JP2006275070A - Vリブドベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】 注水時の背面走行においてもスリップ等が発生しにくくし、それにより注水時においても伝達性能に優れ、通常走行時との伝達性能の差が少なく、スリップ等による異音を抑制するVリブドベルトを提供する。
【解決手段】 背面走行される伸張層5は、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴムで形成されるとともに、セルロース短繊維を含有して形成され、前記セルロース短繊維の一部が背面に露出している。
【選択図】 図1
【解決手段】 背面走行される伸張層5は、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴムで形成されるとともに、セルロース短繊維を含有して形成され、前記セルロース短繊維の一部が背面に露出している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ベルト長手方向に延びるリブ部が形成されるとともにベルト長手方向に沿って心線が埋設されたゴム層を有するVリブドベルトに関し、とくに、伸張層に帆布が設けられていないVリブドベルトに関する。
動力伝動に用いられるVリブドベルトは、一般的には、ベルト長手方向に平行に延びて並列状態に配置された複数のリブが形成された圧縮ゴム層と、その圧縮ゴム層の上部に積層されてコードからなる心線が埋設された接着ゴム層と、この接着ゴム層の背面側に縫合された帆布からなる伸張層とを備えて構成されている。そして、このような一般的なVリブドベルトにおける伸張層としての帆布は、ベルトの耐縦亀裂性を保持するために設けられているものであり、例えば、経糸と緯糸とを織り込んだ平織布にゴム引き処理を施すことで形成されている。
しかし、上述したような一般的なVリブドベルトを駆動プーリと従動プーリとに掛架し、ベルト背面をアイドラープーリに接触係合させた(背面走行させた)ときに、周期的に異音が発生することが多い。この周期的な異音発生は、帆布の縫合領域にて発生し易いが、その縫合領域以外の領域でも発生するものであり、縫合領域を平坦面となるように形成しても発生する。この縫合領域以外での異音発生の原因の一つとして、帆布の表面状態の影響があることが知られている。即ち、バイアス帆布や筒状帆布を成形中に、あるいは筒状帆布をベルト成形体に嵌入中に、帆布が機械的に変形して経糸と緯糸との交差角や経糸と緯糸とによって形成される開口部の大きさが変化し、開口部の大きい部分と小さい部分との差が広がってしまい、糸が局部的に収束する領域が発生する。このため、糸が局部的に収束した領域での帆布表面の凹凸等の形態が他の領域の形態と異なることによって異音が発生することが知られている。
そこで、異音の発生を抑制する観点から、ベルト背面に帆布を積層しないVリブドベルト、即ち、伸張層をゴム組成物で構成したVリブドベルトが提案されつつある。しかし、このようなVリブドベルトは、ベルト背面においてゴムが直接露出している状態となるため、アイドラープーリに当接係合するときに、ベルト背面にて粘着磨耗が発生し易く、そのことによって逆にスリップ音等の異音が発生し易くなってしまうという問題があった。そこで、ベルト背面のゴム層に短繊維を配合し、粘着磨耗を抑制することが検討されており、さらに、ベルト背面のゴム層における短繊維の配向方向を制御することで、異音の発生を抑制する試みがなされていることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、Vリブドベルトにおいて、オゾン雰囲気下でのゴムの劣化が問題視されており、従来の天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなどから構成されているベルトではこのゴム劣化によって早期にクラックを生じるという問題点が指摘されている。また、クロロプレンなどのハロゲンを含んだゴムはダイオキシンの発生につながることから、環境負荷物質であるハロゲンを含有しないゴムで製造されたベルトが近年求められている。このような要求に対して、最近ではエチレン・プロピレン系ゴム(EPR)あるいはエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)等のエチレン・α−オレフィンエラストマーが、優れた耐オゾン性、耐熱性、耐寒性を有しているとともに比較的安価なポリマーであり、脱ハロゲンという要求を満たしていることからも有望視されている。
しかしながら、背面走行を行った際、エチレン・α−オレフィンエラストマーはクロロプレンゴムに比べると水濡れ性が劣ることから、プーリ部分に雨水や泥水が浸入した時(注水時)に伝達性能が低下したり、スリップによる異音が発生したりするといった問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、注水時の背面走行においてもスリップ等が発生しにくい、即ち、注水時においても伝達性能に優れ、通常走行時(乾燥時)との伝達性能の差が少なく、スリップ等による異音を抑制することができるVリブドベルトを提供することを目的とする。
本発明に係るVリブドベルトは、ベルト長手方向に延びるリブ部が形成されるとともにベルト長手方向に沿って心線が埋設されたゴム層を有し、前記ゴム層は、前記リブ部が設けられる内層と、前記内層の背面側に配置され、背面走行される伸張層と、を備えるVリブドベルトベルトに関する。
そして、本発明に係るVリブドベルトは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。即ち、本発明は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
そして、本発明に係るVリブドベルトは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。即ち、本発明は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係るVリブドベルトにおける第1の特徴は、前記伸張層は、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴムで形成されるとともに、セルロース短繊維を含有して形成され、前記セルロース短繊維の一部が背面に露出していることである。
この構成によると、伸張層がエチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴムで形成されるため、優れた耐オゾン性、耐熱性、耐寒性を有しているとともに比較的安価なポリマーであり、脱ハロゲンという要求を満たす。なお、主成分として用いられているゴムとは、複数の種類のゴム材料が含有されている場合においては、ゴムの組成において最も多く含有されている成分のゴムのことを指し、例えば、50%以上含有されているものであれば主成分となる。
