JP2007061199A - 電気掃除機用の集塵容器および集塵容器を有する電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】集塵容器10を、外ケース11および内ケース12という2つのケースを組み合わせることによって、旋回流路25、バイパス流路および集塵空間26を形成する。2つのケースは、外ケース11および内ケース12であって、空気の流れ方向の前後を形成するのではなく、空気の流れ方向の外側および内側を形成するから、それら2つのケースにより区画される旋回流路25および集塵空間26は、空気の流れ方向に継ぎ目がない。しかも、空気の旋回方向に沿って滑らかに湾曲した形状15Aを有するので、集塵空間26に塵挨が溜まっていない場合であっても、溜まった場合であっても、旋回流路25における空気の旋回が妨げられず、吸引力の低下を招かない。
【選択図】 図7
Description
集塵容器としては、吸い込まれる空気から塵挨を遠心力により分離して、分離された塵挨を良好に捕獲できるいわゆるサイクロン型の集塵容器が知られている。(特許文献1参照)
この発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、集塵空間に塵挨が溜まっても、旋回流路を流れる空気の旋回を妨げることなく、吸引力が低下し難い電気掃除機用の集塵容器を提供することを主たる目的とする。
さらにこの発明は、専用の集塵容器と、専用の紙パックとを択一的に収容して使用可能な電気掃除機において、集塵容器の収容、および、紙パックの収容が、いずれも良好にできる電気掃除機を提供することをさらに他の目的とする。
請求項3記載の発明は、前記内ケースには、前記外ケースの爪が係止し易いように、凹欠部が形成されていることを特徴とする、請求項2記載の集塵容器である。
請求項5記載の発明は、前記外ケースは、透明または半透明で、その内部が可視可能な材料で形成されており、前記内ケースは、外ケースに嵌合されているときに、外ケースの外側から確認できるように、所定の色に着色されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の集塵容器である。
請求項2記載の発明によれば、外ケースに設けられた爪により、内ケースが係止されるので、外ケースに対する内ケースの嵌合が簡単で、しかも嵌合された内ケースが不用意に外れることはない。
請求項4記載の発明によれば、外ケースにはリブが備えられているから、外ケースに内ケースを嵌合させたり、嵌合させた内ケースを外ケースから外すときに、リブを掴むことにより、より簡単に外ケースと内ケースとの嵌合および分離が行える。
請求項5記載の発明によれば、外ケースを透かして内ケースを確認することができる。しかも、内ケースは、所定の色に着色されているから、外ケースと内ケースとが組み合わされた集塵容器は、外観から内ケースの色が見え、カラフルで、意匠的に優れた集塵容器とすることができる。
この発明によれば、集塵空間に塵挨が溜まっても、吸い込み能力が低下することのない、旋回流路を備えた集塵容器であって、その性能が著しく改良された集塵容器を提供することができる。また、その集塵容器を装着したり、紙パックを装着したりして、良好に使用できる使い勝手の良い電気掃除機を提供することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る電気掃除機本体1の斜視図である。図1に示される電気掃除機本体1において、左斜め下方側を前方、右斜め上方側を後方として説明し、以降の説明においても、方向を特定する場合は、この方向に従って前後、左右および上下を特定する。
図3は、集塵容器10の斜視図であり、図において左斜め下方が、集塵容器10の前面である。また、図4は、集塵容器10の分解斜視図であり、図4においては、右側が集塵容器10の前面である。図3および図4を参照して、集塵容器10は、外ケース11、内ケース12、および、フィルタ装置13を有している。
外ケース11には、その上面側に取っ手19が設けられている。また取っ手19の後端側には、押ボタン22および押ボタン22と連動するフィルタ装置13を閉じた状態に係止するためのフック(図6参照)23が備えられている。
図5に示すように、外ケース11の吸気口14から入った空気は、内ケース12により区画されたバッファ空間15に溜まり、バッファ空間15から半柱状凸部17を中心に右回りに回るように、まず左方向に流れ、半柱状凸部17を中心に右回りに旋回する。
図6を参照して、外ケース11および内ケース12によって旋回流路25が形成されており、旋回流路25に沿って空気および塵挨が流れる。背面側から見ると、旋回流路25の下流側内方部を形成する凸湾曲状に滑らかに膨出したガイド面15Aが、内ケース12により区画されている。ガイド面15Aは、内ケース12により形成されるバッファ空間15(図4、図5参照)の裏面側である。このガイド面15Aは、旋回流路25の下流側で、旋回流路25を流れてくる空気および塵挨をスムーズに案内し、空気および塵挨の旋回を助ける。
