JP2009156467A - 動力伝動ベルト - Google Patents

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Takeshi Takehara
剛 竹原
Kuniharu Uto
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Abstract

【課題】耐摩耗性、耐久性に優れた動力伝動ベルト及び動力伝動ベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】Vリブドベルト10は、カバー帆布15からなる伸張部12と、心線13を埋設した接着部14、その下側に弾性体層である圧縮部16からなっている。前記圧縮部は、エチレン・α−オレフィンエラストマーを含有するゴム成分100質量部に対してシリカが10〜100質量部、有機過酸化物が1〜8質量部配合されてなり、かつ、該シリカ100質量部に対して沸点が150〜350°Cのビニル系シラン化合物が1〜20質量部、金属水酸化物が1〜100質量部配合されたゴム組成物の有機過酸化物架橋物で構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、駆動装置などの動力伝動に用いられる動力伝動ベルトに関する。
動力伝動に用いられるベルトにおいて、オゾン雰囲気下でのゴムの劣化が問題視されており、従来の天然ゴム、スチレン‐ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなどから構成されているベルトではこのゴム劣化によって早期にクラックを生じるという問題が指摘されている。又、クロロプレンなどのハロゲンを含んだゴムはダイオキシンの発生に繋がることから、環境負荷物質であるハロゲンを含有しないゴムで製造されたベルトが近年求められている。
このような要求に対して、最近ではエチレン‐プロピレン系ゴム(EPR)或いはエチレン‐プロピレン‐ジエン共重合体(EPDM)等のエチレン・α−オレフィンエラストマーが、優れた耐オゾン性、耐熱性、耐寒性を有しているとともに比較的に安価なポリマーであり、脱ハロゲンという要求を満たしていることからも有望視されている。(例えば、特許文献1参照)
特開平6−345948号
前記ポリマーには種々のゴム配合剤が用いられるが、近年求められる高機能、高性能化に対して、補強材を増量してゴム物性を向上させる試みが為されている。補強材として一般に用いられるものとしてカーボンブラック、短繊維等があるが、これらを高充填した場合、心線となる繊維コードやゴム表面に貼着される基布といった繊維部材との接着性に劣る為にゴムと良複合化せず、ベルト寿命に悪影響を与えるという問題があった。特に、自動車の補機駆動においては、エンジンルームのコンパクト化、エンジンの軽量化などに伴い、プーリ小径化、サーペンティン駆動化などベルトの厳しい使用条件になっており、ゴム‐繊維の接着性不良によるベルト寿命の低下が顕著であった。
本発明はこのような問題点を解決するものであり、加工性、接着性に優れ、高い耐久性を備えた動力伝動ベルトを提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも1層のゴム層からなるゴム部材と、少なくとも一つのゴム層と密着した繊維部材を有する動力伝動ベルトであって、繊維部材と密着するゴム層が、エチレン・α‐オレフィンエラストマーと該エチレン・α‐オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜30質量部シリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーのブレンドゴムであって、エチレン・α‐オレフィンエラストマーとシリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーの混合比が0:100〜90:10であり、有機過酸化物で架橋される動力伝動ベルトにある。
請求項2に記載の発明は、ベルト長手方向に沿って心線を接着ゴム層に埋設し、該接着ゴム層に隣接して伝動面側には圧縮ゴム層を配置し、背面側には伸張ゴム層を配置した動力伝動ベルトにおいて、前記接着ゴム層がエチレン・α‐オレフィンエラストマーと該エチレン・α‐オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜30質量部シリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーのブレンドゴムであって、エチレン・α‐オレフィンエラストマーとシリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーの混合比が0:100〜90:10であり、有機過酸化物で架橋される動力伝動ベルトにある。
請求項3に記載の発明は、有機過酸化物が1,3ビス(t‐ブチルペルオキシ‐イソ−プロピル)ベンゼンであり、配合量が1〜5質量部である請求項1又は2に記載の動力伝動ベルトにある。