この伸張層に水濡れ性が劣るエチレン・α−オレフィンエラストマーを採用した場合でも、新水性を有するセルロース繊維を含有させ、且つセルロース繊維を背面に露出させることにより、このセルロース繊維による水膜除去が作用し、注水時の背面走行においてもスリップ等が発生しにくい。即ち、注水時においても伝達性能に優れ、通常走行時(乾燥時)との伝達性能の差が少なく、スリップ等による異音を抑制したVリブドベルトとすることができる。
この伸張層に水濡れ性が劣るエチレン・α−オレフィンエラストマーを採用した場合でも、新水性を有するセルロース繊維を含有させ、且つセルロース繊維を背面に露出させることにより、このセルロース繊維による水膜除去が作用し、注水時の背面走行においてもスリップ等が発生しにくい。即ち、注水時においても伝達性能に優れ、通常走行時(乾燥時)との伝達性能の差が少なく、スリップ等による異音を抑制したVリブドベルトとすることができる。
また、本発明に係るVリブドベルトにおける第2の特徴は、前記伸張層の背面が研磨面で形成されていることである。
この構成によると、伸張層の背面を研磨することにより、簡単且つ確実に、この伸張層に含有されるセルロース繊維の一部を背面に露出させることができる。研磨の程度を調整することにより、セルロース繊維を背面に起毛させることができる。
また、本発明に係るVリブドベルトにおける第3の特徴は、前記セルロース短繊維が、繊維長0.1〜1.0mmのセルロース極短繊維であることである。
この構成によると、繊維長0.1〜1.0mmのセルロース極短繊維であるため、短繊維の配向性が少ない。そのため、多方向からの作用する力に対して耐性を示し、多方向からの裂きや亀裂の発生を抑制でき、即ちリブ間の谷部分の縦裂きの発生及びベルト端部からの亀裂の発生をいずれも抑制することができ、これによりベルト寿命が向上する。
また、本発明に係るVリブドベルトにおける第4の特徴は、前記伸張層は、更にポリアミド短繊維を含有して形成されており、このポリアミド短繊維の一部も背面に露出していることである。
この構成によると、伸張層がポリアミド短繊維を含有することで、ベルト背面をアイドラープーリに接触係合させて駆動する背面駆動においても、優れた耐摩耗性を発揮することができる。
また、本発明に係るVリブドベルトにおける第5の特徴は、前記ポリアミド短繊維がポリアミドミルドファイバーであることである。
この構成によると、粉砕処理等によって形成されるミルドファイバーを用いることで、屈曲部を有する短繊維を容易に実現することができる。また、ミルドファイバーは、適度な屈曲を有するため、ゴム組成物中での良好な分散性を確保し易く、短繊維の分布状態のムラが発生することを抑制できるため、耐亀裂性と耐引き裂き性とをより顕著に発揮してベルト寿命の向上をより確実に図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本発明の実施形態として図1乃至図3の断面図に例示した3つの形態のVリブドベルトについて説明するが、必ずしもこの例に限定されるものではない。即ち、本発明は、図1乃至図3に示すものと同様に、ベルト長手方向に延びるリブ部が形成されるとともにベルト長手方向に沿って心線が埋設されたゴム層を有するVリブドベルトであれば、広く適用することができるものである。
図1に示すVリブドベルト1A、図2に示すVリブドベルト1B、及び図3に示すVリブドベルト1Cは、いずれも、ベルト長手方向(図1乃至図3における紙面垂直方向)に延びるリブ部が形成されるとともにベルト長手方向に沿って心線3が埋設されたゴム層を有するものとして形成されている。そして、そのリブ部は、ベルト長手方向に平行に延びて並列状態に配置された複数のリブ7により構成されている。また、ゴム層は、リブ部が設けられる内層と、この内層の背面側に配置される伸張層5とを備えて構成されている。伸張層5は、後述するように、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴムで形成されるとともに、セルロース短繊維を含有して形成され、このセルロース短繊維の一部が背面に露出している。
図4は、Vリブドベルト1A,1B,1Cを配した自動車エンジンのプーリレイアウト例を示す。
このプーリレイアウト例は、最上位置のパワーステアリングプーリ21と、そのパワーステアリングプーリ21の下方に配置されたACジェネレータプーリ22と、パワーステアリングプーリ21の左下方に配置されたテンショナプーリ23と、そのテンショナプーリ23の下方に配置されたウォーターポンププーリ24と、テンショナプーリ23の左下方に配置されたクランクシャフトプーリ25と、そのクランクシャフトプーリ25の右下方に配置されたエアコンプーリ26と、により構成されている。これらのうち、フラットプーリであるテンショナプーリ23及びウォーターポンププーリ24以外は全てリブプーリである。
そして、Vリブドベルト1A,1B,1Cは、リブ側が接触するようにパワーステアリングプーリ21に巻き掛けられ、次いで、ベルト背面が接触するようにテンショナプーリ23に巻き掛けられた後、リブ側が接触するようにクランクシャフトプーリ25及びエアコンプーリ26に順に巻き掛けられ、さらに、ベルト背面が接触するようにウォーターポンププーリ24に巻き掛けられ、そして、リブ側が接触するようにACジェネレータプーリ22に巻き掛けられ、最後にパワーステアリングプーリ21に戻るように設けられている。
このように、このVリブドベルト1A,1B,1Cは、フラットプーリによって背面走行される伸張層5を備えている。
このプーリレイアウト例は、最上位置のパワーステアリングプーリ21と、そのパワーステアリングプーリ21の下方に配置されたACジェネレータプーリ22と、パワーステアリングプーリ21の左下方に配置されたテンショナプーリ23と、そのテンショナプーリ23の下方に配置されたウォーターポンププーリ24と、テンショナプーリ23の左下方に配置されたクランクシャフトプーリ25と、そのクランクシャフトプーリ25の右下方に配置されたエアコンプーリ26と、により構成されている。これらのうち、フラットプーリであるテンショナプーリ23及びウォーターポンププーリ24以外は全てリブプーリである。
そして、Vリブドベルト1A,1B,1Cは、リブ側が接触するようにパワーステアリングプーリ21に巻き掛けられ、次いで、ベルト背面が接触するようにテンショナプーリ23に巻き掛けられた後、リブ側が接触するようにクランクシャフトプーリ25及びエアコンプーリ26に順に巻き掛けられ、さらに、ベルト背面が接触するようにウォーターポンププーリ24に巻き掛けられ、そして、リブ側が接触するようにACジェネレータプーリ22に巻き掛けられ、最後にパワーステアリングプーリ21に戻るように設けられている。
このように、このVリブドベルト1A,1B,1Cは、フラットプーリによって背面走行される伸張層5を備えている。
