JP2007062163A - 補正値決定方法及び印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明では、(1)対応する補正値の順に所定方向に沿って複数の補正用パターンを印刷し、(2)各補正用パターンの一部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の補正用パターンの中から第1の補正用パターンを選択し、(3)各補正用パターンの前記一部分とは別の部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の補正用パターンの中から第2の補正用パターンを選択し、(4)第1の補正用パターンの対応する補正値と、第2の補正用パターンの対応する補正値との間から印刷時に用いられる補正値を決定する。そして、第1の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、所定方向の一方側の補正用パターンを優先して選択し、第2の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、所定方向の逆側の補正用パターンを優先して選択する。
【選択図】 図14
Description
しかし、検査する部分が適した状態の補正用パターンが2以上ある場合、どちらを選択するか問題になる。特に、補正用パターンに検査すべき部分が2箇所ある場合であって、一方の部分が適した状態の補正用パターンが2以上あり、他方の部分が適した状態の補正用パターンも2以上ある場合、補正用パターンの選択方法によっては適した補正値を決定できなくなることがある。
そこで、本発明は、適した補正値を決定できるように、補正用パターンを選択することを目的とする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
各前記補正用パターンの一部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第1の補正用パターンを選択し、
各前記補正用パターンの前記一部分とは別の部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第2の補正用パターンを選択し、
前記第1の補正用パターンの対応する補正値と、前記第2の補正用パターンの対応する補正値との間から印刷時に用いられる補正値を決定する
補正値の決定方法であって、
前記第1の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の一方側の補正用パターンを優先して選択し、
前記第2の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の逆側の補正用パターンを優先して選択する。
このような補正値の決定方法によれば、印刷に適した補正値を決定することができる。
各前記補正用パターンの一部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第1の補正用パターンを選択し、
各前記補正用パターンの前記一部分とは別の部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第2の補正用パターンを選択し、
前記第1の補正用パターンの対応する補正値と、前記第2の補正用パターンの対応する補正値との間から印刷時に用いられる補正値を決定し、
印刷を行うため前記媒体を搬送する際に、目標搬送量を補正し、補正された前記目標搬送量に応じて前記媒体を搬送する
印刷方法であって、
前記第1の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の一方向側の補正用パターンを優先して選択し、
前記第2の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の逆方向側の補正用パターンを優先して選択する。
このような印刷方法によれば、高品質が印刷を行うことができる。
次に、印刷システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
<インクジェットプリンタの構成について>
図2は、プリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図3Aは、プリンタ1の全体構成の概略図である。また、図3Bは、プリンタ1の全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
図4は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
<紙の搬送について>
図5は、搬送ユニット20の構成の説明図である。
搬送ユニット20は、コントローラ60からの搬送指令に基づいて、所定の駆動量にて搬送モータ22を駆動させる。搬送モータ22は、指令された駆動量に応じて回転方向の駆動力を発生する。搬送モータ22は、この駆動力を用いて搬送ローラ23を回転させる。つまり、搬送モータ22が所定の駆動量を発生すると、搬送ローラ23は所定の回転量にて回転する。搬送ローラ23が所定の回転量にて回転すると、紙は所定の搬送量にて搬送される。
