JP2007049059A - 磁気デバイス用磁性膜、ハードディスクドライブ用磁気ヘッド、および固体デバイス - Google Patents

磁気デバイス用磁性膜、ハードディスクドライブ用磁気ヘッド、および固体デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】 飽和磁化が2.46テスラ以上の高飽和磁化を備える磁極材料を提供する。これによって磁気ヘッドによる記録媒体への記録密度を向上させ、各種固体デバイスへの応用利用を可能とする。
【解決手段】 強磁性膜11と、パラジウム膜12またはパラジウムを含む合金膜とが交互に積層された多層膜10であって、前記パラジウム膜12またはパラジウムを含む合金膜は、主たる結晶構造が体心立方構造であり、前記多層膜10はドライプロセス法により形成されてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、飽和磁化の高い磁気デバイス用磁性膜、ならびにこれを用いたハードディスクドライブ用磁気ヘッドおよび固体デバイスに関する。
ハードディスクドライブの記録密度を向上させるためには、記録ヘッドが発生する磁界をより強くする必要がある。現在使用されている記録ヘッドは、そのほとんどが強磁性体を磁極(コア)とし、それを取り巻くように巻かれたコイルに電流を流して誘導磁界を発生させ、この誘導磁界を前記磁極内に収束させることで強い書き込み磁界を一方向に放出させるように構成されている。
コイルが発生できる誘導磁界の強さを一定とすると、書き込み磁界を強めるには前記磁極の飽和磁化を高めるか、前記誘導磁界を効率的に収束させるようなヘッド構造を実現する以外に方法はない。
このような目的に合う高飽和磁化材料としてこれまで提案されていたのはニッケル−鉄合金(パーマロイ)、鉄−アルミニウム−シリコン合金(センダスト)、Fe-Co-Si-Bなどのアモルファス合金、コバルト−ニッケル−鉄合金、コバルト−鉄合金などである。
ハードディスクドライブ用の記録ヘッドが実用化された当初は、磁極材料としてNi-Znフェライトが用いられた。これは磁気記録媒体と言えば磁気テープしかなかった時代のことで、耐摩耗性や耐食性が良く、抵抗率が高いので渦電流損が発生しないなどの利点があることから使用されていた。しかしながら、Ni-Znフェライトは磁極材料としては、飽和磁化が0.4T(Tはテスラ。以下同じ)と小さいという欠点があった。
一方、当時は機械加工により磁極を製作していたが、ヘッドのサイズが小さくなるにつれ機械加工が困難になり、フォトリソグラフィの技術が使えるパーマロイなどの金属材料に取って代わられることになった。パーマロイは19世紀から使われていた軟磁性材料で、比較的耐食性が良くフェライトよりも飽和磁化が大きかったためフェライトに続く磁極材料として使用されたが、飽和磁化が1.0Tであり、やがて書き込み磁界が足りなくなり、より高飽和磁化の材料に徐々にシフトしていった。
現在、磁極材料としては、単体として最大の飽和磁化2.45Tを有することで知られるFe70Co30合金が主として用いられている。これまでFe70Co30合金を超える飽和磁化を有する材料は見つかっていない。例外として、鉄−窒素化合物のFe16N2膜が2.8〜3.0Tの飽和磁化を有するとの実験データが報告された例はあるが(非特許文献1)、現在のところ、この値は疑問視されており、大きくても2.4Tが妥当な値であるとされている(非特許文献2)。この値はFe70Co30合金の飽和磁化2.45Tよりも小さい。
なお、本発明に係る磁気デバイス用磁性膜によるものと類似した実験データとして、Pd中にFeを分散した希薄合金、Fe/Pd多層膜、FeCo/Pd多層膜において、FeまたはFeCoの一原子当りの飽和磁気モーメントが最大10μBにまで増大しているとの報告がある(単体のFeの一原子当りの飽和磁気モーメントは2.2μB、Fe70Co30は2.46μB)。これはFe原子とPd原子の間の界面で磁気モーメントが増大する現象によると説明されている。しかし、これまで報告された実験データでは全体をFe-Pd合金(またはFe-Co-Pd合金)と見なした場合にPdの含有率がFeの含有率よりもはるかに多く設定されているため、全体としては飽和磁化の値が非常に小さくなってしまい、磁極材料に用いるには実用性に乏しかった。また、いずれの場合も高い飽和磁化が観測されたのは液体ヘリウムの気化温度である4.2K前後であり、室温で飽和磁気モーメントが増大したとの報告例はない。
なお、本願出願人が2004年に出願した特許文献1には、FeとCoとPdを含む合金膜が、適切な組成範囲において、前記Fe70Co30を上回る飽和磁化を有することが示されている。これはPdがFeと合金化されることにより、Fe原子が有する磁気モーメントが励起され全体の飽和磁化を高めるためと説明されている。
