JP2002117531A - 磁気記録媒体および磁気記憶装置 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気記憶装置

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JP2002117531A
JP2002117531A JP2000313120A JP2000313120A JP2002117531A JP 2002117531 A JP2002117531 A JP 2002117531A JP 2000313120 A JP2000313120 A JP 2000313120A JP 2000313120 A JP2000313120 A JP 2000313120A JP 2002117531 A JP2002117531 A JP 2002117531A
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Yotsuo Yaku
四男 屋久
Yoshifumi Matsuda
好文 松田
Yuzuru Inagaki
譲 稲垣
Koji Sakamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、低ノイズ、高保磁力、または
熱揺らぎに対しても十分に安定な面内磁気記録媒体を提
供し、高面記録密度を持った信頼性の高い磁気記憶装置
を提供することである。 【解決手段】非磁性基板と、該非磁性基板上に形成され
た下地層と、該下地層上に形成された磁性層を有する磁
気記録媒体において、前記非磁性基板上に非晶質または
微結晶構造の第一の下地層、体心立方構造の第二の下地
層、六方稠密構造の第三の下地層をこの順に有し、該第
三の下地層を介して六方稠密構造の磁性層が形成されて
おり、該第三の下地層がCoと Ruを含有する合金からな
る面内磁気記録媒体を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低ノイズ、又は安
定性が向上された面内磁気記録媒体と、これを用いた高
記録密度を有する磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスク装置に対する大容量
化の要求は益々高まりつつある。このため、磁気ヘッド
には一層の高感度化が、記録媒体には更なる高保磁力
化、低ノイズ化が求められている。
【0003】磁気ヘッドには記録用の電磁誘導型ヘッド
と再生用のスピンバルブ型ヘッドを併せ持つ複合型ヘッ
ドが使用されている。スピンバルブ型ヘッドは、互いの
磁化方向が外部磁界によって相対的に変化することによ
って大きな抵抗変化を生じる複数の導電性磁性層と、該
導電性磁性層の間に配置された導電性非磁性層を含む磁
気抵抗センサによって構成された再生ヘッドである。
【0004】磁気記録媒体は基板上に形成されたシード
層と呼ばれる第一の下地層、Cr合金からなる体心立方構
造(bcc構造)の第二の下地層、Co合金からなる六方稠
密構造の磁性層、及びカーボン保護膜から構成される。
面内記録媒体では強い面内磁気異方性(高い面内保磁
力)を得るために、磁性層の磁化容易軸であるc軸が膜
面内を向いていることが望ましい。このため、磁性層の
Co合金は(11.0)面を基板面と平行とした配向(以下、(1
1.0)配向と記す)、もしくは(10.0)面を基板面と平行と
した配向(以下、(10.0)配向と記す)をとっている。磁
性層の結晶配向はシード層によって制御できることが知
られており、前者の配向はTa(特開平4-188427号)やMg
O(Appl. Phys. Lett., vol. 67, pp. 3638-3640, Dece
mber (1993))、後者の配向はB2構造のNiAl合金(IEEE
Trans. Magn., vol 30, pp.3951-3953 (1994))等をシ
ード層に用いることによって得られることが報告されて
いる。
【0005】また、磁性層の配向性を更に高めるため、
Cr合金からなる第二の下地層とCo合金磁性層の間にhcp
構造の非磁性Co合金を第三の下地層として形成すること
が検討されている。これは、bcc構造のCr合金下地層上
よりも、磁性層と同じhcp構造のCo合金下地層上の方
が、磁性層が初期段階から良好に結晶成長することに着
目したものである。このような例としてCoCr合金(特開
平10-79113号、特開平10-233014号)やCoCrRu合金(特
開2000-113445号)等が報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低ノ