請求項4に記載の発明は、有機過酸化物がt‐ブチルクミルパーオキサイドであり、配合量が1〜5質量部である請求項1から3のいずれかに記載の動力伝動ベルトにある。
請求項5に記載の発明は、前記動力伝動用ベルトがVリブドベルトである請求項1から4のいずれかに記載の動力伝動ベルトにある。
請求項6に記載の発明は、前記動力伝動ベルトがベルト長手方向に沿って所定間隔で配置された複数の歯部と、心線が埋設された背部と、前記歯部と前記背部との間に設けられた接着層と、前記複数の歯部を被覆する歯布とを、備えた歯付ベルトである請求項1から4のいずれかに記載の動力伝動ベルトにある。
本発明によると、少なくとも1層のゴム層からなるゴム部材と、少なくとも一つのゴム層と密着した繊維部材を有する動力伝動ベルトであって、繊維部材と密着するゴム層が、エチレン・α‐オレフィンエラストマーと該エチレン・α‐オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜30質量部シリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーのブレンドゴムであって、エチレン・α‐オレフィンエラストマーとシリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーの混合比が0:100〜90:10であり、有機過酸化物で架橋される動力伝動ベルトにあることから、高い接着性、耐摩耗性、及び耐久性を備えた動力伝動ベルトとすることができるという効果がある。このとき、繊維部材が心線の場合は心線と良複合化し、繊維部材が基布の場合は基布と良複合化した動力伝動ベルトとすることができるという効果がある。
請求項2に記載の発明によると、ベルト長手方向に沿って心線を接着ゴム層に埋設し、該接着ゴム層に隣接して伝動面側には圧縮ゴム層を配置し、背面側には伸張ゴム層を配置した動力伝動ベルトにおいて、前記接着ゴム層がエチレン・α‐オレフィンエラストマーと該エチレン・α‐オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜30質量部シリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーのブレンドゴムであって、エチレン・α‐オレフィンエラストマーとシリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーの混合比が0:100〜90:10であり、有機過酸化物で架橋される動力伝動ベルトであることから、前記接着ゴム層と心線との接着性が高まり、ベルトを走行させた場合において、心線がベルトから乖離を起こすことが無いという効果がある。
請求項3に記載の発明によると、有機過酸化物が1,3ビス(t‐ブチルペルオキシ‐イソ−プロピル)ベンゼンであり、配合量が1〜5質量部である請求項1又は2に記載の動力伝動ベルトにあることから、エチレンのオレフィンエラストマーに対する架橋効率が良く、165°で30分間架橋するというような通常の加熱条件で良好な架橋物が得られ、又、他の有機過酸化物に見られるような異臭が少ないという効果がある。
請求項4に記載の発明によると、有機過酸化物がt‐ブチルクミルパーオキサイドであり、配合量が1〜5質量部である請求項1から3のいずれかに記載の動力伝動ベルトであることから、エチレンのオレフィンエラストマー特にシリコン変性エチレンαオレフィンエラストマーに対する架橋効率が良く、165度で30分架橋するというような通常の架橋条件で良好な架橋物が得られるという効果がある。
請求項5に記載の発明によると、前記動力伝動用ベルトがVリブドベルトである請求項1から4のいずれかに記載の動力伝動ベルトであることから、心線やカバー帆布といった繊維部材とゴムが良複合化し、ベルト耐久性を向上させることができるという効果がある。
請求項6に記載の発明によると、前記動力伝動ベルトがベルト長手方向に沿って所定間隔で配置された複数の歯部と、心線が埋設された背部と、前記歯部と前記背部との間に設けられた接着層と、前記複数の歯部を被覆する歯布とを、備えた歯付ベルトである請求項1から4のいずれかに記載の動力伝動ベルトであることから、心線や歯布といった繊維部材とゴムが良複合化し、ベルトを長寿命化することができるという効果がある。
本発明に係る動力伝動ベルトの一例として、かみ合い伝動するベルトと摩擦伝動するベルトを例示し、具体的には歯付ベルト1の断面斜視図を図1に、Vリブドベルト10の断面斜視図を図2に示す。
図1の歯付ベルト1は、ベルト長手方向に沿って複数の歯部2と、心線3を埋設した背部4から構成されるベルト本体を有し、前記歯部2の表面には必要に応じて歯布5が貼着されている。ここで、伝動面とは歯部2を構成するゴム層をいう。又繊維部材とは心線3、歯布5を指し、心線3と密着するゴム層とは歯部2を構成するゴム層、背部4を構成するゴム層であり、歯布5と密着するゴム層とは歯部2を構成するゴム層である。尚、本発明においては、繊維部材と密着するゴム層が複数層ある場合、そのうちの少なくとも一つのゴム層が本発明のゴム組成物で構成されていれば良い。よって、歯部2を構成するゴム層又は背部4を構成するゴム層が本発明のゴム組成物で構成されていれば良い。むろん、繊維部材と密着するゴム層全てを本発明のゴム組成物で構成することも可能である。