M.Komuro et al.、Journal of Applied Physics、 vol.67、 No.9、 pp.5126(1990) M.Takahashi et al.、 Journal of Applied Physics、 vol.79、 No.8、 pp.5546(1996) Physical Review、 vol.125、No.2、pp.541 (1962) Journal of Applied Physics、vol.77、No.8、pp.3965 (1995) IEEE Transactions on Magnetism、vol.28、No.5、pp.2766 (1992) Journal of Applied Physics、vol.92、No.5、 pp.2634 (2002) 特願2004−168502号
ハードディスクドライブの記録密度の向上には、記録ヘッドに高飽和磁極材料を使用することが有効である。しかしながら、上述したように、従来実用されている最高の飽和磁化を有する磁極材料は、飽和磁化2.45Tを有するFe70Co30合金であって、これ以上の飽和磁化を有する材料はない。
本発明者は、Fe-Co-Pd膜についての組成を検討し、また、Fe-Co/Pd多層膜の膜構造を検討するとともに、特許文献1に示された手法を発展させることにより本発明をなしたものであり、本発明は、飽和磁化が2.46T以上という、従来のFe70Co30合金が有する飽和磁化を超えるとともに、実用に耐える磁極材料を提供するものである。
本発明は上記課題を達成するため、次の構成を備える。
すなわち、本発明に係る磁気デバイス用磁性膜は、強磁性膜と、パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜の各層の層厚が0.05nm以上であって、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなる。また、強磁性膜と、パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜は、主たる結晶構造が体心立方構造であり、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなる。また、強磁性膜と、パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記強磁性膜の飽和磁化が2.46テスラ以上であり、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなる。また、強磁性膜と、ロジウム膜またはロジウムを含む合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記ロジウム膜またはロジウムを含む合金膜の各層の層厚が0.1nm乃至0.4nmであり、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなる。また、強磁性膜と合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記合金膜はチタン、バナジウム、クロム、マンガン、ニッケル、銅、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、銀、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、および金から選ばれる一種類以上の元素を含んでおり、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなる。
また、前記合金膜または前記多層膜が、体心立方構造の結晶構造を有する下地層の上に形成されている。
さらに、前記下地層が、体心立方構造を有するクロム、バナジウム、モリブデン、ニオブ、タングステン、ニッケル、または、これらのうち少なくとも二種を含む合金もしくは該合金にチタンまたはニッケルを添加した合金からなる。
また、前記強磁性膜は、鉄−コバルトまたは鉄−コバルトを含む合金からなり、鉄とコバルトの含有モル量の比(CFe/CCo)が0.667乃至9.0である。
また、前記強磁性膜は、鉄−コバルトと、パラジウム、ロジウムまたは白金とを含む合金である。
また、前記多層膜はドライプロセス法、すなわちスパッタ法、真空蒸着法、化学気相成長法のうちいずれかを用いて形成される。
また、本発明に係るハードディスクドライブ用磁気ヘッドは、請求項1〜15のいずれか一項に記載された磁気デバイス用磁性膜を用いたことを特徴とする。
