JP2003254390A - 動力伝動用ベルト - Google Patents
動力伝動用ベルトInfo
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Abstract
動力伝動用ベルトにおいて、ベルト背面がアイドラープ
ーリに当接係合するときに発生する異音を軽減した動力
伝動用ベルトを提供することを目的とする。 【解決手段】 ベルト長手方向に沿って心線2を埋設し
た接着ゴム3と、ベルト長手方向に沿って少なくとも1
つのリブ部7をもつ圧縮ゴム層4からなるVリブドベル
ト1であり、繊維材料5を積層したベルト背面6の表面
粗さRaを20μm以下にした構成からなる。
Description
係り、詳しくはVリブドベルト、ローエッジVベルトの
ような動力伝動用ベルトにおいて、ベルト背面がアイド
ラープーリに当接係合するときに発生する異音を軽減し
た動力伝動用ベルトに関する。
としてVリブドベルトがある。特許文献1には、ベルト
長手方向に平行に延び並列状態に複数のリブを有する圧
縮ゴム層と、その上部にコードからなる心線を埋設した
クッション層と、そしてその上の背面にミシンジョイン
トした帆布を貼着した構成のVリブドベルトが開示され
ている。この帆布は本来ベルトの耐縦亀裂性を保持する
ために設けたものであり、経糸と緯糸を織り込んだ平織
布にゴム引き処置を施したものである。
く使用されている織布は、経糸と緯糸の交叉角90度の
平織帆布を機械的に処理、即ちテンター処理して両糸を
ベルト長手方向に対して120度に交叉した広角度処理
したものがある。この帆布の基本構成はベルトでの打ち
込み本数を経糸と緯糸とも10本以上/10mmとなる
帆布で、かつ単糸引張力は9N以上/本の綿繊維糸10
0%の紡績糸で平織物を強制的に広角度処理、即ちテン
ター処理することによってベルトでの打ち込み本数を経
糸と緯糸とも14本以上/10mmとしている。
マリン−ラテックス液(RFL液)に浸漬後、未加硫ゴ
ムを帆布に擦り込むフリクションを行い、あるいはRF
L液に浸漬後にゴムを溶剤に溶かしたソーキング液に浸
けることによって、ゴム層との接着性を向上させてい
た。
背面帆布のジョイント線がベルト長さ方向に対して直交
する方向に延び、そして帆布の端同士が互いに突き合わ
せて縫い合わされており、ジョイント部のベルト背面側
の凹凸高さが14μm以下にして平滑にすることが記載
されている。
ベルトを駆動プーリと従動プーリに懸架し、ベルト背面
をアイドラープーリに接触係合させたときに、周期的に
異音が発生することが明らかになった。一般に、帆布の
ミシンジョイント領域が周期的に異音を発生する箇所に
なっていた。このジョイント部を平坦面にすると異音発
生は解消されたが、これ以外の領域でも異音が周期的に
発生することが確認された。この原因の一つには、ベル
ト背面に積層している帆布の表面状態に依存していると
考えられている。
あるいは筒状帆布をベルト成形体に嵌入中に、帆布が機
械的に変形して経糸と緯糸の交差角、経糸と緯糸によっ
て形成される開口部の大きさが変化し、開口部の大きい
部分と小さい部分の差が大きくなって、糸が局部的に集
束する領域が発生した。この領域では、帆布表面の凹凸
等の形態も他の領域と変わり、異音が発生する原因にな
っていた。
ス液(RFL液)に浸漬後、未加硫ゴムを帆布に擦り込
むフリクションを行った処理帆布をベルト背面に使用す
ると、ゴム粕が発生することがあった。ゴム粕はベルト
背面にゴムの粘着物として堆積し、これが発音を引き起
こす大きな問題にもなっていた。
あり、リブドベルト、ローエッジVベルトのような動力
伝動用ベルトにおいて、ベルト背面がアイドラープーリ
に当接係合するときに発生する異音を低減した動力伝動
用ベルトを提供することを目的とする。
明では、ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴ
ム層に隣接して圧縮ゴム層を配置した動力伝動用ベルト
において、繊維材料を積層したベルト背面の表面粗さR
aを20μm以下にした動力伝動用ベルトにあり、ベル
ト背面の表面の粗さ小さくすると異音発生を低減するこ
とができる。
に沿って心線を埋設した接着ゴム層に隣接して圧縮ゴム
層を配置した動力伝動用ベルトにおいて、繊維材料を積
層したベルト背面で、該繊維材料の構成糸を局部的に集
束せしめた領域を存在させないようにした動力伝動用ベ
ルトにあり、ベルト背面に積層した繊維材料を大きく歪
ませずに設置することによって、経糸と緯糸が局部的に
集束による表面形態の変化を少なくして、異音の発生を
阻止することができる。
に沿って心線を埋設した接着ゴム層に隣接して圧縮ゴム
層を配置した動力伝動用ベルトにおいて、繊維材料を積
層したベルト背面の表面粗さRaを20μm以下にし、
かつ該繊維材料の構成糸が局部的に集束せしめた領域を
存在させないようにした動力伝動用ベルトにあり、ベル
ト背面の表面の粗さ小さくし、更には経糸と緯糸が局部
的に集束による表面形態の変化を少なくして、より一層
異音の発生を阻止することができる。
と緯糸との各交点を結んだ連結線とベルト長手方向の軸
線との交差角が最大10度である動力伝動用ベルトにあ
り、ベルト背面に積層した繊維材料を大きく歪ませずに
設置することによって、経糸と緯糸が局部的に集束によ
る表面形態の変化を少なくして、より一層ベルト背面が
アイドラープーリに当触係合するときに発生する異音を
改善することができる。
の何れかに記載の動力伝動用ベルトであって、繊維材料
がカーボンブラック分散液とレゾルシン−ホルマリン−
ラテックス液の混合溶液に水分散可能な架橋剤を配合し
た処理液で接着処理されている動力伝動用ベルトであ
り、混合溶液に水分散可能な加硫剤を配合することで、
加硫持に繊維材料に含浸されたラテックス成分が架橋
し、繊維材料の隙間からゴムが滲み出ることを防止する
ことから、長時間背面走行させても、粘着物の発生を抑
制することができる。
のいずれかに記載の動力伝動用ベルトにあって、圧縮ゴ
ム層にはエチレン−α−オレフィンエラストマーからな
るゴム組成物をパーオキサイド加硫したゴム層を使用し
た動力伝動用ベルトにある。
のいずれかに記載の動力伝動用ベルトがベルト長手方向
に沿って心線を埋設した接着ゴムと、ベルト長手方向に
沿って少なくとも1つのリブ部をもつ圧縮ゴム層からな
るVリブドベルトである。
に従って説明する。図1に本発明に係るVリブドベルト
1を示す。Vリブドベルト1は、高強度で低伸度のコー
ドよりなる心線2を接着ゴム層3中に埋設し、その下側
に弾性体層である圧縮ゴム層4を有している。この圧縮
ゴム層4にはベルト長手方向に伸びる断面略三角形の複
数のリブ部7が設けられ、またベルト背面6には繊維材
料5が積層されている。
や、金属繊維、ガラス繊維等の無機繊維、そしてポリア
ミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポ
リスチレン、ポリフロルエチレン、ポリアクリル、ポリ
ビニルアルコール、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポ
リアミド等の有機繊維で構成される糸を用いて、平織、
綾織、朱子織等に製織した織物、また編布である。
せ、例えば綿糸を用いたオーバーロックなどのミシンが
け縫製により1つのジョイント部を有する筒状体にす
る。筒状体を作製する場合には、経糸とこれに対して交
叉角度が90〜140°になるように配した緯糸からな
る細長い広角度の帆布の場合でもよい。この広角度の帆
布は経糸と緯糸の交叉角度を強制的に大きくするテンタ
ー処理を施して得られたものである。この帆布を用いた
場合でも、広角度の帆布の幅端を突き合わせジョイント