紙の搬送量は、搬送ローラ23の回転量に応じて定まる。本実施形態では、搬送ローラ23が1回転すると、紙が1.25インチ搬送されるものとする(つまり、搬送ローラ23の周長は、1.25インチである)。このため、搬送ローラ23が半回転すると、紙が0.625インチ搬送される。
したがって、搬送ローラ23の回転量が検出できれば、紙の搬送量も検出可能である。そこで、搬送ローラ23の回転量を検出するため、ロータリーエンコーダ52が設けられている。
そして、例えば搬送量1.25インチで紙を搬送する場合、搬送ローラ23が1回転したことをロータリー式エンコーダ52が検出するまで、コントローラ60が搬送モータ22を駆動する。このように、コントローラ60は、目標とする搬送量(目標搬送量)に応じた回転量になることをロータリー式エンコーダ52が検出するまで、搬送モータ22を駆動して、紙を目標搬送量にて搬送する。
ところで、ロータリーエンコーダ52は、直接的には搬送ローラ23の回転量を検出するのであって、厳密にいえば、紙Sの搬送量を検出していない。このため、搬送ローラ23の回転量と紙Sの搬送量が一致しない場合、ロータリーエンコーダ52は紙Sの搬送量を正確に検出することができず、搬送誤差(検出誤差)が生じる。搬送誤差としては、DC成分の搬送誤差及びAC成分の搬送誤差の2種類がある。
搬送ローラ23が基準位置から1/4回転すると、δ_90の搬送誤差が生じ、紙は1.25/4インチ+δ_90にて搬送される。但し、搬送ローラ23が更に1/4回転すると、-δ_90の搬送誤差が生じ、紙は1.25/4インチ−δ_90にて搬送される。
図7は、搬送誤差を補正するための補正値の設定処理のフロー図である。これらの処理は、プリンタの製造時に製造工場内の検査工程において行われる。なお、このとき、検査の対象となるプリンタは、工場内の検査用コンピュータに接続されている。
次に、検査者は、テストシートを検査し、テストシートの中の複数の補正用パターンの中から最適な形状の補正用パターンを選択する(S102)。検査者は、選択した補正用パターンの番号を、プリンタに接続されたコンピュータに入力する。コンピュータは、選択された補正用パターンの番号に基づいて補正値を決定(S103)し、プリンタのメモリに補正値を記録する(S104)。
これにより、製造工場で製造されたプリンタ毎に、各プリンタに適した補正値が各プリンタのメモリに記録される。そして、補正値をメモリに記憶したプリンタは、梱包されて、出荷される。
図8は、参考例のテストシートの印刷の説明図である。この参考例では、ヘッドの搬送方向の長さは1.25インチであり、搬送ローラ23の周面の長さと一致しているものとする。
この参考例のテストシートは、目標搬送量Fに対する補正値を取得するためのものである。ここで、目標搬送量Fは、1.25インチであり、搬送ローラ23の周面の長さと同じである。このため、このテストシートは、搬送ローラ23が1回転したときに生じる搬送誤差(DC成分の搬送誤差)を検出するものでもある。
ユーザー下で印刷が行われる際に、コントローラ60は、目標搬送量Fにて搬送処理を行う場合、メモリに記録されている補正値「+1」に基づいて、目標搬送量をF+Cに補正する。補正された目標搬送量F+Cにて搬送処理が行われれば、搬送誤差によって目標搬送量よりも短く搬送されるため、紙は搬送量Fにて搬送される。すなわち、補正前の目標搬送量通りに紙を搬送することができる。
前述の参考例では、ヘッドの搬送方向の長さは1.25インチであり、搬送ローラ23の周面の長さと一致していた。しかし、以下に説明する通り、本実施形態のヘッドの搬送方向の長さは、搬送ローラ23の周面の長さよりも短い。
各ノズル列のノズルは、搬送方向下流側ほど小さい番号が付されている(♯1〜♯90)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯90よりも搬送方向の下流側に位置している。
<ヘッド長さがローラ周面長さよりも短いことによる問題>
図10Aは、ヘッド長さがローラ周面長さよりも短いことによる問題の説明図である。
DC成分の搬送誤差を補正するためには、ヘッドの搬送方向上流側のノズルによりブロックパターンを形成し、搬送ローラ23の1回転分の搬送処理を行い、ヘッドの搬送方向下流側のノズルによりブロックパターンを形成して、補正用パターンを形成する必要がある。
しかし、ヘッドの搬送方向の長さが搬送ローラの周面の長さよりも短い場合、2個のブロックパターンを近接して形成することができない。このため、参考例のように、2個のブロックパターンの間に、検査者が検査すべき境界を形成することができない。また、2個のブロックパターンの間隔は搬送誤差を反映しているが、図に示すように2個のブロックパターンが離れていると、2個のブロックパターンの間隔を判定することも困難である。