また、本発明に係る固体デバイスは、請求項1〜15のいずれか一項に記載された磁気デバイス用磁性膜を用いたことを特徴とする。
本発明に係る磁気デバイス用磁性膜は、磁極材料として従来最も大きな飽和磁化として2.45Tを有するFe70Co30合金よりもさらに大きな飽和磁化を有する磁性膜として提供することができる。これにより、高密度記録を可能にするハードディスクドライブ用磁気ヘッド、また高密度記録が可能な固体デバイスに応用利用することが可能になる。
以下、本発明に係る磁気デバイス用磁性膜、ならびに、これを用いたハードディスクドライブ用磁気ヘッドおよび固体デバイスの実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る磁気デバイス用磁性膜10を示したものである。磁気デバイス用磁性膜10は、強磁性膜として鉄−コバルトからなる強磁性膜11とパラジウム膜12とが交互に積層された多層膜である。図1の膜は、スパッタ法によれば、同一真空槽内でFeCoおよびPdのターゲットを交互に放電させることで形成される。
また、磁気デバイス用磁性膜10を構成する多層膜は、膜中の主たる結晶構造が体心立方構造となっている。
なお、体心立方構造の結晶の成長をうながすため、適切な結晶構造を有する下地層の上にFeCo/Pdの多層膜を形成することが高飽和磁化を実現する上で非常に有効である。材料としては体心立方構造を有するクロム、バナジウム、モリブデン、ニオブ、タングステンおよびこれらの合金がFeCoPd膜の下地層として有効であることが判っている。またFeCoPd膜との結晶格子のミスマッチを緩和する目的で、これらの下地層にチタンやニッケルを添加するのも良く、適切な組成比のクロム−ニッケル合金が特に効果的であることが判っている。
磁気デバイス用磁性膜10を構成する多層膜において、FeCo層厚を1.7nmに固定しPd層厚を0乃至0.28nmまで変化させた際の飽和磁化Bsを測定した結果を図2に示す。図2に示す測定結果は、Pdと多層化されてされていない場合のFeCo膜の飽和磁化Bsが2.41Tであるのに対し、0.14nm厚のPdと多層化した膜では2.52Tを示す。
また、Pd層厚を固定しFeCo層厚を1.7乃至7.2nmまで変化させた前記多層膜の飽和磁化Bsを測定した結果を図3に示す。図3に示す測定結果は、Pdと多層化されてされていない場合のFeCo膜の飽和磁化Bsが2.41Tであるのに対し、0.14nm厚のPdと4.9nmのFeCoとを多層化した膜では2.74Tを示す。
FeCo/Pd膜におけるこのような飽和磁化Bsの増大は、Pd中にFeを分散した希薄合金で起きているような飽和磁気モーメントμBの増大だけでは説明できない。これの磁気デバイス用磁性膜においては、PdがFeCoの結晶格子を押し広げていることにより電子状態が変化している結果であると推定される。
また、Pd以外の金属または合金膜においても同様の飽和磁化の増大が得られる。図4はFeCo/Rhの多層膜において、FeCo層厚を1.7nmに固定しRh層厚を0乃至0.49nmまで変化させた多層膜の飽和磁化Bsを示したものである。図4に示す測定結果は、Rhと多層化されてされていない場合のFeCo膜の飽和磁化Bsが2.44Tであるのに対し、Rh層厚が0.1乃至0.4nmの範囲において飽和磁化が増大していることを示している。特にRh厚が0.35nmにおいて2.7Tの飽和磁化が得られている。
上記の結果はPdと同様にRhが多層化にともないFeCo層の結晶構造を変化させていることにより引き起こされていると考えられる。このため、FeCoと結晶構造または結晶格子の長さが違う金属または合金とFeCoを多層化することで飽和磁化が増大する組み合わせが存在する。前記の金属または合金としては、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、ニッケル、銅、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、銀、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金から選ばれる一種類以上の元素を含んだ材料が適している。
本発明にかかる磁性膜の形成法として適しているのはドライプロセス法である。これには前記スパッタ法の他、真空蒸着法、化学気相成長法、またはこれらに相当する方法が含まれる。
スパッタ法によれば、パラジウム膜あるいはパラジウム合金膜、または強磁性膜を繰り返して積層する際に、0.05nm乃至0.28nmといった非常に薄い膜厚でも精度よく制御することが可能だからである。特に、本発明に係る多層膜に形成する磁気デバイス用磁性膜では、原理的にパラジウム膜あるいはパラジウム合金膜と強磁性膜との界面が非常に急峻に形成されることが求められるが、スパッタ法はこのような界面を形成するのに適している。
