JP2001134927A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JP2001134927A JP2001134927A JP31842799A JP31842799A JP2001134927A JP 2001134927 A JP2001134927 A JP 2001134927A JP 31842799 A JP31842799 A JP 31842799A JP 31842799 A JP31842799 A JP 31842799A JP 2001134927 A JP2001134927 A JP 2001134927A
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- Japan
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- tantalum oxide
- oxide layer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】3000〜3500[Oe]程度の高い保磁力
を得る。 【解決手段】磁気記録媒体8によれば、サファイア基板
9上に酸化タンタル層10、シード層3、下地層4、磁
性層5および非磁性保護層6とを順次積層し、さらに酸
化タンタル層10は原子組成比率がTa1-X OX にて0<
X<0.7の範囲に規定している。
を得る。 【解決手段】磁気記録媒体8によれば、サファイア基板
9上に酸化タンタル層10、シード層3、下地層4、磁
性層5および非磁性保護層6とを順次積層し、さらに酸
化タンタル層10は原子組成比率がTa1-X OX にて0<
X<0.7の範囲に規定している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高い保磁力を有する
磁気記録媒体に関するものである。
磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ等の情報処理技術の
発展に伴い、その外部記憶装置に用いられる磁気ディス
クなどの磁気記録媒体に対し、高密度記録化の要求がま
すます高まっている。
発展に伴い、その外部記憶装置に用いられる磁気ディス
クなどの磁気記録媒体に対し、高密度記録化の要求がま
すます高まっている。
【0003】この高密度化に適した磁性材として一軸結
晶磁気異方性を有するCo合金が知られている。
晶磁気異方性を有するCo合金が知られている。
【0004】特開平7-73441 号には上記磁性材を用いた
磁気記録媒体が提案されている。この磁気記録媒体1を
図4にて説明する。
磁気記録媒体が提案されている。この磁気記録媒体1を
図4にて説明する。
【0005】非磁性の基板2の上にシード層3、結晶質
のCrもしくはCrと同様の下地層4、一軸結晶磁気異
方性を有するCo合金から成る磁性層5およびC,Si
O等からなる非磁性保護層6とを順次積層している。通
常、非磁性保護層6の上に潤滑膜7を被覆している。
のCrもしくはCrと同様の下地層4、一軸結晶磁気異
方性を有するCo合金から成る磁性層5およびC,Si
O等からなる非磁性保護層6とを順次積層している。通
常、非磁性保護層6の上に潤滑膜7を被覆している。
【0006】上記基板2はAl合金・NiPメッキ基
板、チタン等の耐食性を有する基板、ガラス、結晶化ガ
ラス、セラミックス、カーボン、ポリマーなどの非金属
材からなる基板である。
板、チタン等の耐食性を有する基板、ガラス、結晶化ガ
ラス、セラミックス、カーボン、ポリマーなどの非金属
材からなる基板である。
【0007】シード層3は酸素を含有したアモルファス
状の非磁性金属、表面側の金属原子に酸素が結合したア
モルファス状の非磁性金属、あるいは酸素が含有・結合
されていないアモルファス状のCr合金により形成され
ている。
状の非磁性金属、表面側の金属原子に酸素が結合したア
モルファス状の非磁性金属、あるいは酸素が含有・結合
されていないアモルファス状のCr合金により形成され
ている。
【0008】このCr合金としてCrTa,CrTaN
b,CrTaNなどが良好であるとして例示されてい
る。
b,CrTaNなどが良好であるとして例示されてい
る。
【0009】上記構成の磁気記録媒体1においては、シ
ード層3をアモルファス状にしたことに起因して、その
上の下地層4や磁性層5の結晶が微細化され、これによ
って、保磁力が向上する。さらにシード層3に酸素を含
有させることでも保磁力を向上させる。
ード層3をアモルファス状にしたことに起因して、その
上の下地層4や磁性層5の結晶が微細化され、これによ
って、保磁力が向上する。さらにシード層3に酸素を含
