JP2007055227A - Vリブドベルトの製造方法及びvリブドベルト - Google Patents

Vリブドベルトの製造方法及びvリブドベルト Download PDF

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【課題】 副資材を介在させること無く良好な脱型性を確保することが可能であり、かつ耐磨耗性、耐発音性及び伝達性を向上させたVリブドベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】 内型21の外周面に、植毛層を有する未加硫伸張ゴムシートを、植毛層が内周面になるよう巻き付けることによって、植毛層14を介して伸張ゴム層15を配置した後、心線13を螺旋状にスピニングする。次いで、未加硫接着ゴムシート、未加硫圧縮ゴムシートを順次巻き付けることにより接着ゴム層12、圧縮ゴム層16を配置し、未加硫ベルトスリーブ11を形成する。次いで、この未加硫ベルトスリーブを内型に捲き付けた状態のままで、ジャケットを外挿してモールド組立体を構成し、このモールド組立体を加硫缶内部の基台上に載置固定して上下面を密閉した後、スチームを入気して未加硫ベルトスリーブを加熱加圧し、加硫をおこなう。
【選択図】 図1

Description

本発明は動力伝動などに用いられるVリブドベルトの製造方法及びVリブドベルトに関する。
動力伝動に用いられるVリブドベルトは、一般的には、ベルト長手方向に平行に延びて並列状態に配置された複数のリブが形成された圧縮ゴム層と、その圧縮ゴム層の上部に積層されてコードからなる心線が埋設された接着ゴム層と、この接着ゴム層の背面側に縫合された帆布からなる伸張層とを備えて構成されている。そして、このような一般的なVリブドベルトにおける伸張層としての帆布は、ベルトの耐縦亀裂性を保持するために設けられているものであり、例えば、経糸と緯糸とを織り込んだ平織布にゴム引き処理を施すことで形成されている。
しかし、上述したような一般的なVリブドベルトを駆動プーリと従動プーリとに掛架し、ベルト背面をアイドラープーリに接触係合させたときに、周期的に異音が発生することが多い。この周期的な異音発生は、帆布の縫合領域にて発生し易いが、その縫合領域以外の領域でも発生するものであり、縫合領域を平坦面となるように形成しても発生する。この縫合領域以外での異音発生の原因の一つとして、帆布の表面状態の影響があることが知られている。即ち、バイアス帆布や筒状帆布を成形中に、あるいは筒状帆布をベルト成形体に嵌入中に、帆布が機械的に変形して経糸と緯糸との交差角や経糸と緯糸とによって形成される開口部の大きさが変化し、開口部の大きい部分と小さい部分との差が広がってしまい、糸が局部的に収束する領域が発生する。このため、糸が局部的に収束した領域での帆布表面の凹凸等の形態が他の領域の形態と異なることによって異音が発生することが知られている。また帆布を積層したVリブドベルトは、充分な背面摩擦係数が確保できないため、所望とする伝達性能が得難いという問題もあった。
そこで、異音発生の抑制、並びに伝達性能向上の観点から、ベルト背面に帆布を積層しないVリブドベルト、即ち、伸張層をゴム組成物で構成したVリブドベルトが提案されつつある。しかし、このようなVリブドベルトは、ベルト背面においてゴムが直接露出している状態となるため、アイドラープーリに当接係合するときに、ベルト背面にて粘着磨耗が発生し易く、そのことによって逆にスリップ音等の異音が発生し易くなってしまうという問題があった。そこで、ベルト背面を、短繊維を配合したゴム組成物で構成することにより、粘着磨耗の抑制並びに異音の発生を抑制する試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−162899号公報
しかしながら、更に研究をすすめたところ、短繊維を含有させたゴム組成物で背面ゴム層を形成するだけでは、耐磨耗性、耐発音性が充分ではないことが判明した。また伝達性能の観点からは、伸張層をゴム組成物で構成すると高い摩擦係数が確保できるため好ましいが、その半面、摩擦係数が高く不安定なため、回転変動に伴うスリップ音などの異音や背面アイドラーなどへの振動が生じることが判った。
一方で、このように背面をゴム層で構成したVリブドベルトの製造方法としては、まず内金型に未加硫伸張ゴムシート、未加硫接着ゴムシートを順次捲き付けた後、心線をスピニングし、次いで未加硫圧縮ゴムシートを捲き付けて無端状の未加硫ベルトスリーブを形成する。そして、該未加硫ベルトスリーブが捲装された内金型に加硫用ゴムジャケットを外挿して加硫缶に載置し、加熱加圧によりゴム加硫を行った後、冷却を経て内金型から脱型せしめ、加硫ベルトスリーブを得ることが一般的である。しかし、背面をゴム層で構成した場合、背面を帆布で構成するのと比べて内金型との摩擦係数が高くなるため、加硫ベルトスリーブの脱型が非常に困難であった。またここで無理に脱型させると、心線乱れや蛇行などの変形が発生するといった問題があった。