まず、図1に示すVリブドベルト1Aは、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴム組成物で形成されるとともに、セルロース短繊維4を含有して形成され、前記セルロース短繊維4の一部が背面に起毛状態で露出している伸張層5と、この伸張層5の下層に配置される接着層2と、さらにその下層に配置され短繊維4aを含有するゴム組成物で形成された圧縮層6(圧縮層6a)とを備えて構成されている。Vリブドベルト1Aでは、伸張層5、接着層2、及び圧縮層6aの3層でゴム層が構成されており、圧縮層6aが内層を構成している(なお、接着層2及び圧縮層6が内層を構成しているものとして定義されてもよい)。また、心線3は、ベルト長手方向に沿って本体内に埋設されるように配置されており、その一部が伸張層5に接し、残りの部分が接着層2に接した状態で配置されている。そして、圧縮層6aには、断面が略台形形状でベルト長手方向に延びる複数のリブ7が設けられている。なお、伸張層5に含有される短繊維4は、特定の方向を配向していないランダムな配向状態で含有されており、圧縮層6aに含有される短繊維4aは、ベルト長手方向と直交する方向であるベルト幅方向に配向した状態で含有されている。また、伸張層5の背面及びリブ7の表面は研磨面となっている。
図2に示すVリブドベルト1Bは、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴム組成物で形成されるとともに、セルロース短繊維4を含有して形成され、前記セルロース短繊維4の一部が背面に起毛状態で露出している伸張層5と、この伸張層5の下層に配置される接着層2と、さらにその下層に配置され短繊維4bを含有するゴム組成物で形成された圧縮層6(圧縮層6b)とを備えて構成されている。Vリブドベルト1Bも、伸張層5、接着層2、及び圧縮層6bの3層でゴム層が構成されており、圧縮層6bが内層を構成している。また、心線3は、ベルト長手方向に沿って本体内に埋設されるように配置されており、その一部が伸張層5に接し、残りの部分が接着層2に接した状態で配置されている。そして、圧縮層6bには、断面が略台形形状でベルト長手方向に延びる複数のリブ7が設けられている。なお、伸張層5に含有される短繊維4は、特定の方向を配向していないランダムな配向状態で含有されている。一方、圧縮層6bに含有される短繊維4bは、リブ形状に沿った流動状態を呈するように配向した状態で含有されており、表面近傍においては、短繊維4bはリブ7の外形に沿って配向した状態で含有されている。また、伸張層5の背面は研磨面となっている。
図3に示すVリブドベルト1Cは、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴム組成物で形成されるとともに、セルロース短繊維4を含有して形成され、前記セルロース短繊維4の一部が背面に起毛状態で露出している伸張層5と、この伸張層5の下層に配置され短繊維を含有しないゴム組成物で形成された圧縮層6(圧縮層6c)とを備えて構成されている。Vリブドベルト1Cでは、伸張層5及び圧縮層6cの2層でゴム層が構成されており、圧縮層6cが内層を構成している。また、心線3は、ベルト長手方向に沿って本体内に埋設されるように配置されており、その一部が伸張層5に接し、残りの部分が圧縮層6cに接した状態で配置されている。そして、圧縮層6cには、断面が略台形形状でベルト長手方向に延びる複数のリブ7が設けられており、各リブ7の表面には短繊維9が植毛されている。なお、伸張層5に含有される短繊維4は、特定の方向を配向していないランダムな配向状態で含有されている。また、伸張層5の背面は研磨面となっている。
上述したVリブドベルト1A乃至1Cにおいては、心線3が、伸張層5及び接着層2、又は伸張層5及び圧縮層6の2層に接した状態である場合を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。即ち、心線3の全部が、1つの層(例えば、接着層2のみ)に埋設された状態で配置されているものであってもよい。
また、Vリブドベルト1A乃至1Cにおいては、圧縮層6として、短繊維を分散して含有させたり、表面に植毛したりしている構成を例示したが、必ずしも短繊維が用いられているものでなくてもよい。また、圧縮層6が表層と裏層の2層で構成されているものとすることもできる。このように圧縮層6を2層構造にした場合は、表層にのみ短繊維を含有させることが望ましい。圧縮層6の表層が短繊維を含有するゴム組成物で構成される場合、その短繊維は例えばベルト幅方向に配向させたり(図1参照)、リブ形状に沿った流動状態を呈するように配向させるとともに表面近傍のみリブ7の外形に沿って配向させたり(図2参照)することもできる。なお、植毛の方法としては、機械的植毛、静電気的植毛など、種々の方法を用いることができ、限定されるものではない。
また、Vリブドベルト1A乃至1Cにおいて、伸張層5は、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴム組成物で形成されるとともに、セルロース短繊維4を含有して形成され、前記セルロース短繊維4の一部は、背面に起毛状態で露出している。ここで、起毛状態とは、セルロース短繊維4の一部が背面から突き出している状態を示す。
また、図3のVリブドベルト1Cのように接着層を設けないVリブドベルトの場合は、心線3は伸張層5と圧縮層6との境界領域でベルト本体に埋設されることになる。この場合、心線3とベルト本体との接着性を考慮すると、圧縮層6において少なくとも心線3の近傍の部分が短繊維を含有していないゴム組成物で構成されることが望ましい。また、図1・図2のVリブドベルト1A・1Bのように接着層2を設けるVリブドベルトの場合は、接着層2は、短繊維を含有していないゴム組成物で構成されることが望ましい。
また、Vリブドベルト1A乃至1Cにおいて、伸張層5におけるゴム組成物は、エチレン・α−オレフィンを主成分(ゴムの組成において最も多く含有されている成分のゴムのことを指し、例えば、50%以上含有されているものであれば主成分となる)とする。圧縮層6、接着層2(ベルト1C以外)5も、ゴム組成物として形成されており、そのゴム成分としては、例えば、エチレン・α−オレフィンゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、天然ゴム(NR)、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体などのうちの少なくとも一種類のゴムを挙げることができる。なかでも伸張層5にも用いられるエチレン・α−オレフィンゴムが、優れた耐オゾン性、耐熱性、耐寒性を有しているとともに比較的安価なポリマーであり、脱ハロゲンという要求を満たしていることから、これを用いることが好ましい。即ち、ゴム成分としては、エチレン・α−オレフィンゴム単独またはその他の種類のゴムからなるゴムとエチレン・α−オレフィンゴムを混ぜ合わせたブレンドゴムが望ましい。
