JP2007022014A - 多層繊維プレスボードおよびその製造方法および繊維製品 - Google Patents

多層繊維プレスボードおよびその製造方法および繊維製品 Download PDF

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Abstract

【課題】通気性で、表面硬度が高く、各層の密度が異なり、蜜度コントロールが容易な多層繊維プレスボードの製造方法および繊維製品を提供する。
【解決手段】ポリエステル系繊維(A1)5〜80重量%と、該ポリエステル系繊維(A1)を形成するポリエステルの融点より40℃以上低い融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%からなるウエッブ(A層用)と、ポリエステル系繊維(B1)30〜95重量%と、該ポリエステル系繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低くかつ前記繊維形成性ポリマーaよりも10℃以上高い融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)70〜5重量%からなるウエッブ(B層用)とを、少なくとも用いて両者を積層し熱プレスすることにより、A層の密度がB層よりも大である多層繊維プレスボードを得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、プレスされ2層以上の多層構造を有する多層繊維プレスボードであって、各層の密度が異なる多層繊維プレスボードおよびその製造方法および該多層繊維プレスボードを用いてなる繊維製品に関するものである。
従来、壁材や床材等の建築材料、事務室や学校において使用されるホワイトボード、高度AV機器の設置された空間を仕切るために用いられるパーテーションボード、自動車の成型天井材など各種の用途でボードが使用されている。かかるボードとしては、ベニヤ板や、パルプと製紙スラッジからなるプレスボードなどが古くから知られている。
最近では、ボードの表面にポスター等を貼り付けるため表層のみを硬くしたボードが提案されている。例えば、特許文献1では、熱融着繊維を含む不織布の表層にフィルムを積層することが提案されている。また、特許文献2では、加熱コンベアベルトを使用し、表裏層の密度を中間層よりも大きくしたボードが提案されている。
しかしながら、表層にフィルムを貼り付けたボードでは、通気性がないという問題があった。一方、加熱コンベアベルトを使用し、表裏層の密度を中間層よりも大きくしたボードは、密度のコントロールが困難であるという問題があった。
特開2004−291549号公報 特開2004−293019号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、通気性があり、表面硬度が高く、軽量で各層の密度が異なり、かつ各層の密度コントロールが容易な多層繊維プレスボードおよびその製造方法および繊維製品を提供することにある。
本発明者は上記課題を達成するため鋭意検討した結果、ポリエステル系繊維と熱接着性繊維とで構成されるウエッブを2層以上用いて積層し熱プレスすることにより多層繊維プレスボードを得る際、各層に含まれる熱接着性繊維の繊維表面に露出した繊維形成性ポリマーの融点を互いに異ならせることにより、低い融点を有する繊維形成性ポリマーが繊維表面に露出した熱接着性繊維を含む層の密度が大きくなり、一方、高い融点を有する繊維形成性ポリマーが繊維表面に露出した熱接着性繊維を含む層の密度が小さくなることを見出し、また、繊維の配列等を勘案し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「プレスされ2層以上の多層構造を有する多層繊維プレスボードであって、少なくとも下記のA層およびB層を含み、かつA層の平均密度がB層の平均密度よりも大であることを特徴とする多層繊維プレスボード。」が提供される。
(A層)
ポリエステル系繊維(A1)5〜80重量%と、該短繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低い融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%からなり、熱接着性繊維(A2)同士の接触点および/または熱接着性繊維(A2)とポリエステル系繊維(A1)との接触点の一部が熱接着している。
(B層)
ポリエステル系繊維(B1)30〜95重量%と、該短繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低くかつ前記繊維形成性ポリマーaよりも10℃以上高い融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)70〜5重量%からなり、熱接着性繊維(B2)同士の接触点および/または熱接着性繊維(B2)とポリエステル系繊維(B1)との接触点の一部が熱接着している。