このような不具合に対して、例えば、内金型と未加硫伸張ゴムシートとの間に、離型紙、タフタといった副資材を介在させることにより脱型性を確保することが考えられたが、工程増、コスト高が問題となっていた。また内金型表面に離型剤を塗布し、脱型性を確保することも考えられたが、金型表面に存在する離型剤の微塊が加硫中に気化・膨張し、得られた加硫ベルトスリーブ表面に微小な凹凸が発生することが判明した。またこれらの手法により得られたVリブドベルトは、背面の摩擦係数が不安定であり、ひいては背面走行時に異音や振動が発生することが判明した。
本願発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、副資材を介在させること無く良好な脱型性を確保することが可能であり、そして耐磨耗性及び耐発音性に優れ、かつ充分な伝達性能を有しつつ、背面摩擦係数を比較的低位に且つ安定に維持することが可能なVリブドベルトの製造方法及びVリブドベルトを提供することにある。
即ち、本願請求項1記載の発明は、腹面にベルト長手方向に延びる複数のリブを配設し、背面が伸張ゴム層で構成されたVリブドベルトの製造方法において、内型に植毛層を介して伸張ゴム層を配置し、内周側に背面、外周側に腹面が位置するように未加硫ベルトスリーブを形成する工程、該未加硫ベルトスリーブを加硫することにより、表面に植毛層を有する加硫ベルトスリーブを形成する工程を備えることを特徴とする。
本願請求項2記載の発明は、請求項1記載のVリブドベルトの製造方法であって、表面に植毛層を有する伸張ゴムシートを、植毛層が内周となるように内型に捲装することによって、内型に植毛層を介して伸張ゴム層を配置することを特徴とする。
本願請求項3記載の発明は、請求項1記載のVリブドベルトの製造方法であって、内型表面に植毛層を形成した後、該内型に伸張ゴムシートを捲装することにより、内型に植毛層を介して伸張ゴム層を配置する。
本願請求項4記載の発明は、請求項2記載のVリブドベルトの製造方法であって、表面に植毛層を有する伸張ゴムシートは、ゴムシートに静電植毛を施すことにより形成されることを特徴とする。
本願請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のVリブドベルトの製造方法であって、伸張ゴム層は短繊維を含有し、短繊維がベルト幅方向に配向するように配置されることを特徴とする。
本願請求項6記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のVリブドベルトの製造方法であって、伸張ゴム層は短繊維をランダム配向状態で含有することを特徴とする。
本願請求項7記載の発明は、腹面にベルト長手方向に延びる複数のリブを配設し、背面が植毛層を有する伸張ゴム層で構成されることを特徴とするVリブドベルトである。
本願請求項8記載の発明は、請求項7記載のVリブドベルトであって、伸張ゴム層は短繊維を含有し、短繊維がベルト幅方向に配向していることを特徴とする。
本願請求項9記載の発明は、請求項7記載のVリブドベルトであって、伸張ゴム層は短繊維をランダム配向状態で含有することを特徴とする。
本願請求項10記載の発明は、請求項7〜9のいずれか1項に記載のVリブドベルトであって、植毛層はナイロン短繊維を含有することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、内型と未加硫ベルトスリーブとの間に植毛層を介在させて加硫をおこなうことで、加硫ベルトスリーブの表面の摩擦係数が低下し、離型剤や副資材がなくとも加硫ベルトスリーブの脱型性を向上せしめることが期待できる。またベルト背面を、植毛層を有する伸張ゴム層で構成することで、耐磨耗性及び耐発音性に優れ、かつ充分な伝達性能を有しつつ、背面摩擦係数を比較的低位に且つ安定に維持することが可能なVリブドベルトを簡便に得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、表面に植毛層を有する伸張ゴムシートを用いて加硫を行うため、得られた加硫ベルトスリーブにおいて植毛層の付着状態が良好である。
請求項3記載の発明によれば、通常の伸張ゴムシートを用いて形成できるため、別途特別な伸張ゴムシートを準備するという煩雑さがない。
請求項4記載の発明によれば、植毛層を密度並びに均一性を良好なものとすることができる。
請求項5記載の発明によれば、背面が短繊維含有ゴム配合物で構成されているため、背面走行においても粘着磨耗が更に発生し難く、耐引き裂き性に優れるといった効果が期待できる。また伸張ゴム層に含有される短繊維の配向をベルト幅方向とすることで、ベルトの可撓性に影響を与えにくいといった利点がある。