エチレン・α−オレフィンゴムは、エチレンとα−オレフィン(プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテンなど)の共重合体、あるいは、エチレンと上記α−オレフィンと非共役ジエンの共重合体であり、具体的にはエチレン−プロピレンゴム(EPM)やエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)などのゴムを指す。上記ジエン成分としては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネンなどの炭素原子数5乃至15の非共役ジエンが挙げられる。EPDMは、耐熱性や耐寒性に優れるという特性を有しており、耐熱・耐寒性能の高いベルトを得ることができる。このEPDMはヨウ素価が3乃至40のものが好ましく用いられる。ヨウ素価が3未満であると、ゴム組成物の加硫が十分でなく磨耗や粘着の問題が発生し、またヨウ素価が40を超えると、ゴム組成物のスコーチが短くなって扱い難くなり、耐熱性が悪化することになる。
なお、接着性や耐引き裂き性を向上させるために、エチレン−ビニルエステル共重合体及び/又はエチレン−α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体とエチレン・α−オレフィンゴムとを質量割合で5/95乃至95/5、更に好ましくは10/90乃至60/40含有するゴム組成物としてもよい。また、圧縮層6、接着層2及び伸張層5をゴム成分が同一配合となるように配合されたゴム組成物として構成してもよいし、また、異なる配合のゴム組成物として構成してもよい。
上記ゴムの架橋には、硫黄や有機過酸化物が使用される。有機過酸化物としては、具体的には、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、1,1−t−ブチルペロキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルペロキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルペロキシ)ヘキサン−3、ビス(t−ブチルペロキシジ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(ベンゾイルペロキシ)ヘキサン、t−ブチルペロキシベンゾアート、t−ブチルペロキシ−2−エチル−ヘキシルカーボネートが挙げられる。この有機過酸化物は、単独もしくは混合物として、質量割合においてゴムの質量100に対して0.5乃至8の質量の範囲の割合で配合されて使用されることが好ましい。
また、加硫促進剤を配合してゴム組成物を構成してもよい。加硫促進剤としては、チアゾール系、チウラム系、スルフェンアミド系の加硫促進剤が例示できる。チアゾール系加硫促進剤としては、具体的には2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトチアゾリン、ジベンドチアゾル・ジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩等がある。チウラム系加硫促進剤としては、具体的にはテトラメチルチウラム・モノスルフィド、テトラメチルチウラム・ジスルフィド、テトラエチルチウラム・ジスルフィド、N,N'−ジメチル−N,N'−ジフェニルチウラム・ジスルフィド等がある。スルフェンアミド系加硫促進剤としては、具体的にはN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N'−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等がある。また、他の加硫促進剤としては、ビスマレイミド、エチレンチオウレアなども使用できる。これらの加硫促進剤は単独で使用してもよいし、2種以上の組み合わせで使用してもよい。
また、架橋助剤(co-agent)を配合することによって、架橋度を上げて粘着磨耗等の問題を防止することもできる。架橋助剤としては、TAIC、TAC、1,2ポリブタジエン、不飽和カルボン酸の金属塩、オキシム類、グアニジン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、N−N'−m−フェニレンビスマレイミドが好ましい。その配合量としては、質量割合においてゴムの質量100に対して0.5乃至10の質量の範囲の割合で配合されることが望ましく、0.5未満の質量割合では配合による効果が顕著でなく、10を超える質量割合では引き裂き力や接着力が低下する傾向がある。
また、上述した以外に、必要に応じてカーボンブラック、シリカのような増強剤、炭酸カルシウム、タルクのような充填材、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤のような通常のゴム配合物に使用されるものも配合して用いることができる。
Vリブドベルト1A・1Bにおいては、圧縮層6には、ポリアミド、ポリエステル、綿、アラミドなどからなる短繊維(4a、4b)を混入して圧縮層6の耐側圧性を向上させるとともに、プーリと接する面になる圧縮層6の表面に短繊維(4a、4b)を突出させ、圧縮層6の摩擦係数を低下させて、ベルト走行時の騒音を軽減させることもできる。短繊維(4a、4b)は、繊維長さ1乃至20mmで、その配合量は、質量割合においてゴムの質量100に対して1乃至55の質量の範囲の割合であることが望ましい。短繊維(4a、4b)の配合量が1未満の質量割合の場合には、圧縮層6のゴムが粘着し易くなって磨耗する傾向があり、また一方55を超える質量割合の場合には、短繊維(4a、4b)がゴム中において均一に分散しにくい傾向がある。なお、短繊維(4a、4b)は、圧縮層6のゴムとの接着性を向上させるためにも、エポキシ化合物やイソシアネート化合物などを含有する処理液によって接着処理されていることが望ましい。
Vリブドベルト1A乃至1Cにおいて、伸張層5には、セルロース短繊維を含有することを必須とし、それに加えてアラミド短繊維、ポリアミド短繊維等を加えることができる。セルロース短繊維に併用される短繊維としては、耐摩耗性を考慮すると好ましくはポリアミド短繊維である。
セルロース短繊維は、吸水性能に優れる繊維材料であり、水分率6〜30%のものが好ましく用いられる。天然セルロース系繊維としては、綿、合成セルロース系繊維としてはビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨンなどが挙げられる。水分率(%)とは、20℃×65%RHの条件で自重に対してどれだけ吸湿するかを示す数値であって、繊維そのものが有する吸水性能のキャパシティーを表す指標である。水分率が6%未満の場合は吸水性に乏しく、水膜除去効果が乏しい。一方、水分率が20%を超えると、短繊維の計量で誤差が生じやすく、また短繊維中の水分が他の配合剤に悪影響を及ぼすおそれがある。
このようなセルロース短繊維として具体的には、3.0〜10.0mmのセルロースカット糸や、繊維長0.1〜1.0mmの極短繊維が挙げられる。特に0.1〜1.0mmの極短繊維を用いると、短繊維の配向性が少ないため、他方向から作用する力に対して耐性を示し、多方向からの裂きや亀裂の発生を抑制でき、これによりベルト寿命が向上するという効果を奏することができる。また、セルロース繊維長が異なるものを併用してもよい。繊維長が0.1mm未満のものは繊維自体の製作が不可能であり、1.0mmを超えると配向によるベルト物性への影響がある。