その際、A層の平均密度が0.20〜0.70g/cmの範囲内であることが好ましい。また、A層の厚さが0.5mm〜5mmの範囲内であることが好ましい。一方、B層の平均密度が0.01〜0.15g/cmの範囲内であることが好ましい。また、B層の厚さが2〜30mmの範囲内であることが好ましい。また、B層において、B層の厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(T)とし、B層の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(H)とするとき、T/Hが1.5以上であることが好ましい。
また、本発明によれば、「ポリエステル系繊維(A1)5〜80重量%と、該短繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低い融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%からなるウエッブと、
ポリエステル系繊維(B1)30〜95重量%と、該短繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低くかつ前記繊維形成性ポリマーaよりも10℃以上高い融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)70〜5重量%からなるウエッブとを、
少なくとも用いて両者を積層し熱プレスする、前記に記載の多層繊維プレスボードの製造方法。が提供される。
さらに、本発明によれば、「前記に記載の多層繊維プレスボードを、A層が表面側に位置するよう用いてなる、パーテーションボード、車両用内装材、人体用プロテクター、靴の中芯、および靴の中敷から群より選択されるいずれかの繊維製品。」が提供される。
本発明によれば、通気性を損なわず、表面硬度が高く、軽量で各層の密度が異なり、かつ各層の密度のコントロールが容易な多層繊維プレスボードおよびその製造方法および繊維製品が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、A層に含まれるポリエステル系繊維(A1)としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリピバロラクトン、またはこれらの共重合体からなる短繊維ないしそれら短繊維の混綿体、または上記ポリマー成分のうちの2種類以上からなる複合短繊維等を挙げることができる。また、潜在捲縮性を有するポリエステル系サイドバイサイド複合繊維、親水性油剤を付与したポリエステル系繊維、吸湿加工を施したポリエステル系繊維、ポリマー改質された吸湿、吸水性ポリエステル系繊維でもよい。なかでも、繊維形成性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートからなる短繊維が特に好ましい。
かかるポリエステル系繊維(A1)には、捲縮が付与されていることが好ましい。その際、捲縮付与方法としては、熱収縮率の異なるポリマーをサイドバイサイド型に張り合わせた複合繊維を用いてスパイラル状捲縮を付与、異方冷却によりスパイラル状捲縮を付与、捲縮数が3〜25個/25mm(好ましくは5〜20個/25mm)となるように通常の押し込みクリンパー方式による機械捲縮を付与など、種々の方法を用いればよいが、嵩高性、製造コスト等の面から機械捲縮を付与するのが最適である。
かかるポリエステル系繊維(A1)の単糸繊度は、あまり小さいと嵩性や反発性が低下し、またカード性が低下するおそれがある。逆にあまり大きいと風合いやタッチが低下するおそれがあるので、0.8〜40(より好ましくは1〜30dtex)であることが好ましい。また、繊維長が3〜150mm(より好ましくは5〜76mm)に裁断されていることが好ましい。なお、エアレイド法には短めの繊維長、カード法には長めの繊維長であることが好ましい。また、ポリエステル系繊維(A1)の単繊維横断面形状は、通常の丸型、扁平、異型、中空などいずれでもよい。
なお、ポリエステル系繊維(A1)を形成するポリエステルポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていても良い。
一方、A層に含まれる熱接着性繊維(A2)は、前記のポリエステル系繊維(A1)を形成するポリエステルの融点より40℃以上低い融点を有する繊維形成性ポリマーaが熱接着性成分として少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維であれば特に限定されない。前記繊維形成性ポリマーaと前記ポリエステル系繊維を形成するポリエステルとの融点差が40℃未満では、熱処理による融着加工時の安定性が低下して生産性が不十分となり好ましくない。さらには、ポリエステル系繊維や熱接着性繊維の力学的特性が低下するおそれがある。なお、本発明において、融点が明確に観察されない場合は、軟化点をもって融点とする。