本実施形態では、パターンAを形成した後、搬送ローラ23の半回転分の搬送処理を行い、パターンBを形成し、更に搬送ローラ23の半回転分の搬送処理を行い、パターンCを形成し、パターンA〜パターンCからなる補正用パターンを形成している。この補正用パターンであっても、DC成分の搬送誤差を補正するために必要な、搬送ローラ23の1回転分の搬送処理の前後の2個のパターン(パターンA及びパターンC)を有している。
DC成分の搬送誤差は、搬送ローラが1回転するときの開始位置に関わらず、一定になる。このため、搬送ローラの1回転分の搬送処理の前後に形成されるパターンAとパターンCとの位置関係は、パターンAを形成したときの搬送ローラの回転位置に影響されることはない。
しかし、本実施形態では、パターンAを形成した後、搬送ローラを1回転させる前に、パターンBを形成している。このため、パターンAとパターンBとの位置関係は、パターンAを形成したときの搬送ローラの回転位置に影響される。
パターンAの形成時の搬送ローラの回転位置が基準位置の場合、搬送ローラを半回転したとき、AC成分の搬送誤差が生じない状態で紙を搬送できる。このため、パターンBは、AC成分の搬送誤差の影響のない状態で形成できる。
参考例の補正用パターンでは、2つのブロックパターンによって境界を形成している。この2つのブロックパターンは、微視的に見ると、移動方向にドットが並ぶ複数のラスタラインから構成されている。このため、2つのブロックパターンの境界は、ラスタラインと平行である。
ラスタラインの間隔にばらつきが生じると、ブロックパターンの内部にも、ラスタラインが近づいて形成されて黒スジのように見える場所が生じたり、ラスタラインが離れて形成されて白スジのように見える場所が生じたりする。この結果、境界の位置を特定することが困難になり、仮に境界の位置を特定することができても、2つのブロックパターンの境界において黒スジや白スジの存在を判断することが困難になる。また、境界付近のラスタラインの搬送方向の位置のばらつき方によって、境界における黒スジや白スジの存在の判断が異なったものになってしまう。
本実施形態では、2つのパターンの境界の方向を、搬送方向及び移動方向と交差する方向にしている。巨視的に見ると、本実施形態では、2つのパターン(例えばパターンAとパターンB)にそれぞれ斜辺が形成され、この斜辺同士が近接して形成されることによって境界が形成されている。
このように形成することにより、境界は、一方のパターンを構成する複数のラスタラインと、他方のパターンを構成する複数のラスタラインとから構成される。このため、ラスタラインの搬送方向の位置にばらつきが生じても、境界における黒スジや白スジの存在の判断を安定して行うことができる。つまり、これにより、検査者がテストシートを検査し易くなる。
<テストシートの構成について>
図13は、本実施形態のテストシートの説明図である。
本実施形態のテストシートには、9個の補正用パターンが移動方向に並んで形成されている。各補正用パターンには、それぞれ特定の補正値が対応付けられており、各補正用パターンの上(紙の上端側)には補正値を示す数字が印刷されている。以下の説明において、「補正用パターン(n)」とは、補正値nが対応付けられた補正用パターンを意味する。
図14は、本実施形態の補正用パターンの説明図である。
各補正用パターンは、パターンA、パターンB及びパターンCから構成され、全体としてはほぼ長方形状である。
図15は、パターンAの印刷方法の説明図である。パターンAは、2回のパスによって形成される。図中の左側には、1回目及び2回目のパスにおける紙に対するヘッドの位置(B列の位置)が示されている。パターンAの形成時には、ノズル♯76〜ノズル♯87からインクが吐出される。インクを吐出するノズルは、1回目のパスでは黒丸で示され、2回目のパスではハッチングで示されている。ヘッドは移動方向に往復移動可能であるが、パターンAを形成するときには、ヘッドは一方の方向にしか移動していない。ここでは、ヘッドが図中の左から右へ移動するときに、パターンAが形成されるものとする。
図中の右側には、パターンAを構成するラスタラインが示されている。1回目のパスにより形成されるラスタラインは黒で示されており、2回目のパスにより形成されるラスタラインはハッチングで示されている。
図16は、パターンBの印刷方法の説明図である。パターンBも、2回のパスによって形成される。図中の左側には、1回目及び2回目のパスにおける紙に対するヘッドの位置(B列の位置)が示されている。パターンBの形成時には、ノズル♯1〜ノズル♯87からインクが吐出される。インクを吐出するノズルは、1回目のパスでは黒丸で示され、2回目のパスではハッチングで示されている。ヘッドは移動方向に往復移動可能であるが、パターンBを形成するときには、ヘッドは一方の方向にしか移動していない。ここでは、ヘッドが図中の左から右へ移動するときに、パターンBが形成されるものとする。
図中の右側には、パターンBを構成するラスタラインが示されている。1回目のパスにより形成されるラスタラインは黒で示されており、2回目のパスにより形成されるラスタラインはハッチングで示されている。