イズ、高保磁力、または熱揺らぎに対しても十分に安定
な面内磁気記録媒体を提供し、高感度な磁気ヘッドと組
み合わせ、記録再生条件を最適化することにより、1平
方ミリメートル当たり30メガビット以上の面記録密度を
持った信頼性の高い磁気記憶装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】筆者らは結晶配向や結晶
粒径が異なる種々の媒体について、磁性層とCr合金下地
層間に、例えばCo-40at%Ru合金等の六方稠密構造(hcp
構造)を有する非磁性合金層を導入し、特性の変化を検
討した。その結果、Cr合金下地層が(100)配向をとり、
かつ、該下地層の平均粒径が20〜25nm以下と微細である
ときに、特に保磁力向上やノイズ低減等の特性向上が顕
著であることを見い出した。
【0008】本発明の第一の目的は、平均粒径が概ね20
〜25nm以下で、(100)配向したCr合金下地層と磁性層間
にCoを主成分としたhcp構造の非磁性下地層を導入する
ことにより、1平方ミリメートル当たり30メガビット以
上の面記録密度を持った磁気記録媒体を実現することで
ある。
【0009】図1に本発明媒体の断面構造の一例を示
す。非磁性基板10上に非晶質の第一の下地層11、Crを主
成分とした体心立方構造の第二の下地層12、Coを主成分
とした六方稠密構造の第三の下地層13を介して六方稠密
構造の磁性層14、カーボン保護膜15が形成されており、
潤滑剤16が塗布されている。ここで、非晶質とはX線回
折スペクトラムにおいてハローパターン以外の明瞭な回
折ピークを示さないこと、もしくは高分解能電子顕微鏡
にて撮影した格子像から得られた平均粒径が5nm以下で
あることを指す。
【0010】Crを主成分とした体心立方構造の第二の下
地層に(100)配向をとらせ、かつ、平均粒径を微細化す
るには、第一の下地層に例えばCoを主成分とし、Cr,
V,Mnからなる第一の元素群から選ばれた少なくとも
一種類の元素を30at%以上、60at%以下含有し、か
つ、Zr,Hf,Ta,Nb,Ti,W,Mo,B,Siからなる第二の
元素群から選ばれた少なくとも一種類の元素を3at%以
上、30at%以下含有した非晶質合金を用いるとよい。第
一の元素群の添加量の総和が30at%未満では磁化が十分
に消失せず、また、60at%を上回ると非晶質化が困難と
なるので好ましくない。また、第二の元素群の添加量の
総和が3at%未満、或いは30at%を上回ると非晶質となら
ないため好ましくない。第一の下地層に上記非晶質Co合
金を用いると、磁性層の粒径が特に微細化されるので、
低ノイズな媒体を得る上で望ましい。
【0011】また、Niを主成分とし、上記第一の元素群
から選ばれた少なくとも一種類の元素を50at%以下含有
し、かつ、Zr,Ta,Ti,W,Mo,B,Siからなる第三の元
素群から選ばれた少なくとも一種類の元素を3at%以上、
60at%以下含有した非晶質合金を第一の下地層に用いて
もよい。この場合、磁性層が特に強い(11.0)配向を示す
ため、高保磁力な媒体を得る上で望ましい。前記第三の
元素群から選ばれた元素の添加により、該Ni合金下地層
が十分に非磁性化していれば、第一の元素群は添加しな
くてもよい。非磁性化が不十分であれば、第一の元素群
から選ばれた元素を添加する必要があるが、該Ni合金下
地層の結晶質化を防ぐため、添加量の総和は50at%以下
が望ましい。また、第三の元素群の添加量の総和も結晶
質化を防ぐため、3at%以上、60at%以下が望ましい。
【0012】第一の下地層は非晶質、または平均結晶粒
径が5nm以下である微結晶構造をとる合金材料であれば
特に制限しない。上記材料以外にも例えば、非晶質のCr
-15at%Ti-10at%BやNb-15at%Si合金等を第一の下地層に
用いることで上記と同様な特性の向上効果が得られるこ
とを確認した。第一の下地層は非磁性であることが望ま
しいが、該下地層の残留磁束密度(Br1)と膜厚(t1)
の積(Br1・t1)が磁性層の残留磁束密度(Br)と膜厚
(tmag)の積(Br・tmag)の20%以下であれば、若干の
磁化を有していても実質的に問題ない。
【0013】また、第一の下地層を形成後、アルゴンに
酸素を1〜10%添加した混合ガス雰囲気中で数秒間暴露
させて表面を人工的に酸化させると、第二の下地層の粒
径を更に微細化することができる。この場合、磁性層の
粒径も微細化され、より低ノイズな媒体が得られる。前
記プロセスの導入はベースの真空度が概ね7×10-5Pa以
下、もしくは第一の下地層を形成してから第二の下地層
を形成するまでの時間が概ね20秒以下のスループットの