セルロース短繊維に併用されるポリアミド短繊維としては、1.0〜10.0mmのポリアミドカット糸や、繊維長が0.1〜3.0mmのポリアミドミルドファイバー等が用いられる。ポリアミドとしては、6ナイロン、6.6ナイロン、12ナイロン等が挙げられる。
なかでも、ポリアミド短繊維として、ポリアミドミルドファイバーが好ましい。ミルドファイバーは、例えばチョップドストランドをミル等により粉砕処理することによって得られる短繊維であり、この粉砕処理時の負荷により適度な屈曲部を有する短繊維4を形成することができる。伸張層5には、屈曲部を有する短繊維4を用いると、特定の方向を配向していないランダムな配向状態で含有されているとすることができる。屈曲部を有する短繊維4がランダムな配向状態で含有されることで、一定の方向に対する方向性を示すことなく多方向から作用する力に対して耐性があるため、多方向からの裂きや亀裂の発生を抑制でき、これによりベルト寿命が向上するという効果を奏することができる。なお、伸張層5に屈曲部を有する短繊維4とともに、屈曲部を有さない短繊維も含有するものにしてもよい。
また、伸張層5における短繊維4の配合量については、短繊維4の質量とゴムの質量とが4対100乃至35対100の範囲の割合となるように、短繊維4が含有されていることが望ましい。短繊維の配合量が4未満の質量割合の場合には、耐引き裂き性、耐亀裂性の改善が見られず、一方35を超える質量割合の場合には、短繊維4がゴム中に均一に分散し難く、またベルト屈曲性が悪化してしまう傾向にある。また、セルロース短繊維に併用されるポリアミド短繊維を併用する場合、セルロース短繊維は、全短繊維に対して、重量割合で20%以上は含まれていることが望ましい。なお、短繊維4についても、短繊維(4a、4b)の場合と同様に、接着処理を施すことができる。
このような短繊維4を含有する伸張層5の背面は、研削ホイールで研削加工された研磨面となっている。伸張装置5の背面を研磨面とすることにより、前記セルロース短繊維及び前記ポリアミド短繊維等の短繊維4の一部は、伸張層5の表面に露出する。研削ホイールによる研削加工条件(研削ホイールの種類や押し付け力)を調整することにより、伸張層5の背面から露出する短繊維は、ゴムと短繊維とを一緒に削り取った状態から、セルロース短繊維4の一部が毛羽のように背面から突き出している起毛状態までの任意の状態とすることができる。好ましくは、伸張層5の背面に露出する短繊維4の量を増やす為に、起毛状態にして露出させることが好ましい。
円盤状の研削ホイールとしては、周面にダイヤモンド砥粒を固定したものが好適に用いられる。この砥粒の粒径は、♯30〜♯200が好ましい。また、研削ホイールの回転は、周速が500〜2000m/minが好ましい。
円盤状の研削ホイールとしては、周面にダイヤモンド砥粒を固定したものが好適に用いられる。この砥粒の粒径は、♯30〜♯200が好ましい。また、研削ホイールの回転は、周速が500〜2000m/minが好ましい。
Vリブドベルト1A乃至1Cにおいて、心線3としては、ポリエステル繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などを材料とする撚コード等を用いることができる。ガラス繊維の組成は、Eガラス、Sガラス(高強度ガラス)のいずれでもよく、フィラメントの太さ及びフィラメントの収束本数及びストランド本数に制限されるものではない。
心線3は、接着処理が施されることが望ましく、例えば(1)未処理コードをエポキシ化合物やイソシアネート化合物から選ばれた処理液を入れたタンクに含浸してプレディップした後、(2)160℃乃至200℃に温度設定した乾燥炉に30秒間乃至600秒間通して乾燥し、(3)続いてRFL液からなる接着液を入れたタンクに浸漬し、(4)210℃乃至260℃に温度設定した延伸熱固定処理器に30秒間乃至600秒間通し、−1%乃至3%延伸して延伸処理コードとする、ことができる。
この場合、前処理液で使用するイソシアネート化合物としては、例えば4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン2,4−ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリアリールポリイソシアネート等を用いることができる。このイソシアネート化合物は、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に混合して使用される。また、このようなイソシアネート化合物にフェノール類、第3級アルコール類、第2級アルコール類等のブロック化剤を反応させてポリイソシアネートのイソシアネート基をブロック化したブロック化ポリイソシアネートも使用することができる。
また、エポキシ化合物としては、例えばエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールや、ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコールとエピクロルヒドリンのようなハロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物や、レゾルシン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルエタン、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂等の多価フェノール類やハロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物などである。このようなエポキシ化合物は、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に混合して使用される。
RFL処理液はレゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物をゴムラテックスと混合したものであり、この場合レゾルシンとホルムアルデヒドのモル比は1:2乃至2:1にすることが接着力を高める上で好適である。モル比が1/2未満では、レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂の三次元化反応が進みすぎてゲル化し、一方モル比が2/1を超えると、逆にレゾルシンとホルムアルデヒドの反応があまり進まないため、接着力が低下してしまう。ゴムラテックスとしては、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等を用いることができる。
また、レゾルシン−ホルムアルデヒドの初期縮合物と上記ゴムラテックスの固形分質量比は、1:2乃至1:8が好ましく、この範囲の比率を維持すると接着力を高める上で好適である。固形分質量比1/2未満の場合には、レゾルシン−ホルムアルデヒドの樹脂分が多くなり、RFL皮膜が硬くなって動的な接着性が悪化する。一方、固形分質量比が1/8を超えた場合には、レゾルシン−ホルムアルデヒドの樹脂分が少なくなってしまうため、RFL皮膜が柔らかくなってしまい、接着力が低下することになる。