図17は、パターンCの印刷方法の説明図である。パターンCも、2回のパスによって形成される。図中の左側には、1回目及び2回目のパスにおける紙に対するヘッドの位置(B列の位置)が示されている。パターンCの形成時には、ノズル♯1〜ノズル♯12からインクが吐出される。インクを吐出するノズルは、1回目のパスでは黒丸で示され、2回目のパスではハッチングで示されている。ヘッドは移動方向に往復移動可能であるが、パターンCを形成するときには、ヘッドは一方の方向にしか移動していない。ここでは、ヘッドが図中の左から右へ移動するときに、パターンCが形成されるものとする。
図中の右側には、パターンCを構成するラスタラインが示されている。1回目のパスにより形成されるラスタラインは黒で示されており、2回目のパスにより形成されるラスタラインはハッチングで示されている。
図18は、テストシートの印刷方法の説明図である。
図中の右側には、テストシートに形成される9個の補正用パターンが描かれている。
図中の左側には、各パスにおける紙に対するヘッドの位置(B列の位置)が示されている。ヘッドの位置を示す長方形の中には、2個の数字と、A〜Cの記号が記入されている。一番上の数字は、パスの番号を示している。中央の数字は、そのパスにおいて形成する補正用パターンの番号を示している。一番下の記号は、そのパスにおいて形成するパターン名を示している。例えば、一番左の長方形は、最初のパス(パス1)のときの紙に対するヘッドの位置を示し、そのパスにおいて、補正用パターン(−8)のパターンAが形成される。
図中の上側の表には、各パスにおいて形成する補正用パターンの番号及びパターン名と、各パスの間に行われる搬送処理の目標搬送量が示されている。この表からも、最初のパス(パス1)において補正用パターン(−8)のパターンAが形成されることが示されている。また、この表から、パス1とパス2との間に行われる搬送処理において、媒体が目標搬送量18/4320インチにて搬送されることが示されている。
<搬送誤差がDC成分及びAC成分とも無い場合>
図19は、搬送誤差がDC成分及びAC成分とも無い場合の補正用パターンの状態の説明図である。図19では、説明のため、各パターンの輪郭を線で示しており、パターンの内部が空白になっている。しかし、実際の補正用パターンは、巨視的には図13に示すように塗りつぶされたパターンであり、微視的には図15〜図17に示すようにラスタラインから構成されたパターンである。また、図19では、パターン同士が重なる部分を黒く塗りつぶしている。
このため、補正用パターン(0)では、境界A1B1及び境界A2B2は、視認することができない。同様に、境界C1B3及び境界C2B3も、視認することができない。
このため、マイナスの番号の付された補正用パターンでは、境界A1B1は淡く視認されて白スジが生じ、境界A2B1は濃く視認されて黒スジが生じる。同様に、境界C1B3は淡く視認されて白スジが生じ、境界C2B3は濃く視認されて黒スジが生じる。
さらに、大きなマイナスの番号が付された補正用パターンほど、パターンAとパターンBが大きく近づき、パターンBとパターンCが大きく近づく。この結果、台形パターンA1と傾斜パターンB1が大きく離れ、逆台形パターンA2と傾斜パターンB1は大きく重なる。このため、大きなマイナスの番号が付された補正用パターンほど、白スジや黒スジが、はっきり視認される。
このため、プラスの番号の付された補正用パターンでは、境界A1B1は濃く視認されて黒スジが生じ、境界A2B1は淡く視認されて白スジが生じる。同様に、境界C1B3は濃く視認されて黒スジが生じ、境界C2B3は淡く視認されて白スジが生じる。
さらに、大きなプラスの番号が付された補正用パターンほど、パターンAとパターンBが大きく離れ、パターンBとパターンCが大きく離れる。この結果、台形パターンA1と傾斜パターンB1が大きく重なり、逆台形パターンA2と傾斜パターンB1は大きく離れる。このため、大きなプラスの番号が付された補正用パターンほど、白スジや黒スジが、はっきり視認される。
次に、DC成分の誤差のみが生じた場合について説明する。ここでは、目標搬送量よりも多い搬送量にて紙が搬送される場合について説明する。
ここでは目標搬送量よりも多い搬送量にて紙が搬送されているので、補正用パターン(0)のパターンAを形成するパス10からパターンBを形成するパス44までの間に行われる搬送処理の搬送量は、目標搬送量よりも多くなる。このため、補正用パターン(0)のパターンBは、搬送誤差が無い場合と比較して、搬送方向上流側にずれて形成される。つまり、目標搬送量よりも多く紙が搬送される結果、パターンAとパターンBとの位置関係が離れる。この結果、台形パターンA1と傾斜パターンB1が重なり、逆台形パターンA2と傾斜パターンB1が離れる。このため、補正用パターン(0)では、境界A1B1は濃く視認されて黒スジが生じ、境界A2B1は淡く視認されて白スジが生じる。同様に、補正用パターン(0)では、境界C1B3は濃く視認されて黒スジが生じ、境界C2B3は淡く視認されて白スジが生じる。
つまり、目標搬送量よりも多い搬送量にて紙が搬送される場合における補正用パターン(0)の境界は、搬送誤差が無い場合におけるプラスの番号の付された補正用パターンの境界に近似した状態である。