高い枚葉式スパッタ装置等で成膜する場合、特に有効で
ある。また、第一の下地層をアルゴンに酸素を1〜10%
添加した混合ガス雰囲気中で形成しても上記表面酸化プ
ロセスの導入と同様な効果が得られる。また、第一の下
地層の成膜時の基板温度は室温が望ましいが、100〜200
℃以下であれば上記合金材料は非晶質となるため、基板
の脱ガス等の目的で基板加熱を行ってもよい。第一の下
地層の膜厚も特に制限はないが、基板の均一加熱と、膜
厚増加に伴う結晶質化を考慮すると、20nm〜100nmが望
ましい。
【0014】第二の下地層にはCrを主成分とし、Mo,
W,V,Nb,Taを含有したbcc構造のCr合金を用いること
ができる。特にTiを3at%以上、35at%以下含有したCrTi
合金を用いると高保磁力、かつ低ノイズな媒体が得られ
るので望ましい。
【0015】第三の下地層にはCoを主成分とし、Ruを35
at%以上、60at%以下含有する合金材料を用いることがで
きる。Ruは原子半径がCoに比べて大きいため、Co-Ru下
地層は12〜14at%以上の多量のPtを含有する磁性層に特
に適している。Ru含有量が35at%未満では磁化が十分に
低減されず、60at%を上回ると該下地層の(100)配向が崩
れるため好ましくない。第三の下地層は非磁性であるこ
とが望ましいが、該下地層の残留磁束密度(Br3)と膜
厚(t3)の積(Br3・t3)が磁性層の残留磁束密度(B
r)と膜厚(tmag)の積(Br・tmag)の20%以下であれ
ば、若干の磁化を有していても実用上問題ない。
【0016】また、上記Coを主成分とした第三の下地層
にBを1at%以上、12at%以下添加することにより、該下地
層の粒径を均一化できる。これにより磁性層中に粒径2
〜3nm以下の極度に微細な結晶粒が発生することが抑制
される。微細な磁性結晶粒は熱揺らぎの影響を強く受け
るため、これらを排除することによって熱安定性が向上
する。上記元素の添加量の総和が1at%未満では粒径の均
一化効果が不十分であり、12at%を上回ると第三の下地
層のhcp構造が崩れるので好ましくない。
【0017】磁性層はCoを主成分としたCoCrPtB合金,C
oCrPtTaB合金等、Co100-a-b-c-dCraPtbBcTad(16at%≦a
≦22at%, 12at%≦b≦18at%, 4at%≦c≦12at%, 0at%≦d
≦3at%)で記述できる合金を用いることができる。磁性
粒子間の交換相互作用を低減し、かつ、高い再生出力を
得るため、Cr含有量は16at%以上、22at%以下が望まし
い。また、高い結晶磁気異方性と良好なオーバーライト
特性を得るため、Pt含有量は12at%以上、18at%以下が
望ましい。更に磁性粒径を微細化して媒体ノイズを低減
させるため、4at%以上、12at%以下のBを含有することが
望ましい。B含有量が12at%を上回ると磁性層のhcp構造
が崩れ、また、4at%未満では粒径微細化効果が不十分で
あるため、それぞれ好ましくない。また、3at%以下のTa
を添加すると、磁性層のhcp構造を崩すことなく、媒体
ノイズを更に低減できるので、低ノイズ媒体を得る上で
得に好ましい。
【0018】磁性層の磁気特性としては保磁力が270kA/
m(3402エルステッド)以上、360kA/m(4536エルステッ
ド)以下、残留磁束密度(Br)と磁性層の膜厚(tmag)
の積(Br・tmag)が3.0nWb(30Gμm)以上、7.0nWb(70G
μm)以下であることが望ましい。保磁力が270kA/mに満
たないと記録分解能が低下し、360kA/mを上回るとオー
バーライト特性が劣下するので望ましくない。また、Br
・tmagが3.0nWb未満では再生出力が低下し、7.0nWbを上
回ると分解能が低下するので好ましくない。また、熱揺
らぎに対して十分に安定であるために熱安定度因子(Ku
・v/kT)(Ku:結晶磁気異方性定数、v:磁性粒子体積、
k:ボルツマン定数、T:絶対温度)を90以上にすること
が望ましい。該熱安定度因子は例えば、J. Magn. Magn.
Mater.127, p.233 (1993)に示されているように残留保
磁力の時間依存性をSharrockの式にフィッティングする
ことにより測定することができる。筆者らの検討では、
この手法により求めた室温でのKu・v/kTが90以上であれ
ば、5年後の再生出力の減衰は10%以下と見積もられ、
信頼性上問題はないという結論を得た。また、磁性層は
(11.0)配向をとっていることが望ましいが、他の結晶配
向をとる結晶粒が存在していても、X線回折スペクトラ
ムにおける該結晶配向面からの回折ピーク強度が、(11.
