JP2007078221A - 空調制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 制御プログラムを実行することで空調装置1の空調制御を行う空調制御システム100であって、フラッシュメモリ20と、バッファメモリ50と、CPU30とを備えている。フラッシュメモリ20は、制御プログラムである初期制御プログラムP1、空調装置1が利用されていない時間帯に関する空調不使用履歴データD1を格納している。バッファメモリ50は、初期制御プログラムP1に関連している更新制御プログラムP2を格納している。CPU30は、空調不使用履歴データD1等に基づいたタイミングで初期制御プログラムP1に対する更新制御プログラムP2の反映を許容する。
【選択図】 図2
Description
このような空調制御システムでは、例えば、以下に示す特許文献1に記載されているように、制御プログラムについて、省エネ効率の改良、利便性の向上および故障発生の低減化等の開発が行われた場合において、制御装置に格納されている制御プログラムをバージョンアップさせることがある。
このため、適当なタイミングでインストールを行っていると、仮に、タイミングが悪い場合には、空調制御システムの動作不良を引き起こしたり、空調能力が一時的に減少してしまうおそれがある。また、ユーザが希望するタイミングでインストールを行うためには、サービスエンジニアがユーザの希望時刻を聞き入れる等の人為的な情報交換が必要になり、自動的なバージョンアップを行うことはできない。
これにより、空調装置が停止することによってユーザに与える不快感を抑えつつ、自動的に空調制御システムのバージョンアップを行うことが可能になる。
ここでは、利用情報記憶部は、空調装置の停止時間帯データ、もしくは、過去にバージョンアップが行われた時間帯の履歴データを格納している。このため、バージョンアップ部は、これらの過去のデータに基づいてユーザが空調装置を利用していない時間帯や、利用頻度が低い時間帯をより正確に予測することが可能になる。
これにより、空調装置が停止することによってユーザに与える不快感を抑えつつ、自動的に空調制御システムのバージョンアップを行うことが可能になる。
ここでは、空調エリアの入口および出口において人の移動に関する検知を行う入退場検知手段を設けるだけで、バージョンアップ部は、空調エリア内の人の在不在を簡単に把握することが可能になる。
そして、発信機と受信機による通信は、無線通信によって行われる。
これにより、空調エリア内のユーザの在不在をよりリアルタイムで把握することが可能になる。
なお、ここでは、例えば、ユーザ全員に対して発信機を保持させることで、空調エリア内に存在するユーザの人数を把握することも可能になる。そして、例えば、所定人数以下の場合にバージョンアップを行う等の判断を行うことが可能になる。
ここでは、例えば、人をモニタするカメラから得られる画像データを処理することによって、空調エリアに人が存在しているか否かをより確実に把握することが可能になる。
これにより、空調装置が停止することによってユーザに与える不快感を効果的に抑えつつ、自動的に空調制御システムのバージョンアップを行うことが可能になる。
これにより、バージョンアップを行っている間に空調装置の運転が停止されていても、その間におけるユーザの不快感を抑えることが可能になる。
これにより、空調出力の値をより適格に定量化することが可能になる。
第2発明に係る空調制御システムでは、ユーザが空調装置を利用していない時間帯や、利用頻度が低い時間帯をより正確に予測することが可能になる。
第4発明に係る空調制御システムでは、空調エリア内の人の在不在を簡単に把握することが可能になる。
第6発明に係る空調制御システムでは、空調エリアに人が存在しているか否かをより確実に把握することが可能になる。
第7発明に係る空調制御システムでは、空調装置が停止することによってユーザに与える不快感を効果的に抑えつつ、自動的に空調制御システムのバージョンアップを行うことが可能になる。
第9発明に係る空調制御システムでは、空調出力の値をより適格に定量化することが可能になる。
本発明は、空調制御において用いられている制御プログラムをバージョンアップさせる空調制御システムを提供する。この空調制御システムでは、例えば、空調の利用時間帯状況の検知、空調エリアにおけるユーザの在不在の検知、もしくは、空調装置の出力の検知を行う手段を採用している。これにより、ユーザが空調を必要としない時間帯に制御プログラムのバージョンアップを行うことで、ユーザに不快感を与えないようにしつつバージョンアップを自動的に行うことができる点に特徴がある。
以下、空調の利用時間帯状況の検知を行う場合について本発明の一実施形態が採用された空調制御システムについて、具体的に説明する。また、空調エリアにおけるユーザの在不在の検知を行う場合については他の実施形態(A)において、空調装置の出力の検知を行う場合については他の実施形態(B)において、それぞれ後述する。
