JP2007015813A - 高所作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業台の首振動の際の乗り心地をよくする。
【解決手段】 高所作業車1が、ブーム5の先端に上下に揺動自在に枢結された垂直ポスト8と、ブーム5および垂直ポスト8の間に設けられブーム5の起伏に応じて垂直ポスト8を上下に揺動させて略垂直に延びた状態に保持するレベリング機構と、垂直ポスト8の略垂直方向の軸線に対して垂直な面内に首振動自在に取り付けられた作業台7とを有し、作業台7の首振中心が平面視においてブーム5の長手軸方向の軸線に対してブーム5の幅方向にオフセットした位置に位置するように構成されており、作業台7を傾斜させるように作業台7側からブーム5の長手軸回りに作用する捻りモーメントに拘らず作業台7が略水平状態になるように、垂直ポスト8の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対してブーム5の長手軸回りに捻りモーメントが作用する方向とは逆方向に傾いている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、基端部が車体に取り付けられて起伏動等自在なブームと、ブームの先端に首振動自在に取り付けられた作業台とを有して構成される高所作業車に関する。
上記のような高所作業車は、例えば特許文献1に記載されているように、走行可能な車体上に、車体に対して旋回動自在な旋回台が取り付けられ、この旋回台に起伏シリンダの伸縮動により車体に対して起伏動自在にブームが枢結され、複数のブーム部材を入れ子式に構成したブーム内部の伸縮シリンダの伸縮動によりブーム全体が伸縮動するように構成されている。また、ブームの先端に屈伸アームが取り付けられ、この屈伸アームは、ブームの先端部に上下方向に揺動自在に設けられた連結部材と、連結部材の先端部に設けられたヘッド部材とから構成され、このヘッド部材にレベリング機構によりブームの起伏動に拘らず常に垂直に延びた状態に保持される垂直ポスト部材を介して作業台が設けられている。作業台に搭乗した作業者は、ブームを起伏動・旋回動・伸縮動させ、屈伸アームを屈伸動させ、さらに作業台を首振動させることで、作業台を所望もしくは任意の高所位置に移動させることができる。
特開2004−43129号公報
ところで、上記のような屈伸アームを装備した高所作業車は、その屈伸アーム106および作業台107周辺の構造は図6(a),(b)に示すようになっており、作業台107の首振動の中心位置である垂直ポスト108は、ブーム105の長手軸方向の軸線Lに対して長さYだけオフセットした位置に位置する。このため、作業台107がブーム105の軸線Lに対して(垂直ポスト108の中心を通るヘッド部材123の軸線Lに対して)首振角度θだけ首振動した場合であっても、図6(a)のように、作業台107が軸線Lに対して屈伸アーム106と垂直ポスト108とを繋ぐヘッド部材123側の位置に位置する場合の方が、図6(b)のように、作業台107が軸線Lに対してヘッド部材123とは反対側の位置に位置する場合よりも、作業台107の略中心位置と軸線Lとの距離が大きい。
このため、図6(a)の場合の方が、図6(b)の場合よりも、作業台107からブーム105の軸線L回りに作用する捻りモーメントMは大きい、ということができる。このように、図6(b)の場合は、捻りモーメントMが小さい上にアーム106を挟んで作業台107とヘッド部材123との重量がバランスされるため、作業台107の軸線Lと垂直方向(紙面方向)の傾斜角度は比較的小さい。ところが、図6(a)の場合は、捻りモーメントMが大きく作用し、さらに、アーム106に対して作業台107およびヘッド部材123いずれも同じ側に位置するため、作業台107をより大きく傾斜させようとする力が作用し、作業台107はブーム105から遠い側が低くなるような状態に傾斜して、作業台107の乗り心地が悪かった。
これを解消するために、図6(c)に示すように、従来は作業台107を作業台ブラケット109に対して垂直ポスト108の側が低くなるよう状態に傾斜させて取り付けることによって、作業台107が図6(a)の状態に首振動した場合であっても、上記したような捻りモーメントMによる作業台107の傾斜を相殺できるような構成にしている。しかしながら、作業台107がの首振角度θが0°、すなわち、作業台107の略中心が軸線L上に位置する場合には、上記のような作業台ブラケット109に対して傾斜を持たせた作業台107の取付構成による影響が目立つようになり、作業台107がブーム105方向に前のめりに傾斜する状態になる。このため、首振角度θが90°付近にあるときには作業台107は略水平状態になるが、かえって首振角度θが0°(作業台107の略中心が軸線L上の位置に位置している場合)の場合の乗り心地が悪くなり、さらに、作業台107が図6(a)の状態から図6(b)の状態まで首振動する場合に作業台107の傾斜角度の変化が激しくなり、これも乗り心地が悪くなる要因となっている、といった課題があった。
以上のような問題に鑑みて、本発明では、作業台の首振動の際に作業台に搭乗する作業者にとって乗り心地のよい作業台を備えた高所作業車を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明に係る高所作業車は、走行可能な車体上に少なくとも起伏動自在に取り付けられたブームと、ブームの先端に上下に揺動自在に枢結されたポスト部材(例えば、実施形態における垂直ポスト8)と、ブームおよびポスト部材の間に設けられブームの起伏に応じてポスト部材を上下に揺動させて略垂直に延びた状態に保持するレベリング機構(例えば、実施形態におけるレベリングシリンダ54)と、ポスト部材の略垂直方向の軸線の回りに首振動自在に取り付けられた作業台とを有し、作業台を傾斜させるように作業台側からブームの長手軸回りに作用する捻りモーメントに拘らず作業台が略水平状態になるように、ポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対してブームの長手軸回りに捻りモーメントが作用する方向とは逆方向に傾いている。
また、上記構成の高所作業車において、作業台の首振中心が平面視においてブームの長手軸方向の軸線に対してブームの幅方向にオフセットした位置に位置するように構成され、作業台がブームに対して作業台の首振中心の側に首振動する場合にオフセットによって生じる捻りモーメントが作用した状態で作業台が略水平状態になるようにポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して傾いているようにするのが好ましい。
さらに、上記構成の高所作業車において、ブームが先端に取り付けられたブームヘッド部材(例えば、実施形態におけるブームヘッド60)を有して構成され、ブームヘッド部材に取り付けられたポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して傾くようにブームヘッド部材がブームに対して取り付けられているのが好ましい。
一方、上記構成の高所作業車において、ブームが先端に取り付けられたブームヘッド部材(例えば、実施形態におけるブームヘッド60)を有して構成され、ポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して傾くようにポスト部材がブームヘッド部材に対して取り付けられていてもよい。
本発明に関する高所作業車によれば、ブームの先端に取り付けられたポスト部材の略垂直方向の軸線が、鉛直方向に対してブームの長手軸回りに捻りモーメントが作用する方向とは逆方向に傾くように、垂直ポストが取り付けられている。このため、作業台からブーム側に作用する捻りモーメントが大きくなる方向へ作業台が首振動した場合であっても、垂直ポストのブーム先端に対する上記のような取付構成による作業台の略水平方向に対する傾斜と、大きな捻りモーメントが作用することによる作業台の略水平方向に対する傾斜とが相殺されて、作業台の傾斜を小さく抑えることができる。
しかも、作業台はポスト部材の略垂直方向の軸線に対して垂直な面内に首振動するようにポスト部材に取り付けられているため、作業台が、作業台からブーム側に作用する捻りモーメントが小さいブームの長手軸方向の軸線上の位置に首振動した場合であっても、作業台がブーム方向に前のめりに傾斜するようなことはなく、作業台が首振動する際の傾斜角度の変化を小さく抑えることが可能であるため、作業台に搭乗する作業者にとって乗り心地が悪くなるようなことはない。
そして、上記のような作業台からブーム側に作用する捻りモーメントによる作業台の傾斜を低く抑える効果は、特に、ブームヘッド部材の先端に上下方向に揺動自在に屈伸アームが取り付けられ、屈伸アームの先端にポスト部材が、さらにこのポスト部材に作業台が取り付けられ、作業台の首振動の中心位置がブームの長手軸方向の軸線に対してオフセットした位置に位置する高所作業車において高いものが得られる。すなわち、作業台がブームの軸線(屈伸アームの軸線)に対してポスト部材と同じ側に首振動する方が、ポスト部材と反対側に首振動するよりも作業台側からブームに作用する捻りモーメントが大きくなるような高所作業車において、作業台がブームの軸線に対してポスト部材と同じ側に首振動した場合であっても、垂直ポストのブーム先端に対する上記のような取付構成により、捻りモーメントによる作業台の傾斜角度の変化を小さく抑えることが可能である。
また、作業台からブーム側に作用する捻りモーメントによる傾斜を相殺するようなブーム先端部の構成は、ブームの先端に嵌挿されて固定されるブームヘッド部材に取り付けられたポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して上記のような角度をなすように、ブームヘッド部材をブームに対して取り付けるものでもよいし、あるいは、ポスト部材自体を上記のようなの角度をなすようにブームヘッド部材に対して取り付けるようにしてもよい。上記いずれの取付構成によっても、ポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して傾いているため、作業台からブーム側に作用する捻りモーメントが大きくなる方向へ作業台が首振動した場合、これに伴う作業台の傾斜が小さく抑えられる。
以下、本発明に係る高所作業車の好ましい実施の形態について図1乃至図5を参照して説明する。図1に当該高所作業車の一例を示す。
この高所作業車1は、車体2の前後左右に前後輪3a,3bを有して走行可能であり、車体2の前部に運転キャビン2aを有したトラック車両をベースに構成される。車体2の前後の各左右には車体2の側方に張り出すとともに、下端部を接地させて車体2を支持するジャッキ10,10,…が設けられ、車体2には上方へ突出し旋回動自在な旋回ポスト4が設けられている。車体2の内部には図示しない旋回モータが設けられ、この旋回モータの作動により旋回ポスト4を旋回動させることができる。
また、旋回ポスト4に基端部が枢結されてブーム5が取り付けられており、このブーム5は起伏シリンダ51により起伏動される。ブーム5は、基端ブーム5aおよび先端ブーム5bを入れ子式に組み合わせて、図示しない内蔵の伸縮シリンダによりブーム5の全体が長手軸方向に伸縮動可能に構成される。
図2に示すように、ブーム5の先端部には屈伸アーム6が設けられ、この屈伸アーム6の先端部にヘッド部材23を介して垂直ポスト8が上下に揺動可能に枢結されている。この垂直ポスト8は、ヘッド部材23と垂直ポスト8との間に配設されたレベリングシリンダ54により揺動制御が行われ、ブーム5の起伏の如何に拘らず垂直ポスト8が常に鉛直に延びるように保持される。このように常時鉛直に保持される垂直ポスト8に作業台ブラケット9を介して図示しない旋回モータにより水平旋回自在(首振動自在)に作業台7が取り付けられており、垂直ポスト8により作業台7はブーム5の起伏に拘らず常に水平に保持される。また、車体2の後部左側には、図1に示すような格納状態の作業台7に乗降するためのステップ12が配設されている。車体2の側部左側には、スライド式の扉を有して梯子や脚立等を収容可能な工具箱13が設置されている。
作業台7には操作装置11が設けられており、作業台7に搭乗した作業者が操作装置11のうち第1操作レバー11aを手動操作することで、旋回モータ、起伏シリンダ51および伸縮シリンダの作動が制御されて、ブーム5を旋回動、起伏動、伸縮動させ、また、操作装置11のうち第2操作レバー11bを手動操作することで、屈伸アーム6を屈伸動させる屈伸シリンダ53の伸縮動が制御されて作業台7を上下方向に移動させることができる。このため、第1操作レバー11aと第2操作レバー11bとを組み合わせて操作することで、作業台7を所望もしくは任意の高所位置に移動させることができる。
次に屈伸アーム6について説明する。図2に示すように、屈伸アーム6は、中空断面を有する先端ブーム5b先端に基端側が長手軸方向に嵌挿されるブームヘッド60に基端側が枢結され、ヘッド部材23に先端側が枢結された連結部材20から構成されている。この連結部材20は、板状でいずれもブーム5の長手軸方向に平行に延びる、それぞれ一対のアッパーアーム21およびロアアーム22からなり、一対のアッパーアーム21の一端はそれぞれブームヘッド60の前端部において枢結ピン31により上下方向に揺動自在に枢結され、その他端はそれぞれヘッド部材23の側面に枢結ピン32により上下方向に揺動自在に枢結される。
一対のロアアーム22の一端はそれぞれ枢結ピン31よりも下方の位置のブームヘッド60の両側面に枢結ピン33により上下方向に揺動自在に枢結され、その他端はそれぞれ枢結ピン32よりも図において下方の位置であってヘッド部材23の両側面に、枢結ピン34により上下方向に揺動自在に枢結される。このようにして、アッパーアーム21、ロアアーム22、ヘッド部材23およびブームヘッド60により平行リンク機構が形成されている。
アッパーアーム21の内側面には、屈伸シリンダ53のロッド側端部が枢結ピン35により枢結されている。また、屈伸シリンダ53のボトム側端部が、ロアアーム22の基端部をブームヘッド60に枢結する枢結ピン33に枢結されている。すなわち、屈伸シリンダ53は、アッパーアーム21とロアアーム22との間に掛け渡されるように連結部材20が延びる方向に取り付けられている。このため、屈伸シリンダ53を伸縮動させると、枢結ピン33および枢結ピン35間の長さが変化し、屈伸アーム6がブーム5に対して上下方向に屈伸動する。
ヘッド部材23内にはレベリングシリンダ54が設けられており、枢結ピン37によりレベリングシリンダ54のボトム側端部がヘッド部材23に枢結され、枢結ピン36によりレベリングシリンダ54のロッド側端部が垂直ポスト8に枢結されている。また、垂直ポスト8の下端が枢結ピン38によりヘッド部材23に揺動自在に取り付けられている。レベリングシリンダ54は、垂直ポスト8を揺動させることでブーム5の起伏角度に拘らず垂直ポスト8を常時鉛直に延びた状態に保持する。このため、レベリングシリンダ54の伸縮動によりこの垂直ポスト8に取り付けられた作業台7を常時水平状態に保持することができる。
また、図2(b)に示すように、作業台7の首振中心P点が、平面視においてブーム5の長手軸方向の軸線Lに対して(屈伸アーム6の軸線に対して)ブーム5の幅方向に長さXだけオフセットした位置に位置するように構成されている。このため、作業台7がブーム5に対して(屈伸アーム6に対して)垂直ポスト8と同じ側に首振動する場合の方が、作業台7がブーム5に対して垂直ポスト8と反対側に首振動する場合よりも、作業台7からブーム5の軸線L回りに作用する捻りモーメントは大きい。
ブーム5を旋回動させる図示しない旋回モータ、起伏動させる起伏シリンダ51、伸縮動させる伸縮シリンダおよび屈伸アーム6を屈伸動させる屈伸シリンダ53の作動は、それぞれ操作装置11からの操作信号に基づいて、車体2に配設されたエンジンの回転駆動力を伝達させて駆動する油圧ポンプから吐出する作動油の給排制御をすることにより行われる。この給排制御は車体2に旋回モータ、起伏シリンダ51、伸縮シリンダおよび屈伸シリンダ53に対応して設けられた油圧ユニット内の旋回コントロールバルブ、起伏コントロールバルブ、伸縮コントロールバルブおよび屈伸コントロールバルブからなる図示しない各コントロールバルブの開度を制御することで行われる。
ここで図3および図4を用いて、先端ブーム5bおよび先端ブーム5bの先端部に取り付けられるブームヘッド60について説明する。先端ブーム5bは中空矩形の断面形状を有し、基端ブーム5a内に入れ子式に嵌挿される。先端ブーム5bの先端部には、側面視略L字型であって先端ブーム5bと同じように中空矩形の断面形状を有するブームヘッド60が入れ子式に嵌挿され、ボルト84,85,86により3箇所(ブームヘッド60の左右両側面で合計6箇所)で先端ブーム5bに固定される。
ブームヘッド60の前端部には、アッパーアーム21の一端を枢結する枢結ピン31が挿通される枢結孔67が左右に貫通して形成され、枢結孔67よりも基端側であってブームヘッド60の下部に近接する位置に、ロアアーム22の一端を枢結する枢結ピン33が挿通される枢結孔68が同じように左右に貫通して形成されている。
ブームヘッド60は、断面コの字型の上板60bおよび下板60cからなる2枚の板部材の両端部が内側に突出してこれらが対向する状態で、上板60bおよび下板60cに左右の側板60a,60aが溶着されて構成され、このような構成により、ブームヘッド60はその長手軸方向に延びる中空空間を有して中空矩形の断面形状を呈する。また、側板側板60a,60aには、その上下に延びて、4枚の略角柱状のスペーサ71,71,72,72が溶着されている。さらに、側板60a,60a、下板60cおよびスペーサ71,71の下面や、ブームヘッド60の基端部の上面には、ブームヘッド60の左右に延びてスペーサ73が各々溶着されている。このようにブームヘッド60は、左右の側板60a,60a、上板60b、下板60cおよびスペーサ71,71,72,72,73が一体となった構造を有している。
スペーサ71,71,72,72のうち、スペーサ71,71が枢結穴68,68に近接して側板60a,60aを挟んで対向するように取り付けられ、一方、スペーサ71,71よりもブームヘッド60の基端側に間隔を置いてスペーサ72,72が同じく側板60a,60aを挟んで対向するように取り付けられている。
側板60a,60aには、その厚さ方向に貫通する取付孔64,64、取付孔65,65および取付孔66,66が設けられている。また、スペーサ71,71にはその厚さ方向に貫通し、いずれもネジ部を有して取付孔64,64に重なるように位置する取付孔74,74および取付孔65,65に重なるように位置する取付孔75,75が、さらに、スペーサ72,72にはその厚さ方向に貫通し、ネジ部を有して取付孔66,66に重なるように位置する取付孔76,76が形成されている。そして、6個のボルトを各々取付孔74,74,75,75,76,76にネジ込むことによって、先端ブーム5bに嵌挿されたブームヘッド60が先端ブーム5bに対して6箇所で締結される。
図4(a),(b)に示すように、スペーサ71,71,72,72,73の断面は、いずれも略楔形状を呈する。ブームヘッド60の先端側のスペーサ71,71のうち、一方の側板60aに溶着されるスペーサ71は下方に向って先細になり、他方のスペーサ71は上方に向って先細になっている。すなわち、スペーサ71,71は上下の向きが互いに逆で、しかもそれらのテーパ面が対向するように側面60aに固定されている状態になっている。同じようにして、スペーサ72,72も上下の向きが互いに逆でそれらのテーパ面が対向するように側面60aに固定されている。
このようなスペーサ71,71,…の構成のため、ブームヘッド60を左右に分け上下に延びる中心線Lと、ブームヘッド60の断面略中心を通る鉛直線Lとは一致せずに、中心線Lは鉛直線Lに対して紙面上を時計方向に角度θをなしている。すなわち、ブームヘッド60は、その幅方向が略水平状態に先端ブーム5bに取り付けられているわけではなく、傾斜した状態(傾斜角は上記の角度θ)に取り付けられている。
この角度θとして、作業台7がブーム5に対して(屈伸アーム6に対して)垂直ポスト8と同じ側に首振動する場合に、前述のように(図2(b)参照)、作業台7の首振中心P点がブーム5に対してオフセットした位置に位置することによって生じる捻りモーメントが作業台7からブーム5の軸線L回りに作用した状態で、このときの作業台7の傾斜をなくして作業台7を略水平状態にするのに必要な分の大きさが設定される。なお、角度θは大きくても数°程度であるが、断面楔形であるスペーサ71,71,…の形状を変えることにより、それを任意に設定することが可能である。
上記のようにブームヘッド60が構成される高所作業車において、図5を参照して、作業台7の垂直ポスト8を首振中心とする首振動に伴う作業台7の傾斜状態の変化ついて、従来の場合と比較しつつ説明する。上述のように、本発明に係る高所作業車においては、ブームヘッド60が角度θをなして先端ブーム5bに取り付けられている構成のため、図5に示すように、ブームヘッド60に枢結される屈伸アーム6も鉛直線Lに対して紙面上を時計方向に角度θだけ傾斜している。さらに、ヘッド部材23を介して屈伸アーム6に取り付けられた垂直ポスト8は、その長手軸方向が作業台7の首振角度に関わらず常に鉛直線Lに対して紙面上を時計方向に角度θだけ傾斜する状態となる。
作業台7が屈伸アーム6の後方に位置している状態から屈伸アーム6に対して垂直ポスト8と同じ側に首振動した場合には、作業台7からブーム5の長手軸方向の軸線回りに紙面上を反時計方向に捻りモーメントMが作用する。このとき、従来においては、作業台7が作業台ブラケット9に対して垂直ポスト8の側が低くなるように(図5の紙面右下がりに)傾いている取付構成であり、この取付構成と捻りモーメントMによる作業台7を紙面左下がりに傾斜させようとする作用とにより、作業台7は略水平状態になる。
一方、本発明においては、作業台7が屈伸アーム6に対して垂直ポスト8と同じ側に首振動した場合には、垂直ポスト8の長手軸方向が鉛直線Lに対して角度θだけ傾いている取付構成と、捻りモーメントMによる作業台7を紙面左下がりに傾斜させようとする作用とにより、首振動した作業台は図5の紙面右下がりに傾斜するような状態(図5における作業台7a)とはならず、また、紙面左下がりに大きく傾斜するような状態(本発明とは異なり垂直ポスト8が鉛直方向に対して角度θ傾いていない場合には、6.0°程度傾斜する)とはならずに、作業台7は紙面左方にやや傾斜する状態(図5における作業台7´で、水平面に対する傾斜角度は、2.0°程度である)もしくは略水平状態となる。このように、本発明においてはブームヘッド60の先端ブーム5bに対する偏った取付構成のため、作業台7が作業台7からブーム5の長手軸の軸線回りに作用する捻りモーメントMが大きくなる方向に作業台7が首振動した場合であっても作業台7に搭乗する作業者にとって乗り心地が悪くなることはない。
作業台7がブーム5の後方に(屈伸アーム6の後方に)首振動した場合には、ブーム5の長手軸方向の軸線回りの捻りモーメントMはほとんど作用せず、従来においては、作業台7が作業台ブラケット9に対して垂直ポスト8の側が低くなるように傾いている取付構成の影響が現れ、作業台7は前のめりに傾斜する状態となる。
一方、本発明においては、垂直ポスト8の長手軸方向が鉛直線Lに対して角度θだけ傾いている取付構成により、作業台7は紙面右方に向けて傾斜するが(図5における作業台7)、作業台7は作業台ブラケット9に対して(垂直ポスト8に対して)傾いていないので、作業台7は前のめりになることはない。なお、角度θは作業台7に搭乗する作業者にとってこの傾斜により乗り心地が悪くならない程度に設定されている(1.6°程度)ため特に問題はなく、むしろ、従来乗り心地を悪化させる要因として問題となっていた作業台7がブーム5の後方に位置する場合の作業台7の前のめりが生じることがないので、作業台7の首振動に伴う傾斜角度の変化が抑えられるため、作業台7の乗り心地は改善される。
ブーム5の後方に位置している状態から作業台7が屈伸アーム6に対して垂直ポスト8と反対側に首振動した場合には、従来においては、作業台7が作業台ブラケット9に対して垂直ポスト8の側が低くなるように(図5の紙面左下がりに)傾いている取付構成であり、この取付構成と捻りモーメントによる作業台7を紙面右下がりに傾斜させようとする作用とにより、作業台7は前のめりに傾斜する状態から略水平状態になる。このため、作業台7の傾斜角度の変化が大きく乗り心地は悪かった。
一方、本発明においては、垂直ポスト8の長手軸方向が鉛直線Lに対して角度θだけ傾いている取付構成により、作業台7は紙面右方に向けて傾斜するが(図5における作業台7´´で、水平面に対する傾斜角度は、2.9°程度である)、作業台7がブーム5の後方に位置していたときに対して傾斜の変化が小さいので、作業台7が前のめりに傾斜する場合と比較して作業台7の首振動に伴う乗り心地を改善させることができる。
以上のことから、本発明のようなブームヘッド60の先端ブーム5bへの取付構成により、作業台7が屈伸アーム6に対して垂直ポスト8と同じ側から垂直ポスト8と反対の側に向けて(あるいは、垂直ポスト8と反対の側から同じ側に向けて)首振動する場合において、作業台7の首振動に伴う作業台7の傾斜の相対的な変化が小さいため、作業台7に搭乗する作業者にとっての乗り心地を改善することが可能である。
なお、これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されるものではない。すなわち、上述の実施形態では、ブームヘッド60が鉛直線Lに対して角度θをなして先端ブーム5bに取り付けられていたが、上記のような構成に限らず、ブームヘッド60はその上下方向が鉛直線Lと一致するように先端ブーム5bに取り付け、垂直ポスト8の方をヘッド部材23に鉛直線Lに対して角度θをなすように取り付けてもよい。
ここで、本発明において達成される効果をまとめると下記のようになる。すなわち、本発明に係る高所作業車においては、ブームの先端に取り付けられたポスト部材の略垂直方向の軸線が、鉛直方向に対してブームの長手軸回りに捻りモーメントが作用する方向とは逆方向に傾くように、垂直ポストが取り付けられている。このため、作業台からブーム側に作用する捻りモーメントが大きくなる方向へ作業台が首振動した場合であっても、垂直ポストのブーム先端に対する上記のような取付構成による作業台の略水平方向に対する傾斜と、大きな捻りモーメントが作用することによる作業台の略水平方向に対する傾斜とが相殺されて、作業台の傾斜を小さく抑えることができる。
しかも、作業台はポスト部材の略垂直方向の軸線に対して垂直な面内に首振動するようにポスト部材に取り付けられているため、作業台が、作業台からブーム側に作用する捻りモーメントが小さいブームの長手軸方向の軸線上の位置に首振動した場合であっても、作業台がブーム方向に前のめりに傾斜するようなことはなく、作業台が首振動する際の傾斜角度の変化を小さく抑えることが可能であるため、作業台に搭乗する作業者にとって乗り心地が悪くなるようなことはない。
そして、上記のような作業台からブーム側に作用する捻りモーメントによる作業台の傾斜を低く抑える効果は、特に、ブームヘッド部材の先端に上下方向に揺動自在に屈伸アームが取り付けられ、屈伸アームの先端にポスト部材が、さらにこのポスト部材に作業台が取り付けられ、作業台の首振動の中心位置がブームの長手軸方向の軸線に対してオフセットした位置に位置する高所作業車において高いものが得られる。すなわち、作業台がブームの軸線(屈伸アームの軸線)に対してポスト部材と同じ側に首振動する方が、ポスト部材と反対側に首振動するよりも作業台側からブームに作用する捻りモーメントが大きくなるような高所作業車において、作業台がブームの軸線に対してポスト部材と同じ側に首振動した場合であっても、垂直ポストのブーム先端に対する上記のような取付構成により、捻りモーメントによる作業台の傾斜角度の変化を小さく抑えることが可能である。
また、作業台からブーム側に作用する捻りモーメントによる傾斜を相殺するようなブーム先端部の構成は、ブームの先端に嵌挿されて固定されるブームヘッド部材に取り付けられたポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して上記のような角度をなすように、ブームヘッド部材をブームに対して取り付けるものでもよいし、あるいは、ポスト部材自体を上記のようなの角度をなすようにブームヘッド部材に対して取り付けるようにしてもよい。上記いずれの取付構成によっても、ポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して傾いているため、作業台からブーム側に作用する捻りモーメントが大きくなる方向へ作業台が首振動した場合、これに伴う作業台の傾斜が小さく抑えられる。
本発明に係る高所作業車を示す図であり、(a)はその平面図を、(b)はその側面図を示す。 上記高所作業車に設けられた屈伸アームおよび作業台周辺を示す図であり、(a)はその側面図を、(b)はその平面図を示す。 上記高所作業車に設けられたブームのうち先端ブームおよびこの先端ブームの先端に嵌挿されるブームヘッドを示す斜視図である。 上記ブームヘッドを示す図であり、(a)はその側面図を、(b)は(a)におけるB−B断面図を、(c)は(a)におけるA−A断面図を示す。 上記屈伸アームのブーム先端に対する取付構成と作業台の首振動に伴う作業台の傾斜の様子を示す概略図である。 従来の高所作業車における作業台周辺を示す概略図であり、(a)および(b)は作業台の首振動を示す図を、(c)は作業台の垂直ポストへの取付構成を示す。
符号の説明
1 高所作業車
2 車体
5 ブーム
5a 基端ブーム
5b 先端ブーム
6 屈伸アーム
7 作業台
8 垂直ポスト(ポスト部材)
54 レベリングシリンダ(レベリング機構)
60 ブームヘッド(ブームヘッド部材)

Claims (4)

  1. 走行可能な車体上に少なくとも起伏動自在に取り付けられたブームと、前記ブームの先端に上下に揺動自在に枢結されたポスト部材と、前記ブームおよび前記ポスト部材の間に設けられ前記ブームの起伏に応じて前記ポスト部材を上下に揺動させて略垂直に延びた状態に保持するレベリング機構と、前記ポスト部材の略垂直方向の軸線の回りに首振動自在に取り付けられた作業台とを有する高所作業車であって、
    前記作業台を傾斜させるように前記作業台側から前記ブームの長手軸回りに作用する捻りモーメントに拘らず前記作業台が略水平状態になるように、前記ポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して前記ブームの長手軸回りに前記捻りモーメントが作用する方向とは逆方向に傾いていることを特徴とする高所作業車。
  2. 前記作業台の首振中心が平面視において前記ブームの長手軸方向の軸線に対して前記ブームの幅方向にオフセットした位置に位置するように構成され、
    前記作業台が前記ブームに対して前記作業台の首振中心の側に首振動する場合にオフセットによって生じる捻りモーメントが作用した状態で前記作業台が略水平状態になるように前記ポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して傾いていることを特徴とする請求項1に記載の高所作業車。
  3. 前記ブームが先端に取り付けられたブームヘッド部材を有して構成され、
    前記ブームヘッド部材に取り付けられた前記ポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して傾くように前記ブームヘッド部材が前記ブームに対して取り付けられていることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の高所作業車。
  4. 前記ブームが先端に取り付けられたブームヘッド部材を有して構成され、
    前記ポスト部材の略垂直方向の軸線が鉛直方向に対して傾くように前記ポスト部材が前記ブームヘッド部材に対して取り付けられていることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の高所作業車。

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