0)回折ピーク強度よりも低ければ特に問題はない。
【0019】更に、保護層として窒素を添加したカーボ
ンを厚さ3nm〜7nm形成し、さらに吸着性のパーフルオロ
アルキルポリエーテル等の潤滑層を厚さ1nm〜4nm設ける
ことにより信頼性が高く、高密度記録が可能な磁気記録
媒体が得られる。また、保護層として水素を添加したカ
ーボン膜、或いは、炭化シリコン、炭化タングステン、
(W-Mo)-C、(Zr-Nb)-N等の化合物から成る膜、或いは、
これらの化合物とカーボンの混合膜を用いると耐摺動
性、耐食性を向上出来るので好ましい。
【0020】本発明の第二の目的は、磁気記録媒体と、
これを記録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部か
ら成る磁気ヘッドと、上記磁気ヘッドを上記磁気記録媒
体に対して相対運動させる手段と、上記磁気ヘッドへの
信号入力と該磁気ヘッドからの出力信号再生を行うため
の記録再生信号処理手段を有する磁気記憶装置におい
て、磁気記録媒体に上記いずれかの媒体を用いることに
より、1平方ミリメートル当たり30メガビット以上の面
記録密度を持った信頼性の高い磁気記憶装置を提供する
ことである。前記磁気ヘッドの再生部は、互いの磁化方
向が外部磁界によって相対的に変化することによって大
きな抵抗変化を生じる複数の導電性磁性層と、その導電
性磁性層の間に配置された導電性非磁性層を含むスピン
バルブ型のセンサによって構成されている。センサ部は
0.15μm以下の距離だけ隔てられた軟磁性体からなる2枚
のシールド層間に形成されていることが望ましい。これ
は、シールド間隔が0.15μm以上になると分解能が低下
し、信号の位相ジッターが大きくなってしまうためであ
る。記憶装置を上記構成とすることにより、信号強度を
さらに高めることができ、1平方ミリメートル当たり30
メガビット以上の記録密度を持った信頼性の高い磁気記
憶装置の実現が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】<実施例1>直径64mm、厚さ0.63
5mmのアルミノシリゲート系の強化ガラス基板をアルカ
リ洗浄して乾燥させた後、複数の独立した成膜室を有す
る枚葉式成膜装置に搬入し真空状態にした。基板加熱を
行わず、第一の下地層をアルゴンガス圧0.8〜1.0Paの雰
囲気中で、DCスパッタ法により30nm形成した。第一の下
地層材料にはCo-32at%Cr-6at%Zr、Co-32at%Cr-12at%H
f、Co-36at%Cr-8at%Ta、Co-34at%Cr-25at%W、Co-40at%V
-6at%Ti、Co-40at%V-8at%B、Co-50at%V-12at%Si、Co-45
at%Mn-20at%Nb、Co-45at%Mn-25at%Mo、Ni-38at%Ta、Ni-
55at%W、Ni-40at%Cr-8at%Zr、Ni-40at%Cr-12at%Ti、Ni-
50at%V-15at%B、Ni-55at%V-15at%Si、Ni-38at%V-30at%M
o合金を用いた。第一の下地層成膜後、基板を加熱室に
搬送し、ランプヒーターにより240℃まで加熱した。そ
の後、基板を加熱室と第二の下地層の成膜室間に設けた
ブランク室に搬送し、5〜6秒間滞在させた。このとき、
ブランク室内のガス圧が1.0Paとなるようにアルゴンに
酸素を1%添加した混合ガスを導入した。その後、第二
の下地層としてCr-20at%Ti合金を20nm、第三の下地層と
してCo-40at%Ru合金を5nm形成し、Co-20at%Cr-14at%Pt-
6at%B合金からなる磁性層を14〜20nm、更に、カーボン
保護膜を4.5nm順次形成した。各合金層の成膜は、第一
の下地層と同様、DCスパッタ法により、0.8〜1.23Paの
アルゴンガス雰囲気中で行った。但し、カーボン保護膜
のみ、アルゴンに窒素ガスを20%添加した混合ガス雰囲
気中で成膜した。磁性層の膜厚は残留磁束密度(Br)と
磁性層膜厚(tmag)の積Br・tmagが5nWb付近になるよう
調節した。上記膜形成は、全て直径110mm、厚さ6.3mmの
合金ターゲットを用いて行い、投入電力は0.6kW〜1.2kW
とした。また、タクト時間は12秒とした。比較例として
第一の下地層にCrを用いた媒体を実施例媒体と同一条件
で作製した。
【0022】図2(a)に本実施例の第一の下地層として用
いたNi-40at%Cr-8at%Zr合金を、上記成膜条件でガラス
基板上に30nm形成した単層膜のX線回折スペクトラムを
示す。尚、本測定ではX線源にモノクロメーターで単色
化したCuKα1線を用いた。明瞭な回折ピークはみられ
ず、2θ=40〜43°付近にブロードなハローパターンのみ
が観察された。第一の下地層に用いた他の合金膜につい
ても同様にハローパターンのみが観察された。更に本実
施例で用いた全ての第一の下地層の合金膜について高分
解電子顕微鏡観察を行ったところ、平均粒径は全て5nm
以下であった。これより、本実施例の第一の下地層は全
て非晶質、または微結晶構造であることがわかった。図
2(b)にカーボン保護膜までの全ての層を形成した媒体の
X線回折スペクトラムを示す。CrTi下地層からの(200)回
折ピークとCoRu下地層、及びCoCrPtB磁性層からの混合
した(11.0)回折ピークのみがみられ、強い面内配向媒体
であることがわかる。本実施例の他の媒体も同様なスペ
クトラムを示した。一方、比較例媒体ではCr下地層、及
びCrTi下地層は(110)配向を示し、CoRu下地層、及び磁
性層からは強い(10.1)回折ピークと(00.2)回折ピークが
みられた。
【0023】表1に本実施例媒体の静磁気特性、規格化
ノイズ、媒体S/N、及び熱安定度因子(Ku・v/kT)を示
す。
【0024】
【表1】
【0025】ここで、規格化ノイズは線記録密度20.5kF
C/mm(520kFCI)で記録したときの媒体ノイズ(Nd)と
孤立再生波出力(SLF)を用いて、規格化ノイズ = Nd /
SLF(μVrms/μVpp)と定義し、媒体S/Nは前記線記録
密度の2分の1の線記録密度10.3kFC/mm(260kFCI)で記
録したときの再生出力(SMF)を用いて、媒体S/N = 20・
log ( SMF / 2 / Nd ) (dB)と定義した。規格化ノイ
ズと媒体S/Nの評価はトラック幅0.77μm、ギャップ長0.