請求項6記載の発明によれば、背面が短繊維含有ゴム配合物で構成されているため、背面走行においても粘着磨耗が更に発生し難く、耐引き裂き性に優れるといった効果が期待できる。また一定の方向に対する方向性を示すことなく多方向から作用する力に対して耐性があるため、多方向からの裂きや亀裂の発生を抑制でき、これによりベルト寿命が向上するという効果を奏することができる。
請求項7記載の発明によれば、ベルト背面を、植毛層を有する伸張ゴム層で構成することで、耐磨耗性及び耐発音性に優れ、かつ充分な伝達性能を有しつつ、背面摩擦係数を比較的低位に且つ安定に維持することが可能なVリブドベルトとすることができる。
請求項8記載の発明によれば、背面が短繊維含有ゴム配合物で構成されているため、背面走行においても粘着磨耗が更に発生し難く、耐引き裂き性に優れるといった効果が期待できる。また伸張ゴム層に含有される短繊維の配向をベルト幅方向とすることで、ベルト可撓性に優れるといった利点がある。
請求項9記載の発明によれば、背面が短繊維含有ゴム配合物で構成されているため、背面走行においても粘着磨耗が更に発生し難く、耐引き裂き性に優れるといった効果が期待できる。また一定の方向に対する方向性を示すことなく多方向から作用する力に対して耐性があるため、多方向からの裂きや亀裂の発生を抑制でき、これによりベルト寿命が向上するという効果を奏することができる。
請求項10記載の発明によれば、植毛層にナイロン短繊維を含有させることで、更に耐磨耗性及び耐発音性に優れたVリブドベルトとすることができる。
以下、本発明におけるVリブドベルトの製造方法を図1,2をもとに説明する。
図1は内型に未加硫ベルトスリーブを形成した状態を示す断面図、図2は加硫ベルトスリーブを形成した後の状態を示す断面図である。
先ず、内型21の外周面に、植毛層を有する未加硫伸張ゴムシート、抗張体となる心線、未加硫接着ゴムシート、未加硫圧縮ゴムシートを順次無端状に捲き付けたフラット状の広幅未加硫ベルトスリーブ11を形成する。即ち、内型21に、植毛層を有する未加硫伸張ゴムシートを、植毛層が内周面になるよう巻き付けることによって、植毛層14を介して伸張ゴム層15を配置した後、心線13を螺旋状にスピニングする。次いで、未加硫接着ゴムシート、未加硫圧縮ゴムシートを順次巻き付けることにより接着ゴム層12、圧縮ゴム層16を配置し、抗張体を埋設したゴム積層体からなる未加硫ベルトスリーブ11を形成する。この未加硫ベルトスリーブ11は、内型に接する内周側に背面、外周側に腹面が位置するものである。
次に、この未加硫ベルトスリーブ11を内型21に捲き付けた状態のままで、ジャケット22を外挿してモールド組立体を構成し、このモールド組立体を加硫缶(図示せず)内部の基台20上に載置固定して下面をシールし、その上面を内蓋26で密閉した後、モールド組立体の外面と内型21の内部にスチームを入気して未加硫ベルトスリーブ11を内外面より加熱加圧し、加硫をおこなう。
このように加硫されたモールド組立体を加硫缶から取り出して冷却させた後、内型21から加硫ベルトスリーブ11’を脱型し、植毛層14を有する加硫ベルトスリーブ11’を得る。次いで、加硫ベルトスリーブ11’の圧縮ゴム層16に、円周方向に延びる複数のV溝を研削・研磨することによりリブ部を形成し、次いで、加硫ベルトスリーブ11’を円周方向に所定幅に切断し、反転させることにより、周長が一定で、円周方向に延びるリブが形成されたVリブドベルトを複数本得ることができる。このVリブドベルトは、腹面にベルト長手方向に延びる複数のリブを配設し、背面が植毛層を有する伸張ゴム層で構成されてなるものである。
ここで、植毛層を有する未加硫伸張ゴムシートは、未加硫ゴムシート表面に接着剤層を形成し、短繊維を接着剤層上に付着させることにより作製できる。
接着剤層を形成する方法としては、例えば接着剤をスプレー法、ディップ法等により塗布する方法が挙げられる。尚、接着剤層を形成する前に、表面をアルコール拭きなどのクリーニング処理、プライマー処理等の前処理を行ってもよい。
接着剤としては、レゾルシン・ホルムアルデド・ラテックス(RFL)液、ウレタン系エマルジョン、アクリル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、スチレン系エマルジョン、ゴム系接着剤、有機溶剤系接着剤等がある。RFL液はレゾルシンとホルムアルデドとの初期縮合体をラテックスに混合したものであり、ここで使用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブタジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリル、NBR、エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体ゴムラテックスなどである。また、RFL液にイソシアネート化合物を添加することができる。