ここでは目標搬送量よりも多い搬送量にて紙が搬送されているので、各補正用パターンのパターンAとパターンBとの位置関係は、搬送誤差が無い場合と比較して、離れる。この結果、マイナスの番号の付された補正用パターンの白スジや黒スジが軽減される。
そして、搬送ローラ23の半回転中に、例えば目標搬送量よりも4/4320インチだけ多い搬送量で紙が搬送されるのであれば、補正用パターン(0)よりもパターンAとパターンBとの位置関係が4/4320インチだけ近づいている補正用パターン(−4)において、境界A1B1及び境界A2B1が見えにくくなる。同様に、搬送ローラ23の半回転中に、例えば目標搬送量よりも4/4320インチだけ多い搬送量で紙が搬送されるのであれば、補正用パターン(0)よりもパターンBとパターンCとの位置関係が4/4320インチだけ近づいている補正用パターン(−4)において、境界C1B3及び境界C2B3が見えにくくなる。
逆に、目標搬送量よりも少ない搬送量にて紙が搬送される場合、境界A1B1及び境界A2B1が見え難い補正用パターンは、プラスの番号が付された補正用パターンになる。同様に、目標搬送量よりも少ない搬送量にて紙が搬送される場合、境界C1B3及び境界C2B3が見え難い補正用パターンは、プラスの番号が付された補正用パターンになる。
従って、DC成分の誤差のみが生じた場合、境界の最も見え難い補正用パターンの番号は、DC成分の搬送誤差を反映し、DC成分の搬送誤差を補正するための補正値に対応する値にもなる。
次に、AC成分の誤差のみが生じた場合について説明する。ここでは、図11AのようなAC成分の搬送誤差が生じるものとし、パターンAの形成時の搬送ローラの回転位置が、基準位置から1/4回転した位置であるものとする。つまり、パターンAの形成とパターンBの形成の間に行われる搬送処理では、目標搬送量よりも少ない搬送量にて紙が搬送され、パターンBの形成とパターンCの形成の間に行われる搬送処理では、目標搬送量よりも多い搬送量にて紙が搬送される。
補正用パターン(0)のパターンBは、目標搬送量よりも少ない搬送量にて紙が搬送された後に形成されるので、搬送誤差が無い場合と比較して、搬送方向下流側にずれて形成される。このため、パターンAとパターンBとの位置関係は近づく。この結果、台形パターンA1と傾斜パターンB1が離れ、逆台形パターンA2と傾斜パターンB1が重なる。このため、補正用パターン(0)では、境界A1B1は淡く視認されて白スジが生じ、境界A2B1は濃く視認されて黒スジが生じる。つまり、この場合における補正用パターン(0)の上部の境界は、搬送誤差が無い場合におけるマイナスの番号の付された補正用パターンの上部の境界に近似した状態である。
各補正用パターンのパターンAとパターンCとの位置関係に注目すると、ここではAC成分の誤差のみが生じておりDC成分の誤差は生じていないので、図19のパターンAとパターンCとの位置関係と同じである。但し、パターンBは、パターンA及びパターンCに対して、AC成分の誤差の影響で搬送方向下流側にずれている。
図22は、各ノズルのインク吐出速度Vmの説明図である。各ノズルのインク吐出速度Vmは、ヘッドの製造ばらつき等の影響により、異なっている。隣接するノズル同士では近似したインク吐出速度になるが、離れたノズル同士ではインク吐出速度Vmが大きく異なることがある。ここでは、搬送方向下流側のノズル(ノズル♯1付近のノズル)は、搬送方向上流側のノズル(ノズル♯90付近のノズル)と比較して、インク吐出速度が速い。
台形パターンA1及び逆台形パターンA2は搬送方向上流側のノズル(ノズル♯76〜ノズル♯86)により形成され、傾斜パターンB1は搬送方向下流側のノズル(ノズル♯1〜ノズル♯12)により形成される。このため、台形パターンA1及び逆台形パターンA2は、傾斜パターンB1に対して相対的に、移動方向下流側に(図中の右側に)位置する。この結果、台形パターンA1と傾斜パターンB1が重なり、逆台形パターンA2と傾斜パターンB1が離れる。このため、補正用パターン(0)では、境界A1B1は濃く視認されて黒スジが生じ、境界A2B1は淡く視認されて白スジが生じる。つまり、この場合における補正用パターン(0)の境界A1B1及び境界A2B1は、搬送誤差が無い場合におけるプラスの番号の付された補正用パターンの境界A1B1及び境界A2B1に近似した状態である(但し、境界A1B2は異なる状態である)。
各補正用パターンのパターンAは、パターンBの傾斜パターンB1に対して相対的に、移動方向下流側に(図中の右側に)位置する。また、各補正用パターンのパターンBの傾斜パターンB3は、パターンCに対して相対的に、移動方向上流側に(図中の右側に)位置する。
プラスの番号の付された補正用パターンでは、補正用パターン(0)と比較して、パターンB及びパターンCとの位置関係が離れる。このため、プラスの番号の付された補正用パターンでは、補正用パターン(0)と比較して、境界C1B3の白スジ及び境界C2B3の黒スジが軽減される。
図25は、テストシートの検査方法のフロー図である。図26は、テストシートの検査手順の説明図である。以下、これらの図を用いて、本実施形態のテストシートの検査方法を説明する。