かかる繊維形成性ポリマーaとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、共重合ポリエステル系ポリマー及びその共重合物、ポリオレフィン系ポリマー及びその共重合物、ポリビニルアルコ−ル系ポリマー、低融点ポリアミド等を挙げることができる。なかでも、A層用として共重合ポリエステル系ポリマーを用いると、硬い層が得られ好ましい。
かかる共重合ポリエステル系ポリマーとしては、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類および/またはヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂環式ジカルボン酸類と、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、パラキシレングリコールなどの脂肪族や脂環式ジオール類とを所定数含有し、所望に応じてパラヒドロキシ安息香酸などのオキシ酸類を添加した共重合エステル等を挙げることができ、例えばテレフタル酸とエチレングリコールとにおいてイソフタル酸および1,6−ヘキサンジオールを添加共重合させたポリエステルが好ましい。
なお、上述のポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていても良い。
前記の熱接着性繊維(A2)は、前記繊維形成性ポリマーa単独からなるものでもよいし、繊維形成性ポリマーaと、該繊維形成性ポリマーaより高い(好ましくは40℃以上高い)融点を有する他の繊維形成性ポリマーとが貼り合わされた複合繊維であってもよい。その際、他の繊維形成性ポリマーとしては、耐熱性、熱収縮性、繊維形成性の点でポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等の非弾性ポリエステルが好まして例示される。その際、熱融着成分が、少なくとも1/2の表面積を占めるものが好ましい。重量割合は、熱融着成分と相手方成分が、複合比率で30/70〜70/30の範囲にあるのが適当である。複合繊維の形態としては、熱融着成分と相手方成分とが、サイドバイサイド、芯鞘型であるのが好ましく、より好ましくは芯鞘型である。この芯鞘型の複合繊維では、繊維形成性ポリマーaが鞘部となるが、芯部は同心円状、若しくは、偏心状にあってもよい。特に、偏心状にある熱接着性複合繊維は、コイル状弾性捲縮が発現するので、同心円状にあるものより好ましい。
かかる熱接着性繊維(A2)において、単糸繊度としては、0.5〜30dtex(より好ましくは2〜13dtex、特に好ましくは2〜7dtex)であることが好ましい。かかる単糸繊度が0.5dtex未満では、繊維プレスボード製造工程でのカード紡出性が悪くなるおそれがある。逆に単糸繊度が30dtexよりも大きいと、ウエブの絡合性が悪く、また繊維プレスボードとしての風合いが悪くなるおそれがある。かかる熱接着性繊維(A2)には、前記のポリエステル系繊維(A1)と同様、捲縮が付与されていることが好ましい。捲縮数が3〜25個/25mm(好ましくは5〜20個/25mm)。また、熱接着性繊維(A2)の繊維長は特に限定されないが、前記のポリエステル系繊維(A1)と同様、繊維長が3〜150mm(より好ましくは5〜76mm)に裁断されていることが好ましい。
本発明の多層繊維プレスボードにおいて、A層は、前記ポリエステル系繊維(A1)5〜80重量%と熱接着性繊維(A2)95〜20重量%からなり、熱接着性繊維(A2)同士の接触点および/または熱接着性繊維(A2)とポリエステル系繊維(A1)との接触点の一部が熱接着している。
ここで、熱接着性繊維(A2)の比率がこの範囲より少ない場合は、熱固着点の数が少なくなり、繊維プレスボード製品としての強度が低下するだけでなく、圧縮などによる形態安定性が低下し好ましくない。逆に、熱接着性複合繊維(A2)の比率がこの範囲より多い場合は、熱処理加工時に収縮が大きくなり表面にシワや凹凸が発生しやすくなり好ましくない。
かかるA層の平均密度としては、0.20〜0.70g/cmの範囲内であることが好ましい。A層の平均密度密度が、0.20g/cmよりも小さいと十分な硬さが得られないおそれがある。逆に、A層の平均密度密度が0.70g/cmよりも大きいと、製造が困難となるおそれがある。また、A層の厚さとしては0.5mm〜5mmの範囲内であることが好ましい。
本発明の多層繊維プレスボードにおいて、B層に含まれるポリエステル系繊維(B1)はA層に含まれるポリエステル系繊維と同様のものでよい。
