JP2007077482A - 多孔質材及びその製造方法、複合金属材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、カーボンナノファイバーを効率よく利用でき、全体に均質な多孔質材及びその製造方法を提供する。また、本発明は、カーボンナノファイバーが均一に分散された複合金属材料およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる多孔質材の製造方法は、エラストマーに、充填材と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によって分散させて複合エラストマーを得る工程(a)と、複合エラストマーを熱処理し、該複合エラストマー中に含まれるエラストマーを分解気化させて中間複合材料250を得る工程(b)と、中間複合材料250を圧縮して多孔質材を得る工程(c)と、を含む。
【選択図】 図4

Description

本発明は、多孔質材及びその製造方法、複合金属材料及びその製造方法に関する。
近年、カーボンナノファイバーを用いた複合材料が注目されている。このような複合材料は、カーボンナノファイバーを含むことで、機械的強度などの向上が期待されている。
また、金属の複合材料の鋳造方法として、酸化物系セラミックスからなる多孔質成形体内にマグネシウム蒸気を浸透、分散させ、同時に窒素ガスを導入することで、多孔質成形体内に金属を浸透させるようにした鋳造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、カーボンナノファイバーは相互に強い凝集性を有するため、複合材料の基材にカーボンナノファイバーを均一に分散させることが非常に困難とされている。そこで、高価なカーボンナノファイバーを効率よく利用するため、エラストマーとカーボンナノファイバーとを混合させた炭素繊維複合材料を用いた炭素繊維複合金属材料の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−183269号公報 特開2005−23419号公報
そこで、本発明の目的は、カーボンナノファイバーを効率よく利用でき、全体に均質な多孔質材及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の目的は、カーボンナノファイバーが均一に分散された複合金属材料およびその製造方法を提供することにある。
本発明にかかる多孔質材の製造方法は、エラストマーに、充填材と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によって分散させて複合エラストマーを得る工程(a)と、
前記複合エラストマーを熱処理し、該複合エラストマー中に含まれるエラストマーを分解気化させて中間複合材料を得る工程(b)と、
中間複合材料を圧縮して多孔質材を得る工程(c)と、
を含む。
本発明の製造方法の工程(a)によれば、剪断力によって充填材とカーボンナノファイバーとをエラストマー中に均一分散させることができる。また、剪断されたエラストマーのフリーラジカルがカーボンナノファイバーの表面を攻撃することで、カーボンナノファイバーの表面は活性化する。そして、本発明の製造方法の工程(b)によれば、熱処理によってエラストマーが分解気化することで、不揃いの気孔を有する多孔質の中間複合材料が形成される。本発明の製造方法の工程(c)によれば、中間複合材料を圧縮することで、例えば100μm以上のボイド(気孔)を押しつぶし、気孔のサイズが一様で全体に均質な多孔質材を得ることができる。また、このようにして得られた多孔質材は、カーボンナノファイバーが工程(a)によってエラストマー中に充填材とともに分散された状態を保持しているので、この多孔質材を他の用途例えば鋳造などの金属加工で取り扱うことで、カーボンナノファイバーを効率よく利用することができる。
本発明に用いられるエラストマーは、カーボンナノファイバーに対して親和性を有する不飽和結合または基を有することができる。このようなエラストマーを用いることにより、エラストマーの不飽和結合または基が、カーボンナノファイバーの活性な部分、特にカーボンナノファイバーの末端のラジカルと結合することにより、カーボンナノファイバーの凝集力を弱め、その分散性を高めることができる。その結果、複合エラストマーは、基材であるエラストマーにカーボンナノファイバーが均一に分散されたものとなる。
本発明の充填材は、平均直径が1〜500μmの粒子状の充填材とすることができる。このような充填材を用いることで、工程(a)における混合で、粒子状の充填材の周囲に乱流が発生し、カーボンナノファイバーをエラストマー中により均一に分散させることができる。また、本発明によって製造された多孔質材にマトリクス金属材料を浸透させる際に、毛細管現象によって容易に浸透させることができる。
本発明の充填材は、多孔質材の用途に応じて、金属粒子または非金属粒子を用いることができる。
本発明の製造方法の工程(c)は、前記中間複合材料を2.5MPa〜500MPaで圧縮することができる。圧縮力が2.5MPa未満であると、多孔質材は、強度不足で脆くなり、多孔質の形状を維持することができないことがある。また、圧縮力が500MPaを超えると、多孔質材の気孔が小さくなりすぎ、多孔質材にマトリクス金属材料が浸透しないなど多孔質の特性を得られないことがある。
本発明の製造方法の工程(b)は、前記エラストマーを分解気化させて得られた中間複合材料を、粉砕する工程(b−1)を含み、前記工程(c)は、前記工程(b)で粉砕された中間複合材料を型内で圧縮することができる。このように中間複合材料を粉砕することで、所望の形状の多孔質材を成型することができる。また、中間複合材料内の気孔の大きさにはバラツキがあるが、中間複合材料を粉砕し、型内で圧縮することで、気孔の大きさが一様で全体に均質な多孔質材を得ることができる。
本発明の複合金属材料の製造方法は、多孔質材に溶融したマトリクス金属材料を浸透させる工程(d)を有する。
工程(c)によって得られた多孔質材は、カーボンナノファイバーの表面が活性化され、他の物質例えば金属との濡れ性が向上しているため、工程(d)によってマトリクス金属材料が浸透し易い。本発明によって製造された複合金属材料は、マトリクス金属材料中にカーボンナノファイバーを良好に分散させることができる。