図1に、空調制御システム100の概略構成図を、図2に、空調制御システム100のブロック構成図を、それぞれ示す。この空調制御システム100は、空調エリアを制御プログラムに従って空調するシステムであって、主として、空調装置1と、空調装置1に対してネットワーク90を介して接続されているプログラム配信センタ80等を備えている。以下、図1および図2を参照しながら、空調制御システム100について説明する。
通信部10は、インターネット等のネットワーク90を介して、プログラム配信センタ80の通信部85との間で通信を行う。このプログラム配信センタ80との通信によって、空調装置1は、新しい更新制御プログラムP2をダウンロードを行う。
以下、制御装置5の初期制御プログラムP1を更新制御プログラムP2にバージョンアップさせる際の、プログラム配信センタ80および空調装置1の動作について説明する。
(バージョンアップの概略)
制御プログラムのバージョンアップは、主として2段階で行われる。
(ダウンロード段階)
ダウンロードされる更新制御プログラムP2は、ネットワーク90のトラフィック状況に応じた通信速度の変化に対応するために、制御装置5においてインストールを行う前に、バッファメモリ50に一時的に保存される。これにより、ネットワーク90の通信速度が変化する場合であっても、更新制御プログラムP2のダウンロードを確実に完了させることができる。
CPU30は、空調不使用履歴データD1に基づいて空調装置1が停止されていることが多い時間帯を特定し、バージョンアップ履歴データD2に基づいて過去にインストールを実行した時間帯を特定する。そして、バージョンアップ所要時間データDTに基づいて、ある程度の所要時間を要するインストールの処理を上記特定された時間帯において完了させることができるか否かを判断する。ここで、CPU30が、インストールの処理を完了させることができると判断した場合に、上記特定された時間帯をインストールを行うタイミングとする。
従来の空調制御システムでは、空調制御システムの制御プログラムをバージョンアップさせる場合には、一般に、空調を一旦停止させる必要がある。そして、従来の空調制御システム自体では、バージョンアップを行うタイミングが特に意識されていないため、ユーザから希望時刻を聞いたサービスエンジニア等が直接操作する等により、ユーザが希望するタイミングでのバージョンアップを行っている。このため、ユーザの望むタイミングでのバージョンアップを自動的に行うことが困難である。
これにより、空調装置1を停止状態にすることによりユーザに与える不快感をできるだけ抑えつつ、空調制御システム100の制御プログラムのバージョンアップを自動的に行うことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態における空調制御システム100では、更新制御プログラムP2のインストールを行うタイミングを、空調不使用履歴データD1やバージョンアップ履歴データD2等に基づいて予測する場合について例に挙げて説明した。
しかし、本発明において更新制御プログラムP2のインストールを行うタイミングの特定は、これに限られるものではない。
この空調制御システム200では、空調不使用履歴データD1やバージョンアップ履歴データD2等のデータを有していない代わりに、空調エリア内のユーザの在不在を検知する人検知カメラ210が設けられている。
そして、人検知カメラ210による検知内容に基づいてCPU30が、空調エリア内のユーザが不在であると判断したタイミングで、バッファメモリ50に保存されてる更新制御プログラムP2をインストールする。ここでのCPU30は、所定時間以上の間、人検知カメラ210から人の検知に関するデータを受付けなかった場合に、インストールを実行するように判断する。
なお、この空調制御システム200では、人の在不在の検知のために人検知カメラ210を用いている。しかし、人の在不在の検知手段はこれに限定されるものではなく、以下のような手段による検知であってもよい。
また、室内機2や照明機器その他の場所において電子タグリーダを設置し、ユーザに電子タグを所持させ、電子タグリーダが電子タグと定期的に通信を行うことにより、空調エリア内のユーザの在不在を検知するようにしてもよい。
このような電子タグや無線LANによる無線通信によると、空調エリア内のユーザの在不在をよりリアルタイムで把握することができる。また、ユーザ全員に対して電子タグや無線LAN携帯端末を保持させることで、空調エリア内に存在するユーザの人数の多少についても把握が可能になり、例えば所定人数以下の場合にバージョンアップを行う等の判断を行うことができる。
また、更新制御プログラムP2のインストールを行うタイミングの特定は、上記実施形態や他の実施形態(A)に限られるものではない。
例えば、図5の概略構成図、および、図6のブロック構成図に示すような、空調装置1の出力の検知が可能な空調制御システム300であってもよい。以下、上記実施形態で説明した空調制御システム100や空調制御システム200との相違点を主に説明する。