また、B層に含まれる熱接着性繊維(B2)としては、該ポリエステル系繊維(B1)を形成するポリエステルの融点より40℃以上低くかつ前記繊維形成性ポリマーaよりも10℃以上高い融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維であれば特に限定されない。繊維形成性ポリマーbの融点が前記繊維形成性ポリマーaよりも10℃以上高くなければ、B層の平均密度をA層よりも低くすることができず好ましくない。
かかる繊維形成性ポリマーbとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、共重合ポリエステル系ポリマー及びその共重合物、ポリオレフィン系ポリマー及びその共重合物、ポリビニルアルコ−ル系ポリマー、低融点ポリアミド等を挙げることができる。これらのポリマーを採用することにより多層繊維プレスボードの弾性回復性および耐久性が良好となり好ましい。
ここで、ポリウレタン系エラストマーとしては、分子量が500〜6000程度の低融点ポリオール、例えばジヒドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル、ジヒドロキシポリカーボネート、ジヒドロキシポリエステルアミド等と、分子量500以下の有機ジイソシアネート、例えばp,p’−ジフェニールメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート水素化ジフェニールメタンイソシアネート、キシリレンイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシアネート等と、分子量500以下の鎖伸長剤、例えばグリコールアミノアルコールあるいはトリオールとの反応により得られるポリマーである。これらのポリマーのうちで、特に好ましいのはポリオールとしてはポリテトラメチレングリコール、またはポリ−ε−カプロラクタムあるいはポリブチレンアジペートを用いたポリウレタンである。この場合の有機ジイソシアネートとしてはp,p’−ビスヒドロキシエトキシベンゼンおよび1,4−ブタンジオールを挙げることができる。
また、ポリエステル系エラストマーとしては熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとして共重合してなるポリエーテルエステル共重合体、より具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオールあるいは1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンメタノール等の脂環式ジオール、またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジオール成分の少なくとも1種、および平均分子量が約400〜5000程度のポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−ポリプロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合体等のポリ(アルキレンオキサイド)クリコールのうち少なくとも1種から構成される三元共重合体を挙げることができる。
特に、接着性や温度特性、強度の面からすればポリブチレン系テレフタレートをハード成分とし、ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエーテルエステルが好ましい。この場合、ハードセグメントを構成するポリエステル部分は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジオール成分がブチレングリコール成分であるポリブチレンテレフタレートである。むろん、この酸成分の一部(通常30モル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボン酸成分で置換されていても良く、同様にグリコール成分の一部(通常30モル%以下)はブチレングリコール成分以外のジオキシ成分で置換されていても良い。また、ソフトセグメントを構成するポリエーテル部分はブチレングリコール以外のジオキシ成分で置換されたポリエーテルであってよい。
また、ポリオレフィンポリマーとしては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。
なお、上述のポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていても良い。
