JP2001207366A - 吸音用繊維構造体 - Google Patents

吸音用繊維構造体

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JP2001207366A JP2000020101A JP2000020101A JP2001207366A JP 2001207366 A JP2001207366 A JP 2001207366A JP 2000020101 A JP2000020101 A JP 2000020101A JP 2000020101 A JP2000020101 A JP 2000020101A JP 2001207366 A JP2001207366 A JP 2001207366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクル性や製造の際の作業環境に問題が
なく、吸音、遮音特性に優れなお且つ成形性の良好な吸
音用繊維構造体を提供すること。 【解決手段】 非弾性捲縮短繊維と、該非弾性捲縮短繊
維を構成するポリマーよりも40℃以上低い融点を有す
るポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱
接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜50/5
0となるように混綿され、該熱接着性複合短繊維同士が
交差した状態で熱融着された固着点及び該熱接着性複合
短繊維と該非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着
された固着点とが散在してなる繊維構造体であって、該
繊維構造体の平均密度が0.02〜0.20g/cm3
の範囲にあり、且つ該繊維構造体の厚さ方向に対して平
行に配列されている繊維の総本数を(B)とし、繊維構
造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総
本数を(A)とするとき、B/Aが1.5以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸音、遮音特性が
良好であるばかりでなく、成形性にも優れた吸音用複合
繊維構造物に関するものであり、さらに詳しくは、車輌
や住宅あるいは高速道路などの騒音軽減に好適に利用す
る事が出来る吸音用繊維構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車輌用や住宅用あるいは高速道路
などの吸音、遮音材としては、ガラスウールやウレタン
フォームなどが多く使用されてきた。例えば、自動車用
の吸音材としては、エンジンの騒音を車外あるいは車内
へ放出しない為に、木質ボードや再生繊維にフェノール
樹脂などの熱硬化性バインダーを含浸したフェルトや、
ガラス繊維などの無機繊維に熱可塑性樹脂を含浸しホッ
トプレスやコールドプレスした吸音材(特開昭59−2
27442号公報、特開昭58−42897号公報な
ど)が使用されている。
【0003】また、高融点熱可塑性繊維と低融点熱可塑
性繊維とから構成され、低融点熱可塑性繊維の一部を熱
融着させた吸音材(特開平7−3599号公報など)も
知られている。
【0004】しかしながら、木質ボードや再生繊維にフ
ェノール樹脂などの熱硬化性バインダーを含浸したフェ
ルトは、さまざまな材料が混ざり合っている事や、リサ
イクルの観点から問題がある。さらに、フェノール樹脂
は不快なニオイを放ち作業上にも問題があり、このよう
な構成のフェルトを使用する事は好ましくない。
【0005】また、ガラスウール等の無機繊維に熱可塑
性樹脂を含浸したものは、耐熱性(難燃性)には優れて
いるものの、ガラス繊維が一般的に折れ易く刺さり易い
事から作業性が極端に悪いという欠点があった。
【0006】さらに、低融点繊維と高融点繊維から構成
され、低融点繊維の一部を熱融着させた吸音材(以後、
繊維構造体と称する)は、従来寝具を含む各種クッショ
ン材として使用されてきたものであるが、これらの繊維
構造体においては、その構成繊維が繊維構造体の厚さ方
向に対して垂直、即ち面方向に配列されているため、複
雑な形状へ成形することが困難であるという問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の有する問題点を解消し、リサイクル性や製造
の際の作業環境に問題がなく、吸音、遮音特性に優れな
お且つ成形性の良好な吸音用繊維構造体を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討した結果、繊維構造体の構成繊
維を該繊維構造体の厚さ方向に対して平行に配列させる
とき、所望の吸音材が得られることを究明した。
【0009】すなわち、非弾性捲縮短繊維と、該非弾性
捲縮短繊維を構成するポリマーよりも40℃以上低い融
点を有するポリマーが、熱融着成分としてその表面に配
された熱接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜
50/50となるように混綿され、該熱接着性複合短繊
維同士が交差した状態で熱融着された固着点及び該熱接
着性複合短繊維と該非弾性捲縮短繊維とが交差した状態
で熱融着された固着点とが散在してなる繊維構造体であ
って、該繊維構造体の平均密度が0.02〜0.20g
/cm3の範囲にあり、且つ該繊維構造体の厚さ方向に
対して平行に配列されている繊維の総本数を(B)と
