JP2007049308A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ユーザは、自己の識別情報が格納されたICタグが装着された社員証を所持している。複写機は、節電状態において自装置に当該ユーザが近づいて来ると、当該ユーザの社員証に装着されたICタグと無線通信を行い、当該ユーザの識別情報を取得する(S151)。識別したユーザの過去の使用履歴を参照し当該ユーザによる複写機の使用の有無を判断する(S152、S153)。使用されると判断すると、当該ユーザ(ICタグ)の動きから複写機の使用の有無を再度判断する(S158)。使用されると判断すると、準備動作の実行(節電解除)を必要と決め(S161)、使用されないと判断すると、準備動作の実行を不要と決める(S163)。
【選択図】 図12
Description
このように待機中に定着器の温度を低温に維持することで節電を図ることができるが、その一方でユーザにとっては、緊急に複写を行いたいと思っても、定着器の温度が定着温度に達するまでの準備動作が終わるまで待たなければならず不便な面もある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、節電とユーザの利便性とをより向上できる画像処理装置を提供することを目的としている。
さらに、前記情報は、前記ユーザによる自装置の使用履歴に関する情報であり、前記判断手段は、前記使用履歴に関する情報から前記使用の有無を判断することを特徴とする。
また、前記ユーザの位置に基づき、前記ユーザが自装置を使用して画像処理動作を開始させるための指示を行うであろう指示予想時間を推定する指示推定手段を備え、前記制御手段は、使用されると判断された場合に、前記推定された時間に画像処理動作を開始できるように、前記準備動作の実行を制御することを特徴とする。
また、前記準備動作の開始から終了までに要する第3の時間を推定する動作時間推定手段を備え、前記指示推定手段は、所定間隔毎に前記指示予想時間を推定し、前記制御手段は、前記指示予想時間が推定される毎に、当該指示予想時間と前記第3の時間を比較し、当該指示予想時間が前記第3の時間以下になったときに前記準備動作を開始させることを特徴とする。
ここで、前記推定された内容を表示させる表示手段を備えることを特徴とする。
さらに、前記情報は、自装置の使用の許否を示す情報であり、前記判断手段は、前記ユーザが使用許可されているユーザである場合には、自装置が使用され、許可されていないユーザである場合には、使用されないと判断することを特徴とする。
さらに、前記識別手段は、複数のユーザを識別することが可能であり、前記判断手段は、複数のユーザが識別されている場合には、自装置から最も近いユーザを判断対象とすることを特徴とする。
本発明は、準備動作の後、画像処理動作が可能になる画像処理装置であって、自装置から所定の範囲内に存在する情報記憶装置と無線通信を行い、前記情報記憶装置に記憶されている画像処理に関する情報を取得する取得手段と、取得された情報に基づいて前記準備動作の実行を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
さらに、前記情報記憶装置の、自装置に対する位置を検出する検出手段を備え、前記判断手段は、前記情報記憶装置の位置も参照して、前記使用の有無を判断することを特徴とする。
また、原稿を読み取って処理する処理手段と、表示手段と、を備え、前記情報記憶装置は、前記原稿に装着されており、前記画像処理に関する情報は、前記原稿の種類を示す情報であり、前記制御手段は、前記原稿の種類を示す情報から、前記原稿を読み取って処理するための処理条件を特定し、特定した内容を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
さらに、前記原稿の種類とは、原稿の使用目的、カラー原稿、モノクロ原稿、片面原稿、両面原稿および原稿のサイズのいずれかを含むことを特徴とする。
さらに、前記情報記憶装置の移動軌跡を検出する移動軌跡検出手段を備え、前記制御手段は、前記準備動作実行中に前記移動軌跡を参照し、その検出結果に応じて準備動作の制御を変更することを特徴とする。
(第1の実施の形態)
図1は、システム1の全体構成を示す図である。