B層に含まれる熱接着性繊維(B2)は、前記繊維形成性ポリマーb単独からなるものでもよいし、繊維形成性ポリマーbと、該繊維形成性ポリマーbより高い(好ましくは40℃以上高い)融点を有する他の繊維形成性ポリマーとが貼り合わされた複合繊維であってもよい。その際、他の繊維形成性ポリマーとしては、耐熱性、熱収縮性、繊維形成性の点でポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等の非弾性ポリエステルが好まして例示される。その際、熱融着成分が、少なくとも1/2の表面積を占めるものが好ましい。重量割合は、熱融着成分と相手方成分が、複合比率で30/70〜70/30の範囲にあるのが適当である。複合繊維の形態としては、熱融着成分と相手方成分とが、サイドバイサイド、芯鞘型であるのが好ましく、より好ましくは芯鞘型である。この芯鞘型の複合繊維では、繊維形成性ポリマーbが鞘部となるが、芯部は同心円状、若しくは、偏心状にあってもよい。特に、偏心状にある熱接着性複合繊維は、コイル状弾性捲縮が発現するので、同心円状にあるものより好ましい。
B層に含まれる熱接着性繊維(B2)において、単糸繊度、繊維長、捲縮数などはA層に含まれる熱接着性繊維と同程度でよい。
本発明の多層繊維プレスボードにおいて、B層は、前記ポリエステル系繊維(B1)30〜95重量%と熱接着性繊維(B2)70〜5重量%からなり、熱接着性繊維(B2)同士の接触点および/または熱接着性繊維(B2)とポリエステル系繊維(B1)との接触点の一部が熱接着している。
ここで、熱接着性繊維(B2)の比率がこの範囲より少ない場合は、層の形状保持が困難となり好ましくない。逆に、熱接着性複合繊維(B2)の比率がこの範囲より多い場合は、熱処理加工時に収縮が大きくなり密度アップが発生しクッション性、軽量性が損なわれ好ましくない。
かかるB層の平均密度としては、0.01〜0.15g/cmの範囲内であることが好ましい。B層の平均密度密度が0.15g/cmよりも大きいと、B層が硬くなりクッション性が得られないおそれがあると同時に軽量化とはならない。逆に、B層の平均密度密度が、0.01g/cmよりも小さいと層の形状保持が困難となりおそれがある。また、B層の厚さとしては2〜30mmの範囲内であることが好ましい。
かかるB層において、B層の厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(T)とし、B層の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(H)とするとき、T/Hが1.5以上であると、厚さ方向の剛性がアップされるため、成型時にA層が優先的にプレスされA層がさらに一層高密度となりやすく好ましい。
このように繊維を厚さ方向に配列させる方法としては、ポリエステル系繊維と熱接着性複合繊維とを混綿し、ローラーカードにより均一なウェッブとして紡出した後、図1に示すような熱処理機を用いて、ウェッブをアコーディオン状に折りたたみながら加熱処理し、熱融着による固着点を形成させる方法などが好ましく例示される。例えば特表2002−516932号公報に示された装置(市販のものでは、Struto社製Struto設備など)を使用することで作製できる。
なお、A層もB層と同様な方法により作成してもよい。
本発明の多層繊維プレスボードにおいて、前記のA層とB層とが含まれておれば層数に制限はなく、例えば、A層とB層の二層や、A層とB層とA層の三層などが好適である。
本発明の多層繊維プレスボードは、下記の製造方法で製造することができる。すなわち、前記ポリエステル系繊維(A1)5〜80重量%と、該ポリエステル系繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低い融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%からなるウエッブ(A層用)と、
前記ポリエステル系繊維(B1)30〜95重量%と、該ポリエステル系繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低くかつ前記繊維形成性ポリマーaよりも10℃以上高い融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)70〜5重量%からなるウエッブ(B層用)とを、少なくとも用いて両者を積層し熱プレスすることにより本発明の多層繊維プレスボードが得られる。
例えば、ポリエステル系繊維と熱接着性繊維とを混綿しカードなどで開繊しウェッブ化するか、エアレイ法で短繊維を空気により分散してウエッブを形成した後、ウェッブを積層し、熱処理し繊維間を融着させ、その後カレンダーロールまたは、加熱された成型金型で熱プレスする方法や、ニードルパンチによりウエッブの繊維絡合を行いその後一定の間隙を持たせた熱カレンダーローラーで処理する方法や、所定形状を持つモールドに所定量のウェッブを詰め込んで圧縮・加熱成型(熱プレス)する方法などが例示される。