本発明におけるエラストマーは、ゴム系エラストマーあるいは熱可塑性エラストマーのいずれであってもよい。また、ゴム系エラストマーの場合、エラストマーは架橋体あるいは未架橋体のいずれであってもよい。原料エラストマーとしては、ゴム系エラストマーの場合、未架橋体が用いられる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施の形態にかかる多孔質材の製造方法は、エラストマーに、充填材と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によって分散させて複合エラストマーを得る工程(a)と、前記複合エラストマーを熱処理し、該複合エラストマー中に含まれるエラストマーを分解気化させて中間複合材料を得る工程(b)と、中間複合材料を圧縮して多孔質材を得る工程(c)と、を含む。
また、本実施の形態にかかる複合金属材料の製造方法は、工程(c)によって得られた多孔質材に溶融したマトリクス金属材料を浸透させる工程(d)を有する。
(I)まず、エラストマーについて説明する。
エラストマーは、分子量が好ましくは5000ないし500万、さらに好ましくは2万ないし300万である。エラストマーの分子量がこの範囲であると、エラストマー分子が互いに絡み合い、相互につながっているので、エラストマーは、凝集したカーボンナノファイバーの相互に侵入しやすく、したがってカーボンナノファイバー同士を分離する効果が大きい。エラストマーの分子量が5000より小さいと、エラストマー分子が相互に充分に絡み合うことができず、後の工程で剪断力をかけてもカーボンナノファイバーを分散させる効果が小さくなる。また、エラストマーの分子量が500万より大きいと、エラストマーが固くなりすぎて加工が困難となる。
エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって、30℃で測定した、未架橋体におけるネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が好ましくは100ないし3000μ秒、より好ましくは200ないし1000μ秒である。上記範囲のスピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)を有することにより、エラストマーは、柔軟で充分に高い分子運動性を有することができる。このことにより、エラストマーとカーボンナノファイバーとを混合したときに、エラストマーは高い分子運動によりカーボンナノファイバーの相互の隙間に容易に侵入することができる。スピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が100μ秒より短いと、エラストマーが充分な分子運動性を有することができない。また、スピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が3000μ秒より長いと、エラストマーが液体のように流れやすくなり、カーボンナノファイバーを分散させることが困難となる。
また、エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって30℃で測定した、架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし2000μ秒であることが好ましい。その理由は、上述した未架橋体と同様である。すなわち、上記の条件を有する未架橋体を架橋化すると、得られる架橋体のT2nはおおよそ上記範囲に含まれる。
パルス法NMRを用いたハーンエコー法によって得られるスピン−スピン緩和時間は、物質の分子運動性を表す尺度である。具体的には、パルス法NMRを用いたハーンエコー法によりエラストマーのスピン−スピン緩和時間を測定すると、緩和時間の短い第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)を有する第1の成分と、緩和時間のより長い第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する第2の成分とが検出される。第1の成分は高分子のネットワーク成分(骨格分子)に相当し、第2の成分は高分子の非ネットワーク成分(末端鎖などの枝葉の成分)に相当する。そして、第1のスピン−スピン緩和時間が短いほど分子運動性が低く、エラストマーは固いといえる。また、第1のスピン−スピン緩和時間が長いほど分子運動性が高く、エラストマーは柔らかいといえる。
パルス法NMRにおける測定法としては、ハーンエコー法でなくてもソリッドエコー法、CPMG法(カー・パーセル・メイブーム・ギル法)あるいは90゜パルス法でも適用できる。ただし、本発明にかかるエラストマーは中程度のスピン−スピン緩和時間(T2)を有するので、ハーンエコー法が最も適している。一般的に、ソリッドエコー法および90゜パルス法は、短いT2の測定に適し、ハーンエコー法は、中程度のT2の測定に適し、CPMG法は、長いT2の測定に適している。
エラストマーは、主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、カーボンナノファイバーの末端のラジカルに対して親和性を有する不飽和結合または基を有するか、もしくは、このようなラジカルまたは基を生成しやすい性質を有する。かかる不飽和結合または基としては、二重結合、三重結合、α水素、カルボニル基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ニトリル基、ケトン基、アミド基、エポキシ基、エステル基、ビニル基、ハロゲン基、ウレタン基、ビューレット基、アロファネート基および尿素基などの官能基から選択される少なくともひとつであることができる。
カーボンナノファイバーは、通常、側面は炭素原子の6員環で構成され、先端は5員環が導入されて閉じた構造となっているが、構造的に無理があるため、実際上は欠陥を生じやすく、その部分にラジカルや官能基を生成しやすくなっている。本実施の形態では、エラストマーの主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、カーボンナノファイバーのラジカルと親和性(反応性または極性)が高い不飽和結合や基を有することにより、エラストマーとカーボンナノファイバーとを結合することができる。このことにより、カーボンナノファイバーの凝集力にうち勝ってその分散を容易にすることができる。そして、エラストマーと、カーボンナノファイバーと、を混練する際に、エラストマーの分子鎖が切断されて生成したフリーラジカルは、カーボンナノファイバーの欠陥を攻撃し、カーボンナノファイバーの表面にラジカルを生成すると推測できる。