同図に示すように、システム1は、画像処理装置としての複写機10と、ユーザが所持する社員証に装着されているICタグ20とを含み、複写機10とICタグ20とが無線通信により接続可能に構成されている。
また、ICタグ20とICタグリーダー/ライターとの間の通信方式としては、国際標準規格としてISO14443やISO15693等に規定されているものがあるが、この通信方式のみに限られるものではない。同図では、簡略化のためユーザを一人だけ示しているが、実際には複写機10を使用する複数のユーザが各自の社員証を所持しており、複写機10は、ユーザ毎に、当該ユーザが通信可能範囲に入るとその社員証に装着されたICタグ20を識別することにより無線通信を行える構成になっている。
同図に示すように、複写機10は、制御部11と、操作パネル12と、スキャナ部13およびプリンタ部14を備えた多機能デジタル複写機であり、シート片面に画像を形成する片面コピーモード、シート両面に画像を形成する両面コピーモード、カラーで画像を形成するカラーコピーモード、モノクロで画像を形成するモノクロコピーモードおよび原稿の片面を読み取る片面読み取りモード、原稿の両面の読み取りを行う両面読み取りモード、ファクシミリ送受信機能、節電を行う節電モード等の各種機能を有している。
プリンタ部14は、スキャナ部13で読み取って得られた画像データに基づいてシートに印刷する公知のプリント装置である。ここでは、図示していないが、ポリゴンミラーを有するプリントヘッドや感光体ドラムなどを備える作像部、ヒータを有する定着部等を備え、制御部11のCPU101からの指示に基づいてプリントヘッドからレーザ光を発し、帯電された感光体ドラム上を露光して静電潜像を作像する。そして、作像された静電潜像を現像してトナー像を形成し、これを搬送されるシート上に転写して、その転写されたトナー像を定着部で加熱、加圧してシートに定着させるものである。なお、シートとしては、普通紙、OHPフィルム、厚紙等を使用することができる。以下、これらを総称して用紙という。
液晶表示部123は、表面にタッチパネルが積層されてなり、コピーやファクシミリ等の操作に必要なメッセージや操作ガイド等を表示すると共に、各種モードの実行のための入力や指定の受付け等を行う。なお、節電モードでは、液晶表示部123への給電が停止され非表示になっており、図3(a)は、節電状態の例が示されている。
送受信部102は、上記リーダー/ライターに相当するものであり、ICタグ20が無線通信可能領域に入るとそのICタグ20との無線通信によりICタグ20に格納されている電子情報を読み出し、または必要な情報を書き込むことができる。ここでは、指向性の強い複数のアンテナが異なる方向に向けて配置され、どのアンテナを介してICタグ20と通信できたかにより、複写機10から見て、どの方位にユーザが位置するのかを検出できるようにしている。
CPU101は、ROM103から必要なプログラムを読み出して、プリント等の動作を、タイミングを取りながら統一的に制御して円滑なコピー動作を実行させる。また、コピー等の終了後、所定時間経過するまでの間にユーザからの指示を何も受付けなかった場合には、節電モードに移行させる。ここでは、操作パネル12の液晶表示部123と、スキャナ部13およびプリンタ部14への電力供給が停止される。なお、節電解除は、操作パネル12の解除キー122の押下または後述の節電制御の処理により行われる。
RAM104は、CPU101におけるプログラム実行時のワークエリアとなる。
時計IC105は、公知のタイマーであり、現在時刻をCPU101に知らせると共にCPU101からの指示に基づいて計時を行う。
図4は、ユーザ情報テーブル111の内容を示す図である。
同図に示すように、ユーザ情報テーブル111には、ID欄とユーザ名欄が設けられている。ID欄には、個々のユーザに付与された識別記号、ここでは4桁の数値(ユーザID)が書き込まれ、ユーザ欄には、そのユーザIDに対応するユーザ名が書き込まれている。このユーザ情報テーブル111の情報は、予めシステム1の管理者等により操作パネル12を介して入力等されることにより登録される。
同図に示すように、予定情報テーブル112には、週間の会議参加予定を示す情報が書き込まれている。予定情報テーブル112は、曜日欄と時間欄が設けられており、曜日欄は、月曜から金曜までの曜日、時間欄は、1日の内の午前9時から午後5時までの、1時間毎の時間帯に分けられている。