接着剤層の厚みは、特に限定されるものではないが、0.05〜1mm、好ましくは0.05mm〜0.5mmである。
短繊維を付着させる方法としては、機械的、静電気的など方法は限定されるものではない。例えば接着剤層を形成したゴムシート上に、短繊維を落下または吹き付けなどにより、ゴム表面に短繊維を付着させ、その後、自然または加熱乾燥を行う。また例えば、接着剤層を形成したゴムシートを配置した金型をアースとし、静電植毛機の電極に電圧を印加することにより電界を形成し、この電界内に表面を電着処理した短繊維を供給し、飛翔させてゴム表面に向けて突き刺すことにより短繊維を付着させ、その後、自然または加熱乾燥を行う。尚、密度や均一性を考慮すると、静電植毛が望ましい。
短繊維の材質は、6ナイロン,66ナイロンなどのポリアミド、p−アラミド,m−アラミドなどのアラミド、ポリエステル、ビニロン、炭素繊維、ポリテトフルオロエチレン、綿、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール等などから所望に応じて選ばれてなる。なかでも耐発音性効果が高いポリアミド短繊維を含有させることが望ましい。該短繊維の長さは0.1〜5.0mmが好ましく、更に好ましくは0.2〜1.0mmである。また繊維径は0.2〜1.0dtexであることが好ましい。そしてアスペクト比(長さLmm/太さ直径Dmm)は30〜300であることが望ましい。また、短繊維の密度(植毛密度)は摩擦係数やその安定性並びに走行時の発音や振動に影響するものであり、摩擦係数が低く且つ安定しており、走行時の発音や振動を抑制できるように構成することが望ましい。限定されるものではないが、好ましくは3,000〜500,000本/cmとすることができる。
尚、ゴムシート表面に接着剤層を形成し、短繊維を付着させる代わりに、短繊維を含有する接着剤をゴムシート表面に付着させて植毛層を形成してもかまわない。
また植毛層14を介して伸張ゴム層15を配置する別の手法として、外周面に短繊維を付着させた内型を準備し、植毛層を有しない未加硫伸張ゴムシートを該内型に捲き付けることにより達成することができる。具体的には、内型の外周面にシリコンオイル等の離型剤を塗布した後、上述の如き方法で接着剤層を形成し、次いで短繊維を落下又は吹き付けることにより付着させたり、内型を電荷させて短繊維を電気力線によって飛ばして付着させたりすることなどによって、外周面に短繊維を付着させた内型を準備することができる。
上述の図1,2における実施形態では、伸張ゴム層15と圧縮ゴム層16との間に接着ゴム層12が存在してなるが、本発明においては接着ゴム層12を必須とするものではない。一方で、未加硫伸張ゴムシート、未加硫接着ゴムシートを順次捲き付けた後に、心線をスピニングすることも可能である。また未加硫伸張ゴムシート、未加硫接着ゴムシートを順次捲き付けた後に、心線をスピニングし、更に未加硫接着ゴムシート、未加硫圧縮ゴムシートを順次捲き付けることも可能である。
尚、心線をとりまくゴム層がすべて短繊維を含む配合となると、心線とベルト本体との接着性に難があるため、心線と接するゴム層のうちいずれかは短繊維を含有しないゴム組成物で構成することが望ましい。ここで、心線の落ち込みを抑制するためには、伸張ゴム層には短繊維を含有させることが望ましい。このときベルトの可撓性を考慮すると、短繊維がベルト幅方向に配向するよう構成することが好ましい。また伸張ゴム層は、短繊維をランダム配向状態で含有するものであってもよい。これにより、一定の方向に対する方向性を示すことなく多方向から作用する力に対して耐性があるため、多方向からの裂きや亀裂の発生を抑制でき、これによりベルト寿命が向上するという効果を奏することができる。このとき短繊維は屈曲を有する短繊維であることが好ましい。
また、本発明におけるVリブドベルトの製造方法に用いる装置としては、上述のものに限定されるものではない。
別の実施形態として例えば、可撓性ジャケットを装着した内型円筒ドラムを準備し、その外周面に植毛層を有する未加硫伸張ゴムシート、心線、未加硫接着ゴムシート、未加硫圧縮ゴムシートを順次無端状に捲き付けた未加硫ベルトスリーブを形成する。次いで、この未加硫ベルトスリーブを内型円筒ドラムに捲き付けた状態のままで、外型モールド内に載置固定させた後、可撓性ジャケットの内部に加圧媒体を送入し、可撓性ジャケットを膨張させると共にその外周面に装着されている未加硫ベルトスリーブを半径方向に均一に膨張させ、加熱ヒーター若しくは高温蒸気で加熱した外型モールドと接触せしめて加硫を行う。このとき、外型モールドとしてリブ刻印に対応したV突起を有する金型を用いた場合、可撓性ジャケットの膨張押圧力により、未加硫ベルトスリーブの圧縮ゴム層が外型モールドのV溝中に食い込んだ状態で加硫され、リブ刻印を有する加硫ベルトスリーブを形成することができる。そして、加硫後は、可撓性ジャケット内に充満しているエアーを排気し、次いで吸引作用で可撓性ジャケットを元の位置に収縮復帰せしめて、加硫ベルトスリーブを取り出す。前記の製造方法によれば、簡便な工程で、リブが正確に刻印されるといった利点がある。