尚、歯付ベルト1が圧入成形方法によって作製される場合、歯部2及び背部4は同一のゴム組成物シートから形成される為、背部4もまた歯部2と同一のゴム層となる。
図2のVリブドベルト10は、カバー帆布15からなる伸張部12と、心線13を埋設した接着部14、その下側に弾性体層である圧縮部16からなっている。この圧縮部16は、ベルト長手方向に延びる断面略三角形である台形の複数のリブを有している。ここで、伝動面は圧縮部16を構成するゴム層を言う。又繊維部材とは心線13、カバー帆布15を指し、心線13と密着するゴム層とは接着部14を構成するゴム層であり、カバー帆布15と密着するゴム層とは接着部14を構成するゴム層である。
本発明で使用する心線3,13は、例えばポリアリレート繊維、ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維等のポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等のコードを用いることができる。ガラス繊維の組成は、Eガラス、Sガラス(高強度ガラス)の何れでも良く、フィラメントの太さ及びフィラメントの集束本数及びストランド本数に制限されない。
心線3,13にはゴムとの接着性を向上させるべく接着処理を施すのが好ましい。例えば(1)未処理コードをエポキシ化合物やイソシアネート化合物などを含有する前処理液を入れたタンクに浸漬してプレディップした後、(2)160〜200°Cに温度設定した乾燥炉に30〜600秒間通して乾燥し、(3)続いてRFL溶液からなる接着液を入れたタンクに浸漬し、(4)210〜350°Cに温度設定した延伸熱固定処理機に30〜600秒間通して−1〜3%延伸して延伸処理コードとし、(5)更にゴム糊を入れたタンクに浸漬し、(6)130〜170°Cに温度設定した乾燥炉に120〜300秒間通して乾燥する、などの方法がある。尚、(1)〜(6)の全工程を行う必要は無く、所望に応じて(1)〜(4)のみ行うことも可能である。
この前処理液で使用するイソシアネート化合物としては、例えば4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン2,4‐ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリアリールポリイソシアネート等がある。このイソシアネート化合物はトルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に混合して使用される。
又、上記イソシアネート化合物にフェノール類、第3級アルコール類、第2級アルコール類等のブロック化剤を反応させてポリイソシアネートのイソシアネート基をブロック化したブロック化ポリイソシアネートも使用可能である。
エポキシ化合物としては、例えばエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールや、ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコールとエピクロルヒドリンのようなハロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物や、レゾルシン、ビス(4‐ヒドロキシフェニル)ジメチルメタン、フェノール、ホルムアルデヒド樹脂、ホルムアルデヒド樹脂等の多価フェノール類やハロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物などである。上記エポキシ化合物はトルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に混合して使用される。
RFL処理液はレゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物をゴムラテックスと混合したものであり、この場合レゾルシンとホルムアルデヒドのモル比は1:2〜2:1にすることが接着力を高める上で好適である。モル比が1/2未満では、レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂の三次元化反応が進みすぎてゲル化し、一方2/1を越えると、逆にレゾルシンとホルムアルデヒドの反応があまり進まない為、接着力が低下する。又、ゴムラテックスとしては、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴムなどが挙げられる。