この時間履歴情報テーブル113は、予定情報テーブル112と同様にユーザ毎に設けられており、当該ユーザの、時間帯毎における複写機10の使用履歴を示す情報が書き込まれている。
図7(a)は、ユーザAの、月曜日の午前11時から12時(正午)までの使用履歴として書き込まれている情報の例を、図7(b)は、ユーザAの、月曜日の正午から午後1時までの使用履歴として書き込まれている情報の例を示す図である。
時間帯の枚数欄には、ユーザAが当該曜日の当該時間帯において複写により用いた用紙の累積枚数が書き込まれており、1日の総枚数欄には、当該曜日の1日間における用紙の総使用枚数が書き込まれている。
用紙の欄には、A4、A3等の用紙サイズごとに、その使用枚数(累積)が書き込まれている。
用紙種類の欄には、普通紙、厚紙、OHPの用紙種類ごとに、その使用枚数(累積)が書き込まれている。
操作入力時間の欄には、ユーザAが操作パネル12上においていずれかのキー入力の操作をしてからスタートキー121を押下するまでの間の平均時間(秒)が書き込まれている。コピーやファクシミリ等が1回行われる毎に、操作開始からスタートキー121押下までの時間が時計IC105により計時されると共に記憶され、その平均が求められて当該操作入力時間の欄に書き込まれる。
図8は、マップ情報テーブル114に書き込まれている情報を2次元の地図形式で示した模式図である。このマップ情報テーブル114には、複写機10の周辺領域においてユーザの通路となり得る領域を座標位置で示した情報(マップ情報)が書き込まれている。
同図に示すように、経路履歴情報テーブル115には、経路欄と使用の結果欄が設けられている。経路欄には、ユーザが複写機10に近づくときの経路を示す経路情報が書き込まれている。ここで、同図の経路a、b・・とは、図8において破線等で示す矢印a、b・・に対応するものである。
図10は、準備動作情報テーブル116の内容を示す図である。
具体的には、T1は、節電解除から、操作パネル12の液晶表示部123の表示制御等の処理が終わるまでに要すると想定される準備動作時間を示している。
T3は、節電解除から、作像部の前処理制御が終わるまでに要すると想定される準備動作時間を示している。
T4は、節電解除から、プリントヘッドのポリゴンモータの回転制御が終わるまでに要すると想定される準備動作時間を示している。
図11は、制御部11による節電制御の処理内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、節電中に、ICタグ20を検出したか否かを判断する(ステップS100)。この判断は、ユーザの所持するICタグ20が無線通信可能な所定の範囲(通信圏)内に入り当該ICタグ20からの信号を受信できたか否かにより行われる。
(一)ICタグ20との通信開始時から、所定タイミング、例えば0.5秒ごとに当該ICタグ20との通信を試みる。
(三)検出した距離と方位により当該ICタグ20の現在位置を検出し、その現在位置を、図8に示すマップ情報のX−Y座標系を用いその座標位置で表す。ユーザが移動すると当該ICタグ20の現在位置を示す座標位置も動くことになる。座標位置で示される点をX−Y平面上で繋いでいき、これを当該ユーザの移動軌跡とする。また、隣接する点間の距離と時間(上記例の場合、0.5秒)とから当該ユーザの移動速度を求める。このICタグ20の位置と移動軌跡等の検出は、当該処理実行中に繰り返し実行される。
接近して来ていることを判断すると(ステップS102で「YES」)、準備動作実行要否判断処理を実行する(ステップS103)。
同図に示すように、当該ICタグ20に格納されている識別情報、ここではユーザIDを当該ICタグ20から無線通信により取得する(ステップS151)。
取得したユーザIDからユーザを識別し、識別したユーザの使用履歴を参照する(ステップS152)。具体的には、ユーザ情報テーブル111を参照し、取得したユーザIDに対応するユーザ名を読み出し、読み出したユーザに対応する時間履歴情報テーブル113に書き込まれている情報を読み出す(取得する)。以下、当該ユーザをユーザAとした場合の例を説明する。
すなわち、(一)時間履歴情報テーブル113に格納されている情報の中から、現在時刻が属する時間帯の情報を読み出す。例えば、現在時刻が月曜日の午前11時5分であるとすると、図7(a)に示す情報が読み出されることになる。