これにより、製造工場で製造されたプリンタ毎に、各プリンタに適した補正値が各プリンタのメモリに記録される。
図27は、比較例の検査手順の説明図である。比較例では、前述の検査方法のフローのS123において、右からではなく、左から順に検査を行っている(図中の丸3参照)。
上記の実施形態は、主としてプリンタについて記載されているが、その中には、印刷装置、記録装置、液体の吐出装置、印刷方法、記録方法、液体の吐出方法、印刷システム、記録システム、コンピュータシステム、プログラム、プログラムを記憶した記憶媒体、印刷物の製造方法、等の開示が含まれていることは言うまでもない。
前述の実施形態では、補正用パターンの各境界の検査を、プリンタ製造工場の検査工程の検査者が行っている。しかし、プリンタを購入したユーザーが、プリンタにテストシートを印刷させて、補正用パターンの各境界の検査を行っても良い。
なお、人間が補正用パターンの各境界の検査を行うのではなく、センサを用いても良い。例えば、テストシートをスキャナで読み取っても良い。また、プリンタのキャリッジ31に設けられている光学センサ54を用いて、コントローラ60がテストシートの検査を行っても良い。
前述の実施形態では、傾斜パターンB1と傾斜パターンB3は、パターンBとして一体的に形成されていた。しかし、このような補正用パターンに限られるものではない。例えば、長方形パターンB2を形成せず、傾斜パターンB1と傾斜パターンB3とを分離して形成しても良い。
前述の実施形態では、パターンAとパターンBとの間に、2つの境界(境界A1B1及び境界A2B1)が形成され、2つの境界において、2つのパターンの搬送方向上流・下流の関係が逆になっている。
しかし、これに限られるものではない。例えば、パターンAの逆台形パターンA2をなくして、パターンAとパターンBとの間の境界を1つにしても良い。また、パターンCの台形パターンC2をなくして、パターンBとパターンCとの間の境界を1つにしても良い。このような場合であっても、2つのパターンの間の位置関係が変化したときに、白スジ又は黒スジの一方は発生するので、これに基づいて境界の状態を検査できる。
前述の実施形態では、パターンAとパターンBの境界が搬送方向及び移動方向と交差する方向になっていた。しかし、このような補正用パターンに限られるものではない。
この補正用パターンのパターンAは、ノズル♯76〜ノズル♯87によって2回のパスにより形成され、160/360インチの24本のラスタラインから構成される。パターンBは、前述の長方形パターンB2と同様に、ノズル♯13〜ノズル♯75によって2回のパスにより形成され、124本のラスタラインから構成される。パターンCは、ノズル♯1〜ノズル♯12によって2回のパスにより形成され、160/360インチの24本のラスタラインから構成される。
(1)前述の実施形態では、プリンタが、対応する補正値の順に移動方向に沿って9個の補正用パターンを印刷する。そして、検査者は、補正用パターンの上部の境界(境界A1B1及び境界A2B1)の白スジや黒スジの状態を検査し、白スジや黒スジの最も視認し難い補正用パターンを選択する。また、検査者は、補正用パターンの下部の境界(境界C1B3及び境界C2B3)の白スジや黒スジの状態を検査し、白スジや黒スジの最も視認し難い補正用パターンを選択する。そして、検査者は、選択された2つの補正用パターンのそれぞれの番号の中央値を算出する。各補正用パターンのそれぞれの番号は、各補正用パターンの対応する補正値を示すものなので、算出された中央値は、選択された補正用パターンの対応する補正値の間の値でもある。前述の実施形態では、このようにして、DC成分の搬送誤差を補正するための補正値を決定している(図25及び図26参照)。
但し、補正用パターンの構成は、これに限られるものではない。要するに、選択された2つの補正用パターンの対応する補正値の間から印刷時に用いられる補正値を決定するようなテストシートであれば、補正用パターンの構成に関わらず、適した補正値を決定することができる。
但し、補正用パターンの対応する補正値の目的は、これに限られるものではない。目標搬送量を補正するための補正用パターンではなく、例えばインク吐出のタイミングを補正するための補正値でも良い。要するに、選択された2つの補正用パターンの対応する補正値の間から印刷時に用いられる補正値を決定するようなテストシートであれば、補正用パターンの目的に関わらず、適した補正値を決定することができる。
但し、これに限られるものではない。例えば、パターンAを形成するノズルをノズル♯76〜ノズル♯87とし、傾斜パターンB3を形成するノズルをノズル♯76〜ノズル♯90としても良い。しかし、この場合、境界A1B1及び境界A2B1の視認性と、境界C1B3及び境界C2B3の視認性とが異なることになる。一方、本実施形態において図26の丸5に示すように中央値を算出することを考慮すると、両者の視認性は均等であることが望ましい。
但し、例えば図28に示すように、境界が移動方向に沿っていても良い。このような場合であっても、ノズル列の搬送方向の長さよりも長い目標搬送量を補正する補正用パターンを形成することができる。しかし、この場合、各パターンを構成するラスタラインの間隔にばらつきが生じると、各パターンの内部で白スジや黒スジのように見える場所が生じるため、境界において黒スジや白スジの存在を判断することが困難になる。
