JP2001207365A - 吸音用複合繊維構造物 - Google Patents

吸音用複合繊維構造物

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JP2001207365A
JP2001207365A JP2000020100A JP2000020100A JP2001207365A JP 2001207365 A JP2001207365 A JP 2001207365A JP 2000020100 A JP2000020100 A JP 2000020100A JP 2000020100 A JP2000020100 A JP 2000020100A JP 2001207365 A JP2001207365 A JP 2001207365A
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heat
sound
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short fibers
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JP2000020100A
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Kenji Inagaki
健治 稲垣
Makoto Yoshida
吉田  誠
Yasuyuki Yamazaki
康行 山崎
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクル性や製造の際の作業環境に問題が
なく、吸音、遮音特性に優れなお且つ充分な剛性を併せ
持った吸音用複合繊維構造物を提供すること。 【解決手段】 非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維
とが混綿され、熱融着された固着点が散在してなる繊維
構造体が2層以上積層された複合繊維構造物であって、
該複合繊維構造物の平均密度が0.02〜0.20g/
cm3の範囲にあり、且つ該複合繊維構造物の表層に位
置する繊維構造体の目付を(a)、該繊維構造体を構成
する短繊維の平均繊度を(A)とし、該複合繊維構造物
の他の層を形成する繊維構造体の合計目付を(b)、該
繊維構造体を構成する短繊維の平均繊度を(B)とする
とき、B/A及びb/aが所定の値を同時に満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸音、遮音特性が
良好であるばかりでなく、剛性にも優れた吸音用複合繊
維構造物に関するものであり、さらに詳しくは、車輌や
住宅あるいは高速道路などの騒音軽減に好適に利用する
事が出来る吸音用複合繊維構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車輌用や住宅用あるいは高速道路
などの吸音、遮音材としては、ガラスウールやウレタン
フォームなどが多く使用されてきた。例えば、自動車用
の吸音材としては、エンジンの騒音を車外あるいは車内
へ放出しない為に、木質ボードや再生繊維にフェノール
樹脂などの熱硬化性バインダーを含浸したフェルトや、
ガラス繊維などの無機繊維に熱可塑性樹脂を含浸しホッ
トプレスやコールドプレスした吸音材(特開昭59−2
27442号公報、特開昭58−42897号公報な
ど)が使用されている。
【0003】また、高融点熱可塑性繊維と低融点熱可塑
性繊維とから構成され、低融点熱可塑性繊維の一部を熱
融着させた吸音材(特開平7−3599号公報など)も
知られている。
【0004】しかしながら、木質ボードや再生繊維にフ
ェノール樹脂などの熱硬化性バインダーを含浸したフェ
ルトは、さまざまな材料が混ざり合っている事や、リサ
イクルの観点から問題がある。さらに、フェノール樹脂
は不快なニオイを放ち作業上にも問題があり、このよう
な構成のフェルトを使用する事は好ましくない。
【0005】また、ガラスウール等の無機繊維に熱可塑
性樹脂を含浸したものは、耐熱性(難燃性)には優れて
いるものの、ガラス繊維が一般的に折れ易く刺さり易い
事から作業性が極端に悪いという欠点があった。
【0006】さらに、低融点繊維と高融点繊維から構成
され、低融点繊維の一部を熱融着させた吸音材(以後、
繊維構造体と称する)は、従来寝具を含む各種クッショ
ン材として使用されてきたものであるが、これを吸音材
として使用する場合には、実用上充分な吸音性能を付与
するためにその構成繊維を細繊度化する必要があり、細
繊度化によって繊維構造体の剛性が不充分になるという
問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の有する問題点を解消し、リサイクル性や製造
の際の作業環境に問題がなく、吸音、遮音特性に優れな
お且つ充分な剛性を併せ持った吸音用複合繊維構造物を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討した結果、吸音、遮音に寄与す
る表層の構成繊維の繊度と目付けを特定の範囲に制御化
するとき、所望の吸音材が得られることを究明した。
【0009】すなわち、本発明は非弾性捲縮短繊維と、
該非弾性捲縮短繊維を構成するポリマーよりも40℃以
上低い融点を有するポリマーが、熱融着成分としてその
表面に配された熱接着性複合短繊維とが混綿され、該熱
接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固
着点及び該熱接着性複合短繊維と該非弾性捲縮短繊維と
が交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなる
繊維構造体が2層以上積層された複合繊維構造物であっ
て、該複合繊維構造物の平均密度が0.02〜0.20
g/cm3の範囲にあり、且つ該複合繊維構造物の表層
に位置する繊維構造体の目付を(a)、該繊維構造体を
構成する短繊維の平均繊度を(A)とし、該複合繊維構
造物の他の層を形成する繊維構造体の合計目付を
(b)、該繊維構造体を構成する短繊維の平均繊度を
(B)とするとき、B/A及びb/aが下記の値を同時
に満足することを特徴とする吸音用複合繊維構造物であ
る。 B/A≧1.5 0.25≦b/a≦4
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用する非弾性捲縮短繊
維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレー
ト、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4
−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリピバロ
ラクトン、またはこれらの共重合体からなる短繊維ない
しそれら短繊維の混綿体、または上記ポリマー成分のう
ちの2種類以上からなる複合短繊維等を挙げることがで
きる。これらの短繊維のうち繊維形成性等の観点から、
ポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフ
タレートからなる短繊維が特に好ましい。
【0011】この場合の、捲縮付与方法としては、熱
収縮率の異なるポリマーをサイドバイサイド型に張り合
わせた複合繊維を用いてスパイラル状捲縮を付与、異
方冷却によりスパイラル状捲縮を付与、押し込み捲縮
法によるジグザグ状捲縮を付与など、種々の方法を用い
ればよいが、嵩高性、製造コスト等の面から異方冷却に
よりスパイラル状捲縮を付与するのが最適である。
【0012】本発明で使用する熱接着性複合短繊維の複
合形態としては、サイド・バイ・サイド型、芯鞘型のい
ずれであってもよいが好ましいのは後者である。この芯
鞘型においては非弾性ポリエステルが芯部となるが、該
芯部は同心円状あるいは偏心状であっても良い。特に偏
心状のものにあっては、スパイラル捲縮が発現するの
で、より好ましい。
【0013】熱接着性複合短繊維の熱融着成分は、上記
の非弾性捲縮短繊維を構成するポリマー成分より、40
℃以上低い融点を有することが必要である。この温度が
40℃未満では接着が不十分となる上、腰のない取り扱
いにくい繊維構造体となり、本発明の目的が達せられな
い。
【0014】ここで、熱融着成分として配されるポリマ
ーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステ
ル系エラストマー、非弾性ポリエステル系ポリマー及び
その共重合物、ポリオレフィン系ポリマー及びその共重
合物、ポリビニルアルコ−ル系ポリマー等を挙げること
ができ、ポリウレタン系エラストマーとしては、分子量
が500〜6000程度の低融点ポリオール、例えばジ
ヒドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル、
ジヒドロキシポリカーボネート、ジヒドロキシポリエス
テルアミド等と、分子量500以下の有機ジイソシアネ
ート、例えばp,p’−ジフェニールメタンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート水素化ジフェニールメタンイソシアネート、
キシリレンイソシアネート、2,6−ジイソシアネート
メチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシアネート
等と、分子量500以下の鎖伸長剤、例えばグリコール
アミノアルコールあるいはトリオールとの反応により得
られるポリマーである。
【0015】これらのポリマーのうちで、特に好ましい
のはポリオールとしてはポリテトラメチレングリコー
ル、またはポリ−ε−カプロラクタムあるいはポリブチ
レンアジペートを用いたポリウレタンである。この場合
の有機ジイソシアネートとしてはp,p’−ビスヒドロ
キシエトキシベンゼンおよび1,4−ブタンジオールを
挙げることができる。
【0016】また、ポリエステル系エラストマーとして
は熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ
(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメント
として共重合してなるポリエーテルエステル共重合体、
より具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル
酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−
2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカル
ボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環
式ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セ
バシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカル
ボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などから選
ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4−ブタ