エラストマーとしては、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPR,EPDM)、ブチルゴム(IIR)、クロロブチルゴム(CIIR)、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM)、ブタジエンゴム(BR)、エポキシ化ブタジエンゴム(EBR)、エピクロルヒドリンゴム(CO,CEO)、ウレタンゴム(U)、ポリスルフィドゴム(T)などのエラストマー類;オレフィン系(TPO)、ポリ塩化ビニル系(TPVC)、ポリエステル系(TPEE)、ポリウレタン系(TPU)、ポリアミド系(TPEA)、スチレン系(SBS)、などの熱可塑性エラストマー;およびこれらの混合物を用いることができる。特に、エラストマーの混練の際にフリーラジカルを生成しやすい極性の高いエラストマー、例えば、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム(NBR)などが好ましい。また、極性の低いエラストマー、例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM)であっても、混練の温度を比較的高温(例えばEPDMの場合、50℃〜150℃)とすることで、フリーラジカルを生成するので本発明に用いることができる。
本実施の形態のエラストマーは、ゴム系エラストマーあるいは熱可塑性エラストマーのいずれであってもよい。また、ゴム系エラストマーの場合、エラストマーは未架橋体が好ましい。
(II)次に、カーボンナノファイバーについて説明する。
本実施の形態に用いられるカーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmであることが好ましいく、複合材料の強度を向上させるためには0.5ないし30nmであることがさらに好ましい。さらに、カーボンナノファイバーは、ストレート繊維状であっても、湾曲繊維状であってもよい。
カーボンナノファイバーの配合量は、多孔質材の用途に応じて設定できるが、本実施の形態の複合エラストマーは、カーボンナノファイバーを0.01〜50重量%の割合で含むことが好ましい。
カーボンナノファイバーとしては、例えば、いわゆるカーボンナノチューブなどが例示できる。カーボンナノチューブは、炭素六角網面のグラフェンシートが円筒状に閉じた単層構造あるいはこれらの円筒構造が入れ子状に配置された多層構造を有する。すなわち、カーボンナノチューブは、単層構造のみから構成されていても多層構造のみから構成されていても良く、単層構造と多層構造が混在していてもかまわない。また、部分的にカーボンナノチューブの構造を有する炭素材料も使用することができる。なお、カーボンナノチューブという名称の他にグラファイトフィブリルナノチューブといった名称で称されることもある。
単層カーボンナノチューブもしくは多層カーボンナノチューブは、アーク放電法、レーザーアブレーション法、気相成長法などによって望ましいサイズに製造される。
アーク放電法は、大気圧よりもやや低い圧力のアルゴンや水素雰囲気下で、炭素棒でできた電極材料の間にアーク放電を行うことで、陰極に堆積した多層カーボンナノチューブを得る方法である。また、単層カーボンナノチューブは、前記炭素棒中にニッケル/コバルトなどの触媒を混ぜてアーク放電を行い、処理容器の内側面に付着するすすから得られる。
レーザーアブレーション法は、希ガス(例えばアルゴン)中で、ターゲットであるニッケル/コバルトなどの触媒を混ぜた炭素表面に、YAGレーザーの強いパルスレーザー光を照射することによって炭素表面を溶融・蒸発させて、単層カーボンナノチューブを得る方法である。
気相成長法は、ベンゼンやトルエン等の炭化水素を気相で熱分解し、カーボンナノチューブを合成するもので、より具体的には、流動触媒法やゼオライト担持触媒法などが例示できる。
なお、これらのカーボンナノファイバーは、エラストマーに混練される前に、あらかじめ表面処理、例えば、イオン注入処理、スパッタエッチング処理、プラズマ処理などを行うことによって、エラストマーとの接着性やぬれ性を改善することができる。
(III)次に、充填材について説明する。
本実施の形態に用いられる充填材は、工程(a)においてはカーボンナノファイバーをさらに良好に分散させるものであり、多孔質材においては構造材でもある。充填材は、平均直径が1〜500μmの粒子状であることが好ましく、1〜300μmの粒子状であることがさらに好ましい。充填材の平均直径が1μm未満であると多孔質材の気孔サイズが小さくなるため気孔率が低くなり、また工程(d)において多孔質材にマトリクス金属材料が浸透しにくくなる。また、充填材の平均直径が500μmを超えると工程(a)における混練が困難となる。なお、充填材の形状は、球形粒状に限らず、工程(a)の混合時にエラストマーが乱流状の流動を発生することができれば平板状、りん片状であってもよいが、全体に均質な多孔質材を得るためには球形粒状が好ましい。
充填材は、金属粒子または非金属粒子が好ましく、金属粒子と非金属粒子とを組み合わせて用いることもできる。
金属粒子の充填材としては、アルミニウム、マグネシウム、チタン、鉄、金、銀、銅、ニッケル、クロム、ゲルマニウム、セレン、スズ、亜鉛及びこれらの合金などを単体でもしくは組み合わせて用いることができる。
金属粒子が例えばアルミニウム粒子である場合、アルミニウム溶湯を浸透させたときに、エラストマーが熱分解されて発生したラジカルなどによってアルミニウム粒子の表面にある酸化物を還元してアルミニウム粒子とアルミニウム溶湯の濡れ性が改善して結合力を強固にすることができる。また、金属粒子がアルミニウム粒子とマグネシウム粒子とを含むことで、工程(d)においてマグネシウム粒子が還元剤となってアルミニウム粒子表面の酸化物を還元することができ、さらにアルミニウム溶湯を浸透させやすくすることができる。したがって、アルミニウム溶湯の浸透による流動が、カーボンナノファイバーを表面が還元されたアルミニウム粒子の内部まで侵入させることになる。このように金属粒子がアルミニウム粒子のような表面に酸化物を有する場合には、上述のような好ましい効果を有する。
非金属粒子の充填材としては、カーボンブラック、ケイ酸粒子、鉱物性粒子などを単体でもしくは組み合わせて用いることができる。
非金属粒子に用いられるカーボンブラックとしては、SAF,ISAF,HAF,SRF,T,GPF,FT,MTなどの補強用カーボンブラック、また例えばHCC,HCF,LFF,MFF,RCFなどのカラー用カーボンブラック、また例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラックなどの導電用カーボンブラックなどを用いることができる。
非金属粒子に用いられるケイ酸粒子としては、含水ケイ酸、超微粉シリカ、無水ケイ酸などを用いることができる。
非金属粒子に用いられる鉱物性粒子としては、陶土、カオリン、タルク、ベントナイト、ハードクレー、ソフトクレー、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの鉱物粉や酸化物粉などを用いることができる。