(三)求めた値Rが所定の閾値S以上か否かを判断する。ここで所定の閾値Sを、例えば0.2とすると、R≧Sになる。
このようにRとSの大小関係で使用の有無を判断するのは、値Rとは、1日の総枚数の内の、当該時間帯の枚数の比率を表すものであり、この値Rが大きいということは、ユーザAが過去、当該曜日に当該時間帯においてコピー等を行ったことが多かったことを意味しており、値Rがある程度大きくなる時間帯についてはユーザAの行動パターンとして複写機10を使用する可能性が高く、逆に大変小さくなる時間帯についてはほとんど使用しないと想定できるからである。
また、予定情報テーブル112から当該時間帯の直後、1〜2時間後等に会議が予定されている場合には、使用可能性が高いとして、値Rに所定の重み付けを行う、例えば所定値(0.1など)を加算するとしても良い。さらに、会議予定があることをもって使用可能性が高い、すなわち使用されるとみなすこともできる。この場合、上記の演算を省くことができ、処理を簡素化できる。この意味で、使用履歴、会議予定等は、使用の有無を判断するための情報ととらえることができる。
具体的には、例えば推定された使用設定がコピーモードであった場合には、操作パネル12、定着部、作像部、ポリゴンモータ全てについて準備動作が必要であり、これら準備動作時間の中の最長のものが動作可能状態移行時間αとされる。なお、T1については、時間履歴情報テーブル113の操作入力時間欄(図7)に書き込まれている時間(操作入力予想時間)を足し合わせた時間T1´が比較の対象とされる。
また、例えば推定された使用設定がFAX送信であった場合には、操作パネル12だけについて準備動作が必要であるとされる。この場合には、α=T1´になる。
具体的には、到達予定時間については、ステップS101によるICタグ20の移動軌跡と、マップ情報テーブル114のマップ情報とから、X−Y平面上において通路とみなされる部分を移動するユーザAの現在時点と複写機10間の距離を求め、その求めた距離を、ステップS101によるICタグ20の移動速度で除することにより求められる。例えば、到達予定時間を30秒、操作入力予想時間を10秒とすると、時間βは、40秒ということになる。この意味で、時間βとは、ユーザAが複写機10を使用して画像処理動作を開始させるための指示を行うであろう指示予想時間に相当するものといえる。
ステップS158では、現時点での自装置の使用の有無を判断する。ここでは、ICタグ20(ユーザA)の移動軌跡からユーザAの経路を判定し、判定した経路をユーザAが進んだときに過去に複写機10を使用したことがあるか否かを、経路履歴情報テーブル115を参照して判断する。例えば、経路aであると判定されると、履歴情報テーブル115から使用され、経路bであると判定されると使用されないと判断する。この意味で、経路履歴を示す情報は、使用の有無を判断するための情報の一つといえる。
α≧βであれば(ステップS160で「YES」)、準備動作の実行を必要と決定、ここではその旨のフラグを立てて(ステップS161)、メインルーチンにリターンする。この場合、後述のように節電が解除され準備動作が開始されることになる。
一方、α≧βでない、すなわちα<βであれば(ステップS160で「NO」)、ステップS157に戻り、ステップS157〜S160までの処理を所定間隔毎、例えば0.5秒間隔毎に繰り返し行う。この場合、処理が繰り返される毎に、その時点における値βの推測と使用の有無が判断されることになる。
操作パネル12への入力操作がないと判断すると(ステップS162で「NO」)、準備動作の実行を不要と決定、ここではその旨のフラグを立てて(ステップS163)、メインルーチンにリターンする。
図11に戻って、ステップS104では、準備動作実行の要否を判断する。
準備動作実行が必要であることを示すフラグが立てられていることを判断すると、準備動作の実行を必要として(ステップS104で「YES」)、節電モードを解除し(ステップS105)、準備動作を開始する(ステップS106)。具体的には、必要な部分に電力供給を開始する。例えば、上記ステップS155において推定された使用設定がコピーモードの場合には、操作パネル12、定着部、作像部、プリントヘッド等への電力供給が開始される。
