JP4294043B2 - 炭素繊維複合金属材料及びその製造方法、炭素繊維複合金属成形品及びその製造方法 - Google Patents
炭素繊維複合金属材料及びその製造方法、炭素繊維複合金属成形品及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4294043B2 JP4294043B2 JP2006214581A JP2006214581A JP4294043B2 JP 4294043 B2 JP4294043 B2 JP 4294043B2 JP 2006214581 A JP2006214581 A JP 2006214581A JP 2006214581 A JP2006214581 A JP 2006214581A JP 4294043 B2 JP4294043 B2 JP 4294043B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbon fiber
- fiber composite
- metal
- spin
- elastomer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
前記炭素繊維複合材料または前記炭素繊維複合成形品は、エラストマーにカーボンナノファイバー及び金属粒子が分散され、かつ、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、未架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満の状態で、前記金属溶湯に混入されて鋳造されてなることを特徴とする。
前記炭素繊維複合材料または前記炭素繊維複合成形品は、エラストマーにカーボンナノファイバー及び金属粒子が分散され、かつ、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、未架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満の状態で、粉末成形されてなることを特徴とする。
前記炭素繊維複合成形品は、エラストマーに金属粒子及びカーボンナノファイバーが分散され、かつ、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、未架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満の状態で前記エラストマーを気化させることで、金属溶湯を浸透させて形成されてなることを特徴とする。
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を金属溶湯に混入して所望の形状を有する鋳型内で鋳造する工程と、
を含む。
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程と、
前記炭素繊維複合成形品を金属溶湯に混入して所望の形状を有する鋳型内で鋳造する工程と、
を含む。
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を粉末成形する工程と、
を含む。
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程と、
前記炭素繊維複合成形品を粉末成形する工程と、
を含む。
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程と、
前記炭素繊維複合成形品に、金属溶湯を浸透させて前記エラストマーを前記金属溶湯と置換する工程と、
を含む。
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程と、
前記炭素繊維複合成形品の上方に金属塊を配置する工程と、
前記金属塊を加熱し溶融させることで金属溶湯とするとともに、前記炭素繊維複合成形品中の前記エラストマーを気化させ、前記金属溶湯を浸透させて該エラストマーと置換する工程と、
を含む。
(a)ロール間隔が0.5mm以下のオープンロール法、
(b)密閉式混練法、
(c)多軸押出し混練法、などを用いて行うことができる。
本実施の形態における炭素繊維複合金属材料または炭素繊維複合金属成形品は、上記工程で得られた炭素繊維複合材料もしくは炭素繊維複合成形品を粉末成形する工程によって得ることができる。具体的には、例えば上記実施の形態で得られた炭素繊維複合材料をそのまま、もしくは他の金属材料とさらに混合した後、型内で圧縮し、金属粒子の焼結温度(例えば金属粒子がアルミニウムの場合550℃)で焼成して炭素繊維複合金属材料を得ることができる。
(1)サンプルの作製
(a)未架橋サンプル(炭素繊維複合材料)の作製
第1の工程:ロール径が6インチのオープンロール(ロール温度10〜20℃)に、表1に示す所定量(100g)の高分子物質(100重量部(phr))を投入して、ロールに巻き付かせた。
第1〜第5の工程は、未架橋サンプルと同様に行った。
前述の(a)実施例1〜5で得られた未架橋サンプル(炭素繊維複合成形品)を容器(炉)内に配置させ、アルミニウム塊(地金)をその上に置き、不活性ガス(窒素)雰囲気中でアルミニウムの融点まで加熱した。アルミニウム塊は溶融し、アルミニウム溶湯となり、未架橋サンプルの高分子物質と置換するように金属溶湯が浸透した。アルミニウムの溶湯を浸透させた後、これを自然放冷して凝固させ、炭素繊維複合金属成形品を得た。