但し、例えば図24A及び図24Bに示すように、パターンAとパターンBの境界の方向と、パターンBとパターンCの境界の方向とが平行であっても良い。このような場合であっても、搬送方向上流側のノズルと、搬送方向下流側のノズルとの間でインク吐出速度に差がなければ、DC成分の搬送誤差を補正するための補正値を決定することができる。
この場合、コントローラ60は、補正用パターンの上部の境界を検査する際には、キャリッジ31を左から右へ移動させて、光学センサ54を用いて境界の濃度を検査する。センサの移動中に境界の濃度が所定の閾値に達したことを検知した後、コントローラ60は、そのときの補正用パターンの番号をメモリに記憶し、補正用パターンの上部の境界の検査を終了する。そして次にコントローラ60は、キャリッジ31を右から左に移動させて、光学センサ54を用いて補正用パターンの下部の境界の濃度を検査する。そして、センサの移動中に境界の濃度が所定の閾値に達したことを検知した後、コントローラ60は、そのときの補正用パターンの番号を記憶し、補正用パターンの下部の境界の検査を終了する。そして、コントローラは、メモリに記憶された2つの番号の中央値を算出し、その値を補正値として記憶する。
このような形態によれば、境界の検査の終了を早めることができるので、有利である。
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、51 リニアエンコーダ、52 ロータリーエンコーダ、
521 スケール、 522 検出部、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路、
100 印刷システム、110 コンピュータ、
120 表示装置、130 入力装置、140 記録再生装置、
A1 台形パターン、A2 逆台形パターン、
B1 傾斜パターン、B2 長方形パターン、B3 傾斜パターン、
C1 逆台形パターン、C2 台形パターン
Claims (10)
- 対応する補正値の順に所定方向に沿って複数の補正用パターンを印刷し、
各前記補正用パターンの一部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第1の補正用パターンを選択し、
各前記補正用パターンの前記一部分とは別の部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第2の補正用パターンを選択し、
前記第1の補正用パターンの対応する補正値と、前記第2の補正用パターンの対応する補正値との間から印刷時に用いられる補正値を決定する
補正値の決定方法であって、
前記第1の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の一方側の補正用パターンを優先して選択し、
前記第2の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の逆側の補正用パターンを優先して選択する。 - 請求項1に記載の補正値の決定方法であって、
前記補正用パターンは、第1パターン、第2パターン、第3パターン及び第4パターンから構成され、
前記第1の補正用パターンを選択する際には、各前記補正用パターンの前記第1パターンと前記第2パターンとの境界が検査され、
前記第2の補正用パターンを選択する際には、各前記補正用パターンの前記第3パターンと前記第4パターンとの境界が検査される。 - 請求項2に記載の補正値の決定方法であって、
前記補正用パターンが印刷されるとき、
媒体を搬送方向の所定の位置に搬送し、
所定間隔で並ぶ複数のノズルからなるノズル列の搬送方向上流側のノズルによって前記第1パターンを前記媒体に形成し、
前記第1パターンの形成後、前記ノズル列の前記搬送方向の長さよりも短い目標搬送量にて前記媒体を前記搬送方向に搬送し、
前記ノズル列の搬送方向下流側のノズルによって前記第1パターンと境界を形成する前記第2パターンを前記媒体に形成するとともに、前記ノズル列の搬送方向上流側のノズルによって前記第3パターンを前記媒体に形成し、
前記第2パターンの形成後、前記ノズル列の前記搬送方向の長さよりも短い目標搬送量にて前記媒体を前記搬送方向に搬送し、
前記ノズル列の搬送方向下流側のノズルによって前記第3パターンと境界を形成する第4パターンを前記媒体に形成する。 - 請求項3に記載の補正値の決定方法であって、
前記第1パターンが形成されてから前記第4パターンが形成されるまでの間の前記媒体の搬送量が前記ノズル列の前記搬送方向の長さよりも長い。 - 請求項3又は4に記載の補正値の決定方法であって、
前記第1パターンを形成するノズルと、前記第3パターンを形成するノズルとが共通し、
前記第2パターンを形成するノズルと、前記第4パターンを形成するノズルとが共通する。 - 請求項2〜5のいずれかに記載の補正値の決定方法であって、
前記第1パターン、前記第2パターン、前記第3パターン及び前記第4パターンは、複数のドット列から構成されており、
