にバーコードの読み取りエラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生したと判定された場合には後述する図9のステップS21へ進み、当該エラーが発生することなく正常にバーコードの読み取り動作が完了したと判定された場合にはステップS4へ進む。
続いて、ステップS4において、開栓ユニット5は、元検体ラック111に収容された各元検体101の栓108を開栓する。
ここで、ステップS5において、コントロールユニット1は、開栓ユニット5において、元検体101に開栓エラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生したと判定された場合には後述する図10のステップS31へ進み、当該エラーが発生することなく正常に開栓動作が完了したと判定された場合にはステップS6へ進む。
続いて、ステップS6において、子検体ラック供給ユニット6は、第1の子検体分注ユニット7において分注するための専用容器である子検体ラック112をラック単位で供給する。
続いて、ステップS7において、第1の子検体分注ユニット7は、生化学的事項専用の分注として、元検体ラック111の元検体101から血清を子検体ラック112の子検体110へ分注する。
ここで、ステップS8において、コントロールユニット1は、第1の子検体分注ユニット7において、元検体101に吸引エラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生したと判定された場合には後述する図11のステップS41へ進み、当該エラーが発生することなく正常に分注動作が完了したと判定された場合にはステップS9へ進む。
続いて、ステップS9において、子検体容器供給ユニット8は、続く第2の子検体分注ユニット9で分注するための容器(子検体120の容器)にラベリングし、当該容器を専用の循環ラックへ供給する。
ここで、ステップS10において、コントロールユニット1は、子検体容器供給ユニット8において、子検体120の容器を収容する循環ラック113にバーコードの読み取りエラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生したと判定された場合には後述する図12のステップS51へ進み、当該エラーが発生することなく正常にバーコードの読み取り動作が完了したと判定された場合にはステップS11へ進む。
続いて、ステップS11において、第2の子検体分注ユニット9は、生化学的事項以外の分注として、元検体ラック111の元検体101から血清を循環ラック113の子検体120へ分注する。
ここで、ステップS12において、コントロールユニット1は、第2の子検体分注ユニット9において、元検体101に吸引エラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生したと判定された場合には後述する図13のステップS61へ進み、当該エラーが発生することなく正常に分注動作が完了したと判定された場合にはステップS13へ進む。
続いて、ステップS13において、検体移載ユニット10−1,10−2は、子検体120を収容する循環ラック113から当該子検体120を第1の収納規則に従って収容ラック11c−1の所定の収納部に移載収容する。
続いて、ステップS14において、元検体リターンユニット11は、当該検体前処理システムにおける各種処理を正常に終了した元検体101を収容した状態の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。それとともに、子検体120の収容ラック部10cへの移載が終了した空の循環ラック113を子検体容器供給ユニット8へ帰還させる。
そして、ステップS15において、元検体排出ユニット2は、帰還した元検体ラック111を排出する。以上により、一連の処理を終了する。
(バーコード読み取りエラー時の処理フロー(1))
ここで、ステップS3において、元検体101又は(及び)元検体ラック111にバーコードの読み取りエラーが発生した場合の処理について、図9を用いて説明する。
先ず、ステップS21において、コントロールユニット1は、元検体情報取得ユニット4にバーコードの読み取り処理の自動リトライ設定がなされているか否かを判定する。自動リトライ設定がなされていると判定された場合にはステップS22へ進む。
一方、ステップS21において、自動リトライ設定がなされていないと判定された場合には、ステップS26へ進む。ステップS26において、当該エラー発生対象の元検体101の読み取り処理を中止し、次の元検体101のバーコードの読み取り処理を開始する。そして、当該エラー発生対象の元検体101については、ステップS24へ進む。
続いて、ステップS22において、元検体情報取得ユニット4は、当該エラー発生対象の元検体101のバーコードの読み取り処理を再び開始する。そして、ステップS23において、リトライ動作の回数をn回(例えばn=3回)として、n回の読み取り処理を順次行って、再び元検体101にバーコードの読み取りエラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生した場合にはステップS24へ進む。