この空調出力検知部310は、空調出力検知部310による検知内容に基づいてCPU30が、空調装置1の出力が所定値未満であると判断したタイミングで、バッファメモリ50に保存されてる更新制御プログラムP2をインストールする。すなわち、CPU30は、空調エリアが設定温度、設定湿度となってる状況において、空調装置1の出力が低下し、所定値未満の状態となっていると判断する。これによりSPU30は、空調装置1の運転を停止させて、バッファメモリ50に保存されている更新制御プログラムP2のインストールを行う。
また、CPU30は、空調装置1が低い出力で運転している場合には、バージョンアップを行っている間空調装置1が停止されても空調エリアの快適性をある程度維持できるように、空調装置1の出力を一時的に上げる空調制御を行う。具体的には、空調装置1の運転を停止する10分前程度から空調負荷に応じて出力を一時的に上げて、予め空調エリアを設定温度よりもわずかに冷やしたり(冷房時)暖めたり(暖房時)する。これにより、空調装置1の運転がしばらくの間停止したとしても、空調エリアは快適な状態に維持される。これにより、バージョンアップを行っている間に空調装置1の運転が停止されても、その間におけるユーザの不快感を抑えることができる。
この他の実施形態(B)の空調制御システム300によると、CPU30は、空調装置1の出力を検知する空調出力検知部310からのデータによって、空調装置1の出力が無い時間帯や出力が低い時間帯を把握することができ、CPU30は、ユーザが空調を必要としていない時間帯を予測できる。そして、CPU30は、ユーザが空調を必要としていない時間帯を予測でき、予測されたタイミングにおいて初期制御プログラムP1を更新制御プログラムP2にバージョンアップさせる。このため、ユーザが空調を必要としていない時間帯に、空調装置1が停止されている状態でバージョンアップを行うことができる。
なお、上記空調制御システム300では、空調装置1の出力の検知において、消費電力や、温度、湿度の値等を基準として定量化している。しかし、空調装置1の出力の定量化としては、これに限定されるものではなく、以下のように定量化してもよい。
また、PMV(予測平均投票数:Predicted Mean Vote)を基準として空調装置1の出力を定量化してもよい。ここで、PMVとは、湿度、温度、気流、輻射、着衣量、活動量の6要素により、人がどのように感じるかを表す温冷感指標のことである。
これにより、これらの各値を基準として空調装置1の出力を算出することで、空調出力の値をより適格に定量化することができる。
上記実施形態における空調制御システム100等では、プログラム配信センタ80のセンタメモリ81に格納されている更新制御プログラムP2をダウンロードすることにより制御装置5のバッファメモリ50において一時的に保存する場合について例に挙げて説明した。
上記実施形態における空調制御システム100等では、主として、制御プログラムのバージョンアップを行う空調装置1が1である場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、空調装置1が複数設けられたいわゆるマルチ空調システムであってもよい。
さらに、複数の冷媒系統によって1つの空間が空調される場合には、例えば、バージョンアップのために運転が停止される冷媒系統の近くの冷媒系統の出力を上げる制御を行うようにしてもよい。これにより、バージョンアップのために一部の冷媒系統が一時的に機能しない場合であっても、ユーザが感じる不快感を低減させることができる。また、このようにして、複数の冷媒系統のバージョンアップを順次行うようにすることで、全体としてユーザに与える不快感を低減させつつ、全ての冷媒系統のバージョンアップを行うことができる。
上記実施形態における空調制御システム100等では、制御プログラムのバージョンアップは、室内機2の制御装置5における制御プログラムを対象とした場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、室外機3の制御装置等に設けられた制御プログラムのバージョンアップや、空調装置1のコントローラに設けられた制御プログラム等のバージョンアップを行う場合についても、上記実施形態と同様にして本発明を適用することができる。
上記実施形態における空調制御システム100等では、制御装置5において、空調装置1が利用されていない時間帯等を予測して、インストールを行うタイミングを特定する場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、プログラム配信センタ80が複数の空調装置1を対象として管理している場合には、センタメモリ81において、各空調装置1毎の顧客情報や、各空調装置1の設置場所情報等を格納しておく構成を採用してもよい。これにより、インストールを行うタイミングを、プログラム配信センタ80が、顧客毎に予測できるようになる。さらに、このようにして予測されたタイミングが訪れる前に、プログラム配信センタ80側が、予め更新制御プログラムP2のダウンロードを空調装置1に完了させるようにしておくことも可能になる。