さらに、上述したRFL液には、加硫促進剤や加硫剤を添加してもよく、添加する加硫促進剤としては、含硫黄加硫促進剤を用いることができ、具体的には2−メルカプトベンゾチアゾール(M)やその塩類(例えば、亜鉛塩、ナトリウム塩、シクロヘキシルアミン塩等)、ジベンゾチアジルジスフィド(DM)等のチアゾール類、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CZ)等のスルフェンアミド類、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TT)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等のチウラム類、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム(TP)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(PZ)、ジエチルジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)等のジチオカルバミン酸塩類等を用いることができる。また、加硫剤としては、硫黄、金属酸化物(酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛)、過酸化物等があり、上述の加硫促進剤と併用することができる。
心線3を用いたVリブドベルト1A乃至1Cは、Vリブドベルトを2%伸張させるのに必要な引張力が100N/リブ乃至250N/リブ、更に好ましくは130N/リブ乃至210N/リブとするのがよい。このような引張力に設定することで、たとえリブゴム磨耗等によりベルト伸びが発生した場合でも、急激な張力低下を引き起こすことなく、安定した張力が維持できる。上記引張力が250N/リブを超えるとベルト伸び時に急激な張力低下が見られ、100N/リブ未満であると心線伸びによるベルト張力低下が大きくなってしまう。
また、ベルトに147N/5本コードの初荷重をかけ、100℃雰囲気下30分放置した後に発生したベルト乾熱時収縮が50から150N/5本コードである特性を付与すると、ベルト伸びが発生しても張力を自己調整可能であり、オートテンショナーを設置しなくともベルトスリップ率が小さくてベルト寿命が長いものを得ることができる。ベルト乾熱時収縮力が50N未満の場合には、ベルト張力を調整する性能に乏しく、スリップ率が高くなる傾向にある。また、ベルト乾熱時収縮力が150Nを超える場合には、ベルト長さの経時収縮が大きくなる傾向にある上に、スリップ率が小さくなる効果は小さい。
以上、図1乃至図3を参照しつつVリブドベルト1A乃至1Cの構成を例にとって本実施形態のVリブドベルトについて説明したが、必ずしも図1乃至図3に示した構成のVリブドベルトでなくても本発明を適用することができる。
次に、上述したVリブドベルト1A乃至1Cを含む本発明の実施形態に係るVリブドベルトの製造方法について説明する。なお、本発明のVリブドベルトの製造方法は、以下に例示して説明する本実施形態のVリブドベルトの製造方法に限定されるものではなく、ベルト長手方向に延びるリブ部が形成されるとともにベルト長手方向に心線を埋設したゴム層を有するVリブドベルトの製造方法として広く適用できるものである。
本実施形態のVリブドベルトの製造方法における第1の製造方法としては、まず、円筒状の成形ドラムの周面に伸張層を構成する伸張ゴムシートと接着層を構成する接着ゴムシートとを巻きつけた後、この上にコードからなる心線を螺旋状にスピニングし、更に圧縮層を構成する圧縮ゴムシートを順次巻きつけて未加硫スリーブを形成した後、加硫して加硫スリーブを得る。次に、加硫スリーブを駆動ロールと従動ロールに掛架して所定の張力下で走行させ、更に回転させた研削ホイールを走行中の加硫スリーブに当接するように移動してスリーブの圧縮層表面に3乃至100個の複数の溝状部を一度に研磨してリブ部を形成する。このようにして得られたスリーブを駆動ロールと従動ロールから取り外し、そのスリーブを他の駆動ロールと従動ロールに掛架して走行させ、研削ホイールにより伸張層の表面を研磨して研磨面とすることにより、短繊維の一部を起毛状態で露出させ、更にカッターによって所定の幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げるものである。
次に、本実施形態のVリブドベルトの製造方法における第2の製造方法としては、周面にリブ刻印を設けた円筒状の成形ドラムに、圧縮層を構成する圧縮ゴムシート、及び接着層を構成する接着ゴムシートを巻きつけた後、心線をスピニングし、伸張層を構成する伸張ゴムシートを巻きつけて未加硫スリーブを配置する。その後、この未加硫スリーブを成形ドラムに押圧しながら加硫することで、圧縮層にリブを型付けする。得られた加硫スリーブにはリブが形成されているが、必要に応じてリブ表面を研磨し、更に研削ホイールにより伸張層の表面を研磨して研磨面とすることにより、短繊維の一部を起毛状態で露出させ、更に所定幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げるものである。
また、本実施形態のVリブドベルトの製造方法における第3の製造方法としては、円筒状の成形ドラムに装着された可撓性ジャケットの上に伸張層を構成する伸張ゴムシート、接着層を構成する接着ゴムシートを巻き、その上に心線をスピニングした後、さらに圧縮層を構成する圧縮ゴムシートを順次無端状に巻き付けて未加硫スリーブを形成する。そして、可撓性ジャケットを膨張させて、未加硫スリーブをリブ部に対応した刻印を有する外型に押圧して加硫成形する。得られた加硫スリーブにはリブが形成されているが、必要に応じてリブ表面を研磨し、研削ホイールにより伸張層の表面を研磨して研磨面とすることにより、短繊維の一部を起毛状態で露出させ、更に所定幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げるものである。
また、本実施形態のVリブドベルトの製造方法における第4の製造方法としては、円筒状の成形ドラムに装着された可撓性ジャケットの上に圧縮層を構成する圧縮ゴムシートを配置した第1未加硫スリーブを形成した後、可撓性ジャケットを膨張させて、第1未加硫スリーブをリブ部に対応した刻印を有する外型に押圧して、リブ部を有する予備成型体を作成する。そして、この予備成型体を密着させた外型から内型を離間させ、次いで、内型に伸張層を構成する伸張ゴムシート、及び接着層を構成する接着ゴムシートを配置し、心線をスピニングして第2未加硫スリーブを形成する。そして、可撓性ジャケットを膨張させて、上記予備成型体を密着させた外型に第2未加硫スリーブを内周側から押圧して予備成型体と一体的に加硫する。得られた加硫ベルトスリーブにはリブが形成されているが、必要に応じてリブ表面を研磨し、研削ホイールにより伸張層の表面を研磨して研磨面とすることにより、短繊維の一部を起毛状態で露出させ、更に所定幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げるものである。