一方、ステップS23において、n回以内のリトライ動作により、当該元検体101のバーコードを正常に読み取った場合には、ステップS27へ進む。ステップS27において、当該元検体101のバーコードの読み取り処理を終了し、次の元検体101のバーコードの読み取り処理を開始する。そして、読み取り処理を終了した元検体101については、図8のステップS4へ進む。
続いて、ステップS24において、コントロールユニット1は、元検体情報取得ユニット4に、「元検体101にバーコードの読み取りエラーが発生した場合に、元検体101を収容ラック部11cへ移載する」旨の設定がなされているか否かを判定する。上記内容の設定がなされていると判定された場合にはステップS25へ進む。一方、上記内容の設定がなされていないと判定された場合には、ステップS28へ進み、例えば当該エラー対象である元検体101の専用排出レーン(不図示)へ当該元検体101を送出する。
続いて、ステップS25において、検体移載ユニット10−1,10−2は、当該エラー対象である元検体101を収容する元検体ラック111から当該元検体101を第2の収納規則に従って収容ラック11c−4の所定の収納部に移載収容する。そして、図8のステップS14へ進む。ステップS14では、元検体ラック111に収納された元検体101のうちで各種処理を正常に終了したものがある場合には、当該元検体101を収容した状態の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。元検体ラック111に収納された元検体101の全てにバーコードの読み取りエラーが発生した場合には、空の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。その後、ステップS15へ進む。
(開栓エラー時の処理フロー)
ここで、ステップS5において、元検体101に開栓エラーが発生した場合の処理について、図10を用いて説明する。
先ず、ステップS31において、コントロールユニット1は、開栓ユニット4に開栓処理の自動リトライ設定がなされているか否かを判定する。自動リトライ設定がなされていると判定された場合にはステップS32へ進む。
一方、ステップS31において、自動リトライ設定がなされていないと判定された場合には、ステップS36へ進む。ステップS36において、当該エラー発生対象の元検体101の開栓処理を中止し、次の元検体101の開栓処理を開始する。そして、当該エラー発生対象の元検体101については、ステップS34へ進む。
続いて、ステップS32において、開栓ユニット5は、当該エラー発生対象の元検体101の開栓処理を再び開始する。そして、ステップS33において、リトライ動作の回数をn回(例えばn=3回)として、n回の開栓処理を順次行い、再び元検体101に開栓エラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生 した場合にはステップS34へ進む。
一方、ステップS33において、n回以内のリトライ動作により、当該元検体101の開栓を正常に行った場合には、ステップS37へ進む。ステップS37において、当該元検体101の開栓処理を終了し、次の元検体101の開栓処理を開始する。そして、開栓処理を終了した元検体101については、図8のステップS6へ進む。
続いて、ステップS34において、コントロールユニット1は、開栓ユニット5に、「元検体101に開栓エラーが発生した場合に、元検体101を収容ラック部11cへ移載する」旨の設定がなされているか否かを判定する。上記内容の設定がなされていると判定された場合にはステップS35へ進む。一方、上記内容の設定がなされていないと判定された場合には、ステップS38へ進み、例えば当該エラー対象である元検体101の専用排出レーン(不図示)へ当該元検体101を送出する。
続いて、ステップS35において、検体移載ユニット10−1,10−2は、当該エラー対象である元検体101を収容する元検体ラック111から当該元検体101を第2の収納規則に従って収容ラック11c−5の所定の収納部に移載収容する。そして、図8のステップS14へ進む。ステップS14では、元検体ラック111に収納された元検体101のうちで各種処理を正常に終了したものがある場合には、当該元検体101を収容した状態の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。元検体ラック111に収納された元検体101の全てに開栓エラーが発生した場合には、空の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。その後、ステップS15へ進む。
(吸引エラー時の処理フロー(1))
ここで、ステップS8において、元検体101に吸引エラーが発生した場合の処理について、図11を用いて説明する。
先ず、ステップS41において、コントロールユニット1は、第1の子検体分注ユニット7に分注処理の自動リトライ設定がなされているか否かを判定する。自動リトライ設定がなされていると判定された場合にはステップS42へ進む。
一方、ステップS41において、自動リトライ設定がなされていないと判定された場合には、ステップS46へ進む。ステップS46において、当該エラー発生対象の元検体101の分注処理を中止し、次の元検体101の分注処理を開始する。そして、当該エラー発生対象の元検体101については、ステップS44へ進む。