これらカーボンブラック、ケイ酸粒子及び鉱物性粒子などから構成される非金属粒子は、ゴム組成物に増量剤などとして用いられるものであるから、多孔質材及び複合金属材料の用途に応じて適宜選択することができる。
充填材の量は、エラストマー100重量部に対して、0.1〜1000重量部が好ましい。充填材が0.1重量部よりも少ないと、カーボンナノファイバーの分散性にほとんど影響がない。また、充填材が1000重量部より多いと、加工工程における加工性が困難となり、さらに800重量部以下が加工性において好ましい。
(IV)次に、工程(a)について説明する。
本実施の形態にかかる工程(a)は、エラストマーに、充填材と、カーボンナノファイバーと、を混合させ、かつ剪断力によって分散させて複合エラストマーを得る。
工程(a)は、オープンロール法、密閉式混練法、多軸押出し混練法などを用いて行うことができる。
本実施の形態では、エラストマーにカーボンナノファイバーを混合させる工程として、ロール間隔が0.5mm以下の薄通しを行なうオープンロール法を用いた例について述べる。
図1は、2本のロールを用いたオープンロール法を模式的に示す図である。図1において、符号10は第1のロールを示し、符号20は第2のロールを示す。第1のロール10と第2のロール20とは、所定の間隔d、例えば1.5mmの間隔で配置されている。第1および第2のロールは、正転あるいは逆転で回転する。図示の例では、第1のロール10および第2のロール20は、矢印で示す方向に回転している。
まず、第1,第2のロール10,20が回転した状態で、第2のロール20に、エラストマー30を巻き付けると、ロール10,20間にエラストマーがたまった、いわゆるバンク32が形成される。このバンク32内に充填材50を加えて、さらに第1,第2のロール10,20を回転させることにより、エラストマー30に、充填材50、を混合する工程が行われる。ついで、このエラストマー30と充填材50とが混合されたバンク32内にカーボンナノファイバー40を加えて、第1、第2のロール10,20を回転させると、エラストマーと充填材とカーボンナノファイバーとの混合物が得られる。この混合物をオープンロールから取り出す。さらに、第1のロール10と第2のロール20の間隔dを、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.1ないし0.5mmの間隔に設定し、得られたエラストマーとカーボンナノファイバーの混合物をオープンロールに投入して薄通しを行なう。薄通しの回数は、例えば10回程度行なうことが好ましい。第1のロール10の表面速度をV1、第2のロール20の表面速度をV2とすると、薄通しにおける両者の表面速度比(V1/V2)は、1.05ないし3.00であることが好ましく、さらに1.05ないし1.2であることが好ましい。このような表面速度比を用いることにより、所望の剪断力を得ることができる。
このようにして得られた剪断力により、エラストマー30に高い剪断力が作用し、凝集していたカーボンナノファイバー40がエラストマー分子に1本づつ引き抜かれるように相互に分離し、エラストマー30に分散される。また、カーボンナノファイバー40の投入に先立って、充填材50をバンク32に投入したので、ロールによる剪断力は充填材50のまわりに乱流状の流動を発生させ、カーボンナノファイバー40をエラストマー30にさらに分散させることができる。
また、この工程(a)では、できるだけ高い剪断力を得るために、エラストマーとカーボンナノファイバーとの混合は、好ましくは0ないし50℃、より好ましくは5ないし30℃の比較的低い温度で行われる。なお、エラストマーとしてEPDMを用いた場合には、2段階の混練工程を行なうことが望ましく、第1の混練工程では、できるだけ高い剪断力を得るために、EPDMとカーボンナノファイバーとの混合は、第2の混練工程より50〜100℃低い第1の温度で行なわれる。第1の温度は、好ましくは0ないし50℃、より好ましくは5ないし30℃の第1の温度である。ロールの第2の温度は、50〜150℃の比較的高い温度に設定することでカーボンナノファイバーの分散性を向上させることができる。
また、この工程(a)では、剪断力によって剪断されたエラストマーにフリーラジカルが生成され、そのフリーラジカルがカーボンナノファイバーの表面を攻撃することで、カーボンナノファイバーの表面は活性化される。例えば、エラストマーに天然ゴム(NR)を用いた場合には、各天然ゴム(NR)分子はロールによって混練される間に切断され、オープンロールへ投入する前よりも小さな分子量になる。このように切断された天然ゴム(NR)分子にはラジカルが生成しており、混練の間にラジカルがカーボンナノファイバーの表面を攻撃するので、カーボンナノファイバーの表面が活性化する。
このとき、本実施の形態のエラストマーは、上述した特徴、すなわち、エラストマーの分子形態(分子長)、分子運動、特にカーボンナノファイバーとの化学的相互作用などの特徴を有することによってカーボンナノファイバーの分散を容易にするので、カーボンナノファイバーの分散性および分散安定性(一端分散したカーボンナノファイバーが再凝集しにくいこと)に優れた複合エラストマーを得ることができる。より具体的には、エラストマーとカーボンナノファイバーとを混合すると、分子長が適度に長く、分子運動性の高いエラストマーがカーボンナノファイバーの相互に侵入し、かつ、エラストマーの特定の部分が化学的相互作用によってカーボンナノファイバーの活性の高い部分と結合する。この状態で、エラストマーとカーボンナノファイバーとの混合物に強い剪断力が作用すると、エラストマーの移動に伴ってカーボンナノファイバーも移動し、凝集していたカーボンナノファイバーが分離されて、エラストマー中に分散されることになる。そして、一旦分散したカーボンナノファイバーは、エラストマーとの化学的相互作用によって再凝集することが防止され、良好な分散安定性を有することができる。
工程(a)は、上記オープンロール法に限定されず、既に述べた密閉式混練法あるいは多軸押出し混練法を用いることもできる。要するに、この工程(a)では、凝集したカーボンナノファイバーを分離でき、かつエラストマー分子を切断してラジカルを生成する剪断力をエラストマーに与えることができればよい。
エラストマーとカーボンナノファイバーとの混合・分散工程において、あるいは続いて、通常、ゴムなどのエラストマーの加工で用いられる配合剤を加えることができる。配合剤としては公知のものを用いることができる。配合剤としては、例えば、架橋剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、軟化剤、可塑剤、硬化剤、補強剤、充填剤、老化防止剤、着色剤などを挙げることができる。