なお、Vリブドベルトの圧縮層を表層と裏層の2層からなる構成とする場合、表層と裏層の2層構成を有する圧縮ゴムシートを巻きつけることによって、若しくは表層用圧縮ゴムシートと裏層用圧縮ゴムシートとを順次巻きつけることなどによって、表層と裏層の2層構成を有する圧縮層を配置した未加硫スリーブを形成する必要がある。この場合、第1の製造方法では、研磨によりリブを形成するため、得られたVリブドベルトのリブ山には表層が存在するが、リブ側面やリブ底には裏層が露出することが考えられる。そのため、表層と裏層の2層からなる圧縮層を有するVリブドベルトの場合は、第2乃至第4の製造方法のいずれかで製造することが望ましい。
また、図3に例示したような接着層が設けられていないVリブドベルトは、上述した製造方法において接着ゴムシートを配置せずに製造することで得ることができる。更に図2に例示するように圧縮層6に含有される短繊維4bがリブ形状に沿った流動状態を呈しているVリブドベルトは、例えば第2乃至第4の製造方法のいずれかにより製造することで得ることができる。そして、図1に例示するように圧縮層6に含有される短繊維4aがベルト幅方向に配向したようなVリブドベルトは、例えば第1の製造方法で製造することで得ることができる。
上述したいずれの製造方法によるものであっても、本実施形態の製造方法は、伸張層を形成するための伸張ゴムシートを、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴム組成物で形成されるとともに、セルロース短繊維4を含有して形成される伸張ゴムシート形成ステップが備えられている。なお、この伸張ゴムシート形成ステップでは、伸張ゴムシートが、短繊維が分散配合された状態のゴム組成物が圧延されることでシートとして形成されるものであることが望ましい。
また、上述したいずれの製造方法によるものであっても、本実施形態の製造方法は、研削ホイールにより伸張層の表面を研削して研磨面とすることにより、短繊維の一部を好ましくは起毛状態で露出させる伸張層研削工程が備えられている。
なお、上述したVリブドベルト1A乃至1Cにおいて、伸張層5に含有される、セルロース短繊維やアラミド短繊維などの短繊維4は、ランダムに配向されたものが望ましいとしているが、これら短繊維4は特定の方向に配向しているものであってよい。特定の方向に配向させる場合、Vリブドベルト1A乃至1Cにあっては、幅方向に配向させ、リブ部の間での引き裂き抵抗を増加させるものが望ましい。
次に、本実施形態に係るVリブドベルトの具体的な実施例について説明する。本実施例においては、まず、表1の配合に従ってゴム組成物を調製し、そのゴム組成物をカレンダーロールにて厚み1.0mmに圧延したゴムシートを作製した。このゴムシートを165℃で30分間加硫し、それによって得られた加硫ゴムの物性を測定した。JIS K6253に従って硬度(JIS−A)を測定し、JIS K6251に従って100%伸張時の応力M100(MPa)、JIS K6251に従って切断時の応力TB(MPa)を、JIS K6251に従って切断時の伸びEB(%)を、列理平行と列理直角の場合の各々について測定した。その測定結果を表2に示している。なお、表2において、圧延方向と平行な方向が列理平行、圧延方向と直角な方向が列理直角を意味するものである。
上述の表1・表2においては、実施例1−4及び比較例1−6について、3PK1100サイズのVリブドベルトと6PK1100サイズのVリブドベルトを下記の要領で製作した。また、上述の表1・表3の実施例5−6及び比較例7−9に関しても、同様の要領で6PK1100サイズのVリブトベルトを製作した。
なお、表1において、EPDMはエチレン含量が60wt%であってジエン成分としてエチリデンノルボルネンを含有している。また、綿カット糸は繊維長が直線形状の6mmであり、綿極短繊維は繊維長が直線形状の0.5mmである。ナイロンカットファイバーは直線形状で繊維長が3mmのものであり、ナイロンミルドファイバーは緩やかな曲線形状となった繊維長が2mmのものである。そして、有機過酸化物としては1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンを40%wt含有し炭酸カルシウムを60wt%含有したものを用いた。
なお、表1において、EPDMはエチレン含量が60wt%であってジエン成分としてエチリデンノルボルネンを含有している。また、綿カット糸は繊維長が直線形状の6mmであり、綿極短繊維は繊維長が直線形状の0.5mmである。ナイロンカットファイバーは直線形状で繊維長が3mmのものであり、ナイロンミルドファイバーは緩やかな曲線形状となった繊維長が2mmのものである。そして、有機過酸化物としては1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンを40%wt含有し炭酸カルシウムを60wt%含有したものを用いた。
表2,3において、実施例1−6及び比較例1−9のVリブドベルトは、ポリエステル繊維のロープからなる心線を接着層に埋設し、その上側に伸張層を配置し、接着層の下側に設けた圧縮層にリブをベルト長手方向に配したVリブドベルトの製造を行った。また、このVリブドベルトの製造においては、まず、フラットな円筒モールドに伸張ゴムシートを巻いた後、接着層を構成する接着ゴムシートを巻き付けて心線をスピニングした。そして、圧縮ゴム層を構成する圧縮ゴムシートを配置した後、この圧縮ゴムシートの上に加硫用ジャケットを挿入した。次いで、成型モールドを加硫缶内に入れ、加硫した後、筒状の加硫スリーブをモールドから取り出し、このスリーブの圧縮ゴム層をグラインダーによってリブに成形し、研削ホイールにより伸張層の表面を研削して研磨面とすることにより、短繊維の一部を起毛状態で露出させ、その成形体から個々のベルトに切断することでVリブドベルトを製造した。
なお、研削ホイールには、ダイヤモンド砥粒が♯100のものを用い、周速1500m/minで研削した。
なお、研削ホイールには、ダイヤモンド砥粒が♯100のものを用い、周速1500m/minで研削した。
ここで、圧縮ゴムシートとしては、表1に示す配合で調整したゴム組成物をバンバリーミキサーで混練後にカレンダーロールで圧延したものを用いた。また、接着ゴムシートとしては、表1に示す配合からカット糸などの短繊維を除去した状態で調製したゴム組成物をバンバリーミキサーで混練後にカレンダーロールで圧延したものを用いた。また、伸張ゴムシートとしては表1に示す配合で調整したゴム組成物をバンバリーミキサーで混練後にカレンダーロールで圧延したものを用いた。
[第1試験]
表2において、上述のようにして得られたVリブドベルト(実施例1−4,比較例1−6)の2%スリップ試験と摩擦試験の結果を示している。
2%スリップ試験は、3PK1100サイズを有するVリブドベルトについて行った。図5に示すように、Vリブドベルトを室温下で駆動プーリ14(直径120mm)、従動プーリ15(直径120mm)に背面走行状態で設置し、ベルト張力F2が150N/3リブになるように駆動プーリに荷重を掛け、駆動プーリ14の回転数を2000rpmで走行させ、従動プーリ15の負荷を0から増加させてベルトが2%スリップするときのトルクを特定した。この伝達性能試験では、乾燥時の伝達性能及び水を300ml/min垂らした注水時の伝達性能の評価を行った。