このようにウエッブを2以上用いて積層し熱プレス際、各層に含まれる熱接着性繊維の繊維表面に露出した繊維形成性ポリマーの融点を互いに異ならせることにより、低い融点を有する繊維形成性ポリマーが繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)を含む層(A層)の密度が大きくなり、一方、高い融点を有する繊維形成性ポリマーが繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)を含む層(B層)の密度が小さくなり、各層の密度を容易にコントロールすることができる。
ここで、熱プレスの前に、ウエッブを熱処理して繊維間を融着させて硬綿にしておくと、全く融着していないウエッブを直接熱プレスする場合に比べて、A層の密度を容易に向上させることができ好ましい。また、前記のようにB層の繊維を厚み方向に配列させておくと、B層の剛性が高いため、A層がさらに優先的に熱プレスされ密度が向上し好ましい。また、このように繊維を厚み方向に配列させておくと、3次元形状の成型物を得る場合はよりきれいな形状が得られる。なお、熱プレスの際に使用する金型は、上下加熱してもよいしA層側の金型のみ加熱してもよい。
かくして得られた多層繊維プレスボードにおいて、A層の密度がB層よりも大きいのでA層はB層よりも硬くなる。
なお、かかる多層繊維プレスボードには、通常の染色加工や起毛加工が施されていてもよい。さらには、撥水加工、防炎加工、難燃加工、マイナスイオン発生加工など公知の機能加工が付加されていてもさしつかえない。さらに、接着樹脂や接着シートを使用し表面側に織編み物や不織布を貼り合せたり、または、熱成型時に同様または、接着層無しで表面側に織編み物や不織布を貼り合せることで、外観的にも優れた物とすることが出来る。
次に、本発明の繊維製品は、前記の多層繊維プレスボードを、A層が表面側に位置するように用いてなる、パーテーションボード、車両用内装材、人体用プロテクター、靴の中芯、および靴の中敷から群より選択されるいずれかの繊維製品である。これらの繊維製品において、表面側が硬くなっているので、表面にポスターをピンで貼り付けたりすることが可能である。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)融点
Du Pont社製 熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とする。なお、n数5でその平均値を求めた。
(2)捲縮数
JIS L 1015 7.12に記載の方法により測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
(3)T/H
繊維構造体を厚さ方向に切断し、その断面において、厚さ方向に対して平行に配列されている繊維(図2において0°≦θ≦45°)の総本数を(T)とし、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維(図2において45°<θ≦90°)の総本数を(H)としてT/Hを算出した。なお、本数の測定は、任意の10ヶ所について各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察し、その数を数えた。
(4)平均密度
下記式により平均密度(g/cm)を算出した。
平均密度(g/cm)=ウエッブの目付け(g/cm)/層の厚さ(cm)
(5)剛性(表面硬さ)
アスカーゴム硬度計F型により表面硬さを測定した。
(6)通気性
JIS L 1096−79−6.27 通気性A法(フラジール型)に準拠し通気性を測定した。
[実施例1]
熱接着性成分の共重合ポリエステルとしてテレフタル酸とイソフタル酸とを60/40(モル%)で混合した酸成分と、エチレングリコールとジエチレングリコールとを85/15(モル%)で混合したジオール成分とから共重合ポリエステルを得た。該共重合ポリエステルの軟化点は110℃であったので110℃をもって融点とした。ペレットを減圧乾燥した後、鞘部に用いた。一方、ガラス転位点67℃、融点256℃のポリエチレンテレフタレートを減圧乾燥後、芯部とし、芯鞘型複合溶融紡糸装置に供給し、体積比50/50の複合比率で、紡糸温度290℃、吐出量650g/分で、紡糸孔数450の紡糸口金から溶融紡出した。油剤を付与し、900m/分で引き取って未延伸芯鞘型複合繊維を得た。
この未延伸繊維を集束し、11万dtex(10万デニール)のトウにして、まず72℃の温水中で2.5倍に延伸した後、80℃の温水中で更に1.15倍に延伸し油剤を付与した後、35℃まで自然に冷却された押し込み式クリンパーで捲縮を付与し、繊維長51mmに切断して単糸繊度4.4dtexの熱接着性複合短繊維を得た。このときの捲縮数は11個/25mm。