有させることでも保磁力を向上させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者が上記構成の磁気記録媒体1を作製し、その保磁力を
繰り返し測定したところ、最大で2200[Oe]程度
であり、そのような保磁力であれば、1ギガバイト(G
bit)/inch2 程度の記録密度しか達成できなか
った。なお、1エルステッド[Oe]は79アンペア/
メートル(A/m)に相当する。
者が上記構成の磁気記録媒体1を作製し、その保磁力を
繰り返し測定したところ、最大で2200[Oe]程度
であり、そのような保磁力であれば、1ギガバイト(G
bit)/inch2 程度の記録密度しか達成できなか
った。なお、1エルステッド[Oe]は79アンペア/
メートル(A/m)に相当する。
【0011】そのために、さらに高い保磁力、すなわち
3000〜3500[Oe]程度が望まれ、これによっ
て10ギガバイト(Gbit)/インチ(inch)2
という高記録密度の達成が可能となる。
3000〜3500[Oe]程度が望まれ、これによっ
て10ギガバイト(Gbit)/インチ(inch)2
という高記録密度の達成が可能となる。
【0012】したがって、本発明の目的は著しく高い保
磁力を有する磁気記録媒体を提供することにある。
磁力を有する磁気記録媒体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、サファイア基板上に原子組成比率がTa1-X OX にて
0<X<0.7の範囲に規定した酸化タンタル層を形成
し、この酸化タンタル層の上にシード層、下地層および
磁性層とを順次積層したことを特徴とする。
は、サファイア基板上に原子組成比率がTa1-X OX にて
0<X<0.7の範囲に規定した酸化タンタル層を形成
し、この酸化タンタル層の上にシード層、下地層および
磁性層とを順次積層したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体の膜
構成を図1に示す。なお、図4に示す磁気記録媒体1と
同一個所には同一符号を付す。
構成を図1に示す。なお、図4に示す磁気記録媒体1と
同一個所には同一符号を付す。
【0015】同図に示す磁気記録媒体8によれば、サフ
ァイア基板9の上に酸化タンタル層10、シード層3、
下地層4、一軸結晶磁気異方性を有するCo合金から成
る磁性層5およびC,SiO等からなる非磁性保護層6
とを順次積層している。これら各層はスパッタリング法
により成膜形成する。さらに通常、非磁性保護層6の上
にフッ素化ポリエーテル等の液体でもって塗布した潤滑
膜7を被覆している。
ァイア基板9の上に酸化タンタル層10、シード層3、
下地層4、一軸結晶磁気異方性を有するCo合金から成
る磁性層5およびC,SiO等からなる非磁性保護層6
とを順次積層している。これら各層はスパッタリング法
により成膜形成する。さらに通常、非磁性保護層6の上
にフッ素化ポリエーテル等の液体でもって塗布した潤滑
膜7を被覆している。
【0016】シード層3はその上に積層した下地層4の
結晶配向面の配向を制御したり、磁性層5の結晶を微細
化するのに寄与している。このシード層3はNiAl,
CrTa,CrTaNb,CrTaN,AlCo,Al
Fe,CoFe,GaNiなどにより形成する。
結晶配向面の配向を制御したり、磁性層5の結晶を微細
化するのに寄与している。このシード層3はNiAl,
CrTa,CrTaNb,CrTaN,AlCo,Al
Fe,CoFe,GaNiなどにより形成する。
【0017】下地層4はCr金属に対しV,Mo,T
i,W等の金属を添加し、合金化したものを膜状にした
ものである。
i,W等の金属を添加し、合金化したものを膜状にした
ものである。
【0018】この下地層4は磁性層5の結晶配向面の配
向を制御したり、磁性層5の結晶を微細化するのに寄与
している。
向を制御したり、磁性層5の結晶を微細化するのに寄与
している。
【0019】磁性層5は一軸結晶磁気異方性を有するC
o合金からなり、たとえばCoNiCr,CoCrT
a,CoCrPt等がある。
o合金からなり、たとえばCoNiCr,CoCrT
a,CoCrPt等がある。
【0020】本発明者はサファイア基板9の上に原子組
成比率がTa1-X OX にて0<X<0.7に、好適には
0.1<X<0.5の範囲に規定した酸化タンタル層1
0を形成したことで、磁気記録媒体8の保磁力を著しく
高めることができることを知見した。
成比率がTa1-X OX にて0<X<0.7に、好適には
0.1<X<0.5の範囲に規定した酸化タンタル層1
0を形成したことで、磁気記録媒体8の保磁力を著しく
高めることができることを知見した。
【0021】この酸化タンタル層10をX線回折装置で
もって分析したところ、その層がアモルファス状態と結