し、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されてい
る繊維の総本数を(A)とするとき、B/Aが1.5以
上であることを特徴とする吸音用繊維構造体である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用する非弾性捲縮短繊
維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレー
ト、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4
−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリピバロ
ラクトン、またはこれらの共重合体からなる短繊維ない
しそれら短繊維の混綿体、または上記ポリマー成分のう
ちの2種類以上からなる複合短繊維等を挙げることがで
きる。これらの短繊維のうち繊維形成性等の観点から、
ポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフ
タレートからなる短繊維が特に好ましい。
【0011】この場合の、捲縮付与方法としては、熱
収縮率の異なるポリマーをサイドバイサイド型に張り合
わせた複合繊維を用いてスパイラル状捲縮を付与、異
方冷却によりスパイラル状捲縮を付与、押し込み捲縮
法によるジグザグ状捲縮を付与など、種々の方法を用い
ればよいが、嵩高性、製造コスト等の面から異方冷却に
よりスパイラル状捲縮を付与するのが最適である。
【0012】本発明で使用する熱接着性複合短繊維の複
合形態としては、サイド・バイ・サイド型、芯鞘型のい
ずれであってもよいが好ましいのは後者である。この芯
鞘型においては非弾性ポリエステルが芯部となるが、該
芯部は同心円状あるいは偏心状であっても良い。特に偏
心状のものにあっては、スパイラル捲縮が発現するの
で、より好ましい。
【0013】熱接着性複合短繊維の熱融着成分は、上記
の非弾性捲縮短繊維を構成するポリマー成分より、40
℃以上低い融点を有することが必要である。この温度が
40℃未満では接着が不十分となる上、腰のない取り扱
いにくい繊維構造体となり、本発明の目的が達せられな
い。
【0014】ここで、熱融着成分として配されるポリマ
ーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステ
ル系エラストマー、非弾性ポリエステル系ポリマー及び
その共重合物、ポリオレフィン系ポリマー及びその共重
合物、ポリビニルアルコ−ル系ポリマー等を挙げること
ができ、ポリウレタン系エラストマーとしては、分子量
が500〜6000程度の低融点ポリオール、例えばジ
ヒドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル、
ジヒドロキシポリカーボネート、ジヒドロキシポリエス
テルアミド等と、分子量500以下の有機ジイソシアネ
ート、例えばp,p’−ジフェニールメタンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート水素化ジフェニールメタンイソシアネート、
キシリレンイソシアネート、2,6−ジイソシアネート
メチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシアネート
等と、分子量500以下の鎖伸長剤、例えばグリコール
アミノアルコールあるいはトリオールとの反応により得
られるポリマーである。
【0015】これらのポリマーのうちで、特に好ましい
のはポリオールとしてはポリテトラメチレングリコー
ル、またはポリ−ε−カプロラクタムあるいはポリブチ
レンアジペートを用いたポリウレタンである。この場合
の有機ジイソシアネートとしてはp,p’−ビスヒドロ
キシエトキシベンゼンおよび1,4−ブタンジオールを
挙げることができる。
【0016】また、ポリエステル系エラストマーとして
は熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ
(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメント
として共重合してなるポリエーテルエステル共重合体、
より具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル
酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−
2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカル
ボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環
式ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セ
バシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカル
ボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などから選
ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4−ブタ
ンジオール、エチレングリコールトリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコールネオペンチルグリコー
ル、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオールあるい
は1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンメタノール
等の脂環式ジオール、またはこれらのエステル形成性誘
導体などから選ばれたジオール成分の少なくとも1種、
および平均分子量が約400〜5000程度のポリエチ
レングリコール、ポリ(1,2−および1,3−ポリプ
ロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレン
オキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレン
オキシドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒド
ロフランとの共重合体等のポリ(アルキレンオキサイ
ド)クリコールのうち少なくとも1種から構成される三
元共重合体を挙げることができる。
【0017】特に、接着性や温度特性、強度の面からす
ればポリブチレン系テレフタレートをハード成分とし、
ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメントとす
るブロック共重合ポリエーテルエステルが好ましい。こ
の場合、ハードセグメントを構成するポリエステル部分
は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジオール成分
がブチレングリコール成分であるポリブチレンテレフタ
レートである。むろん、この酸成分の一部(通常30モ
ル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボン酸
成分で置換されていても良く、同様にグリコール成分の
一部(通常30モル%以下)はブチレングリコール成分
以外のジオキシ成分で置換されていても良い。また、ソ
フトセグメントを構成するポリエーテル部分はブチレン
グリコール以外のジオキシ成分で置換されたポリエーテ
ルであってよい。
【0018】共重合ポリエステル系ポリマーとしては、
アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フ
タル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの
芳香族ジカルボン酸類および/またはヘキサヒドロテレ
フタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂環式ジカ
ルボン酸類と、ジエチレングリコール、ポリエチレング
リコール、プロピレングリコール、パラキシレングリコ
ールなどの脂肪族や脂環式ジオール類とを所定数含有
し、所望に応じてパラヒドロキシ安息香酸などのオキシ
酸類を添加した共重合エステル等を挙げることができ、
例えばテレフタル酸とエチレングリコールとにおいてイ
ソフタル酸および1,6−ヘキサンジオールを添加共重
合させたポリエステルが好ましい。
【0019】また、ポリオレフィンポリマーとしては、
例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリ
プロピレン等を挙げることができる。
【0020】上記の熱融着成分の中でも、共重合ポリエ
ステル系ポリマーや熱可塑性ポリエステル系エラストマ
ーが好ましく、良好な消音性能を有することからポリエ
ステル系エラストマーを用いることが特に好ましい。
【0021】尚、上述のポリマー中には、各種安定剤、
紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他
各種の改良剤等も必要に応じて配合されていても良い。
【0022】本発明においては、上記の非弾性捲縮短繊
維と、上記の熱接着性複合短繊維を混綿させ、加熱処理
することにより、該熱接着性複合短繊維同士が交差した
状態で熱融着された固着点及び該熱接着性複合短繊維と
該非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された固
着点とが散在してなる繊維構造体が形成される。
【0023】この際、非弾性捲縮短繊維と熱接着複合短
繊維との重量比率は90/10〜50/50である必要
がある。熱接着複合短繊維の比率がこの範囲より少ない
場合は、固着点が極端に少なくなり、繊維構造体の腰が
なく、成形性が不良となる。一方、熱接着複合短繊維の
比率がこの範囲より多い場合は、接着点が多くなり過
ぎ、熱処理工程での取り扱い性、成形性などが低下す
る。
【0024】さらに、本発明においては、上記繊維構造
体の該繊維構造体の厚さ方向に対して平行に配列されて
いる繊維の総本数を(B)とし、繊維構造体の厚さ方向
に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(A)と
するとき、B/Aが1.5以上であることが肝要であ
る。
【0025】即ち、従来のクッション材を構成する繊維
が、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直、即ち面方向に
配列されていたのに対し、本発明においては、構成繊維
が繊維構造体の厚さ方向に対して平行に配列されている
ため、吸音、遮音特性に優れなお且つ成形性の良好な吸
音用繊維構造体を得ることができるのである。
【0026】ここで、B/Aが1.5未満の場合は、本
発明の効果が充分に奏されず、吸音、遮音特性に優れな
お且つ成形性の良好な吸音用繊維構造体を得ることはで
きない。