実施例1〜5の各未架橋サンプルおよび架橋サンプルについて、パルス法NMRを用いてハーンエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核が1H、共鳴周波数が25MHz、90゜パルス幅が2μsecの条件で行い、ハーンエコー法のパルスシーケンス(90゜x−Pi−180゜x)にて、Piをいろいろ変えて減衰曲線を測定した。また、サンプルは、磁場の適正範囲までサンプル管に挿入して測定した。測定温度は150℃であった。この測定によって、原料エラストマー単体、複合材料の未架橋サンプル及び架橋サンプルの第1スピン−スピン緩和時間(T2n)と、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)と、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)と、を求めた。なお、原料エラストマー単体については、測定温度が30℃の場合における原料エラストマー単体の第1スピン−スピン緩和時間(T2n)についても求めた。複合材料の架橋サンプルについては、カーボンナノファイバー1体積%あたりに換算したスピン−格子緩和時間変化量(ΔT1)を求めた。測定結果を表1に示す。実施例1の未架橋サンプルの第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は4500(μsec)、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.127であった。実施例1の架橋サンプルの第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は3180(μsec)、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.034であった。実施例2〜5における第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は、検出されなかった。従って、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は、0(ゼロ)であった。
実施例1〜5の複合材料の架橋サンプルについて、E’、TBおよびEBをJIS K
6521−1993によって測定した。これらの結果を表1に示す。
原料エラストマー単体および実施例1〜5の複合材料の架橋サンプルについて、動的粘弾性測定(JIS K 6394)によって流動温度を測定した。具体的には、流動温度は、幅5mm、長さ40mm、厚み1mmのサンプルに正弦振動(±0.1%以下)を与え、これによって発生する応力と位相差δを測定して求めた。このとき、温度は、−70℃から2℃/分の昇温速度で150℃まで変化させた。その結果を表1に示す。なお、表1において、150℃までサンプルの流動現象がみられない場合を「150℃以上」と記載した。
実施例5の炭素繊維複合金属成形品の曲げ破断面を電子顕微鏡観察して、カーボンナノファイバー同士の最近接距離を測定した。実際には、図6に示すように、カーボンナノファイバーの周囲はアルミニウムの化合物に覆われて繊維状物となっているので、この繊維状物同士の最近接距離を測定した。この測定結果を実施例5の炭素繊維複合金属成形品におけるカーボンナノファイバーの分散性の評価として、カーボンナノファイバーの最近接距離の分布として図5に示した。カーボンナノファイバーの最近接距離の分布は、平均263nm、標準偏差74.8nmのほぼ正規分布を示した。したがって、カーボンナノファイバーが炭素繊維複合金属成形品中に均一に分散していることが判った。なお、単純にアルミニウム溶湯にカーボンナノファイバーを混入させた場合、最近接距離の測定は困難であり、正規分布は示さない。このカーボンナノファイバーの周囲を覆うアルミニウムの化合物は、アルミニウムの融点である660℃で溶融せず、1100℃でも融解しない物質であった。
実施例5,6,7の炭素繊維複合金属成形品サンプルを用いて、圧縮応力と歪の関係と、耐力と、を測定した。その結果を図7と図8に示した。図7において、曲線Aはカーボンナノファイバーを含まないアルミニウム単体であり、曲線Bは実施例6の炭素繊維複合金属成形品、曲線Cは実施例7の炭素繊維複合金属成形品、曲線Dは実施例5の炭素繊維複合金属成形品である。また、図8において、直線Eはカーボンナノファイバーを含まないアルミニウム単体であり、曲線Fは実施例5,6,7の炭素繊維複合金属成形品の耐力値を示す。この結果から、少量のカーボンナノファイバーを含有することで、炭素繊維複合金属成形品の圧縮応力や耐力が向上することがわかった。
動力学試験法(正弦振動非共振法)によって曲げ試験を行い、弾性率と内部摩擦を測定した。温度と弾性率(E’t/E’30)との関係を図9に示した。また、温度と内部摩擦としての損失係数(tanδ)との関係を図10、図11に示した。図9において、曲線Hが実施例7の炭素繊維複合金属成形品を示し、曲線Gはカーボンナノファイバーを含まないアルミニウム試料を示す。図10、図11において、曲線I、Kが実施例7の炭素繊維複合金属成形品を示し、曲線J、Lはカーボンナノファイバーを含まないアルミニウム試料を示す。なお、図9の曲げ試験は曲げ振幅が10μmであり、図10の曲線I及びJの曲げ試験は曲げ振幅が10μmであり、図11の曲線K及びLの曲げ試験は曲げ振幅が50μmであった。図9〜図11の結果から、炭素繊維複合金属成形品は、アルミニウム単体に比べ温度上昇による弾性率の低下と内部摩擦の増大とが抑制されたことがわかった。チャック間隔は20mm、試料片は幅3mm×厚さ1mm、昇温速度は5℃/分、振動周波数は1Hzであった。
2 減圧手段
3 注入手段
4 炭素繊維複合成形品
5 アルミニウム塊
6 炭素繊維複合金属成形品
10 第1のロール
20 第2のロール
30 エラストマー
40 カーボンナノファイバー
50 金属粒子
Claims (43)
- エラストマーと、金属粒子と、を混合する第1の混合工程と、
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を金属溶湯に混入して所望の形状を有する鋳型内で鋳造する工程と、
を含む、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - エラストマーと、金属粒子と、を混合する第1の混合工程と、
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程と、
前記炭素繊維複合成形品を金属溶湯に混入して所望の形状を有する鋳型内で鋳造する工程と、
を含む、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - エラストマーと、金属粒子と、を混合する第1の混合工程と、
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を粉末成形する工程と、
を含む、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - エラストマーと、金属粒子と、を混合する第1の混合工程と、
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程と、