してベルト帆布に作製することができる。
液とRFL液の混合液に0.1〜20秒間浸漬した後、
100〜200℃で30〜600秒にて熱処理する。
シン−ホルマリン−ラテックスの固形分重量比は1:9
〜7:3であることが好ましい。カーボンブラックの添
加量が該範囲より少なくなると、処理繊維材料の色合い
が不均一になって外観が悪く、他方カーボンブラックの
添加量が多くなると、処理繊維材料とベルト本体の接着
力が低下する。また、混合液中の全固形分濃度が5〜4
0%濃度となるよう固形分配合量を調節することが望ま
しい。
F、MAF、EPC、ISAFなどのカーボンブラック
を界面活性剤と共に水中に分散させた懸濁液である。ま
た、RFL液はレゾルシンとホルマリンの初期縮合物と
ゴムラテックスとを混合したものであり、レゾルシンと
ホルマリンのモル比は1:0.5〜1:3にすることが
接着力を高める上で好適である。また、レゾルシンとホ
ルマリンの初期縮合物は、これをラテックスのゴム分1
00質量部に対してその樹脂分が10〜100質量部に
なるようにラテックスと混合した上、全固形分濃度が5
〜40%濃度になるように調節される。尚、RFL液に
も公知の界面活性剤を0.1〜5.0重量%加えてもよ
い。
ビニルピリジン三元共重合体、クロロスルフォン化ポリ
エチレン、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、エピク
ロルヒドリン、天然ゴム、SBR、クロロプレンゴム、
オレフィン−ビニルエステル共重合体、EPDM等のラ
テックスである。
配合することができる。混合液中に該架橋剤を配合する
ことで、ベルト加硫時に繊維材料に含浸されたラテック
ス成分が架橋して、繊維材料の隙間からベルト本体を構
成するゴムが滲み出るのを防止する。また得られたベル
トを走行させると、長期的な粘着摩耗抑制効果が見られ
る。
黄が挙げられる。コロイド硫黄は、沈降硫黄又は粉末硫
黄を分散剤と共にボールミルやコロイドミルにかけて作
製したゾルを乾燥したものが一般的である。
有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオ
キサイド、1.1−t−ブチルペロキシ−3.3.5−
トリメチルシクロヘキサン、2.5−ジ−メチル−2.
5−ジ(t−ブチルペロキシ)ヘキサン、2.5−ジ−
メチル−2.5−ジ(t−ブチルペロキシ)ヘキサン−
3、ビス(t−ブチルペロキシジ−イソプロピル)ベン
ゼン、2.5−ジ−メチル−2.5−ジ(ベンゾイルペ
ロキシ)ヘキサン、t−ブチルペロキシベンゾアート、
t−ブチルペロキシ−2−エチル−ヘキシルカーボネー
トが挙げられる。尚、上記有機過酸化物は1種を単独で
用いたりまたは2種以上を併用することが可能である。
クロロプレンゴム、天然ゴム、CSM、ACSM、SB
R、エチレン−α−オレフィンエラストマーが使用さ
れ、水素化ニトリルゴムは水素添加率80%以上であ
り、耐熱性及び耐オゾン性の特性を発揮するために、好
ましくは90%以上が良い。水素添加率80%未満の水
素化ニトリルゴムは、耐熱性及び耐オゾン性は極度に低
下する。耐油性及び耐寒性を考慮すると、結合アクリロ
ニトリル量は20〜45%の範囲が好ましい。中でも、
耐油性と耐寒性を有するエチレン−α−オレフィンエラ
ストマーが好ましい。
イロン66、ポリエステル、綿、アラミドからなる短繊
維を混入して圧縮ゴム層4の耐側圧性を向上させるとと
もに、プーリと接する面になる圧縮ゴム層4の表面に該
短繊維を突出させ、圧縮ゴム層4の摩擦係数を低下させ
て、ベルト走行時の騒音を軽減する。これらの短繊維の
うち、剛直で強度を有し、しかも耐摩耗性を有するアラ
ミド短繊維が最も効果がある。
発揮するためには、アラミド繊維の繊維長さは1〜20
mmで、その添加量はゴム100質量部に対して1〜3
0質量部である。このアラミド繊維は分子構造中に芳香