尚、レゾルシン−ホルムアルデヒドの初期縮合物と上記ゴムラテックスの固形分質量比は1:2〜1:8が好ましく、この範囲を維持すれば接着力を高める上で好適である。上記の比が1/2未満の場合には、レゾルシン−ホルムアルデヒドの樹脂分が多くなり、RFL被膜が固くなり動的な接着が悪くなり、他方1/8を越えると、レゾルシン−ホルムアルデヒドの樹脂分が少なくなる為、RFL被膜が柔らかくなり、接着力が低下する。
更に、上記RFL液には架橋促進剤や架橋剤を添加してもよく、添加する架橋促進剤は、含硫黄架橋促進剤であり、具体的には2−メルカプトベンゾチアゾール(M)やその塩類(例えば、亜鉛塩、ナトリウム塩、シクロへキシルアミン塩等)ジベンゾチアジルジスルフィド(DM)等のチアゾール類、N−シクロへキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CZ)等のスルフェンアミド類、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TT)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等のチウラム類、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム(TP)、ジメチルジチオかカルバミン酸亜鉛(PZ)ジエチルジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)等のジチオカルバミン酸塩類等がある。
又、架橋剤としては、硫黄、金属酸化物(酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛)、過酸化物等があり、上記架橋促進剤と併用する。
本発明において、伝動面をエチレン・α−オレフィンエラストマーと10質量部〜30質量部シリコン変性したエチレン・α−オレフィンエラストマーのブレンドゴムであって、エチレン・α−オレフィンエラストマーとシリコン変性したエチレン・α−オレフィンエラストマーのブレンド比が0対100〜90対10であり、有機過酸化物で架橋されるゴム組成物で構成する。
エチレン・α−オレフィンエラストマーとしては、エチレンとα−オレフィン(プロピレン、ブテン、ヘキセン、或いはオクテン)の共重合体、或いは、エチレンと上記α−オレフィンと非共役ジエンの共重合体であり、具体的にはエチレン−プロピレンゴム(EPM)やエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)からなるゴムをいう。上記ジエン成分としては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネンなどの炭素原子数5〜15の非共役ジエンが挙げられる。
更に、前記ゴム組成物に、金属水酸化物を配合することができる。その配合量はゴム成分100質量部に対して1〜100質量部、より好ましくは10〜60質量部、配合されることが望ましい。1質量部未満の場合は接着性の改善効果に乏しく、耐久性に問題がある。一方100質量部を超えると粘度が極端に高くなり、流れ不良となりモールドの形状が出ない。具体的には歯付ベルトである場合は歯部形状が欠損するという不具合がある。金属水酸化物としては、例えば水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを挙げることができ、これらは単独若しくは併用して用いることができる。
前記ゴム組成物には架橋剤として有機過酸化物が配合される。有機過酸化物としては、例えばジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)へキサン等を挙げることができる。この有機過酸化物は、単独若しくは混合物として、ゴム成分100質量部に対して1〜8質量部であり、好ましくは1.5〜4質量部である。
又、前記ゴム組成物は、ポリマー成分100質量部に対して、N,N´−m−フェニレンジマレイミドが0.5〜10質量部配合されることが望ましい。N,N´−m−フェニレンジマレイミドはす共架橋剤として作用し、0.5質量部未満では添加による効果が顕著でなく、10質量部を超えると引裂き力や接着力が急激に低下する。
そして、それ以外に必要に応じてカーボンブラックのような増強剤、炭酸カルシウム、タルクのような充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤のような通常のゴム配合物に使用されるものが使用される。
尚、繊維部材と密着するゴム層を該ゴム組成物で構成することについて述べたが、いうまでも無く動力伝動ベルト本体を構成するゴム組成物全てを該ゴム組成物で構成することは可能である。又該ゴム組成物は耐摩耗性にも優れることから、伝動面となるゴム層を該ゴム組成物で構成すると更に耐摩耗性、耐久性の高い動力伝動ベルトを提供することができる。