【0027】このような繊維構造体を製造する方法には
特に限定はなく、従来公知の方法を任意に採用すれば良
いが、例えば非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維と
を混綿し、ローラーカードにより均一なウェッブとして
紡出した後、図1に示すような熱処理機を用いて、ウェ
ッブをアコーディオン状に折りたたみながら加熱処理
し、熱融着による固着点を形成させる方法などが好まし
く例示される。
【0028】かくして得られる繊維構造体の平均密度は
0.02〜0.20g/cm3の範囲にある必要があ
る。該密度が0.02g/cm3未満では複合繊維構造
物が柔らかくなり過ぎて取り扱いが難しくなり、一方、
0.20g/cm3を超えると板状となり、その後の成
型が困難になる他、音が反射するようになり、吸音材と
して使用できなくなる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれにより何等限定を受ける物では
ない。なお、実施例中に記載した物性は以下の方法によ
り測定した。
【0030】(1)B/A 繊維構造体を厚さ方向に切断し、その断面において、厚
さ方向に対して平行に配列されている繊維(図2におい
て0°≦θ≦45°)の総本数を(B)とし、繊維構造
体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維(図2
において45°<θ≦90°)の総本数を(A)として
B/Aを算出した。尚、本数の測定は、任意の10ヶ所
について各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察
し、その数を数えた。
【0031】(2)吸音特性 各複合繊維構造物について、JIS A 1405に基づき、管
内法による建築材料の垂直入射吸音率を測定した。
【0032】(3)成形性 吸音用繊維構造体を円柱形のモードルを用いて、200
℃で5分間成型を行い、冷却後取り出したサンプルの角
部の形状及び厚みの均一性について、目視判定により下
記の3段階で評価した。 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0033】[実施例1]融点が150℃の熱可塑性ポ
リエーテルエステル系エラストマーを鞘成分に配し、ポ
リブチレンテレフタレートを芯成分に配した、単繊維繊
度3.3dtex、繊維長51mmの芯鞘型熱接着性複
合短繊維(芯成分:鞘成分の重量比=60:40)と、
異方冷却により立体捲縮を付与した単繊維繊度3.3d
tex、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート
短繊維(非弾性捲縮短繊維)とを、重量比で30:70
となるように混綿し、ローラーカードにより均一なウェ
ッブを得た。該ウェッブを軽くニードルパンチングした
後、図1に示す熱処理機を用いて、ウェッブをアコーデ
ィオン状に折りたたみながら200℃で加熱処理し、熱
融着による固着点を形成させて吸音用繊維構造体(目付
が1000g/m2、厚みが20mm、密度が0.05
g/cm3)を得た。該繊維構造体のB/Aの値を表1
に、また、目付、密度、吸音特性及び成形性の測定結果
を表2に示す。
【0034】[実施例2]実施例1において、鞘成分に
共重合ポリエステルを配し、芯成分にポリエチレンテレ
フタレート配した、単繊維繊度4.4dtex、繊維長
51mmの熱接着性複合短繊維を使用し、ウェッブをア
コーディオン状に折りたたみながら加熱処理する際の温
度を160℃とした以外は実施例1と同様に実施して、
吸音用繊維構造体を得た。該繊維構造体のB/Aの値を
表1に、また、目付、密度、吸音特性及び成形性の測定
結果を表2に示す。
【0035】[実施例3]実施例2において、芯鞘型熱
接着性複合短繊維と非弾性捲縮短繊維との混綿比率を、
重量比で50:50となるようにした以外は実施例2と
同様に実施して、吸音用繊維構造体を得た。該繊維構造
体のB/Aの値を表1に、また、目付、密度、吸音特性
及び成形性の測定結果を表2に示す。
【0036】[実施例4]実施例2において、非弾性捲
縮短繊維の単繊維繊度を6.7dtexに変更した以外
は実施例2と同様に実施して、吸音用繊維構造体を得
た。該繊維構造体のB/Aの値を表1に、また、目付、
密度、吸音特性及び成形性の測定結果を表2に示す。
【0037】[比較例1]異方冷却により立体捲縮を付
与した単繊維繊度3.3dtex、繊維長51mmのポ
リエチレンテレフタレート短繊維(非弾性捲縮短繊維)
を用い、ローラーカードにより均一なウェッブを得た
後、該ウェッブをニードルパンチングして吸音用繊維構
造体を得た。該繊維構造体のB/Aの値を表1に、ま
た、目付、密度、吸音特性及び成形性の測定結果を表2
に示す。
【0038】[比較例2]実施例2において、紡出され
たウェッブをその厚さ方向に積層した後、金型内に載置
し、160℃で加熱処理して吸音用繊維構造体を得た。
該繊維構造体のB/Aの値を表1に、また、目付、密
度、吸音特性及び成形性の測定結果を表2に示す。
【0039】[比較例3]実施例2において、芯鞘型熱
接着性複合短繊維と非弾性捲縮短繊維とを混綿した後、
吹き込み装置を用いて吹き込み成型した繊維構造体を、
160℃で加熱処理して吸音用繊維構造体を得た。該繊
維構造体のB/Aの値を表1に、また、目付、密度、吸
音特性及び成形性の測定結果を表2に示す。
【0040】[比較例4]実施例2において、熱処理機
へのウェッブの供給量及びコンベア速度を変更し、繊維
構造体の密度を0.018g/cm3に変更した以外は