ンジオール、エチレングリコールトリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコールネオペンチルグリコー
ル、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオールあるい
は1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンメタノール
等の脂環式ジオール、またはこれらのエステル形成性誘
導体などから選ばれたジオール成分の少なくとも1種、
および平均分子量が約400〜5000程度のポリエチ
レングリコール、ポリ(1,2−および1,3−ポリプ
ロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレン
オキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレン
オキシドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒド
ロフランとの共重合体等のポリ(アルキレンオキサイ
ド)クリコールのうち少なくとも1種から構成される三
元共重合体を挙げることができる。
【0017】特に、接着性や温度特性、強度の面からす
ればポリブチレン系テレフタレートをハード成分とし、
ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメントとす
るブロック共重合ポリエーテルエステルが好ましい。こ
の場合、ハードセグメントを構成するポリエステル部分
は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジオール成分
がブチレングリコール成分であるポリブチレンテレフタ
レートである。むろん、この酸成分の一部(通常30モ
ル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボン酸
成分で置換されていても良く、同様にグリコール成分の
一部(通常30モル%以下)はブチレングリコール成分
以外のジオキシ成分で置換されていても良い。また、ソ
フトセグメントを構成するポリエーテル部分はブチレン
グリコール以外のジオキシ成分で置換されたポリエーテ
ルであってよい。
【0018】共重合ポリエステル系ポリマーとしては、
アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フ
タル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの
芳香族ジカルボン酸類および/またはヘキサヒドロテレ
フタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂環式ジカ
ルボン酸類と、ジエチレングリコール、ポリエチレング
リコール、プロピレングリコール、パラキシレングリコ
ールなどの脂肪族や脂環式ジオール類とを所定数含有
し、所望に応じてパラヒドロキシ安息香酸などのオキシ
酸類を添加した共重合エステル等を挙げることができ、
例えばテレフタル酸とエチレングリコールとにおいてイ
ソフタル酸および1,6−ヘキサンジオールを添加共重
合させたポリエステルが好ましい。
【0019】また、ポリオレフィンポリマーとしては、
例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリ
プロピレン等を挙げることができる。
【0020】上記の熱融着成分の中でも、共重合ポリエ
ステル系ポリマーや熱可塑性ポリエステル系エラストマ
ーが好ましく、良好な消音性能を有することからポリエ
ステル系エラストマーを用いることが特に好ましい。
【0021】尚、上述のポリマー中には、各種安定剤、
紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他
各種の改良剤等も必要に応じて配合されていても良い。
【0022】本発明においては、上記の非弾性捲縮短繊
維と、上記の熱接着性複合短繊維とを混綿させ、加熱処
理することにより、該熱接着性複合短繊維同士が交差し
た状態で熱融着された固着点及び該熱接着性複合短繊維
と該非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された
固着点とが散在してなる繊維構造体が形成される。
【0023】この際、非弾性捲縮短繊維と熱接着複合短
繊維との重量比率は90/10〜50/50である事が
好ましい。熱接着複合短繊維の比率がこの範囲より少な
い場合は、固着点が極端に少なくなり、繊維構造体の腰
がなく、また成形しても充分な吸音性や剛性が得られな
いことがある。一方、熱接着複合短繊維の比率がこの範
囲より多い場合は、接着点が多くなり過ぎ、熱処理工程
での取り扱い性などが低下する場合がある。
【0024】さらに、本発明においては、上記繊維構造
体を従来公知の方法により2層以上積層し複合繊維構造
物を得るが、この際、音源側(表層)に位置する繊維構
造体の目付及び該繊維構造体を構成する短繊維の平均繊
度を、他の層を形成する繊維構造体の合計目付及び該繊
維構造体を構成する短繊維の平均繊度に対して一定の範
囲に制御することが肝要である。
【0025】即ち、表層に位置する繊維構造体の目付を
(a)、該繊維構造体を構成する短繊維の平均繊度を
(A)とし、該複合繊維構造物の他の層を形成する繊維
構造体の合計目付を(b)、該繊維構造体を構成する短
繊維の平均繊度を(B)とするとき、B/A及びb/a
が下記の値を同時に満足するよう制御することにより、
吸音、遮音特性に優れなお且つ充分な剛性を併せ持った
吸音用複合繊維構造物を得ることができるのである。 B/A≧1.5 0.25≦b/a≦4.0
【0026】ここで、B/A<1.5の場合は、吸音特
性と剛性の両立は難しく、従来公知の吸音材と何ら変わ
らない。一方、b/a<0.25の場合は、表面層の比
率が多くなり過ぎるので充分な剛性が得られず、b/a
>4.0合は吸音性が不充分となる。
【0027】かくして得られる複合繊維構造物の平均密
度は0.02〜0.20g/cm3の範囲にある必要が
ある。該密度が0.02g/cm3未満では複合繊維構
造物が柔らかくなり過ぎて取り扱いが難しくなり、一
方、0.20g/cm3を超えると板状となり、その後
の成型が困難になる他、音が反射するようになり、吸音
材として使用できなくなる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれにより何等限定を受ける物では
ない。なお、実施例中に記載した物性は以下の方法によ
り測定した。
【0029】(1)吸音特性 各複合繊維構造物について、JIS A 1405に基づき、表
層を音源に向けた場合の管内法による建築材料の垂直入
射吸音率を測定した。
【0030】(2)剛性 複合繊維構造物を、5mmのクリアランスで200℃で
5分間プレスして得られた試料を、長さ方向に対して2
0cm、幅5cmにカットした後、図1に示す方法で2
0gの荷重を掛けた時の垂れ下がり量により以下の基準
で判定を行った。 ○:垂れ下がり量が10mm未満 △:垂れ下がり量が10mm以上20mm未満 ×:垂れ下がり量が20mm以上
【0031】[実施例1]融点が150℃の熱可塑性ポ
リエーテルエステル系エラストマーを鞘成分に配し、ポ
リブチレンテレフタレートを芯成分に配した、単繊維繊
度3.3dtex、繊維長51mmの芯鞘型熱接着性複
合短繊維(芯成分:鞘成分の重量比=60:40)と、
異方冷却により立体捲縮を付与した単繊維繊度3.3d
tex、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート
短繊維(非弾性捲縮短繊維)とを、重量比で30:70
となるように混綿し、ローラーカードにより均一なウェ
ッブを得た。一方、上記の接着性複合短繊維及び非弾性
捲縮短繊維において、単繊維繊度をそれぞれ6.7dt
ex及び13.3dtexに変更したものを重量比で3
0:70となるように混綿し、同様にローラーカードに
より均一なウェッブを得た。上記両ウェッブをその重量
比率が50/50となるように積層した後、平板型の金
型内に入れ、200℃の雰囲気下で10分間熱処理をし
て、吸音用複合繊維構造物(目付が1003g/m2
厚みが21mm、密度が0.05g/cm3)を得た。
該複合繊維構造物のB/A及びb/aの値を表1に、ま
た、目付、密度、吸音特性及び剛性の測定結果を表2に
示す。
【0032】[実施例2]実施例1において、鞘成分に
共重合ポリエステルを配し、芯成分にポリエチレンテレ
フタレート配した、単繊維繊度4.4dtex、繊維長
51mmの熱接着性複合短繊維を使用し、ウェッブを積
層した後の熱処理を160℃の雰囲気下で実施した以外
は実施例1と同様に実施して、吸音用複合繊維構造物を
得た。該複合繊維構造物のB/A及びb/aの値を表1
に、また、目付、密度、吸音特性及び剛性の測定結果を
表2に示す。
【0033】[実施例3]実施例2において、ウェッブ
を積層する際の重量比率が25/75となるように積層
した以外は実施例2と同様に実施して、吸音用複合繊維
構造物を得た。該複合繊維構造物のB/A及びb/aの
値を表1に、また、目付、密度、吸音特性及び剛性の測
定結果を表2に示す。
【0034】[実施例4]実施例2において、ウェッブ
を積層する際の重量比率が75/25となるように積層
した以外は実施例2と同様に実施して、吸音用複合繊維
構造物を得た。該複合繊維構造物のB/A及びb/aの
値を表1に、また、目付、密度、吸音特性及び剛性の測
定結果を表2に示す。
【0035】[比較例1]融点が150℃の熱可塑性ポ
リエーテルエステル系エラストマーを鞘成分に配し、ポ
リブチレンテレフタレートを芯成分に配した、単繊維繊
度3.3dtex、繊維長51mmの芯鞘型熱接着性複
合短繊維(芯成分:鞘成分の重量比=60:40)と、
異方冷却により立体捲縮を付与した単糸繊度3.3dt
ex、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート短
繊維(非弾性捲縮短繊維)とを、重量比で30:70と
なるように混綿し、ローラーカードにより均一なウェッ
ブを得た。上記ウェッブを平板型の金型内に入れ、20
0℃の雰囲気下で10分間熱処理をして、吸音用繊維構
造物を得た。該繊維構造物のB/A及びb/aの値を表
1に、また、目付、密度、吸音特性及び剛性の測定結果
を表2に示す。
【0036】[比較例2]実施例1において、いずれの
ウェッブにも単繊維繊度3.3dtexの非弾性捲縮短
繊維を使用する以外は実施例1と同様に実施して、吸音
用複合繊維構造物を得た。該複合繊維構造物のB/A及
びb/aの値を表1に、また、目付、密度、吸音特性及
び剛性の測定結果を表2に示す。
【0037】[比較例3]実施例2において、ウェッブ
の紡出量を変更し、複合繊維構造物の密度を0.26g
/cm3に変更した以外は実施例2と同様に実施して、
吸音用複合繊維構造物を得た。該複合繊維構造物のB/
A及びb/aの値を表1に、また、目付、密度、吸音特
性及び剛性の測定結果を表2に示す。
【0038】[比較例4]実施例2において、ウェッブ
の紡出量を変更し、複合繊維構造物の密度を0.015
g/cm3に変更した以外は実施例2と同様に実施し
て、吸音用複合繊維構造物を得た。該複合繊維構造物の
B/A及びb/aの値を表1に、また、目付、密度、吸
音特性及び剛性の測定結果を表2に示す。
【0039】[比較例5]実施例2において、ウェッブ
を積層する際の重量比率を10/90に変更した以外は
実施例2と同様に実施して、吸音用複合繊維構造物を得
た。該複合繊維構造物のB/A及びb/aの値を表1
に、また、目付、密度、吸音特性及び剛性の測定結果を
表2に示す。
【0040】[比較例6]実施例2において、ウェッブ
を積層する際の重量比率を90/10に変更した以外は
実施例2と同様に実施して、吸音用複合繊維構造物を得
た。該複合繊維構造物のB/A及びb/aの値を表1
に、また、目付、密度、吸音特性及び剛性の測定結果を
表2に示す。
【0041】[実施例5]実施例2において、芯鞘型熱
接着性複合短繊維とポリエチレンテレフタレート短繊維
(非弾性捲縮短繊維)との混綿比を、重量比で50:5
0となるようにした以外は実施例2と同様に実施して、
吸音用複合繊維構造物を得た。該複合繊維構造物のB/
A及びb/aの値を表1に、また、目付、密度、吸音特
性及び剛性の測定結果を表2に示す。
【0042】[実施例6]実施例2において、ウェッブ
の紡出量を変更し、複合繊維構造物の密度を0.1g/
cm3に変更した以外は実施例2と同様に実施して、吸
音用複合繊維構造物を得た。該複合繊維構造物のB/A
及びb/aの値を表1に、また、目付、密度、吸音特性
及び剛性の測定結果を表2に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、吸音、遮音特性が良好
であるばかりでなく、剛性にも優れた吸音用複合繊維構
造物が得られるので、車輌や住宅あるいは高速道路など
の騒音軽減に好適に利用する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】剛性の測定方法を説明するための模式図。
【符号の説明】
1 試料 2 荷重
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G10K 11/162 G10K 11/16 A (72)発明者 山崎 康行 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社大阪研究センター内 Fターム(参考) 2E001 DF04 GA28 HD11 JD04 3D023 BA02 BA03 BB16 BC00 BD21 BE04 BE06 BE31 3D114 AA20 BA21 CA20 4L047 AA21 AA27 AB02 BA05 BA08 CA05 CB03 CC09 5D061 AA07 AA22 BB01 BB21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非弾性捲縮短繊維と、該非弾性捲縮短繊
    維を構成するポリマーよりも40℃以上低い融点を有す
    るポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱
    接着性複合短繊維とが混綿され、該熱接着性複合短繊維
    同士が交差した状態で熱融着された固着点及び該熱接着
    性複合短繊維と該非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で
    熱融着された固着点とが散在してなる繊維構造体が2層
    以上積層された複合繊維構造物であって、該複合繊維構
    造物の平均密度が0.02〜0.20g/cm3の範囲
    にあり、且つ該複合繊維構造物の表層に位置する繊維構
    造体の目付を(a)、該繊維構造体を構成する短繊維の
    平均繊度を(A)とし、該複合繊維構造物の他の層を形
    成する繊維構造体の合計目付を(b)、該繊維構造体を
    構成する短繊維の平均繊度を(B)とするとき、B/A
    及びb/aが下記の値を同時に満足することを特徴とす
    る吸音用複合繊維構造物。 B/A≧1.5 0.25≦b/a≦4.0
  2. 【請求項2】 非弾性捲縮短繊維と熱接着複合短繊維と
    の混合比率が重量比で90:10〜50:50である請
    求項1記載の吸音用複合繊維構造物。
  3. 【請求項3】 非弾性捲縮短繊維の単繊維繊度が0.5
    5〜111dtexの範囲にある請求項1又は2記載の
    吸音用複合繊維構造物。
  4. 【請求項4】 非弾性捲縮短繊維が非弾性ポリエステル
    系捲縮短繊維である請求項1、2又は3記載の吸音用複
    合繊維構造物。
  5. 【請求項5】 熱接着性複合短繊維の熱融着成分が熱可
    塑性エラストマーである請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の吸音用複合繊維構造物。
  6. 【請求項6】 熱可塑性エラストマーがポリエステル系
    エラストマーである請求項5記載の吸音用複合繊維構造
    物。
  7. 【請求項7】 熱接着性複合短繊維の熱融着成分が非弾
    性ポリエステル系ポリマーである請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の吸音用複合繊維構造物。
  8. 【請求項8】 非弾性ポリエステル系ポリマーが共重合
    ポリエステルである請求項7記載の吸音用複合繊維構造
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111469955A (zh) * 2020-04-20 2020-07-31 陕西欣辉报废汽车回收拆解有限公司 一种报废汽车拆解用除尘降噪装置

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