ベルト本体に上記ゴム組成物以外のゴム組成物を使用する場合は、例えばゴム成分としてエチレン・α−オレフィンエラストマー単独又はその他の種類ゴムからなる相手ゴムを混ぜ合わせたブレンドゴムなどが挙げられる。エチレン・α−オレフィンエラストマーにブレンドする相手ゴムとしては、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、天然ゴム(NR)のゴムを挙げることができる。
歯付ベルト1の歯部表面を被覆する歯布5としては、平織物、綾織物、朱子織物などからなる帆布が用いられる。これらの織物のベルト長手方向に配置される緯糸としては、例えば0.3〜1.2デニールのパラ系アラミド繊維のフィラメント原糸を収束したマルチフィラメント糸をベルト長手方向の緯糸全量の20〜80質量部含んだものが好ましい。
即ち、緯糸はパラ系アラミド繊維のマルチフィラメント糸を含んだ糸であり、このパラ系アラミド繊維のマルチフィラメント糸にメタ系アラミド繊維からなる糸とを含めることができる。具体的な緯糸の構成は、パラ系アラミド繊維のマルチフィラメント糸、メタ系アラミド繊維からなる紡績糸、そしてウレタン弾性糸の3種の糸を合撚したものである。
又、他の具体的な緯糸の構成は、パラ系アラミド繊維のマルチフィラメント糸、脂肪族繊維糸(6ナイロン、66ナイロン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等)、そしてウレタン弾性糸の3種の糸を合撚したものであっても良い。
歯布5の経糸としては、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維からなるアラミド繊維のフィラメント糸、6ナイロン、66ナイロン、12ナイロン等のポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル等のフィラメント糸からなる。好ましくは、アラミド繊維のフィラメント糸が緯糸5にパラ系アラミド繊維のフィラメント原糸を収束したマルチフィラメント糸を使用すれば、剛性のバランスが取れ、均一な厚みの歯布になる。
しかし、上記経糸と緯糸の材質はこれらに限定されるものではなく、又その他の形態としてはコード、不織布、編布などが挙げられ特に限定されるものではない。又歯布はソーキング、スプレディング、コーチングなどにより接着ゴムを付着することが望ましい。
Vリブドベルト10に用いるカバー帆布15は、織物、編物、不織布などから選択される繊維基材である。構成する繊維素材としては、公知公用のものが使用できるが、例えば、綿、麻等の天然繊維や、金属繊維、ガラス繊維等の無機繊維、そしてポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリフロルエチレン、ポリアクリル、ポリビニルアルコール、全芳香族ポリエステル、アラミド等の有機繊維が挙げられる。織物の場合は、これらの糸を平織、綾織、朱子織等することにより製織される。
上記カバー帆布15は、公知技術に従ってRFL液に浸漬することが好ましい。又RFL液に浸漬後、未架橋ゴムをカバー帆布15に擦り込むフリクションを行ったり、ゴムを溶剤に溶かしたソーキング液に浸漬処理することができる。尚、RFL液には適宜カーボンブラック液を混合して処理反を黒染めしたり、公知の界面活性剤を0.1〜5.0質量部加えても良い。
尚、動力伝動ベルトは上述した歯付ベルト、Vリブドベルトに限定されるものではなく、Vベルト、平ベルトなども本発明の技術範囲に属するものである。
又、Vリブドベルトは、図2のような構成に限定されず、例えば接着部を配置しないVリブドベルトや、圧縮部を2層構成にしたVリブドベルト、背面にカバー帆布を貼着せずゴム層を設けたVリブドベルトなども本発明の技術範囲に属する。以下、これらの実施形態を図面をもとに説明する。
図3に示すVリブドベルト21は、背面が短繊維を含有するゴム組成物で形成された伸張部25と、該伸張部25の下層に圧縮部26を配置した構成を有する。心線23は、ベルト長手方向に沿って本体内に埋設されてなり、その一部が伸張部25に接し、残部が圧縮部26に接した状態となっている。そして、前記圧縮部25にはベルト長手方向に伸びる断面略三角形の複数のリブが設けられており、該リブ表面には短繊維が植毛されている。ここで、伸張部25に含有される短繊維はベルト幅方向に配向している。ここで、繊維部材と密着するゴム層は、心線23と密着する圧縮部26を構成するゴム層、伸張部25を構成するゴム層である。尚、本発明においては、繊維部材と密着するゴム層が複数層ある場合、そのうちの少なくとも一つのゴム層が本発明のゴム組成物で構成されていれば良いので、圧縮部26を構成するゴム層又は伸張部25を構成するゴム層が本発明のゴム組成物で構成されていれば良い。