20μmの記録ヘッドとトラック幅0.50μm、ギャップ長0.
10μmのスピンバルブ型再生ヘッドを有する複合ヘッド
を用いて行った。また、磁気ヘッドの保護膜、加工段
差、ヘッド浮上量、及び媒体保護膜の総和と定義した磁
気的スペーシングは26nmとした。静磁気特性は振動試料
型磁力計により、794kA/m(10000エルステッド)の最大
磁界を印加して測定し、熱安定度因子(Ku・v/kT)は室
温における7.5秒から240秒までの残留保磁力(Hcr)の
時間依存性をSharrockの式にフィッティングして求め
た。
【0026】本実施例は何れも300kA/m(3780エルステ
ッド)以上の高い保磁力を示した。また、比較例媒体に
対して規格化ノイズは10〜30%低く、媒体S/Nは0.6〜1.
6dB程度高かった。第一の下地層としてCo-32at%Cr-6at%
Zr、Co-36at%Cr-8at%Ta、Co-40at%V-8at%B、Co-50at%V-
12at%Si合金を用いた媒体が特に低い規格化ノイズを示
し、Ni-38at%Ta、Ni-40at%Cr-8at%Zr、Ni-55at%V-15at%
Si合金を用いた媒体で特に高い保磁力が得られた。ま
た、いずれの媒体も熱安定度因子(Ku・v/kT)は90以上
であり、熱揺らぎに対して十分に安定であることを示し
た。
【0027】<実施例2>実施例1に示した成膜装置に
より、アルカリ洗浄を施した直径64mm、厚さ0.635mmの
ソーダライム系のガラス基板を100℃まで加熱したの
ち、第一の下地層としてCo-35at%Cr-12at%Zr合金を40nm
形成した。該下地層の成膜は、アルゴンに酸素を10%添
加した混合ガスを用い、ガス圧2.7Paで行った。この
後、基板を260℃まで加熱し、Cr-25at%W合金からなる第
二の下地層を30nm、Co合金からなる第三の地層を5nm形
成し、Co-22at%Cr-14at%Pt-4at%B磁性層を14〜20nm、カ
ーボン保護膜を6nm形成した。ここで、Co合金からなる
第三の下地層にはCo-30at%Ru、Co-35at%Ru、Co-40at%R
u、Co-50at%Ru、Co-60at%Ru、Co-70at%Ru合金を用い
た。また、カーボン保護膜以外はアルゴンガス圧0.8Pa
で成膜し、カーボン保護膜はアルゴンガスに窒素を10%
添加した混合ガスを用い、ガス圧2.0Paで成膜した。磁
性層の膜圧はBr・tmagが4nWb程度となるように調整し
た。比較例として第三の下地層にCo-20at%Cr-40at%Ru合
金を用いた媒体を上記と同一プロセス条件で形成した。
【0028】図3に第三の下地層にCo-40at%Ru合金を用
いた本実施例媒体と、比較例媒体のX線回折スペクトラ
ムを示す。実施例媒体ではCrW下地層からの(200)回折ピ
ークとCoRu下地層、及びCoCrPtB磁性層からの混合と思
われる(11.0)回折ピークのみがみられる。これに対し、
比較例媒体では前記回折ピークに加えて、比較的強い(0
0.2)回折ピークもみられた。これより、Crを含有しない
CoRu合金を第三の下地層に用いた方が、より強い面内配
向媒体が得られることがわかった。第三の下地層に他の
CoRu合金を用いた本実施例媒体でも、上記媒体と同様の
X線回折スペクトラムを示した。
【0029】表2に本実施例媒体の静磁気特性、規格化
ノイズ、媒体S/N、及び熱安定度因子(Ku・v/kT)を示
す。
【0030】
【表2】
【0031】これらの値は実施例1と同様な方法で測定
した。本実施例媒体は全て保磁力、媒体S/N共に比較例
媒体よりも高く、Ku・v/kTも90以上と熱安定性も良好で
あることを示した。また、特に第三の下地層のRu含有量
が35〜60at%の媒体では、比較例媒体に対して規格化ノ
イズが10%以上と大幅に低く、媒体S/Nも1dB以上高かっ
た。よって低ノイズ、かつ高S/Nの媒体を得るには、第
三の下地層のRu含有量を35〜60at%とすることが望まし
いことが分かった。
【0032】<実施例3>実施例2と同様な膜構成で、
第三の下地層としてCo-40at%Ru、Co-40at%Ru-1at%B、Co
-40at%Ru-3at%B、Co-40at%Ru-6at%B、Co-40at%Ru-12at%
B、もしくはCo-40at%Ru-15at%B合金を用い、磁性層に膜
厚14nmのCo-18at%Cr-16at%Pt-6at%B合金を用いた媒体
を、実施例2と同様な成膜プロセスにより作製した。X線
回折測定を行ったところ、実施例2の媒体と同様、CrW下
地層からの(200)回折ピークとCo合金下地層、及びCoCrP
tB磁性層からの混合の(11.0)回折ピークのみが観察され
た。
【0033】高分解透過電子顕微鏡を用いて本実施例媒
体の磁性層の顕微鏡観察を行い、200万倍の格子像を撮
影した。得られた格子像を用いて約200個の結晶粒につ
いて粒径解析を行った。このとき、格子縞が同一方位を