晶状態とが混在したものであり、本発明者はいまだ推論
の域を脱し得ないが、その混在状態と結晶配向面が保磁
力の向上に及ぼしていると考える。
もって分析したところ、その層がアモルファス状態と結
晶状態とが混在したものであり、本発明者はいまだ推論
の域を脱し得ないが、その混在状態と結晶配向面が保磁
力の向上に及ぼしていると考える。
【0022】このような酸化タンタル層10の膜厚を1
00Å〜1200Å(10nm〜120nm)、好適に
は100Å〜1000Å(10nm〜100nm)にす
るとよく、この範囲内であれば、もっとも優位に保磁力
を高めることができる。
00Å〜1200Å(10nm〜120nm)、好適に
は100Å〜1000Å(10nm〜100nm)にす
るとよく、この範囲内であれば、もっとも優位に保磁力
を高めることができる。
【0023】かくして上記構成の磁気記録媒体8におい
ては、原子組成比率がTa1-X OX にて0<X<0.7に
規定した酸化タンタル層10を設けることで、保磁力が
向上した。また、サファイア基板9を使用することで、
強固な支持体となり、さらに板厚を小さくすることがで
きる。しかも、従来、使用していたガラス基板と比べて
も保磁力をさらに高めることができる。
ては、原子組成比率がTa1-X OX にて0<X<0.7に
規定した酸化タンタル層10を設けることで、保磁力が
向上した。また、サファイア基板9を使用することで、
強固な支持体となり、さらに板厚を小さくすることがで
きる。しかも、従来、使用していたガラス基板と比べて
も保磁力をさらに高めることができる。
【0024】
【実施例】つぎに本発明の磁気記録媒体8の保磁力を測
定し、その結果を図3と図4にて示す。
定し、その結果を図3と図4にて示す。
【0025】(例1)本発明の磁気記録媒体8はサファ
イア基板9のR面上に原子組成比率を幾とおりにも変
え、さらに厚みが60nmである酸化タンタル層10、
Ni50Al50からなる厚み30nmのシード層3、Cr
からなる厚み30nmの下地層4、Co68Cr17Pt10
Ta5 からなる厚み30nmの磁性層5を順次成膜し
た。ただし、測定用であることで、非磁性保護層6と潤
滑膜7を被覆していない。
イア基板9のR面上に原子組成比率を幾とおりにも変
え、さらに厚みが60nmである酸化タンタル層10、
Ni50Al50からなる厚み30nmのシード層3、Cr
からなる厚み30nmの下地層4、Co68Cr17Pt10
Ta5 からなる厚み30nmの磁性層5を順次成膜し
た。ただし、測定用であることで、非磁性保護層6と潤
滑膜7を被覆していない。
【0026】そして、酸化タンタル層10の組成比率で
あるX値を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したとこ
ろ、図2に示すとおりの結果が得られた。
あるX値を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したとこ
ろ、図2に示すとおりの結果が得られた。
【0027】また、サファイア基板に代えてガラス基板
を用いて、その上に上述のとおり同じ層構成にて成膜形
成し、同様に酸化タンタル層10の組成比率であるX値
を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したところ、図2
に示すとおりの結果が得られた。
を用いて、その上に上述のとおり同じ層構成にて成膜形
成し、同様に酸化タンタル層10の組成比率であるX値
を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したところ、図2
に示すとおりの結果が得られた。
【0028】保磁力は振動試料型磁力計(VSM) により測
定した。すなわち、1cm角に切り出した被測定用サン
プルを用いて、その面内方向に印加磁場がかかるように
方向を設定し、そして、最大印加磁場13kOeにて測
定した。
定した。すなわち、1cm角に切り出した被測定用サン
プルを用いて、その面内方向に印加磁場がかかるように
方向を設定し、そして、最大印加磁場13kOeにて測
定した。
【0029】同図から明らかなとおり、本発明の磁気記
録媒体においては、Ta1-X OX にて0<X<0.7に、
好適には0.1<X<0.5の範囲に規定したことで、
もっとも保磁力が大きくなり、3500[Oe]にまで
達成できた。
録媒体においては、Ta1-X OX にて0<X<0.7に、
好適には0.1<X<0.5の範囲に規定したことで、
もっとも保磁力が大きくなり、3500[Oe]にまで
達成できた。
【0030】然るに、ガラス基板を使用した比較例では
酸化タンタル層10を形成しても、まったく効果がなか
った。
酸化タンタル層10を形成しても、まったく効果がなか
った。