続いて、ステップS42において、第1の子検体分注ユニット7は、当該エラー発生対象の元検体101の分注処理を再び開始する。そして、ステップS43において、リトライ動作の回数をn回(例えばn=3回)として、n回の分注処理を順次行い、再び元検体101に吸引エラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生した場合にはステップS44へ進む。
一方、ステップS43において、n回以内のリトライ動作により、当該元検体101の吸引を正常に行った場合には、ステップS47へ進む。ステップS47において、当該元検体101の分注処理を終了し、次の元検体101の分注処理を開始する。そして、分注処理を終了した元検体101については、図8のステップS9へ進む。
続いて、ステップS44において、コントロールユニット1は、第1の子検体分注ユニット7に、「元検体101に吸引エラーが発生した場合に、元検体101を収容ラック部11cへ移載する」旨の設定がなされているか否かを判定する。上記内容の設定がなされていると判定された場合にはステップS45へ進む。一方、上記内容の設定がなされていないと判定された場合には、ステップS48へ進み、例えば当該エラー対象である元検体101の専用排出レーン(不図示)へ当該元検体101を送出する。
続いて、ステップS45において、検体移載ユニット10−1,10−2は、当該エラー対象である元検体101を収容する元検体ラック111から当該元検体101を第2の収納規則に従って収容ラック11c−2の所定の収納部に移載収容する。そして、図8のステップS14へ進む。ステップS14では、元検体ラック111に収納された元検体101のうちで各種処理を正常に終了したものがある場合には、当該元検体101を収容した状態の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。元検体ラック111に収納された元検体101の全てに吸引エラーが発生した場合には、空の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。その後、ステップS15へ進む。
(バーコード読み取りエラー時の処理フロー(1))
ここで、ステップS10において、子検体120の循環ラック113にバーコードの読み取りエラーが発生した場合の処理について、図12を用いて説明する。
先ず、ステップS51において、コントロールユニット1は、子検体容器供給ユニット8にバーコードの読み取り処理の自動リトライ設定がなされているか否かを判定する。自動リトライ設定がなされていると判定された場合にはステップS52へ進む。
一方、ステップS51において、自動リトライ設定がなされていないと判定された場合には、ステップS56へ進む。ステップS56において、当該エラー発生対象の循環ラック113の読み取り処理を中止し、次の循環ラック113のバーコードの読み取り処理を開始する。そして、当該エラー発生対象の循環ラック113については、ステップS54へ進む。
続いて、ステップS52において、子検体容器供給ユニット8は、当該エラー発生対象の循環ラック113のバーコードの読み取り処理を再び開始する。そして、ステップS53において、リトライ動作の回数をn回(例えばn=3回)として、n回の読み取り処理を順次行い、再び循環ラック113にバーコードの読み取りエラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生した場合にはステップS54へ進む。
一方、ステップS53において、n回以内のリトライ動作により、当該循環ラック113のバーコードを正常に読み取った場合には、ステップS57へ進む。ステップS57において、当該循環ラック113のバーコードの読み取り処理を終了し、次の循環ラック113のバーコードの読み取り処理を開始する。そして、読み取り処理を終了した循環ラック113については、図8のステップS11へ進む。
続いて、ステップS54において、コントロールユニット1は、子検体容器供給ユニット8に、「循環ラック113にバーコードの読み取りエラーが発生した場合に、当該循環ラック113に収容されている子検体120を収容ラック部11cへ移載する」旨の設定がなされているか否かを判定する。上記内容の設定がなされていると判定された場合にはステップS55へ進む。一方、上記内容の設定がなされていないと判定された場合には、ステップS58へ進み、例えば当該エラー対象である循環ラック113の専用排出レーン(不図示)へ当該循環ラック113を送出する。
続いて、ステップS55において、検体移載ユニット10−1,10−2は、当該エラー対象である循環ラック113から当該循環ラック113に収容されている子検体120を第2の収納規則に従って収容ラック11c−4の所定の収納部に移載収容する。そして、図8のステップS14へ進む。なおこの場合、循環ラック113にバーコードの読み取りエラーが発生した場合の処理であるため、当該循環ラック113に収納された子検体120は全てエラー対象となる。従って、当該循環ラック113に対応する元検体ラック111に収納された元検体101も全てエラー対象となるため、ステップS14では、空の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。その後、ステップS15へ進む。
(吸引エラー時の処理フロー(2))
ここで、ステップS12において、元検体101に吸引エラーが発生した場合の処理について、図13を用いて説明する。