工程(a)によって得られた複合エラストマーは、基材であるエラストマーにカーボンナノファイバーが均一に分散されている。このことは、エラストマーがカーボンナノファイバーによって拘束されている状態であるともいえる。この状態では、カーボンナノファイバーによって拘束を受けたエラストマー分子の運動性は、カーボンナノファイバーの拘束を受けない場合に比べて小さくなる。そのため、本実施の形態にかかる複合エラストマーの第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)及びスピン−格子緩和時間(T1)は、カーボンナノファイバーを含まないエラストマー単体の場合より短くなる。
また、エラストマー分子がカーボンナノファイバーによって拘束された状態では、以下の理由によって、非ネットワーク成分(非網目鎖成分)は減少すると考えられる。すなわち、カーボンナノファイバーによってエラストマーの分子運動性が全体的に低下すると、非ネットワーク成分は容易に運動できなくなる部分が増えて、ネットワーク成分と同等の挙動をしやすくなること、また、非ネットワーク成分(末端鎖)は動きやすいため、カーボンナノファイバーの活性点に吸着されやすくなること、などの理由によって、非ネットワーク成分は減少すると考えられる。そのため、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は、カーボンナノファイバーを含まないエラストマー単体の場合より小さくなる。
以上のことから、本実施の形態にかかる複合エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって得られる測定値が以下の範囲にあることが望ましい。
すなわち、未架橋体において、150℃で測定した、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないか、あるいは1000ないし10000μ秒であり、さらに第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満であることが好ましい。
また、架橋体において、150℃で測定した、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし2000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は1000ないし4000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.08未満であることが好ましい。
また、本実施の形態にかかる複合エラストマーは、パルス法NMRを用いたハーンエコー法によって得られる測定値が以下の範囲にあることが望ましい。すなわち、カーボンナノファイバー1重量部あたりの架橋体の150℃で測定したスピン−格子緩和時間(T1)変化量(ΔT1)が、エラストマー単体の場合より1msec以上低下することが好ましく、さらに好ましくは2〜15msec低下することが好ましい。
パルス法NMRを用いたハーンエコー法により測定されたスピン−格子緩和時間(T1)は、スピン−スピン緩和時間(T2)とともに物質の分子運動性を表す尺度である。具体的には、エラストマーのスピン−格子緩和時間が短いほど分子運動性が低く、エラストマーは固いといえ、そしてスピン−格子緩和時間が長いほど分子運動性が高く、エラストマーは柔らかいといえる。
本実施の形態にかかる複合エラストマーは、動的粘弾性の温度依存性測定における流動温度が、原料エラストマー単体の流動温度より20℃以上高温であることが好ましい。本実施の形態の複合エラストマーは、エラストマーに、充填材と、カーボンナノファイバーと、が良好に分散されている。このことは、上述したように、エラストマーがカーボンナノファイバーによって拘束されている状態であるともいえる。この状態では、エラストマーは、カーボンナノファイバーを含まない場合に比べて、その分子運動が小さくなり、その結果、流動性が低下する。
(V)次に、工程(b)について説明する。
本実施の形態にかかる工程(b)は、複合エラストマーを熱処理し、該複合エラストマー中に含まれるエラストマーを分解気化させて中間複合材料を得る。
工程(b)は、例えば炉内で工程(a)で得られた複合エラストマーを熱処理することで、該複合エラストマー中に含まれるエラストマーが分解気化することで除去されて、表面が活性化された多孔質の中間複合材料を製造することができる。複合エラストマーからエラストマーを分解気化して得られた中間複合材料は、エラストマー中に均一に分散され状態をほとんど維持したままカーボンナノファイバーと充填材だけが残された多孔質の材料である。このような中間複合材料は、脆く、多孔質の状態を維持したまま取り扱うことが難しい。
図2は、工程(a)で得られた複合エラストマー100を模式的に示す断面図である。図3は、工程(b)で得られた中間複合材料200を模式的に示す断面図である。図2に示すように、複合エラストマー100は、エラストマー30のマトリクス中に充填材50とカーボンナノファイバー40が分散している。工程(b)は、熱処理炉にこの複合エラストマー100を配置し、熱処理炉内をエラストマー30の分解気化する温度、例えば420℃に加熱する。この加熱によって、エラストマー30は、その分解され、そのほとんどが分解気化することで除去され、図3に示すような中間複合材料200が得られる。中間複合材料200は、エラストマーが除去された部分が気孔60となり、充填材50やカーボンナノファイバー40が結合して複合エラストマー100より多少大きめの形態を維持する。
中間複合材料200は、充填材50やカーボンナノファイバー40の結合力が小さく、脆い。また、エラストマー30が分解気化する際に気孔60を押し広げるため、気孔60のサイズにはバラツキがあり、不均一である。
工程(b)の熱処理は、使用されるエラストマーの種類によって種々の条件を選択することができるが、少なくとも熱処理温度は、エラストマーの分解気化する温度以上であって、かつ充填材とカーボンナノファイバーが溶融する温度よりも低い温度に設定される。また、工程(b)の熱処理温度は、熱処理炉内に配置された複合エラストマーの温度を測定し、制御することが望ましい。例えば、複合エラストマーに熱電対を埋め込み、複合エラストマー内部の温度を正確に測定する。
工程(b)の熱処理は、熱処理炉内に配置された複合エラストマーを比較的ゆるかな昇温速度(単位時間当たりの温度上昇)であることが好ましい。例えば、エラストマーが天然ゴム(NR)の場合、複合エラストマーを室温から天然ゴムが効率よく分解気化する温度である420℃まで4時間で昇温することによって、天然ゴムを分解気化して除去する。特に、天然ゴムは300℃辺りで分解し始めるので、例えば300℃から420℃まで3時間かけてゆっくり昇温させることが好ましい。このように複合エラストマーをゆるやかに昇温させることで、エラストマーをゆっくりと分解気化し、中間複合材料の膨張変形を抑えることができる。