図4に示すVリブドベルト21は、背面が短繊維を含有するゴム組成物で形成された伸張部35と、該伸張部35の下層に接着部34が配設され、更にその下層に圧縮部36を配置した構成を有する。心線33は、ベルト長手方向に沿って本体内に埋設されてなり、その一部が伸張部35に接し、残部が接着部34に接した状態となっている。そして前記圧縮部36はベルト長手方向に伸びる断面略三角形の複数のリブが設けられている。ここで、伸張部35に含有される短繊維はリブ形状に沿った流動状態を呈し、表面近傍の短繊維はリブ形状に沿って配向している。ここで、繊維部材と密着するゴム層は、心線33と密着する接着部34を構成するゴム層又は伸張部35を構成するゴム層である。尚、本発明においては、繊維部材と密着するゴム層が複数層ある場合、そのうちの少なくとも一つのゴム層が本発明のゴム組成物で構成されていればよいので、接着部34を構成するゴム層又は伸張部35を構成するゴム層が本発明のゴム組成物で構成されていれば良い。
図3、4では、伸張部をカバー帆布で構成せず、短繊維を含有するゴム組成物で形成した構成を示したが、この際、背面駆動時の異音を抑制すべく、背表面に凹凸パターンを設けることができる。凹凸パターンとしては、編布パターン、織布パターン、スダレ織布パターンなどを挙げることができるが、最も好ましくは織物パターンである。又短繊維としては、ポリエステル、アラミド、ナイロン、綿などを所望に応じて配合することができ、好ましくはベルト幅方向に配向させることが望ましい。ベルトを構成するゴム組成物、心線などは上述と同様のものが使用できる。
尚、図3のように接着部を配置しない構成の場合、心線23は伸張部25と圧縮部26の境界領域でベルト本体に埋設されることになる。このとき、心線23とベルト本体との接着性を考慮すると、圧縮部は短繊維を含有しないゴム組成物で構成することが望ましい。又図3では圧縮部表面に植毛を施した構成を示したが、圧縮部を表層と内層の2層とし、表層のみ短繊維を混入した構成としても良い。このとき、圧縮部の内層を本発明のゴム組成物で構成することが好ましい。
又図4では圧縮部6に含有される短繊維はリブ形状に沿った流動状態を呈しているが、短繊維が幅方向に配向した構成としてもかまわない。
又該ベルトを背面走行させる用途に用いる場合、伸張部が伝動面ともなる。耐摩耗性、耐久性を向上させるために、伸張部を該ゴム組成物で構成することが可能である。
次に、これらのVリブドベルトの製造方法を説明する。製造方法としては限定されるものではないが例えば以下のような方法がある。
第一の方法としては、先ず、円筒状の成形ドラムの周面に伸張部を構成する部材と接着部を構成する接着ゴムシートとを巻き付けた後、この上にコードからなる心線を螺旋状にスピニングし、更に圧縮部を構成する圧縮ゴムシートを順次巻き付けて未架橋スリーブを形成した後、架橋して架橋スリーブを得る。次に、架橋スリーブを駆動ロールに掛架され所定の張力下で走行させ、更に回転させた研削ホイールを走行中の該架橋スリーブに当接するように移動してスリーブの圧縮部表面に3〜100個の複数の溝状部を一度に研磨して摩擦伝動面を形成する。このようにして得られたスリーブを駆動ロールと従動ロールから取り外し、該スリーブを他の駆動ロールと従動ロールに掛架して走行させ、カッターによって所定の幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げる。
第二の方法としては、周面にリブ刻印を設けた円筒状の成形ドラムに、圧縮部を構成する圧縮ゴムシート、接着部を構成する接着ゴムシートを巻き付けた後、心線をスピニングし、伸張部を構成する部材を巻き付けて未架橋スリーブを配置する。その後、該未架橋スリーブを成形ドラムに押圧しながら架橋することで、圧縮部にリブを型付けする。得られた架橋スリーブにはリブが形成されてなるが、必要に応じてリブ表面を研磨し、所定幅に切断して個々のVリブドベルトとする。
第三の方法としては、円筒状の成形ドラムに装着された可撓性ジャケットの上に伸張部を構成する部材、接着部を構成する接着ゴムシートを巻き、その上に心線をスピニングした後、さらに圧縮部を構成する圧縮ゴムシートを順次無端状に巻き付けて未架橋スリーブを形成する。そして、可撓性ジャケットを膨張させて、前記予備成形体を密着させた外型から内型を離間させ、次いで、内型に伸張部を構成する部材、接着部を構成する接着ゴムシートを配置し、心線をスピニングして第二未架橋スリーブを形成する。そして、可撓性ジャケットを膨張させて、前記予備成形体を密着させた外型に、該第二未架橋スリーブを内周側から押圧して予備成形体と一体的に架橋する。得られた架橋ベルトスリーブにはリブが形成されてなるが、必要に応じてリブ表面を研磨し、所定幅に切断した。
尚、Vリブドベルトの圧縮部を表層と内層の2層からなる構成とする場合、表層と内層の2層構成を有する圧縮ゴムシートを巻き付ける、若しくは表層用圧縮ゴムシートと内層用圧縮ゴムシートを順次巻き付けるなどにより、表層と内層の2層構成を有する圧縮部を配置した未架橋スリーブを形成する必要がある。このとき、第一の方法では研磨によりリブを形成する為、得られたVリブドベルトのリブ山には表層が存在するがリブ側面やリブ底には内層が露出することが考えられる。そのため、表層と内層の2層からなるVリブドベルトは、第二の方法、第三の方法、若しくは第四の方法で製造することが望ましい。