持つ領域を一つの結晶粒と見なし、c軸を互いに直行さ
せて隣接した構造(バイクリスタル構造)をとる結晶粒
は異なる結晶粒とした。また、観察した結晶粒と同一面
積の真円の直径を該結晶粒の粒径と定義した。表3に算
術平均より求めた平均粒径<d>、標準偏差δ、及び熱安
定度因子(Ku・v/kT)を示す。
【0034】
【表3】
【0035】本実施例媒体の磁性層はいずれも平均粒径
が12nm以下と微細であったが、Ku・v/kTは90以上であ
り、熱揺らぎに対して安定であることを示した。また、
第三の下地層のB含有量が1〜12at%の媒体では、磁性層
の平均粒径が11nm以下で、かつ標準偏差が平均粒径の30
%以下であった。これより第三の下地層としてBを1〜12
at%含有するCo-Ru-B合金を用いることにより、磁性層の
結晶粒が微細で均一な媒体が得られることが明らかにな
った。
【0036】<実施例4>実施例1と同様な膜構成で、
第一の下地層としてNi-45at%Cr-12at%Zr合金を用い、磁
性層にCo-20at%Cr-14at%Pt-6at%B合金、或いはCo-18at%
Cr-16at%Pt-8at%B合金を使用した媒体を作製した。磁性
層の膜厚を14nmから19nmまで変化させてBr・tmagの値を
4.5nWb/m〜6.0nWb/mまで変化させた。静磁気特性と記録
再生特性を実施例1と同様な手法で評価した。
【0037】図4(a)、図4(b)、及び図4(c)に保磁力Hc、
規格化ノイズ、及び出力分解能のBr・tmagに対する依存
性を示す。ここで規格化ノイズは線記録密度20.5kFC/mm
で記録したときの値であり、出力分解能は前記記録密度
の2分の1の線記録密度10.3kFC/mmで記録したときの再生
出力(SMF)と孤立再生波出力(SLF)を用いて SMF /SL
F ×100(%)と定義した値である。いずれの媒体も280
kA/m以上の高い保磁力を示したが、磁性膜にCo-18at%Cr
-16at%Pt-8at%B合金を用いた媒体の方が同一Br・tmagで
の保磁力はより高かった。また前記媒体は、同一Br・tma
gでの出力分解能も1〜1.5ポイント程度高くなってい
る。一方、磁性層にCo-20at%Cr-14at%Pt-6at%B合金を用
いた媒体では、Br・tmagの値に依らず低い媒体ノイズを
示した。いずれの媒体も20dB以上の高い媒体S/Nを示
し、20.5kFC/mm以上の高い線記録密度で記録再生を行っ
た場合でも良好な特性が得られることがわかった。ま
た、Ku・v/kTの値も全ての媒体において90以上であり、
熱揺らぎに対しても安定であることがわかった。
【0038】<実施例5>実施例1と同様な膜構成で、
第一の下地層としてNi-45at%Ta合金を用い、磁性層にCo
-20at%Cr-14at%Pt-6at%B、Co-18at%Cr-14at%Pt-6at%B、
Co-20at%Cr-14at%Pt-8at%B、Co-18at%Cr-14at%Pt-8at%
B、Co-20at%Cr-16at%Pt-8at%B、Co-18at%Cr-16at%Pt-8a
t%B、及びCo-22at%Cr-14at%Pt-4at%B合金を使用した媒
体を作製した。磁性層の膜厚を13nmから19nmまで変化さ
せてBr・tmagの値を3.5nWb/mから5.5nWb/mまで変化させ
た。第二の下地層と第三の下地層にはそれぞれ、15nmの
Cr-15at%Ti合金、10nmのCo-45at%Ru合金を用い、カーボ
ン保護膜の膜厚を4.0nmとした。各層の膜形成時のプロ
セス条件は実施例1と同様である。
【0039】図5(a)、図5(b)、及び図5(c)に線記録密度
20.5kFC/mmで記録したときの規格化ノイズ、出力分解
能、及び媒体S/NのBr・tmagに対する依存性を示す。記録
再生特性の評価には、記録ヘッドのトラック幅、ギャッ
プ長がそれぞれ0.70μm、0.18μm、再生ヘッドのトラッ
ク幅、ギャップ長がそれぞれ0.46μm、0.09μmの複合ヘ
ッドを用いた。また、磁気的スペーシングは28nmとし
た。磁性層に20at%Cr-16at%Pt-8at%B合金を用いた媒体
が得に低い媒体ノイズを示している。一方、出力分解能
は18at%Cr-16at%Pt-8at%B合金を用いた媒体が得に高か
った。本実施例の媒体は全て20dB以上の高い媒体S/Nを
示したが、Ptを16at%含有し、かつ、Bを8at%含有したCo
-20at%Cr-16at%Pt-8at%B合金、及びCo-18at%Cr-16at%Pt
-8at%B合金を磁性層に用いた媒体が特に高い媒体S/Nを
示した。また、これらの媒体に次いでPtを14at%含有
し、かつ、Bを8at%含有したCo-20at%Cr-14at%Pt-8at%B
合金、及びCo-18at%Cr-14at%Pt-8at%B合金を用いた媒体
で高い媒体S/Nが得られた。
【0040】<実施例6>第一の下地層として25nmのCo
-38at%Cr-20at%W合金、第二の下地層に15nmのCr、Cr-3a