前記炭素繊維複合成形品を粉末成形する工程と、
を含む、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項3または4において、
前記粉末成形する工程は、放電プラズマ焼結法を用いる、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
前記金属粒子は、前記エラストマー100重量部に対して、10〜3000重量部である、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
前記金属粒子は、前記カーボンナノファイバーの平均直径よりも大きな平均粒径を有する、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
前記金属粒子の平均直径は500μm以下である、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし8のいずれかにおいて、
前記金属粒子は、アルミニウム粒子またはアルミニウム合金粒子である、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし9のいずれかにおいて、
前記第1の混合工程に用いられる前記エラストマーは、分子量が5000ないし500万である、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし10のいずれかにおいて、
前記第1の混合工程に用いられる前記エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、30℃で測定した、未架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし3000μ秒である、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし11のいずれかにおいて、
前記第1の混合工程に用いられる前記エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、30℃で測定した、架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし2000μ秒である、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし12のいずれかにおいて、
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmである、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記第2の混合工程は、ロール間隔が0.5mm以下のオープンロール法を用いて行われる、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項14において、
前記オープンロール法は、2本のロールの表面速度比が1.05ないし3.00である、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記第2の混合工程は、密閉式混練法によって行われる、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記第2の混合工程は、多軸押出し混練法によって行われる、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記第2の混合工程は、0ないし50℃で行われる、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項1ないし18のいずれかにおいて、
未架橋体における前記炭素繊維複合材料または前記炭素繊維複合成形品は、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満である、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項2または4において、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程は、架橋する工程を含む、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - 請求項20において、
架橋した前記炭素繊維複合成形品は、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし2000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし4000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.08未満である、炭素繊維複合金属材料の製造方法。 - エラストマーと、金属粒子と、を混合する第1の混合工程と、
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程と、
前記炭素繊維複合成形品に、金属溶湯を浸透させて前記エラストマーを前記金属溶湯と置換する工程と、
を含む、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - エラストマーと、金属粒子と、を混合する第1の混合工程と、
前記第1の混合工程で得られた前記金属粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得る第2の混合工程と、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程と、
前記炭素繊維複合成形品の上方に金属塊を配置する工程と、
前記金属塊を加熱し溶融させることで金属溶湯とするとともに、前記炭素繊維複合成形品中の前記エラストマーを気化させ、前記金属溶湯を浸透させて該エラストマーと置換する工程と、
を含む、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22または23において、
前記金属溶湯は、前記金属粒子と同じ金属である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし24のいずれかにおいて、