また、例えば推定された使用設定がFAX送信の場合には、操作パネル12だけについて電力供給が開始される。FAX送信の場合には、定着部等を使用しないからである。
具体的には、ユーザAが複写機10の正面(操作パネル12が位置する側)かつ所定距離(例えば1m)の範囲内に所定時間(例えば数秒)位置する場合には、複写機10を使用する可能性が極めて高いとして準備動作をそのまま継続する。一方、複写機10の側面(用紙排出側)に位置する場合には、既にコピーやFAX受信等が終了して排出トレイ(不図示)に収容されている用紙を取りに来ている可能性が高いとして準備動作を終了する。この場合、操作パネル12から解除キー122等の押下があれば再度準備動作が開始される。
上記準備動作を中止する、またはユーザAが自装置から所定距離(例えば1m)以内に入っていないこと検出すると、使用されないとして(ステップS108で「YES」)、準備動作を行っている場合には中止し、節電モードに戻り(ステップS110)、ステップS111に移る。この場合、もちろんステップS101のユーザAの現在位置の検出等の処理も終了する。
また、ステップS104で、準備動作の実行が不要であることを示すフラグが立てられていることを判断すると、準備動作の実行を不要として(ステップS104で「NO」)、そのまま節電状態を維持し、ステップS111に移る。
この履歴の更新は、時間履歴情報テーブル113と経路履歴情報テーブル115の情報に対して行われる。具体的には、ユーザAの移動軌跡(経路)を表す座標位置のデータを経路情報として、ユーザAに対応する経路履歴情報テーブル115の経路欄に書き込む(経路情報の生成)処理が含まれる。例えば、図8の経路aの場合であれば、ユーザAの移動順に座標位置(X0,Y10)、(X0,Y9)、(X0,Y8)・・・(X0,Y1)、(X0,Y0)を示すデータになる。
また、検出された移動軌跡を経路として進んだ場合に、複写機10を実際に使用したか否かを示す情報が、経路履歴情報テーブル115の使用の結果欄に書き込まれる。なお、以前と同じ経路であるのに、使用と不使用の結果が異なる場合には、最新の結果が反映されるように上書きされる。
さらに、上記では、使用の有無の判断をステップS153とS158で行うとしたが、例えばいずれか一方の処理だけを行うとしても良いし、実行順序を変えるとしても良い。
上記第1の実施の形態では、各ユーザを識別してその使用履歴等から準備動作実行の要否を判断するとしたが、本実施の形態では、コピー等の対象になる原稿に、当該原稿の情報、例えばコピー用またはFAX送信用の原稿である旨の情報などが格納されたICタグが装着されており、当該原稿を所持するユーザが複写機に近づいて来たときに、当該ICタグとの無線通信により当該ICタグから原稿の情報を取得して、取得した情報から準備動作実行の要否等を判断するようにしており、その点が第1の実施の形態と異なっている。以下、説明の都合上、第1の実施の形態と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
同図に示すように、制御部19は、第1の実施の形態の制御部11と比較してCPU109と記憶部108が異なっている。
CPU109は、後述の節電制御を実行する。
記憶部108は、マップ情報テーブル114と、経路履歴情報テーブル115と、準備動作情報テーブル116および画像処理条件テーブル1081を有している。
ICタグ21は、原稿に装着されて(埋め込まれて)おり、当該ICタグ21には、原稿の情報として片面にのみ画像が形成された片面原稿であるか、両面に画像が形成された両面原稿であるか、カラーとモノクロのいずれの画像が形成された原稿であるか、原稿のサイズ、複写とFAX送信等のどのモードで用いられるべき原稿であるか(使用目的)等を示す情報(画像処理に関する情報)が格納されている。この原稿の情報のICタグへの書き込みの方法としては、例えば管理者等により専用のICタグライターにより原稿ごとに行う方法や、別の複写機等の装置において当該装置に配されたICタグライターによりプリント時やFAX送信時等に行う方法などがある。
同図に示すように、画像処理条件テーブル1081には、条件欄と内容欄が設けられている。内容欄には、対応する条件欄に記載される条件で処理を実行するのに必要な内容が書き込まれている。