先ず、ステップS61において、コントロールユニット1は、第2の子検体分注ユニット9に分注処理の自動リトライ設定がなされているか否かを判定する。自動リトライ設定がなされていると判定された場合にはステップS62へ進む。
一方、ステップS61において、自動リトライ設定がなされていないと判定された場合には、ステップS66へ進む。ステップS66において、当該エラー発生対象の元検体101の分注処理を中止し、次の元検体101の分注処理を開始する。そして、当該エラー発生対象の元検体101については、ステップS64へ進む。
続いて、ステップS62において、第1の子検体分注ユニット7は、当該エラー発生対象の元検体101の分注処理を再び開始する。そして、ステップS63において、リトライ動作の回数をn回(例えばn=3回)として、n回の分注処理を順次行って、再び元検体101に吸引エラーが発生したか否かを判定する。当該エラーが発生した場合にはステップS64へ進む。
一方、ステップS63において、n回以内のリトライ動作により、当該元検体101の吸引を正常に行った場合には、ステップS67へ進む。ステップS67において、当該元検体101の分注処理を終了し、次の元検体101の分注処理を開始する。そして、分注処理を終了した元検体101については、図8のステップS13へ進む。
続いて、ステップS64において、コントロールユニット1は、第2の子検体分注ユニット9に、「元検体101に吸引エラーが発生した場合に、元検体101を収容ラック部11cへ移載する」旨の設定がなされているか否かを判定する。上記内容の設定がなされていると判定された場合にはステップS65へ進む。一方、上記内容の設定がなされていないと判定された場合には、ステップS68へ進み、例えば当該エラー対象である元検体101の専用排出レーン(不図示)へ当該元検体101を送出する。
続いて、ステップS65において、検体移載ユニット10−1,10−2は、当該エラー対象である元検体101を収容する元検体ラック111から当該元検体101を、当該元検体101に対応した子検体120とセットにして、第2の収納規則に従って収容ラック10c−3の所定の収納部に移載収容する。そして、図8のステップS13へ進む。ステップS13では、循環ラック113に収納された子検体120のうちで各種処理を正常に終了したものがある場合には、当該子検体120が第1の収納規則に従って収容ラック10c−1の所定の収納部に移載収容される。そして、ステップS14へ進む。ステップS14では、元検体ラック111に収納された元検体101のうちで各種処理を正常に終了したものがある場合には、当該元検体101を収容した状態の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。元検体ラック111に収納された元検体101の全てに吸引エラーが発生した場合には、空の元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させる。その後、ステップS15へ進む。
以上説明したように、本実施形態によれば、元検体101や子検体110,120に処理エラーが発生した場合でも、稼動を一次停止することなく、オペレータを手間取らせることなく、オペレータが容易且つ正確にエラー対象検体を把握することができ、その後工程を簡易に行うことが可能となる。特に、例えば元検体101に吸引エラーが発生した場合に、オペレータが容易且つ正確にエラー対象の元検体101とこれに対応する子検体120とを認識し、これら検体の後工程を簡易に行うことが可能となる。
(変形例)
本実施形態では、当該検体前処理システムにおける各種処理を正常に終了した元検体101については、これらを元検体ラック111に収容した状態で元検体排出ユニット2へ帰還させる構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、他の構成を適用することもできる。本変形例では、当該他の構成の一つとして、各種処理を正常に終了した元検体101を移載収容する構成について説明する。
本変形例では、当該検体前処理システムの構成要素である検体移載ユニット10−1,10−2において、収容ラック部10cは、各項目別に元検体101及び子検体110,120が移載収容される収容ラック10c−1〜10c−5に加え、不図示の元検体用収容ラックを有している。
元検体用収容ラックは、エラーが発生することなく各種処理を正常に終了した元検体101が元検体ラック111から移載収容されるラックである。
即ち本変形例では、各種処理に供された全ての元検体101は、原則として収容ラック10c−2〜10c−5及び元検体用収容ラックのいずれかに移載収容されることになる。
また、本変形例においては、検体移載ユニット10−1,10−2を本実施形態の図13と同様の構成とし、エラーが発生することなく各種処理を正常に終了した元検体101を、同様にエラーが発生することなく分注処理のなされた子検体120と共に収容ラック10c−1の所定の収納部に移載収容するようにしても良い。
更に、本変形例によれば、各種処理に供された元検体101及び子検体110,120を原則として全て収容ラック10c−2〜10c−5及び元検体用収容ラックのいずれかに移載収容する。従ってオペレータは、各検体を例えば所定の搬送台へ移す作業を最小限の労力で正確に行うことができる。