上記実施形態における空調制御システム100等では、更新制御プログラムP2のインストールをCPU30がタイミングを特定して実行する場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、CPU30は、上述したタイミングにおいて単にインストールを許容する処理だけを行う場合であってもよい。この場合には、制御装置5に、例えば、入力インターフェイス等をさらに備えることが考えられる。そして、CPU30によってインストールが許容されていれば、この入力インターフェイスを介して何らかの入力があった場合にインストールが実行されることになる。
2 室内機
3 室外機
5 制御装置
10 通信部
20 フラッシュメモリ(第1記憶部、利用情報記憶部)
30 CPU
40 RAM
50 バッファメモリ(第2記憶部)
80 プログラム配信センタ
81 センタメモリ(第2記憶部)
85 通信部
90 ネットワーク
100 空調制御システム
200 空調制御システム
210 人検知カメラ(人検知部)
300 空調制御システム
310 空調出力検知部(出力検知部)
D1 空調不使用履歴データ(停止時間帯データ)
D2 バージョンアップ履歴データ(履歴データ)
DT バージョンアップ所要時間データ
P1 初期制御プログラム(第1制御プログラム)
P2 更新制御プログラム(第2制御プログラム)
Claims (9)
- 制御プログラムを実行することで空調装置(1)の空調制御を行う空調制御システム(100)であって、
前記制御プログラムである第1制御プログラム(P1)を格納している第1記憶部(20)と、
前記第1制御プログラム(P1)に関連している第2制御プログラム(P2)を格納している第2記憶部(50、81)と、
前記空調装置(1)の利用に関するデータを格納する利用情報記憶部(20)と、
前記利用情報記憶部(20)に格納されているデータに基づいたタイミングで前記第1制御プログラム(P1)に対する前記第2制御プログラム(P2)の反映を許容するバージョンアップ部(30)と、
を備えた空調制御システム(100)。 - 前記利用情報記憶部(20)は、前記空調装置(1)の停止時間帯データ(D1)と、過去にバージョンアップが行われた時間帯の履歴データ(D2)と、の少なくともいずれか1つを格納している、
請求項1に記載の空調制御システム(100)。 - 制御プログラムを実行することで空調装置(1)の空調制御を行う空調制御システム(200)であって、
前記制御プログラムである第1制御プログラム(P1)を格納している第1記憶部(20)と、
前記第1制御プログラム(P1)に関連している第2制御プログラム(P2)を格納している第2記憶部(50、81)と、
前記空調装置(1)の空調エリアに人が存在するか否かを検知する人検知部(210)と、
前記人検知部(210)による検知結果に基づいて人が不在であると判断した場合に、前記第1制御プログラム(P1)に対する前記第2制御プログラム(P2)の反映を許容するバージョンアップ部(30)と、
を備えた空調制御システム(200)。 - 前記人検知部(210)は、前記空調エリアの入口および出口において人の移動に関する検知を行う入退場検知手段を有している、
請求項3に記載の空調制御システム(200)。 - 前記人検知部(210)は、複数の発信機と、前記空調エリア内に存在する前記発信機との間で無線通信を行う受信機と、を有している、
請求項3に記載の空調制御システム(200)。 - 前記人検知部(210)は、前記空調エリアの人をモニタするカメラを有している、
請求項3に記載の空調制御システム(200)。 - 設定された空調環境を実現するように制御プログラムに従って空調装置(1)の制御を行う空調制御システム(300)であって、
前記制御プログラムである第1制御プログラム(P1)を格納している第1記憶部(20)と、
前記第1制御プログラム(P1)に関連している第2制御プログラム(P2)を格納している第2記憶部(50、81)と、
前記空調装置(1)の出力を検知する出力検知部(310)と、
前記出力検知部(310)による検知結果に基づいて前記出力が所定値以下であると判断した場合に、前記第1制御プログラム(P1)に対する前記第2制御プログラム(P2)の反映を許容するバージョンアップ部(30)と、
を備えた空調制御システム(300)。 - 前記第2プログラム(P2)を反映させるのに要する所要時間と、前記出力検知部(310)で検知された出力と、に基づいて前記バージョンアップ部(30)が前記第2プログラム(P2)を反映させる前に前記検知された出力と比較して出力を一時的に上げる制御を行う制御部(30)をさらに備えた、
請求項7に記載の空調制御システム(300)。 - 前記出力検知部(310)は、前記空調環境の設定値と実測値との隔たり度合い、不快指数、PMV値およびSET値との少なくともいずれか1つに基づいて空調出力を検知する、
請求項7または8に記載の空調制御システム(300)。
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