また本発明の製造方法は、圧縮ゴム層表面に植毛を施す工程を含むものでもよい。
これらのような製造方法により得られるVリブドベルトは、腹面にベルト長手方向に延びる複数のリブを配設し、背面が植毛層を有する伸張ゴム層で構成されてなるものである。Vリブドベルトの一実施形態を図3に示す。本発明のVリブドベルトは、即ち、Vリブドベルト1は、背面8が植毛層4を有する伸張ゴム層5で形成されており、該伸張ゴム層5に隣接してベルト長手方向に心線3が配置され、しかも心線3の一部が伸張ゴム層5に埋設された状態となっている。そして伸張ゴム層5の下層には接着ゴム層2、更に下層に短繊維を含有する圧縮ゴム層6(短繊維はベルト幅方向に配向)を配置した構成を有している。また腹面となる前記圧縮ゴム層6にはベルト長手方向に伸びる断面略三角形の複数のリブ部7が設けられている。
第4図はVリブドベルトの別の一実施形態を示す。Vリブドベルト1は、背面8が植毛層4を有する伸張ゴム層5で形成されており、該伸張ゴム層5に隣接してベルト長手方向に心線3が配置され、しかも心線3の一部が伸張ゴム層5に埋設された状態となっている。そして伸張ゴム層5の下層には短繊維を含有しない圧縮ゴム層6を配置した構成を有している。また前記圧縮ゴム層6にはベルト長手方向に伸びる断面略三角形の複数のリブ部7が設けられており、その表面は植毛層9を有する構成となっている。
第5図にVリブドベルトの更に別の一実施形態を示す。Vリブドベルト1は、背面8が植毛層4を有する伸張ゴム層5で形成されており、該伸張ゴム層5に隣接してベルト長手方向に心線3が配置され、しかも心線3の一部が伸張ゴム層5に埋設された状態となっている。そして伸張ゴム層5の下層には接着ゴム層2、そして短繊維を含有する圧縮ゴム層6(短繊維はリブ形状に沿って配向)を配置した構成を有している。また前記圧縮ゴム層6にはベルト長手方向に伸びる断面略三角形の複数のリブ部7が設けられている。
上記圧縮ゴム層6に使用されるゴムとしては、エチレン・α−オレフィンエラストマー、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムに不飽和カルボン酸金属塩を添加したもの、クロロスルフォン化ポリエチレン、クロロプレン、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、天然ゴム、CSM、ACSM、SBRなどが挙げられる。
水素化ニトリルゴムは水素添加率80%以上で、耐熱性及び耐オゾン性の特性を発揮するために、好ましくは90%以上が良い。水素添加率80%未満の水素化ニトリルゴムは、耐熱性及び耐オゾン性は極度に低下する。耐油性及び耐寒性を考慮すると、結合アクリロニトリル量は20〜45%の範囲が好ましい。
クロロスルフォン化ポリエチレンは塩素含有量15〜35重量%、好ましくは25〜32重量%で、かつ硫黄含有量が0.5〜2.5重量%の範囲になるようにクロロスルフォン化した直鎖状低密度ポリエチレンである。
エチレン・α−オレフィンエラストマーとしては、エチレン・プロピレンゴム(EPM)やエチレン・プロピレン・ジエンモノマー(EPDM)などが例示できる。ジエンモノマーの例としては、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンなどがあげられる。
上記エチレン・α−オレフィンエラストマーの加硫剤としてパーオキサイドを添加することができる。また、共架橋剤(co−agent)としTIAC、TAC、1,2ポリブタジエン、不飽和カルボン酸の金属塩、オキシム類、グアニジン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、N−N’−m−フェニレンビスマレイミド、硫黄など通常パーオキサイド架橋に用いるものである。
この中でもN,N’−m−フェニレンジマレイミドが好ましく、これを添加することによって架橋度を上げて粘着摩耗等を防止することができる。N,N’−m−フェニレンジマレイミドの添加量はエチレン・α−オレフィンエラストマー100重量部に対して0.2〜10重量部であり、0.2重量部未満の場合には、架橋密度が小さくなり耐摩耗性、耐粘着摩耗性の改善効果が小さく、一方10重量部を越えると加硫ゴムの伸びの低下が著しく、耐屈曲性に問題が生じる。