t%Ti、Cr-10at%Ti、Cr-20at%Ti、Cr-30at%Ti、Cr-35at%
Ti、もしくはCr-40at%Ti合金、第三の下地層に3nmのCo-
at%55Ru-3at%B合金を使用し、磁性層に15nmのCo-20at%C
r-14at%Pt-7at%B-1at%Ta合金を使用した媒体を実施例1
と同様な成膜条件で作製した。
【0041】図6に本実施例媒体の保磁力と第二の下地
層のTi含有量との関係を示す。Ti含有量が3at%以上、35
at%以下の媒体の保磁力は全て300kA/m以上と高いが、純
CrとCr-40at%Ti合金を第二の下地層に用いた媒体の保磁
力は大幅に低下している。X線回折測定を行ったとこ
ろ、第二の下地層にCr-40at%Ti合金を用いた媒体は磁性
層のc軸がほぼ垂直配向していた。以上より、第二の下
地層にCr-Ti合金を用いた場合、Ti含有量は3at%以上、
35at%以下が望ましいことがわかった。
【0042】<実施例7>実施例1に示した媒体を図7に
示す磁気記憶装置に組み込んだ。該記憶装置は、記録媒
体20とこれを記録方向に駆動する駆動部21と、記録用の
電磁誘導型ヘッドと再生用のスピンバルブ型ヘッドを併
せ持つ複合型磁気ヘッド22と、該ヘッドを媒体に対して
相対運動させる手段23と、ヘッドの記録再生信号処理手
段24を有する磁気記憶装置である。
【0043】本実施例で用いた磁気ヘッドの構造を図8
に示す。この磁気ヘッドは基体上に形成された記録用の
電磁誘導型ヘッドと再生用のスピンバルブ型ヘッドを併
せ持つ複合型ヘッドである。記録用ヘッドはコイル30を
挟む上部記録磁極31と下部記録磁極兼上部シールド層32
からなり,記録磁極間のギャップ層厚は0.19μmとし
た。また、コイルには厚さ3μmのCuを用いた。再生用ヘ
ッドはスピンバルブセンサ部33とその両端の電極パタン
34からなり,該センサは共に1μm厚の下部記録磁極兼上
部シールド層と下部シールド層35で挟まれ、該シールド
層間距離は0.10μmである。
【0044】上記スピンバルブセンサ部は、5nmのTaバ
ッファ層上に、7nmのNi-20at%Fe合金からなる第一の磁
性層として、1.5nmのCu中間層,3nmのCoからなる第二の
磁性層、10nmのFe-50at%Mn反強磁性合金層が順次形成さ
れた構造である。
【0045】本装置を用いて面記録密度30メガビット/
平方ミリメートル(19.4ギガビット/平方インチ)の条
件(線記録密度20.9kビット/mm(530kBPI)、トラック
密度1.44kトラック/mm(36.6kTPI))で、磁気的スペー
シングを28nmとして記録再生特性を評価したところ、ビ
ットエラーレートは5×10-7以下であった。これによっ
て、面記録密度30メガビット/平方ミリメートルでの記
録再生が可能な磁気記憶装置が達成された。また、CSS
試験(コンタクト・スタート・ストップ試験)を行った
ところ、3万回のCSSを行っても摩擦係数は0.3以下であ
った。また、媒体の内周から外周なでのヘッドシーク試
験5万回後のビットエラー数は10ビット/面以下であり、
平均故障間隔で30万時間以上が達成出来た。
【0046】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、媒体ノイズの
低減、又は熱ゆらぎに対する安定性向上の効果を持つ。
本発明の磁気記録媒体と磁気抵抗効果型ヘッドを用いる
ことにより、30メガビット/平方ミリメートル以上の面
記録密度を達成する磁気記憶装置、又は平均故障回数が
30万時間以上の磁気記憶装置の実現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体媒体の断面構造の一例を
示す模式図である。
【図2】(a)、(b)はそれぞれ本発明の第一の下地層、及
びそれを用いた磁気記録媒体の媒体のX線回折スペクト
ラムの図である。
【図3】本発明の一実施例媒体、及び比較例媒体のX線
回折スペクトラムの図である。
【図4】(a)、(b)、(c)はそれぞれ本発明の一実施例媒
体の保磁力、規格化ノイズ、及び出力分解能のBr・tmag
依存性を示す図である。
【図5】(a)、(b)、(c)はそれぞれ本発明の一実施例媒
体の規格化ノイズ、出力分解能、及び媒体S/NのBr・tmag
依存性を示す図である。
【図6】本発明の一実施例媒体の保磁力と、第二の下地
層のTi含有量との関係を示す図である。
【図7】本発明の磁気記憶装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図8】本発明の磁気記憶装置における、磁気ヘッドの
断面構造の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10...基板、11...第一の下地層、12...第二の下地層、1
3...第三の下地層、14...磁性層、15...保護膜、16...