具体的には、原稿がカラーの場合には、定着部の準備動作に要する時間T2をT21に変更し、モノクロの場合には、上記T2を変更しない旨が示されている。また、片面の場合には、上記T2を変更せず、両面の場合には、T31に変更する旨が示されている。
同図に示すように、本処理は、第1の実施の形態の節電制御の処理とほとんど同じであるが、ステップS103に代えてステップS200の処理が実行され、ステップS106に代えてステップS300の処理が実行され、ステップS111の処理が実行されない点が異なっている。
同図に示すように、本処理では、第1の実施の形態の準備動作実行要否判定処理に対し、ステップS151〜S155の処理が実行されず、その代わりにステップS201とS202の処理が実行され、ステップS161に代えてステップS203の処理が実行されるようになっている。以下、ステップS201〜S203の処理について詳述する。
ステップS202では、取得した情報から使用設定を特定する。具体的には、例えば取得した情報から当該原稿が複写用であり両面のカラー原稿、Aサイズである場合には、カラー、A4サイズの用紙、等倍、両面原稿を使用設定(当該原稿を読み取って処理するための処理条件)として特定し、これを操作パネル12上の表示欄124に表示させる。
すなわち、複写用の原稿であることが判ると、操作パネル12、定着部、作像部およびプリントヘッドの各部について準備動作を必要と決める。また、FAX送信用の原稿であることが判ると、操作パネル12についてだけ準備動作を必要と決めるものである。
図15に示すステップS300の準備動作開始の処理では、上記ステップS203において準備動作実行が必要と決められた部分だけについて、その準備動作が開始される。また、画像処理条件テーブル1081を参照し、原稿に応じて定着部の準備動作に要する時間を変更する。例えば、使用設定としてカラーコピーモードが特定された場合には、時間T2をT21に変更し、両面コピーモードが特定された場合には、T31に変更する。この変更の処理により、定着部の準備動作が原稿毎に当該原稿に適したタイミングで開始されることになる。
本発明は、上記画像処理装置に限られず、上記の節電制御等の方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記第1の実施の形態では、ICタグ20が装着された社員証をユーザが携帯する場合の例を、第2の実施の形態では、ICタグ21が装着された原稿をユーザが所持する場合の例をそれぞれ説明したが、例えばユーザが、ICタグ20が装着された社員証を携帯すると共にICタグ21が装着された原稿を所持するとしても良い。この場合には、複写機10は、ICタグ20からユーザの識別情報を取得でき、ICタグ21から原稿の画像処理に関する情報を取得できる。これら両方の情報を用いて節電解除の要否等をより高い確度で判断することができる。例えば、原稿の情報から使用設定を推定ではなく特定して各部について準備動作の要否およびその開始タイミングを決めることが考えられる。
(2)上記第1の実施の形態では、ユーザの識別情報がICタグに格納されている場合の例を説明したが、ユーザの識別情報が格納される情報記憶装置であればこれに限定されない。例えば、PDA(Personal Digital Assistant)等の装置とすることができる。具体的には、ユーザ毎に、個人を識別するための識別情報が格納されている情報記憶装置を携帯し、複写機10が各ユーザの情報記憶装置から無線通信により当該ユーザの識別情報を取得する構成としても良い。この場合でも、受信電波の電界強度の値と自装置からの距離との相関を実験等から予め把握しておけば、自装置から情報記憶装置までの距離を検出することが可能である。この無線通信の方法としては、例えばBluetooth(登録商標)や赤外線による通信を用いることができる。なお、複写機10からの距離と方位の検出方法として、例えばGPS(Global Positioning System)を用いる方法をとるとしても良い。
例えば、複写機が、投入された料金に応じてコピー等の画像処理の実行を行う料金管理機能を有している場合に、上記画像処理に関する情報を料金情報、装着対象をカード等の部材とすることができる。複写機は、コピー動作等の実行後、その動作に応じた料金をそのカードに格納されている料金情報により示される金額から差し引いた額を新たな料金情報として書き込む。