工程(b)の熱処理において、カーボンナノファイバーの表面の炭素と、炉内の雰囲気に含まれる酸素もしくはエラストマーに含まれる酸素と、を結合させて、酸化させることができる。カーボンナノファイバーの表面は、工程(a)によってせん断されたエラストマー分子のフリーラジカルによって活性化されており、例えば炉内雰囲気中に酸素が存在すると容易に結びつくことができる。このようにして得られた中間複合材料の表面は、他の物質例えば金属との濡れ性が向上する。
こうして得られた中間複合材料の表面構造については、先に出願した特願2004−212854号に詳細に説明されているが、X線分光分析(XPS)によって解析することができ、また、EDS分析(Energy Dispersive Spectrum)によっても解析することができる。
なお、酸素の代わりに窒素をカーボンナノファイバーの表面に結合させたい場合には、熱処理炉をアンモニウムガス雰囲気とすることで実施できる。
また、上述したように、中間複合材料200に形成された気孔60のサイズは不均一で、例えば100μm以上の気孔60が存在する場合もある。このような中間複合材料200に後述する工程(d)によってマトリクス金属を浸透させた場合、100μm以上の気孔60は、そのままマトリクス金属相として形成される。このような大きなマトリクス金属相は、カーボンナノファイバーによって補強されないため、複合金属材料の全体の強度を低下させ、構造上好ましくない。そこで、このような不均一な気孔を均一化するため、工程(b)で得られた中間複合材料を、粉砕する工程(b−1)を含んでもよい。中間複合材料を粉砕することによって、不均一な気孔を除去することができるためである。
工程(b−1)は、工程(b)の熱処理後、中間複合材料200をカーボンナノファイバー40が再凝集しない程度に粉砕する。中間複合材料200の粉砕は、実験的にはすり鉢内に中間複合材料200を配置して、すりこ木で適度に押しくだくことで実施することができる。工業的には、プロシェアーミキサー、アイリッヒミキサー、レディゲミキサーなどのドライミキサーで粉砕する。
工程(b−1)によって粉砕された中間複合材200は、例えば100μm以上の気孔が除去される。
(VI)次に、工程(c)について説明する。
本実施の形態にかかる工程(c)は、工程(b−1)で粉砕された中間複合材料を型内で圧縮して多孔質材を得る。また、工程(c)は、工程(b)で得られた中間複合材料をそのまま圧縮することもできる。
図4は、工程(c)の概略説明図である。工程(b−1)で粉砕された中間複合材料250は、金型80内に配置され、上方から押しコマ90によって圧力Pで圧縮される。圧縮されて成型された中間複合材料250は、金型80からノックアウトして取り出され、全体に均一な多孔質材300(図5に示す。多孔質材については後述する)に成型される。
多孔質材300における気孔のサイズは、工程(b−1)及び工程(c)によって全体に均一な大きさに形成される。
工程(c)は、中間複合材料を後工程で取り扱う際に少なくとも形状を維持できる程度に押し固められることが好ましく、工程(d)において少なくともマトリクス金属材料の浸透が困難にならない程度に気孔を残すことが好ましい。そのため、工程(c)においては、中間複合材料を2.5MPa〜500MPaで圧縮することが好ましい。圧縮力が2.5MPa未満であると、成型された多孔質材が形状を維持することができないことがある。また、充填材の材質にもよるが、圧縮力が500MPaを超えると、成型された多孔質材の気孔が小さくなりすぎ、工程(d)において多孔質材にマトリクス金属材料が浸透しないことがある。
また、工程(c)は、充填材同士が結合し易いように、熱処理雰囲気中で行なうことが好ましい。熱処理雰囲気の温度は、用いられる充填材の種類によって適宜選択することができるが、例えばアルミニウム粒子を用いた場合には、400℃程度の雰囲気中で工程(c)を行なうことが好ましい。
工程(c)で得られた多孔質材は、カーボンナノファイバーが充填材の間に分散した状態のままの形態を維持することができ、さらに、微細な多孔質構造を維持したまま保管、搬送などで容易にハンドリングすることができる。
(VII)次に、工程(d)について説明する。
図5及び図6は、工程(d)を説明する装置の概略構成図である。図7は、工程(d)で得られた複合金属材料を模式的に示す断面図である。
本実施の形態にかかる工程(d)は、前記工程(c)によって得られた多孔質材300に溶融したマトリクス金属材料を浸透させて複合金属材料400を得る。より詳細には、図5に示すように、密閉された容器1内には、あらかじめ工程(c)で成型された多孔質材300が入れられる。その多孔質材300の上方に複合金属材料のマトリクスとなるマトリクス金属材料の塊5が配置される。次に、容器1に内蔵された図示せぬ加熱手段によって、容器1内に配置された多孔質材300及びマトリクス金属材料の塊5をマトリクス金属材料の融点以上に加熱する。加熱されたマトリクス金属材料の塊5は、溶融して金属溶湯となる。
多孔質材300は、工程(c)によって適度に圧縮されることで、全体に均質な多孔質の構造体に形成され、毛細管現象によってマトリクス金属材料の溶湯をより早く全体に浸透させることができる。マトリクス金属材料の溶湯は、粒子状の充填材50間に毛細管現象によって浸透し、多孔質材300の内部まで完全にマトリクス金属材料の溶湯が満たされる。そして、容器1の加熱手段による加熱を停止させ、多孔質材300中に浸透したマトリクス金属材料の溶湯を冷却・凝固させ、図7に示すようなカーボンナノファイバー40及び充填材50がマトリクス金属材料70中に均一に分散された複合金属材料400を製造することができる。工程(d)に用いられる多孔質材300は、あらかじめマトリクス金属材料と濡れ性のよい充填材例えば同じ金属の金属粒子を用いて成形されていることが好ましい。このようにすることで、マトリクス金属材料の溶湯が多孔質材300中に浸透しやすく、全体に均質な複合金属材料を得ることができる。
例えば、充填材にアルミニウム粒子(もしくはアルミナ粒子)を用いて、マトリクス金属材料としてアルミニウム(もしくはアルミニウム合金)を用いた場合、充填材には少量のマグネシウム粒子を含むことが好ましい。アルミニウム粒子の表面の酸化物を加熱され気化したマグネシウムが還元し、アルミニウムの溶湯が濡れ性の改善されたアルミニウム粒子間に毛細管現象によって浸透することができる。