そして、集塵空間26に多くの塵挨Dが溜まると、図7の状態となる。図7に示すように、集塵空間26の外側から塵挨Dが溜まる。しかし、旋回流路25の下流側は、内ケース12により、前述した滑らかに膨出したガイド面15Aを有しており、このガイド面15Aには塵挨Dがほとんど付着せず、集塵空間26の周囲に塵挨Dが沢山溜まった状態でも、旋回流路25において空気の旋回が可能である。(図7の太矢印で示すように、空気が旋回する。)
よって、集塵空間26に塵挨Dが多く溜まった状態でも、旋回流路25自体の空気の流れは妨げられず、空気が旋回し、吸引力はほとんど低下しない。
外ケース11の背面側は、前述したように開放された開口となっており、背面側から内ケース12が嵌合される。そして外ケース11内に内ケース12が嵌合されたとき、その状態が係止されるように、外ケース11の一方側辺沿い(具体的には左側辺沿い)に爪31が設けられている。また、内ケース12には、一方側辺沿い(具体的には左側辺沿い)に凹欠部32が形成されている(図8A、B参照)。
また、外ケース11には、上記爪31が形成された左側辺に、外方へ突出する把持用のリブ33が形成されている。このリブ33は、外ケース11から内ケース12を取り外すときに把持するもので、リブ33を把持することにより、内ケース12に形成された凹欠部32から外ケース11に形成された爪32を外すのが容易に行える。
フィルタ装置13は、図4に示すように、外ケース11と一対のヒンジ21により連結されている。そして、フィルタ装置13には、その外周を形成するフィルタフレーム35および36と、フィルタフレーム35、36により保持される2種類のフィルタとが含まれている。
フィルタ装置13の背面には、その外周を構成する第2フィルタフレーム36が存在しており、第2フィルタフレーム36で囲まれた領域は、通気面39となっている。そしてこの通気面39には、図9では省略されているが、山谷が上下方向に延びたプリーツフィルタが配置されている。また、、第2フィルタフレーム36の下辺361に沿って左右方向に延びるダスタフレーム40が取り付けられている。ダスタフレーム40には、ダスタフレーム40に沿って左右方向にスライド移動可能な除塵レバー41が設けられている。除塵レバー41は、ダスタフレーム40に沿って左右方向に移動されることにより、移動時にプリーツフィルタの折り目を弾いて、プリーツフィルタを振動させ、プリーツフィルタに捕獲された微小な塵挨を振動により落下させて、プリーツフィルタの目詰まりを防止する。
図11は、電気掃除機本体1の斜視図であり、カバーが取り外され、かつ、集塵容器10が集塵室7から取り出された状態の図である。
電気掃除機本体1のハウジング2内には、先に説明したように、集塵室7の後方に図示しない電動送風機が内蔵されている。そして集塵室7の後面71には、通風孔72が確保されている。よって集塵室7内の空気は後面71側へ吸引される。つまり後面71は吸引用内面として機能する。
それを防止するため、後面71にリブ54が設けられ、リブ54によって紙パックが後面74に密着しないようにし、後面74の通風用孔72が紙パックによって塞がれないようにされている。
図12A、Bは、集塵室7の後面71および後面71に設けられたリブ54の配置位置と、集塵室7に集塵容器10が収容されたときの、プリーツフィルタ43および除塵レバー41の位置関係を表わす平面図である。
図13は、この発明の他の実施形態に係る集塵容器10の斜視図である。図13に示す集塵容器10の特徴は、ヒンジ21に関連して、ティッシュペーパーの仮押さえ用、もしくは浮き上がらせ用の突片61が設けられていることである。フィルタ装置3の前面には、前述したように、メッシュフィルタ37が設けられており、捕獲された塵挨はメッシュフィルタ37で受け止められる。集塵容器10に溜まった塵挨を捨てる場合は、図13に示すように、外ケース11からフィルタ装置13を開いて、集塵空間26やメッシュフィルタ37上に溜まった塵挨を捨てる。この場合において、メッシュフィルタ37に細かな塵挨が付着し、メッシュフィルタ37が目詰まりしたり、メッシュフィルタ37に付着した塵挨が捨てにくいことがある。
あるいは、突片61の上にティッシュペーパーを載せれば、図14に示すように、外ケース11とフィルタ装置13とを開くときに、突片61がティッシュペーパーTの一端を持ち上げ、ティッシュペーパーTをその上に載った塵挨Dを包み込むように処理し易いという利点もある。
メッシュフィルタ37の上に、上述したように、ティッシュペーパーを載せて使用する場合に、図15に示す実施形態では、ティッシュペーパーで捕獲された塵挨がティッシュペーパーの外側へこぼれにくいように、ティッシュペーパーの一部を盛り上げるガイドリブ63が設けられている。ガイドリブ63は、ヒンジ21側の左右両側コーナ部に設けられている。
図16の実施形態では、第1フィルタフレーム35の4つのコーナ部に、それぞれ、ガイドリブ63および64が設けられている。