実施例2と同様に実施して、吸音用繊維構造体を得た。
該繊維構造体のB/Aの値を表1に、また、目付、密
度、吸音特性及び成形性の測定結果を表2に示す。
【0041】[比較例5]実施例2において、芯鞘型熱
接着性複合短繊維と非弾性捲縮短繊維との混綿比率を、
重量比で70:30となるようにした以外は実施例2と
同様に実施して、吸音用繊維構造体を得た。該繊維構造
体のB/Aの値を表1に、また、目付、密度、吸音特性
及び成形性の測定結果を表2に示す。
【0042】[比較例6]実施例2において、芯鞘型熱
接着性複合短繊維と非弾性捲縮短繊維との混綿比率を、
重量比で5:95となるようにした以外は実施例2と同
様に実施して、吸音用繊維構造体を得た。該繊維構造体
のB/Aの値を表1に、また、目付、密度、吸音特性及
び成形性の測定結果を表2に示す。
【0043】[実施例5]実施例2において、熱処理機
のコンベア速度を変更し、繊維構造体の密度を0.01
0g/cm3に変更した以外は実施例2と同様に実施し
て、吸音用繊維構造体を得た。該繊維構造体のB/Aの
値を表1に、また、目付、密度、吸音特性及び成形性の
測定結果を表2に示す。
【0044】[実施例6]実施例2において、熱処理機
のコンベア速度を変更し、繊維構造体の密度を0.02
6g/cm3に変更した以外は実施例2と同様に実施し
て、吸音用繊維構造体を得た。該繊維構造体のB/Aの
値を表1に、また、目付、密度、吸音特性及び成形性の
測定結果を表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、吸音、遮音特性が良好
であるばかりでなく、成形性にも優れた吸音用複合繊維
構造物が得られるので、車輌や住宅あるいは高速道路な
どの騒音軽減に好適に利用する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する熱処理機の一例を示す側面
図。
【図2】B/Aの測定方法を説明するための模式図。
【符号の説明】
1 ウェッブ 2 コンベア 3 ヒーター 4 繊維構造体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G10K 11/162 G10K 11/16 A (72)発明者 山崎 康行 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社大阪研究センター内 Fターム(参考) 2E001 DF02 DF04 GA29 HD11 3D023 BA02 BA03 BB16 BB29 BC00 BD21 BE04 BE13 BE31 4L047 AA21 AA27 AA28 AB02 AB07 BA03 BA05 BA09 BB09 BD02 CA19 CB03 CB09 CC09 CC10 5D061 BB21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非弾性捲縮短繊維と、該非弾性捲縮短繊
    維を構成するポリマーよりも40℃以上低い融点を有す
    るポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱
    接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜50/5
    0となるように混綿され、該熱接着性複合短繊維同士が
    交差した状態で熱融着された固着点及び該熱接着性複合
    短繊維と該非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着
    された固着点とが散在してなる繊維構造体であって、該
    繊維構造体の平均密度が0.02〜0.20g/cm3
    の範囲にあり、且つ該繊維構造体の厚さ方向に対して平
    行に配列されている繊維の総本数を(B)とし、繊維構
    造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総
    本数を(A)とするとき、B/Aが1.5以上であるこ
    とを特徴とする吸音用繊維構造体。
  2. 【請求項2】 繊維構造体を構成する繊維の平均繊度が
    0.56〜11.1dtexの範囲にある請求項1記載
    の吸音用繊維構造体。
  3. 【請求項3】 非弾性捲縮短繊維の単繊維繊度が1.1
    〜22.2dtexの範囲にある請求項1又は2記載の
    吸音用繊維構造体。
  4. 【請求項4】 非弾性捲縮短繊維が非弾性ポリエステル
    系捲縮短繊維である請求項1、2又は3記載の吸音用繊
    維構造体。
  5. 【請求項5】 熱接着性複合短繊維の熱融着成分が熱可
    塑性エラストマーである請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の吸音用繊維構造体。
  6. 【請求項6】 熱可塑性エラストマーがポリエステル系
    エラストマーである請求項5記載の吸音用繊維構造体。
  7. 【請求項7】 熱接着性複合短繊維の熱融着成分が非弾
    性ポリエステル系ポリマーである請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の吸音用繊維構造体。
  8. 【請求項8】 非弾性ポリエステル系ポリマーが共重合
    ポリエステルである請求項7記載の吸音用繊維構造体。
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