前記境界は、前記ドット列の方向と交差する方向である。 - 請求項6に記載の補正値の決定方法であって、
前記第1パターンと前記第2パターンとの境界の方向と、前記第3パターンと前記第4パターンとの境界の方向は、交差する。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の補正値の決定方法であって、
前記補正用パターンの前記一部分及び前記別の部分の検査には、前記所定方向に移動可能なセンサが用いられ、
前記第1の補正用パターンを選択する際には、前記センサが前記所定方向の一方向へ移動し、前記第2の補正用パターンを選択する際には、前記センサが前記所定方向の逆方向へ移動する。 - 対応する補正値の順に所定方向に沿って複数の補正用パターンを印刷し、
各前記補正用パターンの一部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第1の補正用パターンを選択し、
各前記補正用パターンの前記一部分とは別の部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第2の補正用パターンを選択し、
前記第1の補正用パターンの対応する補正値と、前記第2の補正用パターンの対応する補正値との間から印刷時に用いられる補正値を決定する
補正値の決定方法であって、
前記第1の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の一方側の補正用パターンを優先して選択し、
前記第2の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の逆側の補正用パターンを優先して選択し、
前記補正用パターンは、第1パターン、第2パターン、第3パターン及び第4パターンから構成され、
前記第1の補正用パターンを選択する際には、各前記補正用パターンの前記第1パターンと前記第2パターンとの境界が検査され、
前記第2の補正用パターンを選択する際には、各前記補正用パターンの前記第3パターンと前記第4パターンとの境界が検査され、
前記補正用パターンが印刷されるとき、
媒体を搬送方向の所定の位置に搬送し、
所定間隔で並ぶ複数のノズルからなるノズル列の搬送方向上流側のノズルによって前記第1パターンを前記媒体に形成し、
前記第1パターンの形成後、前記ノズル列の前記搬送方向の長さよりも短い目標搬送量にて前記媒体を前記搬送方向に搬送し、
前記ノズル列の搬送方向下流側のノズルによって前記第1パターンと境界を形成する前記第2パターンを前記媒体に形成するとともに、前記ノズル列の搬送方向上流側のノズルによって前記第3パターンを前記媒体に形成し、
前記第2パターンの形成後、前記ノズル列の前記搬送方向の長さよりも短い目標搬送量にて前記媒体を前記搬送方向に搬送し、
前記ノズル列の搬送方向下流側のノズルによって前記第3パターンと境界を形成する第4パターンを前記媒体に形成し、
前記第1パターンが形成されてから前記第4パターンが形成されるまでの間の前記媒体の搬送量が前記ノズル列の前記搬送方向の長さよりも長く、
前記第1パターンを形成するノズルと、前記第3パターンを形成するノズルとが共通し、
前記第2パターンを形成するノズルと、前記第4パターンを形成するノズルとが共通し、
前記第1パターン、前記第2パターン、前記第3パターン及び前記第4パターンは、複数のドット列から構成されており、
前記境界は、前記ドット列の方向と交差する方向であり、
前記第1パターンと前記第2パターンとの境界の方向と、前記第3パターンと前記第4パターンとの境界の方向は、交差し、
前記補正用パターンの前記一部分及び前記別の部分の検査には、前記所定方向に移動可能なセンサが用いられ、
前記第1の補正用パターンを選択する際には、前記センサが前記所定方向の一方向へ移動し、前記第2の補正用パターンを選択する際には、前記センサが前記所定方向の逆方向へ移動する。 - 対応する補正値の順に所定方向に沿って複数の補正用パターンを印刷し、
各前記補正用パターンの一部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第1の補正用パターンを選択し、
各前記補正用パターンの前記一部分とは別の部分を検査して、この検査結果に基づいて複数の前記補正用パターンの中から第2の補正用パターンを選択し、
前記第1の補正用パターンの対応する補正値と、前記第2の補正用パターンの対応する補正値との間から印刷時に用いられる補正値を決定し、
印刷を行うため前記媒体を搬送する際に、目標搬送量を補正し、補正された前記目標搬送量に応じて前記媒体を搬送する
印刷方法であって、
前記第1の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の一方向側の補正用パターンを優先して選択し、
前記第2の補正用パターンを選択する際に2以上の補正用パターンが候補になる場合には、前記所定方向の逆方向側の補正用パターンを優先して選択する。
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