又図3のような接着剤を配置しないVリブドベルトは、上記方法において接着ゴムシートを配置せずに製造することで得ることができる。更に図4のように圧縮部に含有される短繊維はリブ形状に沿った流動状態を呈しているVリブドベルトは、例えば第二の方法、第三の方法、若しくは第四の方法で製造することで得られる。そして、圧縮部に含有される短繊維が幅方向に配向したVリブドベルトは、例えば第一の方法で製造することで得られる。
上記方法において、エチレン・α−オレフィンエラストマーを含有するゴム成分100質量部対してシリカが10〜100質量部、有機過酸化物が1〜8質量部配合されてなり、且つ、沸点が150〜350°Cのビニル系シラン化合物が配合されたゴム組成物にて接着ゴムシートを作製し、このゴムシートと繊維部材とを密着させて形成した未架橋スリーブを架橋反応させることにより、繊維部材と密着する接着部を該ゴム組成物の有機過酸化物架橋物で形成することができる。
又以下に、歯付ベルトの製造方法を説明する。製造方法としては限定されるものではないが例えば以下のような方法がある。
まず歯付ベルトの歯部に対応する複数の凹条を有する円筒状モールドに、歯布を形成する帆布を巻き付ける。次に、背部及び歯部を形成するゴムシートを巻き付けて未架橋スリーブを形成する。次に、背部及び歯部を形成するゴムシートを巻き付けて未架橋スリーブを形成する。そして前記未架橋スリーブが巻き付けられた円筒状モールドを架橋缶内に移し、加熱・加圧することにより、上記ゴムシートをモールド溝部に圧入させ、歯部を形成する。得られたスリーブ状の成形体を所定のカット幅に従ってカッターで輪切りにすることにより個々の歯付ベルトが得られる。
上記方法において、エチレン・α−オレフィンエラストマーと10質量部〜30質量部シリコン変性したエチレン・α−オレフィンエラストマーのブレンドゴムであって、エチレン・α−オレフィンエラストマーとシリコン変性したエチレン・α−オレフィンエラストマーのブレンド比が0対100〜90対10であり、有機過酸化物で架橋されることを特徴とするゴム組成物にて歯部及び背部を形成するゴムシートを作製し、このゴムシートと繊維部材を密着させて形成した未架橋スリーブを架橋反応させることにより、繊維部材と密着するゴム層を形成することができる。
以下、具体的な実施例を伴って説明する。
表1及び表2に示す配合のゴム組成物のムーニー粘度をJISK6300−1に準じて測定した。又165°Cで30分間プレス架橋した架橋ゴム物性を評価した。得られた架橋ゴムの硬度(JIS−A)をJISK6253に、切断時の伸びEB(短繊維の配向方向に対して直角方向)をJISK6251に、100%伸張時の応力M100をJISK6251に準じて測定した。DIN摩耗試験はJISK6264により試験し、短繊維を含有するサンプルは摩耗面に対し垂直に短繊維が配向するよう作製した。これらの結果を表3から表5に示す。
次に表1から表3に示す配合でゴムを混練りして各ゴムシートを作成し、その物性を測定した。その結果を表4から表7に示す。
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比較例1及び2は心線との接着力が低くなった。一方実施例では良好な物性が得られている。
(Vリブドベルト)
又、実施例1,6,7及び9、比較例1,3,4及び5に示すゴム配合のゴムシートを用いてVリブドベルトを作製した。本実施例で作製したVリブドベルトでは、本体が伸張部と圧縮部との2層構成からなり、伸張部と圧縮部との間にポリエステル繊維のロープからなる心線を埋設し、圧縮部には複数のリブをベルト長手方向に配したものである。
ここで伸張部、圧縮部を表1から表3に示すゴム組成物から調整し、バンバリーミキサーで混練後、カレンダーロールで圧延したものを用いた。伸張部、圧縮部には短繊維が含まれ、ベルト幅方向に配向している。
ベルトの製造方法は公知の方法であり、先ずフラットな円筒モールドに伸張部を構成する伸張ゴムシートを巻いた後、心線をスピニングする。そして圧縮部を構成する圧縮ゴムシートを配置した後、該圧縮ゴムシートの上に架橋用ジャケットを挿入する。次いで、成形モールドを架橋缶内に入れ、架橋した後、筒状の架橋スリーブをモールドから取り出し、該スリーブの圧縮ゴム層をグラインダーによってリブに成形し、成形体から個々のベルトに切断する工程からなっている。
このようにして得られたVリブドベルトの高張力屈曲試験の結果を表2に示す。
高張力屈曲試験の評価は、ベルトサイズ3PK1100とした。試験機の各プーリにVリブドベルトを掛架し、ベルトのアイドラープーリへの巻き掛け角度を90°にし、雰囲気温度85°C、駆動プーリの回転数が4900rpm、ベルト張力が834N/3リブになるように駆動プーリに荷重を付与した後、走行させ、心線に達する亀裂が6個発生するまでの時間を調べた。尚、試験は1000時間で打ち切りとした。
比較例1では、心線との接着性に乏しく、良複合化できないことが確認された。又比較例3は早期にクラックの発生が確認され、耐久性が不十分であった。比較例4はリブゴムの摩耗が酷く早期に寿命となった。又、比較例5は心線剥離が起こった。有機過酸化物を0.9質量部添加した参考例1及び6質量部添加した参考例2は1000時間走行したが、それぞれ、摩耗、リブクラックの故障が発生した。一方、実施例はリブ摩耗が抑制されており、耐熱耐久性、高張力屈曲性についても問題はなかった。