図15または図16に示す構成を採用した場合、図17に示すように、外ケース11とフィルタ装置13とを開いた際に、フィルタ装置13のメッシュフィルタ37上に載せられたティッシュペーパーTには、捕獲された塵挨Dが乗っている。その場合に、ティッシュペーパーTは、周縁部に設けられたガイドリブ63、またはガイドリブ63および64によって、周縁部が上方に向くように、いわば浅い皿型になるように、持ち上げられる。よって、ティッシュペーパーTに乗った塵挨Dが、ティッシュペーパーTの周りからこぼれ落ちることがなく、より衛生的に使用することができる。
図9を参照して説明したように、フィルタ装置13にはフック受け51が備えられている。フック受け51には前後方向に貫通した係止孔52が形成されている。
外ケース11に設けられたフック23は、フック受け51と係合した際、図18に示すように、フック23の先(図18において右側)が、係止孔52内に進入するが、係止孔52が貫通孔であるから、フック23の先はティッシュペーパーTを貫かない。つまり、係止孔52を形成したことにより、フック23とフック受け51とが係合しても、ティッシュペーパーTが破れることがない。よって、ティッシュペーパーT上に乗った塵挨を捨てる際に、ティッシュペーパーTに破れた箇所がなく、塵挨を捨てる際の処理がし易いという利点がある。
7 集塵室
10 集塵容器
11 外ケース
12 内ケース
13 フィルタ装置
14 吸気口
15A ガイド面
16 旋回流路形成部
17 半柱状凸部
18 通気用小孔
25 旋回流路
26 集塵空間
40 ダスタフレーム
41 除塵レバー
43 プリーツフィルタ
54 リブ
Claims (8)
- 電気掃除機の本体に着脱される集塵容器であって、
一方面に空気および塵挨を取り込む吸気口が形成され、他方面側は開放されている外ケースと、
前記外ケースに嵌合され、外ケースと協働して、前記吸気口から入る空気および塵挨を主として通し、空気中の塵挨に遠心力を付与するための旋回流路、前記吸気口から入る空気の流れを確保するためのバイパス流路、および、塵挨が溜まる集塵空間を形成する内ケースと、
前記外ケースの他方面側に取り付けられ、外ケースの他方面側から流れ出る空気は通過させるが、塵挨は捕獲するフィルタ装置とを有し、
前記集塵空間は、前記旋回流路の下流側周囲に区画されており、集塵空間に塵挨が溜まっても、旋回流路の下流側において空気が旋回できるように、空気の旋回方向に沿って滑らかに湾曲した形状になっていることを特徴とする、集塵容器。 - 前記外ケースには、前記内ケースが嵌合されたとき、内ケースを係止するための爪が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の集塵容器。
- 前記内ケースには、前記外ケースの爪が係止し易いように、凹欠部が形成されていることを特徴とする、請求項2記載の集塵容器。
- 前記外ケースには、内ケースを外ケースに嵌合させるとき、および、外ケースから内ケースを取り外すときにつままれるリブが備えられていることを特徴とする、請求項2または3記載の集塵容器。
- 前記外ケースは、透明または半透明で、その内部が可視可能な材料で形成されており、 前記内ケースは、外ケースに嵌合されているときに、外ケースの外側から確認できるように、所定の色に着色されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の集塵容器。
- 前記フィルタ装置は、
前記外ケースの他方面側において、外ケースの外周縁に接続されるように設けられたフィルタフレームと、
フィルタフレームに保持され、外ケースの他方面側を塞ぐフィルタとを有し、
前記フィルタは、断面形状が交互に反対方向に折り畳まれて連続する山谷形状を有するプリーツフィルタを含み、
前記フィルタフレームの一辺には、プリーツフィルタの折り目に直交方向に延びるダスタフレームと、ダスタフレームに沿ってスライド移動可能に取り付けられ、移動時にプリーツフィルタの折り目を弾いてプリーツフィルタを振動させるための除塵レバーとが設けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の集塵容器。 - 電気掃除機の本体に形成された集塵室と、
その集塵室に収容される請求項6記載の集塵容器とを含む電気掃除機であって、
前記集塵室は、前記集塵容器が収容できるとともに、集塵容器に代えて集塵用の紙パックが収容できるものであり、そのために、集塵室の吸引用内面には、紙パックがその吸引用内面に密着するのを防止するためのリブが立設されており、
前記除塵レバーは、前記ダスタフレームに沿って移動させ、どの位置で停止していても、集塵容器を集塵室に収容したときに、前記リブと干渉することのない位置にされていることを特徴とする、電気掃除機。 - 前記除塵レバーは、外方へ突出する取っ手と、前記プリーツフィルタの折り目を弾くための爪とを有し、
爪はプリーツフィルタの谷に停止し、そのときの取っ手の位置が前記リブの位置とずれるように、前記プリーツフィルタの谷と谷とのピッチに対してリブの位置がずれる態様で配置されていることを特徴とする、請求項7記載の電気掃除機。
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