【0031】(例2)本発明の磁気記録媒体8はサファ
イア基板9のR面上に原子組成比率Xを0.2に規定し
た酸化タンタル層10において、その厚みを幾とおりに
も変えた各種酸化タンタル層10を作成し、それぞれの
上にNi50Al50からなる厚み30nmのシード層3、
Crからなる厚み30nmの下地層4、Co68Cr17P
t10Ta5 からなる厚み30nmの磁性層5を順次成膜
した。同様に非磁性保護層6と潤滑膜7を被覆していな
い。
イア基板9のR面上に原子組成比率Xを0.2に規定し
た酸化タンタル層10において、その厚みを幾とおりに
も変えた各種酸化タンタル層10を作成し、それぞれの
上にNi50Al50からなる厚み30nmのシード層3、
Crからなる厚み30nmの下地層4、Co68Cr17P
t10Ta5 からなる厚み30nmの磁性層5を順次成膜
した。同様に非磁性保護層6と潤滑膜7を被覆していな
い。
【0032】そして、酸化タンタル層10の層厚を幾と
おりにも変えて、保磁力を測定したところ、図3に示す
とおりの結果が得られた。
おりにも変えて、保磁力を測定したところ、図3に示す
とおりの結果が得られた。
【0033】また、サファイア基板に代えてガラス基板
を用いて、その上に上述のとおり同じ層構成にて成膜形
成し、同様に酸化タンタル層10の組成比率であるX値
を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したところ、図3
に示すとおりの結果が得られた。
を用いて、その上に上述のとおり同じ層構成にて成膜形
成し、同様に酸化タンタル層10の組成比率であるX値
を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したところ、図3
に示すとおりの結果が得られた。
【0034】同図から明らかなとおり、本発明の磁気記
録媒体においては、酸化タンタル層10の層厚を100
Å〜1200Å(10nm〜120nm)に、好適には
100Å〜1000Å(10nm〜100nm)にする
と、もっとも保磁力が大きくなり、3500[Oe]に
まで達成できた。これに対し、ガラス基板を用いた比較
例においては、酸化タンタル層10の層厚をさまざまに
変えても、ほとんど保持力に変動がないことがわかる。
録媒体においては、酸化タンタル層10の層厚を100
Å〜1200Å(10nm〜120nm)に、好適には
100Å〜1000Å(10nm〜100nm)にする
と、もっとも保磁力が大きくなり、3500[Oe]に
まで達成できた。これに対し、ガラス基板を用いた比較
例においては、酸化タンタル層10の層厚をさまざまに
変えても、ほとんど保持力に変動がないことがわかる。
【0035】ちなみに、サファイア基板上に酸化タンタ
ル層10を形成しないものについては、保磁力は266
5[Oe]にまで小さくなっているが、さらに20nm
の厚みの酸化タンタル層10を形成すると3230[O
e]にまで増大し、60nmの厚みの酸化タンタル層1
0を形成すると3490[Oe]にまで増大したが、1
00nmの厚みの酸化タンタル層10を形成すると60
nm程度の厚みでの保磁力の程度である。
ル層10を形成しないものについては、保磁力は266
5[Oe]にまで小さくなっているが、さらに20nm
の厚みの酸化タンタル層10を形成すると3230[O
e]にまで増大し、60nmの厚みの酸化タンタル層1
0を形成すると3490[Oe]にまで増大したが、1
00nmの厚みの酸化タンタル層10を形成すると60
nm程度の厚みでの保磁力の程度である。
【0036】(例3)本発明の磁気記録媒体8はサファ
イア基板9のR面上に原子組成比率を幾とおりにも変
え、さらに厚み60nmの酸化タンタル層10、Co50
Al50からなる厚み30nmのシード層3、Cr95V5
からなる厚み30nmの下地層4、Co68Cr17Pt10
B5 からなる厚み30nmの磁性層5を順次成膜した。
ただし、測定用であることで、非磁性保護層6と潤滑膜
7を被覆していない。
イア基板9のR面上に原子組成比率を幾とおりにも変
え、さらに厚み60nmの酸化タンタル層10、Co50
Al50からなる厚み30nmのシード層3、Cr95V5
からなる厚み30nmの下地層4、Co68Cr17Pt10
B5 からなる厚み30nmの磁性層5を順次成膜した。
ただし、測定用であることで、非磁性保護層6と潤滑膜
7を被覆していない。
【0037】そして、酸化タンタル層10の組成比率で
あるX値を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したとこ
ろ、図2に示す結果と同様な結果が得られた。
あるX値を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したとこ