更に、上記圧縮ゴム層6には、硫黄をエチレン・α−オレフィンエラストマー100重量部に対して0.01〜1重量部添加することにより、加硫ゴムの伸びの低下を制御することができる。1重量部を越えると、架橋度が期待できる程に向上しないため、加硫ゴムの未耐摩耗性、耐粘着摩耗性も向上しなくなる。
また、圧縮ゴム層6には、ナイロン6、ナイロン66、ポリエステル、綿、アラミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールなどから選ばれてなる短繊維を混入して圧縮ゴム層6の耐側圧性を向上させるとともに、プーリと接する面になる圧縮ゴム層6の表面をグラインダーによって研磨加工して該短繊維を突出させることができる。これにより圧縮ゴム層16の表面の摩擦係数は低下して、ベルト走行時の騒音を軽減する効果がある。尚、これらの短繊維のうち、剛直で強度を有し、しかも耐磨耗性を有するアラミド短繊維が好ましく用いられる。
上記アラミド短繊維が前述の効果を充分に発揮するためには、アラミド繊維の繊維長さは1〜20mmで、その添加量はエチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して1〜30重量部である。このアラミド繊維は分子構造中に芳香環をもつアラミド、例えば商品名コーネックス、ノーネックス、ケブラー、テクノーラ、トワロン等である。
また、圧縮ゴム層6には、マトリクスゴムであるエチレン・α−オレフィンエラストマー100重量部に対して、エチレン・α−オレフィンエラストマーと繊維径1.0μm以下、好ましくは0.05〜0.8μmの微小短繊維とをグラフト結合した微小短繊維強化ゴムを繊維分で1〜50重量部、好ましくは5〜25重量部含有してもよい。上記微小短繊維強化ゴムの配合量が1重量部未満では耐摩耗性が充分でなく、また50重量部を越えるとゴム組成物の伸びが低下し、耐熱性、耐屈曲性が低下する。
この微小短繊維強化ゴムは、これを構成しているエチレン・α−オレフィンエラストマーが圧縮ゴム層6のマトリクスゴムのエチレン・α−オレフィンエラストマーと全く同質かもしくは類似しているため、マトリクスゴムと良好に接合する。このため、微小短繊維強化ゴムとマトリクスゴムとの間、あるいは微小短繊維強化ゴム中でもエチレン・α−オレフィンエラストマーと微小短繊維とが化学結合しているため、圧縮ゴム層6では亀裂が入りにくく、たとえ亀裂が発生しても伝播しにくい。
更に、圧縮ゴム層6には、必要に応じてカーボンブラック、シリカなどの補強剤、クレー、炭酸カルシウムなどの充填剤、軟化剤、加工助剤、老化防止剤、TAICなどの共架橋剤などの各種薬剤を添加してもよい。
また図4のようにVリブドベルト1の圧縮ゴム層表面に短繊維を植毛し、ベルト走行時の騒音を軽減させることも可能である。
心線3は、接着処理を施した撚糸コードを用いることができる。撚糸コードを構成する繊維材料としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、エチレン−2,6−ナフタレート(PEN)を主たる構成単位とするポリエステル繊維、ナイロン66などのポリアミド繊維等を挙げることができる。寸法安定性、吸湿性などを考慮すると好ましくはPET繊維である。
伸張ゴム層5は上記に記載した圧縮ゴム層と同様のマトリクスゴム、配合剤を用いることができる。短繊維を含有させる場合、短繊維としては、ナイロン6、ナイロン66、ポリエステル、綿、アラミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールなどが使用可能であって、繊維長さは1〜20mmのものが好ましく用いられている。その添加量はゴム100重量部に対して1〜30重量部である。また短繊維として、屈曲を有する短繊維を用いることもできる。屈曲を有する短繊維とは、1個の短繊維につき1個以上の屈曲部を有するものであればよい。具体的には、ミルドファイバーを用いることができる。ミルドファイバーは、例えばチョップドストランドをミル等により粉砕処理することによって得られる短繊維であり、この粉砕処理時の負荷により適度な屈曲部を有する短繊維を形成することができるものである。なお、伸張ゴム層5は、屈曲部を有する短繊維とともに、屈曲部を有さない短繊維も含有するものであってもよい。材質として例えばポリアミド製のもの(ナイロン短繊維等)を用いることができ、繊維長が0.1〜3.0mmの範囲であることが望ましい。
また接着ゴム層2を配置する場合、圧縮ゴム層4と同様のマトリクスゴム、配合剤などが使用可能である。しかし、心線である繊維コードと良好に接着するためには、パーオキサイドを含まない硫黄加硫によるエチレン−α−オレフィンエラストマー組成物や、クロロスルフォン化ポリエチレン組成物もしくは水素化ニトリルゴム組成物などを使用することが好ましい。また短繊維は配合しないことが望ましい。