(5)上記第1の実施の形態では、記憶部106に時間履歴や経路履歴等を示す情報が格納されており、この情報を記憶部106から読み出す(取得)するとしたが、これら情報が例えばユーザが携帯する側のICタグ等の情報記憶装置に格納され、複写機10が当該装置から各情報を通信により取得するということもできる。
11、19 制御部
12 操作パネル
14 プリンタ部
20、21 ICタグ
101 CPU
106、108 記憶部
111 ユーザ情報テーブル
113 時間履歴情報テーブル
115 経路履歴情報テーブル
116 準備動作情報テーブル
1081 画像処理条件テーブル
Claims (23)
- 準備動作の後、画像処理動作が可能になる画像処理装置であって、
自装置から所定の範囲内に存在するユーザを識別する識別手段と、
識別されたユーザによる自装置の使用の有無を判断する判断手段と、
前記判断手段による判断結果に基づいて前記準備動作の実行を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記使用の有無を判断するための情報を取得する取得手段を備え、
前記判断手段は、前記取得された情報から前記使用の有無を判断し、
前記制御手段は、前記判断結果から前記準備動作の実行の要否を決めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記情報は、前記ユーザによる自装置の使用履歴に関する情報であり、
前記判断手段は、前記使用履歴に関する情報から前記使用の有無を判断することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記ユーザの、自装置に対する位置を検出する検出手段を備え、
前記判断手段は、
前記ユーザの位置も参照して、前記使用の有無を判断することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記ユーザの位置に基づき、前記ユーザが自装置を使用して画像処理動作を開始させるための指示を行うであろう指示予想時間を推定する指示推定手段を備え、
前記制御手段は、
使用されると判断された場合に、前記推定された時間に画像処理動作を開始できるように、前記準備動作の実行を制御することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。 - 前記指示推定手段は、
前記ユーザが現在位置から自装置まで移動するのに要する第1の時間と、前記ユーザが前記画像処理動作の指示のための入力操作に要する第2の時間とを推定し、当該第1と第2の時間を加算した時間を前記指示予想時間とすることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 前記準備動作の開始から終了までに要する第3の時間を推定する動作時間推定手段を備え、
前記指示推定手段は、所定間隔毎に前記指示予想時間を推定し、
前記制御手段は、
前記指示予想時間が推定される毎に、当該指示予想時間と前記第3の時間を比較し、当該指示予想時間が前記第3の時間以下になったときに前記準備動作を開始させることを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。 - 前記使用履歴に関する情報は、前記ユーザによる自装置の使用履歴を示す情報であり、
前記動作時間推定手段は、
前記使用履歴から、前記ユーザが自装置を使用するに際し入力操作を行うであろう内容を推定し、推定した内容に応じて前記第3の時間を推定することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。 - 前記推定された内容を表示させる表示手段を備えることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
- 前記使用履歴に関する情報は、所定の時間帯毎に分けられており、
前記制御手段は、
現在時刻が属する時間帯の情報を参照することを特徴とする請求項3乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記情報は、自装置の使用の許否を示す情報であり、
前記判断手段は、
前記ユーザが使用許可されているユーザである場合には、自装置が使用され、許可されていないユーザである場合には、使用されないと判断することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記使用の有無を判断するための情報を格納している格納手段を備え、