また真空蒸着法でも非常に薄い膜厚を制御することが可能である。
また化学気相成長法でも反応チャンバ内の圧力を低くすることで非常に薄い膜厚を制御することができる。
なお、ハードディスクドライブ用記録ヘッドの磁極に使われる磁性膜の作成には、現在主にめっき法が使用されているが、本発明にかかる磁性膜の形成法としてめっき法は不向きである。めっき法は膜の成長速度が速く、かつ湿式であるためこのような非常に薄い層同士を繰り返し積層することは不向きである。とくに、膜材料の切り替えでめっき浴を入れ替える際に、すでに膜として析出していた金属が再び浴中に溶け出すなどして、界面で本来あってはならない混合層を形成してしまうため、本発明で得られている飽和磁化の増大効果が弱められる。
以上説明した磁気デバイス用磁性膜は、高飽和磁化を有することから、ハードディスクドライブ用磁気ヘッドあるいは固体デバイス等に好適に利用することができる。
図5は、ハードディスクドライブ用磁気ヘッド30の構成例を示す。図示した磁気ヘッド30は面内記録用として構成された例で、記録ヘッド部20として下部磁極21と上部磁極22とを備え、コア部22aに鎖交するようにコイル24が配置されている。
この記録ヘッド部20を構成する下部磁極21に、上述したFe70Co30/Pdの多層膜をスパッタ法によって形成することで、下部磁極21に本発明に係る磁気デバイス用磁性膜10を形成することができる。
本発明に係る磁気デバイス用磁性膜は、コア磁極材料として従来、主流として使用されているFe70Co30合金よりも優れた2.45T以上の飽和磁化を有するから、下部磁極21に使用することで効果的に書き込み磁界強度を向上させることができ、記録媒体26に対する書き込み密度を向上させることが可能となる。
もちろん、本発明に係る磁気デバイス用磁性膜は磁気ヘッド30の下部磁極21として使用する他、上部磁極22を構成する磁極材料として使用することができる。
図6、7は、本発明に係る多層膜構造の磁気デバイス用磁性膜を固体デバイスとして使用した例を示す。すなわち、図6はパラジウムからなる基体部42に細線状に形成した鉄−コバルトからなる量子細線43を所定間隔をあけて整列させて配置した固体デバイス40である。図7は、パラジウムからなる基体部42にドット状に形成した鉄−コバルトからなる量子ドット45を互いに所定間隔をあけて配列した固体デバイス41を示す。これらの固体デバイス40、41は、パラジウム層と鉄−コバルトからなる強磁性層とを交互に、マスクを用いてスパッタあるいは蒸着することによって作製することができる。
図6、7に示す固体デバイス40、41は磁気記録用のデバイスとして利用することが可能であり、特に上述した多層膜として形成した磁気デバイス用磁性膜10の構成を備え、きわめて大きな飽和磁化を備えることから、情報の高密度記録用として有効に利用することが可能となる。とくに、図7に示す固体デバイス41のようなドット構造になるほど、磁性体単位体積あたりの飽和磁化が増大するものと考えられる。
多層膜として形成した磁気デバイス用磁性膜の膜構成を示す説明図である。 強磁性膜パラジウム膜とを交互に積層した磁気デバイス用磁性膜について、パラジウム膜の厚さを変えて多層膜の飽和磁化を測定した結果を示すグラフである。 強磁性膜とパラジウム膜とを交互に積層した磁気デバイス用磁性膜について、強磁性膜の膜厚を変えて飽和磁化を測定した結果を示すグラフである。 強磁性膜とロジウム膜とを交互に積層した磁気デバイス用磁性膜について、ロジウム膜の厚さを変えて多層膜の飽和磁化を測定した結果を示すグラフである。 磁気デバイス用磁性膜を使用する磁気ヘッドの構成を示す説明図である。 固体デバイスの構成例を示す説明図である。 固体デバイスの他の構成例を示す説明図である。
符号の説明
10 磁気デバイス用磁性膜
11 強磁性膜
12 パラジウム膜
20 記録ヘッド部
21 下部磁極
22 上部磁極
22a コア部
24 コイル
26 記録媒体
30 磁気ヘッド
40、41 固体デバイス
43 量子細線
45 量子ドット

Claims (17)

  1. 強磁性膜と、パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜の各層の層厚が0.05nm以上であって、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなることを特徴とする磁気デバイス用磁性膜。