表2において、上述のようにして得られたVリブドベルト(実施例1−4,比較例1−6)の2%スリップ試験と摩擦試験の結果を示している。
2%スリップ試験は、3PK1100サイズを有するVリブドベルトについて行った。図5に示すように、Vリブドベルトを室温下で駆動プーリ14(直径120mm)、従動プーリ15(直径120mm)に背面走行状態で設置し、ベルト張力F2が150N/3リブになるように駆動プーリに荷重を掛け、駆動プーリ14の回転数を2000rpmで走行させ、従動プーリ15の負荷を0から増加させてベルトが2%スリップするときのトルクを特定した。この伝達性能試験では、乾燥時の伝達性能及び水を300ml/min垂らした注水時の伝達性能の評価を行った。
摩擦試験は、6PK1100サイズを有するVリブドベルトについて行った。図6に示すように、案内ローラ17にVリブドベルトの背面を巻き付きけ角度が90°となるように掛け、2.0kgfのウェイト18を垂下させ、案内ローラ17を43rpmで回転させたとき、ロードセル16の値を検出することによって張り側の張力T1と緩み側の張力T2を検出し、張力比(T1/T2)から、摩擦係数μ=(1/2π)ln(T1/T2)を求めた。摩擦係数は、乾燥時と注水時の両方について求めた。
表2に示すように、セルロース短繊維を含まず、背面研磨もない比較例1,2では、注水時に2%スリップが低トルクで発生するとともに、摩擦係数も大幅に低下する。セルロース短繊維を含むものの、背面研磨がない比較例3−6は、注水時の2%スリップ時のトルクと摩擦係数の低下が比較例1,2より改善されるものの、依然として大きい。それに対して、セルロース短繊維を含み、背面研磨により短繊維が露出しているものは、注水時の2%スリッブ時トルクと摩擦係数の低下の割合が少なく、注水時の伝達性能の劣化が抑制されている。
[第2試験]
表3において、前述のようにして得られたVリブドベルト(実施例5−6,比較例7−9)の摩擦試験の結果を示している。
摩擦試験は、6PK1100サイズを有するVリブドベルトについて行った。図6に示すように、案内ローラ17にVリブドベルトの背面を巻き付きけ角度が90°となるように掛け、2.0kgfのウェイト18を垂下させ、案内ローラ17を43rpmで回転させたとき、ロードセル16の値を検出することによって張り側の張力T1と緩み側の張力T2を検出し、張力比(T1/T2)から、摩擦係数μ=(1/2π)ln(T1/T2)を求めた。乾燥時の摩擦係数を測定し、その後注水を行い、注水時の摩擦係数を測定する。また、摩擦係数を時系列的に記録し、最大摩擦係数を調べるとともに聴覚による異音評価を行った。なお、摩擦係数は、注水直後に急激に低下し、水分の乾燥とともに上昇、その後、一定の値となる挙動が見られる。そのため、注水後の乾燥時に摩擦係数の上昇が急で、また最大摩擦係数が高いレベルほど異音が発生しやすい。
表3において、前述のようにして得られたVリブドベルト(実施例5−6,比較例7−9)の摩擦試験の結果を示している。
摩擦試験は、6PK1100サイズを有するVリブドベルトについて行った。図6に示すように、案内ローラ17にVリブドベルトの背面を巻き付きけ角度が90°となるように掛け、2.0kgfのウェイト18を垂下させ、案内ローラ17を43rpmで回転させたとき、ロードセル16の値を検出することによって張り側の張力T1と緩み側の張力T2を検出し、張力比(T1/T2)から、摩擦係数μ=(1/2π)ln(T1/T2)を求めた。乾燥時の摩擦係数を測定し、その後注水を行い、注水時の摩擦係数を測定する。また、摩擦係数を時系列的に記録し、最大摩擦係数を調べるとともに聴覚による異音評価を行った。なお、摩擦係数は、注水直後に急激に低下し、水分の乾燥とともに上昇、その後、一定の値となる挙動が見られる。そのため、注水後の乾燥時に摩擦係数の上昇が急で、また最大摩擦係数が高いレベルほど異音が発生しやすい。
表3に示すように、背面研磨が有っても、セルロース短繊維を含まない比較例7−9は、注水後の乾燥時に現れる摩擦係数の最大値が大きくなっている。そのため、異音もレベル4,5となっている。それに対して、背面研磨があって、セルロース短繊維を含む実施例5−6は、注水後の乾燥時に現れる摩擦係数の最大値の上昇が少なくなっている。そのため、異音もレベル3に収まっている。
以上説明したように、本実施例に係るVリブドベルトによると、伸張層がセルロース短繊維を含有して形成されるとともに、前記セルロース短繊維の一部が背面に起毛状態で露出していることにより、セルロース繊維による水膜除去が作用し、注水時の背面走行においてもスリップ等が発生しにくい。そのため、注水時においても伝達性能に優れ、通常走行時(乾燥時)との伝達性能の差が少なく、スリップ等による異音を抑制したVリブドベルトとすることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
本発明に係るVリブドベルトは、自動車用あるいは一般産業用の駆動装置などに装着して用いることができる。しかし、これらの用途に限らずより広汎な適用が可能であり、多くの異なる動力電動のための用途に適用することができる。
1A、1B、1C Vリブドベルト
2 接着層(ゴム層)
3 心線
4 短繊維
5 伸張層(ゴム層)
6、6a、6b、6c 圧縮層(内層、ゴム層)
7 リブ(リブ部)
8 背面
2 接着層(ゴム層)
3 心線
4 短繊維
5 伸張層(ゴム層)
6、6a、6b、6c 圧縮層(内層、ゴム層)
7 リブ(リブ部)
8 背面
Claims (5)
- ベルト長手方向に延びるリブ部が形成されるとともにベルト長手方向に沿って心線が埋設されたゴム層を有し、
前記ゴム層は、前記リブ部が設けられる内層と、前記内層の背面側に配置され、背面走行される伸張層と、を備えるVリブドベルトであって、
前記伸張層は、エチレン・α−オレフィンエラストマーを主成分とするゴムで形成されるとともに、セルロース短繊維を含有して形成され、
前記セルロース短繊維の一部が背面に露出していることを特徴とするVリブドベルト。 - 前記伸張層の背面が研磨面で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のVリブドベルト。
- 前記セルロース短繊維が、繊維長0.1〜1.0mmのセルロース極短繊維であることを特徴とする請求項1又は2に記載のVリブドベルト。
- 前記伸張層は、更にポリアミド短繊維を含有して形成されており、このポリアミド短繊維の一部も背面に露出していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のVリブドベルト。
- 前記ポリアミド短繊維がポリアミドミルドファイバーであることを特徴とする請求項4に記載のVリブドベルト。
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