この熱接着性複合短繊維(A2)60%(重量)と、常法により得られた単繊維の太さが11.7dtex(10.5デニール)、繊維長が64mm、捲縮数が8ケ/210cmの中空断面ポリエチレンテレフタレート短繊維(ポリエチレンテレフタレートの融点256℃、中空率32%)(A1)40%(重量)とをカードにより混綿し、ローラーカードとクロレイアーおよびエアースルータイプの加熱設備にて熱接着性繊維(A2)を融着させ、熱接着性繊維(A2)同士の接触点および/または熱接着性繊維(A2)とポリエステル系繊維(A1)との接触点の一部が熱接着している、目付け400g/mの硬綿(A層用)を得た。
一方、テレフタル酸とイソフタル酸とを80/20(モル%)で混合した酸成分と、テトラメチレングリコールとを重合して得られた、ポリブチレン系テレフタレート38%(重量)を、さらにポリブチレンテレフタレート(分子量2000)62%(重量)と加熱反応させ、熱可塑性ブロック共重合ポリエーテルエステルエラストマーを得た。この熱可塑性エラストマーの融点は152℃であった。かかる熱可塑性エラストマーを鞘成分に配し、融点が230℃のポリブチレンテレフタレートを芯成分に配すること以外は前記の熱接着性複合短繊維と同様にした熱接着性複合短繊維(B2)60%(重量)と、常法により得られた単繊維の太さが11.7dtex(10.5デニール)、繊維長が64mm、捲縮数が8ケ/25mmの中空断面ポリエチレンテレフタレート短繊維(ポリエチレンテレフタレートの融点256℃、中空率32%)(B1)40%(重量)とをカードにより混綿し、ストルート設備を使用し熱処理することで、目付け600g/m、T/Hが4.1の硬綿(B層用)を得た。
次いで、前記A層用硬綿が上に、前記B層用硬綿が下になるように積層し、190℃に加熱された金属製平板の間にはさみ、熱プレスした後、室温にて冷却し多層繊維プレスボードを得た。
得られた多層繊維プレスボードにおいて、全体として、目付け1000g/m、厚さ10mm、通気性41cm/cm/s、A層の厚さ1.5mm、A層の平均密度0.26g/cm、B層の厚さ8.5mm、B層の平均密度0.07g/cm、A層側表面の剛性が98であった。
かかる多層繊維プレスボードのA層側表面を手で押すと非常に硬く、一方裏面側はソフトであった。また、該多層繊維プレスボードを、A層が表面側に位置するように用いて、パーテーションボードを作製したところ、ポスターを押しピンで貼り付けることが容易であった。
[実施例2]
実施例1において、B層の下に、A層用硬綿と同じ配合で目付け200g/mの硬綿(A’層用)を置き、上からA層、B層、A’層と積層すること以外は実施例1と同様にして多層繊維プレスボードを得た。
得られた多層繊維プレスボードにおいて、全体として、目付け1200g/m、厚さ11mm、通気性30cm/cm/s、A層の厚さ1.5mm、A層の平均密度0.26g/cm、B層の厚さ8.5mm、B層の平均密度0.07g/cm、A’層の厚さ1.0mm、A’層の平均密度0.20g/cm、A層側表面の剛性が98であった。
[実施例3]
実施例1において、B層用熱接着性繊維(B2)に関して、熱接着性成分の共重合ポリエステルとしてテレフタル酸とイソフタル酸とを80/20(モル%)で混合した酸成分と、エチレングリコールとテトラメチレングリコールとを50/50(モル%)で混合したジオール成分とから共重合ポリエステルを得た。該共重合ポリエステルの融点は155℃であった。
この共重合ポリエチレンテレフタレートを熱接着性成分として鞘部に配し、一方、ガラス転位点67℃、融点256℃のポリエチレンテレフタレートを芯部に配したもの(単糸繊度4.4dtex、繊維長51mm)を用いること以外は実施例1と同様にして多層繊維プレスボードを得た。
得られた多層繊維プレスボードにおいて、全体として、目付け950g/m、厚さ9mm、通気性35cm/cm/s、A層の厚さ2.0mm、A層の平均密度0.20g/cm、B層の厚さ7.0mm、B層の平均密度0.08g/cm、A層側表面の剛性が97であった。なお、裏面はクッション感のある物であった。
[実施例4]
実施例1において、A層用硬綿をストルート設備により製造することにより、繊維を厚み方向に配列させ(T/Hが4.8)、かまぼこ型の金型を使用すること以外は実施例1と同様にして多層繊維プレスボードを得た。
得られた多層繊維プレスボードにおいて、A層側表面は非常に硬く、かつきれいな形状のプレスボードであった。なお、裏面はクッション感のある物であった。
[比較例1]
原料重量比で古紙パルプ80%、製紙スラッジ20%を多量の水と一緒にパルパーで混練し、このものにさらに水を加えて、最終厚さが10mmのプレスボードとなるよう抄紙し、プレス、乾燥工程を経てプレスボードを作製した。
得られたプレスボードにおいて、全体として、目付け2000g/m、厚さ10mm、通気性5cm/cm/s、平均密度0.20g/cm、表面・裏面の剛性が100であった。