環をもつアラミド、例えば商品名コーネックス、ノーメ
ックス、ケブラー、テクノーラ、トワロン等である。
場合には、圧縮ゴム層4のゴムが粘着しやすくなって摩
耗する欠点があり、また一方30質量部を超えると短繊
維がゴム中に均一に分散しなくなる。ただし、このアラ
ミド短繊維の添加は必須ではなく、他の素材からなる短
繊維を添加したものでも良い。
ミド繊維、ガラス繊維が使用され、中でもエチレン−
2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエス
テル繊維フィラメント群を撚り合わせた総デニール数が
4,000〜8,000の接着処理したコードが、ベル
トスリップ率を低くできてベルト寿命を延長させるため
に好ましい。このコードの上撚り数は10〜23/10
cmであり、また下撚り数は17〜38/10cmであ
る。総デニールが4,000未満の場合には、心線のモ
ジュラス、強力が低くなり過ぎ、また8,000を越え
ると、ベルトの厚みが厚くなって、屈曲疲労性が悪くな
る。
で接着処理が施される。このような接着処理としては繊
維をレゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL)液
に浸漬後、加熱乾燥して表面に均一に接着層を形成する
のが一般的である。しかし、これに限ることなくエポキ
シ又はイソシアネート化合物で前処理を行なった後に、
RFL液で処理する方法等もある。
チ、即ち心線の巻き付けピッチを1.0〜1.3mmに
することで、モジュラスの高いベルトに仕上げることが
できる。1.0mm未満になると、コードが隣接するコ
ードに乗り上げて巻き付けができず、一方1.3mmを
越えると、ベルトのモジュラスが徐々に低くなる
縮ゴム層4と同種のゴムが使用される。ただし、短繊維
は混入されないが、必要に応じてカーボンブラック、シ
リカのような増強剤、炭酸カルシウム、タルクのような
充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤のような通
常のゴム配合に用いるものが使用される。
の通りである。まず、円筒状の成形ドラムの周面に帆布
と接着ゴム層とを巻き付けた後、この上にコードからな
る心線を螺旋状にスピニングし、更に接着ゴム層、圧縮
ゴム層を順次巻きつけて積層体を得た後、これを架橋し
てスリーブを得る。
ールに掛架して所定の張力下で走行させ、更に回転させ
た研削ホイールを走行中の架橋スリーブに当接するよう
に移動して架橋スリーブの圧縮ゴム層表面に3〜100
個の複数の溝状部を一度に研磨する。
動ロールと従動ロールから取り外し、該架橋スリーブを
他の駆動ロールと従動ロールに掛架して走行させ、カッ
ターによって所定の幅に切断して個々のVリブドベルト
に仕上げる。
以外にも、図2に示すようにベルトの上下表面のみに帆
布を付着したローエッジVベルト8なども本発明の技術
範疇に属するものである。該ベルト8は、心線2を接着
ゴム層3中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴ
ム層4を有している。この圧縮ゴム層4には、コグを長
手方向に沿って所定間隔で設けてもよい。
の表面粗さRaは、20μm以下であり、好ましくは5
〜20μmである。ここで言う表面粗さはJIS B
0601に準拠して得られる値である。より具体的に
は、ベルト背面を表面粗さ測定器サーフテスト500
(Mitutoyo社製)で測定し、カットオフ値を8
mm、送り速度2.0mm/秒としてチャートを書か
せ、基準長さLの部分を抜き取り、その抜き取り部分の
中心線をX軸、縦方向をY軸として粗さ曲線をY=f
(X)で表わしたとき、次の式で得られた値をμm単位
で表わす。
は編布の構成糸の太さ、密度が大きな要因になってい
る。本発明において、表面粗さRaが20μmを越える