(歯付ベルト)
実施例8及び比較例2に示すゴム配合のゴムシートを用いて歯付ベルトを作製した。本実施例で作製した歯付ベルトでは、この歯付ベルトは、歯部をナイロン歯布で被覆され、本体にガラス心線を埋設してなり、ベルトサイズは、歯形3M、歯ピッチ5mm、歯数60歯、ベルト幅60mmのサイズとした。
ここで歯部、背部を表1に示すゴム組成物から調製し、バンバリーミキサーで混練後、カレンダーロールで圧延したものを用いた。
ベルト作製用の歯形付金型にナイロン歯布を巻き付けた後、接着処理を施したガラス心線を所定のピッチにてスパイラルに所定の張力で巻き付けた。この心線の上に、表1のゴムシートを貼り付けた後、架橋缶に投入して通常の圧入方式により165°Cにて30分加圧架橋して、ベルト背面を一定厚さに研磨し一定幅にカットして歯付ベルトを得た。
このようにして得られた歯付ベルトについて、耐久試験として、2軸レイアウトによって雰囲気温度23°Cで図6に示すレイアウトで走行試験を行った。結果を表3から表5に示す。又ガラス繊維コードを表1に示す配合を持つ厚さ4mmのゴムシートの上に25mm幅に並べ、プレス板で2.0MPaの圧力を掛けて165°Cで30分間加硫し、接着試験用の試料を作製した。各試料についてJISK6256に従い接着力を測定すると共に剥離状態を目視にて確認した。これらの結果を表3から表5に示す。
比較例2と心線との接着性が乏しく、ベルト耐久性が不十分であった。対して、実施例8では接着性が高く、耐摩耗に優れ、高い耐久性を有するベルトであることが判る。
本発明にかかる動力伝動用ベルトは自動車或いは一般産業用の駆動装置などに装着できる。
本発明に係る動力伝動ベルトである歯付ベルトの断面斜視図である。 本発明に係る動力伝動ベルトであるVリブドベルトの断面斜視図である。 本発明に係る動力伝動ベルトである別のVリブドベルトの断面図である。 本発明に係る動力伝動ベルトである更に別のVリブドベルトの断面図である。 Vリブドベルトの耐熱屈曲試験の評価に用いた試験機のレイアウトである。 歯付ベルトの耐久試験の評価に用いた試験機のレイアウトである。
符号の説明
1 歯付ベルト
2 歯部
3 心線
4 背部
5 歯布
10 Vリブドベルト
12 伸張部
13 心線
14 接着部
15 カバー帆布
16 圧縮部

Claims (6)

  1. 少なくとも1層のゴム層からなるゴム部材と、少なくとも一つのゴム層と密着した繊維部材を有する動力伝動ベルトであって、繊維部材と密着するゴム層が、エチレン・α‐オレフィンエラストマーと該エチレン・α‐オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜30質量部シリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーのブレンドゴムであって、エチレン・α‐オレフィンエラストマーとシリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーの混合比が0:100〜90:10であり、有機過酸化物で架橋されることを特徴とする動力伝動ベルト。
  2. ベルト長手方向に沿って心線を接着ゴム層に埋設し、該接着ゴム層に隣接して伝動面側には圧縮ゴム層を配置し、背面側には伸張ゴム層を配置した動力伝動ベルトにおいて、前記接着ゴム層がエチレン・α‐オレフィンエラストマーと該エチレン・α‐オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜30質量部シリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーのブレンドゴムであって、エチレン・α‐オレフィンエラストマーとシリコン変性したエチレン・α‐オレフィンエラストマーの混合比が0:100〜90:10であり、有機過酸化物で架橋されることを特徴とする動力伝動ベルト。
  3. 有機過酸化物が1,3ビス(t‐ブチルペルオキシ‐イソ−プロピル)ベンゼンであり、配合量が1〜5質量部である請求項1又は2に記載の動力伝動ベルト。
  4. 有機過酸化物がt‐ブチルクミルパーオキサイドであり、配合量が1〜5質量部である請求項1から3のいずれかに記載の動力伝動ベルト。
  5. 前記動力伝動用ベルトがVリブドベルトである請求項1から4のいずれかに記載の動力伝動ベルト。
  6. 前記動力伝動ベルトがベルト長手方向に沿って所定間隔で配置された複数の歯部と、心線が埋設された背部と、前記歯部と前記背部との間に設けられた接着層と、前記複数の歯部を被覆する歯布とを、備えた歯付ベルトである請求項1から4のいずれかに記載の動力伝動ベルト。
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