[比較例2]
原料重量比で古紙パルプ65%、製紙スラッジ20%、3.3dtのビスコースレーヨン15%を多量の水を加えパルパーで混練し、このものにさらに水を加えて、最終厚さが2mmのプレスボードとなるよう抄紙し、プレス、乾燥工程を経てプレスボードを得た。
得られたプレスボードにおいて、全体として、目付け1800g/m、厚さ10mm、通気性10cm/cm/s、平均密度0.18g/cm、表面・裏面の剛性が100であった。
[比較例3]
実施例1において、A層用硬綿だけを用いてプレスボードを得た。得られたプレスボードにおいて、全体として、目付け1500g/m、厚さ7.5mm、通気性8cm/cm/s、平均密度0.20g/cm、表面・裏面の剛性が80であった。
本発明によれば、通気性を損なわず、各層の密度が異なり、かつ各層の密度のコントロールが容易な多層繊維プレスボードおよびその製造方法およびパーテーションボードや人体用プロテクターなどの繊維製品が得られ、その工業的価値は極めて大である。
本発明で使用する熱処理機の一例を示す側面図である。 T/Hの測定方法を説明するための模式図である。
符号の説明
1:ウエッブ
2:コンベア
3:ヒーター
4:繊維構造体

Claims (8)

  1. プレスされ2層以上の多層構造を有する多層繊維プレスボードであって、少なくとも下記のA層およびB層を含み、かつA層の平均密度がB層の平均密度よりも大であることを特徴とする多層繊維プレスボード。
    (A層)
    ポリエステル系繊維(A1)5〜80重量%と、該ポリエステル系繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低い融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%からなり、熱接着性繊維(A2)同士の接触点および/または熱接着性繊維(A2)とポリエステル系繊維(A1)との接触点の一部が熱接着している。
    (B層)
    ポリエステル系繊維(B1)30〜95重量%と、該ポリエステル系繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低くかつ前記繊維形成性ポリマーaよりも10℃以上高い融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)70〜5重量%からなり、熱接着性繊維(B2)同士の接触点および/または熱接着性繊維(B2)とポリエステル系繊維(B1)との接触点の一部が熱接着している。
  2. A層の平均密度が0.20〜0.70g/cmの範囲内である、請求項1に記載の多層繊維プレスボード。
  3. A層の厚さが0.5mm〜5mmの範囲内である、請求項1または請求項2に記載の多層繊維プレスボード。
  4. B層の平均密度が0.01〜0.15g/cmの範囲内である、請求項1〜3のいずれかに記載の多層繊維プレスボード。
  5. B層の厚さが2〜30mmの範囲内である、請求項1〜4のいずれかに記載の多層繊維プレスボード。
  6. B層において、B層の厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(T)とし、B層の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(H)とするとき、T/Hが1.5以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の多層繊維プレスボード。
  7. ポリエステル系繊維(A1)5〜80重量%と、該ポリエステル系繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低い融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%からなるウエッブと、
    ポリエステル系繊維(B1)30〜95重量%と、該ポリエステル系繊維を形成するポリエステルの融点より40℃以上低くかつ前記繊維形成性ポリマーaよりも10℃以上高い融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)70〜5重量%からなるウエッブとを、
    少なくとも用いて両者を積層し熱プレスする、請求項1に記載の多層繊維プレスボードの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の多層繊維プレスボードを、A層が表面側に位置するよう用いてなる、パーテーションボード、車両用内装材、人体用プロテクター、靴の中芯、および靴の中敷から群より選択されるいずれかの繊維製品。
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