また、容器1を加熱する前に、容器1の室内を容器1に接続された減圧手段2例えば真空ポンプによって脱気してもよい。容器1の室内を真空に近づけることで、例えばマグネシウム粒子などの還元剤を気化させやすくすることができ、また、マトリクス金属材料を効率よく浸透させることができる。さらに、容器1に接続された不活性ガス注入手段3例えば窒素ガスボンベから窒素ガスを容器1内に導入してもよい。
工程(d)によって得られた複合金属材料は、マトリクス金属材料の中にカーボンナノファイバーを含む複合金属材料であって、カーボンナノファイバーの周囲に非晶質の周辺相が形成される。この周辺相は、例えば窒素と酸素を含み、マトリクス金属材料がアルミニウムである場合、アルミニウム、窒素及び酸素を含む非晶質の周辺相として形成される。したがって、本実施の形態にかかる多孔質材は全体に均質な気孔が形成されるため、この多孔質材にマトリクス金属材料を浸透させて得られた複合金属材料は全体にカーボンナノファイバーが分散されるとともに、その周辺相によって全体が均質に形成される。
また、カーボンナノファイバーの周りに非晶質の周辺相が形成されることで、マトリクスである金属材料とカーボンナノファイバーとの濡れ性が改善された複合金属材料となる。
複合金属材料の周辺相については、電界放射走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で観察し、照射点近傍の元素分析によって調べることができる。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜3、比較例1、2)
(1)サンプルの作製
(a)複合エラストマーの作製
第1の工程:ロール径が6インチのオープンロール(ロール温度10〜20℃)に、表1に示す所定量(100g)の天然ゴム(NR:100重量部(phr))を投入して、ロールに巻き付かせた。
第2の工程:天然ゴムに対して500重量部(500g)のアルミニウム粒子及び2重量部(2g)のマグネシウム粒子を投入し、その後、表1に示す量(重量部(phr))のカーボンナノファイバー(表1では、カーボンナノファイバーを「CNT」と記載する)を天然ゴムに投入した。このとき、ロール間隙を1.5mmとした。
第4の工程:カーボンナノファイバーを投入し終わったら、天然ゴムとカーボンナノファイバーとの混合物をロールから取り出した。
第5の工程:ロール間隙を1.5mmから0.3mmと狭くして、混合物を投入して薄通しをした。このとき、2本のロールの表面速度比を1.1とした。薄通しは繰り返し10回行った。
第6の工程:ロールを所定の間隙(1.1mm)にセットして、薄通しした混合物を投入し、分出しした。
このようにして、実施例1及び比較例1の複合エラストマーを得た。なお、実施例1及び比較例1において、平均粒径50μmのマグネシウム粒子と、平均粒径50μmの純アルミニウム粒子(99.7%がアルミニウム)と、直径(繊維径)が約10〜20nmのカーボンナノファイバーを用いた。
(b)中間複合材料の作製
上記(a)の実施例1〜3及び比較例1、2で得られた複合エラストマー(無架橋)を、酸素を含む窒素雰囲気の炉内で天然ゴムの分解気化温度以上である400℃で1時間熱処理して、エラストマーを分解気化させると同時にカーボンナノファイバーを酸化させ、室温まで降温させて中間複合材料を得た。この酸化反応は、窒素雰囲気中に含まれる微量の酸素及び水蒸気や、エラストマー中に含まれる微量の酸素及び水分などから得られた酸素分子が用いられた。
このようにして得られた中間複合材料を、すり鉢に配置させ、すりこ木で粉体状になるまで粉砕し、実施例1〜3及び比較例2の粉砕された中間複合材料を得た。なお、比較例1はこの粉砕工程を行なっていない。
(c)多孔質材の作製
上記(b)の実施例1〜3及び比較例2で得られた粉砕された中間複合材料を金型内に配置し、400℃の雰囲気中で5MPaで圧縮成型し、50×50×10mmの大きさの多孔質材を得た。なお、比較例1はこの圧縮工程を行なっていない。
(d)複合金属材料の作製
上記(c)の実施例1〜3及び比較例1、2で得られた多孔質材を、容器(炉)内に配置させ、アルミニウム塊(純アルミニウムインゴット)をその上に置き、不活性ガス(微量の酸素を含む窒素)雰囲気中で580℃まで2時間かけて昇温し、580℃で2時間維持し、マグネシウム粒子を気化させてアルミニウム粒子及びアルミニウム塊の表面を還元した。その後、アルミニウムの融点よりも高い温度(800℃)までゆっくりと昇温した。マグネシウムによって還元されたアルミニウム塊は溶融し、アルミニウムの溶湯となって多孔質材に浸透した。アルミニウムの溶湯を浸透させた後、これを自然放冷して凝固させ、アルミニウムをマトリクスとする複合金属材料を得た。
(2)パルス法NMRを用いた測定
各複合エラストマーについて、パルス法NMRを用いてハーンエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核がH、共鳴周波数が25MHz、90゜パルス幅が2μsecの条件で行い、ハーンエコー法のパルスシーケンス(90゜x−Pi−180゜x)にて、Piをいろいろ変えて減衰曲線を測定した。また、サンプルは、磁場の適正範囲までサンプル管に挿入して測定した。測定温度は150℃であった。この測定によって、原料エラストマー単体、複合エラストマーの第1スピン−スピン緩和時間(T2n)と、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)と、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)と、を求めた。なお、原料エラストマー単体については、測定温度が30℃の場合における原料エラストマー単体の第1スピン−スピン緩和時間(T2n)についても求めた。測定結果を表1に示す。実施例1〜3及び比較例1、2における第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は、検出されなかった。従って、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は、0(ゼロ)であった。
(3)金属顕微鏡による複合金属材料の観察
上記(d)で得られた実施例2及び比較例1の複合金属材料を金属顕微鏡で観察した。実施例2の複合金属材料400の実物写真を図8に示し、金属顕微鏡写真を図9に示す。比較例1の複合金属材料410の実物写真を図10に示し、金属顕微鏡写真を図11に示す。
(4)圧縮強度の測定
上記(d)で得られた実施例1〜3及び比較例1、2の多孔質材及び複合金属材料について、厚さ5mmの10×10mmの試験片を、0.01mm/minで圧縮したときの圧縮強度を測定した。圧縮強度は、最大値、平均値及び最小値(MPa)を測定した。その結果を表1に示す。