前記取得手段は、
前記格納手段から前記情報を取得することを特徴とする請求項2乃至11のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記識別手段は、複数のユーザを識別することが可能であり、
前記判断手段は、
複数のユーザが識別されている場合には、自装置から最も近いユーザを判断対象とすることを特徴とする請求項4乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記識別手段は、
前記ユーザが携帯している、個人を識別するための識別情報が格納されている情報記憶装置との無線通信により、当該情報記憶装置から前記識別情報を取得して前記ユーザを識別することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 準備動作の後、画像処理動作が可能になる画像処理装置であって、
自装置から所定の範囲内に存在する情報記憶装置と無線通信を行い、前記情報記憶装置に記憶されている画像処理に関する情報を取得する取得手段と、
取得された情報に基づいて前記準備動作の実行を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記制御手段は、
取得された情報から、前記情報記憶装置を携帯するユーザの、自装置の使用の有無を判断する判断手段を備え、
前記判断結果から前記準備動作の実行の要否を決めることを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。 - 前記情報記憶装置の、自装置に対する位置を検出する検出手段を備え、
前記判断手段は、
前記情報記憶装置の位置も参照して、前記使用の有無を判断することを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。 - 前記情報記憶装置の位置に基づき、前記ユーザが自装置を使用して画像処理動作を開始させるための指示を行うであろう指示予想時間を推定する指示推定手段を備え、
前記制御手段は、
使用されると判断された場合に、前記推定された時間に画像処理動作を開始できるように、前記準備動作の実行を制御することを特徴とする請求項17に記載の画像処理装置。 - 原稿を読み取って処理する処理手段と、
表示手段と、を備え、
前記情報記憶装置は、前記原稿に装着されており、
前記画像処理に関する情報は、前記原稿の種類を示す情報であり、
前記制御手段は、
前記原稿の種類を示す情報から、前記原稿を読み取って処理するための処理条件を特定し、特定した内容を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。 - 原稿を読み取って処理する処理手段を備え、
前記情報記憶装置は、前記原稿に装着されており、
前記画像処理に関する情報は、前記原稿の種類を示す情報であり、
前記判断手段は、
前記原稿の種類を示す情報から前記処理手段による処理の可否を判定し、その結果から前記使用の有無を判断することを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。 - 前記原稿の種類とは、原稿の使用目的、カラー原稿、モノクロ原稿、片面原稿、両面原稿および原稿のサイズのいずれかを含むことを特徴とする請求項19または20に記載の画像処理装置。
- 投入された料金に応じて画像処理の実行を行う料金管理機能を有し、
前記画像処理に関する情報は、料金情報であり、
前記判断手段は、取得された料金情報に示される金額が所定値以下の場合には、自装置が使用されず、所定値よりも多い場合には、使用されると判断することを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。 - 前記情報記憶装置の移動軌跡を検出する移動軌跡検出手段を備え、
前記制御手段は、前記準備動作実行中に前記移動軌跡を参照し、その検出結果に応じて準備動作の制御を変更することを特徴とする請求項14乃至22のいずれか1項に記載の画像処理装置。
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