ろ、図2に示す結果と同様な結果が得られた。
【0038】また、サファイア基板板に代えてガラス基
板を用いて、その上に上述のとおり同じ層構成にて成膜
形成し、同様に酸化タンタル層10の組成比率であるX
値を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したところ、図
2に示す結果と同様になった。
板を用いて、その上に上述のとおり同じ層構成にて成膜
形成し、同様に酸化タンタル層10の組成比率であるX
値を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したところ、図
2に示す結果と同様になった。
【0039】かくして本発明においては、Ta1-X OX に
て0<X<0.7に、好適には0.1<X<0.5の範
囲に規定したことで、もっとも保磁力が大きくなり、3
500[Oe]にまで達成できた。しかし、ガラス基板
を使用した比較例では酸化タンタル層10を形成して
も、まったく効果がなかった。
て0<X<0.7に、好適には0.1<X<0.5の範
囲に規定したことで、もっとも保磁力が大きくなり、3
500[Oe]にまで達成できた。しかし、ガラス基板
を使用した比較例では酸化タンタル層10を形成して
も、まったく効果がなかった。
【0040】(例4)本発明の磁気記録媒体8はサファ
イア基板9のR面上に原子組成比率Xを0.2に規定し
た酸化タンタル層10において、その厚みを幾とおりに
も変えた各種酸化タンタル層10を作成し、それぞれの
上にCo50Al50からなる厚み30nmのシード層3、
Cr95V5 からなる厚み30nmの下地層4、Co68C
r17Pt10B5 からなる厚み30nmの磁性層5を順次
成膜した。同様に非磁性保護層6と潤滑膜7を被覆して
いない。
イア基板9のR面上に原子組成比率Xを0.2に規定し
た酸化タンタル層10において、その厚みを幾とおりに
も変えた各種酸化タンタル層10を作成し、それぞれの
上にCo50Al50からなる厚み30nmのシード層3、
Cr95V5 からなる厚み30nmの下地層4、Co68C
r17Pt10B5 からなる厚み30nmの磁性層5を順次
成膜した。同様に非磁性保護層6と潤滑膜7を被覆して
いない。
【0041】そして、酸化タンタル層10の層厚を幾と
おりにも変えて、保磁力を測定したところ、図3に示す
結果とほぼ同じ結果が得られた。
おりにも変えて、保磁力を測定したところ、図3に示す
結果とほぼ同じ結果が得られた。
【0042】また、サファイア基板に代えてガラス基板
を用いて、その上に上述のとおり同じ層構成にて成膜形
成し、同様に酸化タンタル層10の組成比率であるX値
を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したところ、図3
に示す結果とほぼ同じ結果が得られた。
を用いて、その上に上述のとおり同じ層構成にて成膜形
成し、同様に酸化タンタル層10の組成比率であるX値
を幾とおりにも変えて、保磁力を測定したところ、図3
に示す結果とほぼ同じ結果が得られた。
【0043】同図から明らかなとおり、本発明の磁気記
録媒体においては、酸化タンタル層10の層厚を100
Å〜1200Å(10nm〜120nm)にすると、も
っとも保磁力が大きくなり、3500[Oe]にまで達
成できた。これに対し、ガラス基板を用いた比較例にお
いては、酸化タンタル層10の層厚をさまざまに変えて
も、ほとんど保持力に変動がないことがわかる。
録媒体においては、酸化タンタル層10の層厚を100
Å〜1200Å(10nm〜120nm)にすると、も
っとも保磁力が大きくなり、3500[Oe]にまで達
成できた。これに対し、ガラス基板を用いた比較例にお
いては、酸化タンタル層10の層厚をさまざまに変えて
も、ほとんど保持力に変動がないことがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の磁気記録媒体に
よれば、サファイア基板上に原子組成比率がTa1-X OX
にて0<X<0.7の範囲に規定した酸化タンタル層を
形成し、さらに酸化タンタル層の上にシード層、下地層
および磁性層とを順次積層したことで、高い保磁力、す
なわち3000〜3500[Oe]程度が得られ、これ
によって10ギガバイト(Gbit)/inch2 とい
う高記録密度の達成が可能となった。
よれば、サファイア基板上に原子組成比率がTa1-X OX
にて0<X<0.7の範囲に規定した酸化タンタル層を
形成し、さらに酸化タンタル層の上にシード層、下地層
および磁性層とを順次積層したことで、高い保磁力、す
なわち3000〜3500[Oe]程度が得られ、これ
によって10ギガバイト(Gbit)/inch2 とい
う高記録密度の達成が可能となった。