  2. 強磁性膜と、パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜は、主たる結晶構造が体心立方構造であり、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなることを特徴とする磁気デバイス用磁性膜。
  3. 前記多層膜が、体心立方構造の結晶構造を有する下地層の上に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  4. 前記下地層が、体心立方構造を有するクロム、バナジウム、モリブデン、ニオブ、タングステン、ニッケル、または、これらのうち少なくとも二種を含む合金もしくは該合金にチタンまたはニッケルを添加した合金からなることを特徴とする請求項3に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  5. 強磁性膜と、パラジウム膜またはパラジウムを含む合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記強磁性膜の飽和磁化が2.46テスラ以上であり、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなることを特徴とする磁気デバイス用磁性膜。
  6. 強磁性膜と、ロジウム膜またはロジウムを含む合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記ロジウム膜またはロジウムを含む合金膜の各層の層厚が0.1nm乃至0.4nmであり、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなることを特徴とする磁気デバイス用磁性膜。
  7. 強磁性膜と合金膜とが交互に積層された多層膜であって、前記合金膜はチタン、バナジウム、クロム、マンガン、ニッケル、銅、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、銀、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、および金から選ばれる一種類以上の元素を含んでおり、当該多層膜がドライプロセス法により形成されてなることを特徴とする磁気デバイス用磁性膜。
  8. 前記多層膜の主たる結晶構造が体心立方構造であることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  9. 前記多層膜が、体心立方構造の結晶構造を有する下地層の上に形成されていることを特徴とする、請求項8に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  10. 前記下地層が、体心立方構造を有するクロム、バナジウム、モリブデン、ニオブ、タングステン、ニッケル、または、これらのうち少なくとも二種を含む合金もしくは該合金にチタンまたはニッケルを添加した合金からなることを特徴とする請求項3に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  11. 前記強磁性膜は、鉄−コバルトまたは鉄−コバルトを含む合金からなり、鉄とコバルトの含有モル量の比(CFe/CCo)が0.667乃至9.0であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  12. 前記強磁性膜は、鉄−コバルトと、パラジウム、ロジウムまたは白金とを含む合金であることを特徴とする請求項11に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  13. 前記ドライプロセス法として、スパッタ法を用いていることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  14. 前記ドライプロセス法として、真空蒸着法を用いていることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  15. 前記ドライプロセス法として、化学気相成長法を用いていることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の磁気デバイス用磁性膜。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項記載の磁気デバイス用磁性膜を用いたハードディスクドライブ用磁気ヘッド。
  17. 請求項1〜15のいずれか一項記載の磁気デバイス用磁性膜を用いた固体デバイス。
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