と、帆布表面の凹凸が大きくなって異音を発生する。一
方、Raが5μm未満になると、織物や編布の構成糸を
細くしなけれならず、強度が低下し、またコスト高にな
って経済的に不利である。
では、図3に示すように繊維材料5の経糸10と緯糸1
1との各交点12を結んだ連結線13とベルト長手方向
の軸線15との交差角αが最大10度、好ましくは0〜
7度にする必要がある。交差角αが10度を超えると、
繊維材料5がかなり歪んだ状態で設置され、前述したよ
うに経糸10と緯糸11によって形成される開口部16
の大きさが変化し、開口部16の大きい部分と小さい部
分の差が大きくなって、経糸10と緯糸11が局部的に
集束する領域が発生し、この領域では帆布表面の凹凸等
の形態も他の領域と変わり、異音が発生する原因にな
る。
する。 実施例1 本実施例では、未処理の綿帆布(綿糸20s/2、経糸
82本/5cm、緯糸82本/5cmの平織)を表1に
示すカーボンブラック分散液とRFL液の混合物の処理
液に10秒間浸漬し、テンターにより120°の広角度
処理し、150°Cで4分間熱処理を行った。
した心線としては、1,000デニールのポリエチレン
テレフタレート繊維(PET繊維)を2×3の撚り構成
で、上撚り係数3.0、下撚り係数3.0で緒撚りした
トータルデニール6,000コードを接着処理したもの
を使用した。
に示すゴム組成物から調製し、バンバリーミキサーで混
練後、カレンダーロールで圧延したものを用いた。圧縮
ゴム層には短繊維(アラミドカット糸10質量部とナイ
ロンカット糸10質量部)が含まれベルト幅方向に配向
している。
あり、まず1プライの上記筒状帆布を帆布としてドラム
に挿入した後、その上に接着ゴム層を巻き付けて、心線
をスピニングし、更に圧縮ゴム層を配置した後、圧縮ゴ
ム層の上に架橋用ジャケットを挿入する。次いで、モー
ルドを加硫缶内に入れ、架橋した後、筒状の架橋スリー
ブをモールドから取り出した。取り出したスリーブの圧
縮ゴム層をグラインダーによってリブに成形し、成形体
から個々のベルトに切断した。得られたVリブドベルト
はRMA規格による長さ1,100mmのK型3PK
1,100であった。
ベルト背面表面粗さRa、帆布の経糸と緯糸との各交点
を結んだ連結線とベルト長手方向の軸線との交差角α、
そして異音の発生する周波数を測定した結果を表3に示
す。尚、ベルト背面表面粗さRaはベルトを測定器サー
フテスト500(Mitutoyo社製)に設置し、カ
ットオフ値を8mm、送り速度2.0mm/秒の条件で
測定した。帆布の経糸と緯糸との各交点を結んだ連結線
とベルト長手方向の軸線との最大交差角αは、ベルト背
面上で最も交差角αの大きい領域を設定して測定した。
トを外周長155mmの駆動プーリと外周長60mmの
従動プーリに懸架し、ベルト背面に外周長75mmのア
イドラープーリに角度40°で係合して、駆動側を76
5rpm、ベルト張力15kgf/本で走行させ、アイ
ドラープーリの入口付近に設置したマイクで周波数と騒
音レベルを測定した結果を図4に示す。また、HPFが
6kHzにおける音と時間の関係を測定した結果を図5
に示す。
波数でも音圧レベルの変化がなく、また2個所のジョイ
ント部の位置ではパルスを発生させているが、この位置
でも異音が発生していないことが判る。
0s/3、経糸76本/5cm、緯糸76本/5cmの
平織)を表1に示すカーボンブラック分散液とRFL液
の混合物の処理液に10秒間浸漬し、テンターにより1
20°の広角度処理し、150°Cで4分間熱処理を行
った。この場合、比較例1〜2では、処理帆布に力を加
えて、局部的に歪みを与えた。その他は実施例1と同様
にしてRMA規格による長さ1,100mmのK型3P
K1100のVリブドベルトを作製した。
ベルト背面表面粗さRa、最大交差角α、そして異音の
発生する周波数を測定した結果を表3に併記し、比較例
1の騒音レベルを測定した結果を図6に、また同時に比
較例1の音と時間の関係を測定した結果を図7に示す。
その結果、図6によると周波数8kz付近に音圧レベル
に変化があり異音が発生し、また図7に示す異音周期で
は2個所のジョイント部の位置を示すパルスが発生して
いるが、これ以外の領域にも周期的に音圧レベルが変化
している領域がある。
/2)を周長900mmの無端円筒状の平網に編みあげ
た後、これをRFL液(EPDMラテックス40%24
4質量部、レゾルシン11質量部、37%ホルマリン1
6.2質量部、水酸化ナトリウム0.3質量部、水29
9.5質量部)に10秒間浸漬し、150°Cで4分間
熱処理を行った後、スパイラルに切断して長尺物にし、
これを所定長さに切断してミシンジョイントして筒状の
繊維材料にした。該筒状の繊維材料を用いて実施例1と
同様にRMA規格による長さ1,100mmのK型3P
K1100のVリブドベルトを作製した。
ベルト背面表面粗さRa、そして異音の発生する周波数
を測定した結果を表3に併記する。
粗さが比較例1及び比較例2に比べて小さいために、異
音が発生しておらず、また実施例2では比較例1及び比
較例2に比べて交差角αが小さいために、異音が発生し
ていないことが判る。
れば、繊維材料を積層したベルト背面の表面粗さRaを
20μm以下にしているために、異音発生を阻止できる
効果があり、また少なくともベルト背面を繊維材料で積
層し、該繊維材料の経糸と緯糸との各交点を結んだ連結
線とベルト長手方向の軸線との交差角を最大10度にし
て、ベルト背面に積層した繊維材料を大きく歪ませずに
設置することができて、経糸と緯糸が局部的に集束によ
る表面形態の変化を少なくして、異音の発生を阻止する
ことができる。
る。
線とベルト長手方向の軸線との交差角αを示す図であ
る。
験における周波数と騒音レベルの関係を示す。
係を示す。
験における周波数と騒音レベルの関係を示す。
係を示す。
Claims (7)
- 【請求項1】 ベルト長手方向に沿って心線を埋設した
接着ゴム層に隣接して圧縮ゴム層を配置した動力伝動用
ベルトにおいて、繊維材料を積層したベルト背面の表面
粗さRaを20μm以下にしたことを特徴とする動力伝
動用ベルト。 - 【請求項2】 ベルト長手方向に沿って心線を埋設した
接着ゴム層に隣接して圧縮ゴム層を配置した動力伝動用
ベルトにおいて、繊維材料を積層したベルト背面で、該
繊維材料の構成糸を局部的に集束せしめた領域を存在さ
せないようにしたことを特徴とする動力伝動用ベルト。 - 【請求項3】 ベルト長手方向に沿って心線を埋設した
接着ゴム層に隣接して圧縮ゴム層を配置した動力伝動用
ベルトにおいて、繊維材料を積層したベルト背面の表面
粗さRaを20μm以下とし、かつ該繊維材料の構成糸
を局部的に集束せしめた領域を存在させないようにした
ことを特徴とする動力伝動用ベルト。 - 【請求項4】 繊維材料の経糸と緯糸との各交点を結ん
だ連結線とベルト長手方向の軸線との交差角が最大10
度である請求項1乃至3の何れかに記載の動力伝動用ベ
ルト。 - 【請求項5】 繊維材料がカーボンブラック分散液とレ
ゾルシン−ホルマリン−ラテックス液の混合溶液に水分
散可能な架橋剤を配合した処理液で接着処理されている
請求項1乃至4の何れかに記載の動力伝動用ベルト。 - 【請求項6】 圧縮ゴム層にはエチレン−α−オレフィ
ンエラストマーからなるゴム組成物をパーオキサイド加
硫したゴム層を使用した請求項1乃至4の何れかに記載
の動力伝動用ベルト。 - 【請求項7】 上記動力伝動用ベルトがベルト長手方向
に沿って心線を埋設した接着ゴムと、ベルト長手方向に
沿って少なくとも1つのリブ部をもつ圧縮ゴム層からな
るVリブドベルトである請求項1乃至6の何れかに記載
の動力伝動用ベルト。
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