尚、Vリブドベルトの実施形態として、接着ゴム層2を配置し、圧縮ゴム層6として短繊維を含有するゴム組成物で構成したVリブドベルト(図3,5)と、接着ゴム層2を配置せず、圧縮ゴム層6として短繊維を含有しないゴム組成物で構成し、表面に短繊維9を植毛したVリブドベルト(図4)を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば接着ゴム層2を配置し、圧縮ゴム層6として短繊維を含有しないゴム組成物で構成したVリブドベルトや、圧縮ゴム層6として短繊維を含有するゴム組成物で構成し、しかも表面に植毛層9を設けたVリブドベルトなども本発明の技術的範囲に属する。
次に、本実施形態に係るVリブドベルトの製造方法及びVリブドベルトの具体的な実施例について説明する。
実施例1,2
Vリブドベルトの構成として、ポリエステル繊維のロープからなる心線を接着層に埋設し、その上側にポリアミド短繊維からなる植毛層を有する伸張層を配置し、接着層の下側にベルト長手方向に延びるリブ部を有する圧縮層を配設したVリブドベルト(6PK1100サイズ)を製造した。尚、実施例1の植毛密度は約10,000本/cm、実施例2の植毛密度は約5,000本/cmであった。
Vリブドベルトの製造においては、まず、伸張ゴムシートの片表面に、ポリアミド短繊維(繊維長0.5mm,繊維径0.9dtex)を用いて静電植毛を施し、植毛層を有する伸張ゴムシートを作製した。次に、フラットな円筒モールドに、前記伸張ゴムシートを植毛層が内周側となるよう巻き付けた後、接着層を構成する接着ゴムシートを巻き付けて心線をスピニングした。そして、圧縮ゴム層を構成する圧縮ゴムシートを配置し、未加硫ベルトスリーブを形成した後、前記圧縮ゴムシートの上に加硫用ジャケットを挿入した。次いで、成型モールドを加硫缶内に入れ、加硫することによって、筒状の加硫ベルトスリーブを作製した。そして該加硫ベルトスリーブをモールドから脱型したところ、脱型性は良好であった。この加硫ベルトスリーブの圧縮ゴム層をグラインダーによってリブを形成し、その成形体から個々のベルトに切断することでVリブドベルトを製造した。
比較例1
Vリブドベルトの構成として、植毛層を設けない以外は実施例1と同様の構成のVリブドベルト(6PK1100サイズ)を製造した。
Vリブドベルトの製造においては、フラットな円筒モールドに、植毛層を介さないで伸張ゴムシートを巻き付けた後、接着層を構成する接着ゴムシートを巻き付けて心線をスピニングした。そして、圧縮ゴム層を構成する圧縮ゴムシートを配置し、未加硫ベルトスリーブを形成した後、前記圧縮ゴムシートの上に加硫用ジャケットを挿入した。次いで、成型モールドを加硫缶内に入れ、加硫することによって、筒状の加硫ベルトスリーブを作製した。そしてモールドから該加硫ベルトスリーブの脱型を試みたが不可能であった。
比較例2
Vリブドベルトの構成として、植毛層を設けない以外は実施例1と同様の構成のVリブドベルト(6PK1100サイズ)を製造した。
Vリブドベルトの製造においては、まず、フラットな円筒モールドの表面に、シリコン系離型剤を塗布し、次いで、該円筒モールドに伸張ゴムシートを巻き付けた後、接着層を構成する接着ゴムシートを巻き付けて心線をスピニングした。そして、圧縮ゴム層を構成する圧縮ゴムシートを配置し、未加硫ベルトスリーブを形成した後、前記圧縮ゴムシートの上に加硫用ジャケットを挿入した。次いで、成型モールドを加硫缶内に入れ、加硫した後、筒状の加硫ベルトスリーブをモールドから脱型したところ、脱型性は良好であった。この加硫ベルトスリーブの圧縮ゴム層をグラインダーによってリブを形成し、その成形体から個々のベルトに切断することでVリブドベルトを製造した。尚、得られたVリブドベルトの背表面には気泡による微小な凹凸が確認された。
比較例3
Vリブドベルトの構成として、植毛層を設けない以外は実施例1と同様の構成のVリブドベルト(6PK1100サイズ)を製造した。
Vリブドベルトの製造においては、まず、フラットな円筒モールドの表面に、樹脂フィルムを介して伸張ゴムシートを巻き付けた後、接着層を構成する接着ゴムシートを巻き付けて心線をスピニングした。そして、圧縮ゴム層を構成する圧縮ゴムシートを配置し、未加硫ベルトスリーブを形成した後、前記圧縮ゴムシートの上に加硫用ジャケットを挿入した。次いで、成型モールドを加硫缶内に入れ、加硫した後、筒状の加硫ベルトスリーブをモールドから脱型したところ、脱型性は良好であった。この加硫ベルトスリーブから樹脂フィルムを剥離した後、圧縮ゴム層をグラインダーによってリブを形成し、その成形体から個々のベルトに切断することでVリブドベルトを製造した。