【図1】本発明の磁気記録媒体の膜構成を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】酸化タンタル層の組成比率を変えたことによる
保磁力の測定値を示す線図である。
保磁力の測定値を示す線図である。
【図3】酸化タンタル層の厚みを変えたことによる保磁
力の測定値を示す線図である。
力の測定値を示す線図である。
【図4】従来の磁気記録媒体の膜構成を示す断面図であ
る。
る。
1、8 磁気記録媒体 2 基板 3 シード層 4 下地層 5 磁性層 6 非磁性保護層 7 潤滑膜 9 サファイア基板 10 酸化タンタル層
Claims (1)
- 【請求項1】サファイア基板上に原子組成比率がTa1-X
OX にて0<X<0.7の範囲に規定した酸化タンタル
層を形成し、該酸化タンタル層上に少なくともシード
層、下地層および磁性層とを順次積層した磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31842799A JP2001134927A (ja) | 1999-11-09 | 1999-11-09 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31842799A JP2001134927A (ja) | 1999-11-09 | 1999-11-09 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001134927A true JP2001134927A (ja) | 2001-05-18 |
Family
ID=18099039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31842799A Pending JP2001134927A (ja) | 1999-11-09 | 1999-11-09 | 磁気記録媒体 |
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JP (1) | JP2001134927A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9154678B2 (en) | 2013-12-11 | 2015-10-06 | Apple Inc. | Cover glass arrangement for an electronic device |
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US10406634B2 (en) | 2015-07-01 | 2019-09-10 | Apple Inc. | Enhancing strength in laser cutting of ceramic components |
-
1999
- 1999-11-09 JP JP31842799A patent/JP2001134927A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10052848B2 (en) | 2012-03-06 | 2018-08-21 | Apple Inc. | Sapphire laminates |
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US10324496B2 (en) | 2013-12-11 | 2019-06-18 | Apple Inc. | Cover glass arrangement for an electronic device |
US10386889B2 (en) | 2013-12-11 | 2019-08-20 | Apple Inc. | Cover glass for an electronic device |
US9225056B2 (en) | 2014-02-12 | 2015-12-29 | Apple Inc. | Antenna on sapphire structure |
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US9692113B2 (en) | 2014-02-12 | 2017-06-27 | Apple Inc. | Antenna on sapphire structure |
US10406634B2 (en) | 2015-07-01 | 2019-09-10 | Apple Inc. | Enhancing strength in laser cutting of ceramic components |
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