なお、当該検体前処理システムにおいては、検体移載ユニット10−1,10−2において、元検体101の収容ラックへの移載収容を行うことのない構成とすることもできる。この場合、元検体リターンユニット11において、元検体101が全て収容された元検体ラック111を元検体排出ユニット2へ帰還させることになる。
検体液が収容された採血管を示す概略図である。 本実施形態による検体前処理システムの全体構成を示す概略構成図である。 本実施形態による検体前処理システムの構成要素である第1の子検体分注ユニットの構成を示す概略斜視図である。 第1の子検体分注ユニットの構成要素である分注機構の主要構成を一部拡大して示す概略図である。 本実施形態による検体前処理システムの構成要素である子検体容器供給ユニットの構成を示す概略斜視図である。 子検体容器供給ユニットの構成要素である第1及び第2の供給機構の主要構成を一部拡大して示す概略図である。 本実施形態による検体前処理システムの構成要素である検体移載ユニットの構成を示す概略斜視図である。 本実施形態による検体供給方法をステップ順に説明するフロー図である。 元検体又は(及び)元検体ラックにバーコードの読み取りエラーが発生した場合の処理をステップ順に説明するフロー図である。 元検体に開栓エラーが発生した場合の処理をステップ順に説明するフロー図である。 元検体に吸引エラーが発生した場合の処理をステップ順に説明するフロー図である。 子検体の循環ラックにバーコードの読み取りエラーが発生した場合の処理をステップ順に説明するフロー図である。 元検体に吸引エラーが発生した場合の処理をステップ順に説明するフロー図である。
符号の説明
1 コントロールユニット
2 元検体排出ユニット
3 元検体供給ユニット
4 検体情報取得ユニット
5 開栓ユニット
6 子検体ラック供給ユニット
7 第1の子検体分注ユニット
8 子検体容器供給ユニット
9 第2の子検体分注ユニット
10−1,10−2 検体移載ユニット
11 リターンユニット
12 検体レーン
101 元検体
111 元検体ラック
110,120 子検体
112 子検体ラック
113 循環ラック

Claims (6)

  1. 液体試料が収容されてなる複数の第1の容器を分注作業に供するための第1の容器移動手段と、
    前記液体試料が分注される複数の第2の容器を分注作業に供するための第2の容器移動手段と、
    前記各第1の容器内から前記液体試料を吸引し、前記第2の容器内に前記液体試料を分注する分注手段と
    を有する分注ユニットと、
    前記第1の容器移動手段から搬送された前記第1の容器を移載作業に供するための第3の容器移動手段と、
    前記第2の容器移動手段から搬送された前記第2の容器を移載作業に供するための第4の容器移動手段と、
    前記第2の容器が第1の収納規則に従って収容される容器収容手段と、
    前記第2の容器を前記第1の収納規則に従って前記容器収容手段に収容する移載手段と
    を有する移載ユニットと
    を含み、
    前記第1の容器及び前記第2の容器の少なくとも一方に処理エラーが発生した場合に、前記移載手段は、第2の収納規則に従って、前記処理エラーが発生した容器を前記容器収容手段に収容することを特徴とする検体前処理システム。
  2. 前記分注ユニットにおいて、前記分注手段により前記液体試料を分注する際に前記第1の容器に前記処理エラーが発生した場合に、前記移載手段は、前記第2の収納規則に従って、前記処理エラーが発生した前記第1の容器及び当該第1の容器に対応する前記第2の容器を前記容器収容手段に収容することを特徴とする請求項1に記載の検体前処理システム。
  3. 前記容器収容手段は、複数の各収容ラックを着脱自在に並設して構成し、
    前記処理エラーが発生した場合に、前記移載手段は、前記第2の収納規則に従って、前記処理エラーが発生した容器を前記処理エラーの内容に応じた前記収容ラックに収容することを特徴とする請求項1に記載の検体前処理システム。
  4. 前記処理エラーが発生した場合に、当該処理エラーの発生対象である処理を所定回数繰り返し、前記所定回数目の前記所定回数の処理においても前記処理エラーが発生した場合に、前記エラー対象の前記第1の容器を前記移載ユニットに搬送することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の検体前処理システム。
  5. 液体試料が収容されてなる複数の第1の容器から前記液体試料を吸引し、当該第1の容器に対応する第2の容器内に前記液体試料を分注する分注工程と、
    前記第2の容器を第1の収納規則に従って容器収容手段に収容する収容工程と
    を含み、
    前記第1の容器及び前記第2の容器の少なくとも一方に処理エラーが発生した場合に、前記収容工程において、第2の収納規則に従って、前記処理エラーが発生した前記容器を前記容器収容手段に収容することを特徴とする検体前処理方法。
  6. 前記分注工程において前記第1の容器に前記処理エラーが発生した場合に、前記収容工程において、前記第2の収納規則に従って、前記処理エラーが発生した前記第1の容器及び当該第1の容器に対応する前記第2の容器を前記容器収容手段に収容することを特徴とする請求項5に記載の検体前処理方法。
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