潤滑膜、20...磁気記録媒体、21...磁気記録媒体駆動
部、22...磁気ヘッド、23...磁気ヘッド駆動部、24...
記録再生信号処理系、30...コイル、31...上部記録磁
極、32...下部記録磁極兼上部シールド層、33...磁気抵
抗センサ、34...電極パターン、35...下部シールド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 好文 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 稲垣 譲 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 阪本 浩二 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 Fターム(参考) 4K029 AA09 BA02 BA07 BA11 BA13 BA16 BA17 BA24 BA33 BA35 BC06 BD11 CA05 5D006 BB01 BB07 CA01 CA05 CA06 FA09 5E049 AA04 AA09 AC05 BA07 CC01 DB04 DB12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板と、該非磁性基板上に形成され
    た下地層と、該下地層上に形成された磁性層を有する磁
    気記録媒体において、前記非磁性基板上に非晶質または
    微結晶構造の第一の下地層、体心立方構造の第二の下地
    層、六方稠密構造の第三の下地層をこの順に有し、該第
    三の下地層を介して六方稠密構造の磁性層が形成されて
    おり、該第三の下地層がCoと Ruを含有する合金からな
    ることを特徴とする面内磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】前記第三の下地層が、更に、Bを含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の面内磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】非磁性基板と、該非磁性基板上に形成され
    た下地層と、該下地層上に形成された磁性層を有する磁
    気記録媒体において、前記非磁性基板上に非晶質または
    微結晶構造の第一の下地層、体心立方構造の第二の下地
    層、六方稠密構造の第三の下地層をこの順に有し、該第
    三の下地層を介して六方稠密構造の磁性層が形成されて
    おり、該第三の下地層がRuを35at%以上、60at%以下含有
    するCo- Ru合金からなることを特徴とする面内磁気記録
    媒体。
  4. 【請求項4】前記第三の下地層が、更に、Bを1at%以
    上、12at%以下含有することを特徴とする請求項3に記
    載の面内磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】前記第一の下地層がCr,V,Mnから選ばれ
    た少なくとも一種類の元素を30at%以上、60at%以下含有
    し、かつ、Zr,Hf,Ta,Nb,Ti,W,Mo,B,Siから選ば
    れた少なくとも一種類の元素を3at%以上、30at%以下含
    有し、残部がCoからなることを特徴とする請求項1、
    2、3または4に記載の面内磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】前記第一の下地層がCr,V,Mnから選ばれ
    た少なくとも一種類の元素を0at%以上、50at%以下含有
    し、かつ、Zr,Ta,Ti,W,Mo,B,Siから選ばれた少な
    くとも一種類の元素を3at%以上、60at%以下含有し、残
    部がNiからなることを特徴とする請求項1、2、3また
    は4に記載の面内磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】前記第二の下地層がCrを主成分とし、Tiを
    3at%以上、35at%以下含有していることを特徴とする請
    求項1から6までのいずれかに記載の面内磁気記録媒
    体。
  8. 【請求項8】前記磁性層がCo100-a-b-c-dCraPtbBcTad(1
    6at%≦a≦22at%, 12at%≦b≦18at%,4at%≦c≦12at%, 0a
    t%≦d≦3at%)で示される合金からなることを特徴とする
    請求項1から7までのいずれかに記載の面内磁気記録媒
    体。
  9. 【請求項9】前記磁性層を構成する結晶粒の(11.0)面が
    基板面と略平行となる配向をとっていることを特徴とす
    る請求項8に記載の面内磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】磁気記録媒体と、これを記録方向に駆動
    する駆動部と、記録用の電磁誘導型磁気ヘッドと再生用
    のスピンバルブ型磁気ヘッドを併せ持つ複合型ヘッド
    と、ヘッドを媒体に対して相対運動させる手段と、ヘッ
    ドの記録再生信号処理手段を有する磁気記憶装置におい
    て、磁気記録媒体が請求項1から9までに記載の面内磁
    気記録媒体で構成されることを特徴とする磁気記憶装
    置。
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JP2010033632A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Showa Denko Kk 磁気記憶媒体および情報記憶装置

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