前記金属粒子は、前記エラストマー100重量部に対して、10〜3000重量部である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし25のいずれかにおいて、
前記金属粒子は、前記カーボンナノファイバーの平均直径よりも大きな平均粒径を有する、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし26のいずれかにおいて、
前記金属粒子の平均直径は500μm以下である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし27のいずれかにおいて、
前記金属粒子は、アルミニウム粒子またはアルミニウム合金粒子である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし28のいずれかにおいて、
前記第1の混合工程に用いられる前記エラストマーは、分子量が5000ないし500万である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし29のいずれかにおいて、
前記第1の混合工程に用いられる前記エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、30℃で測定した、未架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし3000μ秒である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし30のいずれかにおいて、
前記第1の混合工程に用いられる前記エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、30℃で測定した、架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし2000μ秒である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし31のいずれかにおいて、
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmである、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22または23において、
前記第2の混合工程は、ロール間隔が0.5mm以下のオープンロール法を用いて行われる、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項33において、
前記オープンロール法は、2本のロールの表面速度比が1.05ないし3.00である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22または23において、
前記第2の混合工程は、密閉式混練法によって行われる、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22または23において、
前記第2の混合工程は、多軸押出し混練法によって行われる、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22または23において、
前記第2の混合工程は、0ないし50℃で行われる、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし37のいずれかにおいて、
未架橋体における前記炭素繊維複合材料または前記炭素繊維複合成形品は、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項22ないし38のいずれかにおいて、
前記炭素繊維複合材料を所望の形状に成形して炭素繊維複合成形品を得る工程は、架橋する工程を含む、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 請求項39において、
架橋した前記炭素繊維複合成形品は、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし2000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし4000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.08未満である、炭素繊維複合金属成形品の製造方法。 - 炭素繊維複合材料または炭素繊維複合成形品が金属溶湯に混入されて鋳造された炭素繊維複合金属材料であって、
前記炭素繊維複合材料または前記炭素繊維複合成形品は、エラストマーにカーボンナノファイバー及び金属粒子が分散され、かつ、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、未架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満の状態で、前記金属溶湯に混入されて鋳造されてなる、炭素繊維複合金属材料。 - 炭素繊維複合材料または炭素繊維複合成形品が粉末成形された炭素繊維複合金属材料であって、
前記炭素繊維複合材料または前記炭素繊維複合成形品は、エラストマーにカーボンナノファイバー及び金属粒子が分散され、かつ、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、未架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満の状態で、粉末成形されてなる、炭素繊維複合金属材料。 - 炭素繊維複合成形品に金属溶湯を浸透させて形成される炭素繊維複合金属成形品であって、
前記炭素繊維複合成形品は、エラストマーに金属粒子及びカーボンナノファイバーが分散され、かつ、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、未架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満の状態で前記エラストマーを気化させることで、金属溶湯を浸透させて形成されてなる、炭素繊維複合金属成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006214581A JP4294043B2 (ja) | 2003-07-23 | 2006-08-07 | 炭素繊維複合金属材料及びその製造方法、炭素繊維複合金属成形品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003278186 | 2003-07-23 | ||