ここで実施例及び比較例の圧縮ゴムシートとしては、表1に示す配合で調整したゴム組成物をバンバリーミキサーで混練後にカレンダーロールで圧延したものを用いた。また、接着ゴムシートとしては、表1に示す配合から短繊維を除いて調製したゴム組成物をバンバリーミキサーで混練後にカレンダーロールで圧延したものを用いた。また、伸張ゴムシートとしては表1に示す配合から短繊維を除いて調整したゴム組成物をバンバリーミキサーで混練後にカレンダーロールで圧延したものを用いた。
Figure 2007055227
このようにして得られたVリブドベルトの背面摩擦特性について評価した。摩擦試験は、図6に示すように、案内ローラ17にVリブドベルト19の背面を巻き付け角度が90°となるように巻き掛け、2.0kgfのウェイト18を垂下させ、案内ローラ17を43rpmで回転させたとき、ロードセルの値を検出することによって張り側の張力T1と緩み側の張力T2を検出し、張力比(T1/T2)から、摩擦係数μ=(1/2π)ln(T1/T2)を求めた。測定時間は40秒とし、経過時間と摩擦係数の関係を調べた。実施例1についての結果を図7に、比較例2についての結果を図8に示す。また前記測定において、経過時間10〜40秒後の30秒間における摩擦係数(最高値と最低値の平均)を求めた。尚、該評価はそれぞれn=3にて行い、その平均値を背面摩擦係数として表記している。結果を表2に記す。
Figure 2007055227
結果、図7及び図8より、背表面に植毛層を有する実施例1は、植毛層を有さない比較例3と比べて、摩擦係数が低く且つ安定しているのが判明した。また表2の結果から、実施例のほうが背面摩擦係数が低いことが確認できた。
本発明にかかる製造方法により得られたVリブドベルトは、自動車用あるいは一般産業用の駆動装置などに装着できる。
本発明に係るVリブドベルトの製造方法において内型に未加硫ベルトスリーブを形成した状態を示す断面図である。 本発明に係るVリブドベルトの製造方法においてベルト加硫機にて加硫ベルトスリーブを形成した状態を示す断面図である。 本発明に係る製造方法により得られたVリブドベルトの断面図である。 本発明に係る製造方法により得られた別のVリブドベルトの断面図である。 本発明に係る製造方法により得られた更に別のVリブドベルトの断面図である。 Vリブドベルトの背面摩擦係数を測定する試験装置を説明する概念図である。 実施例のVリブドベルトの背面摩擦係数と経過時間の関係を示す図である。 比較例のVリブドベルトの背面摩擦係数と経過時間の関係を示す図である。
符号の説明
1 Vリブドベルト
2 接着ゴム層
3 心線
4 植毛層
5 伸張ゴム層
6 圧縮ゴム層
7 リブ部
8 背面
9 植毛層
12 接着ゴム層
13 心線
14 植毛層
15 伸張ゴム層
16 圧縮ゴム層
21 内型

Claims (10)

  1. 腹面にベルト長手方向に延びる複数のリブを配設し、背面が伸張ゴム層で構成されたVリブドベルトの製造方法において、
    内型に植毛層を介して伸張ゴム層を配置し、内周側に背面、外周側に腹面が位置するように未加硫ベルトスリーブを形成する工程、該未加硫ベルトスリーブを加硫することにより、表面に植毛層を有する加硫ベルトスリーブを形成する工程を備えることを特徴としたVリブドベルトの製造方法。
  2. 表面に植毛層を有する伸張ゴムシートを、植毛層が内周となるように内型に捲装することによって、内型に植毛層を介して伸張ゴム層を配置する請求項1記載のVリブドベルトの製造方法。
  3. 内型表面に植毛層を形成した後、該内型に伸張ゴムシートを捲装することにより、内型に植毛層を介して伸張ゴム層を配置する請求項1記載のVリブドベルトの製造方法。
  4. 表面に植毛層を有する伸張ゴムシートは、ゴムシートに静電植毛を施すことにより形成される請求項2記載のVリブドベルトの製造方法。
  5. 伸張ゴム層は短繊維を含有し、短繊維がベルト幅方向に配向するように配置される請求項1〜4のいずれか1項に記載のVリブドベルトの製造方法。
  6. 伸張ゴム層は短繊維をランダム配向状態で含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のVリブドベルトの製造方法。
  7. 腹面にベルト長手方向に延びる複数のリブを配設し、背面が植毛層を有する伸張ゴム層で構成されることを特徴とするVリブドベルト。
  8. 伸張ゴム層は短繊維を含有し、短繊維がベルト幅方向に配向している請求項7記載のVリブドベルト。
  9. 伸張ゴム層は短繊維をランダム配向状態で含有する請求項7記載のVリブドベルト。
  10. 植毛層はナイロン短繊維を含有する請求項7〜9のいずれか1項に記載のVリブドベルト。
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