表1から、本発明の実施例1〜3によれば、以下のことが確認された。すなわち、複合エラストマーにおける150℃でのスピン−スピン緩和時間(T2n/150℃)は、原料エラストマーの場合に比べて短い。また、複合エラストマーにおける成分分率(fnn/150℃)は、原料エラストマーの場合に比べて小さい。これらのことから、実施例にかかる複合エラストマーでは、カーボンナノファイバーが良く分散されていることがわかる。
実施例1〜3の多孔質材の圧縮強度は、比較例1、2よりも大きく、ハンドリング性に優れ、後工程で容易に持ち運ぶことができた。
また、実施例2の複合金属材料400の金属顕微鏡における観察では、100μmを超えるアルミニウム相は観察されなかった。比較例1の複合金属材料410の金属顕微鏡における観察では、100μmを超えるアルミニウム相75が多数観察された。
さらに、実施例1〜3の複合金属材料は、比較例1、2の複合金属材料よりも圧縮強度の最大値、平均値及び最小値のいずれも高い値であった。また、実施例1〜3の複合金属材料は、比較例1の複合金属材料よりも圧縮強度のばらつきが小さく、全体に均質であることがわかった。
(5)X線回折による結晶構造の分析
上記(d)で得られた実施例1〜3の複合金属材料を、X線回折(XRD)によって結晶構造の分析を行なった。結晶成分として検出された成分は、ほとんどがアルミニウムであり、複合金属材料のカーボンナノファイバーの周りに形成された周辺相が結晶構造を有していない非晶質(アモルファス)相であることがわかった。
(6)電界放射走査型電子顕微鏡による元素分析
さらに、上記(d)で得られた実施例1〜3の複合金属材料を、電界放射走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で観察し、照射点近傍の元素分析を行なった。カーボンナノファイバーの周りに形成された非晶質の周辺相は、アルミニウム、窒素及び酸素の各元素を有することがわかった。
以上のことから、本発明によれば、一般に基材への分散が難しいカーボンナノファイバーを多孔質材及び複合金属材料中に分散できることがわかった。また、本発明によれば、複合金属材料における100μmを超えるアルミニウム相をなくすことができることがわかった。さらに、本発明によれば、多孔質材及び複合金属材料は、全体に均質であることがわかった。
本実施の形態で用いたオープンロール法によるエラストマーとカーボンナノファイバーとの混練法を模式的に示す図である。 工程(a)で得られた複合エラストマーを模式的に示す断面図である。 工程(b)で得られた中間複合材料を模式的に示す断面図である。 工程(c)を説明する装置の概略説明図である。 工程(d)を説明する装置の概略構成図である。 工程(d)を説明する装置の概略構成図である。 工程(d)で得られた複合金属材料を模式的に示す断面図である。 実施例1の複合金属材料の実物写真である。 実施例1の複合金属材料の金属顕微鏡写真である。 比較例1の複合金属材料の実物写真である。 比較例1の複合金属材料の金属顕微鏡写真である。
符号の説明
1 容器
2 減圧手段
3 注入手段
5 アルミニウム塊
10 第1のロール
20 第2のロール
30 エラストマー
40 カーボンナノファイバー
50 充填材
60 気孔
70 マトリクス金属材料
75 アルミニウム相
80 金型
90 押しコマ
100 複合エラストマー
200 中間複合材料
250 粉砕された中間複合材料
300 多孔質材
400 複合金属材料

Claims (13)

  1. エラストマーに、充填材と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によって分散させて複合エラストマーを得る工程(a)と、
    前記複合エラストマーを熱処理し、該複合エラストマー中に含まれるエラストマーを分解気化させて中間複合材料を得る工程(b)と、
    中間複合材料を圧縮して多孔質材を得る工程(c)と、
    を含む、多孔質材の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記カーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmである、多孔質材の製造方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記エラストマーは、分子量が5000ないし500万である、多孔質材の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記エラストマーは、カーボンナノファイバーに対して親和性を有する不飽和結合または基を少なくともひとつ有する、多孔質材の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって30℃で測定した、未架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし3000μ秒である、多孔質材の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記充填材は、平均直径が1〜500μmの粒子状の充填材である、多孔質材の製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記充填材は、金属粒子である、多孔質材の製造方法。
  8. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記充填材は、非金属粒子である、多孔質材の製造方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、
    前記工程(c)は、前記中間複合材料を2.5MPa〜500MPaで圧縮する、多孔質材の製造方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかにおいて、
    前記工程(b)で得られた前記中間複合材料を、粉砕する工程(b−1)を含み、
    前記工程(c)は、前記工程(b−1)で粉砕された中間複合材料を型内で圧縮する、多孔質材の製造方法。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の製造方法によって得られた多孔質材に溶融したマトリクス金属材料を浸透させる工程(d)を有する、複合金属材料の製造方法。
  12. 請求項1ないし10のいずれかに記載の製造方法によって得られた、多孔質材。
  13. 請求項11に記載の製造方法によって得られた、複合金属材料。
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