JP2003294244 | 2003-08-18 | ||
JP2006214581A JP4294043B2 (ja) | 2003-07-23 | 2006-08-07 | 炭素繊維複合金属材料及びその製造方法、炭素繊維複合金属成形品及びその製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004169668A Division JP4005058B2 (ja) | 2003-07-23 | 2004-06-08 | 炭素繊維複合材料及びその製造方法、炭素繊維複合成形品及びその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009025769A Division JP2009120961A (ja) | 2003-07-23 | 2009-02-06 | 炭素繊維複合金属成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007023389A JP2007023389A (ja) | 2007-02-01 |
JP4294043B2 true JP4294043B2 (ja) | 2009-07-08 |
Family
ID=37784543
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006214581A Expired - Fee Related JP4294043B2 (ja) | 2003-07-23 | 2006-08-07 | 炭素繊維複合金属材料及びその製造方法、炭素繊維複合金属成形品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4294043B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5639329B2 (ja) * | 2008-03-28 | 2014-12-10 | 日信工業株式会社 | 複合金属材料の製造方法及び複合金属材料 |
CN105161312B (zh) * | 2015-09-24 | 2017-11-17 | 复旦大学 | 一种碳纳米纤维‑石墨烯复合气凝胶及其协同组装制备方法 |
CN106862566A (zh) * | 2017-03-14 | 2017-06-20 | 西安科技大学 | 碳纤维金属材料的制备方法及碳纤维金属物品的制造方法 |
-
2006
- 2006-08-07 JP JP2006214581A patent/JP4294043B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007023389A (ja) | 2007-02-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4005058B2 (ja) | 炭素繊維複合材料及びその製造方法、炭素繊維複合成形品及びその製造方法 | |
JP4224438B2 (ja) | 炭素繊維複合金属材料の製造方法 | |
JP4224428B2 (ja) | 金属材料の製造方法、炭素繊維複合金属材料の製造方法 | |
JP4177210B2 (ja) | 炭素繊維複合金属材料の製造方法 | |
JP4294043B2 (ja) | 炭素繊維複合金属材料及びその製造方法、炭素繊維複合金属成形品及びその製造方法 | |
JP4201794B2 (ja) | 多孔質複合材料及びその製造方法、複合材料の製造方法 | |
JP4005018B2 (ja) | 炭素繊維複合材料及びその製造方法、炭素繊維複合成形品及びその製造方法 | |
JP4550782B2 (ja) | 炭素繊維複合金属材料の製造方法、炭素繊維複合金属成形品の製造方法 | |
JP4550783B2 (ja) | 炭素繊維複合金属材料の製造方法、炭素繊維複合金属成形品の製造方法 | |
JP4420711B2 (ja) | 複合材料の製造方法及び複合成形品の製造方法 | |
JP3880055B2 (ja) | 炭素繊維複合材料の製造方法、炭素繊維複合成形品の製造方法、炭素繊維複合金属材料の製造方法及び炭素繊維複合金属成形品の製造方法 | |
JP4005027B2 (ja) | 炭素繊維複合材料及びその製造方法、炭素繊維複合成形品及びその製造方法 | |
JP2010229028A (ja) | 炭素繊維複合非金属材料の製造方法 | |
JP4512583B2 (ja) | 炭素繊維複合金属材料の製造方法 | |
JP4217704B2 (ja) | ケイ素系複合材料の製造方法 | |
JP2009120961A (ja) | 炭素繊維複合金属成形品 | |
JP2005255788A (ja) | 炭素繊維複合材料及びその製造方法、炭素繊維複合成形品及びその製造方法、炭素繊維複合ガラス材料及びその製造方法、炭素繊維複合ガラス成形品及びその製造方法 | |
JP4108648B2 (ja) | 炭素繊維複合材料及びその製造方法 | |
JP4669014B2 (ja) | 炭素繊維複合金属材料の製造方法 | |
JP4177243B2 (ja) | 炭素繊維複合金属材料の製造方法 | |
JP2007076987A (ja) | ケイ素系複合材料及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081217 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090206 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090401 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090407 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140417 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |