JP2007049850A - 液冷式回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軸受け部材の損傷を回避するための運転条件を考慮する必要がなく、また、スペース的及び経済的に有利な液冷式回転電機を提供すること。
【解決手段】 回転軸5の一方の端部5aに形成された凹部5b内に羽根車11が配設されている。回転軸5の回転に伴って羽根車11も回転し、密閉空間12a内の冷媒は、吐出側配管13を通って溝部3a1又は3a2に向かって吐出される。吐出された冷媒は溝部3a1,3a2を流れる際に固定子鉄心3を冷却する作用を行い、冷却を終えた冷媒は吸入側配管14を通って冷媒溜め容器12の密閉空間12a側に吸入される。軸受け部材10の内輪部10bは端部5aを介して密閉空間12a内の冷媒に冷却されるので外輪部10aとの温度差が小さくなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内側に軸受け部材を介して回転子が配設されている固定子に対し、循環冷媒の供給により冷却を行う液冷式回転電機に関するものである。
設置環境又は運転環境等によりファンなどを用いた空冷方式を採用できない回転電機に対しては、水や油などの循環冷媒を供給する方式が採用される。このような循環冷媒供給方式は、以前は固定子鉄心の外側にスリーブなどを配設し、このスリーブに形成した流路に冷媒を流すことにより固定子鉄心を間接的に冷却する構成となっていた。しかし、近時は一層高い冷却効率が要求されると共に、回転電機の小型化も要求されてきている。そのため、固定子鉄心自体に冷媒流路となる溝部を形成し、この溝部に冷媒を流して固定子鉄心を直接的に冷却する構成も多く採用されるようになってきている(例えば、特許文献1)。
特開平7−264810号公報
上記の循環冷媒供給方式を採用した従来の回転電機によれば、固定子鉄心に冷媒流路となる溝部を形成しているので、固定子に対しては良好な冷却効果を得ることができるようになった。しかし、固定子の内側に配設されている回転子に対しては、従来と殆ど変わらず、相変わらず不充分な冷却効果しか得られていないのが現状である。そのため、回転子の回転軸の端部付近に取り付けられている軸受け部材が損傷しやすくなっており、この軸受け部材の損傷を回避するための運転条件を考慮しなければならない場合も生じている。
つまり、軸受け部材は、ベアリングを介して互いに対向するように配置された内輪部及び外輪部により構成されているが、内輪部の方は回転軸に固着され、一方、外輪部の方は固定子側部材に固着されている。したがって、外輪部は、固定子側の良好な冷却効果の影響を受けるが、内輪部の方はそのような影響をあまり受けることがなく、両者の熱膨張率の相違は大きなものとなる。
そのため、外輪部の径が小さくなる一方で内輪部の径が大きくなって両者間の隙間が著しく減少し、ついには両者が接触して軸受け部材が損傷される結果となる。特に、回転子側の損失・発熱が大きい場合には、上記の現象は始動時に急激に発生するため、この現象の発生を抑制する対策として、始動期間を長く取り、軸受け部材が徐々に温度上昇するように運転条件を考慮する必要がある。
また、従来の回転電機は、冷媒を循環させるための循環ポンプを必要とするため、この循環ポンプの設置スペースや循環ポンプと回転電機との間の冷媒配管を設置するためのスペースなども考慮しなければならず、回転電機及び循環ポンプを含むシステム全体としてはスペース的に不利なものとなっていた。そして、循環ポンプの運転についても少なからず電力を消費し、ランニングコストが大きくなるため経済的にも不利なものとなっていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、軸受け部材の損傷を回避するための運転条件を考慮する必要がなく、また、スペース的及び経済的に有利な液冷式回転電機を提供することを目的としている。
本発明は上記課題を解決するための手段として、固定子の内側に軸受け部材を介して回転子が配設され、前記固定子に対する冷却を循環冷媒の供給により行う液冷式回転電機において、前記回転子の回転軸端部に取り付けられた羽根車と、前記回転軸端部に接する密閉空間を形成する冷媒溜め容器と、を備え、前記回転子の回転に伴う前記羽根車の回転により、前記密閉空間に溜められた冷媒を前記固定子側に対して吐出すると共に、冷却を終えた後に前記固定子側から返る冷媒を前記密閉空間に吸入させる、ことを特徴とする。
本発明により、軸受け部材の損傷を回避するための運転条件を考慮する必要がなく、また、スペース的及び経済的に有利な液冷式回転電機を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は一部を破砕断面にした側面図、(c)は(a)におけるC−C矢視図(展開図)である。
固定子1は、固定子巻線2及び固定子鉄心3を有しており、一方、固定子1の内側に配設される回転子4は、回転軸5及び回転子鉄心6を有している。
固定子鉄心3の両端部は一対の端板7,7に挟持されており、この端板7,7の外周側端部はケーシング部材8に固着されている。ケーシング部材8の両端部には一対の端板9,9が取り付けられており、これらの端板9の中央に形成されている孔部を回転軸5が挿通している。そして、回転軸5は軸受け部材10を介して端板9,9の中央孔部に取り付けられている。この軸受け部材10は、外輪部10a、内輪部10b、及びベアリング10cにより構成されている。
回転軸5の一方の端部5aには凹部5bが形成されており、この凹部5b内に羽根車11が配設されている。本実施形態では、この羽根車11の羽根枚数は例えば4枚であり、また、羽根車11は端部5aの端面から突出しないように取り付けられている。
回転軸5の端部5aには、冷媒溜め容器12が取り付けられている。すなわち、端部5aは冷媒溜め容器12に形成されている開口部に差し込まれた状態になっており、端部5a及び羽根車11に接する密閉空間12aが形成されている。そして、この密閉空間12aに、水又は油などの冷媒が溜められている。
冷媒溜め容器12の端面の中央部には吐出側配管13の一方の端部が取り付けられ、また、冷媒溜め容器12の外周面には吸入側配管14の一方の端部が取り付けられている。そして、吐出側配管13及び吸入側配管14の各他方の端部は、ケーシング部材8に取り付けられている。
固定子鉄心3の外周面には冷媒流路となる溝部が形成されている。この溝部は、図1(c)に示すように、回転軸5の軸方向に延びる複数の第1の溝部3a1と、回転軸5の周方向に延び、互いに隣接する溝部3a1,3a1の端部同士をつなぐ複数の第2の溝部3a2とで形成されている。そして、ケーシング部材8に取り付けられている吐出側配管13及び吸入側配管14の各他方の端部は、第1の溝部3a1又は第2の溝部3a2に臨む位置に取り付けられている。
次に、図1の動作につき説明する。回転軸5が回転すると、これに伴って羽根車11も回転する。羽根車11が回転すると、密閉空間12a内の冷媒も撹拌され回転するが、このとき中央付近の圧力は高くなると共に、外周付近の圧力は低くなる。それ故、密閉空間12a内の冷媒は、吐出側配管13を通って溝部3a1又は3a2に向かって吐出される。
そして、吐出された冷媒は溝部3a1,3a2を流れる際に固定子鉄心3を冷却する作用を行い、冷却を終えた冷媒は吸入側配管14を通って冷媒溜め容器12の密閉空間12a側に吸入される。冷媒は、このような吐出、吸入の繰り返しにより、密閉空間12a、吐出側配管13、溝部3a1,3a2、吸入側配管14の経路を循環し、固定子鉄心3の冷却を行う。
このとき、軸受け部材10の外輪部10aは、端板9及びケーシング部材8を介して溝部3a1又は3a2を流れる冷媒により冷却されている一方で、内輪部10bも密閉空間12a内の冷媒により冷却されている。したがって、外輪部10aと内輪部10bとの間の温度差は小さなものとなり、両者間の隙間はほぼ一定に保たれる。それ故、軸受け部材10が損傷される虞はなくなり、従来のように、始動期間を長く取り、軸受け部材が徐々に温度上昇するような運転条件を考慮する必要はなくなる。
そして、図1の構成では、従来のような循環ポンプは不要となるので、この循環ポンプの設置スペースも不要となり、また、循環ポンプによる電力消費を削減することができる。つまり、スペース的及びコスト的に有利な構成となり、省スペースタイプで且つ省エネタイプの回転電機を実現することができる。
更に、従来構成では、循環ポンプと固定子側との間は距離の長い配管で接続されており、その接続個所又は接合個所からの冷媒の漏れや流出が懸念されることが多かったが、図1の構成では冷媒の循環経路中に冷媒の漏れや流出が懸念される個所は殆ど生じていない。したがって、図1の構成に係る液冷式回転電機は、クリーンルームや爆発性ガスの存在する室内でも使用可能であり、適用条件が拡大されたものとなっている。
図2は、図1(c)に示した固定子鉄心3の溝部の変形例を示す説明図である。図2(a)は、第1の溝部3a1が回転軸5の軸方向に対して斜めに形成されている例である。図1(c)における第1の溝部3a1は、回転軸5の軸方向と平行に形成され、冷媒が流れる固定子鉄心3の周方向における位置はほぼ一定になっているため、周方向の冷却効果に偏りが生じている(つまり、溝部3a1,3a1間での冷却効果が弱くなっている。)。
これに対し、図2(a)では、第1の溝部3a1が回転軸5の軸方向に対して斜めに形成されているので、冷媒の流れ(点線部)の周方向位置を分散させることができ、周方向における均一な冷却効果を得ることができる。したがって、固定子鉄心3の局部的な発熱や局部的な絶縁劣化の発生を抑制することができる。また、固定子鉄心3の円周方向における温度分布差を小さくできるので、サーマル等を取り付けた場合にも、取付個所の違いに起因する誤作動の防止や、磁束密度分布の歪みに起因するコギングトルクの低減など、種々の特性を向上させることが期待できる。
図2(b)は、同一形状の鋼板が所定枚数だけ積層されて成るブロックを複数ブロック組み合わせることにより固定子鉄心3を形成したものであり、この複数ブロックの組合せにより溝部3aを形成し、この溝部3aを流れる冷媒の周方向位置が分散されるようにしたものである。この図に示すように、冷媒の流れの周方向位置はジグザグ状に変化しており、この場合も図2(a)の場合と同様に、均一な冷却効果を得ることができる。
なお、図2(a)の場合は、積層鋼板はそれぞれ異なる形状のものが多くなるが、図2(b)の場合は2,3種類の形状の鋼板しか用いていないので製品の標準化推進に寄与することも期待できる。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。図3が図1と異なる点は、一対の端板7,7の代わりに、充分な強度を有する一対の鉄心押さえ板15,15を用い、強い力で固定子鉄心3の一方の端面と他方の端面との間を押さえつける構成としている点である。
本実施形態では、一対の鉄心押さえ板15,15が強い力で固定子鉄心3の一方の端面と他方の端面との間を挟持しているので、固定子鉄心3と鉄心押さえ板15との間の接触性が良好なものとなっている。したがって、固定子鉄心3における発熱が、この鉄心押さえ板15を介してケーシング部材8に伝わりやすくなり、ケーシング部材8の温度が過度に低下するのを防ぐことができる。そのため、このケーシング部材8に端板9を介して接触している外輪部10aについても過度の温度低下を防ぐことができ、外輪部10aと内輪部10bとの間の温度差を小さくすることができる。つまり、軸受け部材10が損傷される虞を低減することができ、始動期間を長く取り軸受け部材が徐々に温度上昇するような運転条件を考慮する必要がなくなるという効果が一層顕著になる。
また、本実施形態によれば、固定子鉄心3の所謂スプリングバック現象を抑制できるので磁気騒音を低減できるという効果も得ることができる。すなわち、一般的な固定子鉄心3の製造方法においては、積層鋼板を固着する前に加圧を行っておき、固着終了後にこの加圧を解放する。ところが、固定子鉄心3の端部には歯先が形成されているため剛性が低くなっており、加圧解放後にスプリングバック現象により歯先が広がってしまうことがある。このように歯先が広がると、回転電機の運転中に発生する磁気騒音が増加することになる。しかし、本実施形態では、一対の鉄心押さえ板15,15がスプリングバック現象を抑制するのに充分な強い力で固定子鉄心3の一方の端面と他方の端面との間を挟持しているので、磁気騒音を低減することができる。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は一部を破砕断面にした側面図である。図4(a)が図3と異なる点は、冷媒溜め容器12から伸びる吐出側配管13及び吸入側配管14が、ケーシング部材8の外周側に突出することなく、一方の端板9及び鉄心押さえ板15を通って固定子鉄心3の溝部3a1に連通している点である。
図3又は図1の構成では、吐出側配管13及び吸入側配管14がケーシング部材8の外周側に突出した状態となっていたので、その分だけ設置スペースを大きく確保しなければならなかったが、本実施形態では逆にその分だけ設置スペースを小さくすることができ、実質的に小型化された結果となっている。
また、ケーシング部材8については、吐出側配管13及び吸入側配管14の取付個所がなくなったので、その分加工工数を低減できる。ここで、ケーシング部材8に対する取付個所がなくなる代わりに、端板9に対する挿通個所及び鉄心押さえ板15の取付個所が増えているので、実際には加工工数が低減されていないようにも見える。しかし、図3又は図1では、吐出側配管13及び吸入側配管14の取付個所が、曲面形状をなしているケーシング部材8の外周面であるのに対し、図4では平坦面である端板9及び鉄心押さえ板15となっている。したがって、図4の構成の方が取付個所の位置決め及び孔開け加工等が容易となり、加工工数を低減できる。
図5は、本発明の第4の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は一部を破砕断面にした側面図である。図4の構成では、ケーシング部材8はストレートな円筒形状であったが、図5の構成では、ケーシング部材8は、小径部8a、大径部8b、及び段部8cを有する形状となっている。
そして、冷媒溜め容器12から伸びる吐出側配管13及び吸入側配管14は、ケーシング部材8の外周側に突出することなく、段部8cを通って固定子鉄心3の溝部3a1に連通している。また、固定子鉄心3の周縁部は、大径部8bの内側に嵌合されており、図4において用いられていた鉄心押さえ板15は省略されている。
図5の構成は、図4における鉄心押さえ板15が省略され、端板9の径が小さくなっているので、その分全体の重量が低減され軽量化されたものとなっている。また、ケーシング部材8の外周面には小径部8aが形成されているので、その分スペース的に有利なものとなっている。例えば、小径部8aの外周側に障害物が存在しているような場合、図4の構成では設置が不可能であっても、図5の構成を採用することにより設置が可能となることがある。
なお、図5の構成は、鉄心押さえ板15が省略されているものであるが、固定子鉄心3は、その周縁部が大径部8bの内側に嵌合され、両端部間が段部8cに強い力で押さえつけられているので、図4のように鉄心押さえ板15が用いられた場合と同様の効果を得ることができる。
図6は、本発明の第5の実施形態に係る回転電機の要部を示す説明図であり、(a)は一部を破砕断面にした側面図、(b)は(a)の部分拡大図である。
図6(b)に示すように、溝部3a1において自己融着性塗料16(例えば、自己融着性ワニス)の塗布面の上にシート部材17(例えば、不織布)が敷設されている。なお、図6では図示されていないが、溝部3a2についても同様の構成となっている。
この図6の構成は、溝部3a1の内面に自己融着性塗料16を塗布した後、その上にシート部材17を敷き詰め、溝部3a1の内側形状に対応した形状を有する凹型の金型でシート部材17を押さえつけておくことにより、シート部材17がズレたり溝部3a1から脱落するのを防止するようにしておき、この状態で加熱硬化処理を行って得られる構成である。
そして、この図6の構成によれば、自己融着性塗料16及びシート部材17の加熱硬化により、冷媒流路となる溝部3a1内面は気密性の高い絶縁板状となる。したがって、冷媒が固定子鉄心3の内部へ漏れるのを防止することができ、絶縁性の向上による長寿命化が期待できる。
また、この第5の実施形態では、図7に示すように、溝部3a1の縁部に突起部3bを形成して、シート部材17のズレ又は脱落を防止する構成とすることもできる。この図7の構成によれば、上述した凹型の金型でシート部材17を押さえつけておかなくても、自己融着性塗料16及びシート部材17の加熱処理を行うことができ、製造コストを削減できる。
図8は、本発明の第6の実施形態に係る回転電機の要部を示す説明図であり、部分拡大図である。図6(b)又は図7の構成は、自己融着性塗料16及びシート部材17により溝部3a1内面の気密性を向上させたものであるが、この図8の構成は、気密性樹脂塗膜18のみを用いて気密性を向上させたものである。この気密性樹脂塗膜18は、例えば、自己融着性で且つ熱硬化性の樹脂の粉体塗料を塗布して加熱硬化処理することにより形成される。本実施形態の構成によれば次のような効果を得ることができる。
(1)固定子鉄心3に形成する溝部3a1又は3a2を種々の形状に形成することが容易である。したがって、固定子鉄心3の形状の自由度が増大し、適用仕様に合致した最適の設計が可能となる。
(2)溶剤を使用しないので、火災や環境汚染の危険がなく、また作業員の中毒症状を心配する必要がないなど、安全性が優れている。
(3)乾式のため、塗料調整が必要なく、塗料の管理・自動化を効率よく行うことができ、合理化を推進できる。
(4)余剰塗料は、回収して再利用できるというリサイクル性を有しており、また塗料の損失が少ないというメリットがある。
(5)気密性樹脂塗膜18は、塗膜厚の調整を容易に行うことができ、生産性を向上させることができる。
(6)気密性樹脂塗膜18は、一般的に硬さが大で、且つ絶縁性能が優れており、冷媒流路の品質を向上させることができる。
なお、気密性樹脂塗膜18は、上述した例では、自己融着性で且つ熱硬化性の樹脂の粉体塗料を塗布して加熱硬化処理することにより形成されているが、モールド樹脂をモールド処理することにより形成したものであってもよい。モールド樹脂は、形状の自由度を有しているので、このようなモールド処理により溝部成形の自由度を増大させることができる。
図9は、本発明の第7の実施形態に係る回転電機の要部を示す説明図であり、部分拡大図である。この実施形態は、溝部3a1(及び溝部3a2)に対応した形状を有する押さえ板19の下側に自己融着性塗料16を充填した構成としたものである。
この押さえ板19は、鋼板等の充分な強度を有する部材で形成されており、溝部3a1の端部において、端板7(図1の場合)、鉄心押さえ板15(図3又は図4の場合)、ケーシング部材8(図5の場合)などに溶着されている。自己融着性塗料16は、この押さえ板19の溶着が行われた後、押さえ板19の下側の隙間に樹脂含浸等の作業により流し込まれ、その後に熱硬化処理されたものである。したがって、本実施形態によれば溝部3a1内面に気密性を向上させることができると共に、固定子鉄心3の剛性も向上させることができる。
図10は、本発明の第8の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。図10が図1と異なる点は、溝部3a1が形成されている固定子鉄心3の外周面が円筒形状のフレーム部材20(例えば鋼板で形成された材料)により覆われており、吐出側配管13及び吸入側配管14の他方の端部はケーシング部材8を通ってフレーム部材20に取り付けられている点である。
このように、固定子鉄心3の外周面とケーシング部材8の内周面との間にフレーム部材20が配設されているので、固定子1全体としての剛性が向上し、低振動化・低騒音化などについての特性を向上させることができる。また、ケーシング部材8に固定子鉄心3を固着する前に、固定子鉄心3にフレーム部材20を組み付ける作業を完了させておくことができるので、両者の結合を確実に行うことができる。したがって、冷媒流路の気密性を高めることができ、品質を向上させることができる。
なお、上記の例では、フレーム部材20は鋼板等の金属材料により形成されている場合を想定しているが、このフレーム部材20を断熱材により形成することとしてもよい。これによれば、溝部3a1を流れる冷媒の低い温度がケーシング部材8及び端板9を介して外輪部10a側に伝達されるのを抑制することができる。したがって、外輪部10aの温度が過度に低下するのを防ぐことができ、外輪部10aと内輪部10bとの間の温度差を小さくすることができる。つまり、軸受け部材10が損傷される虞を低減することができ、始動期間を長く取り軸受け部材が徐々に温度上昇するような運転条件を考慮する必要がなくなるという効果が一層顕著になる。
図11は、本発明の第9の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は(a)におけるB−B矢視図である。図11(a)が図10と異なる点は、フレーム部材20の外周面に溝部20aが設けられている点である。
上記のように、フレーム部材20の外周面に溝部20aを設けることにより、この溝部20a内の空気層が断熱層として働き、溝部3a1を流れる冷媒の低い温度がケーシング部材8及び端板9を介して外輪部10a側に伝達されるのを抑制することができ、外輪部10aの温度が過度に低下するのを防ぐことができる。また、運転環境によっては、この溝部20aを通気孔として利用することもできる。すなわち、循環冷媒冷却に加え、内気循環冷却を行うことができる。したがって、回転電機の一層の小型化に寄与することが期待できる。
図12は、本発明の第10の実施形態に係る回転電機の要部を示す説明図であり、(a)は一部を破砕断面にした側面図、(b)は本実施形態において用いる原理の説明図である。この実施形態は、第1の実施形態における冷媒溜め容器12を偏心させて配設したものである。すなわち、図12(a)と図1(b)とを対比してみれば明らかなように、横断面形状が円形の冷媒溜め容器12は、図1(b)においてはその横断面中心が羽根車11の回転中心に一致しているのに対し、図12(a)においてはその横断面中心が羽根車11の回転中心に対して偏心している。このように、冷媒溜め容器12を偏心させて配設することにより、羽根車11は冷媒の循環を効率よく行うことができるようになる。この理由を図12(b)を用いて簡単に説明する。
図12(b)において、羽根車11の4枚の羽根によって画成される領域をR1〜R4とする。羽根車11が矢印Y1方向に回転すると、密閉空間12a内の冷媒液は遠心力によって内周面に押し付けられた状態で矢印Y2方向に回転する。このときの冷媒液の分布範囲を斜線部で示す。
この図から明らかなように、存在する冷媒液量が最大の領域はR1であり、最小の領域はR3であり、中間の領域がR2,R3である。つまり、冷媒液量の変化に応じて各領域における空間容積が変化している。いま領域R1に着目してみると、図示の状態の時点では領域R1の空間容積は最小で圧力は最大である。この時点から領域R1の位置が領域R2に移動すると、空間容積は増大し圧力が減少する。更に、領域R3の位置に移動すると、空間容積は最大となり圧力は最小となる。
したがって、羽根車11の回転に応じて各羽根間に形成される領域内の圧力が変化し、「圧縮」、「吐出」、「吸入」の各動作が連続的に行われて冷媒溜め容器12内の冷媒の循環が高能率で行われることになる。このように、容器と羽根車とを偏心させて配設することにより高能率運転を可能にする技術は、渦巻きポンプ等の分野において採用されている。
図13は、本発明の第11の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。図13が図1(a)と異なる点は、羽根車11Aの一部すなわち先端部が端部5aの端面よりも密閉空間12a側に向かって突出している点である。
このように、羽根車11Aの一部を密閉空間12a側に突出させることにより、冷媒溜め容器12内の冷媒の吐出及び吸入をより強力に行うことができ、冷却機能を高めることができる。なお、この図13の構成は、もちろん図12に示した偏心構成にも適用可能である。
図14は、本発明の第12の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。図14が図1と異なる点は、端部5aに凹部5bが形成されておらず、その代わりに端部5aに取付軸21が形成され、この取付軸21に羽根車11Bが取り付けられて、その全部が密閉空間12a内に位置するようになっている点である。
これまでの実施形態は、いずれも端部5aに凹部5bが形成され、凹部5b内に羽根車11又は11Aの全部又は殆どが収納された形態となっていたが、本実施形態では上記のように、羽根車11Bの全部が密閉空間12a内に位置している。したがって、冷媒溜め容器12内の冷媒の吐出及び吸入をより一層強力に行うことができ、冷却機能を更に高めることができる。
そして、本実施形態では回転軸5に凹部5bを形成する必要がないことから、回転軸5の製作が容易となっており製造工数を削減することができる。また、これまでの実施形態は、羽根車11の外径寸法は凹部5bと適合するように一定の制限を受けざるを得ないものであったが、本実施形態では羽根車11Bにこのような制限はなく(もちろん密閉空間12a内に収納可能な範囲という制限はある)、外形寸法を自由に選択することができる。なお、この図14の構成は、もちろん図12に示した偏心構成にも適用可能である。
図15は、本発明の第13の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は側面図である。この実施形態は、冷媒溜め容器と固定子側とをつなぐ冷媒流路が冷媒溜め容器に一体的に形成されたものである。
すなわち、本実施形態の冷媒溜め容器12Aには、固定子1を構成するケーシング部材8及び端板9の外形に沿って屈曲形成された容器延在部22が一体的に形成されている。この容器延在部22の内部には隔壁22aが形成されており、この隔壁22aにより吐出側流路22bと吸入側流路22cとが画成されている。そして、ケーシング部材8には、これら吐出側流路22b又は吸入側流路22cに溝部3a1(又は溝部3a2)を連通させるための連通孔3cが形成されている。
また、固定子1のケーシング部材8、端板9と接する冷媒溜め容器12A、容器延在部22の周縁部は全周溶接されている。したがって、密閉空間12a及び吐出側流路22b、吸入側流路22cを循環する冷媒が外部に漏れることがない。
これまでの実施形態では、冷媒溜め容器12と溝部3a1側とが吐出側配管13及び吸入側配管14により接続されていたため、その接続部において冷媒漏れが生じる虞が全くないわけではなかったが、本実施形態では冷媒流路が冷媒溜め容器12Aに一体形成され、且つ固定子1側部材との接合個所は全周溶接されているので、冷媒溜め容器12A及びこれに連通する部位は完全密閉されており、冷媒漏れの防止を確実に行うことができる。
図16は、本発明の第14の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。これまでの実施形態は、いずれも固定子鉄心3の外周に溝部3a1,3a2等が形成されたものであったが、本実施形態ではこのような溝部は形成されていない。代わりに、ケーシング部材8の外周面にハウジング部材23が取り付けられている。そして、このハウジング部材23の内部には複数の仕切板24が設けられており、この仕切板24によって冷媒流路25が形成されている。吐出側配管13及び吸入側配管14の他端側は、ハウジング部材23の冷媒流路25に臨む位置に取り付けられている。
本実施形態では、羽根車11の回転により循環される冷媒は冷媒流路25を流れ、ケーシング部材8を介して固定子鉄心3に対する冷却が行われるようになっている。したがって、本実施形態の構成は、これまでの実施形態の構成に比べて固定子鉄心3に対する冷却が劣るものである。このように、ケーシング部材8の外周面に取り付けたハウジング部材23に循環冷媒を流すことにより固定子鉄心3に対する冷却を行う構成は、古いタイプの回転電機で採用されていた技術である。しかし、回転軸5の端部5aに取り付けた羽根車11の回転により冷媒溜め容器12の冷媒を循環させるという、本発明の最も特徴的な構成は、このような古いタイプの回転電機に対しても適用可能であることを本実施形態において示したものである。
ところで、これまで述べてきた各実施形態は、羽根車11及び冷媒溜め容器12は回転軸5の片側端部のみに設けられているものであったが、これらの部材を回転軸5の両側端部に設ける構成とすることも可能である。このような構成によれば、固定子鉄心3に形成される溝部3a1,3a2を分割することができるので冷媒流路の長さを半分に短縮することができる。これは1つの冷媒溜め容器に溜める冷媒量を少なくすることができ、羽根車の能力を縮小することができることを意味している。したがって、これらの部材を回転軸両側に設ける構成とすることにより、回転軸端部回りの寸法を小型化することが可能になる。あるいは、小型化せずに片側構成の場合と同様の部材を回転軸両側に設けた場合は、それだけ冷却性能が強力な回転電機を得ることができる。
また、本発明に係る回転電機は種々の分野に用いることができ、適用分野は特に限定されるものではないが、特有の効果を得られる分野もある。
例えば、回転電機が車載用電動機の場合は、車両走行により発生する走行風を受けながら運転することになるため、冷媒が非常に低温となり外輪部が過度に冷却されて軸受け部材損傷の虞が大きくなる。しかし、本発明によれば、外輪部及び内輪部間の温度差を小さくすることができるため軸受け部材損傷事故を有効に防止することができる。なお、本発明の技術は、電動機の車輪駆動方式が、直接駆動方式、又は減速機構を用いたカルダン駆動方式のいずれであっても有効である。
特に、車載用電動機の特徴として、回転速度が高いことが挙げられるが、永久磁石方式を採用できない場合は2次側(回転子側)の損失が大きくなり、内輪部側の温度が上昇しやすくなり、一層軸受け部材損傷の虞が大きくなる。したがって、外輪部及び内輪部間の温度差を小さくする本発明の技術は益々有効になる。
ところで、冷媒循環ポンプの性能を示す指標値として、下式で定義される比速度Nsがある。ここで、n:回転速度(min-1)、Q:吐出量(m3/min)、H:全揚程(m) である。
Ns=n・Q1/2/H3/4
上式によれば、回転速度が高ければ比速度を高く設定することができる。そして、比速度が高いということは、冷媒吐出量が大きいことを意味している。したがって、既述した本発明の構成において、羽根車を小径として回転損失を抑制すると共に、回転バランス状態を良好に維持するようにしても、充分な冷媒吐出量を確保することが可能である。このような点からも、本発明に係る回転電機は、車載用電動機に好適であるということができる。
また、本発明は、エレベータの巻上機に対しても好適であるということができる。エレベータの巻上機は、低速回転で大荷重を駆動する場合が多くなるため、巻上機の冷却方式として空冷式が採用されている場合は、低速運転時において充分な冷却機能を発揮できないことになる。したがって、冷却機能が回転速度に左右されることのない冷媒循環方式が有利であると言える。この場合、大荷重の駆動に耐えることができるようにエレベータの巻上機には大型の回転軸が使用されているので、羽根車も大径のものを用いることができ、
充分な冷却機能を維持することが可能である。
以上説明してきたように、本発明によれば、冷媒溜め容器の密閉空間が回転子の回転軸端部に接しているので、この回転軸端部に取り付けられている軸受け部材は密閉空間内に溜まっている冷媒による冷却効果を強く受けることになる。したがって、始動期間を長く取るなどの特別な運転条件を考慮する必要がなくなる。
また、回転軸と共に羽根車が回転し、冷媒溜め容器に溜められている冷媒の固定子側への循環が回転軸の回転に付随して必然的に行われる構成となっているので、従来用いられていた循環ポンプは不要となり、スペース的及びコスト的に有利なものとなる。
本発明の第1の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は一部を破砕断面にした側面図、(c)は(a)におけるC−C矢視図(展開図)。 図1(c)に示した固定子鉄心の溝部の変形例を示す説明図であり、(a)は溝部が斜めに形成されている例、(b)は複数ブロックの積層鋼板の組合せにより溝部が形成される例を示す。 本発明の第2の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は一部を破砕断面にした側面図である。 本発明の第4の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は一部を破砕断面にした側面図である。 本発明の第5の実施形態に係る回転電機の要部を示す説明図であり、(a)は一部を破砕断面にした側面図、(b)は(a)の部分拡大図である。 図6(b)に示した溝部縁部の変形例を示す説明図である。 本発明の第6の実施形態に係る回転電機の要部を示す説明図であり、部分拡大図である。 本発明の第7の実施形態に係る回転電機の要部を示す説明図であり、部分拡大図である。 本発明の第8の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。 本発明の第9の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は(a)におけるB−B矢視図である。 本発明の第10の実施形態に係る回転電機の要部を示す説明図であり、(a)は一部を破砕断面にした側面図、(b)は本実施形態において用いる原理の説明図である。 本発明の第11の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。 本発明の第12の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。 本発明の第13の実施形態に係る回転電機の説明図であり、(a)は一部を縦断面にした正面図、(b)は側面図である。 本発明の第14の実施形態に係る回転電機の説明図であり、一部を縦断面にした正面図である。
符号の説明
1 固定子
2 固定子巻線
3 固定子鉄心
3a1 第1の溝部
3a2 第2の溝部
3a 溝部
3b 突起部
3c 連通孔
4 回転子
5 回転軸
5a 端部
5b 凹部
6 回転子鉄心
7 端板
8 ケーシング部材
8a 小径部
8b 大径部
8c 段部
9 端板
10 軸受け部材
10a 外輪部
10b 内輪部
10c ベアリング
11 羽根車
12,12A,12B 冷媒溜め容器
12a 密閉空間
13 吐出側配管
14 吸入側配管
15 鉄心押さえ板
16 自己融着性塗料
17 シート部材
18 気密性樹脂塗膜
19 押さえ板
20 フレーム部材
20a 溝部
21 取付軸
22 容器延在部
22a 隔壁
22b 吐出側流路
22c 吸入側流路
23 ハウジング部材
24 仕切板
25 冷媒流路

Claims (22)

  1. 固定子の内側に軸受け部材を介して回転子が配設され、前記固定子に対する冷却を循環冷媒の供給により行う液冷式回転電機において、
    前記回転子の回転軸端部に取り付けられた羽根車と、
    前記回転軸端部に接する密閉空間を形成する冷媒溜め容器と、
    を備え、前記回転子の回転に伴う前記羽根車の回転により、前記密閉空間に溜められた冷媒を前記固定子側に対して吐出すると共に、冷却を終えた後に前記固定子側から返る冷媒を前記密閉空間に吸入させる、
    ことを特徴とする液冷式回転電機。
  2. 前記固定子の冷却は、固定子鉄心外周に形成した溝部に冷媒を流すことにより行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の液冷式回転電機。
  3. 前記溝部は、前記回転軸の軸方向に延びる複数の第1の溝部と、前記回転軸の周方向に延び、互いに隣接する前記第1の溝部の端部同士をつなぐ複数の第2の溝部とで形成されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の液冷式回転電機。
  4. 前記第1の溝部は、前記回転軸の軸方向に対して斜めに形成されている、
    ことを特徴とする請求項3記載の液冷式回転電機。
  5. 前記固定子鉄心は、同一形状の鋼板が所定枚数だけ積層されて成るブロックを複数ブロック組み合わせたものであり、この複数ブロックの組合せにより前記溝部が形成され、この溝部を流れる冷媒の周方向位置が分散されるようになっている、
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  6. 前記固定子鉄心は、一方の端面と他方の端面との間が一対の鉄心押さえ板により、固定子鉄心端部の加圧後におけるスプリングバック現象を抑制するのに充分な力で挟持されている、
    ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  7. 前記一対の鉄心押さえ板のうちの一方に、前記冷媒溜め容器に連通する冷媒流路が接続されている、
    ことを特徴とする請求項6記載の液冷式回転電機。
  8. 前記固定子鉄心を固定する円筒状ケーシング部材は小径部及び大径部を有すると共に、この大径部内側に前記固定子鉄心の周縁部が嵌合されており、更に、この小径部と大径部との間に形成される段部に前記冷媒溜め容器に連通する冷媒流路が接続されている、
    ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  9. 前記溝部の表面は、自己融着性塗料の塗布後にシート部材が敷設され、更にこのシート部材が押圧された状態での加熱処理後の硬化により、冷媒流路としての充分な気密性を有するものである、
    ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  10. 前記溝部の縁部には、前記シート部材のズレ又は脱落を防止するための凸部が形成されている、
    ことを特徴とする請求項9記載の液冷式回転電機。
  11. 前記溝部の表面は、自己融着性且つ熱硬化性の樹脂の粉体塗料塗布後の加熱硬化処理で形成された気密性樹脂塗膜により、冷媒流路としての充分な気密性を有するものである、
    ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  12. 前記溝部の表面は、モールド処理された樹脂により冷媒流路としての充分な気密性を有するものである、
    ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  13. 前記シート部材又は前記樹脂の表面には、押さえ板が敷設され、更にこの押さえ板は所定の固定子側部材に固着支持されている、
    ことを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  14. 前記溝部が形成された固定子鉄心外周は、フレーム部材で覆われており、このフレーム部材に、前記冷媒溜め容器に連通する冷媒流路が接続されている、
    ことを特徴とする請求項2乃至13のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  15. 前記フレーム部材は断熱材により形成されている、
    ことを特徴とする請求項14記載の液冷式回転電機。
  16. 前記フレーム部材には、その外側に配設されたケーシング部材との間で断熱層を形成するための溝部が設けられている、
    ことを特徴とする請求項14又は15記載の液冷式回転電機。
  17. 前記冷媒溜め容器は、その横断面形状が円形であり、しかもその横断面中心は前記羽根車の回転中心に対して偏心している、
    ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  18. 前記羽根車は、その一部が前記回転軸の端面よりも前記密閉空間側に向かって突出している、
    ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  19. 前記羽根車は、その全部が前記密閉空間内部に位置している、
    ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  20. 前記冷媒溜め容器と前記固定子側とをつなぐ冷媒流路は、前記冷媒溜め容器に一体的に形成されたものである、
    ことを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の液冷式回転電機。
  21. 前記固定子の冷却は、固定子側部材であるケーシング部材の外周面に取り付けられ且つ内部に冷媒流路が形成されているハウジング部材に冷媒を供給することにより行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の液冷式回転電機。
  22. 前記羽根車及び前記冷媒溜め容器は、前記回転子の回転軸の両側に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至21のいずれかに記載の液冷式回転電機。
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